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黄斑部にEpiretinal Proliferation類似の網膜隆起性病変を認めた1例

2018年11月30日 金曜日

《原著》あたらしい眼科35(11):1560.1562,2018c黄斑部にEpiretinalProliferation類似の網膜隆起性病変を認めた1例戸邉美穂*1,2石田友香*1内田南*1大野京子*1*1東京医科歯科大学医学部附属病院眼科*2多摩南部地域病院眼科CARareCaseofEpiretinalProliferation-likeElevatedLesionintheMacularAreaMihoTobe1,2),TomokaIshida1),MinamiUchida1)andKyokoOhno-Matsui1)1)DepartmentofOphthalmologyandVisualScience,TokyoMedicalandDentalUniversity,2)DepartmentofOphthalmology,TamananbuAreaHospitalCEpiretinalproliferation(ERP)とは,黄斑円孔や分層円孔に伴う増殖性病変である.今回,筆者らは,黄斑円孔や分層円孔の明らかな既往がないCERP類似病変を認めた症例を経験した.症例はC47歳,女性.2010年に左眼の視力低下と歪視を自覚,症状が増悪したためC2015年に東京医科歯科大学医学部附属病院を受診.左眼視力は(0.9),左眼黄斑部に不整形白色病変を認めた.フルオレセイン蛍光眼底造影検査で病変は後期で淡い過蛍光を呈し,光干渉断層計(OCT)では,周囲の黄斑上膜に一部連なる,内部ほぼ均一の中等度反射を示すCERPに類似した病変を認めた.本症例は,従来報告されているCERPよりも,網膜外層からの増殖組織が硝子体側へ隆起している点で非典型的な症例であった.病変はその後C2年間形態に変化なく,視力も不変であった.CA47-year-oldfemalenoticedvisualobscurationanddistortionofherlefteyein2010andvisitedourhospitalin2015duetoworseningofsymptoms.Herlefteyesightwas0.9.Anirregularlyshapedwhitelesioninthemacu-larregionoftheeyewasobservedinfunduscopy.Fluoresceinangiography(FA)revealedslighthyper.uorescenceatthemacularlesion,indicatedbylatestageFA.Opticalcoherencetomographyrevealedthepresenceofanele-vatedClesionCofChomogenousCmediumCre.ectivity,CwhichChadCadvancedCtoCpartCofCtheCretinaCandCcontinuedCtoCtheCepiretinalmembrane.Thepatienthadnoclearhistoryofexperiencingamacularholeorlamellarhole,andshowedatypicalityinthatthelesionhadelevatedintothevitreousratherthanbeingaprotrusionsimilartoepiretinalpro-liferation.Thelesionhasremainedstableduringthepast2yearsandvisualacuityhasnotchanged.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)35(11):1560.1562,C2018〕Keywords:黄斑部隆起性病変,網膜上増殖組織,黄斑上膜,分層円孔,グリオーシス.elevatedClesionCofCtheCmaculararea,epiretinalproliferation,epiretinalmembrane,lamellarmacularhole,macularhole,gliosis.CはじめにEpiretinalCproliferationとは,分層円孔,黄斑円孔などの網膜欠損部周囲に認められる網膜上増殖組織で,分層黄斑円孔のC30%,黄斑円孔のC8%に合併するといわれている1).光干渉断層計(opticalCcoherencetomography:OCT)で中等度反射を示すが,黄斑上膜(epiretinalmembrane:ERM)よりもCOCTでの輝度がやや低く,厚みを有する点が特徴である1).病理学的にはグリア細胞,網膜色素上皮細胞,硝子体細胞に由来すると考えられている2).合併所見としては,円孔基底部の増殖組織,ellipsoidzoneの欠損,Henle神経線維層の亀裂があり,円孔基底部の増殖組織と結合していることが多いと報告されている1).今回,筆者らは,黄斑部にCepiretinalCproliferation類似の隆起性病変を認めた症例を経験した.黄斑円孔や分層円孔の明らかな既往がなく,従来報告されているCepiretinalprolif-erationよりも,網膜外層からの増殖組織が硝子体側へ隆起している点で非典型的な症例であった.調べた限りで今までそのような報告がなく,今回その所見と経過について報告〔別刷請求先〕戸邉美穂:〒113-8519東京都文京区湯島C1-5-45東京医科歯科大学医学部附属病院眼科Reprintrequests:MihoTobe,DepartmentofOphthalmologyandVisualScience,TokyoMedicalandDentalUniversity,1-5-45Yushima,Bunkyo-ku,Tokyo113-8519,JAPANC1560(112)0910-1810/18/\100/頁/JCOPY(112)C15600910-1810/18/\100/頁/JCOPY図1画像検査所見a:左眼カラー眼底写真(50°).b:同拡大図.黄斑部に不整形の白色病変を認める.Cc:左眼フルオレセイン蛍光眼底造影写真(後期).黄斑部に組織染による淡い過蛍光を呈する.d.f:左眼病変部のCOCT所見.外顆粒層から硝子体側へ伸展する隆起性病変が認められ,内部不均一な中等度反射を呈し,一部網膜上にまで伸展している(Cd).別の断面のCOCTでは周囲に黄斑上膜を認め,網膜上で隆起性病変が一部黄斑上膜に連なっているように見える(Ce).病変の一部はCellipsoidCzoneにまで達している(Cf).g:左眼病変部のCenfaceOCT所見.黄斑部に円盤状の隆起性病変を認め,耳側と鼻側に一部伸展し,周囲のCERMとの連なりが認められる.Ch:左眼病変部のCOCTangiographyのCenface画像.病変内部には明らかな血流成分は認められない.し,鑑別も含め考察した.CI症例患者:47歳,女性.主訴:左眼視力低下,歪視.現病歴:5年前から左眼の視力低下と歪視を自覚していたが,症状が悪化したため当院を受診した.既往歴:高血圧.家族歴:特記事項なし.初診時所見:視力は右眼=1.2(1.5×+0.25D(cyl.0.75DAx100°),左眼=0.8(0.9×+0.25D(cyl.0.5DAx65°).眼圧は右眼=17CmmHg,左眼=19CmmHg.前眼部と中間透光体に両眼ともに異常認めなかった.眼底は右眼異常なし,左眼は黄斑部に不整形の白色隆起病変を認めた(図1a,b).両眼ともに周辺部には異常を認めなかった.蛍光眼底造影検査では,黄斑部病変はフルオレセイン蛍光眼底造影(.uoresce-inangiography:FA)早期で異常なく,後期で組織染による淡い過蛍光を呈した(図1c).OCTでは黄斑部に内部ほぼ均一の中等度反射を示す辺縁整の不整形隆起性病変を認めた.病変は網膜内から硝子体側に隆起しており,脈絡膜側は一部がCellipsoidzoneまで貫いていた.周囲にはCERMがあり,硝子体側は一部でCERMと連なっていた(図1d~f).CEnCfaceOCTでは隆起性病変は黄斑部に不整形病変として認められ,耳側と鼻側へ一部伸展し,周囲のCERMとの連なっていた(図1g).検眼鏡的にもCOCTでも後部硝子体.離は黄斑部とその周囲には生じていなかった.また,OCTangiographyでは隆起性病変の内部に明らかな血流成分は認められなかった(図1h).その後,無治療でC2年間経過観察をしたが,視力,OCT所見ともに変化がなかった.(113)あたらしい眼科Vol.35,No.11,2018C1561II考按OCTで中等度反射の黄斑上膜に連なる隆起性病変を示す,黄斑部の不整形白色病変を有するC1症例を示した.FAでは淡い組織染を示したが,OCTangigraphyでは内部血流はみられなかった.今回,このような黄斑部隆起性病変の鑑別診断として,腫瘍性,寄生虫感染症,非腫瘍性増殖が考えられた.網膜起源の腫瘍はまれであり,後天性星細胞腫,網膜色素上皮細胞と網膜内細胞の混合性過誤腫,転移性網膜腫瘍,網膜血管腫が挙げられる.後天性星細胞腫は境界明瞭な円形病変を呈し好発部位は乳頭周囲であるため,可能性は低いと考えた.混合性過誤腫は血管蛇行やCOCTで網膜の層構造の乱れを伴うため本症例とは所見が異なっていた.転移性網膜腫瘍や網膜血管腫はやはり無血管野である黄斑に限局した病変を生じる可能性は低いと考えた.つぎに,寄生虫感染症のうち,トキソカラ症は検眼鏡所見やOCT所見が本症例と類似しているが,炎症所見や周囲の浸出斑が認められず,継時的な増悪がないことからも否定的であった.非腫瘍性増殖として,focalpseudoneoplasticCgliosis(特発性のグリア細胞の過形成,通常滲出性変化や網膜牽引を伴わず,増大傾向を認めない3))が鑑別に挙げられ,検眼鏡所見で黄白色病変を示す点は本症例と類似するが,focalpseudoneoplasticCgliosisは辺縁整で円形な病変であること,OCTでシャドーを引くドーム状の隆起を認めること,FAでは後期相で過蛍光を示すことが異なっていた.EpiretinalCproliferationとは,冒頭にも述べたように,黄斑円孔や分層円孔に伴う網膜上増殖組織である.2014年にPangらにより初めて提唱され1),合併所見としては,円孔基底部の増殖組織,ellipsoidzoneの欠損,Henle神経線維層の亀裂があり,円孔基底部の増殖組織と結合していることが多いと報告されている1).Laiらは,epiretinalCprolifera-tionを伴う黄斑円孔が自然閉鎖後,網膜上増殖組織と網膜隆起性病変が残存したという報告4)をしているが,OCT所見が本症例と類似しており,上記の除外診断と合わせて,本症例もCepiretinalCproliferation類似の病変と診断した.なお,FA所見に関しては,既報の論文で報告はなかったため比較はできなかった.本症例は,高輝度病変が分層円孔にはまり込んでいるような形状をしており,視力低下の既往がないことからも黄斑円孔よりも分層円孔が過去に生じていた可能性が高いと思われた.本症例では既報のCepiretinalCproliferationに比べ,合併所見としての網膜外層からの増殖組織が硝子体側まで過剰に隆起している点が非典型的であった.EpiretinalCproliferationは,病理学的にはグリア細胞の増生によるグリオーシスと考えられている5)が,本症例では後部硝子体.離が生じていなかったため後部硝子体膜沿いにグリア細胞増殖が進み,網膜の新生血管のように後部硝子体膜を足場にさらに細胞増殖が進行することで,隆起性病変が形成されたのではないかと推測した.EpiretinalCproliferationは網膜上膜とは異なり,収縮などによる視機能の悪化や急激な増殖の可能性は低く,5年間の経過観察でC97%に形態学的変化を認めなかったとの報告がある1).本症例でも同様にC2年間,OCT所見に変化なく,視力低下や歪視の増悪も認めていない.今回はC1例報告であり経過観察期間も短いため,所見の経時的変化や長期予後については不明であり,今後多数例での長期観察の検討が必要と思われる.文献1)PangCE,SpaideRF,FreundKB:Epiretinalproliferationseeninassociationwithlamellarmacularholes:adistinctclinicalentity.RetinaC34:1513-1523,C20142)KaseS,SaitoW,YokoiMetal:Expressionofglutaminesynthetaseandcellproliferationinhumanidiopathicepiret-inalCmembrane.BrJOphthalmolC90:96-98,C20063)ShieldsJA,BianciottoCG,KivelaTetal:Presumedsoli-taryCcircumscribedCretinalastrocyticCproliferation:theC2010JonathanW.WirtschafterLecture.ArchOphthalmolC129:1189-1194,C20114)LaiCTT,CChenCSN,CYangCM:EpiretinalCproliferationCinClamellarmacularholesandfull-thicknessmacularholes:CclinicalandsurgicalC.ndings.GraefesArchClinExpOph-thalmolC254:629-638,C20155)PangCE,MaberleyDA,FreundKBetal:Lamellarhole-associatedepiretinalproliferationincomparisontoepireti-nalmembranesofmacularpseudoholes.RetinaC36:1408-1412,C2016C***(114)

眼科ドックにおける眼科疾患の発見

2014年9月30日 火曜日

《原著》あたらしい眼科31(9):1413.1416,2014c眼科ドックにおける眼科疾患の発見井上賢治黒栁優子高松俊行井上智子小栗真美岡山良子井上眼科病院OphthalmicDiseaseFindingsinOphthalmicCheckUpKenjiInoue,YukoKuroyanagi,ToshiyukiTakamatsu,SatokoInoue,ManamiOguriandRyokoOkayamaInouyeEyeHospital目的:井上眼科病院(以下,当院)では眼科疾患の早期発見を目的として眼科ドックを開始した.眼科ドックを受診した患者の特徴を検討した.対象および方法:眼科ドックを受診した249例(男性102例,女性147例)を対象とした.視力検査,視野検査(Humphrey視野スクリーニング検査プログラム中心76点),眼圧測定,眼位検査,涙液検査,調節機能検査,両眼視機能検査,細隙灯検査,眼底写真撮影,光干渉断層法(OCT)検査を施行し,異常を有する症例は「2次検査必要」と診断した.2次検査を当院で行った症例の結果を調査した.結果:2次検査必要症例は30例(12.0%)だった.内訳は緑内障疑い16例,白内障4例,黄斑異常2例,ドライアイ疑い2例などだった.2次検査を19例(7.6%)が当院で行い,最終診断は白内障3例,緑内障2例,黄斑上膜2例などだった.結論:眼科ドックは自覚症状を有さない眼科疾患の早期発見に有用である.Purpose:Toreportonearly-stageeyeproblemdiscoveryinthosewhounderwentophthalmiccheckupatInouyeEyeHospital.SubjectsandMethods:Subjectswere249caseswhounderwenttheophthalmiccheckupcomprisingvisualacuity,visualfield,tonometry,eyeposition,lacrimalfluid,adjustmentfunction,binocularfunction,slit-lampexamination,fundusphotographyandopticalcoherencetomography(OCT)examination.Unusualcasesunderwentasecondinspection.Theresultsofthesecondinspectionwereinvestigated.Results:Thosereceivingasecondinspectionnumbered30cases(12.0%).Classificationwas:suspectedglaucomain16cases,suspectedcataractin4cases,maculaabnormalityin2casesandsuspecteddryeyein2cases.Ofthe30casesrequiringasecondinspection,19(7.6%)receiveditatourhospital.Finaldiagnosiswas3casesofcataract,2casesofglaucomaand2casesofepiretinalmembrane.Conclusion:Ophthalmiccheckupisusefulintheearlydetectionofeyediseasesthatdonothavesubjectivesymptoms.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)31(9):1413.1416,2014〕Keywords:眼科ドック,眼科疾患,緑内障,白内障,黄斑上膜.ophthalmiccheckup,eyedisease,glaucoma,cataract,epiretinalmembrane.はじめに眼科疾患は全身性の疾患と同様に早期発見・早期治療が重要である.疫学調査での有病率は緑内障では40歳以上の5%1),加齢黄斑変性症では50歳以上の1.3%(滲出型1.2%,萎縮型0.1%)2)と報告されている.眼科疾患の早期発見のむずかしい点として,目は両眼あり,たとえ片眼に異常が生じてももう片眼がそれをカバーしてしまう点がある.また,緑内障のように初期には自覚症状が出現しない疾患もあり,早期発見がむずかしい.眼科疾患の早期発見の試みとして,住民健診を自治体が,企業健診を企業が,人間ドックを民間の業者が行っている.しかし,全国の自治体での成人眼検診の実施状況を調査した報告では,成人眼検診を実施している自治体は全体の16.3%と低率だった3).さらに,これらの健診での眼科検査は視力検査,眼圧測定,眼底写真撮影のみの場合が多い.そして,眼底写真撮影を受診者全員に行っている自治体においても,その41.7%の自治体では眼科医師が本来行うべき判定を眼科医師以外が行っている3).このような状況のなかでの眼科疾患の早期発見は困難と考え,井上眼科病院(以下,当院)では全身のスクリーニング〔別刷請求先〕井上賢治:〒101-0062東京都千代田区神田駿河台4-3井上眼科病院Reprintrequests:KenjiInoue,M.D.,InouyeEyeHospital,4-3Kanda-Surugadai,Chiyoda-ku,Tokyo101-0062,JAPAN0910-1810/14/\100/頁/JCOPY(165)1413 (例)10100908070605040302010030歳代40歳代を行う人間ドックの眼科版である眼科ドックを2012年5月より開始した.今回,当院の眼科ドックを受診した人の特徴を後ろ向きに調査した.I対象および方法2012年5月から2013年3月の間に当院の眼科ドックを受診した249例を対象とした.眼科的な自覚症状を有さない人を対象とし,自覚症状を有する人には眼科ドックではなく,眼科受診を勧めた.性別は男性102例,女性147例だった.平均年齢は52.8±11.8歳(平均値±標準偏差),年齢は20.87歳までだった.年代別には40歳代が78例(31.3%)で最多だった(図1).眼科ドックには2つのコースがあり,通常コースは他覚的屈折検査,自覚的視力検査,眼圧測定,眼位検査,眼底写真撮影,涙液検査(Schirmerテスト),スペシャルコースは通常コースに加えて調節機能検査,両眼視検査,視野検査(Humphrey視野スクリーニング検査プログラム中心76点),三次元眼底解析検査〔opticalcoherencetomography(OCT)による黄斑部の観察〕を施行した.対象の内訳は,通常コース99例,スペシャルコース150例だった.各種検査を施行後,眼科医師が細隙灯顕微鏡による診察を行った.4人の眼科医師が交代で担当した.各検査での異常の有無を確認し,それらの結果を基として,「異常なし」「経過に注意しましょう」「診察を受けましょう」「治療を受けましょう」の4段階で評価し,総合判定とした.なお,緑内障疑いは22mmHg以上の高眼圧,視野検査による異常,視神経乳頭陥凹拡大,網膜神経線維層欠損のいずれかを認める症例とした.調節機能検査の異常は調節機能が年齢との解離を認める症例とした.「診察を受けましょう」と「治療を受けましょう」と診断された症例には2次検査を受けるように指導した.年代ごとに2次検査必要症例と非必要症例の頻度を1414あたらしい眼科Vol.31,No.9,2014図1眼科ドック受診者の年齢8例,3.2%20歳代20例,8.0%78例,31.3%74例,29.7%44例,17.7%20例,8.0%5例,2.0%■:男:女50歳代60歳代70歳代80歳代算出し比較した(c2検定).その後,2次検査を当院で行った症例について結果を調査した.II結果眼科ドックの総合判定は「異常なし」114例(45.8%),「経過に注意しましょう」105例(42.2%),「診察を受けましょう」27例(10.8%)「治療を受けましょう」3例(1.2%)だった(図2).2次検査必(,)要症例は30例(12.0%)だった.年代別の総合判定では20歳代が70歳代,80歳代に比べて有意に2次検査必要症例が少なかった(p<0.05)(図3).2次検査必要症例(30例)における各検査の異常は,矯正視力1.0未満の症例10例(33.3%),視野異常6例(20.0%),21mmHgを超える高眼圧症0例(0%),眼位異常1例(3.3%),Schirmerテスト10mm以下4例(13.3%),調節機能検査異常5例(16.7%),両眼視機能異常4例(13.3%),眼底異常17例(56.7%),OCT検査異常12例(40.0%)だった.2次検査必要症例の内訳は,緑内障疑い16例(53.3%),白内障4例(13.3%),黄斑部異常2例(6.7%),ドライアイ疑い2例(6.7%),表層角膜炎1例(3.3%),眼球振盪1例(3.3%),網膜色素変性症疑い1例(3.3%),外斜視1例(3.3%),網膜血管硬化症1例(3.3%),眼瞼下垂1例(3.3%)だった(図4).2次検査で当院を受診した症例は19例だった.それら19例の最終診断は,白内障3例,緑内障2例,黄斑上膜2例,視神経乳頭陥凹拡大2例,眼瞼下垂1例,ドライアイ1例,網膜色素変性症1例,外斜視1例,網脈絡膜萎縮1例,異常なし5例だった.2次検査で緑内障と診断された2例は,62歳男性と66歳男性で正常眼圧緑内障だった.眼圧は前者は右眼15mmHg,左眼14mmHg,後者は両眼13mmHgだった.Humphrey視野プログラム中心30-2SITAStandardのmeandeviation値は前者は右眼.1.37dB,左(166) 治療を受け診察を受けましょうましょう3例,1.2%27例,10.8%異常なし114例,45.8%経過に注意しましょう105例,42.2%図2眼科ドックの総合判定緑内障疑い16例,53.3%白内障4例,13.3%その他6例,20.0%ドライアイ疑い2例,6.7%黄斑異常2例,6.7%図4眼科ドックの2次検査必要症例眼.1.32dB,後者は右眼.1.16dB,左眼.6.07dBだった.III考按人間ドックや健康診断における眼科疾患の検出の有用性についての報告は多い4.14).緑内障に関しては緑内障の受診機転の調査4,5)や2次検査での緑内障発見率の報告6)がある.また,糖尿病網膜症7),黄斑部病変8),白内障9)の検出にも役立っている.2010年に人間ドックを受診した694施設3,077,352例の調査では,眼科に関しては要経過観察が288,764例(9.4%),要医療が100,420例(3.3%),要精査199,516例(6.5%)だった10).今回の2次検査必要症例は12.0%だったので笹森の報告10)の要医療+要精査9.8%より多かった.これは今回のドックのほうが眼科に関する検査項目が多いためと考えられる.人間ドックや健康診断での従来の検査に追加してfrequencydoublingtechnology(FDT)視野計による視野検査を導入したところ,緑内障の検出率が上昇したとの報告が多数ある11.13).宮本らは人間ドックにおいて緑内障の発見率が眼底写真,眼圧のみの検査では0.23%だったが,FDTによる視野検査を加えたところ,1.68%に上昇したと報告した11).(167)40.0%60.0%80歳代5.0%95.0%70歳代20.5%79.5%60歳代**10.8%89.2%50歳代11.5%88.5%40歳代5.0%95.0%30歳代100.0%20歳代0.0%20.0%40.0%60.0%80.0%100.0%■:2次検査必要:2次検査不要*p<0.05(c2検定)図3年齢別の眼科ドックの総合判定筆者らも人間ドックでの緑内障の有病率をFDT視野検査導入前後で検討した12,14).FDTによる視野検査導入前は視力測定,眼圧測定,眼底写真撮影を行っていた.緑内障の有病率はFDT導入前14)は1.17%,FDT導入後12)は1.76%に向上した.稲邊らは職員健診の際に238例の受診者に対して眼圧測定,眼底写真撮影,FDT視野検査を行った13).FDT検査で30例(12.6%)に視野異常を認め,そのうち10例が眼科を受診し,7例が緑内障あるいは緑内障疑いと診断された.一方,FDTで異常を認めず眼底写真で異常を認めた12例のうち8例が眼科を受診したが,緑内障疑いが1例認められたのみだった.Tatemichiらは,企業健診で14,814例の受診者にFDT視野検査を付加して導入したところ,過去の健診で発見されなかった緑内障を167例(1.13%)で検出した9).今回視野検査としてFDTではなく,Humphrey視野スクリーニング検査プログラム中心76点を用いた.この検査はHumphrey視野閾値検査に比べて短時間で施行できる.また30°内76点の検査を行い,通常の緑内障診断で使用するHumphrey視野プログラム中心30-2と同様の配列検査点であり,緑内障検出に優れていると考えられる.林らは健診にて視野異常が疑われた症例にHumphrey視野計の全視野スリーゾーンスクリーニングプログラム120点を施行し,有用であったと報告した15).今回の眼科ドックには通常コースとスペシャルコースがあるが,緑内障検出の面からの違いは,スペシャルコースで視野検査を行っている点である.通常コースとスペシャルコースを比較すると,2次検査必要症例は通常コース12.1%(12例/99例),スペシャルコース12.0%(18例/150例)で同等だった.そのなかで緑内障疑い症例は通常コース5.1%(5例/99例),スペシャルコース7.3%(11例/150例)で,スペシャルコースのほうがやや多かった.2次検査を当院で施行した症例の最終診断における緑内障は通常コース0例,スペシャルコース2例だった.視あたらしい眼科Vol.31,No.9,20141415 野検査が緑内障の検出に過去の報告9,11.13)と同様に有用であった.緑内障の定義は「緑内障は,視神経と視野に特徴的変化を有し,通常,眼圧を十分に下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患である.」と記されている16).今回視野検査を行うことで眼底検査による視神経の観察と合わせて緑内障疑いの診断が向上したと思われる.しかし,緑内障以外の疾患による視野障害を検出したり,初回検査ゆえに検査に対する十分な理解が得られず異常を検出(偽陽性)したりする可能性がある.これらの欠点を取り除くために視野検査として短時間で施行できるHumphrey視野スクリーニング検査プログラム中心76点を用いた.今回視野検査に異常が検出された6例のうち当院で2次検査を施行した症例は5例だった.視野異常の原因は緑内障2例,網膜色素変性症1例,眼瞼下垂1例,Humphrey視野プログラム中心30-2SITAStandardでは異常なし1例だった.Humphrey視野プログラム中心30-2SITAStandardで異常が検出されなかった症例は視神経乳頭形状も正常だった.今回の視野検査による視野障害の部位から頭蓋内疾患を疑わせる症例はなかった.眼科ドックで検出された眼疾患は,白内障,緑内障,黄斑上膜,眼瞼下垂,ドライアイ,網膜色素変性症,外斜視,網脈絡膜萎縮と多岐にわたっていた.また,疾患ではないが視神経乳頭陥凹拡大を認める症例もあった.過去の報告10)においても緑内障以外に白内障,網膜中心動・静脈閉塞症,網膜色素変性,黄斑変性症,糖尿病網膜症,網脈絡膜萎縮などを検出した.当院の眼科ドックでは視力検査,眼圧検査,眼底写真撮影の他に通常コースにおいては眼位検査,涙液検査,細隙灯顕微鏡検査,スペシャルコースにおいては調節機能検査,両眼視検査,視野検査,三次元眼底解析検査を行っている.細隙灯顕微鏡検査から眼瞼下垂,涙液検査からドライアイ,眼位検査や両眼視検査から外斜視,三次元眼底解析検査や眼底写真撮影から黄斑部異常(黄斑上膜)が検出できたと考えられる.一方,2次検査を当院で行った19例のうち5例(26.3%)では特に疾患はなく,これらは偽陽性例と考えられる.通常の健康診断や人間ドックよりも今回の眼科ドックにおいて多数の検査を行っているためと考えられる.当院で眼科疾患の早期発見を目的として眼科ドックを開始した.その後の2次検査により,白内障,緑内障,黄斑上膜などが検出された.眼科ドックは自覚症状を有さない人の眼科疾患の発見に有用だった.文献1)IwaseA,SuzukiY,AraieMetal:Theprevalenceofprimaryopen-angleglaucomainJapanese:theTajimiStudy.Ophthalmology111:1641-1648,20042)YasudaM,KiyoharaY,HataYetal:Nine-yearincidenceandriskfactorsforage-relatedmaculardegenerationinadefinedJapanesepopulation.theHisayamaStudy.Ophthalmology116:2135-2140,20093)川島素子,阿久根陽子,山田昌和:公的な成人眼検診の実施状況.日本の眼科83:1036-1040,20124)相馬久実子,大竹雄一郎,石川果林ほか:広義の開放隅角緑内障の受診機転および家族歴.あたらしい眼科22:1401-1405,20055)佐藤裕理,谷野富彦,大竹雄一郎ほか:慶應義塾大学病院における正常眼圧緑内障患者の受診機転.あたらしい眼科21:405-408,20046)井上賢治,若倉雅登,井上治郎ほか:人間ドックで緑内障が疑われた症例.あたらしい眼科22:683-685,20057)野村工,堀田一樹.人間ドックでの糖尿病患者の網膜症新規発症と背景.あたらしい眼科22:1577-1581,20058)元勇一,文鐘聲,黒住浩一ほか:当院における成人病健診の眼底スクリーニングと健診アンケート結果.人間ドック19:403-408,20049)TatemichiM,NakanoT,TanakaKetal:Performanceofglaucomamassscreeningwithonlyavisualfieldtestusingfrequency-doublingtechnologyperimetry.AmJOphthalmol134:529-537,200210)笹森典雄:2010年人間ドック全国集計成績.人間ドック26:638-683,201111)宮本祐一,木村美樹,柿本陽子ほか:人間ドックへの視野検査導入の意義について.人間ドック27:36-40,201212)井上賢治,奥川加寿子,後藤恵一:FrequencyDoublingTechnology導入後の人間ドックにおける緑内障の有病率.あたらしい眼科21:117-121,200413)稲邊富實代,高谷典秀,場集田寿ほか:正常眼圧緑内障早期発見を目的としたFrequencyDoublingTechnology視野計の予防医療導入の検討.人間ドック24:31-38,200914)荻原智恵,奥川加寿子,井上賢治:人間ドックにおける緑内障の有病率.あたらしい眼科19:521-524,200215)林裕美,木村奈都子,小林昭子ほか:Humphrey自動視野計によるスクリーニング─全視野スリーゾーンの臨床試用─.眼科39:1507-1511,199716)日本緑内障学会緑内障診療ガイドライン作成委員会:緑内障診療ガイドライン第3版.日眼会誌116:3-46,2012***1416あたらしい眼科Vol.31,No.9,2014(168)

自然閉鎖した外傷性黄斑円孔が再発した1症例

2013年9月30日 月曜日

《原著》あたらしい眼科30(9):1327.1329,2013c自然閉鎖した外傷性黄斑円孔が再発した1症例佐本大輔谷川篤宏中村彰水口忠堀口正之藤田保健衛生大学医学部眼科学教室ACaseofLate-RecurringSpontaneouslyClosedTraumaticMacularHoleDaisukeSamoto,AtsuhiroTanikawa,AkiraNakamura,TadashiMizuguchiandMasayukiHoriguchiDepartmentofOphthalmology,FujitaHealthUniversitySchoolofMedicine症例は,22歳,男性であり,作業中に左眼を受傷し,眼底異常を指摘され紹介受診した.視力は右眼1.2,左眼0.08(矯正不能)であり,左眼眼底には網膜下出血,黄斑円孔を認めた.12週後には黄斑円孔の自然閉鎖を認め,視力は0.6まで改善した.54週後には収縮した黄斑上膜と黄斑円孔の再発がみられ,視力は0.2まで低下した.12週後硝子体手術を施行し,円孔の閉鎖が得られた.視力は0.6に回復した.自然閉鎖した外傷性黄斑円孔は再発の可能性があるが,手術が有効である.A22-year-oldmalewasreferredtoourhospitalbecauseoftraumaticmacularholecausedbylefteyecontusionwhileworking.Visualacuitywas1.2intherighteyeand0.08inthelefteye,thelattershowingsubretinalhemorrhageandamacularhole.By12monthslater,themacularholehadspontaneouslyclosedandvisualacuitywas0.6.However,54weekslater,wefoundepimacularmembraneandareopenedmacularhole.After12weeks,vitrectomywasperformedandtheholewasclosed;theacuityrecoveredto0.6.Spontaneouslyclosedtraumaticmacularholemayreopen,butcanbeclosedbyvitrectomy.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)30(9):1327.1329,2013〕Keywords:外傷性黄斑円孔,自然閉鎖,再発,硝子体手術,黄斑上膜.traumaticmacularhole,spontaneousclosure,reopening,vitrectomy,epimacularmembrane.はじめに外傷性黄斑円孔のなかでも鈍的外傷による黄斑円孔は自然閉鎖することが多く,3カ月経過観察して自然閉鎖しないものが手術の適応とされる1.4).一度自然に閉鎖した円孔が再び開くことはきわめてまれと考えられるが,現在まで2症例の報告がある5,6).筆者らも鈍的外傷により発生した黄斑円孔が自然閉鎖し,その後再発し,手術により閉鎖した症例を経験したので報告する.I症例患者:22歳,男性.初診:2011年6月17日.現病歴:作業中に電動サンダーにて左眼を受傷.前医にて前房出血と高眼圧を認めたが経過観察にて軽快した.その後,眼底異常を認めたため当院を紹介受診した.既往歴:特記事項なし.初診時所見:視力は右眼1.2,左眼0.08(矯正不能),眼圧は右眼13mmHg,左眼11mmHgであった.眼底には網膜下出血,黄斑円孔を認めた.眼底写真とOCT(光干渉断層計)像を図1a,bに示した.経過:初診から2週後,5週後,12週後のOCT所見を図2に示した.2011年9月9日(12週後)には網膜下出血は吸収され,中心部網膜外層の菲薄化と視細胞内節外節接合部の反射の低下を認めるものの,黄斑円孔は自然閉鎖している.視力は0.6(矯正不能)まで改善した.初診から66週後(自然閉鎖より54週後),2012年9月19日には,収縮した黄斑上膜と黄斑円孔の再発がみられた(図3a,b).視力は0.2(矯正不能)まで低下している.2012年11月6日,右眼に硝子体手術を施行した.硝子体.離はなく,人工的に.離を作製した.黄斑上膜を.離した後,内境界膜を.離し,20%SF6(六フッ化硫黄)でガスタンポナーデを行った.手術より3週後には黄斑円孔の閉鎖が認められ(図4a,b),視力は0.6〔別刷請求先〕堀口正之:〒470-1192愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪1-98藤田保健衛生大学医学部眼科学教室Reprintrequests:MasayukiHoriguchi,M.D.,DepartmentofOphthalmology,FujitaHealthUniversitySchoolofMedicine,1-98Dengakugakubo,Kutsukake-cho,ToyoakeCity,Aichi470-1192,JAPAN0910-1810/13/\100/頁/JCOPY(127)1327 《初診時》《2週後》《5週後》《12週後》《初診時》《2週後》《5週後》《12週後》図1初診時の眼底写真(a)およびOCT所見(b)網膜下出血と黄斑円孔がみられる.視力は0.08であった.図2初診から2週後,5週後,12週後のOCT所見12週後には黄斑円孔は閉鎖し,網膜下出血も消失した.視力は0.6である.図3初診より44週後の眼底写真(a)およびOCT所見(b)黄斑上膜と黄斑円孔の再発を認めた.視力は0.2に低下した.(矯正不能)まで改善した.その後に再発はなく,視力も維持されている.II考按外傷性黄斑円孔の発生に関しては,種々の説が考えられている.打撃による眼球の変形や衝撃により,黄斑部網膜に裂隙を生じるという説,外傷後の黄斑部の.胞様変化によると1328あたらしい眼科Vol.30,No.9,2013いう説,外傷後の急激な硝子体.離によるという説がある3,4).今回の症例では硝子体は.離しておらず,また.胞様変化も認められなかったので,黄斑円孔は眼球の変形により発生した可能性が高い.変形による裂隙は変形がなくなれば,自然に閉鎖しても不思議ではないと考える.外傷性黄斑円孔発症のもう一つの可能性は,網膜下出血である.脈絡膜破裂により黄斑下出血が発生し,それにより黄斑円孔となる(128) 図4手術より3週後の眼底写真(a)およびOCT所見(b)黄斑円孔は閉鎖している.視力は0.6に回復した.可能性があるという7).筆者らは黄斑下出血に伴う外傷性黄斑円孔を観察したことはないが,網膜血管瘤などによる黄斑出血では,黄斑前出血と黄斑下出血が同時に存在し,それらが黄斑円孔でつながっていることがある.しかし,今回の症例の網膜下出血は黄斑下にはなく,円孔の原因とは考えにくい.再発の原因は,今回の症例では黄斑上膜である.黄斑上膜が収縮し網膜の牽引となり閉鎖した黄斑円孔を再発させたと考えられる.Kamedaらの症例5)には黄斑上膜は認められず,.胞様変化もなかった.再発の原因は不明である.山本らの症例6)では黄斑上膜が認められた.自然閉鎖から再発までの時間は,今回の症例では54週,Kamedaらの症例では約2年,山本らの症例では約1年であった.自然閉鎖した外傷性黄斑円孔の再発はまれではあるが,本症例も含めた3症例はすべて自然閉鎖から1年以上経過してから再発しており,長期の経過観察が必要である.今回の症例を含めた3例中2例が黄斑上膜を伴っており,黄斑上膜が観察された場合には特に注意を要すると思われた.文献1)KusakaS,FujikadoT,IkedaTetal:Spontaneousdisappearanceoftraumaticmacularholesinyoungpatients.AmJOphthalmol123:837-839,19972)AmariF,OginoN,MatsumuraMetal:Vitreoussurgeryfortraumaticmacularholes.Retina19:410-413,19993)佐久間俊朗,田中稔,葉田野宣子ほか:外傷性黄斑円孔の治療方針について.眼科手術15:249-255,20024)長嶺紀良,友寄絵厘子,目取真興道ほか:外傷性黄斑円孔に対する硝子体手術成績.あたらしい眼科24:1121-1124,20075)KamedaT,TsujikawaA,OtaniAetal:Latereopeningofspontaneouslyclosedtraumaticmacularhole.RetinalCases&BriefReport1:246-248,20076)山本裕樹,佐伯忠賜朗,鷲尾紀彰ほか:外傷性黄斑円孔が自然閉鎖した後に再発がみられた1例.あたらしい眼科29:1291-1393,20127)GassJDM(ed):Post-traumaticmacularholeandfoveolarpit.StereoscopicAtlasofMacularDiseases.4thEdition,p744,Mosby,StLous,1997***(129)あたらしい眼科Vol.30,No.9,20131329