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	<title>あたらしい眼科オンラインジャーナル &#187; サイトメガロウイルス</title>
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		<title>後天性免疫不全症候群以外の患者に発症したサイトメガロウィルス網膜炎5例の臨床的検討</title>
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		<pubDate>Sat, 30 May 2020 15:20:38 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[サイトメガロウイルス]]></category>
		<category><![CDATA[悪性リンパ腫]]></category>
		<category><![CDATA[網膜炎]]></category>

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		<description><![CDATA[《第56回日本眼感染症学会原著》あたらしい眼科37（5）：609.614，2020c後天性免疫不全症候群以外の患者に発症したサイトメガロウィルス網膜炎5例の臨床的検討島崎晴菜高山圭菅岡晋平竹内大防衛医科大学校眼科学教室C [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《第56回日本眼感染症学会原著》あたらしい眼科37（5）：609.614，2020c後天性免疫不全症候群以外の患者に発症したサイトメガロウィルス網膜炎5例の臨床的検討島崎晴菜高山圭菅岡晋平竹内大防衛医科大学校眼科学教室CClinicalAnalysisofFiveCasesofCytomegalovirusRetinitisComplicatedwithImmunosuppressiveDiseaseExceptAcquiredImmunode.ciencySyndromeHarunaShimazaki,KeiTakayama,ShinpeiSugaokaandMasaruTakeuchiCDepartmentofOphthalmology,NationalDefenseMedicalCollegeC目的：後天性免疫不全症候群（AIDS）以外の原疾患を有するサイトメガロウイルス（CMV）網膜炎の臨床所見と特徴を検討した．対象および方法：2010年C4月.2019年C2月に防衛医科大学校病院眼科を受診し，AIDS以外の原疾患がありCCMV網膜炎と診断したC5例C8眼（全例男性）の発症時年齢，原因疾患，CMV網膜炎のタイプ，白血球数，好中球数，発症時と寛解期の矯正視力，視神経乳頭炎の有無，網膜.離の有無，硝子体手術の実施，転帰について後ろ向きに調査した．結果：発症時平均年齢はC59.8C±10.1歳，平均観察期間はC20.9C±32.2カ月，4例が悪性リンパ腫でC1例が糖尿病だった．平均視力は炎症寛解後も改善せず，視力予後が良好だったのはC1例C2眼のみで，2例C3眼はCCMV網膜炎が再発し，2例は原疾患（ともに悪性リンパ腫）により死亡した．結論：AIDS以外の免疫能低下状態の患者に生じたCCMV網膜炎は視力予後が不良である可能性が示唆された．CPurpose：Toevaluatetheclinical.ndingsandcharacteristicsofcytomegalovirus（CMV）retinitiscomplicatedwithbasicimmunosuppressivediseaseexceptacquiredimmunode.ciencysyndrome（AIDS）C.CasesandMethods：Thisretrospectivereviewstudyinvolved8eyesof5consecutivemalepatients（meanage：59.8C±10.1years）diag-nosedwithCMVretinitisbetweenApril2010andFebruary2019attheNationalDefenseMedicalCollegeHospital.Ageatonset,sex,basicdisease,typeofCMVretinitis,visualacuity（VA）intheacutephaseandremissionphase,presenceofretinaldetachmentandopticdiscedema,implementationofvitreoussurgery,andprognosiswereeval-uated.CResults：MeanCLogMARCVACwasC0.64±1.03CinCtheCacuteCphaseCandC0.83±1.38CinCtheCremissionCphase.CRelapseoccurredin3eyesof2cases,andVAimprovedinonly2eyesof1case.Twopatientsdiedduetobasicdisease.CConclusion：CMVCretinitisCcomplicatedCwithCbasicCimmunosuppressiveCdisease,CexceptCAIDS,CisCaCpoorCprognosisofVAandlife.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）C37（5）：609.614,C2020〕Keywords：網膜炎，サイトメガロウイルス，悪性リンパ腫．retinitis,cytomegalovirus,malignantlymphoma.はじめにサイトメガロウィルス（cytomegalovirus：CMV）は日和見感染をきたすウイルスとして知られ，CMVの再活性化により免疫抑制状態の患者でCCMV網膜炎を発症させることがある1）．CMV網膜炎は前眼部炎症や硝子体炎などの炎症所見が乏しいが，眼底病変は特徴的な所見があり，臨床的には周辺部顆粒型，後極部劇症型，樹氷状血管炎型のC3病型に分類される．周辺部顆粒型は網膜周辺部に出血をほとんど伴わず，白色顆粒状の病変が扇形に集積する．病巣は次第に癒合・拡大しながら進行し，活動性病巣の周辺には白色の顆粒状病変が散在するのが特徴であり，進行はC3病変のなかでは一番緩徐である．後極部劇症型は後極部の血管に沿って網膜出血と浮腫を伴う黄白色滲出斑が出現し，病巣部の網膜は壊死しており出血を伴い速やかに進行し，黄斑浮腫や視神経へ〔別刷請求先〕高山圭：〒C359-8513埼玉県所沢市並木C3-2防衛医科大学校眼科医局Reprintrequests：KeiTakayama,M.D.,DepartmentofOphthalmology,NationalDefenseMedicalCollege,3-2Namiki,Tokorozawa,Saitama359-8513,JAPANCの炎症進展により急激な視力低下が起きる．樹氷状血管炎型は血管壁の顕著な白鞘化と閉塞性血管炎をきたす2）．CMV網膜炎は後天性免疫不全症候群（acquiredimmuno-de.ciencysyndrome：AIDS）患者に発症することが多いが，化学療法中の血液疾患の患者，コントロール不良の糖尿病患者にも発症する3）．近年，医療の進歩・社会の超高齢化・糖尿病患者の増加などによりCAIDS以外の患者におけるCCMV網膜炎の発症が増加傾向と報告されているが4,5），それらの眼底所見や視力予後の報告は少ない．今回，AIDS以外の原疾患を有する患者に発症したCCMV網膜炎の臨床所見や予後を比較し，その特徴について検討した．CI対象および方法2010年C4月.2019年C2月に防衛医科大学校病院眼科（以下，当科）を受診し，CMV網膜炎と診断された症例の診療録を後ろ向きに調べた．CMV網膜炎の診断は既報と同様に，採血検査によるCCMVIgG，CMVIgM，特徴的な眼底所見，前房水か硝子体液からのCpolymeraseCchainreaction（PCR）testによるCCMVDNAの検出をもって確定診断とした．3病型（周辺部顆粒型，後極部劇症型，樹氷状血管炎型）の分類と病変部位（Zone1：視神経乳頭周囲C1,500Cμmまたは中心窩周囲C3,000Cμm，Zone2：Zone1の外側から赤道部までの領域，Zone3：赤道部から鋸状縁までの領域）の分類および視神経炎の有無についてはぶどう膜炎専門医C2名（竹内，高山）がそれぞれ検眼鏡的所見より判断した．CMV網膜炎と診断した後，入院しガンシクロビルの経静脈投与による治療を開始し，必要と判断した際には硝子体手術を施行した．炎症が寛解したのち，バルガンシクロビルの内服に切り替えて退院，外来で経過観察した．発症時年齢，性別，原疾患，白血球数，好中球数，CMV網膜炎の病型と病変部位，発症時と寛解期の矯正視力（統計処理のためClogMARに変換した），視神経乳頭炎の有無，網膜.離の有無，硝子体手術の有無，転帰を調べた．〔症例1〕67歳，男性．左眼に霧視が出現し近医を受診したところ，左眼に網膜浮腫と周辺部血管炎があり当科に紹介となった．既往歴として，Cdi.useClargeCBCcelllymphoma（DLBCL）と診断されて当院血液内科で化学療法中だった．初診時，矯正視力は右眼C1.2・左眼C0.9，眼圧は右眼C12.0CmmHg・左眼C10.0CmmHg，左眼は前房内に炎症細胞の浸潤，両眼に軽度の白内障，星状硝子体症，眼底は下方の網膜血管炎とその周囲に網膜浮腫と点状出血があり，周辺部に顆粒状の小滲出斑があった（図1a）．同日施行した光干渉断層撮影（opticalCcoherenceCtomogra-phy：OCT）検査で黄斑部網膜に浮腫があった（図1b）．血液検査では可溶性CIL-2レセプターがC735CU/mlと高値であり，IgGC277Cmg/dl,CIgAC13Cmg/dl,CIgM4Cmg/dlと低下し，白血球数はC4,300/ul（好中球数C2,021/ul，リンパ球C1,785/ul，好塩基球C494/ul）と低下していた．CMV抗体（CF法）は陰性だった．眼底所見およびCDLBCLに対する化学療法中であることからCCMV網膜炎・周辺部顆粒型と診断し，ガンシクロビル点滴C600Cmg/日を開始した．治療開始後，左眼矯正視力は初診日をCDay0としてCDay13にC1.0と改善し，眼内の炎症が寛解したため点滴を終了し，バルガンシクロビル塩酸塩C1,800mg/日の内服治療に切り替えた．Day17には左眼矯正視力1.2，中心窩下方の網膜下浮腫と視細胞内節/外節ラインの欠損は残存するが（図1c），白色病変は縮小して中心部の出血が減少した（図1d）．Day53には左眼矯正視力はC1.5，眼底の白色病変は消失し血管炎も消炎したため内服加療を終了した．しかしながら，Day96に左眼歪視が出現して矯正視力はC0.3に低下し，左眼の黄斑部下方に白色病変と周辺部耳側に点状出血が再度出現した．CMV網膜炎の再発と診断し，点滴加療・内服加療を再開した．Day133にて左眼の炎症は寛解したが矯正視力はC0.5だった（図1e,f）．〔症例2〕76歳，男性．近医眼科で増殖糖尿病網膜症にて経過観察をしていたが，糖尿病はCHbA1cがC9.11％と管理不良だった．左眼視力低下で近医を受診したところ，左眼の高眼圧と前房内炎症があり当科に紹介となった．初診時，矯正視力は右眼C1.2・左眼指数弁，眼圧は右眼C14.0CmmHg・左眼C36.0CmmHg，左眼は前房内の炎症細胞浸潤と虹彩および隅角に新生血管があり，眼底は硝子体出血のため透見不能だった．血液検査ではCHbA1c9.6％，血糖C411Cmg/dlと高値であり，白血球数は8,500/ul（好中球数C5,049/ul，リンパ球C2,839/ul，好塩基球612/ul）だった．ベバシズマブC0.05Cmlを術前に硝子体内投与して硝子体手術を施行したが，黄斑部に黄白色滲出斑と周辺部の点状出血があった（図2）．また，術中採取した硝子体検体からCCMV-DNAが検出され（4.37C×104copy），眼底所見と合わせてCCMV網膜炎・後極部劇症型と診断した．初診日をCDay0としてCDay8よりガンシクロビル点滴C600Cmg/日を開始したところ網膜血管炎とフィブリンが改善し，Day41にバルガンシクロビル塩酸塩C900Cmg/日内服治療に切り替えてCDay46に治療終了とした．Day100に右眼の歪視が出現し，右眼眼底に網膜血管の白線化と黄斑部耳側の黄白色病変があった（図3）．右眼の前房水からもCPCRにてCCMV-DNAが検出（4.20C×104copy）されたため，右眼にもCCMV網膜炎・後極部劇症型が発症したと診断した．バルガンシクロビル塩酸塩の内服加療で炎症が寛解し，網膜病変が消失したので内服加療を終了して経過観察とした．しかし，Day284に右眼に再度炎症が出現したため内服加療を再開したが，病変周囲の網膜色調が悪化して網膜.離が出現したため，Day317に右硝子体手術・網膜復位術を施行した．経過中も血糖図1症例1の左眼の眼底所見と光干渉断層計（OCT）所見初診時，左眼底に血管炎および周囲の網膜浮腫と点状出血，および周辺部に顆粒状の小滲出斑，星状硝子体症があり（Ca），OCTで黄斑部に網膜浮腫があった（Cb）．Day17にて，白色病変中心および周辺部に認めていた出血が改善し病変も縮小した（Cc）．OCTでは視神経細胞内節/外節ラインの障害は残存するものの，黄斑部の網膜浮腫は改善した（Cd）．最終受診時（Day133），血管炎は寛解し点状出血が消失，黄斑部網膜浮腫は消失した（Ce）が視神経細胞内節/外節ラインは欠損したままであった（Cf）．管理は9.11％と管理不良のままだった．あった．CMV抗原陽性がC5例中C2例，CMV抗体測定は検CII結果査を実施したのはC5例中C2例であり，IgG陽性がC1例，IgM陽性がC1例であった（表2）．5例の発症時平均年齢はC59.8C±10.1歳，全例男性で平均経CMV網膜炎の病型は後極部劇症型がC6眼，周辺部顆粒型過観察期間はC20.9C±32.2カ月だった．原疾患は化学療法中が2眼だった．病変部位はZone1が3眼，Zone2が3眼，の悪性リンパ腫C4例，コントロール不良の糖尿病C1例であっCZone3がC2眼だった．視神経乳頭炎は後極部劇症型の病巣た．平均白血球数はC4,460C±2,399/ul，平均好中球数はC2,532部位がCZone1のC1例C1眼を除いたC5例C7眼で生じており，C±1,390/ul，平均リンパ球数はC1,832C±1,171/ulだった（表網膜.離は後極部劇症型の病巣部位がCZone3だったC1例C1C1）．眼だった（表3）．血液検査結果はCCD4Tリンパ球を測定したのはC5例中C3寛解期に視力が改善したのはC2例C3眼のみであり，視力が例であり，そのうちリンパ球数まで測定したのはC1例のみで不変だったのはC2例C2眼，悪化した症例はC3例C3眼だった．図2症例2の左眼の眼底写真図3症例2の右眼の眼底写真黄斑部に黄白色滲出斑と周辺部の点状出血があった．網膜血管の白線化と黄斑部耳側に黄白色病変があった表1各症例の年齢・性別・経過観察期間・原疾患および免疫状態症例年齢（歳）性別経過観察期間（月）原疾患白血球数（/uCl）好中球数（/uCl）リンパ球数（/uCl）C1C75男C5マントル細胞リンパ腫C4,400C2,700C1,800C2C76男C36糖尿病C8,500C5,000C3,600C3C50男C84悪性リンパ腫C1,800C930C580C4C67男C11濾胞性リンパ腫C2,300C1,700C2,600C5C57男C3濾胞性リンパ腫C5,300C2,200C580表2各症例の血液検査および前房水PCR検査結果症例CD4T細胞（％/ul）CMV抗原CCMVIgGCCMVIgG前房水中のCCMV-DNAPCR結果1C7.5/.陽性C.C.陽性（左C.右C2.91C×106）C2C22.4/.陰性陰性陽性陽性（左C4.27C×104右C4.20C×104）C3C./.陰性C.C.陰性C4C5.9/120陰性C.C.C.C5C./.陽性陽性陰性C.C表3各眼の病型・病変部位と所見・小数視力症例病眼病型病変部位視神経乳頭炎網膜.離発症時視力寛解期視力1右後極部劇症型CZone3有有C0.1C0.2左後極部劇症型CZone2有無C0.4C0.8C2右後極部劇症型CZone2有有C0.9C0.05左後極部劇症型CZone1有無指数弁光覚弁なしC3右後極部劇症型CZone1無無C0.5C1.2左後極部劇症型CZone2有無C1.0C1.0C4右周辺部顆粒型CZone1有無C0.9C0.2C5左周辺部顆粒型CZone3有無C0.5C0.5C表4増悪時・寛解時の平均logMAR全体CZone1CZone2CZone3発症時C0.64±1.03C0.50±0.96C0.15±0.18C0.65±0.35寛解時C0.83±1.38C0.76±1.55C0.47±0.59C0.50±0.20表5硝子体手術の有無と転帰症例病眼硝子体手術転帰1右実施せずDay190原疾患で死亡左実施せずC2右再発後実施CMV網膜炎が再発し，急性網膜壊死に近い状態となったため硝子体手術を施行した左実施せず炎症は寛解するが視力改善せずC3右実施せず経過良好左実施せず経過良好C4右実施せずDay96CMV網膜炎が再発したC5左実施せずDay261原疾患で死亡した発症時平均ClogMARはC0.64C±1.03，寛解期平均ClogMARでC0.83±1.38と有意な変化はなかった．病型別にみると，後極部型の発症時平均ClogMARはC0.02C±0.88で，寛解期ClogMARはC0.15C±1.32であり，周辺部顆粒型の発症時平均ClogMARはC0.17C±0.13，寛解期ClogMARはC0.06C±0.24だった．部位別にみると，Zone1の発症時平均ClogMARはC0.50C±0.96，寛解期ClogMARはC0.76C±1.55，Zone2の発症時平均ClogMARはC0.15C±0.18，寛解期ClogMARはC0.47C±0.59，Zone3の発症時平均ClogMARはC0.65C±0.35，寛解期ClogMARはC0.50C±0.20だった（表4）．2例は原疾患により死亡し，2例C3眼のCCMV網膜炎はいったん治療によって寛解したが治療を終了すると平均C1.8カ月（1.1.3.2カ月）で再発し，そのうちC1例C1眼は再発時に網膜.離が生じたため硝子体手術を施行した．寛解期視力および生命予後が良好だったのはC1例C2眼だった（表5）．CIII考按今回，AIDS以外の原疾患による免疫能低下でCCMV網膜炎をきたしたC5例C8眼の臨床所見や予後をまとめた．全例男性で病型は後極部劇症型がC3例C6眼，周辺部顆粒型がC2例C2眼であり，視力改善例はC1例C2眼（原疾患はCDLBCL）のみでC5眼中C3眼はCCMV網膜炎の治療が終了すると炎症が再燃して視力は不良となり，2例は原疾患により死亡した．AIDS患者でのCCMV網膜炎は主要な合併症であり，1996年に登場した多剤併用療法（highlyCactiveCantiretroviraltherapy：HAART）導入以前にはCAIDS患者のC37％に発症し6），AIDS患者最大の失明原因とされた7）．HAARTにより，AIDS患者におけるCCMV網膜炎の発症率は導入前のC10.20％になったと報告されている8）．濱本らは，HAARTを（111）施行したCAIDS患者C261例のうちCHAART導入前にC23例，導入後にC16例にCCMV網膜炎をきたし，最終視力C0.2以下はC7眼（15％）であったこと，HAART導入後に発症した症例のほうが導入前発症例に比べて軽症例が多く視力予後が良かったことを報告している9）．本研究では寛解期視力がC0.2以上だったのはC1例C2眼（25％）であり，4例C6眼（75％）は最終視力がC0.2未満だった．AIDSは治療によって免疫能が改善するが，AIDS以外の原疾患は治療自体がむずかしく免疫能賦活化が困難なために，CMV網膜炎が悪化・再燃しやすい可能性が示唆される．病巣と正常網膜の境界部分にみられる顆粒状の病変はCgranularborderとよばれる．滲出斑は徐々に拡大するが病巣の中心部は萎縮傾向を示し，約C20％の症例で網膜.離を併発する4）．また，CMV網膜炎の視力障害は，Zone1では黄斑部と視神経の障害，Zone3では網膜.離が生じることが原因であると報告されている10）．今回，Zone1のC3眼中C1眼は視力が改善して治療後も炎症の再燃がなく経過良好だったが，2眼は治療後に炎症が再燃して視力予後が不良だった．CZone2のC3眼中C2眼は視力が改善したがC1例は原疾患により死亡した．Zone3のC2眼中C2眼はC2例とも治療後も視力が改善せず原疾患により死亡した．5例C8眼中，Zone3のC1眼（12.5％）でのみ網膜.離が生じたが，この結果はCStew-artの報告6）と矛盾しなかった．5例中C1例は内服加療を終了すると患眼だけでなく健眼にもCCMV網膜炎が発症した．CMV網膜炎は通常片眼性で発症するが，未治療または治療が奏効しないと両眼に発症すると報告がある10）．AIDSではCHAARTにより白血球数が回復して免疫能も改善するが1,6,7），今回のようにCAIDS以外の原疾患による免疫能低下状態でCCMV網膜炎が発症した症例あたらしい眼科Vol.37，No.5，2020C613は免疫状態が初発時も再発時も抑制状態であり，原疾患の治療を中断すると健眼も含めCCMV網膜炎が再燃する可能性がある．症例C2は，一般的には免疫能が改善しやすい糖尿病が原疾患であるが，経過中の血糖管理がCHbA1cがC9.11％台と一貫して不良であり，そのため免疫能が改善しなかったことが再燃の原因と考えられる．しかしながら本研究の症例数は少なく，今後多くの症例数を対象とした検討が必要と考えられる．CIV結論AIDS以外の原疾患に合併したCCMV網膜炎C5例C8眼の臨床所見と特徴について検討した．AIDS以外の免疫能低下状態の患者に生じたCCMV網膜炎は治療後も再燃が多く，生命予後のみならず視力予後も不良である可能性が示唆された．文献1）柳田淳子，蕪城俊克，田中理恵ほか：近年のサイトメガロウイルス網膜炎の臨床像の検討．あたらしい眼科C32：699-703,C20152）園田康平，川島秀俊，大黒伸行ほか：ヘルペス感染によるぶどう膜炎，所見から考えるぶどう膜炎（園田康平，後藤浩），p175-202，医学書院，20133）関本慎一郎，村上昌，今村周ほか：後天性免疫不全症候群（AIDS）に合併したサイトメガロウイルス網膜炎のC1例．あたらしい眼科19：1359-1362,C20024）TakayamaK,OgawaM,MochizukiMetal：Cytomegalo-virusretinitisinapatientwithproliferativediabetesreti-nopathy.OcularImmunolIn.ammC21：225-226,C20135）YamasakiCS,CKohnoCK,CKadowakiCMCetal：Cytomegalovi-rusretinitisinrelapsedorrefractorylow-gradeBcelllym-phomaCpatientsCtreatedCwithCbendamustine.CAnnCHematolC96：1215-1217,C20176）VrabecTR：PosteriorsegmentmanifestationsofHIV/AIDS.SurvOphthalmolC49：131-157,C20047）Foscarnet-GanciclovirCCytomegalovirusCRetinitisTrial：5.CClinicalCfeaturesCofCcytomegalovirusCretinitisCatCdiagnosis.CStudiesCofCocularCcomplicationsCofCAIDSCResearchCGroupCinCcollaborationCwithCtheCAIDSCClinicalCTrialsCGroup.CAmJOphthalmolC124：141-157,C19978）JabsCDA,CAhujaCA,CVanCNattaCMCetal：CourseCofCcyto-megalovirusretinitisintheeraofhighlyactiveantiretro-viraltherapy：.ve-yearCoutcomes.COphthalmologyC117：C2152-2161,C20109）濱本亜裕美，建林美佐子，上平朝子ほか：ヒト免疫不全ウイルス（HIV）患者のCHAART導入前後の眼合併症．日眼会誌116：721-729,C201210）StewartMW：OptimalCmanagementCofCcytomegalovirusCretinitisCinCpatientsCwithCAIDS.CClinCOphthalmolC4：285-299,C2010C＊＊＊</p>
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		<title>両眼性サイトメガロウイルス角膜内皮炎に併発した水疱性角膜症に対してDSAEKを施行した1例</title>
		<link>https://www.atagan.jp/article/20171123.htm</link>
		<comments>https://www.atagan.jp/article/20171123.htm#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 29 Nov 2017 15:23:22 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
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		<category><![CDATA[角膜内皮移植]]></category>

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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科34（11）：1601.1605，2017c両眼性サイトメガロウイルス角膜内皮炎に併発した水疱性角膜症に対してDSAEKを施行した1例嵩翔太郎門田遊田口千香子山川良治久留米大学医学部眼科学講座CCl [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科34（11）：1601.1605，2017c両眼性サイトメガロウイルス角膜内皮炎に併発した水疱性角膜症に対してDSAEKを施行した1例嵩翔太郎門田遊田口千香子山川良治久留米大学医学部眼科学講座CClinicalOutcomeofDescemet’sStrippingAutomatedEndothelialKeratoplastyforBullousKeratopathyinaPatientwithCytomegalovirusCornealEndotheliitisShotaroDake,YuMonden,ChikakoTaguchiandRyojiYamakawaCDepartmentofOphthalmology,KurumeUniversitySchoolofMedicine両眼のサイトメガロウイルス（CMV）角膜内皮炎から水疱性角膜症に至り，両眼に角膜内皮移植（DSAEK）を施行したC1例を報告する．症例はC72歳，男性．両眼白内障術後で，虹彩炎，続発緑内障のため当科を紹介受診した．両眼に白色円形の角膜後面沈着物（KP），角膜浮腫，角膜内皮細胞密度の減少を認めた．両眼眼圧コントロール不良のため両緑内障手術を施行し，そのときの左眼前房水CPCR検査にてCCMV陽性のため，両眼CCMV角膜内皮炎と診断した．ガンシクロビル（GCV）点滴を行いCKPは消失したが，その後両眼の水疱性角膜症を併発したため，両眼CDSAEKを施行した．術後CGCV点滴を行ったが中止後C4カ月で角膜内皮炎の再燃を認め，GCV点眼を行い改善したが，点眼の減量・中止に伴い再燃を繰り返し，点眼を継続している．CMV角膜内皮炎に対してCGCV点眼が有効であるが，点眼中止後の再発が問題であり，DSAEK後もCGCV点眼の継続が望ましいと考えられた．ThisreportstheclinicaloutcomeofDescemet’sstrippingautomatedendothelialkeratoplasty（DSAEK）forbul-louskeratopathyinapatientwithcytomegalovirus（CMV）cornealendotheliitis.A72-year-oldmalewhohadbeenreceivingCtreatmentCforCbilateralCrecurrentCiritisCandCsecondaryCglaucomaCafterCcataractCsurgeryCpresentedCwithwhitish,Ccoin-shapedCkeraticCprecipitates（KPs）C,CcornealCedemaCandCdecreasedCendothelialCcellCdensitiesCinCbothCeyes.CUncontrolledCintraocularCpressureCinCbothCeyesCrequiredCtrabeculectomy.CPolymeraseCchainCreactionCanalysisdetectedCMV-DNAintheaqueoushumorsample（collectedfromthelefteyeduringtrabeculectomy）C,leadingtoaCdiagnosisCofCbilateralCCMVCcornealCendotheliitis.CAfterCtreatmentCwithCintravenousCganciclovir,CKPsCresolved；Chowever,thepatientdevelopedbilateralbullouskeratopathyandunderwentDSAEKinbotheyes.HewastreatedwithintravenousganciclovirafterDSAEK,butCMVendotheliitisrecurred4monthsaftercessationoftheintrave-nousCtreatment.CTreatmentCwithCtopicalCganciclovirCwasCinitiated,CandCclinicalCimprovementsCwereCnoted.CIn.ammationrepeatedlyrecurredwhentopicalganciclovirwasreducedordiscontinued,andthetopicaltreatmentwascontinued.ThiscasestudysuggeststhatcontinueduseoftopicalganciclovirafterDSAEKmaybebene.cialforpreventingrecurrenceofCMVendotheliitis.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）C34（11）：1601.1605,C2017〕Keywords：サイトメガロウイルス，角膜内皮炎，角膜内皮移植，ガンシクロビル．cytomegalovirus,cornealen-dotheliitis,Descemet’sstrippingautomatedendothelialkeratoplasty（DSAEK）C,ganciclovir.Cはじめに体炎や続発緑内障を合併し，治療としてガンシクロビルサイトメガロウイルス（cytomegalovirus：CMV）角膜内（ganciclovir：GCV）の全身投与，局所投与が行われている．皮炎はC2006年にCKoizumiら1）によって報告されて以降，おまた，GCVの治療中止に伴い角膜内皮炎が再燃し，進行すもにアジアから多数の症例が報告されている2.8）．虹彩毛様る角膜内皮細胞密度の減少に伴い水疱性角膜症に至った症例〔別刷請求先〕嵩翔太郎：〒830-0011久留米市旭町C67久留米大学医学部眼科学講座Reprintrequests：ShotaroDake,M.D.,DepartmentofOphthalmology,KurumeUniversitySchoolofMedicine,67Asahi-machi,Kurume,Fukuoka830-0011,JAPANもある．今回，両眼性のCCMV角膜内皮炎の経過中に水疱性角膜症に至り角膜内皮移植術（DescemetC’sCstrippingCauto-matedCendothelialCkeratoplasty：DSAEK）を施行した症例を経験したので報告する．CI症例患者：66歳，男性．主訴：両眼の眼圧上昇．現病歴：2000年に近医で両眼白内障手術を施行され，その後，両眼虹彩炎，角膜内皮炎，続発緑内障の診断で加療されていた．両眼ともにC0.5％マレイン酸チモロール点眼，1％ドルゾラミド点眼，ブナゾシン塩酸塩点眼，0.1％デキサメタゾン点眼による加療を継続されていたが眼圧コントロール不良となり精査加療目的にC2008年に久留米大学病院眼科を紹介受診した．既往歴：2003年に胃癌に対して胃全摘出術後，高血圧症．初診時所見：視力は右眼C0.8C×IOL（1.2C×.0.25D（cyl.1.25DCAx80°），左眼0.7C×IOL（1.0C×cyl.1.00DCAx65°）．眼圧：右眼C31CmmHg，左眼C27CmmHg．角膜内皮細胞密度は右眼C1,518Ccells/mmC2，左眼C1,628Ccells/mmC2．両眼ともに下方に限局した角膜上皮浮腫，および白色円形の角膜後面沈着物（keraticCprecipitates：KP）を認め，前房内炎症細胞は認めなかった（図1）．両眼眼内レンズ挿入眼で，両眼の視神経乳頭は乳頭陥凹/乳頭比C0.9.1.0であった．動的量的視野検査は，湖崎分類右眼CIIIa期，左眼CIIIa期であった．経過：受診時は両眼の眼圧は高値でありC2008年C3月に右眼，4月に左眼の線維柱帯切除術を施行し眼圧は低下した．その際，術中に採取した左眼前房水のCPCR検査にて単純ヘルペスウイルス，水痘・帯状疱疹ウイルスは陰性でありCMVのみ陽性であったため両眼CCMV角膜内皮炎と診断した．術後から両眼ともに前房内炎症細胞の遷延がみられたため，6月にCGCV点滴C600Cmg/日をC14日間，300Cmg/日をC7図1両眼前眼部写真（初診時）a：右眼，b：左眼．両眼ともに角膜上皮浮腫，白色円形の角膜後面沈着物を認める．Cガンシクロビル点滴(術後7日間)ガンシクロビル点眼ベタメタゾン点眼炎症所見前房水PCR（CMV-DNA）（+）（-）（-）矯正視力（1.0）（1.0）（0.7）（0.5）角膜内皮細胞密度(個/mm2)2011年図3左眼前眼部写真（DSAEK施行後4カ月）2012年左眼矯正視力（1.0）．白色の角膜後面沈着物（→）を認め，一部コイン状の配列（coinlesion）を認める（○内）．ガンシクロビル点眼ベタメタゾン点眼炎症所見前房水PCR（-）（-）2013年（CMV-DNA）矯正視力3,000角膜内皮2,000細胞密度（個/mm2）1,00002014年図4右眼DSEAK後の治療経過ガンシクロビル点眼の中止後に炎症所見は再燃し，現在も点眼を継続している．日間行った．徐々に前房内炎症所見の改善を認め，経過中，両眼ともに眼圧は良好であった．しかし，両眼とも角膜内皮細胞密度は低下し，左眼は水疱性角膜症となり，矯正視力も（0.06）と低下したため，2010年C6月に左眼CDSAEKを施行した．左眼CDSAEK後の経過を図2に示す．術中に採取した前房水のCPCRではCCMV-DNAは検出されなかったが，CMV角膜内皮炎の再燃予防を目的に術後C7日間CGCV点滴600mg/日を行った．その後はC1.5％レボフロキサシン点眼C4回/日，ベタメタゾン点眼C4回/日を継続していた．術後C4カ月に矯正視力は（1.0）と良好であったが色素性CKPが出現し，続いて前房内炎症細胞を認めた．まず移植後拒絶反応を疑い，ベタメタゾン点眼回数を増やしたが炎症は改善せず，3週後に白色のCKP（図3）を認め，一部はコイン状の配列（coinlesion）を呈していた．CMV角膜内皮炎の再燃を疑い，前房水を採取したのちに，自家調整C0.5％CGCV点眼を左眼C4回/日で開始した．その後，PCRの結果CCMV-DNAを検出（1.25C×104copies）したため，CMV角膜内皮炎に伴う炎症の再燃と診断した．点眼開始後は徐々にCKPおよび前房炎症の消退を認め，点眼開始C10カ月後に中止とした．しかし，点眼中止C4カ月後に再度CKPと前房内炎症細胞が出現した．採取した前房水からCMV-DNAは検出されなかったが，CMV角膜内皮炎を繰り返している経過からCCMV角膜内皮炎の再燃を疑い，GCV点眼を再開した．GCV点眼再開後にKPと前房内炎症細胞の消退を認め，その後さらにC5カ月間GCV点眼を継続し中止したが，KPが出現したため点眼を再開した．KPが消退したことを確認しCGCV点眼回数を減量してみたが，KPが増加するため，最終的にCGCV点眼C4回/日を継続し再燃なく経過している．また．経過中，眼圧上昇は認めなかったが，角膜内皮細胞密度はCDSAEK術後C2,192Ccells/mm2から術後C3年C5カ月でC448Ccells/mmC2に低下し，矯正視力も（0.7）まで低下した．その後角膜内皮細胞密度は測定不能となり角膜浮腫が出現し，矯正視力（0.5）と低下したため再度CDSAEKを検討している．右眼も水疱性角膜症となり矯正視力（0.1）と低下したため，前房水中のCCMV-DNA陰性を確認し，2011年C5月にDSAEKを施行した．右眼CDSAEK後の経過を図4に示す．手術時に採取した前房水，虹彩のCPCR検査ではCCMV-DNAは検出されず，角膜内皮からはCCMV-DNAを検出するも定量では検出限界以下であった．左眼の経過を考慮し，右眼は術後CGCV点眼をC4カ月間行い中止した．中止後C1.5カ月時点での前房水からはCCMV-DNAは検出されず，その後も炎症再燃なく経過したが，中止後C12カ月で左眼と同時期にKPが出現したため，GCV点眼を再開した．左眼がCGCV点眼の中止・減量で炎症の再燃を繰り返していることを考慮し，現在もCGCV点眼を継続している．左眼同様に角膜内皮細胞密度はCDSEAK術後C1,724Ccells/mmC2から術後3年4カ月でC466Ccells/mmC2と減少を認めているが，矯正視力は（1.2）で保たれており現在経過観察中である．CII考按CMV角膜内皮炎の診断には，角膜浮腫やコイン状に配列（coinlesion）するCKPの特徴的な所見や眼圧上昇などの経過からCCMV角膜内皮炎を疑い，診断確定には前房水CPCRによるCCMV-DNAの検出が有用である．また，治療に対する経過も参考所見となりうるとされている9,10）．現在，治療は0.5％CGCV点眼（自家調整薬）の使用や点滴による全身投与，GCVをプロドラック化したバルガンシクロビル（valganci-clovir：VGCV）の内服が行われている．その際，GCVやVGCVの全身投与に関しては骨髄抑制や腎機能障害の副作用に対する注意が必要となるが，GCV点眼は副作用が少なく長期の治療継続に適していると考えられる．一方でこれらの治療中止に伴う炎症の再燃が問題とされており，いつまで加療継続するべきかについては現時点で明確な指針が立っていない．また，経過中に角膜内皮機能の低下に伴い水疱性角膜症に至る症例も少なくない．2015年にCKoizumiらによって報告されたC106眼のCCMV角膜内皮炎を対象とした多施設研究においてもC106眼中C39眼で炎症の再燃を認め，またC43眼（39.4％）は経過中に水疱性角膜症に至り，そのうちC20眼（18.3％）に対して角膜移植が施行されている10）．また，本症例と同様にわが国において水疱性角膜症に対して角膜移植を施行されたCCMV角膜内皮炎の症例C3例C3眼の報告がある3.5）．3例ともに全層角膜移植を施行されているが，1例は術後約半年後に炎症を認めCCMV角膜内皮炎と診断しバラガンシクロビル内服（900Cmg/日）を開始し，内服中止に伴い炎症の再燃をC2回認めている．その他のC2例は，術後にCMV角膜内皮炎と診断されGCV点眼を使用し，1例はGCV点眼を継続して再燃なく経過しているが，もうC1例は点眼中止後にCCMV角膜内皮炎の再燃を認めたため点眼を再開し，以降は点眼継続で再燃なく経過している．いずれの症例も角膜移植後にCGCV点眼，もしくはバルガンシクロビル内服を開始されているが，3例中C2例において抗CCMV治療を中止し炎症が再燃している．本症例でも，経過中に水疱性角膜症に至り両眼ともにCDSAEKを施行し，術後にCGCV全身投与や点眼加療を行ったが，抗CCMV治療の中止・減量に伴い，複数回の再燃がみられている．うち一度はCGCV点眼を中断していた時期の両眼同時の再燃であった．CMV角膜内皮炎に伴う水疱性角膜症のため角膜移植術を施行した症例でも，GCV点眼など抗CCMV治療は継続の必要があると考えられた．今回の症例において，左眼CDSAEK後にはじめて炎症再燃を認めた際の前房水CPCR検査ではCCMV-DNA陽性であったが，以降の炎症再燃時に施行した検査ではCCMV-DNAは検出されていない．この点からは移植後の拒絶反応も否定はできないが，ステロイド点眼への反応は乏しい一方でGCV点眼にて比較的速やかにCKPなどの炎症所見の改善を認め，加えてその経過に再現性があることからもCCMV内皮炎の再燃と考えた．現時点でCCMVの角膜内皮細胞への感染経路は解明されていないが，単純ヘルペスウイルス同様に骨髄前駆細胞やマクロファージなど全身に潜伏感染したCCMVが前房に特異な免疫環境である前房関連免疫偏位（anteriorchamber-associatedCimmuneCdeviation：ACAID）を背景として角膜内皮細胞に感染すると考えられている9,11）．一方でGCVに関してはCCMVのCDNA合成を阻害することで作用するが，ウイルス遺伝子を発現していない潜伏感染中のCMVに対しては効果を示さない．これらの点から，角膜移植後もCCMV角膜内皮炎の再燃を予防するためには，何らかの経路で潜伏状態から再活性化して移植角膜内皮細胞に再感染しようとするCCMVを標的として永続的に予防し続けなければならない可能性もある．本症例の経過からも，前房水中のCCMV-DNAの陰性化は治療中止の基準にならない可能性もあり，予防的治療を継続することが望ましいと考えられた．CMV角膜内皮炎は経過中に水疱性角膜症をきたす可能性があり，本症例と同様に角膜移植が必要となる症例は少なからず存在する．虹彩毛様体炎，続発緑内障を合併した原因不明の角膜内皮炎を認めた際にはCCMVの関与も念頭に置いて，早期に精査・加療を行い，角膜内皮機能を維持することが重要である．以上よりCCMV角膜内皮炎によって水疱性角膜症に至った際には適切な時期に角膜移植を行い，移植後のステロイド点眼によりCCMVが再活性化しやすくなる可能性を考慮し，長期にわたりCGCV点眼を継続することが望ましいと考えられた．文献1）KoizumiN,YamasakiK,KawasakiSetal：Cytomegalovi-rusinaqueoushumorfromaneyewithcornealendotheli-itis.AmJOphthalmolC141：564-565,C20062）CheeCSP,CBacsalCK,CJapCACetCal：CornealCendotheliitisCassociatedCwithCevidenceCofCcytomegalovirusCinfection.COphthalmologyC114：798-803,C20073）細谷友雅，神野早苗，吉田史子ほか：両眼性サイトメガロウイルス角膜内皮炎のC1例．あたらしい眼科C26：105-108,C20094）唐下千寿，矢倉慶子，郭權慧ほか：バルガンシクロビル内服が奏効した再発性サイトメガロウイルス角膜内皮炎の1例．あたらしい眼科27：367-370,C20105）三瀬一之，木村章，大浦福市ほか：ぶどう膜炎による続発性緑内障に認められたサイトメガロウイルス角膜内皮炎の一例．眼臨紀C3：598-601,C20106）猪俣武範，武田淳史，本田理峰ほか：ガンシクロビル点滴と点眼が奏効したサイトメガロウイルス角膜内皮炎のC1例．臨眼C65：875-879,C20117）山下和哉，松本幸裕，市橋慶之ほか：虹彩炎に伴う続発緑内障として加療されていたサイトメガロウイルス角膜内皮炎のC2症例．あたらしい眼科29：1153-1158,C20128）KoizumiCN,CSuzukiCT,CUenoCTCetCal：CytomegalovirusCasCanCetiologicCfactorCinCendotheliitis.COphthalmologyC115：C292-297,C20089）小泉範子：サイトメガロウイルス角膜内皮炎．あたらしい眼科C28：1439-1440,C201110）KoizumiCN,CInatomiCT,CSuzukiCTCetCal：ClinicalCfeaturesCandCmanagementCofCcytomegalovirusCcornealCendotheli-itis：analysisCofC106CcasesCfromCtheCJapanCcornealCendo-theliitisstudy.BrJOphthalmolC99：54-58,C201511）ZhengX,YamaguchiM,GotoTetal：Experimentalcor-nealendotheliitisinrabbit.InvestOphthalmolVisSciC41：C377-385,C2000＊＊＊</p>
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		<title>360° Suture Trabeculotomy施行後にサイトメガロウイルス角膜内皮炎と診断した2例</title>
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		<pubDate>Thu, 30 Mar 2017 15:26:43 +0000</pubDate>
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		<category><![CDATA[360°スーチャートラベクロトミー]]></category>
		<category><![CDATA[サイトメガロウイルス]]></category>
		<category><![CDATA[角膜内皮炎]]></category>

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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科34（3）：433.437，2017c360°SutureTrabeculotomy施行後にサイトメガロウイルス角膜内皮炎と診断した2例森川幹郎＊1細田進悟＊2里見真衣子＊3八木橋めぐみ＊3窪野裕久 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科34（3）：433.437，2017c360°SutureTrabeculotomy施行後にサイトメガロウイルス角膜内皮炎と診断した2例森川幹郎＊1細田進悟＊2里見真衣子＊3八木橋めぐみ＊3窪野裕久＊3渡辺一弘＊3鈴木浩太郎＊3川村真理＊3＊1東京都済生会中央病院眼科＊2独立行政法人国立病院機構埼玉病院眼科＊3財団法人神奈川県警友会けいゆう病院眼科TwoCasesofCytomegalovirusCornealEndotheliitisDiagnosedafter360-degreeSutureTrabeculotomyMikioMorikawa1）,ShingoHosoda2）,MaikoSatomi3）,MegumiYagihashi3）,HirohisaKubono3）,KazuhiroWatanabe3）,KotaroSuzuki3）andMariKawamura3）1）DepartmentofOphthalmology,TokyoSaiseikaiCentralHospital,2）DepartmentofOphthalmology,NationalHospitalOrganizationSaitamaNationalHospital,3）DepartmentofOphthalmology,KeiyuHospital360°スーチャートラベクロトミー（360°suture-trabeculotomy：S-LOT）施行後にサイトメガロウイルス（CMV）角膜内皮炎と診断した2例を報告する．2例とも虹彩炎・続発緑内障として治療され，角膜浮腫を伴う虹彩炎，角膜後面沈着物，角膜内皮細胞密度減少を認めていた．眼圧コントロール不良のため，S-LOTを施行した．術後眼圧は良好だったが，症例1は術後6カ月で炎症再燃，眼圧上昇し，トラベクレクトミー（trabeculectomy：LEC）施行に至った．同時に前房水PCR（polymerasechainreaction）検査を施行した．症例2は軽度炎症再燃に伴いPCR検査を行い，CMV角膜内皮炎と診断した．抗CMV治療導入後は所見の改善を認め，良好な眼圧経過と視野の維持を得ている．CMV角膜内皮炎に伴う続発緑内障に対しS-LOTは有効であったが，良好な眼圧コントロールを維持するには抗CMV治療を早期に始める必要があることが示唆された．Wereport2casesofcytomegalovirus（CMV）cornealendotheliitisdiagnosedafter360-degreesuturetrabecu-lotomy（S-LOT）.Bothpatientsweretreatedassecondaryglaucomaassociatedwithiritis.Iritiswithcornealede-ma,keraticprecipitatesanddecreasedcornealendothelialcelldensitywereobserved.Intraocularpressure（IOP）wasuncontrollable；S-LOTwasthereforeperformedinbothcases.Inonecase,in.ammationrecurredwithIOPelevation6monthsafterS-LOT,sotrabeculectomywasperformed；wesimultaneouslyobtainedtheaqueoushumorsampleforpolymerasechainreaction（PCR）.Intheothercase,wetookthesamplebeforeIOPelevation.CMVDNAwasrevealedbyPCR；in.ammationandIOPhavebeencontrolledundergancicloviradministration,withoutprogressionofvisual.elddefect.ThesecasesindicatethatS-LOTise.ectiveforsecondaryglaucomaassociatedwithCMVcornealendotheliitis；inextendingIOPcontrol,thesooneranti-CMVtherapyisinitiated,thebettertheresult.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）34（3）：433.437,2017〕Keywords：サイトメガロウイルス，角膜内皮炎，360°スーチャートラベクロトミー．cytomegalovirus,cornealendotheliitis,360-degreesuturetrabeculotomy.はじめに近年，免疫不全ではない症例での角膜内皮炎にサイトメガロウイルス（cytomegarovirus：CMV）が関与している症例が複数報告されるようになった．CMV角膜内皮炎に伴う眼圧上昇により，続発緑内障に発展する症例も少なくない1）．続発緑内障に対しては，360°スーチャートラベクロトミー（360°suturetrabeculotomy：S-LOT）が有効であることがすでに報告されているが2），CMV角膜内皮炎による続発緑内障に対しての成績を検討した報告はない．今回，S-LOT施行後にCMV角膜内皮炎と診断した2例を経験したので報〔別刷請求先〕森川幹郎：〒108-0073東京都港区三田1-4-17東京都済生会中央病院眼科Reprintrequests：MikioMorikawa,M.D.,DepartmentofOphthalmology,TokyoSaiseikaiCentralHospital,1-4-17Mita,Minato-ku,Tokyo108-0073,JAPAN告する．I症例［症例1］74歳，男性．主訴：左眼視力低下．現病歴：平成26年1月より左眼の虹彩炎および続発緑内障に対し近医で点眼治療を行うも眼圧は20mmHg台後半であった．平成26年2月に左眼SLT（selectivelasertrabecu-loplasty）を施行されたが，眼圧下降が得られず，視野も進行傾向のため，平成26年6月当院紹介受診となった．既往歴：不整脈に対し心臓ペースメーカー挿入術後．家族歴：特記すべきことなし．当院初診時所見：VD＝0.5（1.5×sph.1.25D：cyl.0.50DAx100°）．VS＝0.1（0.3×sph.2.50D：cyl.0.75DAx100°）．眼圧：右眼14mmHg，左眼34mmHg．前眼部：角膜浮腫は認めず．左眼はcell，少数の角膜後面沈着物を認めた．中間透光体：左眼にNS2度の核硬化および後.下白内障を認めた．眼底：左眼耳上側，耳下側の網膜神経線維層欠損を認めた．隅角：Sha.er4度，左眼は色素沈着が非常に強く，周辺虹彩前癒着（peripheralanteriorsynechia：PAS）は認めなか図1症例1の左眼細隙灯顕微鏡検査図2症例1の初診時左眼Goldmann視野検査小円形に配列する白色の角膜後面沈着物様病変（coinshaped湖崎分類IIIaの視野障害を認めた．lesion）がびまん性に出現した．H26.7.1.H26.12.4.H27.2.17.40302010前房水PCR0H27.2.17.H27.4.15.H27.7.23.LEC30前房水PCR2520レーザー切糸151050図3症例1の眼圧経過S-LOT術後5カ月で炎症再燃，スパイク状眼圧上昇を認め，LEC施行に至った．LECと同時に前房水PCRを施行し，抗CMV治療を導入した．LEC術後・抗CMV治療導入後6カ月間の平均眼圧は8.0mmHgであった．眼圧（mmHg）眼圧（mmHg）った．視野：Goldmann視野検査にて左眼に湖崎分類IIIaの視野障害を認めた（図2）．経過：ステロイドレスポンダーの鑑別のため，ステロイド点眼を中止したところ炎症は増悪し，小円形に配列する白色の角膜後面沈着物様病変（coinshapedlesion）がびまん性に出現した（図1）．角膜浮腫も出現し，角膜内皮炎が主体の前部ぶどう膜炎と考えられた．角膜内皮細胞密度は右眼2,725/mm2，左眼は角膜浮腫のため測定不可であった．単純または帯状ヘルペス角膜内皮炎の可能性を考慮し，バラシクロビル（バルトレックスR）内服を行ったが効果はなく，眼圧は20.30mmHgが持続した．ステロイド点眼，眼圧下降点眼による治療を行うも，眼圧下降が得られないため，平成26年7月にS-LOT，白内障同時手術を施行した．長期にわたる角膜内皮炎のため，tra-beculectomy（LEC）では術後の浅前房などで角膜内皮障害が起こる可能性も考慮し，初回手術としてS-LOTを選択した．白内障が主因と思われる視力低下も認めており，同時に白内障手術も施行した．術後の眼圧経過を図3に示す．術後一過性眼圧上昇により眼圧は20mmHg台前半となり0.005％ラタノプロスト（キサラタンR）点眼，0.1％ブリモニジン酒石酸塩（アイファガンR）点眼を術後3日より再開，その後眼圧は安定し，術後5カ月までの平均眼圧は15.6mmHgであった．術後5カ月で虹彩炎が再燃，眼圧は40mmHg台までスパイク状の上昇を認めた．そのため，平成27年2月にLECを施行した．同時に前房水PCR（polymerasechainreaction）検査を行ったところ，CMV-DNA陽性，単純ヘルペスウイルス（herpessimplexvirus：HSV）陰性であり，CMV角膜内皮炎と診断した．自家調整した0.5％ガンシクロビル（デノシンR）点眼および0.1％ベタメタゾン（リンデロンR）点眼を1日8回で開始し，バルガンシクロビル（バリキサR）450mg2錠2回/日を2週間内服した．その後，角膜は透明化し，角膜後面沈着物は減少，前房内炎症は改善した．角膜内皮細胞密度も1,400.1,700/mm2台で維持されていた．LEC術後6カ月間の平均眼圧は8.0mmHgであり，良好な眼圧経過と視野の維持を得ている．［症例2］58歳，男性．主訴：右眼視力低下．現病歴：平成15年より右眼の虹彩炎および続発緑内障に対し近医で点眼治療を行っていたが，右眼眼圧は20mmHg台が持続し，炎症出現時には30mmHg台まで上昇を認めていた．平成26年3月頃より眼圧上昇傾向となり，角膜浮腫も認めていた．眼圧下降が得られず，平成26年7月当院紹介受診となった．既往歴：特記すべきことなし．家族歴：特記すべきことなし．当院初診時所見：VD＝0.03（0.04×sph.4.00D）．VS＝0.1p（1.2×sph.4.75D）．眼圧：右眼33mmHg，左眼11mmHg．前眼部：右眼は広範囲に角膜上皮および実質浮腫を認めた．明らかなcellを認めず，複数の円形の角膜後面沈着物を認めた（図4）．中間透光体：右眼NS1度の核硬化を認めた．眼底：右眼耳上側，耳下側の網膜神経線維層欠損を認めた．隅角：Sha.er4度，右眼は角膜浮腫が強いため詳細な観察は困難であったが，色素沈着が強く，下方にPASを認めていた．角膜内皮細胞密度：右眼1,988/mm2，左眼3,049/mm2．視野：Goldmann視野検査にて明らかな緑内障性変化は認めなかった（図5）．経過：上記所見より角膜内皮炎が主体の前部ぶどう膜炎と考えられた．症例1と同様にヘルペス角膜内皮炎を考え，バラシクロビル（バルトレックスR）内服を行ったが，変化はなかった．ステロイド点眼，眼圧下降点眼による治療に抵抗し，眼圧は20mmHg台後半.30mmHg台と下降しなかったため，平成26年8月に右眼のS-LOTを施行した．術後の眼圧経過を図6に示す．術後2カ月で眼圧25mmHgと上昇傾向を認め，ドルゾラミド塩酸塩・チモロールマレイン酸塩（コソプトR）点眼，0.1％ブリモニジン酒石酸塩（アイファガンR）点眼を再開し，術後6カ月間の平均眼圧は13.5mmHgであった．軽度の虹彩炎の再燃に伴い，20mmHg程度の眼圧上昇と角膜内皮細胞密度の減少（742/mm2）を認めたため，術後6カ月に外来で前房水採取を行った．マルチプレックスPCRにてCMV-DNAのみ陽性であり，CMV角膜内皮炎と診断した．自家調整した0.5％ガンシクロビル（デノシンR）点眼および0.1％ベタメタゾン（リンデロンR）点眼を1日8回で開始した．ガンシクロビル点眼を開始後，角膜浮腫は改善した．角膜後面沈着物は減少し，前房内炎症は改善した．角膜内皮細胞密度は維持されていた．ガンシクロビル点眼開始後6カ月間の平均眼圧は14.0mmHgであった．抗ウイルス治療導入後は良好な眼圧経過と視野の維持を得ている．II考按角膜内皮炎は角膜内皮細胞に特異的な炎症を生じ，角膜浮図4症例2の初診時の右眼細隙灯顕微鏡検査右眼は広範囲に角膜上皮および実質浮腫を認めた，明らかなcellを認めず，円形の角膜後面沈着物をびまん性に認めた（矢印）．H26.8.12.H26.10.9.40H27.1.8.図5症例2の初診時の左眼Goldmann視野検査明らかな緑内障性変化は認めなかった．H27.4.2.H27.8.20.眼圧（mmHg）35302520151050図6症例2の眼圧経過S-LOT術後軽度の炎症再燃は認めるものの，眼圧は維持できていた．その間に前房水PCRを施行し，抗CMV治療を導入した．抗CMV治療導入後6カ月間の平均眼圧は14.0mmHgであった．腫と浮腫領域に一致した角膜後面沈着物を特徴とする比較的新しい疾患概念である．眼圧上昇を繰り返しながら慢性の経過をたどり，続発緑内障や併発白内障，角膜内皮細胞密度減少を引き起こす難治性の疾患である．2006年にKoizumiらは免疫不全ではない症例での角膜内皮炎にCMVが関与している症例を報告し3），以後同様の報告が相次いでいる．CMV角膜内皮炎は，多くは片眼性で，小円形に配列する白色の角膜後面沈着物様病変および角膜後面沈着物を伴う角膜浮腫を特徴とするとされている．Cheeらは眼圧上昇を伴う前部ぶどう膜炎105例の前房水PCR検査を施行したところ，24眼（22.8％）でサイトメガロウイルスDNAが陽性となったと報告している1）．なかでも18眼（75％）はPosner-Schlossman症候群と診断されていた．したがって，Posner-Schlossman症候群などの診断を受けた前部ぶどう膜炎の中にCMV角膜内皮炎が多数潜在している可能性が考えられる．また，Takaseらは単純ヘルペスウイルス（herpessimplexvirus：HSV），水痘・帯状疱疹ウイルス（vallicera-zostervirus：VZV），CMVによる前部ぶどう膜炎の臨床像を比較し，CMVによる群では前房内炎症は比較的軽度で角膜内皮細胞密度がより高度に減少，眼圧上昇も大きかったと報告している4）．以上より，角膜後面沈着物や角膜内皮細胞密度の減少を伴う前部ぶどう膜炎では，CMV角膜内皮炎を鑑別するため，積極的に前房水PCRを施行するべきと考えられた．2012年に特発性角膜内皮炎研究班によりサイトメガロウイルス角膜内皮炎診断基準が作製された．CMV角膜内皮炎の診断には，前房水中の原因ウイルスDNAの同定が必要であり，特徴的な臨床所見と合わせて診断される．今回の2症例ではともに，角膜後面沈着物を伴う角膜浮腫があり，角膜内皮細胞密度の減少，再発性・慢性虹彩毛様体炎，眼圧上昇も認めていたが，前房水PCRを施行したことで，診断を確定できた．CMV角膜内皮炎の標準治療はいまだ十分に確立してはいない．しかしながら現在，点眼，内服，点滴，硝子体注射などのさまざまなガンシクロビル治療が試みられ，一定の有効性が報告されている1,4.11）．ガンシクロビルはCMVに対する抗ウイルス薬であり，ウイルスDNAポリメラーゼを阻害してウイルスの複製を阻害する．また，Koizumiらは0.5％ガンシクロビル点眼の有効性を報告しており3），筆者らもその報告に準じて，0.5％ガンシクロビル点眼を自家調整し使用した．抗ウイルス治療により有意に眼圧・炎症コントロールを達成できると考えられるものの，中止・減量すると再発する例も多い．また，抗ウイルス治療を行っても，最終的に手術治療が必要となった症例の報告も複数ある．Suらは2％ガンシクロビル点眼で治療した68眼のうち，25眼（37％）で眼圧上昇の再燃を認め，8眼はLECに至ったと報告している9）．八幡らはぶどう膜炎に伴う続発緑内障に対し，S-LOTを施行した15例18眼を検討し，術後成績は比較的良好であり，初回手術として有用であると報告している12）．CMV角膜内皮炎による続発緑内障のみのS-LOTの成績について検討した報告はないが，初回手術の良い適応となる可能性がある．今回，症例1ではS-LOT施行後に炎症再燃に伴うスパイク状の眼圧上昇を認め，LECを施行するに至った．一方，症例2でも軽度の炎症が再燃したが，前房水PCRにより確定診断を得て，早期に抗ウイルス治療を開始したため，良好な眼圧コントロールを維持していると考えられる．CMV角膜内皮炎による続発緑内障に対し，S-LOTは一定の有効性を示したが，所見からCMV角膜内皮炎を疑った場合はできるだけ早期に前房水PCRを行い，抗ウイルス治療を開始することが望ましいと考えられる．文献1）CheeSP,JapA：Cytomegalovirusanterioruveitis：out-comeoftreatment.BrJOphthalmol94：1648-1652,20102）ChinS,NittaT,ShinmeiYetal：Reductionofintraocularpressureusingamodi.ed360-degreesuturetrabeculoto-mytechniqueinprimaryandsecondaryopen-angleglau-coma：apilotstudy.JGlaucoma21：401-407,20123）KoizumiN,YamasakiK,KawasakiSetal：Cytomegalovi-rusinaqueoushumorfromaneyewithcornealendotheli-itis.AmJOphthalmol141：564-565,20064）TakaseH,KubonoR,TeradaYetal：Comparisonoftheocularcharacteristicsofanterioruveitiscausedbyherpessimplexvirus,varicella-zostervirus,andcytomegalovirus.JpnJOphthalmol58：473-482,20145）vanBoxtelLA,vanderLelijA,vanderMeerJetal：Cytomegalovirusasacauseofanterioruveitisinimmuno-competentpatients.Ophthalmology114：1358-1362,20076）唐下千寿，矢倉慶子，郭懽慧ほか：バルガンシクロビル内服が奏効した再発性サイトメガロウイルス角膜内皮炎の1例．あたらしい眼科27：367-370,20107）WongVW,ChanCK,LeungDYetal：Long-termresultsoforalvalganciclovirfortreatmentofanteriorsegmentin.ammationsecondarytocytomegalovirusinfection.ClinOphthalmol6：595-600,20128）山下和哉，松本幸裕，市橋慶之ほか：虹彩炎に伴う続発緑内障として加療されていたサイトメガロウイルス角膜内皮炎の2症例．あたらしい眼科29：1153-1158,20129）SuCC,HuFR,WangTHetal：Clinicaloutcomesincyto-megalovirus-positivePosner-Schlossmansyndromepatientstreatedwithtopicalganciclovirtherapy.AmJOphthalmol158：1024-1031,201410）SobolewskaB,DeuterC,DoychevaDetal：Long-termoraltherapywithvalganciclovirinpatientswithPosner-Schlossmansyndrome.GraefesArchClinExpOphthalmol252：1817-1824,201411）KoizumiN,InatomiT,SuzukiTetal：Clinicalfeaturesandmanagementofcytomegaloviruscornealendotheli-itis：analysisof106casesfromtheJapancornealendo-theliitisstudy.BrJOphthalmol99：54-58,201512）八幡健児，大黒伸行，奥野賢亮ほか：ぶどう膜炎続発緑内障に対する360°suturetrabeculotomyの術後成績．第25回日本緑内障学会抄録集，p112，2014＊＊＊</p>
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		<title>サイトメガロウイルス角膜内皮炎により複数回の角膜移植を要した3例</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Oct 2015 15:23:36 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科32（10）：1467.1471，2015cサイトメガロウイルス角膜内皮炎により複数回の角膜移植を要した3例矢津啓之＊1,2市橋慶之＊1小川安希子＊1福井正樹＊1川北哲也＊1村戸ドール＊1,2榛村重 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科32（10）：1467.1471，2015cサイトメガロウイルス角膜内皮炎により複数回の角膜移植を要した3例矢津啓之＊1,2市橋慶之＊1小川安希子＊1福井正樹＊1川北哲也＊1村戸ドール＊1,2榛村重人＊1島﨑潤＊2坪田一男＊1＊1慶應義塾大学眼科学教室＊2東京歯科大学市川総合病院眼科ThreeCasesRequiringMultipleKeratoplastiesDuetoCytomegalovirusEndotheliitisHiroyukiYazu1,2）,YoshiyukiIchihashi1）,AkikoOgawa1）,MasakiFukui1）,TetsuyaKawakita1）,MuratDogru1,2）,ShigetoShimmura1）,JunShimazaki2）andKazuoTsubota1）1）DepartmentofOphthalmology,SchoolofMedicine,KeioUniversity,2）DepartmentofOphthalmology,IchikawaGeneralHospitalサイトメガロウイルス（CMV）角膜内皮炎により複数回の角膜移植を要した3例を報告する．3例とも虹彩炎後の水疱性角膜症（BK）に対しDescemet膜非.離角膜内皮移植術（nDSAEK）を施行した．その後，角膜実質浮腫および角膜後面沈着物（KPs）を認め，拒絶反応を疑い抗炎症治療するも奏効せず，再度BKとなり再移植を要した．再移植時の前房水polymerasechainreaction（PCR）にてCMV陽性であり，CMV角膜内皮炎とそれに随伴する虹彩炎による角膜内皮障害でBKが進行したと考えられた．再手術後2例では，角膜実質浮腫とcoinlesion様KPsを認めたため，再発性CMV角膜内皮炎と診断した．3例とも抗炎症治療に加え抗ウイルス治療併用により角膜実質浮腫とKPsは軽減した．原因不明あるいは再発するぶどう膜炎や角膜内皮炎にはウイルス感染の可能性を考慮し，前房水PCRを検討する必要がある．Wereport3casesthatrequiredmultiplekeratoplastiesduetocytomegalovirus（CMV）endotheliitis.All3patientsunderwentnon-Descemetstrippingautomatedendothelialkeratoplasty（nDSAEK）forbullouskeratopathy（BK）causedbyiritis.Severalmonthslater,onsetofcornealedemaandkeraticprecipitates（KPs）ledtothediagnosisof“rejection”andinitiationofsteroidtreatment.Allcasesremainedrefractorytomedicaltreatmentandhadtoonce-againundergokeratoplastysurgery.Inallcases,detectionofCMV-DNAfromtheaqueoushumourviapolymerasechainreaction（PCR）suggestedthatthecornealendotheliumwasaffectedbyCMVendotheliitisandiritis,leadingtoBK.Afterreoperation,2caseswerediagnosedwithcornealedema,andcoinlesionssuggestingrecurrentCMVendotheliitis.Cornealedemaandcoinlesionsrespondedtosystemicandtopicalganciclovirandsystemicvalganciclovirtreatmentinall3cases.CliniciansneedtoconsiderthepossibilityofCMVvirusinfectioninidiopathicorrecurrentuveitisandcornealendotheliitisandperformaqueoushumourPCR.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）32（10）：1467.1471,2015〕Keywords：サイトメガロウイルス，角膜内皮炎，角膜移植，拒絶反応，PCR.cytomegalovirus,cornealendotheliitis,keratoplasty,rejection,polymerasechainreaction.はじめに角膜内皮炎は1982年にKhodadoustらによって報告され，当初は角膜移植を伴わない眼において角膜実質浮腫とその領域に一致する拒絶反応線に酷似した角膜後面沈着物（keraticprecipitates：KPs）を認め，自己免疫性疾患と考えられていた．しかしその後，角膜内皮炎患者の前房水より単純ヘルペスウイルス（herpessimplexvirus：HSV）や水痘・帯状疱疹ウイルス（varicella-zostervirus：VZV）の抗原やDNAが検出され，ヘルペス群ウイルスの角膜感染症の一病型であると考えられるようになった1）．さらに近年，アシクロビル〔別刷請求先〕矢津啓之：〒272-8513千葉県市川市菅野5-11-13東京歯科大学市川総合病院眼科Reprintrequests：HiroyukiYazu,M.D.,DepartmentofOphthalmology,IchikawaGeneralHospital,5-11-13Sugano,Ichikawa-shi,Chiba272-8513,JAPAN0910-1810/15/\100/頁/JCOPY（95）1467やバラシクロビルなどの抗ヘルペスウイルス薬に抵抗性の角膜内皮炎の原因としてサイトメガロウイルス（cytomegalovirus：CMV）が報告され注目を集めている2,3）．CMVは免疫不全患者の網膜炎の原因ウイルスとして知られているが，CMV角膜内皮炎は免疫不全のない患者にも発症するのが特徴である．動物モデル実験において，HSV角膜内皮炎では，前眼部免疫抑制機構（anteriorchamberassociatedimmunedeviation：ACAID）の下，潜伏感染したウイルスが角膜内皮細胞あるいは隅角組織などの角膜内皮近傍の組織において再活性化され，角膜内皮に感染し炎症を惹起すると推測されており4），CMV角膜内皮炎でも類似した発症機序が考えられているが明らかではない．今回筆者らは，CMV角膜内皮炎により複数回の角膜移植を要した3例を経験したので報告する．I症例〔症例1〕81歳，男性．主訴：右）視力低下．現病歴：平成10年，右）虹彩炎を発症し，以降ベタメタゾン（リンデロンR）点眼使用にて寛解増悪を繰り返していた．平成20年9月，右）視力低下を自覚，同時に角膜中央部位に実質浮腫を認め，原因精査および角膜移植目的に平成21年1月26日当科紹介受診となった．既往歴：2型糖尿病，高血圧，右）超音波水晶体乳化吸引術＋眼内レンズ挿入術（平成17年7月），植え込み型除細動器挿入後（平成24年12月）．初診時現症：abcd図1症例1の細隙灯顕微鏡検査所見と前房水PCR結果a：初診時．角膜実質浮腫部に一致したKPsを認めた．b：前房水ヒトヘルペスウイルスマルチプレックスPCR検査でCMV-DNA陽性を認めた．c,d：下耳側の角膜実質浮腫部に一致してcoinlesionを認めた．視力：右眼0.4（0.6×sph＋0.50D（cyl.1.75DAx115°）．左眼0.6（1.2×sph＋0.50D（cyl.3.00DAx80°）．眼圧：右眼13mmHg，左眼12mmHg.角膜内皮細胞密度（endothelialcelldensity：ECD）：右眼400個/mm2，左眼2,923個/mm2．前眼部：右眼は角膜実質浮腫，Descemet膜皺襞，KPs．左眼は特記すべき所見なし．中間透光体・眼底：両眼ともに特記すべき所見なし．経過：平成21年5月14日，右）Descemet膜非.離角膜内皮移植術（non-Descemetstrippingautomatedendothelialkeratoplasty：nDSAEK）を施行した．しかし，同年10月頃より右）視力低下，移植片角膜実質浮腫の出現，さらに浮腫部に一致したKPsを認めた（図1a）．拒絶反応を疑い，同年12月10日より2日間，メチルプレドニゾロン（ソル・メルコートR）125mg/日を投与したが，明らかな改善を認めなかった．その後も角膜実質浮腫は増悪したため，平成22年11月15日前房水を採取，polymerasechainreaction（PCR）にてCMV陽性であり，CMV角膜内皮炎による水疱性角膜症（bullouskeratopathy：BK）と診断した（図1b）．平成23年7月7日，右）Descemet膜.離角膜内皮移植術（DSAEK）を施行した（2回目）．入院中，0.5％ガンシクロビル（デノシンR）500mg/日点滴を14日間，退院後バルガンシクロビル（バリキサR）900mg/日内服を1カ月，0.5％ガンシクロビル（デノシンR）点眼5回/日を6カ月投与し，角膜実質浮腫は軽減傾向であった．平成24年3月頃より右）下方角膜実質浮腫を認めたが，視力は（0.7）と良好のため経過観察していた．平成26年4月10日，右）内皮機能不全に対して右）DSAEKを施行した（3回目）．同年6月10日，右）角膜実質浮腫と同部位にcoinlesionを認め（図1c,d），CMV角膜内皮炎再発と判断し，1.5％レボフロキサシン（クラビットR）点眼3回/日，0.1％ベタメタゾン（サンベタゾンR）点眼5回/日に加え，バルガンシクロビル（バリキサR）1,800mg/日内服を開始し，角膜実質浮腫は改善，coinlesionも消失した．7月11日にバルガンシクロビル（バリキサR）内服を中止としたが，その後中止により角膜実質浮腫は増悪，再開により寛解，と繰り返している．治療後現症（右眼）：視力（平成27年4月7日）：（0.08×sph＋0.50D（cyl.2.50DAx175°）．眼圧（平成27年4月7日）：11mmHg.ECD（平成26年7月29日）：747個/mm2.〔症例2〕62歳，男性．主訴：左）視力低下．現病歴：平成15年より左）虹彩炎，続発緑内障の診断で1468あたらしい眼科Vol.32，No.10，2015（96）近医通院加療中であり，虹彩炎発作時はベタメタゾン（リンデロンR）点眼使用にて寛解増悪を繰り返していた．平成21年12月より左）びまん性角膜実質浮腫を認め，視力低下も自覚した．左）BKの診断で精査加療目的に平成22年3月1日当科紹介受診となった．既往歴：左）続発緑内障（点眼加療中）．治療前現症：視力：右眼1.2（better×cyl.0.50DAx25°）．左眼0.9p（i.d.×sph＋0.50D（cyl.0.75DAx120°）．眼圧：右眼10mmHg，左眼17mmHg.ECD：右眼2,602個/mm2，左眼658個/mm2.前眼部：右眼特記すべき所見なし，左眼角膜実質浮腫とKPs（図2a）．中間透光体：両眼軽度白内障．眼底：右眼特記すべき所見なし，左眼角膜浮腫のため詳細不明．経過：初診時より左）緑内障点眼薬に加え5％塩化ナトリウム眼軟膏塗布3回/日を開始した．平成23年4月11日，左）白内障に対して超音波水晶体乳化吸引術＋眼内レンズ挿入術施行し，同年6月29日に左）BKに対して左）nDSAEKを施行した．7月14日より移植片後面にKPsが出現したため拒絶反応を疑い，ベタメタゾン（リンデロンR）1mg/日内服を開始し，術後1.5％レボフロキサシン（クラビットR），0.1％ベタメタゾン（サンベタゾンR）点眼の回数も適宜増減し経過観察していたが改善せず，9月1日時点でECDも911個/mm2と減少，角膜実質浮腫も出現し増悪した．11月26日より，ベタメタゾン（リンデロンR）8mg/日点滴投与を開始しその後漸減したが，KPsは軽減するも角膜実質浮腫は不変であった．平成24年1月26日，ヘルペス角膜内皮炎も疑いアシクロビル（ゾビラックスR）1,000mg/日を5日間内服するも改善せず，内皮機能不全に対し同年4月25日に左）DSAEKを施行した（2回目）（図2b）．術中提出した前房水PCRにてCMV陽性との報告（図2c）が5月14日にあり，CMV角膜内皮炎によるBKであったと考えられたため，5月25日より入院し，0.5％ガンシクロビル（デノシンR）500mg/日点滴を14日間，0.5％ガンシクロビル（デノシンR）点眼8回/日，1.5％レボフロキサシン（クラビットR）点眼6回/日，0.1％ベタメタゾン（サンベタゾンR）点眼6回/日を開始し，角膜実質浮腫とKPsは消失した．点眼は退院後も継続とし，外来にて経過観察中である（図2d）．治療後現症（左眼）（平成27年2月10日）：視力：1.2（i.d.×sph＋1.00D（cyl.1.50DAx100°）．眼圧：8mmHg.ECD：860個/mm2.〔症例3〕81歳，男性．（97）abcd図2症例2の細隙灯顕微鏡検査所見と前房水PCR結果a：初診時．角膜実質浮腫とKPsあり，軽度白内障も認めた．b：2回目移植後．角膜実質浮腫とKPsともに消失し，移植片接着は良好であった．c：前房水ヒトヘルペスウイルスマルチプレックスPCR検査でCMV-DNA陽性を認めた．d：角膜実質浮腫とKPsを認めず，落ち着いている．主訴：左）視力低下．現病歴：昭和32年より左）虹彩炎を繰り返し，発作時はベタメタゾン（リンデロンR）点眼使用にて寛解していた．その後虹彩炎に伴う左）続発緑内障の診断で近医にて点眼加療されていたが，眼圧コントロール不良であった．また，平成7年より左）白内障も認め，徐々に視力低下したため，平成10年2月線維柱帯切除術＋超音波水晶体乳化吸引術＋眼内レンズ挿入術を当院で施行した．その後徐々に左）角膜実質浮腫増悪し，視力低下や霧視を自覚したため，角膜移植目的に平成19年11月12日当科紹介受診となった．既往歴：左）続発緑内障（昭和55年.），左）線維柱帯切除術＋超音波水晶体乳化吸引術＋眼内レンズ挿入術（平成10年2月）治療前現症：視力：右眼1.0p（1.2×sph.0.50D（cyl.1.50DAx75°）．左眼0.05p（i.d.×sph＋2.00D）．眼圧：右眼11mmHg，左眼8mmHg.ECD：右眼2,618個/mm2，左眼測定不能．前眼部：右眼特記すべき所見なし．左眼11時の強膜フラップ弁，角膜上皮・実質浮腫（図3a）．中間透光体：両眼特記すべき所見なし．眼底：右眼特記すべき所見なし，左眼視神経乳頭陥凹（C/D比0.8）．経過：平成19年12月26日，左）nDSEAKを施行した．しかし，平成20年12月1日に左）視力低下主訴に来院，KPsおよび角膜実質浮腫を認め，拒絶反応が疑われたためあたらしい眼科Vol.32，No.10，20151469abcdefabcdef図3症例3の細隙灯顕微鏡検査所見と前房水PCR結果a：初診時．広範囲に角膜上皮および実質浮腫を認めた．b：前房水ヒトヘルペスウイルスマルチプレックスPCR検査でCMV-DNA陽性を認めた．c,d：角膜実質浮腫部に一致してcoinlesionを認めた．e,f：角膜実質浮腫は残存している．メチルプレドニゾロン（ソル・メルコートR）1,000mg/日2日間点滴した．その後はベタメタゾン（サンベタゾンR）点眼の回数も適宜増減しながら，緑内障治療も含め近医にて経過観察していたが，角膜実質浮腫は残存していた．それから徐々に左）BKが増悪したため，平成22年9月2日に左）DSAEKを施行した（2回目）．その際の前房水PCRでは，HSV・VZV・CMVはどれも陰性であった．その後再び左）BKが進行し，同年12月6日に左）全層角膜移植（penetratingkeratoplasty：PKP）を施行した（3回目）．その際の前房水PCRでCMV陽性であった（図3b）．術後炎症所見や角膜実質浮腫などは改善し経過観察していたが，平成25年10月28日，左）角膜実質浮腫部に一致してcoinlesionを認めた（図3c,d）ため，CMV角膜内皮炎再発と診断し，11月25日までバルガンシクロビル（バリキサR）1,800mg/日内服した結果，KPsは消失した．平成26年5月13日，KPsは認めないものの左）角膜下方に実質浮腫が出現し，CMV角膜内皮炎の再発が疑われバルガンシクロビル（バリキサR）1,800mg/日を21日間内服したが，角膜実質浮腫の改善は認められず，経過観察としている（図3e,f）．治療後現症（左眼）（平成27年3月9日）：視力：10cm/指数弁（矯正不能）．1470あたらしい眼科Vol.32，No.10，2015眼圧：9mmHg.ECD：測定不能．II考按今回筆者らが経験したCMV角膜内皮炎の3症例は，免疫機能低下を認めない患者であり，原因不明の片眼の虹彩炎と診断されステロイド点眼するも寛解増悪し，次第に角膜実質浮腫の増悪による視力低下を自覚した，という経過が一致している．また，その後角膜移植後に拒絶反応の診断でステロイド加療するも奏効しなかった点も同様である．平成24年に特発性角膜内皮炎研究班により提唱された診断基準5）を参考にすると，症例1と症例3ではcoinlesionを認め，前房水PCRにてCMV陽性，HSVとVZVは陰性であり，典型例に該当する．症例2も，coinlesionは認めないものの拒絶反応線様のKPsを認め，前房水PCR結果は他2症例と同様であったため，典型例に該当する．臨床的に，角膜移植後の浮腫とKPsの原因が拒絶反応なのか，あるいはヘルペスなどのウイルス感染によるものかの判断はむずかしい．一般的なその鑑別方法は，まず所見で部位をみる．角膜実質浮腫やKPsがgraftに限局するのか，hostにも認めるのか判断する．つぎに形状で，KPsがline状（Khodadoustline）であれば拒絶反応，coinlesionであればCMVを考える．後述する前房水PCRにてCMV陽性のうち，coinlesionを認める症例は70.6％であるとの報告6）があるため，この所見は非常に診断的価値が高いと考える．大橋らの報告7）では，角膜内皮炎の臨床病型を浮腫とKPsの特徴から4つに分類しており，CMV角膜内皮炎では，周辺部に初発する実質浮腫とその先進部にKPs，離れてcoinlesionを認める進行性周辺部浮腫型と考えられる．しかし，この先進部のKPsをKhodadoustlineと誤って拒絶反応と診断している可能性があるため，必ず全体のKPsを診ることが重要である．診断は，拒絶反応では所見と経過で診断するのが現状である．拒絶反応は，PKP術後では10.30％，DSAEKでは7.8％8）と報告されており，後者のほうが確率は低いのは，移植される組織量が少ないことと，graftが免疫学的特権を得た前房内にのみ移植されるためだと考えられている．ウイルス感染では前房水PCRが有用であるが，非常に感度が高く，また無症候性のウイルス排泄（viralshedding）により偽陽性の可能性も考慮しなければならない．約100μlの前房水を吸引する際に，検体量不足のため正確な結果が得られにくいのも現状である．一方，コンフォーカル顕微鏡では，CMV角膜内皮炎でOwl’seyeを認めることもある9）．拒絶反応の診断にコンフォーカル顕微鏡を用いたときの所見は，炎症細胞やLangerhans細胞様高輝度陰影がgraft内皮に認められるが，これは想定できるものであり，Owl’seyeのよ（98）うな特異的所見ではなく，補助診断としての有用性は高くない．そして治療方法であるが，拒絶反応の場合はデキサメタゾンあるいはベタメタゾンの頻回点眼を基本とし，発症が急であったり炎症が強い場合はベタメタゾン8mgから約3週間かけて漸減していく大量漸減療法や，メチルプレドニゾロン500mgを3日間投与してからベタメタゾン内服に切り替えるミニパルスを行う10）．ウイルス感染の場合は，ステロイド点眼と併用して，抗ウイルス薬を使用する11）．CMVでは，ウイルスのDNAポリメラーゼを阻害するガンシクロビルの点滴・自家調整した点眼や，ガンシクロビルのプロドラッグであるバルガンシクロビルの内服を用いる．実際の臨床では，これらの抗ウイルス薬をいつまで使えばいいのか明確なプロトコールはなく，量の調整も臨床経過をみながら主治医の判断でなされているのが現状である．また，ウイルスを完全排除できるわけではないので，中止しても再発の可能性があり，一方で遷延的に使用してもコスト面，血球減少症や腎障害などの副作用が懸念される．本症例のように，内皮炎のコントロール不良でECDが減少しBKになれば，つぎの手段は角膜移植となるため，そうなる前に原因を追究し的確な治療をしなければならない．一般的に角膜内皮移植の手術適応は，実質混濁がなく内皮細胞が障害されたBKであり，例として白内障術後，レーザー虹彩切開術後，Fuchs角膜ジストロフィ，偽落屑症候群，内皮型拒絶反応後，そして本疾患後のBKがあげられる．nDSAEKとDSAEKの手技選択については，前者のほうが手術時間が短縮され，また，Descemet膜.離の際に生じうる角膜実質への障害やhost-graft間の不完全な接着などのリスクが軽減するため選択されることが多く，本症例でも初回角膜内皮移植時に選択された．また，症例3では3回目の角膜移植でPKPを施行したが，高度な角膜実質浮腫により透見不良であり，DSAEKがきわめて困難であったためと考える．CMV角膜内皮炎はここ数年の新しい概念であり，CMVがどのように角膜内皮に到達するのかなど，病態は明らかにされていないことが多い．またCMV網膜炎と異なり，免疫不全がなくても発症するのも特徴的である．本症例は近医で診断された虹彩炎の原因がCMVであったためステロイド点眼のみでは寛解増悪を繰り返した可能性がある．その後の角膜移植による侵襲と，長期のステロイド加療によって局所的に免疫が低下しているなかで，抗ウイルス薬未投与であり，CMV量が増大し，再度CMV角膜内皮炎を発症し，再移植を要したのではないかと考える．症例3において，抗ウイルス薬の効果が症例1と症例2に比し不良であり，再び内皮機能不全に至ったが，内皮炎の原因がCMVと診断されるまでに症例1と2よりも長期経過していたためと考える．今後，Posner-Schlossmansyndromeなど，原因不明あるいは再発するぶどう膜炎や角膜内皮炎には，CMV含めウイルス感染の可能性を考慮し，前房水PCRを検討する必要がある．また，角膜移植後拒絶反応と診断するもステロイド治療効果が乏しい場合も，ウイルス感染の可能性を考慮すべきである．文献1）ShenY-C,ChenY-C,LeeY-Fetal：Progressiveherpeticlinearendotheliitis.Cornea26：365-367,20072）KoizumiN,YamasakiK,KawasakiSetal：Cytomegalovirusinaqueoushumorfromaneyewithcornealendotheliitis.AmJOphthalmol141：564-565,20063）唐下千寿，矢倉慶子，郭権慧ほか：バルガンシクロビル内服が奏効した再発性サイトメガロウイルス角膜内皮炎の1例．あたらしい眼科27：367-370,20104）ZhengX,YamaguchiM,GotoTetal：Experimentalcornealendotheliitisinrabbit.InvestOphthalmolVisSci41：377-385,20005）小泉範子：ウイルス編-1：CMV角膜内皮炎の診断基準．あたらしい眼科32：637-641,20156）KoizumiN,InatomiT,SuzukiTetal：Clinicalfeaturesandmanagementofcytomegaloviruscornealendotheliitis：analysisof106casesfromtheJapancornealendotheliitisstudy.BrJOphthalmol99：54-58,20157）大橋裕一，真野富也，本倉真代ほか：角膜内皮炎の臨床病型分類の試み．臨眼42：676-680,19888）AllanBD,TerryMA,PriceFWetal：Cornealtransplantrejectionrateandseverityafterendothelialkeratoplasty.Cornea26：1039-1042,20079）KobayashiA,YokogawaH,HigashideTetal：Clinicalsignificanceofowleyemorphologicfeaturesbyinvivolaserconfocalmicroscopyinpatientswithcytomegaloviruscornealendotheliitis.AmJOphthalmol153：445-453,201210）HillJC,MaskeR,WatsonP：Corticosteroidsincornealgraftrejection.Oralversussinglepulsetheraphy.Ophthalmology98：359-333,199111）白石敦：角膜内皮炎．臨眼67（増刊号11）：79-85,2013＊＊＊（99）あたらしい眼科Vol.32，No.10，20151471</p>
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		<title>虹彩炎に伴う続発緑内障として加療されていたサイトメガロウイルス角膜内皮炎の2 症例</title>
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		<pubDate>Thu, 30 Aug 2012 15:28:48 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科29（8）：1153.1158，2012c虹彩炎に伴う続発緑内障として加療されていたサイトメガロウイルス角膜内皮炎の2症例山下和哉松本幸裕市橋慶之川北哲也榛村重人坪田一男慶應義塾大学医学部眼科学教室 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科29（8）：1153.1158，2012c虹彩炎に伴う続発緑内障として加療されていたサイトメガロウイルス角膜内皮炎の2症例山下和哉松本幸裕市橋慶之川北哲也榛村重人坪田一男慶應義塾大学医学部眼科学教室TwoCasesofCytomegalovirusCornealEndotheliitisTreatedasSecondaryGlaucomaComplicatedwithIritisKazuyaYamashita,YukihiroMatsumoto,YoshiyukiIchihashi,TetsuyaKawakita,ShigetoShimmuraandKazuoTsubotaDepartmentofOphthalmology,SchoolofMedicine,KeioUniversity近年，角膜内皮炎のなかにサイトメガロウイルス（CMV）の関与する症例が報告され，注目を集めている．当科で経験したCMV角膜内皮炎の2例について報告する．1例はPosner-Schlossman症候群として，もう1例はヘルペス性虹彩炎として治療されていた．2例とも角膜内皮細胞密度の減少，角膜浮腫，角膜後面沈着物を認めていた．前房水を採取し，PCR（polymerasechainreaction）検査を行ったところ，CMVが検出されたので，CMV角膜内皮炎と診断した．ガンシクロビルの点滴と点眼による治療を行ったところ，角膜浮腫および角膜後面沈着物の軽減が認められた．虹彩炎と続発緑内障を伴う，難治性の角膜内皮炎はCMV角膜内皮炎を考慮する必要があると考えられた．Recently,therehavebeenseveralreportsconcerningcornealendotheliitiscausedbycytomegalovirus（CMV）infection.Weherereport2casesofCMVcornealendotheliitis.OnepatientwastreatedasPosner-Schlossmansyndrome,theotherasherpeticiritis.Decreasedcornealendothelialcelldensity,cornealedemaandkeraticprecipitates（KP）wereobservedinbothcases.Polymerasechainreaction（PCR）revealedCMVDNAinaqueoushumorinbothcases,leadingtodiagnosisofCMVcornealendotheliitis.SystemicandtopicalganciclovirapplicationreducedcornealedemaandKP.Incaseofrefractorycornealendotheliitisbeingtreatedassecondaryglaucomacomplicatedwithiritis,CMVcornealendotheliitisshouldbeconsidered.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）29（8）：1153.1158,2012〕Keywords：サイトメガロウイルス，角膜内皮炎，ガンシクロビル．cytomegalovirus,cornealendotheliitis,ganciclovir.はじめに角膜内皮炎のうち，アシクロビルやバラシクロビルなどの抗ヘルペスウイルス薬による治療に対して抵抗性で水疱性角膜症に至る難治症例が知られている．2006年にKoizumiらは，単純ヘルペスウイルス（herpessimplexvirus：HSV），水痘・帯状疱疹ウイルス（vallicera-zostervirus：VZV）などのヘルペス群ウイルスの他に，角膜内皮へ炎症を生じる疾患としてサイトメガロウイルス（cytomegalovirus：CMV）角膜内皮炎を報告した1）．その報告以来，CMV角膜内皮炎の臨床的特徴および発症機序を解明しようとする報告が相ついでいる2.5,8,9）．全身の免疫異常を認めない患者の前房水PCR（polymerasechainreaction）検査にてCMVDNA（deoxyribonucleicacid）が検出され，片眼性で前房内炎症や眼圧上昇を伴うことが多く，ガンシクロビルによる治療が有効であるとの報告がある5）．しかし，発症メカニズムはいまだに不明で，臨床所見，治療方法についても十分なデータの集積はないといってよい．今回，筆者らは，虹彩炎に伴う続発緑内障として加療されていたCMV角膜内皮炎の2症例を経験したので報告する．〔別刷請求先〕山下和哉：〒160-8582東京都新宿区信濃町35慶應義塾大学医学部眼科学教室Reprintrequests：KazuyaYamashita,M.D.,DepartmentofOphthalmology,SchoolofMedicine,KeioUniversity,35Shinanomachi,Shinjuku-ku,Tokyo160-8582,JAPAN0910-1810/12/\100/頁/JCOPY（127）1153I症例（MD）値.5.5dBと緑内障性変化を認めた（図1）．左眼は異常を認めなかった．〔症例1〕72歳，男性．前眼部：右眼は限局性の角膜上皮および実質浮腫と一致主訴：右眼眼痛．した部位に黄白色で円形の角膜後面沈着物をびまん性現病歴：平成18年より，右眼の眼痛が出現し，近医にてに認めた（図2a.c）．左眼は後発白内障を軽度認め右眼虹彩炎，続発緑内障として通院加療中であった．平成たが，その他，異常を認めなかった．22年8月より，右眼角膜浮腫が出現したために，ベタメタゾン（リンデロンR）点眼，アシクロビル（ゾビラックスR）眼軟膏，バラシクロビル（バルトレックスR）錠内服にて治療されたが効果がなかった．右眼角膜内皮炎の疑いにて，平成22年10月7日に当科を紹介受診となった．既往歴：糖尿病（平成22年9月ヘモグロビンA1C6.2％内服なし）．両眼）超音波水晶体乳化吸引術＋眼内レンズ挿入術（平成17年）．治療前所見：視力：右眼1.2（i.d.（cyl.0.50DAx155°），左眼0.8（矯正不能）．眼圧：右眼17mmHg，左眼14mmHg．角膜内皮細胞密度：右眼1,361/mm2，左眼2,882/mm2．血液：血中CMV-IgG24.0（enzymeimmunoassay：EIA価）．視野：Humphrey視野検査にて右眼はmeandeviation図1症例1のHumphrey視野検査（30.2）Humphrey視野検査（30-2）において，右眼はmeandeviation値.5.5dBと緑内障性変化を認めた．abcdef図2症例1の細隙灯顕微鏡検査（上段：治療前，および下段：治療後）a：上耳側に限局性の角膜上皮および実質の浮腫を認める（矢印）．b：フルオレセイン生体染色にて，上耳側の角膜上皮浮腫が明瞭となる（矢印）．c：上耳側の角膜浮腫の部位に一致して黄白色で円形の角膜後面沈着物をびまん性に認める（矢印）．d：上耳側の角膜上皮および実質浮腫の消失を認める（矢印）．e：フルオレセイン生体染色においても上耳側の角膜上皮浮腫の消失を認める（矢印）．f：上耳側の角膜後面沈着物の消失を認める（矢印）．1154あたらしい眼科Vol.29，No.8，2012（128）12341：サイズマーカー（f×174DNA/HaeⅢ）HSV-22：患者検体HSV-13：陽性コントロールEBVHHV-6VZVCMV4：陰性コントロール図3症例1の前房水PCR検査右眼前房水における，ヒトヘルペスウイルスマルチプレックスPCR検査にてサイトメガロウイルスDNA陽性を認めた．中間透光体：両眼ともに異常なし．眼底：視神経所見は，右眼は軽度の視神経乳頭陥凹拡大を認め，視神経乳頭辺縁部下方欠損を認めた．左眼は異常を認めなかった．前房水：右眼前房水におけるヒトヘルペスウイルスマルチプレックスPCR検査にてCMVDNA陽性（図3）．経過：平成22年10月30日より入院し，自家調整した0.5％ガンシクロビル（デノシンR）点眼1日8回，0.1％ベタメタゾン（サンベタゾンR）点眼1日5回，0.5％レボフロキサシン（クラビットR）点眼1日3回，ガンシクロビル（デノシンR）点滴500mg/日による治療を開始した．ガンシクロビルの点滴は14日間施行したが，明らかな副作用は認められなかった．同年11月13日退院となり，以降，外来にて通院加療となったが，前眼部に認められた限局性の角膜上皮・実質浮腫および角膜後面沈着物は徐々に軽減し，平成23年1月29日に消失した（図2d.f）．治療後所見：視力：右眼1.2（i.d.＋0.25D（cyl.0.50DAx100°）．眼圧：右眼14mmHg．角膜内皮細胞密度：右眼1,119/mm2．〔症例2〕65歳，女性．主訴：左眼霧視および左眼眼痛．現病歴：平成7年4月に，左眼霧視と左眼眼痛が出現したため，近医を受診し，左眼緑内障発作の疑いにて，当科を紹介受診となった．初診時，左眼虹彩炎および続発緑内障を認め，Posner-Schlossman症候群と診断された．以降，増悪寛解を繰り返したため，抗炎症と眼圧下降の治療を施行されていたが，薬物治療に反応せず，これまでに左眼緑内障手術を計3回施行された．また，左眼白内障に対して超音波水晶体乳化吸引術＋眼内レンズ挿入術を併施された．平成23年（129）図4症例2のHumphrey視野検査（30.2）Humphrey視野検査（30-2）において，左眼はmeandeviation値.6.9dBと緑内障性変化を認めた．5月11日に，左眼角膜内皮炎が認められたため，アシクロビル（ゾビラックスR）眼軟膏を開始されたが改善しなかった．既往歴：左眼）線維柱帯切開術（平成9年8月）．左眼）線維柱帯切除術＋超音波水晶体乳化吸引術＋眼内レンズ挿入術（平成14年6月）．左眼）線維柱帯切除術（平成21年6月）．治療前所見：視力：右眼（1.2×＋1.50D（cyl.1.00DAx105°）．左眼（0.8×.2.50D（cyl.0.50DAx180°）．眼圧：右眼17mmHg，左眼18mmHg．角膜内皮細胞密度：右眼2,326/mm2，左眼985/mm2．血液：血中CMV-IgG58.0（EIA価）．視野：Humphrey視野検査にて左眼はMD値.6.9dBと緑内障性変化を認めた（図4）．右眼は異常を認めなかった．前眼部：左眼は広範囲に角膜上皮および実質浮腫と一致した部位に黄白色で円形の角膜後面沈着物をびまん性に認めた（図5a.c）．右眼は異常を認めなかった．中間透光体：両眼ともに異常なし．眼底：視神経所見は，左眼は乳頭陥凹/乳頭比0.8，視神経乳頭辺縁部下方欠損を認めた．右眼は異常を認めなかった．前房水：左眼前房水におけるヒトヘルペスウイルスマルチプレックスPCR検査にてCMVDNA陽性（図6）．経過：平成23年6月20日より入院し，自家調整した0.5％ガンシクロビル（デノシンR）点眼1日8回，0.1％ベタメタゾン（サンベタゾンR）点眼1日5回，0.5％レボフロキサシン（クラビットR）点眼1日3回，ガンシクロビル（デノシンR）点滴500mg/日による治療を開始した．また，以前よあたらしい眼科Vol.29，No.8，20121155aabcdef図5症例2の細隙灯顕微鏡検査（上段：治療前，および下段：治療後）a：広範囲に角膜上皮および実質の浮腫を認める（矢印）．b：フルオレセイン生体染色にて広範囲の角膜上皮浮腫が明瞭となる（矢印）．c：角膜中央部に黄白色で円形の角膜後面沈着物をびまん性に認める（矢印）．d：全体的に角膜上皮および実質の浮腫の消失を認める（矢印）．e：フルオレセイン生体染色においても全体的な角膜上皮浮腫の消失を認める（矢印）．f：角膜中央部の角膜後面沈着物の軽減を認める（矢印）．12341：サイズマーカー（f×174DNA/HaeⅢ）2：患者検体3：陽性コントロール4：陰性コントロールHSV-2HSV-1EBVHHV-6VZVCMV図6症例2の前房水PCR検査左眼前房水における，ヒトヘルペスウイルスマルチプレックスPCR検査にてサイトメガロウイルスDNA陽性を認めた．り，緑内障に対して，2％カルテオロール（ミケランLAR）点眼1日1回，0.03％ビマトプロスト（ルミガンR）点眼1日1回，1％ブリンゾラミド（エイゾプトR）点眼1日2回使用，ドライアイに対して，0.1％ヒアルロン酸ナトリウム（ヒアレインR）点眼1日4回にて治療されていた．ガンシクロビルの点滴は14日間施行したが，明らかな副作用は認められなかった．同年7月4日に退院となり，以降，外来にて通院加療となったが，治療前に前眼部に認められた広範囲の角膜上皮・実質浮腫および角膜後面沈着物は徐々に軽減し，同年8月18日に消失した（図5d.f）．治療後所見：視力：左眼（0.8×＋3.50D（cyl.2.50DAx45°）．眼圧：左眼12mmHg．角膜内皮細胞密度：左眼1,026/mm2．II考按ヒトヘルペスウイルス（humanherpesvirus：HHV）は二本鎖DNAをゲノムとしてもつウイルスで，現在8種類のウイルスが確認されている．CMVはbヘルペスウイルスに属するDNAウイルスであり，ヒトに感染するウイルスとしては最大のビリオンを形成する6）．また，健常人の大多数が乳幼児期に初感染し，高度の細胞性免疫不全下で再活性化をきたし，網膜炎の他，肺炎，胃腸炎，肝炎，骨髄抑制と多臓器1156あたらしい眼科Vol.29，No.8，2012（130）にわたって回帰感染をひき起こすことが知られている6）．今回，筆者らが経験したCMV角膜内皮炎の2症例における特徴として，片眼性で，角膜浮腫および角膜後面沈着物を認める点，全身の免疫不全を認めない点，ガンシクロビルによる治療が有効であった点などは，細谷らの報告と一致していた5）．しかし，典型的なコインリージョンとよばれる衛星病巣は認められなかった．また，2症例ともに，過去に虹彩炎に伴う続発緑内障として加療されていたことは特記すべき点である．Cheeらは，前部ぶどう膜炎をきたしたHIV陰性患者105例中24例の前房水中にCMVDNA陽性を認め，そのうち18例はPosner-Schlossman症候群，5例はFuchs異色性虹彩毛様体炎，1例はヘルペスによる前部ぶどう膜炎として加療されていたと報告しており7），過去に前部ぶどう膜炎として加療されていた症例のなかにCMV角膜内皮炎が潜在している可能性があることを示唆している．また，Kandoriらは，原因不明の角膜内皮炎29例中7例の前房水中にCMVDNA陽性を認め，ガンシクロビルによる治療にて7例中5例で臨床的な改善を認めたと報告している8）．今回の症例においては，過去の角膜所見が不明であるため，その経過を評価することは困難であるが，今回，角膜内皮炎所見を呈した段階では角膜内皮細胞密度はすでに1,000前後/mm2に低下していた．CMV感染症の治療においては，一般的に，CMVのDNAポリメラーゼに利用されることにより，CMVのDNA合成を阻害するガンシクロビルが用いられ，ガンシクロビルに耐性がある場合は，CMVのDNAポリメラーゼのピロリン酸結合部位を非競合的に阻害し，ウイルスDNAの合成を阻害するフォスカルネットが用いられている6）．ガンシクロビルの初期投与量としては，1回5mg/kg，1日2回，12時間ごとに1回1時間以上かけて14日間点滴静注し，維持療法が必要な場合は，1回5mg/kg，1日1回，1回1時間以上かけて7日間で1クールとして追加施行するのが一般的である．Koizumiらは，CMV角膜内皮炎8例に対して，（ガンシクロビル投与を拒否したため，バラシクロビル投与を行った1例を除く）ガンシクロビル投与を行った7例中，6例では角膜の透明化が得られたが，1例では水疱性角膜症に至ったと報告している2）．今回，筆者らはガンシクロビルの点滴と自家調整した点眼にて治療を行い，2例とも臨床的改善を認めた．ガンシクロビル点眼液の作製方法としては，デノシンR点滴静注用1バイアル（500mg）を蒸留水10mlに溶解した後，生理食塩水にて全量100mlとなるように希釈し，点眼瓶に分注している．現在，CMV角膜内皮炎に対する治療法のプロトコールは存在していないが，2例ともに再発予防目的にガンシクロビル点眼を継続している．現在に至るまでCMV角膜内皮炎の再発や角膜上皮障害などの副作用は認めていない．また，唐下らは，再発性サイトメガロウイルス（131）表1ヒトヘルペスウイルス（humanherpesvirus：HHV）と関連する眼疾患HHV-1HHV-2HHV-3HHV-4HHV-5HHV-6HHV-7HHV-8角膜炎虹彩炎・ぶどう膜炎網膜炎＋21）＋18）＋10）＋19）＋18）＋10）＋20）＋18）＋10）＋17）＋13）＋10）＋1）＋18）＋11）＋15）＋14）＋12）＋16）─────角膜内皮炎にバルガンシクロビル内服が奏効した9）と報告しているが，ガンシクロビルの副作用である血球減少症や腎機能障害を調節する治療法の確立も今後の課題といえる．HHVと関連する眼疾患についてPubMedにて検索したところ，I型からVI型までは角膜炎，虹彩炎またはぶどう膜炎，網膜炎のいずれにおいても報告があった．しかし，VII型においては虹彩炎またはぶどう膜炎，網膜炎の報告はなく，VIII型においてはいずれも報告がなかった（表1）．過去にヘルペスウイルスとおもな眼疾患を表にまとめた薄井の報告21）と比較すると，Epstein-Barrウイルスが網膜炎をきたす報告，CMVが角膜炎をきたす報告，HHV-6が角膜炎，虹彩炎またはぶどう膜炎，網膜炎をきたす報告，HHV-7が角膜炎をきたす報告が，約10年の期間で追加報告されていることがわかる．元来，ヘルペスウイルス属はヒトの眼組織にきわめて親和性が高いことが予想されることより，現在，確認されていないヘルペスウイルスもいずれ各組織に確認されるものと考えられる．CMV角膜内皮炎は比較的新しい疾患概念である．角膜内皮炎として過去に加療するものの治療に奏効せず，予後不良となった症例のなかに含まれている可能性がある．また，今回の症例のように虹彩炎に伴う続発緑内障として加療されている症例のなかに，CMV角膜内皮炎が潜在している可能性がある．過去に，片眼性で，原因不明の虹彩炎と続発緑内障を認めた角膜内皮炎に対してはCMV角膜内皮炎を疑い，積極的に前房水のヘルペスウイルス属のPCR検査を施行し，適切な治療を選択する必要があると考えられる．本稿の要旨は，第772回東京眼科集談会（平成23年11月10日）にて発表した．文献1）KoizumiN,YamasakiK,KawasakiSetal：Cytomegalovirusinaqueoushumorfromaneyewithcornealendotheliitis.AmJOphthalmol141：564-565,20062）KoizumiN,SuzukiT,UnoTetal：Cytomegalovirusasあたらしい眼科Vol.29，No.8，20121157anetiologicfactorincornealendotheliitis.Ophthalmology115：292-297,20083）CheeSP,BacsalK,JapAetal：Cornealendotheliitisassociatedwithevidenceofcytomegalovirusinfection.Ophthalmology114：798-803,20084）SuzukiT,HaraY,UnoTetal：DNAofcytomegalovirusdetectedbyPCRinaqueousofpatientwithcornealendotheliitisafterpenetratingkeratoplasty.Cornea26：370-372,20075）細谷友雅，神野早苗，吉田史子ほか：両眼性サイトメガロウイルス角膜内皮炎の1例．あたらしい眼科26：105-108,20096）森慎一郎：サイトメガロウイルス感染症．日本胸部臨床69：802-810,20107）CheeSP,BacsalK,JapAetal：Clinicalfeaturesofcytomegalovirusanterioruveitisinimmunocompetentpatients.AmJOphthalmol145：834-840,20088）KandoriM,InoueT,TakamatsuFetal：Prevalenceandfeaturesofkeratitiswithquantitativepolymerasechainreactionpositiveforcytomegalovirus.Ophthalmology117：216-222,20109）唐下千寿，矢倉慶子，郭權慧ほか：バルガンシクロビル内服が奏効した再発性サイトメガロウイルス角膜内皮炎の1例．あたらしい眼科27：367-370,201010）LauCH,MissottenT,SalzmannJetal：Acuteretinalnecrosisfeatures,management,andoutcomes.Ophthalmology114：756-762,200711）SloanDJ,TaeqtmeyerM,PearceIAetal：CytomegalovirusretinitisintheabsenceofHIVorimmunosuppression.EurJOphthalmol18：813-815,200812）CohenJI,FahleG,KempMAetal：Humanherpesvirus6-A,6-B,and7invitreousfluidsamples.JMedVirol82：996-999,201013）YamamotoS,SugitaS,SugamotoYetal：QuantitativePCRforthedetectionofgenomicDNAofEpstein-Barrvirusinocularfluidsofpatientswithuveitis.JpnJOphthalmol52：463-467,200814）MaslinJ,BigaillonC,FroussardFetal：Acutebilateraluveitisassociatedwithanactivehumanherpesvirus-6infection.JInfect54：237-240,200715）OkunoT,HooperLC,UrseaRetal：Roleofhumanherpesvirus6incornealinflammationaloneorwithhumanherpesviruses.Cornea30：204-207,201116）InoueT,KandoriM,TakamatsuFetal：Cornealendotheliitiswithquantitativepolymerasechainreactionpositiveforhumanherpesvirus7.ArchOphthalmol128：502503,201017）MatobaAY,WilhelmusKR,JonesDB：Epstein-Barrviralstromalkeratitis.Ophthalmology93：746-751,19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		<title>両眼性サイトメガロウイルス角膜内皮炎の1例</title>
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		<pubDate>Sat, 31 Jan 2009 06:34:55 +0000</pubDate>
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			<content:encoded><![CDATA[<p>&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;-Page1（105）1050910-1810/09/\100/頁/JCLSあたらしい眼科26（1）：105108，2009cはじめに角膜内皮細胞は角膜の最内面に存在し，角膜の透明性維持に重要な役割を果たしている．ヒトの生体内では角膜内皮細胞は障害をうけてもほとんど増殖，再生しない．このため，内皮細胞の障害は細胞密度の減少に直結し，500cells/mm2以下では水疱性角膜症となり，高度の視力障害の原因となる．角膜内皮炎は1982年にKhodadoustらにより，原因不明に角膜内皮に特異的な炎症が生じ，角膜後面沈着物と同部位に角膜浮腫が出現する病態として初めて報告された1）．病因として，単純ヘルペスウイルス（HSV）や水痘・帯状疱疹ウイルス（VZV）などのヘルペス群ウイルスの関与が考えられ，抗ヘルペスウイルス薬による治療が行われてきたが，治療への反応が乏しく水疱性角膜症となる症例も存在し，その原因は不明であった．サイトメガロウイルス（CMV）角膜内皮炎は2006年にKoizumiらによって初めて報告2）された疾患である．CMV角膜内皮炎は角膜内皮炎のうち，抗ヘルペ〔別刷請求先〕細谷友雅：〒663-8131西宮市武庫川町1-1兵庫医科大学眼科学教室Reprintrequests：YukaHosotani,M.D.,DepartmentofOphthalmology,HyogoCollegeofMedicine,1-1Mukogawa-cho,Nishinomiya-city,Hyogo663-8131,JAPAN両眼性サイトメガロウイルス角膜内皮炎の1例細谷友雅＊1神野早苗＊1吉田史子＊1小泉範子＊2稲富勉＊2三村治＊1＊1兵庫医科大学眼科学教室＊2京都府立医科大学大学院医学研究科視覚機能再生外科学ACaseofBilateralCytomegalovirusCornealEndotheliitisYukaHosotani1）,SanaeKanno1）,FumikoYoshida1）,NorikoKoizumi2）,TsutomuInatomi2）andOsamuMimura1）1）DepartmentofOphthalmology,HyogoCollegeofMedicine,2）DepartmentofOphthalmology,KyotoPrefecturalUniversityofMedicine症例は65歳，男性．両眼虹彩毛様体炎，右眼続発緑内障の既往があり，右眼の水疱性角膜症に対し全層角膜移植術および水晶体乳化吸引術（PEA）＋眼内レンズ（IOL）挿入術を施行した．術後4カ月目に右眼に輪状に集簇する多数の白色角膜後面沈着物を認めた．副腎皮質ステロイド薬を併用した抗ヘルペス治療を行ったが改善せず，左眼にも同様の角膜後面沈着物が出現した．Polymerasechainreaction（PCR）で両眼の前房水からサイトメガロウイルス（CMV）-DNAが検出され，共焦点生体顕微鏡では両眼の角膜内皮に“owl’seye”様所見が認められたため両眼性CMV角膜内皮炎と診断した．ガンシクロビル点滴および点眼投与により角膜後面沈着物は消退した．原因不明の水疱性角膜症に角膜移植術を行う際には角膜内皮炎の可能性を考え，術後に角膜内皮炎を生じたら前房水PCRによるウイルス検索を行う必要がある．CMV角膜内皮炎の過去の報告例は片眼性が多いが，両眼性の症例も存在すると考えられ，僚眼にも注意して経過観察を行う必要がある．A65-year-oldmalewhohadbeenreceivingtreatmentforbilateraliritisandsecondaryglaucomainhisrighteyeunderwentpenetratingkeratoplasty（PKP）withphacoemulsicationandintraocularlensimplantationforbullouskeratopathyintherighteye.Fourmonthsaftersurgery,whitish,coin-shapedkeraticprecipitates（KPs）wereobservedintherighteye.Despitesystemicanti-herpetictherapywithcorticosteroids,similarKPsappearedinthelefteye.Polymerasechainreaction（PCR）revealedcytomegalovirus（CMV）-DNAinthebilateralaqueoushumor,andconfocalmicroscopyrevealed“owl’seye”cellsinthebilateralcornealendothelialarea,leadingtoadiagnosisofbilateralCMVcornealendotheliitis.SystemictherapyandganciclovireyedropinstillationreducedtheKPs.WhenperformingPKPforbullouskeratopathyofunknownorigin,itisimportanttoconsiderthepossibilityofCMVcornealendotheliitis.Anyoccurrenceofpostoperativecornealendotheliitiswillnecessitateaqueous-humorPCR.AlthoughCMVcornealendotheliitisisusuallyunilateral,carefulobservationofthefelloweyeisimportant.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）26（1）：105108,2009〕Keywords：サイトメガロウイルス，角膜内皮炎，ガンシクロビル，水疱性角膜症，生体レーザー共焦点顕微鏡．cytomegalovirus（CMV）,cornealendotheliitis,ganciclovir,bullouskeratopathy,confocalmicroscopy.&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;-Page2106あたらしい眼科Vol.26，No.1，2009（106）ス療法に反応せず，前房水からHSVやVZV-DNAは検出されず，CMV-DNAが検出されるものをいう．これまで18例のCMV角膜内皮炎の症例が報告されている25）が，片眼性の症例が多く，両眼性の症例は3例のみである．今回，両眼性CMV角膜内皮炎の1例を経験したので報告する．I症例患者：65歳，男性．主訴：右眼痛．現病歴：平成16年より近医にて両虹彩毛様体炎，右眼続発緑内障として加療されていた．右眼が水疱性角膜症となったため（図1），平成19年5月に兵庫医科大学病院において右眼全層角膜移植術および水晶体乳化吸引術（PEA）＋眼内レンズ（IOL）挿入術を施行した．術後4カ月目に右眼痛が出現．右眼に角膜後面沈着物を多数認めたため，精査加療目的に入院となった．既往歴：全身状態は良好で，免疫不全を認めない．入院時所見：視力は右眼0.4（0.9×sph＋1.00D（cyl3.50DAx85°），左眼1.2p（矯正不能），眼圧は右眼16mmHg，左眼20mmHgであった．右眼角膜移植片の内皮に，輪状に集簇する多数の白色角膜後面沈着物（coinlesion）を認め（図2），前房内に56個/eldの細胞を伴っていた．宿主角膜組織の角膜後面沈着物の有無は不明であった．角膜浮腫は目立たなかった．びまん性虹彩萎縮を認めた．中心角膜厚は549μm，角膜内皮細胞密度は1,122cells/mm2であった．左眼は陳旧性色素性角膜後面沈着物を数個認めたが，前房内に細胞は認めなかった．中心角膜厚は630μm，角膜内皮細胞密度は1,869cells/mm2であった．中間透光体，眼底には特記すべき問題はなく，CMV網膜炎は認めなかった．経過：ヘルペス性角膜内皮炎と考え，副腎皮質ステロイド薬（以下，ステロイド）を併用したアシクロビル点滴5mg/図1右眼術前写真右眼矯正視力（0.08）．水疱性角膜症となっている．角膜後面沈着物は認めなかった．図2入院時右眼前眼部写真右眼矯正視力（0.9）．輪状に集簇する多数の白色角膜後面沈着物を認める（矢印，○内）．ab3生体レーザー共焦点顕微鏡写真a：右眼，b：左眼．両眼の角膜内皮に“owl’seye”細胞が認められる．&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;-Page3あたらしい眼科Vol.26，No.1，2009107（107）kg，1日3回を行ったが改善せず，治療開始4日後より，左眼にも右眼と同様の輪状角膜後面沈着物が出現した．血液検査でCMV-IgG10.3（＋）・IgM0.28（），HSV-IgG193（＋）・IgM0.36（）であり，CMVとHSVの既感染があると考えられた．CMV抗原血症（antigenemia）は陰性であった．生体レーザー共焦点顕微鏡で両眼の角膜内皮細胞領域に，CMV感染細胞に特徴的といわれる“owl’seye”細胞が観察された（図3）．CMV角膜内皮炎を疑い前房水polyme-rsasechainreaction（PCR）3）を施行したところ（図4），両眼の前房水よりcuto値以上のCMV-DNAが検出され，臨床的意義があると考えられた．HSV，VZVは陰性であった．以上より，両眼性CMV角膜内皮炎と診断し，治療を開始した．0.5％ガンシクロビル点眼（自家調整）を両6/日で開始し，ガンシクロビル点滴5mg/kg，1日2回を14日間施行した．徐々に角膜後面沈着物は小さくなり，数も減少し，角膜内皮炎の活動性は低下したと考えられた（図5）．点滴終了1カ月後，左眼のステロイド点眼を中止したところ，2週間後に左眼の眼圧が25mmHgと上昇し，角膜後面沈着物の増加を認めた．ステロイド点眼を再開したところ，左眼の眼圧は速やかに正常化した．右眼は経過良好で変化を認めなかった．発症から5カ月後，角膜内皮細胞密度は右眼783cells/mm2，左眼1,919cells/mm2であり，右眼に角膜内皮細胞数の減少を認めた．現在も通院加療中であり，ガンシクロビル点眼，ステロイド点眼を続行している．II考按CMV角膜内皮炎の特徴として，①輪状に集簇する白色角膜後面沈着物（coinlesion）を認める，②角膜浮腫は軽微なことが多い，③前房内炎症と眼圧上昇を伴うことが多い，④全身の免疫不全を認めない，⑤片眼性のことが多い，⑥血中CMV-IgGが陽性，IgMは陰性（既感染），⑦前房水PCRでCMV-DNAが検出されるがHSV，VZV-DNAは検出され図4前房水採取時の両前眼部写真a：右眼高倍率写真，b：左眼．右眼矯正視力（0.6），左眼視力1.2．両眼に輪状に集簇する白色角膜後面沈着物を認める（矢印，○内）．ab図5ガンシクロビル投与後前眼部写真a：右眼，b：左眼．右眼矯正視力（1.0），左眼視力1.0．両眼とも，角膜後面沈着物は小さくなり，数も減少した．ab&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;-Page4108あたらしい眼科Vol.26，No.1，2009（108）ない，⑧生体レーザー共焦点顕微鏡で“owl’seye”細胞が検出されることがある，⑨ガンシクロビルによる治療が有効である，などがあげられる．本症例でもこれらの特徴を満たしていたが，両眼性であった．これまでの報告のうち，Koizumiらの報告3）では，両眼性は8例中1例のみであり，Cheeらの報告4）でも両眼性は10例中2例のみである．しかし本症例のように両眼性の症例も存在するため，僚眼にも注意して経過観察を行う必要がある．CMVはDNAウイルスで，bヘルペスウイルスの一種である．乳幼児期に不顕性の初感染を起こしCD14陽性mono-cyte，骨髄のCD34/33陽性細胞などに潜伏感染するが，免疫不全状態になると再活性化し，網膜炎や肺炎，肝炎，脳炎などの原因となる6）．日本人成人のCMV抗体保有率は90％以上と高く，本症例でもCMV-IgGのみが陽性であったことから既感染と考えられた．CMV角膜内皮炎の特徴は，免疫不全状態でなくても発症することであり，これが他のCMV感染症との大きな相違点である．何らかのきっかけで再活性化したCMVが房水を経由して角膜内皮に感染し，炎症を惹起するものと推測されるが，その発症機序についてはいまだ不明な点が多い．両眼性と片眼性の発症メカニズムや臨床所見の差についても不明であり，今後の検討が必要である．ガンシクロビルはウイルスDNA合成阻害薬であり，おもにCMV感染症に対して使用される7）．血球減少症や腎機能障害の副作用があり，投与には注意を要する．CMVに対し高い選択毒性をもつが，ウイルス遺伝子が発現していなければ効果はない．CMVは潜伏感染している間はウイルス遺伝子を発現していないため，ガンシクロビルを投与してもCMVを宿主から完全に除去することはできない．このため，治療に際してはCMVを再度潜伏感染の状態にし，再活性化を起こさせない投与法の確立が必要である．今後，CMVを完全に体内から除去できる新薬の登場が望まれる．経過中，左眼はステロイド点眼の中止によって眼圧上昇と角膜後面沈着物の増加を認めた．炎症が再燃したためと考えられたが，この理由として，CMV角膜内皮炎はウイルス抗原に対する免疫反応と，ウイルスの増殖という感染症との両側面をもっているため，ウイルスを減少させるためにステロイドを中止したところ，ウイルス抗原に対する免疫反応が増大して，炎症が惹起されたのではないかと推察される．本症例には原因不明の虹彩毛様体炎と続発緑内障の既往があり，右眼の水疱性角膜症の原因疾患はCMV角膜内皮炎および虹彩毛様体炎であった可能性がある．原因不明の水疱性角膜症に角膜移植術を行う際には角膜内皮炎の可能性を考え，術後に角膜内皮炎を生じたら前房水PCRによるウイルス検索を行う必要がある．角膜内皮炎が遷延すると角膜内皮細胞数が減少し，水疱性角膜症となり高度の視力障害の原因となるため，速やかな病因の解明と治療が必要である．本症例では生体レーザー共焦点顕微鏡による観察で，Shiraishiらの報告8）と同様，CMV感染細胞に特徴的といわれる“owl’seye”細胞が観察された．生体レーザー共焦点顕微鏡による観察は侵襲が少なく，CMV角膜内皮炎の補助診断として有用であると考えられた．本稿の要旨は第32回角膜カンファランスにて発表した．文献1）KhodadoustAA,AttarzadehA：Presumedautoimmunecornealendotheliopathy.AmJOphthalmol93：718-722,19822）KoizumiN,YamasakiK,KawasakiSetal：Cytomegalovi-rusinaqueoushumorfromaneyewithcornealendothe-liitis.AmJOphthalmol141：564-565,20063）KoizumiN,SuzukiT,UnoTetal：Cytomegalovirusasanetiologicfactorincornealendotheliitis.Ophthalmology115：292-297,20084）CheeSP,BacsalK,JapAetal：Cornealendotheliitisassociatedwithevidenceofcytomegalovirusinfection.Ophthalmology114：798-803,20075）SuzukiT,HaraY,UnoTetal：DNAofcytomegalovirusdetectedbyPCRinaqueousofpatientwithcornealendotheliitisfollowingpenetratingkeratoplasty.Cornea26：370-372,20076）多屋馨子：サイトメガロウイルス感染症．日本臨牀65（増刊号2）：136-140,20077）峰松俊夫：抗ヘルペスウイルス薬および抗サイトメガロウイルス薬．日本臨牀65（増刊号2）：396-400,20078）ShiraishiA,HaraY,TakahashiMetal：Demonstrationof“owl’seye”morphologybyconfocalmicroscopyinapatientwithpresumedcytomegaloviruscornealendothe-liitis.AmJOphthalmol143：715-717,2007＊＊＊</p>
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