<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<rss version="2.0"
	xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"
	xmlns:wfw="http://wellformedweb.org/CommentAPI/"
	xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
	xmlns:atom="http://www.w3.org/2005/Atom"
	xmlns:sy="http://purl.org/rss/1.0/modules/syndication/"
	xmlns:slash="http://purl.org/rss/1.0/modules/slash/"
	>

<channel>
	<title>あたらしい眼科オンラインジャーナル &#187; ドライアイ</title>
	<atom:link href="http://www.atagan.jp/tag/%e3%83%89%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%82%a2%e3%82%a4/feed" rel="self" type="application/rss+xml" />
	<link>https://www.atagan.jp</link>
	<description>Just another WordPress weblog</description>
	<lastBuildDate>Mon, 30 Mar 2026 15:21:49 +0000</lastBuildDate>
	<language>ja</language>
	<sy:updatePeriod>hourly</sy:updatePeriod>
	<sy:updateFrequency>1</sy:updateFrequency>
	<generator>http://wordpress.org/?v=3.1.3</generator>
		<item>
		<title>マイボーム腺機能不全患者に対するIntense Pulsed Light治療前後での油層・涙液の変化</title>
		<link>https://www.atagan.jp/article/20250123.htm</link>
		<comments>https://www.atagan.jp/article/20250123.htm#comments</comments>
		<pubDate>Thu, 30 Jan 2025 15:23:19 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[intensepulsedlight（IPL）]]></category>
		<category><![CDATA[LLT]]></category>
		<category><![CDATA[NIBUT]]></category>
		<category><![CDATA[ドライアイ]]></category>
		<category><![CDATA[マイボーム腺機能不全（MGD）]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://www.atagan.jp/?p=18946</guid>
		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科42（1）：119.123，2025cマイボーム腺機能不全患者に対するIntensePulsedLight治療前後での油層・涙液の変化後藤田哲史＊1酒井幸弘＊1森岡柚衣＊1西崎康代＊1市川慶＊1,2 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科42（1）：119.123，2025cマイボーム腺機能不全患者に対するIntensePulsedLight治療前後での油層・涙液の変化後藤田哲史＊1酒井幸弘＊1森岡柚衣＊1西崎康代＊1市川慶＊1,2市川一夫＊1＊1中京眼科＊2総合青山病院眼科CChangesinLipidLayerandTearFilmduringIntensePulsedLightTherapyofPatientswithMeibomianGlandDysfunctionSatoshiGotoda1）,YukihiroSakai1）,YuiMorioka1）,YasuyoNishizaki1）,KeiIchikawa1,2）CandKazuoIchikawa1）1）ChukyoEyeClinic,2）DepartmentofOphthalmolgy,AoyamaGeneralHospitalC目的：Intensepulsedlight（IPL）を施行したマイボーム腺機能不全（MGD）患者をClipidlayerthickness（LLT）別に分け，両群の油層・涙液の変化を検討する．対象と方法：MGDに対してCIPLをC4回施行したC45例C80眼を術前LLT＜60Cnm群（以下，L群．42眼）とCLLT≧60Cnm群（以下，N群．38眼）に分け，術前およびC4回施行C1カ月後におけるCLLT，涙液評価（NIBUT，TMH），満足度（SPEEDscore）の変化をC2群間で比較した．結果：IPL後，L群はLLTがC44.0CnmからC59.4nm，NIBUTがC7.96秒からC9.25秒，TMHがC0.24CmmからC0.29Cmmへ有意に上昇（p＜0.01，0.03，0.01），SPEEDscoreが10.4から7.88へ有意に減少した（p＜0.01）．一方，N群はLLTが72.3nmから72.4nm，NIBUTがC9.09秒からC8.85秒，TMHがC0.23mmからC0.22mmと変化せず（p＝0.80，0.54，0.15），SPEEDscoreはC8.91からC7.92と減少傾向だが有意差は認められなかった（p＝0.09）．両群の治療前後での変化はCL群のほうがCN群に比べて有意にCLLT，NIBUT，TMHが上昇（p＜0.01，0.03，＜0.01）し，SPEEDscoreも減少する傾向であった（p＝0.07）．結論：油層厚が低下しているCMGD患者ほどCIPLにより油層・涙液動態が改善し，満足度が向上する可能性が示唆された．CPurpose：ToCinvestigateCchangesCinlipidClayer（LL）andCtear.lm（TF）dynamicsCinCmeibomianCglandCdys-function（MGD）patientsCtreatedCviaCintensepulsedClight（IPL）therapy.CSubjectsandMethods：ThisCstudyCinvolvedC80CeyesCofC45CMGDCpatientsCwhoCunderwentCfourCIPLCtreatmentsCandCwhoCwereCcategorizedCpreCtreat-mentCintoCtwoCgroupsCbasedConCLLthickness（LLT）：1）LLT＜60Cnm（LCgroup,C42eyes）and2）LLTC.60Cnm（Ngroup,38eyes）.ChangesinLLT,non-invasivebreakuptime（NIBUT）C,tearmeniscusheight（TMH）C,andpatientsatisfactionCbasedConCtheCStandardCPatientCEvaluationCofEyeCDryness（SPEED）questionnaireCscoreCatCpreCandC1-monthCpostCIPLCtreatmentCwereCcompared.CResults：InCtheCLCgroup,CLLTCincreasedCfromC44.0CnmCtoC59.4Cnm,CNIBUTCincreasedCfromC7.96CtoC9.25Cseconds,CTMHCincreasedCfromC0.24CmmCto0.29Cmm（p＜0.01,C0.03,CandC0.01,respectively）,andtheSPEEDscoredecreasedfrom10.4to7.88（p＜0.01）C.IntheNgroup,nosigni.cantchangesinLLT,NIBUT,andTMH（p＝0.80,0.54,and0.15,respectively）andnosigni.cantdecreaseinSPEEDscore（p＝0.09）wereobserved.Conclusion：IPLimprovedLLandTFdynamicsinMGDpatients,andincreasedpatientsat-isfactioninthosewithalesserpre-treatmentLLT.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）C42（1）：119.123,C2025〕Keywords：マイボーム腺機能不全（MGD），intensepulsedlight（IPL），LLT，NIBUT，ドライアイ．meibomianglanddysfunction（MGD）C,intensepulsedlight（IPL）C,LLT,NIBUT,dryeye.CはじめにMGD）は，さまざまな原因によってマイボーム腺の機能がマイボーム腺機能不全（meibomianCglanddysfunction：びまん性に異常をきたした状態であり，慢性の眼不快感を伴〔別刷請求先〕後藤田哲史：〒456-0032愛知県名古屋市熱田区三本松町C12-22医療法人いさな会中京眼科Reprintrequests：SatoshiGotoda,ChukyoEyeClinic,12-22Sanbonmatsu-cho,Atuta-ku,Nagoyacity,Aichi456-0032,JAPANC0910-1810/25/\100/頁/JCOPY（119）C119図1当院でのIPLa：当院でのCIPL照射プロトコール（照射部位）．b：当院でのマイボーム腺圧迫の風景．点眼麻酔施行のあと，マイボーム腺を専用の圧出鑷子にて圧迫する．う，と定義1）されている．また，有田らは，MGDの有病率がC30代で5％，50代でC32％，70代でC50％，80代でC63％と報告2）しており，わが国におけるCMGDの有病率は非常に高いといえる．今後，さらなる高齢化やドライアイ・オキュラーサーフェス分野の機器の精度向上なども見込むと，わが国においてCMGDと診断される患者は今後より一層増えていくものと想定される．MGD治療は従来点眼・軟膏などの薬物治療，温罨法，清拭などが施行されてきたが，近年CMGD治療にCintensepulsedlight（IPL）が追加された1）．IPLとは，単一波長ではないブロードバンドの波長幅（400.1,200Cnm）をもったさまざまな光の集合体のことであり，ほかのレーザー治療に比べ，光の波長幅が長く，あらゆる深さに照射できる．Toyosらが，初めてCIPLのドライアイに対する治療成績とプロトコールを報告して以来3），IPLはドライアイやMGD患者に対して涙液，マイボーム腺，眼瞼炎症の安定化に寄与するとされてきた3.7）．基礎研究においても，Liuらはドライアイにおける炎症カスケードに関与しているサイトカイン（IL-6，17A），炎症性介在物質（PGCE2）がCIPLにより有意に低下したと報告6）している．MGDに対するわが国でのCIPLの効果に関しては，わが国の多施設研究により，満足度スコア，breakuptime（BUT），マイバムの質ともに有意に改善したと報告7）されている．わが国のガイドラインでも，MGDに対してCIPLを実施することがエビデンス的には強く推奨1）されており，今後CMGD治療におけるCIPLの需要も高まっていくと考えられる．また，ドライアイ・MGDの病態評価の指標の一つに，ドライアイ装置Cidra（SBM）で測定できるClipidClayerthickness（LLT）があげられる7.9）．LLTは光干渉を利用することで油膜の動態を測定して得られる指標であり，角膜染色スコアと満足度評価，BUTと正の相関傾向がみられたという報告7）や，カットオフ値がCLLT＜60Cnmの場合，MGD検出感度はC47.9％，特異度はC90.2％という報告8），LLT≧60Cnmは蒸発亢進型ドライアイになりにくいといった報告9）もみられ，眼表面の油層を他覚的に評価できる指標として注目されている．そこで筆者らは，IPLを施行したCMGD患者をCLLT別にC2群に分け，両群の油層・涙液の変化を検討した．CI方法Chungらは，LLT＜60CnmをClipidCde.ciencyCtypeと定義9）しており，筆者らも今回，IPL術前CLLT＜60Cnm群（L群：油層低下群）と，60Cnm≦LLT≦100Cnm群（N群：油層正常群）のC2群に分類した．MGDの診断基準に関しては，国内のCMGDガイドライン1）を参考に，診察時に異物感，流涙などの自覚症状があり，かつ，眼瞼縁の異常，およびマイボーム腺分泌物の質的・量的異常を認めた際，MGDと診断した．中京眼科にてC2020年C11月.2023年C8月においてMGDと診断されCIPLをC4回施行したC45例C80眼（男性C18例33眼，女性27例47眼）を，術前idra測定にてL群（42眼）とCN群（38眼）に分けて後方視的に検討した．術前，CIPL4回施行C1カ月後における涙液評価〔LLT，non-inva-siveCbreakCuptime（NIBUT），tearCmeniscusCheight（TMH）〕，満足度（SPEEDCscore）10）の変化をC2群間で比較した．涙液評価のパラメータに関しては，idraで測定し，満足度評価に関しては，SPEEDscoreを用いて各診察前に記入する形式をとった．そのほかには，細隙灯顕微鏡を用いてIPLによる合併症の有無などを経過観察した．IPLでは，まず術前の問診にて，妊娠中・授乳中の患者，光線過敏症，ケロイド，てんかん発作の既往がある患者，そのほか診察医がIPL不適と判断した患者でないことを確認したのち，洗顔しアイシールドを装着した．ジェルを舌圧子にてC1.2Cmm程度の厚さで照射部位に塗布し，ライトガイドでこめかみより.，下眼瞼下，鼻を通り反対側のこめかみまで計C13回皮膚表1患者背景景L群（LLT＜60）（4C2眼）N群（6C0≦LLT≦100）（3C8眼）p値年齢（歳）C58.9±19.6C60.1±18.9C0.43NIBUT（秒）C7.96±2.19C9.10±2.08C0.06TMH（mm）C0.24±0.13C0.23±0.06C0.49LLT（nm）C44.0±5.84C72.3±9.50＜C0.01＊CSPEEDScoreC10.4±5.44C8.91±4.68C0.30CMann-WhitneyUtest．表2L群とN群のIPLによる涙液パラメータと満足度評価の検討L群（LLT＜60）（4C2眼）N群（6C0≦LLT≦100）（3C8眼）IPL前IPL後C1カ月p値IPL前IPL後C1カ月p値NIBUT（秒）C7.96±2.19C9.25±2.29C0.03＊C9.10±2.08C8.85±2.11C0.54TMH（mm）C0.24±0.13C0.29±0.13＜C0.01＊C0.23±0.06C0.22±0.14C0.15LLT（nm）C44.0±5.84C59.4±19.7＜C0.01＊C72.3±9.50C72.4±17.3C0.80CSPEEDScoreC10.4±5.44C7.88±5.53＜C0.01＊C8.91±4.68C7.92±5.50C0.09CWilcoxonsigned-ranktest．表3L群とN群のIPLによる涙液パラメータと満足度評価の変化量の比較L群（LLT＜60）（4C2眼）N群（6C0≦LLT≦100）（3C8眼）p値CΔIPL後C1カ月─CIPL前NIBUT（秒）CΔ＋1.28CΔ.0.25＜C0.01＊TMH（mm）CΔ＋0.057CΔ.0.004＜C0.01＊LLT（nm）CΔ＋15.4CΔ＋0.08C0.03＊CSPEEDScoreCΔ.2.52CΔ.1.00C0.07CMann-WhitneyUtest．に対して垂直に照射（M22，Lumenis，フィルター：590nm，フルエンス：11.12CJ/cCm2），これをC2回繰り返した．照射後は診察室にてマイボーム腺圧出を施行した．以上をIPL1セットとし，約C4週間空けて計C4セット施行3）した（図1）．当該患者には，MGD診断時に温罨法＋清拭などのホームケアを指導し，IPL中，IPL後も続けるよう指導した．有意差検定には，2群間における術前背景因子の比較，および術前後の各パラメータの差の比較はCMann-WhitneyのCU検定を，各パラメータのCIPL前後での経時的な値の変化にはWilcoxonの順位和検定を行い，IPLでのCLLTの変化量とNIBUTの変化量の相関に関しては，Spearmanの順位相関係数を行った．統計学的にはCp値がC0.05未満を有意差ありとした．なお，本研究は中京眼科倫理審査委員会の審査を受表4L群とN群のIPLによるLLTとNIBUTの変化量の相関L群（LLT＜60）（4C2眼）N群（6C0≦LLT≦100）（3C8眼）CtpCtpCΔCLLT/ΔCNIBUTC0.30C0.06C0.06C0.78Spearman’srankcorrelationcoe.cient．け承認され（審査番号C20231002065），ヘルシンキ宣言に則って研究を行った．また，研究内容は院内掲示にて情報公開を行った．CII結果1.患者背景平均年齢は，L群がC58.9C±19.6歳，N群がC60.1C±18.9歳で有意差は認められなかった．術前涙液パラメータや満足度評価に関しては，LLTのみCL群がC44.0C±5.84nm，N群がC72.3±9.50Cnm（Mann-WhitneyのCU検定，p＜0.01）と有意差があったものの，NIBUT，TMH，SPEEDscoreは両群間にて有意差は認められなかった（表1）．C2.術前後での各涙液パラメータの変化IPL後，L群はCLLT：44.0CnmからC59.4Cnm，NIBUT：7.96秒からC9.25秒，TMH：0.24mmからC0.29mmへ有意に上昇した（Wilcoxonの順位和検定，p＜0.01，0.03，0.01）．一方，N群はCLLT：72.3CnmからC72.4Cnm，NIBUT：9.09秒からC8.85秒，TMH：0.23mmからC0.22mmと変化しなかった（p＝0.80，0.54，0.15）（表2）．両群のCIPL前後での変化量に関しては，L群/N群：CΔLLT15.4nm/0.08nm，CΔNIBUT1.28秒/C.0.25秒，CΔTMH0.057mm/.0.004Cmmと，L群のほうがCN群に比べて有意にCLLT，NIBUT，TMHは上昇（Mann-WhitneyのCU検定，p＜0.01，0.03，＜0.01）していた（表3）．また，L群では，LLTの変化量とNIBUTの変化量は有意差はつかなかったが，正の相関傾向を示した（Spearmanの順位相関係数，r＝0.30，p＝0.06）．その一方，N群では，両者に相関関係は認められなかった（r＝0.06，p＝0.78）（表4）．C3.術前後での満足度評価の変化IPL後，L群はCSPEEDscoreがC10.4からC7.88へ有意に減少した（Wilcoxonの順位和検定，p＜0.01）．一方，N群はCSPEEDscoreがC8.91からC7.92と減少傾向だが，有意差は認めなかった（p＝0.09）（表2）．両群のCIPL前後での変化に関しては，SPEEDscoreがCΔ.2.52/Δ.1.00と，L群のほうがCN群に比べて減少傾向であった（Mann-WhitneyのCU検定，p＝0.07）（表3）．C4.術中，術後合併症全症例にて，IPL施行中・施行後の合併症は認められなかった．CIII考察本検討は，MGD患者に対するCIPLの効果を，術前CLLTの値にてC2群に分けて比較検討した初めての報告である．L群では，各種涙液パラメータ（LLT，NIBUT，TMH），満足度評価のすべてにおいてCIPL後有意に改善する一方，N群では，IPL前後にて有意差は認められなかった．つまり，LLTが低下しているCMGDほどCIPLにより油層・涙液動態が改善し，満足度が向上する可能性が示唆された．また，L群においてはCIPL施行にてCLLTが上昇すればするほど，NIBUTもより上昇する傾向にあることがわかった．つまり，もともとCLLTがかなり低下している患者では，IPLをすることでより涙液パラメータも改善する可能性が示唆された．一方，N群においては，LLTの変化量とCNIBUTの変化量に相関が認められなかった．Finisらは，全症例ではCLLTとNIBUTに相関が認められなかった（r＝0.003，p＝0.97）が，LLT＜60Cnmに絞ると，LLTとCNIBUTに相関傾向があった（r＝0.21，p＝0.059）と報告8）している．LLT≧60Cnmは，IPL術前より涙液状態が比較的良好であり，IPLをしても各種パラメータに変化がみられなかった可能性がある．IPL前後のCLLTの変化に関する既報では，AritCa11）らはCIPLによりCLLTがC46.0nmからC67.3nmへ有意に上昇した（p＜C0.001）とする一方，DelCl12）らは，79.9CnmからC81.1Cnm（p＝0.73）にて有意な上昇はなかったとしている．本研究も，全症例ではCIPL前後でCLLTはC57.5C±16.0CnmからC65.6C±19.6nmと有意に上昇（p＝0.001）しており，60Cnm≦LLT≦100nm群に絞ると，LLTの変化に有意差は出なかったため，既報と同様の結果を示したといえる．IPLはCLLT＜60Cnmで，LLTがより低下していればいるほど，IPLがより涙液動態を改善させやすいともいえるが，本検討は症例数の関係もあり，有意に相関があるとはいえず，症例数を増やして再検討する必要があること，また今後はCLLTのカットオフ値をC60以外でも検討する必要があると思われる．idraで算出されるCLLTにおいて，IPL前後にて，LLT＞100Cnmを示す症例が散見されたが，今回はそのような症例を選択基準から除外した．Leeらは，LLT＞100nmの群はC60Cnm≦LLT≦100Cnm，LLT＜60Cnmの群と比較して，有意にCBUTが短縮し，満足度評価も悪化傾向だったと報告13）しており，いわゆる油層増加群は油層正常群に比べ，涙液層が不安定になることが示唆されるが，具体的な病態生理は現時点では理解が進んでいない．これが，わが国のガイドライン1）においても分泌増加型CMGDについては診断基準が確立されていない理由である可能性がある．今後，LLT＞100Cnm症例の各検査パラメータを比較検討し，分泌増加型CMGDの病態生理を解明していく必要がある．また，今回検討したすべての症例において，施行中・施行後の合併症が認められなかった．IPLにて合併症の報告に関しては，CRongら14）のCIPL後一時的に火傷のような発赤と疼痛が生じたが，5分間のクーリングによって寛解した，という報告のみであり，それ以外の報告は現時点ではみられない5）．症例数の限界があり，今後さらなるCIPLの報告が待たれるが，少なくとも現時点では，IPLは安全な術式といえる．本研究にはいくつかの限界がある．第一に症例数が計C80眼程度とあまり多くない．第二に先述のようにCLLT＞100nm症例を対象に入れていない．第三に本研究は後ろ向き研究であり，IPL＋マイボーム腺圧出以外のCMGDに対する治療法，点眼治療の有無・種類・回数に関しては検討項目に入れていない．温罨法・清拭などのホームケアも当院では全例IPLを施行する患者には指導はしており，実際にCIPLを希望する患者は治療意欲が高いが，実際にはホームケアの施行の有無やその回数などは不明である．第四に今回は客観的な検査指標のみを検査項目に入れているため，.uoresceinbreakuptime（FBUT）のCIPL前後での比較検討，ほかのパラメータとの検討はされていない．これらについては今後の課題にしたいと考えている．今回の研究では，術前CLLT＜60Cnm症例はCIPLにおいて涙液パラメータも満足度評価も有意に上昇し，その場合，LLTが術前に低下しているほど，IPLにおいて涙液がより安定化する可能性が考えられた．今後ドライアイ・MGDに対する治療の選択肢の一つとしてCIPLが臨床の現場で用いられる機会が多くなることが想定され，LLTという涙液のパラメータがCIPLを選択する際の一つの基準となる可能性を秘めている．利益相反：後藤田哲史該当せず，酒井幸弘該当せず，市川慶該当せず，市川一夫F）IV…RxsightI）参天製薬，日本CAlcon，スタージャパン，中京メディカルR）IV…中京メディカル文献1）マイボーム腺機能不全診療ガイドライン作成委員会：マイボーム腺機能不全診療ガイドライン．日眼会誌C127：109-228,C20232）AritaCR,CMizoguchiCT,CKawashimaCMCetal：MeibomianCglandCdysfunctionCandCdryCeyeCareCsimilarCbutCdi.erentCbasedConCapopulation-basedCstudy：theCHirado-Takushi-mastudyinJapan.AmJOphthalmolC207：410-418,C20193）ToyosR,McGillW,BriscoeD：Intensepulsedlighttreat-mentCforCdryCeyeCdiseaseCdueCtoCmeibomianCglandCdys-function；aC3-yearCretrospectiveCstudy.CPhotomedCLaserCSurgC33：41-46,C20154）DemolinCL,CEs-Sa.CM,CSoyfooCMCetal：IntenseCpulsedClightCtherapyCinCtheCtreatmentCofCdryCeyediseases：ACsystematicCreviewCandCmeta-analysis.CJCClinCMedC12：C3039,C20235）PratomoCT,CZaifarCA,CWibowoCNCetal：CurrentCapplica-tionCofCintenseCpulsedClightCforCtheCmanagementCofCdryCeyedisease：ACsystematicCreviewCandCmeta-analysis.CIntCJOphthalmolC72：183-194,C20236）LiuR,RongB,TuPetal：AnalysisofcytokinelevelsintearsCandCclinicalCcorrelationsCafterCintenseCpulsedClightCtreatingCmeibomianCglandCdysfunction.CInvestCOphthalmolCVisSciC183：81-90,C20177）AritaCR,CMizoguchiCT,CFukuokaCSCetal：MulticenterCstudyCofCintenseCpulsedClightCtherapyCforCpatientsCwithCrefractoryCmeibomianCglandCdysfunction.CCorneaC37：C1566-1571,C20188）FinisCD,CPischelCN,CSchraderCSCetal：EvaluationCofClipidClayerCthicknessCmeasurementCofCtheCtearC.lmCasCaCdiag-nosticCtoolCforCmeibomianCglandCdysfunction.CCorneaC32：C1549-1553,C20139）ChungCS,CWuW：AssociationCbetweenCdryCeyeCparame-tersCdependsConCtearCcomponents.CJCClinCMedC11：3056,C202210）FinisCD,CPischelCN,CKonigCCCetal：［ComparisonCofCtheCOSDIandSPEEDquestionnairesfortheevaluationofdryeyeCdiseaseCinCclinicalroutine］（inGerman）Ophthalmo-logeC111：1050-1056,C201411）AritaCR,CFukuokaCS,CMorishigeCNCetal：TherapeuticCe.cacyofintensepulsedlightinpatientswithrefractorymeibomianCglandCdysfunction.COculCsurfC17：104-110,C201912）DellCS,CGasterCR,CBarbarinoCSCetal：ProspectiveCevalua-tionCofCintenseCpulsedClightCandCmeibomianCglandCexpres-sione.cacyonrelievingsignsandsymptomsofdryeyediseaseCdueCtoCmeibomianCglandCdysfunction.CClinCOph-thalmolC11：817-827,C201713）LeeCY,CHyonCJ,CJeonCHCetal：CharacteristicsCofCdryCeyeCpatientsCwithCthickCtearC.lmClipidClayersCevaluatedCbyCaCLipiViewCIICinterferometer.CGraefesCArchCClinCExpCOph-thalmolC259：1235-1241,C202114）RongB,TangY,TuPetal：IntensepulsedlightapplieddirectlyConCeyelidsCcombinedCwithCmeibomianCglandCexpressionCtoCtreatCmeibomianCglandCdysfunction.CPho-tomedLaserSurgC36：326-332,C2018＊＊＊</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://www.atagan.jp/article/20250123.htm/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>New TSAS を用いたドライアイスクリーニングの試み</title>
		<link>https://www.atagan.jp/article/20240122.htm</link>
		<comments>https://www.atagan.jp/article/20240122.htm#comments</comments>
		<pubDate>Tue, 30 Jan 2024 15:22:54 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[New TSAS]]></category>
		<category><![CDATA[ドライアイ]]></category>
		<category><![CDATA[ドライアイスクリーニング]]></category>
		<category><![CDATA[非侵襲的BUT]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://www.atagan.jp/?p=17899</guid>
		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科41（1）：94.100，2024cNewTSASを用いたドライアイスクリーニングの試み荒木優斗＊1田坂嘉孝＊1,2山口昌彦＊3篠崎友治＊1細川寛子＊1井上英紀＊4坂根由梨＊4白石敦＊4高田英夫＊5 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科41（1）：94.100，2024cNewTSASを用いたドライアイスクリーニングの試み荒木優斗＊1田坂嘉孝＊1,2山口昌彦＊3篠崎友治＊1細川寛子＊1井上英紀＊4坂根由梨＊4白石敦＊4高田英夫＊5大橋裕一＊1＊1南松山病院眼科＊2愛媛大学大学院医学系研究科視機能再生学講座＊3愛媛県立中央病院眼科＊4愛媛大学大学院医学系研究科眼科学講座＊5株式会社トーメーコーポレーションCDryEyeScreeningUsingaNewTearStabilityAnalysisSystemYutoAraki1）,YoshitakaTasaka1,2）,MasahikoYamaguchi3）,TomoharuShinozaki1）,HirokoHosokawa1）,HidenoriInoue4）,YuriSakane4）,AtsushiShiraishi4）,HideoTakata5）andYuichiOhashi1）1）DepartmentofOphthalmology,Minami-MatsuyamaHospital,2）DepartmentofOphthalmologyandRegenerativeMedicine,EhimeUniversityGraduateSchoolofMedicine,3）DepartmentofOphthalmology,EhimePrefecturalCentralHospital,4）DepartmentofOphthalmology,EhimeUniversityGraduateSchoolofMedicine,5）TomeyCorporationC目的：ビデオケラトグラフィーを用いた非侵襲的な涙液層安定性評価法の一つであるCtearCstabilityCanalysissystem（TSAS）に改良を加えたCNewTSASを用いてドライアイスクリーニングの有用性を検討した．対象および方法：南松山病院職員ボランティアC45名（男C14名，女C31名，34.6±10.9歳）に対してドライアイ症状の問診（DEQS），CNewTSASの非侵襲的CBUTにあたるCringBUT（RBUT，秒）測定（10秒持続開瞼）を行い，15分後にフルオレセインCBUT（FBUT，秒）を測定した．解析には右眼のCRBUTとCFBUTを用い，解析可能なC43名を対象とした．結果：2016年診断基準によるドライアイ確定例はC8名（18.6％）であった．ドライアイ群および正常群の各検査値は，それぞれCDEQSがC24.8±10.2，7.4±7.8（p＝0.002），FBUT（秒）がC2.9±1.9，6.8±3.3（p＝0.003），RBUT（秒）がC3.9±2.1，C7.6±3.2（p＝0.004）で，いずれもC2群間に有意差を認めた．また，RBUT＝0.58×FBUT＋3.40（r＝0.595）と良好な一次相関を示した．ドライアイ診断に対するCRBUTの感度：87.5％，特異度：68.6％（カットオフ値C5.0秒），receiverCoperatingcharacteristic曲線のCareaCunderCthecurveはC0.816であった．結論：NewTSASのCRBUTはCFBUTに対して良好な相関を示した．NewTSASによる非侵襲的涙液層安定性の評価は実臨床におけるドライアイのスクリーニングにおいて有用と考えられた．CPurpose：Toexaminethee.ectivenessofCthenewly-enhancedTearStabilityAnalysisSystem（NewTSAS）,aCnoninvasivemethodusingCvideokeratographytoevaluatetear-.lm（TF）stability,fordryeye（DE）screening.Sub-jectsandMethods：Forty-.veparticipants（14Cmales,31females；meanage：34.6±10.9years）seenatCtheMina-mi-MatsuyamaCHospitalwereinterviewedaboutCDEsymptoms（DERelatedQualityofCLifeScore［DEQS］）.Inallsubjects,RingCbreakuptime（BUT）（RBUT；seconds）,whichCistheNewTSASnon-invasiveBUT（i.e.,10secondsofCsustainedeyelidopening）,wasmeasured,and.uoresceinBUT（FBUT；seconds）wasmeasured15minuteslat-er.CRBUTCandCFBUTCdataCofCtheCrightCeyeCwasCusedCforCanalysis,CandC43CsubjectsCwhoCcouldCbeCanalyzedCwereCincluded.Results：UsingCthe2016JapanesediagnosticcriteriaCforCDE,8（18.6％）ofCthe43includedsubjectswerediagnosedas“de.nitiveDE”.IntheDECgroupandnormalcontrolgroup,themeanDEQSwas24.8±10.2CandC7.4C±7.8,respectively（p＝0.002）,CtheCmeanCFBUTCwasC2.9±1.9CandC6.8±3.3（p＝0.003）,Crespectively,CandCtheCmeanCRBUTCwasC3.9±2.1CandC7.6±3.2（p＝0.004）respectively.CACsigni.cantCdi.erenceCinCFBUTCandCRBUTCwasCfoundCbetweenthetwogroups.Moreover,RBUT＝0.58×FBUT＋3.40（r＝0.595）,showingCaCgoodlinearCcorrelation.AtCanRBUTcuto.Cvalueof＜5seconds,thesensitivityofCtheNewTSASwas87.5％Candthespeci.citywas68.6％CfordistinguishingCbetweenCtheCnormalCandCde.nitiveCDE.CTheCareaCunderCtheCreceiverCoperatingCcharacteristicCcurveCwas0.816.Conclusion：TheNewTSASRBUTdemonstratedaCgoodcorrelationwiththeFBUT.ThenoninvasiveassessmentCofCTFCstabilityusingCtheNewTSASwasfoundtobeusefulforCDECscreeningCinclinicalpractice.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）41（1）：94.100,2024〕〔別刷請求先〕田坂嘉孝：〒790-8534愛媛県松山市朝生田町C1丁目C3-10南松山病院眼科Reprintrequests：YoshitakaTasaka,M.D.,Ph.D.,DepartmentofOphthalmology,Minami-MatsuyamaHospital,1-3-10Asoda,Matsuyama,Ehime790-8534,JAPANC94（94）Keywords：ドライアイ，非侵襲的BUT，NewTSAS，ドライアイスクリーニング．dryeye,noninvasiveBUT,NewTSAS,dryeyescreening.Cはじめに涙液層破壊時間（tearC.lmCbreakuptime：BUT）は涙液安定性の評価に有用な指標であり，ドライアイのスクリーニングには必要不可欠な検査である．通常，フルオレセイン染色により判定されるが，涙液量の増加，測定値のばらつきなどの問題があり，涙液層の客観的な評価には非接触，低侵襲な検査法へとシフトしている．とくに，涙液層への投影像を利用した非侵襲的CBUT（noninvasiveBUT：NIBUT）測定については，筆者らの教室を含めていくつかの先駆的な試みが行われてきた1.3）．近年，ビデオケラトグラフィーを用いたCNIBUTの測定機器は日本製，海外製のものを含めて複数が存在し，それぞれに臨床的な有用性が報告されている4.6）．以前に筆者らが考案し，RT-7000（トーメーコーポレーション）に搭載されているCtearstabilityCanalysisCsystem（TSAS）もその一つで，ビデオケラトグラフィーを毎秒連続撮影することにより，非侵襲的に涙液安定性を定量評価するシステムである4）．プラチド角膜形状解析装置の特徴である「涙液の影響を受けやすい」ことを逆利用し，投影されたマイヤーリング像の歪みやにじみを解析することでCringBUT（RBUT）を算出するが，「開瞼直後の眼表面の状態に影響されやすい」ことが診断精度面での大きな課題となっていた．今回，オートレフラクトメーターCMR-6000（トーメーコーポレーション）（図1）が，マルチファンクション仕様とし図1マルチファンクション・レフラクトメーターMR-6000（トーメーコーポレーション）てリニューアルし，ドライアイやアレルギー性結膜炎に関連した前眼部所見を多角的に検査できるようシステムアップを行った．特に，ドライアイ関連では，涙液メニスカスの観察，マイボグラフィー，そして新しいCTSASの三つの機能が追加されたが，その中で今回，解析方法を大幅に変更した新バージョンのCTSAS（NewTSAS）を用いて，実際の症例およびドライアイスクリーニングにおける有用性を検討したので報告する．CI対象および方法1.ドライアイスクリーニング試験2022年C6.7月に南松山病院職員の健常者ボランティア45名（男C14名，女C31名，34.6C±10.9歳）に対してドライアイ症状の問診（dryCeyeCrelatedCqualityCofClifescore：DEQS）7）を行ったのち，MR-6000にインストールされたCNewTSASにてC10秒間の持続開瞼にてCringBUT（RBUT，秒）を測定し，15分後にフルオレセインCBUT（FBUT，秒）を測定した．解析には右眼のCRBUTとCFBUTを用い，解析可能なC43名を対象とした．コンタクトレンズ装用者C13名については検査当日，朝からコンタクトレンズを非装用とした．DEQSはドライアイの症状や日常生活への影響に関する15項目のアンケートからなり，総合的なCQOL障害度がサマリースコア（0.100）として算出される．スコアが高いほど日常生活においてドライアイによる影響を受けていることになる．2016年版の日本のドライアイの定義と診断基準8），つまり，フルオレセインCBUTがC5秒以下で，ドライアイ症状を有する対象者をドライアイと確定診断した．自覚症状については，既報に準じてCDEQSサマリースコア（0.100）が15以上の場合を有症状とした9）．ドライアイ群と正常群の比較検定はCt-testを用い，0.05未満を統計学的有意差とした．なお，本研究は国立大学法人愛媛大学臨床研究審査委員会の承認を得て実施された．C2.NewTSAS従来のCTSASは，オートレフ・トポグラファーCRT-7000（トーメーコーポレーション，2006年発売）に搭載され，すでに実臨床の場でドライアイの補助診断として用いられているが，今回の機種（NewTSAS）ではおもに以下のC2点に改良を加えている．①画像の情報量の増加従来のCTSASでは毎秒C1枚だけの撮影であったが，NewTSASでは毎秒C10枚の撮影を行ってフルオレセイン染色時従来のTSAS：0秒時とn秒時を比較NewTSAS：毎秒ごとの歪み量変化をグラフ化0秒1秒2秒10秒0秒1秒2秒10秒図2画像情報量の増加従来CTSASでは毎秒C1枚だけの撮影であったが，NewTSASでは毎秒C10枚の撮影を行っている．図3NewTSASの結果画面画面には投影マイヤーリングの状況が映し出され（左図），ブレークアップした部分が赤い点として表示される（右図）．下部にリング変化量（赤線）のグラフが示される．緑線：開瞼状態，水色点線：閾値，黄線：RBUT測定に用いられる変化量部分．画面右にはCRBUTが表示され，5秒以下の場合，赤色表示になる．に得られるような連続した情報量に近似させ，さまざまな涙液ブレークアップパターンに対応できるように工夫している（図2）．図3にCNewTSASの結果画面を示す．画面には投影マイヤーリングの状況が映し出され，ブレークアップした箇所が赤い点で示されている．ブレークアップ領域の経時的変化の状況は動画で観察することが可能である．その下部にリング変化量（赤線）のグラフが示される．緑線は開瞼状態，水色点線は閾値，黄線はCRBUT測定に用いられる変化量部分を表している．画面右にはCRBUTが表示され，5秒以下の場合，赤色表示になる．②オフセット処理機能の搭載さまざまなアーチファクトが原因で開瞼直後からリングに乱れが生じた場合，その乱れを最初にオフセットすることで，その後のリングの乱れをより正しく評価する機能である．事前に行った準備研究において，NewTSAS測定によって得られたブレークアップ変化量のグラフは図4に示すように，パターンCA（ブレークアップがみられない例：正常型），パターンCB（ブレークアップ面積が徐々に増加する例：標準ブレークアップ型），パターンCC（高度に点状表層角膜症（super.cialpunctatekeratopathy：SPK）が存在する例：SPK型），およびパターンCD（開瞼直後からブレークアップがみられる例：初期ブレーク型）の四つに大きく分けられることがわかった．このうちのパターンA，Bについては基本的にオフセット処理を行わずに解析可能であるが，パターンCについてはオフセット機能による調整が必要となる．具体的には，パターンCCの場合にはCSPKにより開瞼直後から変化量が過大評価されているため，オフセット機能が作動して基線を補正している．パターンCDではパターンCCと同様に開瞼直後画像の歪み量は大きいが，処理を行うと点線のように基線以下のマイナス表示になってしまうため，オフセット機能は作動しない．なお，オフセット処理のオンとオフは症例ごとに自動的に切りかえられるようになっている．実際の歪み量オフセット処理前処理後パターンAパターンBパターンCパターンD経過時間歪み量歪み量閾値図4NewTSASにおけるオフセット処理パターンCA：正常型（非ドライアイ型），パターンCB：標準ブレークアップ型，パターンCC：SPK型，パターンD：初期ブレークアップ型．症例を図5に示す．CII結果本研究では登録されたC45名から解析不能のC2名を除いた43名を最終対象とした．除外したC2名のうちC1名はCFBUT測定時にC3秒，もうC1名はCNewTSAS測定時に開瞼時間が4.1秒といずれもC5秒以上の連続開瞼ができなかった症例であり，器機の不備に伴うものではなかった．対象者のうち，2016年ドライアイ診断基準8）によるドライアイ確定例はC8名（18.6％）であり，正常群（35名）との間で検査値の比較検討を行った．ドライアイ群および正常群の各検査値は，それぞれ順に，DEQSがC24.8C±10.2，7.4C±7.8（p＝0.002），FBUT（秒）がC2.9±1.9，6.8C±3.3（p＝0.003），RBUT（秒）がC3.9C±2.1，7.6C±3.2（p＝0.004）で，いずれもC2群間に統計学的な有意差を認めた（表1）．RBUTとCFBUTとの間にはCRBUT＝0.58×FBUT＋3.40（r＝0.595）と良好な一次相関が認められた（図6左）．なお，RBUTとCFBUTが乖離した症例として，RBUTがC10秒であるがCFBUTがC5秒以下である症例がC4眼，逆にCRBUTがC5秒以下であるがCFBUTがC10秒である症例がC2眼存在した．ドライアイ診断に対するCRBUTの感度はC87.5％，特異度はC68.6％（カットオフ値C5.0秒）であった．ReceiverCoperatingcharacteristic曲線（ROC曲線）のCareaunderthecurve（AUC）はC0.816であった（図6右）．ブレークアップパターンCA.Dの割合は，A：19眼（44.2％），B：16眼（37.2％），C：8眼（18.6％），D：0眼（0％）であった．CIII考按BUTとは開瞼から涙液層破壊が生じるまでの時間のことで，涙液層安定性を評価するうえで有用な指標である．その測定には通常フルオレセインを用いるCFBUTで評価されてきたが，簡便に測定できるという長所を持ち合わせる一方で，フルオレセインを使用することで眼表面の涙液量の増加による影響を受けるという欠点がある．その流れの中で，さまざまな角度からドライアイに関連した眼表面の異常を評価する検査法が普及し，しかも各検査が，単一機器の中で，低侵襲かつ定量的な方向で実施されるようになっている．そのトレンドはCBUTにおいても同様であり，近年検査法は非侵襲的なCNIBUTへと進化しつつある．従来のCTSASでは毎秒C1枚の画像しか撮影できず，眼表面の変化をリアルタイムに捉えているとは言い難かった．また，実臨床で用いた場合に開瞼後，長時間涙液層が安定している非ドライアイや，逆に開瞼後時間経過とともに加速度的に涙液層が不安定になる症例は正しく解析できる一方で，開瞼直後の状態が影響を受ける症例（開瞼不足，睫毛の映り込み，眼脂など），高度の角膜上皮障害を有する症例（高度SPKなど）では，解析が不正確になる場合があった．これら従来のCTSASの弱点を補うために，今回のCNewTSASでは大きく二つの改良を行っている．第一には情報量の増加と解析方法の改良である．従来のCTSASでは毎秒ごとにC1枚しか撮影できず，基準値（0秒）と各秒との差を変化量の加算ヒストグラムを用いて算出していたが，NewTSASではC1秒間にC10枚撮影することで情報量を増加させるとともに，毎秒算出される変化量をグラフ化する方式に変更した．また，情報量の増加により涙液層の状態をリアルタイムに捉えることができ，撮影したものを動画で見ることが可能になった．このことでCNewTSASはフルオレセイン染色時に得られる情報に近似できるようになった．第二はオフセット処理機能の搭載である．さまざまなアーチファクトが原因で開瞼直後からリングに乱れが生じた場合，その乱れを最初にオフセットすることで，その後のリンパターンARBUT：notbreakupパターンCSPKにより開瞼直後から変化量が過大評価されている図5NewTSAS実際の症例パターンCA：ブレークアップがみられない例（正常型）．パターンCB：ブレークアップ面積が徐々に増加する例（標準ブレークアップ型）．パターンCC：SPKが多くみられる例（SPK型）．パターンCD：開瞼直後からブレークアップがみられる例（初期ブレークアップ型）．A，Bは基本的にオフセット処理を行わずに解析可能である．CはCSPKにより開瞼直後から変化量が過大評価されているため，オフセット機能が作動している．Dは開瞼直後画像の歪み量は大きいが，オフセット処理を行うとマイナスになってしまう（点線）ため，オフセット機能は作動していない．グの乱れをより正しく評価することが可能になった．逆に，フはおよそ四つのパターンを示すことが推察された．すなわ涙液層破壊パターンの一つであるCspotbreak10）の症例では，ち，正常眼でみられるC10秒間閾値を超えないパターン（A：開瞼直後からの涙液層の不安定さによってリングが大幅に乱正常型），ドライアイ眼でよくみられる漸増パターン（CB：標れる．準備研究の段階において，CNewTSASの変化量グラ準ブレークアップ型），高度CSPKが存在するときにみられRBUT＝0.58×FBUT＋3.40（r＝0.595）ROC曲線1210RBUT（秒）86420024681012Speci.cityFBUT（秒）図6FBUTとRBUTの相関とドライアイ診断に対するRBUTの感度・特異度RBUTとCFBUTとの間にはよい相関を認め，ROC曲線では感度：87.5％，特異度：68.6％（カットオフ値C5.0秒，AUC：0.816）であった．表1ドライアイ群と正常群におけるDEQS，FBUT，RBUTドライアイ群（n＝8）正常群（n＝35）p値CDEQSC24.8±10.2C7.4±7.8C0.002†FBUT（秒）C2.9±1.9C6.8±3.3C0.003†RBUT（秒）C3.9±2.1C7.6±3.2C0.004†t-test†：p＜0.05ドライアイ確定例（2016年診断基準）はC8名（18.6％）であった．DEQS，FBUT，RBUTそれぞれにおいて両群間で有意差を認めた．る，初期から変化量が大きく，さらに経時的に漸増するパターン（C：SPK型），及び，SPKはみられないがCspotbreakなどのように開瞼直後の変化がもっとも大きくなるパターン（D：初期ブレーク型）である．今回のスクリーニング試験におけるそれぞれのパターンの発現割合をみてみると，A：19眼（44.2％），B：16眼（37.2％），C：8眼（18.6％），D：0眼（0％）であり，オフセット処理機能の有用性確認は，パターンCCのみにとどまった．なお，症例が得られなかったパターンCDについては，今後の検討に委ねたいと考える．本研究において，RBUTのカットオフ値をC2016年ドライアイ診断基準のCFBUTと同様であるC5秒とした場合，感度はC87.5％，特異度はC68.6％であった．RT-7000に搭載された従来のCTSASでカットオフ値を同じC5秒以下とした場合，感度はC77.8％，特異度はC70.0％4）であり，NewTSASは感度が上回り，特異度については，ほぼ同等となる結果であった．このことは，NewTSASが従来のCTSASと比較して，ドライアイスクリーニングにおける性能が向上したことを示唆している．CNewTSAS同様，NIBUTを測定する器機としてCKetato-graph5M（Oculus）5）やIDRA（SBMSistemi）6）がある．NewTSASについての解析方法は前述のとおりだが，これらの機器については解析方法の詳細は述べられていない．しかし，マイヤーリング像の初期の歪みやにじみを解析する点では同様である．ドライアイ診断基準は異なるが，Ketato-graph5Mでのドライアイ診断に対する感度はC84.1％，特異度はC75.6％（カットオフ値C2.65秒）5），IDRAでは感度C89％，特異度はC69％（カットオフ値C7.75秒）6），ROC曲線解析によるCAUCはCKetatograph5M：0.825，IDRA：0.841であり，今回得られたCNewTSASの数値は他機種のドライアイスクリーニング能力とは遜色ないものと考えられた．RBUTとCFBUTとの間にはCRBUT＝0.58×FBUT＋3.40（r＝0.595）と良好な一次相関が認められたが，FBUTとRBUTが乖離した症例がいくつかみられた．横井によれば，FBUTは涙液層の菲薄化を，マイヤーリングの乱れを利用するCRBUTは油層を含めた涙液全層のブレークを反映しているため，RBUTを含めたCNIBUTはCFBUTよりも長くなるとされる11）．したがって，FBUTではC1カ所でも小さなブレークが起こると，そのときの秒を測定値とするが，ブレークの範囲が狭いため，NewTSASではリング変化としてとらえきれず，RBUT＝10秒という結果になったと考えられる．また，RBUTがCFBUTよりも短くなったC2眼では，FBUTはC10秒以上，明らかなブレークが見られなかったが，RBUTでは明らかに早期からリングの歪みが見られていた．今回，NewTSASでCRBUTを測定してからC15分間隔を開けてCFBUTを測定しているが，最初に持続開瞼してCRBUTを測定したことにより，過剰な涙液分泌が促され，FBUTの延長に影響を及ぼした可能性が考えられる．今回の研究はCNewTSASを用いたドライアイスクリーニングの有用性の評価を行うことが主目的であり，NewTSASの再現性については詳細に検討していない．続けて何回もの検査を行うことで涙液層に変化が生じる可能性もあるため，種々の条件設定のもとでの再現性試験を行うことで，CNewTSASのさらなる信頼性を検証することが必要と思われる．また，サンプルサイズも小さいため，スクリーニング検査におけるドライアイがC8眼にとどまっており，ROC曲線における感度と特異度を考慮すれば，今後より大きな対象を用いた研究を要すると思われる．CNewTSASでの動画がフルオレセインにおけるブレークアップパターン10）と連動できるようになれば，検査室におけるドライアイスクリーニングの検査を可能とし，ドライアイ診療に大きな変化をもたらすものと思われる．そのためにはさらに多くの情報量が必要になり，今後の機器の進化が期待される．結論として，NewTSASによる非侵襲的涙液層安定性の評価は，実臨床におけるドライアイのスクリーニングにおいて有用と考えられた．本論文の内容は角膜カンファランスC2023にて発表した．謝辞：本研究を行うにあたり，ご尽力いただきました，株式会社トーメーコーポレーションの山本聡氏に感謝申し上げます．利益相反白石敦カテゴリーF参天製薬高田英夫カテゴリーCE株式会社トーメーコーポレーション株式会社トーメーコーポレーションカテゴリーCP文献1）MengerCLS,CBronCAJ,CTongeCSRCetal：ACnon-invasiveCinstrumentforclinicalassessmentofthepre-cornealtear.lmstability.CurrEyeResC4：1-7,C19852）GotoT,ZhengX,KlyceSDetal：Anewmethodfortear.lmstabilityanalysisusingvideokeratography.AmJOph-thalmolC135：607-612,C20033）KojimaCT,CIshidaCR,CDogruCMCetal：ACnewCnoninvasiveCtearCstabilityCanalysisCsystemCforCtheCassessmentCofCdryCeyes.InvestOphthalmolVisSciC45：1369-1374,C20044）YamaguchiCM,CSakaneCY,CKamao,CTCetal：NoninvasiveCdryCeyeCassessmentCusingChigh-technologyCophthalmicCexaminationdevices.CorneaC35：S38-S48,C20165）HongJ,SunX,WeiAetal：Assessmentoftear.lmsta-bilityCinCdryCeyeCwithCaCnewlyCdevelopedCkeratograph.CCorneaC32：716-721,C20136）VigoL,PellegriniM,BernabeiFetal：Diagnosticperfor-manceCofCaCnovelCnoninvasiveCworkupCinCtheCsettingCofCdryeyedisease,JOphthalmol,C5804123,C20207）SakaneY,YamaguchiY,YokoiNetal：DevelopmentandvalidationCofCtheCdryCeye-RelatedCquality-of-lifeCscoreCquestionnaire.JAMAOphthalmolC131：1331-1338,C20138）島﨑潤，横井則彦ほか：ドライアイ研究会：日本のドライアイの定義と診断基準の改訂（2016年版）．あたらしい眼科C34：309-313,C20179）IshikawaCS,CTakeuchiCM,CKatoN：TheCcombinationCofCstripCmeniscometryCandCdryCeye-relatedCquality-of-lifeCscoreisusefulfordryeyescreeningduringhealthcheck-up.Medicine（Baltimore）97：12969,C201810）YokoiCN,CGeorgievCGA,CKatoCHCetal：Classi.cationCofC.uoresceinbreakupCpatterns：aCnovelCmethodCofCdi.e-rentialCdiagnosisCforCdryCeye.CAmCJCOphthalmolC180：C72-85,C201711）横井則彦：BUT検査．眼科検査ガイド第C3版，飯田知弘ら編集．文光堂，p342-346,C2022＊＊＊</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://www.atagan.jp/article/20240122.htm/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>線維柱帯切除術後眼に生じた糸状角膜炎に対し レバミピド点眼が著効した1 例</title>
		<link>https://www.atagan.jp/article/20231218.htm</link>
		<comments>https://www.atagan.jp/article/20231218.htm#comments</comments>
		<pubDate>Sat, 30 Dec 2023 15:18:44 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[ドライアイ]]></category>
		<category><![CDATA[レバミピド]]></category>
		<category><![CDATA[糸状角膜炎]]></category>
		<category><![CDATA[線維柱帯切除術]]></category>

		<guid isPermaLink="false">https://www.atagan.jp/?p=17840</guid>
		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科40（12）：1587.1590，2023c線維柱帯切除術後眼に生じた糸状角膜炎に対しレバミピド点眼が著効した1例大田啓貴＊1近間泰一郎＊2木内良明＊2＊1広島県厚生農業協同組合連合会尾道総合病院眼 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科40（12）：1587.1590，2023c線維柱帯切除術後眼に生じた糸状角膜炎に対しレバミピド点眼が著効した1例大田啓貴＊1近間泰一郎＊2木内良明＊2＊1広島県厚生農業協同組合連合会尾道総合病院眼科＊2広島大学大学院医系科学研究科視覚病態学CACaseofFilamentaryKeratitisafterTrabeculectomyinwhichTopicalRebamipidewasE.ectiveHirokiOta1）,TaiichiroChikama2）andYoshiakiKiuchi2）1）DepartmentofOphthalmology,JAHiroshimaKouseirenOnomichiGeneralHospital,2）DepartmentofOphthalmologyandVisualScience,HiroshimaUniversityGraduateSchoolofBiomedicalandHealthSciencesC背景：糸状角膜炎（.lamentarykeratitis：FK）は，角膜表面に糸状物を形成する慢性，再発性の角膜疾患であり，さまざまな眼表面の病態や疾患に関連して生じる．今回，線維柱帯切除術後眼に生じたCFKに対し，レバミピド点眼（RM）が著効した症例を報告する．症例：82歳，女性．複数回の線維柱帯切除術施行後，左眼に異物感が出現しCFKがみられたことから，0.1％フルオロメトロン点眼を行った．1カ月後に，重度の点状表層角膜症（SPK）も生じたことから，点眼をすべて中止し，ホウ酸・無機塩類配合人工涙液点眼の適時使用を行った．SPKの改善はみられたが，FKの改善に乏しいため，RM単独で加療したところ，1カ月でCFKならびにCSPKは消失し，著しい改善が得られた．考察：本症例ではマイボーム腺機能不全による涙液油層の不足やCoverhangingblebによる眼表面の摩擦亢進がみられた．RMで，角膜ムチン産生を促進し，眼表面の摩擦を低下させ，眼表面の涙液が安定したことが著効した原因と考えている．CBackground：Filamentarykeratitis（FK）C,achronicrecurrentcornealdiseasethatforms.lamentsonthecor-nealsurface,isassociatedwithvariousocularsurfacedisorders.HereinwereportacaseofFKaftertrabeculecto-myCsurgeryCthatCwasCsuccessfullyCtreatedCwithCtopicalCrebamipide.CCase：AnC82-year-oldCfemaleCinCwhomCFKCdevelopedCinCherCleftCeyeCafterCmultipleCtrabeculectomyCsurgery,CunderwentCsurgicalCremovalCofCcornealC.lamentsandadministrationof0.1％.uorometholoneeyedrops.At1-monthpostoperative,severesuper.cialpunctatekera-topathy（SPK）developed,CsoCallCmedicationsCwereCdiscontinuedCandCaCcombinedCtreatmentCofCboricCacidCandCinor-ganicsaltswasadministered.AfterSPKimproved,rebamipidealonewasadministeredtotreatthepersistentFK,whichCwasCmarkedlyCimprovedCatC1Cmonth.CConclusions：InCcasesCofCFK,CadministrationCofCrebamipideCpromotesCcornealmucinproduction,reducesfrictionontheocularsurface,andstabilizestear.uidontheocularsurface,thusresultinginmarkedimprovement.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）C40（12）：1587.1590,C2023〕Keywords：糸状角膜炎，レバミピド，線維柱帯切除術，ドライアイ．.lamentarykeratitis,rebamipide,trabecu-lectomy,dryeye.Cはじめに糸状角膜炎Cfilamentarykeratitis（FK）は，角膜表面に連なる糸状の構造物からなる慢性，再発性の角膜疾患である．FKの発症には，さまざまな眼表面疾患や眼瞼疾患が複合的に関与しており，そのメカニズムはいまだ明確にされていない．一般的にはドライアイが多くの症例で合併しているが，そのほかの基礎疾患として，上輪部角結膜炎などの眼表面疾患，各種眼手術後，糖尿病などの全身疾患，プロスタグランジン関連薬などの点眼薬，眼瞼下垂などがある1,2）．FKにおける角膜糸状物は瞬目により牽引され，角膜の知覚神経が刺〔別刷請求先〕大田啓貴：〒722-8508広島県尾道市平原C1-10-23広島県厚生農業協同組合連合会尾道総合病院Reprintrequests：OtaHiroki,M.D.,DepartmentofOphthalmology,JAHiroshimaKouseirenOnomichiGeberalHospital,1-10-23,CHirahara,Onomichi-shi,Hiroshima722-8508,JAPANC激されることで，強い異物感などの症状の原因となる3）．FKの治療は，角膜糸状物を物理的に除去するだけでは再発を繰り返すため，完治をめざすためには発症に関与する原因疾患を治療する必要がある．保存的な治療としては，防腐剤無添加の人工涙液の頻回点眼や，低力価副腎皮質ステロイド点眼，治療用ソフトコンタクトレンズの装着が知られている4.6）．このように，さまざまな治療が行われるものの，満足いく効果が得られないことが多い疾患である．今回，線維柱帯切除術後眼に生じた難治性のCFKに対し，レバミピド懸濁点眼液（ムコスタCUD点眼液C2％CR，大塚製薬）が著効した症例を経験したので報告する．CI症例82歳，女性．両眼緑内障に対し，右眼はチューブシャント手術と線維柱体切除術を施行され，左眼は線維柱帯切除術や濾過法再建術を計C4回施行された．2019年C4月頃から左眼異物感があった．両眼前眼部所見では，マイボーム腺機能不全があり，涙液メニスカス高（tearCmeniscusheight：TMH）はCnormal，涙液層破壊時間（tearC.lmCbreak-uptime：BUT）はC5秒以下だった．右眼はC11時方向にCblebがみられた．左眼はC2時，10時方向にCoverhangingblebがみられた．左眼異物感の症状は，overhangingblebによる合併症と考えられ，摩擦緩和目的にオフロキサシン眼軟膏（タリビッド眼軟膏，参天製薬）を開始した（図1a,b）．眼軟膏開始後は自覚症状の改善がみられたが，2カ月経過時点で症状が再発した．症状緩和のため，同年C9月にジクアホソルナトリウム点眼（ジクアス点眼液C3％，参天製薬）を追加したところ，同年C11月に糸状角膜炎が出現した（図1c,d）．ジクアホソルナトリウム点眼が要因と考えられ，ジクアホソルナトリウム点眼を中止しレバミピド懸濁点眼液をC1日C4回で開始したところ，2020年C1月には自覚症状が改善して，FKは消失した．その後，レバミピド懸濁点眼液は自己中断していたが，角膜は寛解状態を保っていた．2021年C4月に左眼眼圧がC14CmmHgまで上昇したため，タフルプロスト点眼（タプロス点眼，参天製薬）を開始した．タフルプロスト点眼開始後，左眼異物感が生じ，眼球上方結膜の充血や上皮障害がみられた．レバミピド懸濁点眼液を再開したが，自覚症状や所見の改善はなく，上輪部角結膜炎の発症と考え，0.1％フルオロメトロン点眼液（フルメトロン点眼液C0.1％，参天製薬）を開始した．しかし，0.1％フルオロメトロン点眼開始C1カ月後に左眼異物感症状の悪化があり，左眼でびまん性に点状表層角膜症（super.cialCpunctateCkeratopathy：SPK）とCFKの散在がみられた（図1e）．中毒性角膜症の発症と考え，点眼をすべて中止し，ホウ酸・無機塩類配合剤液（人工涙液マイティア点眼液，千寿製薬）を開始したが，点眼アドヒアランスの不良もあり，改善に乏しく，FKに対して糸状物除去術を施行しつつ，経過観察を行った（図1f）．2022年C3月には，左眼眼圧がC18CmmHgまで上昇したため，マイトマイシンCCを併用した濾過法再建術（needle法）を施行した．レボフロキサシン点眼液（クラビット点眼液C0.5％，参天製薬）とC0.1％フルオロメトロン点眼をC1日C3回でC1週間点眼したが，所見の悪化はなかった．2022年C5月にはSPKの一定の改善がみられ，眼表面の状態は薬剤毒性が解消され，ドライアイに伴うCSPKと糸状角膜炎のみになったと判断したことから，レバミピド懸濁点眼液をC1日C2回で開始したところ，2022年C6月にはCSPKとCFKは消失し，自覚症状は改善した（図1g,h）．その後，眼圧コントロールは良好で，自覚症状は落ち着いており，FKの再発もみられていない．CII考察糸状物の構造は，ムチンと変性した角膜上皮細胞により構成されている．角膜上皮障害が原因となり上皮細胞の成分周囲にムチンが絡みつき，瞬目による摩擦ストレスで基底細胞レベルから上皮が.離されることにより形成される7）．FKは，多様な疾患背景のもとに生じるために，対症的な治療が行われることが多いが，完治をめざすためには所見から病態を理解して治療方針を考慮する必要がある．本症例は，両眼で線維柱体切除術を施行し，右眼は経過中にラタノプラスト（キサラタン点眼液C0.005％，ヴィアトリス製薬）やブリモニジン酒石酸塩液（アイファガン点眼液C0.1％，千寿製薬）を点眼し，マイトマイシンCCを併用した濾過法再建術（needle法）を施行後したが，異物感の症状やCFKの発症はなかった．左眼は複数回の線維柱帯切除術後で，bleb周囲の部分的輪部機能不全による上皮細胞の供給不足をきたしていると考えた．マイボーム腺機能不全による涙液油層の不足やCblebによる角膜表面の摩擦亢進もあった．ドライアイによる異物感の症状に対しジクアホソルナトリウム点眼を開始したが，ジクアホソルナトリウム点眼は杯細胞からのムチン分泌を促し，ムチン/水分比の増加や涙液の粘性の増加を促すことで，結果的に摩擦亢進を引き起こし，糸状物が形成される可能性があると考えられている8）．本症例でもジクアホソルナトリウム点眼を使用した際にCFKの発症を招いた．本来摩擦を生じない間隙（Kessingspace）9）がCoverhangingblebによって狭められ，瞬目摩擦が亢進した場合もしくはCbleb周囲に異所性涙液メニスカスが形成され，meniscus-inducedCthin-ningが起こった場合10），bleb周囲に優位にCFKを発症すると考えられる．しかし，本症例では当初角膜耳側の中央から下方優位に糸状物がみられた．10時方向よりもC2時方向のblebの丈が高いことから，耳側で摩擦亢進が強くなったと推測した．また，ドライアイによる涙液安定性の低下が背景にあり，摩擦亢進と強く相互作用する場所が角膜耳側の中央図1本症例の前眼部所見とその経時的変化a,b：2時，10時方向にCoverhangingblebがある．Cc,d：ジクアホソルナトリウム点眼投与後，耳側優位に角膜糸状物が発症している．Ce：0.1％フルオロメトロン点眼後，角膜ほぼ全面にCSPKと糸状角膜炎がある．中毒性角膜症と考え，全点眼中止し，人工涙液マイティアR投与開始した．f：人工涙液マイティアR投与C2週目．改善に乏しく，マイボーム腺機能不全による影響が考えられたため，ホットパックを併用開始した．Cg：人工涙液マイティア投与C21週目．一定の改善がある．従来のドライアイによる点状表層角膜症（SPK）や糸状角膜炎（FK）と考え，レバミピド懸濁点眼液投与開始した．h：レバミピド懸濁点眼液投与C5週目，SPKと糸状角膜炎はほぼ消失している．から下方であったことから，FKが下方に優位にみられたのから糸状角膜炎が再発した．結膜充血や点状の結膜上皮障害ではないかと考えているが，FKの発症部位に関しては今後があり，上輪部角結膜炎の発症を確認したため，炎症性変化さらなる検討が必要である．レバミピド懸濁点眼液でいったに対しC0.1％フルオロメトロン点眼を開始した．しかし，0.1んはCFKの寛解状態にあったが，タフルプロスト点眼開始後％フルオロメトロン点眼により角膜上皮細胞の増殖が抑制され，中毒性角膜症を引き起こしたと推察した．ホウ酸・無機塩類配合剤液で薬剤毒性を解消し，SPKの改善を試みたが，マイボーム腺機能不全による涙液油層の不足やCbleb周囲の部分的輪部機能不全による上皮細胞の供給不足，また点眼アドヒアランスの不良もあり改善に時間を要したと考えられる．薬剤毒性が解消された後に，遷延するCSPKやCFKに対し，レバミピド懸濁点眼液単剤投与を行ったところ，著明に改善した．FKは，眼表面摩擦の亢進が要因となることが報告されている11）．本症例は，左眼でCoverhangingblebによる眼表面摩擦の亢進もあった．レバミピド懸濁点眼液は，結膜杯細胞の増加作用や，角膜上皮での膜結合型ムチンの増加作用，角膜上皮創傷治癒促進作用，眼表面摩擦の軽減作用などが報告されている12.14）．本症例では，すべての点眼薬の影響をいったん排除した後に，レバミピド懸濁点眼液によりムチン産生を促進し，眼表面の涙液を安定させ，眼表面の摩擦を低下させたことが糸状角膜炎に著効した原因ではないかと考えている．今回の症例では，緑内障点眼を再開することなく眼圧を保つことができている．しかし，緑内障点眼薬の多剤併用時に生じるCFKに対するレバミピド懸濁点眼液投与の有効性については，今後の検討課題である．文献1）KinoshitaCS,CYokoiN：FilamentaryCkeratitis.CtheCcornea,Cfourthedition（FosterCCS,CAzarCDT,CDohlmanCCHeds）C,Cp687-692,Philadelphia,20052）DavidsonCRS,CMannisMJ：FilamentaryCkeratitis.CtheCcor-nea,secondedition（KrachmerJH,MannisMJ,HollandEJeds）,p1179-1182,ElsevierInc,20053）HamiltonW,WoodTO：Filamentarykeratitis.AmJOph-thalmolC93：466-469,C19824）AlbietsCJ,CSan.lippoCP,CTroutbeckCRCetal：ManagementCofC.lamentaryCkeratitisCassociatedCwithCaqueous-de.cientCdryeye.OptomVisSciC80：420-430,C20035）MarshCP,CP.ugfelderSC：TopicalCnonpreservedCmethyl-prednisoloneCtherapyCforCkeratoconjunctivitisCsiccaCinCSjogrensyndrome.OphthalmologyC106：811-816,C19996）Bloom.eldSE,GassetAR,ForstotSLetal：Treatmentof.lamentarykeratitiswiththesoftcontactlens.AmJOph-thalmolC76：978-980,C19737）TaniokaCH,CFukudaCK,CKomuroCACetal：InvestigationCofCcornealC.lamentCinC.lamentaryCkeratitis.CInvestCOphthal-molVisSciC50：3696-3702,C20098）青木崇倫，横井則彦，加藤弘明ほか：ドライアイに合併した糸状角膜炎の機序とその治療の現状．日眼会誌C123：C1065-1070,C20199）KnopCE,CKnopCN,CZhivovCACetal：TheClidCwiperCandCmuco-cutaneousCjunctionCanatomyCofCtheChumanCeyelidmargins：anCinCvivoCconfocalCandChistologicalCstudy.CJAnatC218：449-461,C201110）横井則彦：涙液メニスカスの観察．ドライアイ診療CPPP（ドライアイ研究会），p25-27,メジカルビュー社，200211）北澤耕司，横井則彦，渡辺彰英ほか：難治性糸状角膜炎に対する眼瞼手術の検討．日眼会誌C115：693-698,C201112）UrashimaCH,COkamotoCT,CTakejiCYCetal：RebamipideCincreasesCtheCamountCofCmucin-likeCsubstancesConCtheCconjunctivaandcorneaintheN-acetylcysteine-treatedinvivomodel.CorneaC23：613-619,C200413）TakejiY,UrashimaH,AokiAetal：Rebamipideincreas-esCtheCmucin-likeCglycoproteinCproductionCinCcornealCepi-thelialcells.JOculPharmacolTherC28：259-263,C201214）TakahashiY,IchinoseA,KakizakiH：TopicalrebamipidetreatmentCforCsuperiorClimbicCkeratoconjunctivitisCinCpatientswiththyroideyedisease.AmJOphthalmolC157：C807-812,C2014C＊＊＊</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://www.atagan.jp/article/20231218.htm/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>遠隔診療支援を行った急性期Stevens-Johnson 症候群の 1 例</title>
		<link>https://www.atagan.jp/article/20221222.htm</link>
		<comments>https://www.atagan.jp/article/20221222.htm#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 30 Dec 2022 15:22:56 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[スティーヴンス・ジョンソン症候群]]></category>
		<category><![CDATA[スマートフォン]]></category>
		<category><![CDATA[ドライアイ]]></category>
		<category><![CDATA[医療用アプリ]]></category>
		<category><![CDATA[遠隔診療支援]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.atagan.jp/?p=16934</guid>
		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科39（12）：1676.1680，2022c遠隔診療支援を行った急性期Stevens-Johnson症候群の1例伊藤賀一＊1,2,3清水映輔＊1,4佐藤真理＊1小川葉子＊1根岸一乃＊1＊1慶應義塾大 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科39（12）：1676.1680，2022c遠隔診療支援を行った急性期Stevens-Johnson症候群の1例伊藤賀一＊1,2,3清水映輔＊1,4佐藤真理＊1小川葉子＊1根岸一乃＊1＊1慶應義塾大学医学部眼科学教室＊2国家公務員共済組合連合会立川病院眼科＊3いとう眼科＊4株式会社OUICACaseofStevens-JohnsonSyndrome-AssociatedDryEyeDiseasethatImprovedbyTelediagnosisSupportYoshikazuIto1,2,3）,EisukeShimizu1,4）,ShinriSato1）,YokoOgawa1）andKazunoNegishi1）1）DepartmentofOphthalmology,KeioUniversitySchoolofMedicine,2）3）ItoEyeClinic,4）OUIInc.CDepartmentofOphthalmology,TachikawaHospital,Stevens-Johnson症候群（SJS）は，重篤な眼合併症をきたす重症薬疹である．わが国における発症率は年間C100万人当たり約C3.1人とされており，一般の外来診療で目にする機会は多くない．発症早期には全身管理の治療と並行して，眼科領域においても，免疫反応による炎症に対する治療と，線維増殖性変化の抑制のための消炎治療，易感染性に対する感染予防が必要であり早期治療介入が，重篤な視力障害や眼部不快感などの後遺症の予後を改善するとされる．受診早期からの適切な治療選択が患者の予後を左右するが，今回，立川病院眼科を受診したCSJSの患者に対して，スマートフォンアタッチメント型細隙灯顕微鏡を使用し，慶應義塾大学病院眼科のドライアイ外来との間で，医師対医師の遠隔コンサルテーションを行いながら診療した．早期からの専門的な治療介入により，SJS眼合併症の良好な経過を得たC1例を経験したので報告する．CStevens-Johnsonsyndrome（SJS）isaseverelife-threateningdiseaseoftheskinandmucousmembranesthatcanCbeCcausedCbyCadverseCreactionCtoCnon-steroidalCanti-in.ammatoryCdrugs,CandCocularCcomplicationsCcanCoccur.CForCSJSCcases,CtheCprimaryCtreatmentCisCanti-in.ammatoryCandCanti-infectiousCtherapy.CHowever,CtheCyearlyCinci-denceCofCSJSCinCJapanCisCestimatedCtoCbeCapproximatelyC3.1CcasesCperC1-millionCpeople,CsoCitCisCnotCoftenCseenCinCgeneraloutpatientclinics.Inthisstudy,wereportadoctor-to-doctor（DtoD）teleconsultationperformedbetweentheCDepartmentCofCOphthalmologyCatCTachikawaCHospitalCandCtheCDryCEyeCDiseaseCOutpatientCClinicCatCtheCDepartmentCofCOphthalmology,CKeioCUniversityCSchoolCofCMedicineCforCaCcaseCofCSJS-associatedCdry-eyeCdiseaseCusingCourCnewly-developedCportableCandCrecordableCSmartCEyeCCameraCslit-lampCdevice.COurC.ndingsCrevealedCthatCtheCSJSCcaseCthatCweCexperiencedCprogressedCwellCafterCearlyCandCspecializedCtherapeuticCinterventionCusingCtheDtoDteleconsultationsystem.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）39（12）：1676.1680,C2022〕Keywords：スティーヴンス・ジョンソン症候群，ドライアイ，スマートフォン，医療用アプリ，遠隔診療支援．Stevens-Johnsonsyndrome（SJS）,dryeyedisease（DED）,smartphone,medicalapplication,telediagnosissupport.CはじめにStevens-Johnson症候群（Stevens-Johnsonsyndrome：SJS）は，高熱や倦怠感などの全身症状を伴って，全身の皮膚・粘膜に紅斑・びらん・水疱が多発する重症薬疹である．SJSのわが国における発症率は年間C100万人当たり約C3.1人で，多臓器不全や敗血症などを合併すると致命的となり，死亡率は1.5％と報告されている．急性期には眼病変（結膜充血・角結膜上皮欠損・偽膜形成・瞼球癒着など）を伴いやすく，不可逆的な視力障害や重症ドライアイ（dryCeyedisease：DED）をきたす可能性があるが，早期治療介入で慢性期の合併症の予後は改善するとされる1）．本疾患は，救命救急科・皮膚科など他科との連携が必須であり，総合病院〔別刷請求先〕伊藤賀一：〒190-8531東京都立川市錦町C4-2-22国家公務員共済組合連合会立川病院眼科Reprintrequests：YoshikazuIto,M.D.,DepartmentofOphthalmology,TachikawaHospital,4-2-22Nishikimachi,Tachikawa-city,Tokyo190-8531,JAPANC1676（108）図1SmartEyeCamera（SEC）で撮影中の様子と専用アプリ画面スマートフォンアタッチメント型細隙灯顕微鏡CSECは，操作法が簡便で，動画形式で前眼部所見の記録が可能である．や大学病院で診療にあたることが多い．そのため，一般の医療機関において経験することは少ないが，眼科外来で対応する必要が生じた急性期からの適切なマネジメントが視機能の予後を左右するため，本疾患に対する治療経験が豊富な医師への迅速なコンサルテーションが重要と考えられる．遠隔診療とは「通信技術を活用した健康増進，医療，介護に資する行為をいう」と定義されている．遠隔診療の形態は，医師対医師（DCtoD），医師対看護師などのコメディカル（以下，DtoN）と，医師対患者（以下，DtoP）に分類される2）．DCtoDの遠隔診療は，医師法でとくに制限はなく，行うことができる．また眼科領域は所見を得る検査機器が必要で，専門性が高いこともあり，DCtoDの遠隔診療が中心となる．そして，信頼性の高い遠隔診療を安全に行うためには，依頼側の医師が患者対象の適切な選択を行い，画像所見を共有するセキュリティ対策の整った環境を準備する必要がある3）．今回筆者らは，立川病院眼科を受診したCSJS患者に対して，スマートフォンアタッチメント型細隙灯顕微鏡「SmartCEyeCamera（SEC）」（株式会社OUI）（図1）と遠隔診療が可能な専用アプリケーションを用いた専門医の遠隔診療支援により，早期からの専門的な治療介入を行うことで，SJS眼合併症に対し良好な経過を得たC1例を経験したので報告する．CI症例患者：61歳，男性．主訴：左眼の視力低下．既往歴：C型肝炎．現病歴：発熱などの感冒症状があり，近医で新型コロナウィルスに対するCPCR検査を受け，陰性であったため，アセトアミノフェンを処方された．そのC3日後，発熱は改善せず，皮疹が出現し，総合病院に救急搬送された．総合病院にてCSJSの診断でステロイドパルス療法（メチルプレドニゾロンC1,000Cmg点滴C3日間）を実施し，その後，プレドニゾロン（PSL）60Cmgの内服を実施した．しかし，ステロイドパルス療法後も皮疹の改善を認めず，結膜充血および偽膜形成も認めたため，発症C1週間後に高次医療機関である前医に転院し，全身管理とともに眼科併診も開始された．前医眼科の初診時には両眼の結膜充血，偽膜形成，角膜潰瘍を認め，偽膜除去を行い，ヒアルロン酸・人口涙液・ステロイドの点眼が開始された．左眼角膜潰瘍が残存したもの，両眼の前眼部所見が改善傾向となり，発症C3週目にステロイド点眼終了，防腐剤無添加のヒアルロン酸点眼C0.1％一日C4回両眼，レバミピド点眼一日C4回両眼，フラビンアデニンジヌクレオチド軟膏一日C1回両眼で加療継続となって退院した．発症C5週目に住居に近い立川病院眼科を紹介受診した．経過：立川病院初診時，視力は右眼（0.8sph＋2.50D（cylC.2.00DAx90°），左眼（0.03Csph＋3.00D（cyl.1.50DCAx90°），眼圧は右眼C15mmHg，左眼測定不能で，両眼の偽膜形成，左眼の角膜潰瘍と角膜菲薄化を認めた．PSLの内服はC30Cmgに漸減されていた．偽膜除去を行い，ベタメタゾン点眼C1日C4回両眼を再度追加した．立川病院受診後C2日目（発症C5週目），Schirmer試験は右眼C13，左眼C3Cmm，左眼眼圧はC8CmmHg，両眼の偽膜形成の改善を認めるも，左眼の角膜潰瘍は改善が乏しく，活動性のある急性期CSJS眼合併症と，左眼はそれに伴う遷延性角膜上皮欠損と考えられた．そこで患者同意のもとに，遠隔診療が可能なスマートフォンアタッチメント型細隙灯顕微鏡のSECを用い，慶應義塾大学病院CDED外来の専門医とCDCtoC図2細隙灯顕微鏡所見と前眼部光干渉断層計所見（初回遠隔診療時）細隙灯顕微鏡で，右眼に比べて左眼は結膜充血が強く，角膜潰瘍が観察され，遷延性角膜上皮欠損を認めた．前眼部光干渉断層計では左眼の角膜は菲薄化していた．（患者本人から匿名性を確保するかたちでの検査データの使用を許可していただいたうえ掲載）図3初回の遠隔診療時のSmartEyeCamera（SEC）SECで撮影した左眼所見とチャットの画面．結膜充血や角膜潰瘍が観察でき，チャット形式でCDtoDの遠隔コンサルテーションを行い，点眼の内容などの治療方針を決定した．D遠隔診療を開始した．眼所見を撮影後に，SECの専用アプリケーションのチャット機能を用いて，DED専門医と所見の供覧を行った．左眼角膜中央に角膜混濁と潰瘍，強い充血所見を認めたため，偽膜除去と内反している睫毛抜去を行い，ベタメタゾン点眼を防腐剤無添加のベタメタゾンリン酸エステル点眼C1日C6回両眼に変更，防腐剤無添加のヒアルロン酸点眼C0.1％をC6回に増量，レバミピド点眼C1日C4回両眼の継続，フラビンアデニンジヌクレオチド軟膏の中止，オフロキサシン軟膏の眠前C1日C1回両眼，人口涙液頻回両眼を開始とした（図2,3）．立川病院受診後C2週目（発症C7週目），左眼は，視力（0.1Csph＋0.50D（cyl.1.50DAx90°），眼圧13mmHg，Schirm-er試験C4Cmmであった．主科の皮膚科より皮疹と粘膜疹は改善傾向のため，PSLの内服はC10Cmgに減量されていた．左眼の角膜潰瘍は改善傾向であるが，完全な上皮化は認めず，同量の点眼を継続した（図4）．立川病院受診後C6週目（発症C11週目），左眼は，視力（0.4Csph＋1.75D（cyl.2.50DAx30°），眼圧15mmHg，Schirm-er試験C6Cmmであった．PSL内服は終了していたが，同量の点眼で，左眼の角膜上皮化を認めて，遷延性角膜上皮欠損図42週後の遠隔診療時のSEC画面SECで撮影した左眼所見とチャットの画面．左眼の結膜充血は改善して，角膜潰瘍は縮小傾向であることが観察できた．図56週後の遠隔診療時のSEC画面SECで撮影した左眼所見とチャットの画面．左眼の角膜は上皮化し，潰瘍は認めず，遷延性角膜上皮欠損は改善していることが観察できた．は改善した．また，結膜充血所見も改善しており，矯正視力の改善も認めた（図5）．PSLの内服投与量の漸減中に眼所見の増悪は認めなかったが，ひきつづき眼所見に注意しながらステロイド点眼の回数を漸減する方針である．CII考按SJSはまれな疾患だが，発症C4日以内に眼科的治療を開始した場合には予後良好といった報告や4），発症C1週間以内のステロイド点眼加療により，視力予後が改善するといった報告が存在する5）．そのため，発症早期からの適切な専門的な治療介入が必須である．今回筆者らは，急性期CSJS眼合併症を伴う症例に対して，スマートフォンアタッチメント型細隙灯顕微鏡とその専用アプリケーションを使用してCDCtoD遠隔コンサルテーションによる専門的な治療介入を行うことで，良好な治療経過を得た．SJSの亜急性期に遷延性角膜上皮欠損が生じた場合，治療に難渋することがある．ステロイドの点眼または全身投与を行うが，上皮欠損が長期化した場合には，角膜上皮幹細胞疲弊による角膜混濁や，結膜上皮の分化異常による角化で瞼球癒着が生じ，失明につながる6）．本症例は当院初診時も活動性の高い急性期CSJS眼合併症と考えられ，ステロイド投与に加え，涙点プラグ，偽膜除去，内反している睫毛抜去などの処置を組み合わせることで，矯正視力や前眼部所見が改善できた．また，SJS関連重症CDEDの治療は急性期を脱して終了するのではなく．慢性期もマネジメントを継続することが必須だが7），本症例は急性期を脱したこれからも遠隔診療支援を継続して，DED専門外来からのフォローアップを行う予定である．本症例で使用したCSECは，DED8）で既存の細隙灯顕微鏡と同等に評価可能というエビデンスがあり，今回，SJS関連重症CDEDの所見を複数の眼科専門医で共有・評価することが可能であった．SECは動画で前眼部所見を記録することが可能であり，本症例のように，眼瞼・角膜・結膜全体を評価したい場合は，静止画よりも適していると考えられる9）．一方，アプリケーションの動画で伝わりづらい所見は，診察医と支援医師の間でチャット機能を用いて情報を共有できた．遠隔診療が可能な医療機器の導入により，あらゆる医療機関で同等の医療が提供できる可能性があり，地域の医療格差の解消にも寄与できると考えられる10）．また，本症例では眼科医Cto眼科医のCDCtoD遠隔診療を行ったが，SECは小型で操作が容易であり，島嶼などの眼科専門医が常駐しない医療現場で，非眼科医Cto眼科医のCDtoD遠隔診療を行うことで，眼科医療に直接アクセスできない患者への前眼部診療の提供が可能である．CIII結論重篤な眼合併症を伴うCSJS症例に対して，DED専門医とのCDCtoD遠隔診療による治療介入は有用であった．遠隔診療が可能な医療機器の導入により，あらゆる医療機関で専門的治療が提供できる可能性があり，地域の医療格差の解消にも寄与できると考えられる．利益相反：利益相反公表基準に該当なし文献1）塩原哲夫，狩野葉子，水川良子ほか：重症多形滲出性紅斑スティーヴンス・ジョンソン症候群・中毒性表皮壊死症診療ガイドライン．日皮会誌126：1637-1685,C20162）石子智士，吉田晃敏：眼科における遠隔診療の可能性．眼科C58：43-50,C20163）石子智士，守屋潔，木ノ内玲子ほか：眼科遠隔医療支援ガイドライン（旭川医大版）．日本遠隔医療学会雑誌C12：C181-184,C20164）ArakiCY,CSotozonoCC,CInatomiCTCetal：SuccessfulCtreat-mentCofCStevens-JohnsonCsyndromeCwithCsteroidCpulseCtherapyCatCdiseaseConset.CAmCJCOphthalmolC147：1004-1011,C20095）SotozonoCC,CUetaCM,CKoizumiCNCetal：DiagnosisCandCtreatmentofStevens-Johnsonsyndromeandtoxicepider-malCnecrolysisCwithCocularCcomplications.COphthalmologyC116：685-690,C20096）SotozonoCC,CUetaCM,CKinoshitaS：Japan：DiagnosisCandCmanagementCofCStevens-JohnsonCsyndrome/toxicCepider-malCnecrolysisCwithCsevereCocularCcomplications.CFrontMed（Lausanne）C8：657327,C20217）吉川大和，外園千恵：Stevens-Johnson症候群の治療．CFrontiDryEye1：51-54,C20178）ShimizuE,YazuH,AketaNetal：AvalidationstudyforevaluatingCtheCtearC.lmCbreakupCtimeCinCdryCeyeCdiseaseCpatients.TranslVisSciTechnolC10：28,C20219）清水映輔：スマートアイカメラ（SEC）を用いた，前眼部遠隔診療，視覚の科学42：32-34,C202110）石子智士：特集遠隔医療の現状とこれからの展開2．事例紹介：地域における遠隔医療の有用性と課題，医事新報C4840：32-36,C2017＊＊＊</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://www.atagan.jp/article/20221222.htm/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>レバミピド懸濁点眼液とMPC ポリマーの併用処理による ドライアイ治療効果の有用性評価</title>
		<link>https://www.atagan.jp/article/20220727.htm</link>
		<comments>https://www.atagan.jp/article/20220727.htm#comments</comments>
		<pubDate>Sat, 30 Jul 2022 15:27:21 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[MPC ポリマー]]></category>
		<category><![CDATA[ドライアイ]]></category>
		<category><![CDATA[レバミピド]]></category>
		<category><![CDATA[涙液]]></category>
		<category><![CDATA[眼表面]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.atagan.jp/?p=16577</guid>
		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科39（7）：982.987，2022cレバミピド懸濁点眼液とMPCポリマーの併用処理によるドライアイ治療効果の有用性評価後藤涼花＊1勢力諒太朗＊1渡辺彩花＊1油納美和＊1大竹裕子＊1櫻井俊輔＊2原田 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科39（7）：982.987，2022cレバミピド懸濁点眼液とMPCポリマーの併用処理によるドライアイ治療効果の有用性評価後藤涼花＊1勢力諒太朗＊1渡辺彩花＊1油納美和＊1大竹裕子＊1櫻井俊輔＊2原田英治＊2長井紀章＊1＊1近畿大学薬学部製剤学研究室＊2日油株式会社ライフサイエンス事業部CEvaluationoftheCombinedTherapyofRebamipideandMPCPolymerfortheTreatmentofDryEyeRyokaGoto1）,RyotaroSeiriki1）,SayakaWatanabe1）,MiwaYuno1）,HirokoOtake1）,ShunsukeSakurai2）,EijiHarata2）CandNoriakiNagai1）1）FacultyofPharmacy,KindaiUniversity,2）LifeScienceProductsDivision,NOFCorporationC本研究では市販ドライアイ治療薬であるレバミピド懸濁点眼液（REB点眼液）と生体適合性CMPCポリマー（MPCP）を併用処理した際のドライアイに対する治癒効果について検討した．REB点眼液点眼C5分後にCMPCPを処理することで，涙液中CREB濃度の滞留性向上が確認され，そのCREB眼表面滞留時間の延長はCREB点眼液単独処理群と比較し有意に高値であった．次に，N-アセチルシステイン処理ウサギ（眼表面ムチン被覆障害モデル）を用い，REB点眼液とCMPCP併用処理時のドライアイに対する治療効果を検討したところ，併用処理により，眼表面ムチン被覆障害モデルの涙液層破壊とムチン量低下は改善され，その効果はCREB点眼液単独処理群に比べ高値であった．以上，MPCP併用により，REBの涙液中薬物滞留性が高まるとともに，ムチン被覆改善作用が向上する可能性が示唆された．CInthisstudy,weinvestigatedwhetherornotacombinationofcommerciallyavailablerebamipideophthalmicsuspension（CA-REBeye-drop）and2-methacryloyloxyethylCphosphorylcholine（MPC）polymerCprovidesCanCenhancedtherapeutice.ectfordryeye.ThecombinationofCA-REBeye-dropandMPCpolymerprolongedthedrugresidenceinthelacrimal.uid.Next,thetherapeuticpotentialofthecombinationtreatmentfordryeyewasevaluatedinanN-acetylcysteine-treatedrabbitmodel.ThecombinationofCA-REBeye-dropandMPCpolymerpromotedimprovementofboththetear.lmbreakupandlevelofdecreasedmucincausedbytheN-acetylcysteinetreatment.Moreover,thetherapeutice.ectwassigni.cantlyincreasedintherabbitsinstilledwiththecombinationofCCA-REBCeye-dropCandCMPCCpolymerCinCcomparisonCwithCtheCrabbitsCinstilledCwithCCA-REBCeye-dropCalone.CTheseresultsshowthatthecombinationofCA-REBeye-dropandMPCpolymermayprovideanenhancedthera-peutice.ectforpatientsa.ictedwithdryeye.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）39（7）：982.987,C2022〕Keywords：MPCポリマー，レバミピド，ドライアイ，眼表面，涙液．MPCpolymer,rebamipide,dryeye,ocularsurface,lacrimal.uid.Cはじめに涙液は外側から油層，水層のC2層で構成され，外側に位置する油層は内側にある水層の蒸発を抑える働きを有している1）．また，水層には角膜上皮から分泌されている糖蛋白質ムチンが分布し，このムチンが涙液を角膜表面に維持させる役割を担っている2）．これら，ムチンは分泌型ムチンと膜型ムチンのC2種類に大きく分類され，分泌型ムチンは主として涙液の水層に分布し，水分を保持する形で涙液中に混じり込むことで，眼表面で涙液を均一に伸展させる働きを担っている．一方，膜型ムチンは上皮細胞の表面にある微絨毛の先端〔別刷請求先〕長井紀章：〒577-8502東大阪市小若江C3-4-1近畿大学薬学部製剤学研究室Reprintrequests：NoriakiNagai,Ph.D.,FacultyofPharmacy,KindaiUniversity,3-4-1Kowakae,Higashi-Osaka,Osaka577-8502,CJAPANC982（128）CH3CH3CH2CCH2CCO－CH3COOCH2CH2OPOCH2CH2N＋CH3O（CH2）17CH3OCH3l図1MPCポリマーの化学構造式に存在し，糖衣を形成することで，上皮表面の水濡れ性維持に寄与すると考えられている3,4）．このようにムチンは眼表面での涙液維持に強く関与する因子であり，眼表面でのムチン量の低下はドライアイの発症に繋がる．ドライアイは涙液減少型，蒸発亢進型，涙液層破壊時間短縮型など，その機序により分類されている5）．これらの治療法としては人工涙液，ヒアルロン酸点眼液を用いた涙液の補給，涙点プラグなどによる涙液滞留量の増加，温罨法や瞼縁洗浄などが行われている6,7）．さらに近年では，角膜表面上に存在するムチンの産生を高めるレバミピド懸濁点眼液（REB点眼液，ムコスタ点眼液）やムチンの放出を促進するジクアホソルナトリウム点眼液（ジクアス点眼液）といった点眼薬が広く用いられている．これら薬物療法は有用であるが，パソコンやスマートフォンの普及からドライアイ患者数が急増しているわが国においてさらに有用なドライアイ療法の確立が望まれているのが現状である．日油株式会社により開発されたCMPCポリマーは生体適合性，保水性および保湿性に優れ，人工臓器などの医療機器の表面処理剤として開発されている．本研究に用いたCMPCポリマーは，PC構成単位，アミド構成，疎水性構成単位のC3種の構成単位を特定の割合で有する共重合体である．それぞれの構成単位におけるCPC構成単位はC2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンエチルホスファート（MPC）であり，共重合体の生体適合性，親水性に寄与する．アミド構成単位はCN,N-ジメチルアクリルアミド（DMA）であり，高分子量化させることで共重合体の眼表面での滞留性向上が，疎水性構成単位はステアリルメタクリレート（SMA）であり，共重合体の角膜表面への接着性を向上させることが期待できるポリマーである．近年筆者らは，これらCMPCポリマーがムチンと類似した水分保持作用を有することを見出すとともに，N-アセチルシステイン頻回点眼処理により作製した眼表面ムチン被覆障害ウサギモデルを用い，MPCポリマーの点眼がドライアイ治療に有用であることを報告した8）．本研究では，これらCMPCポリマーと市販ドライアイ治療薬であるCREB点眼液を併用処理した際のドライアイに対する治癒効果について，眼表面ムチン被覆障害ウサギモデルを用いて評価した．CH2CHCONCH3CH3mn涙液採取涙液採取REBREB5minMPCP＋REBMPCPREB5min5minREB＋MPCPREBMPCP10min20min30min図2本研究で実施したREBとMPCポリマーの点眼処理スケジュールI対象および方法1.使用薬物および実験動物REB点眼液は，大塚製薬から購入し，MPCポリマーは日油から譲渡されたものを用いた．図1には今回用いたCMPCポリマーの構造式を示す．また，N-アセチルシステイン溶液は和光純薬製を用い，シルメル試験紙は昭和薬品化工から購入した．涙液ムチン測定キットはコスモ・バイオから得た．その他の試薬は市販特級品あるいはCHPLC用試薬を用いた．日本白色種雄性ウサギ（2.5.3.0Ckg）は清水実験材料から購入し，近畿大学実験動物規定に従い実験を行った（実験承認番号，KAPS-31-002）．C2.薬物の点眼処理方法REB点眼前後にC0.1％CMPCポリマーを点眼し，点眼間隔はC5分，点眼量はC1回C30Cμlとした．また本研究では，MPCポリマー点眼C5分後にCREB点眼処理を行ったものをCMPCP＋REB群，REB点眼C5分後にCMPCポリマーを点眼したものをCREB＋MPCP群とした．図2にはCMPCポリマーおよびCREB点眼液併用処理時における涙液中CREB濃度を測定した際の点眼処理スケジュールを示す．C3.HPLCを用いたREB濃度の測定試料からのCREB抽出にはN,N-ジメチルホルムアミドを用い，リン酸緩衝液/アセトニトリル＝83/17（v/v）を移動相としたCHPLC法にて濃度の測定を行った．HPLC法には，InertsilODS-3を接続した高速液体クロマトグラフィー装置LabSolutions（島津製作所）を用い，カラム温度C35℃（クロマトチャンバーCCTO-20AC使用），移動相の流速はC0.25Cml/ap＝0.018bp＝0.0202.50.5REB濃度（mg/mL）2.00.4REB濃度（mg/mL）1.50.31.00.20.50.10.00.0図3MPCポリマー（MPCP）併用処理が市販REB点眼液の涙液滞留性に与える影響a：点眼処理C10分後の涙液中CREB濃度．Cb：点眼処理C30分後の涙液中CREB濃度．平均値C±標準誤差，n＝3.6.min，検出波長C254Cnm，測定時間C16分とした．試料注入量はC10Cμlとし，オートインジェクターCSIL-20ACを用いた．本研究では，REBのピークがC12.13分の間に検出された．C4.眼表面ムチン被覆障害ウサギモデルの作製雄性日本白色種ウサギにC10％CN-アセチルシステイン溶液（溶媒：生理食塩液）を午前C9時から午後C7時までC2時間間隔で計C6回（各回C50Cμl）点眼処理を施すことで眼表面ムチン被覆障害モデルを作製した．本研究では，涙液状態の安定化のため，点眼処理C2日後のウサギをドライアイC0日目として研究に用いた．C5.涙液油層の干渉像の観察興和製CDR-1Caを用い，開瞼器にてC5分間開瞼したウサギの涙液油層干渉像を撮影した．撮影は薬物点眼処理C24時間後に行い，角膜中央部にフォーカスをあて干渉像を測定した．また，得られた干渉像よりドライアイスポット（涙液が伸展せず黒色で映る部分）の面積値をCImageJにて測定し，干渉像全体の面積値（40.3CmmC2）に対する比として傷害率を算出した．さらに，点眼処理群の傷害率を点眼未処理群の傷害率で除したもの（傷害率点眼群/傷害率未点眼群×100）を涙液層破壊率（％）とした．C6.涙液中ムチン量の測定結膜.内からCSchirmer試験紙にて涙液をC5分間採取し，得られた試料に存在するムチンコア蛋白質からCO-グリカンをCb脱離すると同時に糖鎖還元末端に蛍光ラベルさせることで得られる蛍光強度を測定することで，ムチン量の定量を行い，涙液量にて除したものを涙液中ムチン濃度とした．これらムチン量の定量には涙液ムチン測定キットを用い，蛍光強度は，CORONA社製蛍光プレートリーダーCSH-9000にて測定した（励起波長C336Cnm，蛍光波長C383Cnm）．本実験における薬物処理時におけるムチン量は，未処理群の涙液中ムチン量に対する比（％）として表した．C7.統計解析得られたデータは平均値±標準誤差として表した．各々の実験値はCStudentのCt-testまたはCDunnettの多重比較検定にて解析した．本研究ではCp値がC0.05以下を有意差ありとした．CII結果1.REB点眼液およびMPCP併用処理におけるREB眼表面滞留性の変化図3はCREB点眼液およびCMPCP併用処理（単回）10分およびC30分後における正常ウサギ涙液中でのCREB挙動を示す．REB点眼液を単剤投与したCREB単独処理群の点眼C10分後における涙液中薬物濃度はC1.23Cmg/mlであり，点眼C30分後にはC0.10Cmg/mlまで低下した．また，MPCポリマー点眼C5分後にCREB点眼液を処理したCMPCP＋REB処理群の涙液中CREB濃度変化は，REB単独処理群と類似した挙動を示した．一方，REB点眼液処理C5分後にCMPCポリマーを点眼したCREB＋MPCP処理群では，眼表面でのCREB滞留性が高まり，眼表面での薬物量はCREB単独処理群のそれに比べ，点眼C10分後でC1.68倍，点眼C30分後でC2.62倍であった．C2.眼表面ムチン被覆障害ウサギモデルに対するREB点眼液およびMPCP併用処理の有用性評価図4はCREB点眼液単剤処理およびCREB点眼液とCMPCポリマー併用処理を行った際の涙液油層干渉像とその眼表面障害治癒効果を示す．10％CN-アセチルシステイン溶液処理により眼表面の涙液層を破壊したのち生理食塩水連続点眼を行ったCSaline群ではC2日目，5日目における涙液層破壊率はそれぞれC99.8％，76.2％であった．一方，REB単独処理群では，連続点眼C2日目，5日目における涙液層破壊率はそれぞれC44.7％，39.9％であった．また，MPCポリマーを前点眼したCMPCP＋REB処理群では，REB単独点眼処理群と同程度であった．一方，REB投与後にCMPCポリマーを点眼したCREB＋MPCP処理群では，REB単独処理群と比較し，有意な傷害率の低下が認められ，連続点眼C2日目の涙液層破壊率はC28.6％，5日目ではC10.3％であった．図5は眼表面ムチaSalineREBMPCP＋REBREB＋MPCP0d2d5dbcp＝0.003p＝0.0000011201201008060涙液層破壊率（％）10080604000図4市販REB点眼液とMPCポリマー（MPCP）併用処理がウサギ眼表面ムチン被覆障害モデルの角膜障害に与える影響a：連続点眼処理C2日目およびC5日目の代表的涙液油層干渉像．バーはC1Cmmを示す．Cb：連続点眼処理C2日目の涙液層破壊率．Cc：連続点眼処理C5日目の涙液層破壊率．平均値C±標準誤差，n＝3.6.Cp＝0.0002402020ap＝0.003b175175150150125100755025ムチン量（％）12510075502500図5MPCポリマー（MPCP）と市販REB点眼液併用処理がウサギ眼表面ムチン被覆障害モデルの涙液中ムチン量に与える影響a：連続点眼処理C2日目の涙液中ムチン量．Cb：連続点眼処理C5日目の涙液中ムチン量．平均値C±標準誤差，n＝3.6.ン被覆障害ウサギモデルに各点眼処理を行った際の涙液中ムで低下していた．これら眼表面ムチン被覆障害ウサギモデルチン量の変化を示す．10％CN-アセチルシステイン溶液処理にCREB単剤点眼を行ったところ，ムチン量の増加が確認さにより，涙液中ムチン量は，正常ウサギのそれの約C70％まれ，連続点眼C5日目の涙液中ムチン量は正常群と同程度であった．また，MPCP＋REB処理群においても同様のムチン量の改善が認められた．一方，REB＋MPCP点眼処理群では有意に涙液中ムチン量の向上が認められ，点眼処理C5日目のムチン量は正常群の約C140％であった．CIII考按MPCポリマーは生体適合性が高く，ムチンと類似した作用を有することから，眼表面の安定化において有用な物質である8）．本研究では正常ウサギを用い，MPCポリマーとドライアイ治療薬CREB点眼液の併用処理が，涙液中での薬物滞留性にどのような影響を及ぼすかについて検討を行った．また，眼表面ムチン被覆障害ウサギモデルを用い，これら併用処理時におけるドライアイ治癒効果について検討した．点眼後における涙液中薬物挙動を検討するうえで，評価用動物種の選択は重要である．一般的に使用される実験動物としてはマウスやラットが知られているが，これらは眼が小さく，水晶体も人と比べ非常に大きな割合を示すなど，ヒトの眼と構造が大きく異なっている．一方で，ウサギやサルは眼表面の状態や眼構造ともにヒトのそれと類似しており，眼領域の研究において多用される動物種である．とくに，ウサギはサルに比べて飼育が容易であることからも，点眼薬の薬物動態挙動を確認するうえでもっとも用いられる実験動物種である．このため本研究ではウサギを用い，REBおよびCMPCポリマー併用処理が涙液中CREBの濃度変化におよぼす影響を検討した（図3）．REB点眼液を単剤投与したところ（REB単独処理群），点眼直後から眼表面でのCREB濃度の低下が確認され，点眼C30分後の涙液中CREB濃度はC1.23Cmg/mlであった．これらCREB点眼を行ったC5分後にCMPCポリマーを追加点眼したところ（REB＋MPCP処理群），涙液中でのREB濃度の増加が確認され，そのCREB眼表面持続時間の延長はCREB単独処理群と比較し有意に高値であった．一方，点眼する順番を変更し，REB点眼の前にCMPCポリマーを処理した場合（MPCP＋REB処理群）では，REB眼表面滞留時間の延長は確認されず，MPCP＋REB処理群とCREB単独処理群の涙液中CREB濃度に有意な差はみられなかった．筆者らの以前の報告で，MPCポリマーは涙液成分や角膜上皮の両方と親和性を有しており，点眼後上皮膜上に付着したMPCポリマーは涙液層をトラップし，眼表面の安定化が得られるということを報告している8）．また，筆者らのこれまでの実験にて，REB点眼液は点眼後CREB微粒子が角膜表面に付着し，溶解したものが徐々に吸収され薬効を示すことが確認されている9）．これらの背景および今回の結果から，REB点眼液点眼後の懸濁CREB微粒子が角膜表面に付着後，MPCポリマーがそれをカバーすることで，眼表面でのCREB濃度の維持が得られるのではないかと推察された．また，MPCポリマーが先に角膜上皮に付着し，その後CREB微粒子が角膜表面に接触してきた際には，これらCMPCポリマーによるCREBのカバーが十分には得られず，REB単独点眼と同程度の薬物涙液持続時間を示したのではないかと考えられた．ただ，これらの仮説の証明には今後より詳細な検討が必要と考えている．次に，REB点眼液およびCMPCポリマー併用処理した際の，ドライアイ療法としての有用性について検討を試みた．中嶋らはCN-アセチルシステインをウサギに点眼することにより眼表面のムチンを除去した実験動物モデル（眼表面ムチン被覆障害ウサギモデル）を作製している10）．また，本モデルにおいて，角結膜表面の微絨毛/微ひだの消失，角膜および結膜におけるムチン様糖蛋白質の減少，および涙液安定性の低下といったヒトのドライアイ特徴を有していることを示している10）．そこで今回，眼表面ムチン被覆障害ウサギモデルに対しCREB点眼液およびCMPCポリマー併用処理した際の角膜中央部における涙液層破壊率の改善効果について検討を行った．その結果，10％CN-アセチルシステイン溶液処理によりウサギ眼表面の涙液層破壊と涙液中ムチン量の低下が認められ，これら眼表面障害はCREB点眼液の点眼により顕著に軽減された．本研究同様，以前の眼表面ムチン被覆障害ウサギモデルを用いた報告においても，REB点眼液は角結膜でのムチン産生量を増加させ，涙液安定性の指標となるドライスポットの出現を抑制することが示されており10），今回の結果は，これら以前の研究成果を支持するものであった．さらに，REB投与後にCMPCポリマーを処理したCREB＋MPCP処理群について検討したところ，REB点眼処理群に比べ，涙液層破壊とムチン量低下がともに有意に改善した．これら結果は先に示した薬物の涙液滞留時間を反映するものであった．一方，MPCポリマー自身にも涙液保持機能効果が認められることから8），MPCポリマーを前処理したCMPCP＋REB処理群においても涙液層破壊の軽減が期待されたが，涙液層破壊とムチン量は，REB単独処理群と同程度であった．この要因として，MPCポリマーの濃度は低いため，後から点眼されたCREBにより希釈，排出が促進され，単独処理による眼表面の安定化を有するほどの濃度が眼表面で維持できなかった可能性があるが，このことについては今後検討が必要である．以上，市販ドライアイ治療薬であるCREB点眼液点眼後にMPCポリマーを処理することで，REBの涙液薬物滞留性が高まるとともに，眼表面ムチン被覆障害ウサギモデルに対する障害修復効果が向上することが示された．この結果からREB点眼液とCMPCポリマーの併用により，ムチン被覆改善作用が向上し，MPCポリマーが眼疾患領域で有用な添加剤になりうる可能性があると考えられた．今後，MPCポリマーを配合したCREB点眼製剤を調製するとともに，そのドライアイ治療効果についても検討を進めていく予定である．利益相反長井紀章（カテゴリーF，クラス：III，日油株式会社）原田英治，櫻井俊輔（カテゴリーE）後藤涼花，勢力諒太朗，渡辺彩花，油納美和，大竹裕子（なし）文献1）真鍋礼三，木下茂，大橋裕一ほか：角膜クリニック第C2版（井上幸次，渡辺仁，前田直之ほか）．p2-5，医学書院，C20032）GipsonCIK,CHoriCY,CArguesoP：CharacterCofCocularCsur-faceCmucinsCandCtheirCalterationCinCdryCeyeCdisease.COculCSurfC2：131-148,C20043）InatomiCT,CSpurr-MichaudCS,CTisdaleCASCetal：Expres-sionofsecretorymucingenesbyhumanconjunctivalepi-thelia.InvestOphthalmolVisSciC37：1684-1692,C19964）UchinoCY,CUchinoCM,CYokoiCNCetal：AlterationCofCtearCmucinC5ACCinCo.ceCworkersCusingCvisualCdisplayCtermi-nals：TheOsakaStudy.JAMAOphthalmolC132：985-992,C20145）ドライアイ研究会：ドライアイの定義および診断基準委員会：日本のドライアイの定義と診断基準の改訂（2016年版）．ドライアイ研究会，1-5,20166）MoshirfarCM,CPiersonCK,CHanamaikaiCKCetal：Arti.cialCtearspotpourri：aliteraturereview.ClinOphthalmolC8：C1419-1433,C20147）FoulksCGN,CBronAJ：MeibomianglandCdysfunction：aCclinicalCschemeCforCdescription,Cdiagnosis,Cclassi.cation,Candgrading.OculSurfC1：107-126,C20038）NagaiCN,CSakuraiCS,CSeirikiCRCetal：MPCCpolymerCpro-motesrecoveryfromdryeyeviastabilizationoftheocu-larsurface.PharmaceuticsC13：168,C20219）NagaiCN,CItoCY,COkamotoCNCetal：SizeCe.ectCofCrebamip-ideophthalmicnanodispersionsonitstherapeutice.cacyforcornealwoundhealing.ExpEyeResC151：47-53,C201610）中嶋英雄，浦島博樹，竹治康広ほか：ウサギ眼表面ムチン被覆障害モデルにおける角結膜障害に対するレバミピド点眼液の効果．あたらしい眼科C29：1147-1151,C2012＊＊＊</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://www.atagan.jp/article/20220727.htm/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>涙腺リンパ増殖性病変の長期経過後にIgG4 関連眼疾患の 診断に至った1 例</title>
		<link>https://www.atagan.jp/article/20220628.htm</link>
		<comments>https://www.atagan.jp/article/20220628.htm#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 29 Jun 2022 15:28:06 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[gG4 関連疾患]]></category>
		<category><![CDATA[Sjögren 症候群]]></category>
		<category><![CDATA[ドライアイ]]></category>
		<category><![CDATA[リンパ増殖性疾患]]></category>
		<category><![CDATA[涙腺腫脹]]></category>
		<category><![CDATA[眼瞼腫脹]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.atagan.jp/?p=16511</guid>
		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科39（6）：845.849，2022c涙腺リンパ増殖性病変の長期経過後にIgG4関連眼疾患の診断に至った1例平塚諒＊1,2立松由佳子＊1林勇海＊1内野美樹＊1鴨居瑞加＊1清水映輔＊1佐藤真理＊1金子 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科39（6）：845.849，2022c涙腺リンパ増殖性病変の長期経過後にIgG4関連眼疾患の診断に至った1例平塚諒＊1,2立松由佳子＊1林勇海＊1内野美樹＊1鴨居瑞加＊1清水映輔＊1佐藤真理＊1金子祐子＊3根岸一乃＊1坪田一男＊1小川葉子＊1＊1慶應義塾大学医学部眼科学教室＊2永寿総合病院眼科＊3慶應義塾大学医学部リウマチ・膠原病内科学教室CACaseofLacrimalGlandLymphoproliferativeDiseaseAssociatedwithProbableIgG4RelatedOphthalmicDiseaseObservedAfteraLong-TermFollow-UpRyoHiratsuka1,2）C,YukakoTatematsu1）,IsamiHayashi1）,MikiUchino1）,MizukaKamoi1）,EisukeShimizu1）,ShinriSato1）,YukoKaneko3）,KazunoNeigishi1）,KazuoTsubota1）andYokoOgawa1）1）DepartmentofOphthalmology,KeioUniversitySchoolofMedicine,2）DepartmentofOphthalmology,EijuGeneralHospital,3）DivisionofRheumatology,DepartmentofInternalMedicine,KeioUniversitySchoolofMedicineC目的：IgG4関連疾患は全身性，慢性炎症の新しい疾患概念である．IgG4関連眼疾患では涙腺腫大，三叉神経腫大，外眼筋腫大がみられることが多い．今回，両側涙腺リンパ増殖性病変についてC10年以上の長期の経過観察後に血清IgG4の上昇を認めたC1例について報告する．症例：67歳，女性．両側上眼瞼腫脹を認め，慶應義塾大学病院（当院）内科より紹介され当院眼科を受診した．初診時所見にて両側に著明な眼瞼腫脹を認め急速な増大傾向を示したため，悪性リンパ腫が疑われ，生検を行ったところ，リンパ増殖性病変と診断された．副腎皮質ステロイド（プレドニゾロン）30Cmg/日より内服を開始し漸減を行い，現在はC5Cmg/日の維持療法を継続している．治療後，上眼瞼腫脹は顕著に縮小した．その後C10年以上経過して，血清CIgG4の上昇（135Cmg/dl以上）を認めたため，IgG4関連眼疾患の診断に至った．結語：リンパ増殖性病変や眼瞼腫脹を認める症例では長期の経過観察が大切である．CPurpose：IgG4-relatedCophthalmicdisease（IgG4-ROD）isCcharacterizedCbyCbilateralCupper-eyelidCswelling,CtrigeminalCnerveCswelling,CandCextraocularCmuscleCenlargement.CHereCweCreportCaCcaseCofCsuspectedCIgG4-RODCobservedCviaClong-termCfollow-up.CCase：AC67-year-oldCJapaneseCwomanCpresentedCwithCdryCeyeCdiseaseCandCbilateralupper-eyelidswelling.In1998,shewasdiagnosedasSjogren’ssyndrome,aswellasmarkedbilaterallidswelling,atanotherhospital.Uponinitialexamination,alacrimalglandbiopsyrevealedalymphoproliferativelesion.AfterCtreatingCwithCprednisolone,CtheClacrimalCglandCswellingCmarkedlyCimproved.CExaminationCofCtheCserumClevelCofIgGandIgG4wasfoundtobewithinthenormalrangefrom2009to2017,yetsince2017,theserumlevelofIgG4remainselevatedover135Cmg/dl.Conclusion：Long-termfollow-upisrecommendedincasesoflymphopro-liferativeCdiseaseCandCeyelidCswelling,CasCIgG4-RODCcanCsometimesCoccurCinCsuchCcases,CevenCafterCmoreCthanC10Cyearsfollow-up.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）C39（6）：845.849,C2022〕Keywords：IgG4関連疾患，ドライアイ，眼瞼腫脹，涙腺腫脹，リンパ増殖性疾患，Sjogren症候群．IgG4relateddisease,dryeyedisease,lidswelling,lacrimalgrandswelling,lymphoproliferativedisease,Sjogren’ssyndrome.Cはじめにる．IgG4関連疾患のC2大病態としてCMikulicz病，自己免疫IgG4関連疾患は血清CIgG4の上昇および膵，腎，肺とい性膵炎がある．現在，Mikulicz病はCIgG4関連涙腺，唾液腺ったさまざまな臓器にCIgG4陽性形質細胞が浸潤することに炎とされている．わが国におけるCIgG4関連疾患の推定患者より臓器腫大や腫瘤，線維化を及ぼす原因不明の疾患であ数は約C8,000人とする報告もある．男女比はC1：1で中高年〔別刷請求先〕平塚諒：〒110-8645東京都台東区東上野C2-23-16永寿総合病院眼科Reprintrequests：RyoHiratsuka,DepartmentofOphthalmology,EijuGeneralHospital,2-23-16,Higashi-Ueno,Taito-ku,Tokyo110-8645,JAPANC図1両側の著明な眼瞼腫脹所見a：右側側方より撮影，b：正面視．（慶應義塾大学医学部倫理員会承認番号20170404）に多いとされている1）．IgG4に関連した眼疾患はCIgG4関連眼疾患という病名に統一され，IgG4関連眼疾患の診断基準もC2016年に作成されている2）．診断基準は①画像所見で涙腺腫大，三叉神経腫大，外眼筋腫大のほか，さまざまな眼組織に腫瘤，腫大，肥厚性病変がみられる，②病理組織学的に著明なリンパ球と形質細胞の浸潤がみられ，IgG4陽性/IgG陽性細胞比がC40％以上，またはCIgG4陽性細胞数が強拡大（C×400）内にC50個以上を満たすものとする．しばしば胚中心がみられる，③血清学的に高IgG4血症を認める（＞135Cmg/dl），のC3項からなり，①.③のすべてを満たせば確定診断，①と②を満たせば準確診，①と③を満たせば疑診となる2）．今回，著明な両側眼瞼リンパ増殖性病変を示し，罹患後10年以上を経過して血清CIgG4がC135Cmg/dl以上の高値を示したC1例を経験したので報告する．CI症例患者：67歳，女性．1998年C9月他院にてCSjogren症候群の診断を受け，慶應義塾大学病院（以下，当院）眼科を受診した．Sjogren症候群による眼病変の精査希望で眼科へ紹介となった．初診時の2カ月前から両側上眼瞼腫脹，顎下腺腫脹を認めた．既往歴は副鼻腔炎，卵巣腫瘍，虫垂炎，喘息，尋常性乾癬，うつ病であった．初診時所見は両側に著明な上眼瞼腫脹を認めた（図1）．対光反射正常で眼位および眼球運動に異常はなかった．VD＝0.05（1.0C×sph.5.0D（cyl.0.50DAx5°），VS＝0.06（1.2C×sph.4.75D）．眼圧は右眼/左眼＝11/12CmmHgであった．前眼部，中間透光体，眼底に特記すべき異常所見は認めなかった．1998年C11月にドライアイ外来を受診し，Schirmer値は右眼/左眼＝4/5Cmmで反射性涙液分泌は右眼＝3Cmmであった．フルオレセインスコア右眼/左眼＝4/4点（9点満点），ローズベンガルスコア右眼/左眼＝5/5点（9点満点），涙液層破壊時間（tear-.lmCbreakuptime：BUT）右眼/左眼＝2/2秒と重症ドライアイを認めた．2000年C8月には膠原病内科でびまん性膵腫大，膵酵素上昇を認め，自己免疫性膵炎が疑われた．その後，両側眼瞼腫脹が増悪し，悪性リンパ腫が疑われたため，2001年C6月に右涙腺生検を施行した．病理所見は核異型が明らかでなく，やや小型から中型のリンパ球が比較的多く認められるが，大型のリンパ球なども散見され，炎症性変化と考えられた（図2a）．また，小範囲に線維化を認めた（図2b）．B細胞（CD79a）（図2c），T細胞（CD3）（図2d）が混在していた．サザンプロット法による検査ではCIg-H鎖CJH再構成が陰性であり悪性リンパ腫は否定的であり，リンパ増殖性病変との診断に至った．2001年C10月の採血検査にてリウマチ因子10CIU/ml以下（正常値：15CIU/ml以下），抗核抗体陰性，抗CSS-A抗体5.3CU/ml（正常値：7.0CU/ml未満），抗CSS-B抗体C1.3CU/ml（正常値：7.0CU/ml未満），IgGはC2,160Cmg/dl（正常値：820.1,740Cmg/dl）でやや高値であった．IgG4分画の測定は未施行であった．2002年C4月よりプレドニゾロン（PSL）30Cmgの内服をC4日行った後，PSL20Cmgの内服をC10日行った．以降はPSL10mgの内服を行い以降漸減し，PSL5Cmgの内服を現在に至るまで継続している．2002年C8月には両側眼瞼腫脹の明らかな改善を認めており，以降は腫脹の出現はなく経過している．自己免疫性膵炎に関してもCPSL投与後に改善を認めた．涙腺組織標本に関してC2001年当時に行った涙腺生検検体をC2013年に再検査し，IgG（図3a）とCIgG4（図3b）の追加染色を行った．病理組織学的に著明なリンパ球とCB細胞の浸潤がみられたが，IgG4陽性/IgG陽性細胞比がC40％以上に至らず，またCIgG4陽性細胞数が強拡大（×400）内にC50個以上を満たさないことから，病理組織学的に診断基準を満たさなかったため，IgG4関連疾患の可能性が強くあるものの確定診断には至らなかった．2006年C10月，フルオレセインスコア右眼/左眼＝1/1点，ローズベンガルスコア右眼/左眼＝1/2点，BUTは右眼/左眼＝5/4秒と軽症ドライアイの状態に改善し，以降も軽症ドライアイの状態を保ち，結膜線維化や糸状角膜炎といった所見は認められていない（図4）．図2眼瞼腫瘍の生検組織像a：核異型およびCmonoclonalityが明らかでなく，やや小型から中型のリンパ球を比較的多く認めるが，大型のリンパ球なども散見され炎症性変化と考えられる．Cb：小範囲に線維化を認める（中央）．ヘマトキシリン・エオジン（HE）染色像（Ca,b）．c,d：炎症細胞巣にCB細胞（CD79a）（c），T細胞（CD3）（d）が混在している．ジアミノベンチジン（DAB）染色像（茶色）：核（紫色）．スケールバー＝25μm（Ca,c,d），スケールバー＝50μm（Cb）．図3眼瞼腫瘍の生検組織像IgG4陽性/IgG陽性細胞比がC40％以下，IgG4陽性細胞数が強拡大（C×400）内にC50個以下を示した．IgG（Ca），IgG4（Cb），ジアミノベンチジン（DAB）染色像（茶色）：核（紫色）．スケールバー＝25Cμm（Ca,b）．2020年の時点で，眼局所治療はヒアルロン酸ナトリウム移しており，2019年に入ってからCIgG4はC135Cmg/dl以上点眼液C0.1％，全身治療はCPSL5Cmg/日を使用し治療中であで推移し，2020年の時点で，350Cmg/dlと上昇している．る．血清CIgG4値に関しては，2009年C8月にはCIgG4C126CII考按mg/dl，2011年からC2013年にかけてはCIgG4がC135Cmg/dlを上回ることがあった．2018年まではC135Cmg/dl以下で推本症例では両側眼瞼リンパ増殖性病変を示し，IgG4関連図4副腎皮質ステロイド大量投与後のドライアイ所見a,b：右眼（Ca）と左眼（Cb）のフルオレセイン染色所見．角膜上皮下方にフルオレセイン染色像を認める．Cc,d：右眼（Cc）と左眼（Cd）のローズベンガル染色所見．軽度の結膜充血を認める．疾患の概念がなかった時代に他院にてCSjogren症候群と一度診断されたものの，罹患後C10年以上を経過して血清CIgG4値がC135Cmg/dl以上の高値を示しCIgG4関連疾患の診断に至り，長期の経過観察の重要性が示された．本症例では持続する著明な両側眼瞼腫脹および組織像ではリンパ増殖性病変を認めていた．Mikulicz病とCSjogren症候群は同じ疾患と捉えられていた時期もあったが，坪田らにより両疾患にはドライアイの重症度に違いがあること，涙腺病理像の炎症像に違いがあること，涙腺病理像の炎症像に違いがあることが報告され3），わが国より多数例の検討が行われたことによりCMikulicz病とCSjogren症候群が異なる病態であることが認知される糸口となった3,4）．両疾患は治療方針が異なること，両疾患とも腺外症状に注意する必要があること，いずれも悪性リンパ腫との鑑別が必要であること，指定難病医療費助成制度の対象疾患であることなどから両疾患を正確に診断することが大切である5）．Sjogren症候群は好発年齢がC60歳代で男女比がC1：17と女性が圧倒的に多く，反復し軽度の腫脹を呈する唾液腺炎，涙腺炎を主体とし，抗核抗体，抗CSS-A抗体，抗CSS-B抗体，リウマトイド因子などの自己抗体の出現がみられる全身性の自己免疫疾患である外分泌線にリンパ球が浸潤し，腺組織が特異的に障害されて乾燥症状をきたし6），またインターフェロンシグナルが関連している可能性があると指摘されている1）．治療方針は乾燥症状に対する対症療法が主体となり，乾燥症状の改善にステロイドの全身投与は推奨されていない．厚生労働省研究班がC1999年に作成したCSjogren症候群の改定診断基準によると眼科検査ではCSchirmer試験で5Cmm/5Cmm以下で，かつローズベンガルテストが陽性，またはCSchirmer試験でC5Cmm/5Cmm以下で，かつ蛍光色素（フルオレセイン）試験で陽性であることが眼CSjogren症候群の陽性所見である．このように，重症ドライアイを認めることが多い7）．IgG4関連疾患はC3/4以上はC60歳以上の高齢者にみられ，唾液腺にCIL-10，TGF-bが高発現し，IgG4へのクラススイッチ亢進や組織の線維化に関与する可能性が指摘されており，細胞と細胞外基質の増殖性疾患であることが示唆されている1）．また，副鼻腔炎を伴う症例も少なくない．2020年改訂のCIgG4関連疾患診断規準のなかの涙腺と唾液腺の診断に関する一項目には，涙腺，耳下腺あるいは顎下腺の腫脹を対称性にC2ペア以上もしくはC1カ所以上であればC3カ月以上，持続性に認めること，と記されている8）．また，腺外病変の頻度がC60％近くあり，自己免疫性膵炎がC22％，後腹膜線維症がC17％，腎臓がC16％といわれており，一般的にドライアイは軽度または合併しないこともある3）．本症例の限界として副腎皮質ステロイド全身投与前に血清IgG値の上昇を認めていたが，当時CIgG4関連疾患の概念が確立されていなかったことから，IgGのサブクラスを調べていなかったこと，罹患後C10年以上経過して血清CIgG4値が135Cmg/dl以上に上昇したが，すでに副腎皮質ステロイドの全身投与を行っており，血清CIgG4値が副腎皮質ステロイドにより罹患後C10年以内は血清CIgG4値の上昇がマスクされていた可能性があること，世界的にCIgG4関連疾患の概念がまだなかった時代であり，典型的なCIgG4関連疾患を疑わせる眼瞼腫脹があったが，診断が困難だったことなどがあげられる．血清CIgG4値がC135Cmg/dlより低値で推移していても，ほかにCIgG4関連疾患を示唆する所見があれば注意深く経過観察すること，副腎皮質ステロイド全身投与が両側涙腺，唾液腺腫脹に対して著効した時点でCIgG4関連疾患を疑う必要があると考えられる．このたび，10年以上の経過観察を経て，IgG4関連眼疾患と診断に至った症例を経験した．このように，リンパ増殖性病変や眼瞼腫脹を認める患者では，長期経過後にCIgG4関連眼疾患の診断に至ることがあるため，長期の経過観察が大切である．【利益相反】坪田一男：ジェイアエヌ【F】，参天製薬【F】，興和【F】，大塚製薬【F】，ロート【F】，富士ゼロックス【F】，アールテック・ウエノ【F】，坪田ラボ【F】，オフテスクス【F】，わかさ生活【F】，ファイザー【F】，日本アルコン【F】，QDレーザ【F】，坪田ラボ【R】，花王【R】，Thea，Thea社【R】，【P】小川葉子：キッセイ薬品【F】，【P】，日本アルコン【F】，エイエムオージャパン【F】内野美樹：参天製薬【F】，ノバルティス【F】，千寿製薬【F】，日本アルコン【F】清水映輔：OuiInc【P】，赤枝医学研究財団【F】，日立財団【F】，近藤記念医学財団【F】，ユースタイルラボ【F】，興和生命科学振興財団【F】，慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート【F】文献1）坪井洋，住田孝之：【膠原病】日常診療に役立つ最新の知見シェーグレン症候群とCIgG4関連疾患の病態の違い．CMedicalPractice32：1175-1178,C20152）後藤浩，高比良雅之，安積淳：IgG4関連眼疾患の診断基準．日眼会誌C120：365-368,C20163）TsubotaK,FujitaH,TsuzakaKetal：Mikulicz’sdiseaseandCSjogren’sCsyndrome.CInvestCOphthalmolCVisCSciC41：C1666-1673,C20004）MasakiCY,CDongCL,CKuroseCNCetal：ProposalCforCaCnewCclinicalentity,IgG4-positivemulti-organlymphoprolifera-tivesyndrome：analysisof64casesofIgG4-relateddisor-ders.AnnRheumDisC68：1310-1315,C20095）高野賢：【今さら聞けない自己免疫疾患の基礎知識】シェーグレン症候群・IgG4関連疾患．耳鼻咽喉科・頭頸部外科C92：820-824,C20206）TsuboiCH,CHagiwaraCS,CAsashimaCHCetal：ComparisonCofCperformanceofthe2016ACR-EULARclassi.cationcrite-riaforprimarySjogren’ssyndromewithothersetsofcri-teriaCinCJapaneseCpatients.CAnnCRheumCDisC76：1980-1985,C20177）UmidaCT,CAzumaCN,CMoriyamaCMCetal：ClinicalCpracticeCguidelineCforCSjogren’sCsyndromeC2017.CModCRheumatolC28：383-408,C20188）WallaceZS,NadenRP,ChariSetal：The2019AmericanCollegeofRheumatology/EuropeanLeagueAgainstRheu-matismCclassi.cationCcriteriaCforCIgG4-relatedCdisease.CAnnRheumCDisC79：77-87,C2020＊＊＊</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://www.atagan.jp/article/20220628.htm/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>モバイル型の非侵襲的眼表面評価アタッチメントの使用感と その有用性についての探索</title>
		<link>https://www.atagan.jp/article/20210925.htm</link>
		<comments>https://www.atagan.jp/article/20210925.htm#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 29 Sep 2021 15:25:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[ドライアイ]]></category>
		<category><![CDATA[涙液]]></category>
		<category><![CDATA[遠隔診療]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.atagan.jp/?p=15862</guid>
		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科38（9）：1114.1117，2021cモバイル型の非侵襲的眼表面評価アタッチメントの使用感とその有用性についての探索村上沙穂＊1,2川島素子＊1有田玲子＊1,3坪田一男＊1＊1慶應義塾大学医学部 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科38（9）：1114.1117，2021cモバイル型の非侵襲的眼表面評価アタッチメントの使用感とその有用性についての探索村上沙穂＊1,2川島素子＊1有田玲子＊1,3坪田一男＊1＊1慶應義塾大学医学部眼科学教室＊2北里大学北里研究所病院眼科＊3伊藤医院CUsabilityandE.ectivenessofaMobileNon-InvasiveOcularSurfaceAnalysisDeviceSahoMurakami1,2）,MotokoKawashima1）,ReikoArita1,3）andKazuoTsubota1）1）DepartmentofOphthalmology,KeioUniversitySchoolofMedicine,2）DepartmentofOphthalmology,KitasatoUniversityKitasatoInstituteHospital,3）ItohClinicC目的：モバイル型の非侵襲的眼表面評価アタッチメントの使用感とその有用性を探索すること．対象および方法：正常人C2名C4眼（男性：1名C52歳，女性：1名C43歳）を対象に，SBM社のCICPTearscopeを用いて眼表面を評価した．時間帯（朝・夜），体位（起坐位・側臥位・仰臥位・腹臥位）間での涙液メニスカス高を比較した．さらに各体位での涙液脂質層の動態を観察した．結果：当該機器を用いて，眼表面パラメータを簡便に問題なく撮影できた．平均涙液メニスカス高は，朝C0.263Cmm，夜C0.158Cmmであり，夜のほうが有意に低下した（p＜0.001）．起坐位，側臥位，仰臥位，腹臥位の平均涙液メニスカス高はそれぞれC0.153Cmm，0.160Cmm，0.165Cmm，0.155Cmmであり，有意差はなかった．いずれの体位でも涙液は下眼瞼から上眼瞼方向へ移動した．結論：モバイル型の非侵襲的眼表面評価アタッチメントは環境や被験者の制約を受けずさまざまな場面で簡便に測定でき，涙液動態の眼表面の各種データを把握するのに有用な可能性がある．CPurpose：Toevaluatetheusabilityande.ectivenessofamobile,non-invasive,ocularsurfaceanalysisdevice.SubjectsandMethods：InCtheCeyesCofC2Csubjects,CtheCSBMCSistemiCICPCTearscopeCdeviceCwasCusedCtoCmeasureCtearmeniscusheight,withthemeasurementsthencomparedbetweentime（morning/night）andposition（sitting/lateral/prone/supine）.Thedynamicsofthetearlipidlayerineachpositionwasalsoanalyzed.Results：Usingthisdevice,theocularsurfaceparameterswereeasilyobtained.Theaveragetearmeniscusheightwas0.263CmminthemorningCandC0.158CmmCatCnight,CshowingCaCsigni.cantCdecreasedCatnight（p＜0.001）,CandCinCtheCsitting,Clateral,Csupine,CandCproneCpositions,Crespectively,CwereC0.153Cmm,C0.160Cmm,C0.165Cmm,CandC0.155Cmm,CwithCnoCsigni.cantCdi.erenceobserved.Inallpositions,thetearsmovedupward.Conclusion：Themobile,non-invasive,ocularsurfaceanalysisCdeviceCwasCeasyCtoCuseCinCvariousCsituations,CandCitCmayCbeCusefulCforCunderstandingCreal-worldCtearCdynamics.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）38（9）：1114.1117,C2021〕Keywords：ドライアイ，涙液，遠隔診療．dryeye,tears,telemedicine.はじめに眼科では，細隙灯顕微鏡を駆使して眼球および眼付属器を観察することが診察の基本であり，またすべての眼科医にとって必須の手技である．一般的に，細隙灯顕微鏡は診察室に据え置かれた機器であり，起座位（正面視）のまま測定する．座位で測定できない乳幼児や寝たきりの患者に対しても使用できる手持ちスリットランプでの診察も可能だが，頭部が安定せず詳細な所見は取りづらい．一方，精度でいえば，近年多様な眼表面の涙液動態をみる検査機器が開発された．たとえば，脂質層を定性的に評価するCDR-1a（興和）1），脂質層を定量的に評価するCLipiViewIIinterferometer（JohnsonC&#038;Johnson社）2），OculusCKeratograph5M（Oculu社）3），idra（SBM社）があるが，いずれも据え置き型のため，起座位かつ正面視での測定のみである．また，これらの高性能な機器〔別刷請求先〕川島素子：〒160-8582東京都新宿区信濃町C35慶應義塾大学医学部眼科学教室Reprintrequests：MotokoKawashima,M.D.,Ph.D.,DepartmentofOphthalmology,KeioUniversitySchoolofMedicine,35Shinanomachi,Shinjuku-ku,Tokyo160-8582,JAPANC1114（132）を用いた日常的な診療は，基本的に日中に医療機関で行われる．したがって，起床時や夜間などの時間帯や異なる体位での眼表面の詳細な評価はまだ十分とはいいがたい．日常生活における眼表面の各種データを正確に測定できれば，種々の前眼部疾患や涙液動態に関する新しい知見が得られる可能性がある．モバイル型の非侵襲的眼表面評価アタッチメントCICPTearscope（SBM社）は，iPad（Apple社）に装着して眼表面を観察できるデバイスである（図1）．筆者らは当該機器を用いて，その機器の有用性と，涙液メニスカス高の時間帯や各体位における違い，各体位での涙液脂質層の動態について検討を行った．CI対象および方法対象は，全身疾患，眼疾患，眼科手術歴，点眼使用のいずれも有しない日本人正常人C2名C4眼（男性：1名C52歳，女性：1名C43歳）とした．測定にはCiPad第C5世代に装着したCICPTearscopeを使用した．使用するCiPadには専用のアプリケーション「I.C.P.bySBMSistemi（SBM社）」をあらかじめダウンロードしておいた．当該アプリケーションソフト内の涙液メニスカス高を測定する機能を用いて，後述の時間帯，体位における開瞼直後の涙液メニスカス高を測定し，画像として記録した．さらに，同ソフト内の干渉スペキュラー像を記録できる機能を用いて，それぞれの体位における涙液脂質層の動態を動画として記録した．なお，保存可能なデータ容量の関係上，今回はC2名分のみを記録し，これを予備検討とした．測定はC2017年C8月に無風の同一室内環境下で実施したものである．撮影時の室内の明るさについては，通常の部屋の明るさ（明室状態）で測定した．個人情報保護の観点から，iPadはネットワークから切断した状態で使用した．C①時間帯：起坐位かつ正面視の状態で，同時期の朝（7時.8時），夜（20.21時）の合計C2回の涙液メニスカス高を定量的に測定した．C②体位：起坐位，側臥位，仰臥位，腹臥位それぞれの体位・顔位の状態で，すべて同日のC21.22時における涙液メニスカス高を定量的に測定した．さらに，同様にそれぞれの体位の状態で自然瞬目時の涙液脂質層の動態を観察し，少なくともC10秒以上動画として記録した．目視にて涙液脂質層の移動方向を確認した．統計処理は統計ソフトCSPSSver26（SPSS社）を使用し，有意水準は両側C5％，p値はC0.05未満を有意差ありとした．CII結果ICPTearscopeを用いた眼表面診察でも，細隙灯顕微鏡やスリットランプと同様に簡便に測定，撮影，解析をすることが可能であった（図2）．また，当該機器は特殊な筒形のカメラを眼前にフィットさせて，白色均一な光源を被験者の眼の図1ICPTearscope（SBM社製）本体をCiPadに装着し，カメラの筒部分を眼窩縁にフィットさせることで安定感が増し手ぶれが減る．表面に直接投影するため，撮影者や照明の映り込み反射を生じずに鮮明に記録することができた．朝と夜の平均涙液メニスカス高は，それぞれC0.263C±0.008Cmm，0.158C±0.005Cmmであり，夜と比較して朝の時間帯のほうが有意に高かった（p＜0.001）．また，4眼いずれの眼においても，夜と比較して朝の時間帯のほうが涙液メニスカス高が高い結果となった（図3）．一方，起坐位，側臥位，仰臥位，腹臥位の各体位における平均涙液メニスカス高は，それぞれC0.153C±0.011Cmm，0.160C±0.015Cmm，0.165C±0.024Cmm，0.155C±0.006mmであり，いずれの体位においても涙液メニスカス高に大きな変化を認めなかった（図4）．また，涙液脂質層はいずれの体位においても，瞬目運動に伴って下眼瞼側から角膜表面涙液を均質に覆いながら上眼瞼側へ引き上げられ，一定の方向へ移動することが確認できた．CIII考按今回の検討において，モバイル型の非侵襲的眼表面評価アタッチメントCICPTearscopeは他の前眼部診療機器と遜色なく診察することができ，さらに顎台などが不要で非接触で測定するため，場所の制約や感染症などの影響を受けることなく，簡単に眼表面の涙液動態を評価できる便利なツールであることが判明した．今回の測定では，朝の涙液メニスカス高は平均C0.263Cmmであった．KanayaらやCPrabhasawatらの調査においても，ドライアイを認めていない被験者の涙液メニスカス高はC0.22.0.27Cmmと報告されており4,5），筆者らの検討で使用したICPTearscopeでの測定においても，通常の細隙灯顕微鏡で確認する涙液メニスカス高と同程度の測定精度が得られていると考える．朝の涙液メニスカス高と比較すると，夜間のほうが涙液メニスカス高が有意に低いという結果を得た．これは，光干渉断層計（opticalCcoherencetomographer：OCT）で涙液メニ図2涙液メニスカス高の測定涙液メニスカスも鮮明に撮影できるので，正確にメニスカス高を計測できる．Caスカス高の日内変動を測定し，単調な減少を認めたというSrinivasanらの既報6）や，涙液メニスカス量の日内変動を非侵襲的手法である涙液ストリップメニスコメトリーで調査した結果，涙液メニスカス量は起床時にもっとも高く，夕方になるにつれて徐々に減少するというCAyakiらの既報7）と矛盾しない．ICPTearscopeでの測定においても，起床から時間が経過すると眼表面の涙液量が減少したことを確認できた．一方，涙液メニスカス高と体位の関係については過去に検討されたことがなく，今回が初めての試みであった．起坐位，側臥位，仰臥位，腹臥位のいずれの体位を比較しても，今回の検討では有意差を認めなかったものの，ICPCTear-scopeでもそれぞれの体位に応じた涙液動態を測定することが可能であった．したがって，ドライアイや結膜弛緩，眼瞼内反，眼瞼下垂，眼科手術後，コンタクトレンズ装用など，種々の角結膜の状態における涙液動態と体位や顔位との関係を明らかにできる可能性がある．また，瞬目運動に伴う涙液移動はいずれの体位でも下眼瞼から上眼瞼方向という既報8）と同パターンであり，涙液の移動方向に重力は影響しないことが示唆された．今回，日内変動，体位いずれの検討においても，被験者が少なかったため，より多い被験者で再検討する必要があるとCb涙液メニスカス高（mm）p値朝夜男性C52歳右眼C男性C52歳左眼C女性C43歳右眼C女性C43歳左眼C0.25C0.25C0.27C0.28C0.160.150.150.17平均C0.263±0.015C0.158±0.010C0.00051CTMH（mm）涙液メニスカス高の日内比較（朝・夜）0.35＊＊0.30＊＊：p＜0.0010.250.200.150.100.050.00朝夜図3正常人（2名）における涙液メニスカス高の日内比較a：各眼における涙液メニスカス高の日内比較の表．いずれの眼においても夜より朝のほうが高かった．Cb：aをグラフ化したもの．TMH：tearmeniscusheight．夜と比較して朝の時間帯のほうが有意に高かった．Cab涙液メニスカス高（mm）起坐位側臥位仰臥位腹臥位男性C52歳右眼C男性C52歳左眼C女性C43歳右眼C女性C43歳左眼C0.14C0.13C0.16C0.18C0.15C0.13C0.20C0.16C0.14C0.11C0.20C0.21C0.160.140.150.17平均C0.153±0.011C0.160±0.015C0.165±0.024C0.155±0.006CTMH（mm）涙液メニスカス高の体位比較0.250.200.150.100.050.00起座位側臥位仰臥位腹臥位図4正常人（2名）における涙液メニスカス高の体位間の比較a：各眼における涙液メニスカス高の体位間比較の表．Cb：aをグラフ化したもの．TMH：tearmeniscusheight．いずれの群を比較しても有意差は認めなかった．思われる．また，涙液量の日内変動に及ぼす因子の検討も必要だろう．本機器は涙液メニスカス高以外にも，脂質層・水層・ムチン層の層別分析，フルオレセイン染色を必要としない非侵襲的涙液破壊時間（non-invasiveCtearCbreakCuptime：NIBUT）測定の機能が含有されており，涙液の基礎分泌・反射性分泌の量的評価，機能性や安定性などの質的評価が可能である．前眼部，とくにドライアイ診療においては，近年眼表面の層別診断（tearC.lmCorienteddiagnosis：TFOD），およびそれを基に治療法を決定する眼表面の層別治療（tearC.lmCorientedtherapy：TFOT）の有用性が重視されている9）．本機器によって，短時間・簡便かつ詳細な涙液の層別分析によるドライアイ診断があらゆる場面や環境で可能となり，個々の症例に応じた評価・介入を的確に行うことが可能となる．また，通信機能のあるタブレット機器で撮影できるため，昨今話題になっている遠隔眼科診療にも活用できると考えられる．現在，通信機器に装着できるアタッチメント型の眼科診療機器が増えつつあり，その普及によって診療したい部位や詳細度合いに応じて使い分けられる選択肢が出てきた10,11）．最先端の専門的な眼科診療を，世界中どこにいても適切に受けられる可能性がある．今後はこのようなモバイル型かつ非侵襲的な精密機器を用いることで，日常生活における眼表面の各種データを反映した眼表面研究や診療の発展に寄与できると考えられる．文献1）坂根由梨，山口昌彦，白石敦ほか：涙液スペキュラースコープCDR-1を用いた涙液貯留量の評価．日眼会誌C114：512-519，20102）JungJW,ParkSY,KimJSetal：Analysisoffactorsasso-ciatedCwithCtheCtearCfilmClipidClayerCthicknessCinCnormalCeyesandpatientswithdryeyesyndrome.InvestOphthal-molVisSciC57：4076-4083,C20163）LanW,LinL,YangXetal：Automaticnoninvasivetearbreakuptime（TBUT）andCconventionalCfluorescentCTBUT.OptomVisSciC91：1412-1418,C20144）金谷芳明，堀裕一，村松理奈ほか：フルオレセイン染色法の違いによる涙液メニスカス高への影響．あたらしい眼科C30：1750-1753，20135）PrabhasawatCP,CPinitpuwadolCW,CAngsrirasertCDCetal：CTearC.lmCchangeCandCocularCsymptomsCafterCreadingCprintedbookandelectronicbook：acrossoverstudy.JpnJOphthalmolC63：37-144,C20196）SrinivasanS,ChanC,JonesL：Apparenttime-dependentdi.erencesininferiortearmeniscusheightinhumansub-jectsCwithCmildCdryCeyeCsymptoms.CClinCExpCOptomC90：C345-350,C20077）AyakiCM,CTachiCN,CHashimotoCYCetal：DiurnalCvariationCofhumantearmeniscusvolumemeasuredwithtearstripmeniscometryself-examination.PLoSOneC14：e0215922,C20198）OwensCH,CPhillipsJ：SpreadingCofCtheCtearsCafterCablink：velocityandstabilizationtimeinhealthyeyes.Cor-neaC20：484-487,C20019）TsubotaK,YokoiN,ShimazakiJetal：NewperspectivesonCdryCeyeCde.nitionCanddiagnosis：aCconsensusCreportCbytheAsiaDryEyeSociety.OculSurfC15：65-76,C201710）花田一臣，石子智士，木ノ内玲子ほか：前眼部撮影用アタッチメントを装着したスマートフォンと医療用CsocialCnet-workingservice（SNS）を用いた眼科診断支援．眼科C62：399-406，202011）清水映輔，矢津啓之：スマートフォンによる遠隔眼科診療前眼部．OCULISTAC88：35-42，2020＊＊＊</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://www.atagan.jp/article/20210925.htm/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>男性Sjögren症候群の3症例にみられたドライアイの特徴の検討</title>
		<link>https://www.atagan.jp/article/20200624.htm</link>
		<comments>https://www.atagan.jp/article/20200624.htm#comments</comments>
		<pubDate>Mon, 29 Jun 2020 15:24:31 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[シェーグレン症候群]]></category>
		<category><![CDATA[ドライアイ]]></category>
		<category><![CDATA[男性]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.atagan.jp/?p=14826</guid>
		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科37（6）：747.751，2020c男性Sjogren症候群の3症例にみられたドライアイの特徴の検討林俊介＊1,2清水映輔＊1内野美樹＊1鴨居瑞加＊1西條裕美子＊1立松由佳子＊1矢津啓之＊1,3鈴 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科37（6）：747.751，2020c男性Sjogren症候群の3症例にみられたドライアイの特徴の検討林俊介＊1,2清水映輔＊1内野美樹＊1鴨居瑞加＊1西條裕美子＊1立松由佳子＊1矢津啓之＊1,3鈴木勝也＊4竹内勤＊4坪田一男＊1小川葉子＊1＊1慶應義塾大学医学部眼科学教室＊2国立埼玉病院眼科＊3鶴見大学歯学部附属病院眼科＊4慶應義塾大学医学部リウマチ・膠原病内科学教室CClinicalCharacteristicsin3CasesofMaleSjogrenSyndrome-RelatedDryEyeShunsukeHayashi1,2）C,EisukeShimizu1）,MikiUchino1）,MizukaKamoi1）,YumikoSaijo1）,YukakoTatematsu1）,HiroyukiYazu1,3）C,KatsuyaSuzuki4）,TsutomuTakeuchi4）,KazuoTsubota1）andYokoOgawa1）1）DepartmentofOphthalmology,KeioUniversitySchoolofMedicine,2）DepartmentofOphthalmology,CNationalSaitamaHospital,3）DepartmentofOphthalmology,TsurumiUniversitySchoolofDentalMedicine,4）DivisionofRheumatology,DepartmentofInternalMedicine,KeioUniversitySchoolofMedicineC目的：Sjogren症候群（SS）は女性に圧倒的に多いとされ，男性CSS患者のドライアイの報告はまれである．今回，3例の男性CSSによるドライアイの特徴について報告する．症例：症例C1：63歳，男性．関節リウマチに伴う続発性SS．ドライアイは軽症でCSchirmer値（S）9/8Cmm（右眼/左眼），フルオレセインスコア（F）1/1点，ローズベンガルスコア（R）1/1点，涙液層破壊時間（BUT）はC5/4秒と経過中悪化所見はなく軽症ドライアイを保っている．症例C2：68歳，男性．関節リウマチに伴う二次性CSS．悪性リンパ腫を併発．ドライマウス，S9/9Cmm，F0/0点，リサミングリーンスコア（L）1/1点，BUTはC6/5秒と軽症ドライアイを認めた．症例3：60歳，男性．原発性CSS．ドライマウスを認め，S2/1Cmm，F1/1点，L1/1点，BUTはC7/7秒と軽症ドライアイを認めた．結論：男性CSSのC3例に共通な点は全経過を通じてドライアイが軽症であった．今後さらに症例数を増やして詳細に検討する必要がある．CPurpose：SjogrenCsyndrome（SS）isCaClong-termCautoimmuneCdiseaseCwhichCpredominantlyCa.ectsCfemales,CandCfewCstudiesConCtheCclinicalCcharacteristicsCSS-relatedCdryeye（DE）inCmalesChaveCbeenCreported.CHereCweCreportC3casesCofCmaleCSS-relatedDE.Cases：Case1involveda63-year-oldmalewhopresentedwithSSsecondarytorheumatoidarthritis.Inhisrighteyeandlefteye,respectively,hehadmildDEwithaSchirmertest（S）of9/8Cmm,aC.uoresceinscore（F）of1/1point,arosebengalscore（R）of1/1point,andatear-.lmbreakuptime（BUT）of5/4seconds.Case2involveda68-year-oldmalewhoCpresentedCwithCSSCsecondaryCtoCrheumatoidCarthritisCandCmalignantClymphoma.CHeCsu.eredCfromCdryCmouthCandCmildDE［S：9/9Cmm,F：0/0point,CLissamineCgreenscore（L）：1/1point,BUT：6/5seconds］C.CaseC3involvedCaC60-year-oldCmalewhopresentedwithprimarySSwithdrymouthandmildDE（S：2/1Cmm,F：1/1point,L：1/1point,BUT：7/7sec-onds）.Conclusion：All3casesofmaleSSpresentedwithmildDEateachexamination.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）C37（6）：747.751,C2020〕Keywords：シェーグレン症候群，ドライアイ，男性．Sjogrensyndrome,dryeye,male.はじめにSjogren症候群（SjogrenCsyndrome：SS）は，涙腺，唾液腺に，リンパ球浸潤が生じることにより腺組織が障害され，ドライアイやドライマウスが引き起こされる自己免疫疾患である1）．他の膠原病の合併がない原発性CSSと他の膠原病が合併する二次性CSSに分類される．わが国における原発性CSSの推定人口は約C68,000人とされており，罹患率は総人口の約C0.05％とされている．男女比はわが国2）では1：17，海外3）ではC1：9と圧倒的に女性に多く発症する疾患であり2），中高年の女性に好発するとされている2）．〔別刷請求先〕清水映輔：〒160-8582東京都新宿区信濃町C35慶應義塾大学医学部眼科学教室Reprintrequests：EisukeShimizu,M.D.,Ph.D.,DepartmentofOphthalmology,KeioUniversitySchoolofMedicine,35Shinanomachi,Shinjuku-ku,Tokyo160-8582,JAPANC男性のCSSによるドライアイ症例は散見されるが，男性症例のドライアイの特徴についてはこれまで報告がない．今回，慶應ドライアイ外来での男性CSS症候群のC3例のドライアイの特徴についてレトロスペクティブに検討したので報告する．CI症例〔症例1〕63歳，男性．1973年C7月他院にて，関節リウマチおよびCSSの診断を受けた．1990年当科を受診．1992年ドライアイ外来を受診した．羞明感，眼異物感，充血，眼乾燥感，眼脂，口腔乾燥症の自覚症状あり，全身的に骨粗鬆症，糖尿病の合併を認めた．リウマチ因子C25CIU/mlと高値であり，抗核抗体C40倍以下で抗CRo60/SjogrenCSyndromeCtypeCAantigen（SS-A）抗体C0.8CU/ml，抗CLa/SjogrenCSyndromeCtypeCBCantigen（SS-B）抗体C4.9CU/mlと陰性であった．ガリウムシンチグラムで顎下腺の排出能低下を認めた．日本ドライアイ研究会ドライアイ診断基準C2006年により評価し4），Schirmer値右眼/左眼＝7/11Cmm，フルオレセインスコアは右眼/左眼＝0/0点（9点満点），ローズベンガルスコアは右眼/左眼＝2/2点（9点満点），涙液層破壊時間（tear-.lmbreakuptime：BUT）は右眼/左眼＝2/2秒と軽症ドライアイを認めた．経過観察中のC2007年C4月所見はフルオレセインスコア右眼/左眼＝2/2点，ローズベンガルスコア右眼/左眼＝4/4点，BUT右眼/左眼＝3/3秒（正常値C6秒以上）であった．米国・欧州改訂分類基準（2002年）より，I.眼症状：3カ月以上毎日ドライアイに悩まされていること．II.口腔症状：口の渇きがC3カ月以上毎日続いていること，III.眼所見：ローズベンガル試験（VanBijsterveldスコアC4以上）．V.唾液腺所見：唾液腺シンチグラフィーにての分泌能低下の所見をもってCSSの診断が確定した．2019年C11月現在CSchirmer値8/8Cmm，フルオレセインスコアC1/1点，ローズベンガルスコアC1/1点，BUT5/4秒と軽症ドライアイの経過を保っている．結膜線維化や糸状角膜炎などの重症ドライアイの所見は認められなかった．他の眼所見としては結膜弛緩症と高眼圧症を認めた．現在の眼局所治療は精製ヒアルロン酸ナトリウム点眼液0.1％C4回/日，高眼圧症に対しチモロールマレイン酸塩点眼液C2回/日，全身治療は関節リウマチの治療としてメトトレキサートC10Cmg/日，ブシラシンC100Cmg/日，メチルプレドニゾロンC4mg/日を使用し治療中である．〔症例2〕68歳，男性．2014年C7月当科初診．当院内科では関節リウマチで受診．腹腔内鼠経リンパ節腫大を認め，リンパ増殖性疾患を疑い精査目的で入院した．既往歴として，血小板減少，糖尿病を認めた．口腔乾燥症，眼乾燥感，眼異物感，眼痛，眼精疲労の症状を認め涙腺，唾液腺のガリウムシンチグラフィーを行ったところ両側耳下腺，左顎下腺，両側涙腺に集積を認めた．リンパ節生検の所見でリンパ腫腫瘍細胞マーカーであるCD30とCCD15陽性の細胞を散在性に認めCHodgkinリンパ腫と診断された．SS診断目的の検査では，ガム試験はC2.7ml/10分と陽性，口唇生検所見では口唇腺組織C4CmmC2当たりC1Cfocus以上の導管周囲のリンパ球浸潤を認め，炎症細胞浸潤は小葉内に及んでおりCGreenspan分類でCGrade4であった（図1）．SSに特徴的であり，リウマチ因子C213CIU/mlマトリックスメタロプロテナーゼC317.7Cng/mlにて関節リウマチを伴う二次性CSSを診断された．眼乾燥感，眼異物感，眼痛，眼精疲労あり，口腔乾燥症，Schirmer値C8/5Cmm，CBUT3/3秒，フルオレセインスコアC2/2点，ローズベンガルスコアC2/4点，と軽症ドライアイを認めた．SSの厚生省改訂診断基準（1999年）により，ガム試験C2.7Cml/10分の陽性所見，Schirmer値C8/5Cmm，フルオレセインスコアC2/2点，ローズベンガルスコアC2/4点と口唇生検組織CGreens-pan分類CGrade4所見より確定診断に至った．2019年C10月Schirmer値C9/9Cmm，BUT6/5秒，フルオレセインスコア0/0点，リサミングリーンスコアC1/1点であった（図2）．眼局所治療は精製ヒアルロン酸ナトリウム点眼液C0.1％C4回/日のみで経過良好である．全身治療は関節リウマチに対して抗Cinterleukin-6（IL-6）阻害薬，次に他のサブクラスCIL-6阻害薬，さらにその後CJAK（januskinase）阻害薬で治療した．Hodgkin病に対して抗CCD30抗体による治療を行っている．経過中にドライアイの悪化は認められなかった．〔症例3〕60歳，男性．2014年C10月当院眼科初診．原発性CSSによる眼乾燥感，眼異物感，口腔乾燥症の症状を認めた．ガム試験ではC13.68ml/minと正常範囲であったが，血液検査では抗CSS-A抗体534CIU/ml，リウマチ因子C28CIU/mlと陽性であり，抗核抗体C40倍であった．Schirmer値C2/1Cmm，BUT3/3秒，フルオレセイン染色スコアC1/1点，ローズベンガル染色スコアC2/3点のドライアイを認めた．本症例はCSSの厚生省改訂診断基準（1999年）により抗CSS-A抗体陽性と眼所見より確定診断に至った．2019年C1月CBUTはC7/7秒，フルオレセイン染色スコアC1/1点，リサミングリーン染色スコアC1/1点と軽快し経過中に悪化は認めなかった．他の眼所見では，両眼角膜周辺部に高度の老人環を認め，左眼に黄斑変性症を認めた．本症例においても結膜線維化，糸状角膜炎は認められなかった．眼局所治療は，レバミピド点眼C4回/日および精製ヒアルロン酸ナトリウム点眼液C0.1％4回/日にて治療経過良好である．CII考按SSによるドライアイは一般的に基礎的涙液分泌および反射性涙液分泌ともに低下し重症化する場合が多い5）．高度な角結膜点状表層角膜上皮症と涙液分泌減少症，および涙液層破綻のパターンを示すCAreabreakおよびCLinebreakのような涙液の不安定性を認め重症化する6）．それに対し，今回のC3症例は基礎的涙液分泌がC5Cmm以上の症例がC2例に認められ経過中に悪化は認められなかった．またCSchirmerテストがC1mmと低値を示したC3例目の症例は最終診察時のBUTがC7秒と正常範囲であった．今回の症例のドライアイの指標の値は，両眼中悪い値のほうを示している．また，本症例はCSchirmer値の再現性が悪いことを示している可能性があり，Schirmer値の一番良いときの値はC6.0Cmmであった．SSの角結膜上皮障害の典型的な特徴は，びまん性にフルオレセイン染色スコア，リサミングリーン染色スコアともに高値であり重症度が高度であることである7）．しかし，今回の男性CSSにみられたドライアイは，軽度の眼表面障害を示すのみであり，長期診療後においてもドライアイが重症化す図1唾液腺所見（症例2，68歳，男性）導管周囲にC50個以上の単核球浸潤を認めCGreenspan分類CGrade4であり，唾液腺組織所見はCSjogren症候群に典型的．図2症例2（68歳，男性）関節リウマチに伴う二次性CSjogren症候群．悪性リンパ腫合併．Ca,b：リサミングリーン染色所見．右眼（Ca），左眼（Cb）．Cc,d：フルオレセイン染色所見，右眼（Cc），左眼（Cd）．眼科局所治療中．涙液メニスカスは右眼に高く，涙液層は安定している．フルオレセイン染色所見なし．軽度のドライアイを認める．る経過は認められなかった．SSによるドライアイは眼精疲労，疼痛，羞明，異物感，霧視，眼脂，眼不快感，眼乾燥感のような複雑多岐にわたるドライアイ特有の自覚症状を高度に複数併せもつ7）．中高年の女性に多く，更年期や老眼の時期ともオーバーラップする．二次性CSSでは，他の膠原病を併発するため，SS患者の苦痛は計り知れない8）．しかし，今回の男性CSSによるドライアイのC3症例の自覚症状は軽度のドライアイ症状のみでSSによるドライアイとしては非典型的であった．眼局所の他の合併症として，症例C1は結膜弛緩症，高眼圧症，症例C2は悪性リンパ腫，症例C3は老人環，加齢黄斑変性とC3例ともに加齢性疾患や加齢性変化を伴っていた．ドライアイは軽度であるが，このように加齢性眼疾患を伴うということが共通していた．今回の男性CSS患者のドライアイ症例がなぜ軽症であったかは不明であるが，これまでの報告でマウスモデルではストレインや臓器にもよるが，MLpマウスでは涙腺および，唾液腺の炎症は圧倒的に雌のほうに多いことが報告されていて性ホルモンの関連性が示唆される9）．全身的にはC3症例のうちC2症例は関節リウマチに続発した続発性CSSであった．関節リウマチには約C20％にCSSが発症するといわれる．他のC1例には悪性リンパ腫の合併があった．SSにおける悪性リンパ腫の発症は一般人口より高率であるとされる．20年の長期経過観察中に約C5％のCSS例が存在するとされている10）．今回の症例は男性CSSのドライアイに合併した悪性リンパ腫症例であり，きわめてまれな症例であると考えられる．外来にてCSS症例のドライアイについて長期診察を行っている場合，常に悪性リンパ腫の発症または合併を念頭において診療を行うことが必要であることを示唆している．また，男性CSSのドライアイが軽度の場合も悪性リンパ腫の合併には注意が必要である．本症例は関節リウマチに対して，IL-6阻害薬，JAK阻害薬が使用されてきた．悪性リンパ腫に対し抗CCD30抗体による治療がなされている．本症例においては，このような生物学的製剤の全身投与がドライアイが軽症を保っている要因の一つとも考えられる．SSの病因は遺伝的要因，ウイルスなどの環境要因，免疫異常，さらに女性ホルモンの要因が考えられていて，これらが複雑に関連しあって発症するものと考えられる11）．このなかで性別はドライアイ発症のリスクファクターの一つとなっている．エストロゲン，アンドロゲン，プロゲンスチンなどの性ホルモンのバランスがドライアイに関与していると報告されている12）．アンドロゲンは自己免疫疾患に対し保護的で，エストロゲンは促進的に働くとされる13）．今回の男性CSS患者C3例においてドライアイが軽症であったことは，これらのホルモンのバランスに何らかの関連があると考えられる．しかし，現在のところ，細胞や分子レベルでの多くの研究が進行中であるが，性差によるドライアイへの影響は明らかにされていない14）．今後，症例数を増やして検討する必要があると考えられる．また，男性CSS患者のドライアイが軽症であること，治療に反応しやすい点などを踏まえ，男性ホルモンとドライアイの重症度の関連性や，今後の治療法の開発のヒントが得られる可能性も期待できる．利益相反：坪田一男：ジェイアエヌ【F】，参天製薬【F】，興和【F】，大塚製薬【F】，ロート【F】，富士ゼロックス【F】，アールテック・ウエノ【F】，坪田ラボ【F】，オフテスクス【F】，わかさ生活【F】，ファイザー【F】，日本アルコン【F】，QDレーザ【F】，坪田ラボ【R】，花王【R】，Thea，Thea社【R】，【P】小川葉子：キッセイ薬品【P】【F】，中外製薬【F】内野美樹：参天製薬【F】，ノバルティス【F】，千寿製薬【F】，アルコン【F】矢津啓之：OuiInc【P】清水映輔：OuiInc【P】，大正製薬【F】，2019期CJKiC学術開発プロジェクト【F】文献1）SumidaT,AzumaN,MoriyamaMetal：ClinicalpracticeguidelineCforCSjogren’sCsyndromeC2017.CModCRheumatolC28：383-408,C20182）TsuboiCH,CAsashimaCH,CTakaiCCCetal：PrimaryCandCsec-ondarysurveysonepidemiologyofSjogren’ssyndromeinJapan.ModRheumatolC24：464-470,C20143）MavraganiCCP,CMoutsopoulosHM：TheCgeoepidemiologyCofSjogren’ssyndrome.AutoimmunrevC9：A305-310,C20104）島崎潤：ドライアイの新しい考え方2006年度の診断基準の示すもの．日本の眼科C78：705-709,C20075）TsubotaCK,CXuCKP,CFujiharaCTCetal：DecreasedCre.exCtearingisassociatedwithlymphocyticin.ltrationinlacri-malglands.JRheumatolC23：313-320,C19966）YokoiN,GeorgievGA,KatoHetal：Classi.cationof.uo-resceinbreakupCpatterns：ACnovelCmethodCofCdi.erentialCdiagnosisfordryeye.AmJOphthalmolC180：72-85,C20177）KuklinskiCE,CAsbellPA：SjogrenC’sCsyndromeCfromCtheCperspectiveCofCophthalmology.CClinCImmunolC182：55-61,C20178）小川葉：シェーグレン症候群によるドライアイの臨床像と免疫異常による病態．日本医師会雑誌C148：889-892,C20199）SullivanCDA,CWickhamCLA,CRochaCEMCetal：AndrogensCanddryeyeinSjogren’ssyndrome.AnnNYAcaSciC876：C312-324,C199910）MasakiCY,CSugaiS：LymphoproliferativeCdisordersCinCSjogren’ssyndrome.AutoimmunRevC3：175-182,C200411）StapletonCF,CAlvesCM,CBunyaCVYCetal：TFOSCDEWSCIICEpidemiologyreport.OcularSurfC15：334-365,C201712）SullivanCDA,CRochaCEM,CAragonaCPCetal：TFOSCDEWSCIICSex,Cgender,CandChormonesCreport.COculCSurfC15：284-sex-biasedCautoimmuneCdiseases.CNatCImmunolC18：152-333,C2017C160,C201713）LiangY,TsoiLC,XingXetal：Agenenetworkregulat-14）ClaytonJA,CollinsFS：Policy：NIHtobalancesexincellCedCbyCtheCtranscriptionCfactorCVGLL3asCaCpromoterCofCandanimalstudies.Nature509：282-283,C2014＊＊＊</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://www.atagan.jp/article/20200624.htm/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>難治なカルシウム沈着をきたしたStevens-Johnson症候群の1例</title>
		<link>https://www.atagan.jp/article/20200524.htm</link>
		<comments>https://www.atagan.jp/article/20200524.htm#comments</comments>
		<pubDate>Sat, 30 May 2020 15:24:28 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[カルシウム角膜沈着]]></category>
		<category><![CDATA[スティーブンス・ジョンソン症候群]]></category>
		<category><![CDATA[ドライアイ]]></category>
		<category><![CDATA[遷延性上皮欠損]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.atagan.jp/?p=14755</guid>
		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科37（5）：627.630，2020c難治なカルシウム沈着をきたしたStevens-Johnson症候群の1例水野暢人＊1,2福岡秀記＊1草田夏樹＊1,3外園千恵＊1＊1京都府立医科大学眼科学教室＊ [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科37（5）：627.630，2020c難治なカルシウム沈着をきたしたStevens-Johnson症候群の1例水野暢人＊1,2福岡秀記＊1草田夏樹＊1,3外園千恵＊1＊1京都府立医科大学眼科学教室＊2京都中部総合医療センター眼科＊3済生会滋賀県病院眼科CACaseofStevens-JohnsonSyndromewithIntractableCalciumDepositionNobuhitoMizuno1,2）C,HidekiFukuoka1）,NatsukiKusada1,3）CandChieSotozono1）1）DepartmentofOpthalmology,KyotoPrefecturalUniversityofMedicine,2）DepartmentofOpthalmology,KyotoChubuMedicalCenter,3）DepartmentofOpthalmology,SakiseikaiShigaHospitalC目的：角膜表層のカルシウム（Ca）沈着はリン酸塩添加物と関連し，眼表面疾患患者ではリスクが高いことが報告されている．今回CStevens-Johnson症候群（SJS）に難治なCCa沈着をきたしたC1例を経験したので報告する．症例：症例はC48歳，女性（SJS患者），両眼の遷延性上皮欠損を認め発症からC2カ月で入院治療を開始した．眼脂培養でメチシリン耐性黄色ブドウ球菌（MRSA）を検出したためバンコマイシン（VCM）眼軟膏を開始したところ上皮欠損部位に一致した高度のCCa沈着を生じた．左眼に培養口腔粘膜上皮シート移植，右眼に角膜上皮形成術を施行し，両眼ともCCa沈着除去＋羊膜移植を併用した．左眼は順調に経過したが，右眼に再びCCa沈着が発生したためベタメタゾン点眼を中止し，Ca沈着除去＋羊膜移植を追加した．その後CCa沈着を再発せず上皮化を得た．考按：高度の涙液減少，遷延性上皮欠損を伴う疾患においてベタメタゾン点眼，VCM投与がCCa沈着の契機になりうる．CPurpose：ToCreportCaCcaseCofCStevens-Johnsonsyndrome（SJS）inCwhichCintractablecalcium（Ca）depositionCoccurred.CaseReport：A48-year-oldfemalewithSJSpresentedwithbilateralpersistentepithelialdefect（PED）Cat2monthsfromdiseaseonset.Methicillin-resistantStaphylococcusaureusCwasdetectedinhereyedischarge,sovancomycin（VCM）eye-ointmenttreatmentwasinitiated.However,ahighCadepositionoccurred.Thus,wetreat-edCherCleftCeyeCwithCcultivatedCoralCmucosalCepithelialCsheetCtransplantationCplusCamnioticCmembraneCtransplanta-tion（AMT）C,CandCherCrightCeyeCwithCkeratoepithelioplastyCplusCAMT,CwithCtheCCaCdepositCbeingCremovedCduringCsurgery.Postoperatively,anewCadepositoccurredinherrighteye,sothebetamethasoneinstillationwasdiscon-tinuedandsheunderwentCa-depositremovalcombinedwithasecondAMT,resultinginbilateralepithelializationwithoutCadeposition.Conclusion：WefoundthatbetamethasoneinstillationandVCMcantriggerCadepositionincasesofocularsurfacediseasewithseveredryeyeandPED.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）C37（5）：627.630,C2020〕Keywords：スティーブンス・ジョンソン症候群，遷延性上皮欠損，ドライアイ，カルシウム角膜沈着．Stevens-Johnsonsyndrome,persistentepithelialdefect,dryeye,calciumdeposition.Cはじめに眼科領域の薬物療法の中心は点眼薬である．点眼薬は，主成分となる薬物と水溶液のみでは製剤としての成立がむずかしく，少なからず添加剤が加えられている．その添加剤には，防腐剤，等張化剤，緩衝剤，界面活性剤，安定化剤や粘稠化剤などさまざまなものがあり，薬物を溶解し安定するために用いられる1）．しかし，添加剤が眼障害を引き起こすことがあり，よく知られるものとして防腐剤である塩化ベンザルコニウム（BAC）による角膜障害がある2）．また，安定化剤としてのエチレンジアミン四酢酸（EDTA）は濃度によってはCBACと同様の角膜創傷治癒遅延を引き起こす3）．点眼薬の約C1/3にCpH緩衝の添加剤として用いられているリン酸塩は，ごくまれに角膜のカルシウム（Ca）沈着を誘発する4,5）．今回CStevens-Johnson症候群（Stevens-Johnsonsyndrome：〔別刷請求先〕水野暢人：〒602-8566京都市上京区河原町通広小路上る梶井町C465京都府立医科大学眼科学教室Reprintrequests：NobuhitoMizuno,DepartmentofOphthalmology,KyotoPrefecturalUniversityofMedicine,465Kajiicho,Hirokoji-agaru,Kawaramachidori,Kyoto602-8566,JAPANCSJS）患者の治療経過中に急速で難治なCCa沈着をきたした遷延性上皮欠損（persistentCepithelialdefect：PED）のC1例を経験したので報告する．CI症例患者：48歳，女性．主訴は視力障害である．既往歴に抑うつがある．2016年C1月に総合感冒薬を服用後，4日目にC38℃以上の発熱，結膜充血および口腔粘膜と皮膚にびらんを生じて総合病院に緊急入院し，SJSと診断された．全身および眼局所の治療を受けたが両眼のCPEDをきたし，改善が見込まれないことからC2016年C2月に京都府立医科大学附属病院眼科に紹介された．初診時眼科所見：視力は右眼指数弁（矯正不能），左眼C0.04（矯正不能），眼圧は両眼ともに測定不能であった．涙液減少によるドライアイ症状が強く（Schirmerテスト右眼C2Cmm，左眼C1Cmm），両眼に広範囲の角結膜上皮欠損，瞼球癒着，眼脂を認め，手術加療も含めた治療が必要と判断した．入院後経過：初診C7日後に入院し，感染予防，消炎およびドライアイ治療目的に点眼薬と免疫抑制薬（シクロスポリンC50Cmg2錠分2）内服を開始し．同時に強い抑うつ症状のため精神科医の併診，口腔ケアおよび疼痛緩和の治療も開始した．点眼，内服治療により両眼ともに周辺部に残存する結膜上皮は少しずつ伸展するも上皮欠損は遷延した．両眼ともに眼脂培養からメチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌（methicillin-resistantcoagulaseCnegativeCStaphylococci：MRCNS）とメチシリン耐性黄色ブドウ球菌（methicillin-2％レバミピドUD点眼4回resistantCStaphylococcusaureus：MRSA）を検出したため，入院C2カ月後にC1％バンコマイシン塩酸塩（VCM）眼軟膏を開始したところ急速にC2.3日で両眼に高度のCCa沈着をPED部位に生じた．ただちにCVCM眼軟膏を中止とし，左眼に培養口腔粘膜上皮シート移植＋羊膜移植，翌月は右眼に角膜上皮形成術＋羊膜移植を施行し，両眼ともに手術時にCa沈着物を除去した．術後は両眼ともに治療用ソフトコンタクトレンズを装用し，抗菌薬点眼と消炎目的でC0.1％ベタメタゾン点眼を行った．左眼は順調に経過したが，右眼は手術後に再びCCa沈着を生じた．リン酸塩によるCCa沈着を疑いC0.1％ベタメタゾン点眼を中止し，右眼に再度CCa除去＋羊膜移植を行った．その後CCa沈着は再発せず上皮化を得ることができた．CII考按角膜表層のCCa沈着の機序については，詳しく明らかになっていない．角膜へのCCa沈着には数日で急速に沈着するものや，帯状角膜変性症のように数カ月から数年で形成されるものがある．涙液中の有機リンとCCa濃度のバランスの異常，涙液異常（ドライアイ，局所的なCpHの上昇）や房水代謝異常（緑内障，慢性炎症）などがCCa沈着をきたしやすい原因として考えられている6）．急速なCCa沈着は，点眼薬に含まれるリン酸塩添加物が強く関連し7），とくに眼表面疾患患者のようなCPEDがある患者ではリスクが高いことが報告されている．Ca沈着は，通常表層のみに沈着をきたしていることが多く，その際には，速やかにリン酸塩を含む点眼薬の中止および変更を行うことが望ましい．治療としてはCCa沈着2回0.3％ガチフロキサシン点眼0.5％ベガモックス点眼2-4回2回3回1％ソルメドロール点眼0.1％フルオロメトロン点眼0.1％ベタメタゾン点眼2回2回2回回44回4回4回4回4回4回0.3％タリビッド眼軟膏1％バンコマイシン眼軟膏4回回44回回44回1回1回ジフルカン点眼0.05％デキサメタゾン眼軟膏4回2回両眼の角膜表層石灰化右眼の角膜表層石灰化＊※☆入院初日入院1カ月入院2カ月入院3カ月入院4カ月入院5カ月両眼点眼右眼点眼左眼点眼＊左眼培養口腔粘膜上皮シート移植＋Ca除去＋羊膜移植※右眼角膜上皮形成術＋Ca除去＋羊膜移植☆右眼Ca除去＋羊膜移植図1治療経過と角膜上皮石灰化のイメージabcde図2バンコマイシン投与前後の前眼部写真バンコマイシン眼軟膏投与後に両眼の角膜上皮欠損に一致して急速にカルシウムが沈着した．（a：右眼初診時，Cb：右眼投与前，Cc：右眼投与後C2日，Cd：左眼初診時，e：左眼投与前，f：左眼投与後C2日）Cabc図3カルシウム再沈着および再除去後の右眼前眼部写真右眼はカルシウム（Ca）沈着物を除去後，羊膜移植併用角膜上皮移植術を行ったがC1カ月後に角膜上皮欠損に一致して急速にCCaが沈着した．再度CCa沈着物を除去後，羊膜移植を行い再発はしていない．（a：1回目手術後，Cb：Ca沈着時，Cc：2回目手術後．）Cab図4カルシウム除去後の左眼前眼部写真左眼はカルシウム沈着物を除去後に培養口腔粘膜移植を施行し上皮化を得ている．（a：手術直後，Cb：退院前．）物をC0.1％塩酸やCEDTAなど薬剤で除去を行うか，ゴルフ刀や治療的レーザー角膜切除術（phototherapeuticCkeratec-tomy：PTK）などで機械的に除去する方法がある8）．今回のCSJS症例は，重症なドライアイに加え，ステロイドや抗菌薬などさまざまな点眼が処方されており，入院経過中にC2度の角膜への白色物沈着を生じた．沈着物を高速液体クロマトグラフィーや原子吸光分析などを用いて成分分析を行っていないが，臨床経過と手術時の所見からCCa沈着と考えた．1回目はCMRCNS,MRSAに対するC1％CVCM眼軟膏の投与開始後に角膜上皮欠損に一致して沈着が引き起こされた．その際にCCa沈着の要因としてよく知られるC0.1％ベタメタゾン点眼は使用していなかった．VCMはさまざまな薬剤との混和により白濁や沈殿などにより配合変化を起こすことから，薬剤の組み合わせにより沈着を生じた可能性がある9）．2回目は左眼角膜上皮形成と結膜欠損領域への羊膜移植後眼の角膜上皮欠損部に一致して急速なCCa沈着をきたした．一方他眼は，ほぼ同様の点眼治療を行ったが，培養口腔粘膜上皮シート移植後に上皮欠損がなく安定していたため，Ca沈着が引き起こされなかった．以上の経過より重症なドライアイと角膜上皮欠損がCCa沈着の誘引となっていた可能性が高い．また，右眼がC2回目の手術で羊膜移植後にドナーの角膜上皮から速やかに上皮伸展があったことから，移植後羊膜の存在が沈着を防いだ可能性が推察された．全身疾患から帯状角膜変性のようにCCaが角膜に沈着をきたすものとしては，腎不全，透析によるCCa代謝異常，副甲状腺機能亢進やぶどう膜炎などが報告されている7）．本症例は血中CCa値は正常であり，上記のいずれにも該当せず，全身疾患が影響している可能性は低いと考えられた．点眼薬の角膜沈着としては，ノルフロキサシン10.13），シプロフロキサシン14），トスフロキサシン15）などが知られているが，今回は既知の成分を含む点眼薬は用いていない．VCM自体がさまざまな薬剤などの混和により配合変化に注意すべき薬剤であることを考えると，1回目の角膜沈着はCaか何らかの薬剤の沈着によるものでC2回目がベタメタゾン点眼のリン酸塩によるCCa沈着の可能性もあると考えられた．本症例のように，重症ドライアイやCPEDをきたすことの多いCSJS症例においては，点眼，眼軟膏の影響により角膜沈着を引き起こすことがあり，注意深く経過観察する必要があると考えられる．文献1）長井紀章，伊藤吉將：添加物による眼組織への影響（解説/特集）．薬局65：1731-1737,C20142）DeSaintJeanM,BrignoleF,BringuierAFetal：E.ectsofbenzalkoniumchlorideongrowthandsurvivalofChangconjunctivalcells.InvestOphthalmolVisSciC40：619-630,C19993）長井紀章，村尾卓俊，伊藤吉將ほか：点眼薬含有添加剤であるポリソルベートC80およびCEDTA点眼が角膜上皮傷害治癒へ与える影響．あたらしい眼科27：1299-1302,C20104）SchrageCNF,CSchlossmacherCB,CAschenbernnerCWCetal：Cbu.erCinCalkaliCeyeCburnsCasCanCinducerCofCexperimentalCcornealcalci.cation.BurnC7：459-464,C20015）PopielaCMZ,CHawksworthN：CornealCcalci.cationCandphosphates：doCyouCneedCtoCprescribeCphosphateCfree?CJOculPharmacolTher30：800-802,C20146）BerlyneGM：Microcrystallineconjunctivalcalci.cationinrenalfailure.LancetC2：366-370,C19687）PrasadCRaoCG,CO’BrienCC,CHicky-DwyerCMCetal：RapidConsetCbilateralCcalci.cCbandCkeratopathyCassociatedCwithCphosphate-containingCsteroidCeyeCdrops.CEurCJCImplantCRefractSurgC7：251-252,C19958）Al-HityCA,CRamaeshCK,CLockingtonD：EDTACchelationCforCsymptomaticCbandkeratopathy：resultsCandCrecur-rence.Eye（Lond）C32：26-31,C20189）添付文書情報日本薬局方注射用バンコマイシン塩酸塩．シオノギ製薬C2019年C3月改訂10）落合万理，山上聡，大川多永子ほか：角膜移植後，移植片中央部に白色物質沈着を繰り返したC1症例．眼紀C49：C906-908,C199811）秦野寛，大野重昭，北野周作：トスフロキサシン点眼液による眼科周術期の無菌化療法．眼科手術C23：314-320,C201012）KonishiM,YamadaM,MashimaY：Cornealulcerassoci-atedwithdepositsofnor.oxacin.AmJOphthalmolC125：C258-260,C199813）関山有紀，外園千恵，稲富勉ほか：ノルフロキサシンがソフトコンタクトレンズに沈着した遷延性上皮欠損のC2症例．あたらしい眼科22：379-382,C200514）CastilloCA,CBenitezCdelCCastilloCJM,CToledanoCNCetal：CDepositsoftopicalnor.oxacininthetreatmentofbacteri-alkeratitis.CorneaC16：420-423,C199715）EssepianCJP,CRajpalCR,CO’BrienTP：TandemCscanningCconfocalCmicroscopicCanalysisCofCcipro.oxacinCcornealCdepositsinvivo.CorneaC14：402-407,C1995＊＊＊</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://www.atagan.jp/article/20200524.htm/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
		<item>
		<title>著明なマイボーム腺脱落を認めた前立腺肥大症患者の1例</title>
		<link>https://www.atagan.jp/article/20200422.htm</link>
		<comments>https://www.atagan.jp/article/20200422.htm#comments</comments>
		<pubDate>Wed, 29 Apr 2020 15:22:08 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[DR-1α]]></category>
		<category><![CDATA[ドライアイ]]></category>
		<category><![CDATA[マイボーム腺機能不全]]></category>
		<category><![CDATA[前立腺肥大症]]></category>
		<category><![CDATA[非接触型マイボグラフィー]]></category>

		<guid isPermaLink="false">http://www.atagan.jp/?p=14680</guid>
		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科37（4）：480.483，2020c著明なマイボーム腺脱落を認めた前立腺肥大症患者の1例清水翔太＊1有田玲子＊1,2,3井上佐智子＊1,4伊藤耕三＊2川島素子＊1,3坪田一男＊1＊1慶應義塾大学医 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科37（4）：480.483，2020c著明なマイボーム腺脱落を認めた前立腺肥大症患者の1例清水翔太＊1有田玲子＊1,2,3井上佐智子＊1,4伊藤耕三＊2川島素子＊1,3坪田一男＊1＊1慶應義塾大学医学部眼科学教室＊2伊藤医院＊3CLidCandCMeibomianGlandCWorkingCGroup＊4羽根木の森アイクリニックCACaseofBenignProstaticHyperplasiaPatientwithSevereMeibomianGlandDysfunctionShotaShimizu1）,ReikoArita1,2,3）,SachikoInoue1,4）,KozoItoh2）,MotokoKawashima1,3）CandKazuoTsubota1）1）DepartmentofOphthalmology,KeioUniversitySchoolofMedicine,2）ItohClinic,3）LidandMeibomianGlandWorkingGroup,4）HaneginomoriEyeClinicCマイボーム腺機能不全（MGD）は加齢，環境，ホルモン障害などさまざまな因子の影響を受けている．非接触型マイボグラフィー（NCM）で，著明なマイボーム腺脱落を認めた前立腺肥大症（BPH）患者を経験したので報告する．症例は72歳，男性．BPHでCa1交感神経遮断薬をC7年間内服していた．眼科的自覚症状は軽度の眼精疲労と乾燥感であった．細隙灯顕微鏡では，眼瞼に軽度のCpluggingとCvascularityを認め，meibumスコアはC3であった．フルオレセイン染色では，角結膜上皮障害（SPK）スコアはC1で，涙液層破壊時間（BUT）1秒と短縮していた．NCMでは，上下眼瞼ともにマイボスコアはC3で，マイボーム腺は高度に脱落しており，DR-1aでは非侵襲的涙液層破壊時間（NIBUT）はC2秒で涙液の状態は非常に不安定だった．また，Schirmer値はC9Cmm，男性型脱毛症のCNorwood-Hamilton（N-H）分類はCVであった．BPHを含め，MGDの危険因子を有する患者のマイボーム腺を観察することは重要である．CThisCisCaCcaseCofCaC72-year-oldCmaleCpatient,CwhoChadCabenignCprostateChypertrophy（BPH）andCtookCa1blockerfor7years.Hisophthalmicsymptomsweremildeyestrainanddryeye.Ophthalmicexaminationshowedalittlepluggingandvascularityinhiseyelid.However,meibumscorewasgrade3.InC.uoresceinstaining,super.cialpunctatekeratopathy（SPK）scorewas1andbreakuptimeoftear.lm（BUT）was1second.Non-contactinfraredmeibography（NCM）revealedCextensiveClossCofCbothCupperCandClowerCmeibomianCglandsCandCnon-invasiveCbreakCuptime（NIBUT）wasC2secondsCbyCDR-1a.CAlso,CSchirmerCvalueCwasC9CmmCandandrogeneticCalopecia（AGA）CscoreCwasCgradeC5.CItCmayCbeCimportantCtoCobserveCtheCmeibomianCglandsCofCpatientsCwithCtheCriskCfactorsCforCMGD,includingBPH.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）37（4）：480.483,C2020〕Keywords：前立腺肥大症，マイボーム腺機能不全，ドライアイ，非接触型マイボグラフィー，DR-1a．benignprostatehypertrophy,meibomianglanddysfunction,dryeye,non-contactinfraredmeibography,DR-1a.Cはじめにマイボーム腺は，上下の眼瞼に存在する外分泌腺で，瞬目により開口部から脂質を分泌して眼球表面の水分の蒸発を防いでいる．このマイボーム腺の機能や形態は，加齢，環境，ホルモン障害などさまざまな因子によって影響を受けている．たとえば，マイボーム腺を構成する腺細胞は，加齢や炎症などにより萎縮を引き起こす1）．また，腺細胞はアンドロゲンやエストロゲンなどの性ホルモンのレセプターを発現しており2），性ホルモンがマイボーム腺機能に影響を及ぼしていることが示されている3）．したがって，前立腺肥大症（benignprostaticChyperplasia：BPH）や閉経などといった性に関連する体内の変化が，マイボーム腺の変化とそれに伴うドライアイ症状に相関していると推測される．これらのさまざまな要因によって異常をきたした状態をマイボーム腺機能不全（meibomiangrandCdysfunction：MGD）と称し，MGDを有する患者は眼不快感や乾燥感などの自覚症状をしばしば訴える．MGDの診断は，細隙灯顕微鏡での眼瞼・眼表面の詳細な観察がもっとも重要である．加えて，補助診断や重症度評価方法のために，マイボグラフィーやドライアイ観察装置CDR-1a（興和）などを用いることで病態〔別刷請求先〕有田玲子：〒337-0042さいたま市見沼区南中野C626-11伊藤医院Reprintrequests：ReikoArita,M.D.,Ph.D.,ItoClinic,626-11Minaminakano,Minuma-ku,Saitama-shi,Saitama337-0042,CJAPANC480（104）が可視化され，より本質的な眼表面症状の原因究明が可能となる．今回，筆者らは，BPHで長期間内服治療中の患者を診察し，マイボーム腺の著明な脱落を認めたので報告する．CI症例患者：72歳，男性．主訴：軽度の眼精疲労，乾燥感．既往歴：BPH．治療のため，Ca1交感神経遮断薬をC7年間内服．初診時所見：2016年受診時，軽度の眼精疲労と乾燥感があった．進行した男性型脱毛症（androgeneticCalopecia：AGA）を認め，Norwood-Hamilton（N-H）分類はCV（I.VII）であった．細隙灯顕微鏡では，眼瞼スコアはC1（0.3）と軽度で，眼瞼縁に軽度のCpluggingや瞼縁の不整がみられ，一部Cvascularityがみられた．フルオレセイン染色で，角結膜上皮障害（super.cialCpunctateCkeratopathy：SPK）のスコアはC1（0.9）であり，涙液層破壊時間（tearC.lmCbreakCuptime：BUT）はC1秒と短縮していた．また，マイボーム腺圧迫検査によるCmeibumスコアはC3（0.3）で，meibumの質は悪化していた．非接触型マイボグラフィー（non-contactinfraredmeibography：NCM）によるマイボスコアは上下眼瞼ともにC3（0.3）であり，全体的にマイボーム腺の消失領域がかなり広範囲であった．DR-1Ca（興和）で涙液動態を確認したところ，非侵襲的涙液層破壊時間（non-invasiveCbreakuptime：NIBUT）はC2秒で涙液の状態は非常に不安定であり，油層の干渉縞がまったくみられなかった．しかし，SchirmerI法による涙液機能の評価では，Schirmer値9Cmmで，涙液量はある程度保たれていた．CII考按MGDは「さまざまな原因によってマイボーム腺の機能がびまん性に異常をきたした状態であり，慢性の眼不快感を伴う」と定義されている4）．ところが，軽度のマイボーム腺の変化では自覚症状を伴わないことも多く，症状をきたしていないものは臨床的定義から外そうということになっている．しかし，機能の異常があっても自覚症状が伴わない場合，眼科を受診する可能性は低く，予防や治療を介することなくMGDが重症化する可能性がある．今回，眼科的自覚症状の軽度な患者を診察したが，MGDのリスクファクターであるCBPH5）で治療中であった．細隙灯顕微鏡における眼瞼縁の形態学的評価では，本患者に眼瞼縁の慢性炎症所見やマイボーム腺開口部の閉塞を一部認めたが，いずれも比較的軽症なCMGD所見であった．しかし，フルオレセイン染色による涙液層の評価では，BUT1秒の蒸発亢進型ドライアイを認め，眼表面の安定性は悪かった（図1）．このため，さらに詳細に眼瞼を観察することとし，NCMを用いて形態学的な評価を行ったところ，本症例は，上下眼瞼ともにマイボスコアC3であり，広範囲で高度にマイボーム腺が脱落，短縮している像が観察された（図1）．これらのことから眼瞼縁の形態学的変化以上にマイボーム腺構造の破壊は重度であることが示唆された．つぎに，DR-1Caを使用して機能的な評価を行った．DR-1Caは，中央部を含む角膜全体の涙液動態の観察，油層の定性的観察が可能であり，健常者，水分減少型ドライアイ患者，およびCMGD患者によって干渉縞のパターンが異なる6）．本患者の涙液は不安定であり，油層の干渉縞がまったくみられなかった（図2）．これは，マイボーム腺からのCmeibumの量が絶対的に不足していることを意味しており，NCMで観察したマイボーム腺の形態学的な異常所見を裏付けしているものといえる．検査結果から，マイボーム腺の広範囲な形態異常が考えられ，それに伴いマイボーム腺からのCmeibumの絶対量が不足して眼表面の油層が減少し，蒸発亢進型のドライアイになっていることが考えられた．Schirmer値の明らかな減少は認めておらず，水分層の絶対量不足ではないことからも，油層の減少による水分の蒸発が原因であることが強く示唆される．眼瞼縁周囲の形態学的な異常所見は軽症であったため，マイボーム腺からのCmeibum排出口の閉塞には影響がなかったものと考えられる．NCMは，マイボーム腺内のCmeibumを可視化する．したがって，腺構造は破壊されずに保たれ，腺細胞のCmeibum分泌が抑制されている可能性も考えられる．マイボーム腺からのCmeibum分泌機構は不明の部分が多い．マイボーム腺には神経支配があり，交感神経，副交感神経，あるいはこれらに関連する神経伝達物質の受容体が存在することが組織学的に示されており，性ホルモンの受容体も存在している2,7）．しかし，神経系やホルモンがどのようにマイボーム腺の分泌制御にかかわっているのかはよくわかっていない．本患者はBPHやCAGAを発症していたため，性ホルモンのバランスが崩れていた可能性があることや，Ca1交感神経遮断薬を内服していたため，薬剤の作用がマイボームの分泌制御に関与していた可能性がある．本症例は，眼表面の機能が悪化しているにもかかわらず，自覚症状が軽度であった．眼瞼縁の異常が軽症であることが要因と考えられたが，自覚症状と眼瞼縁の異常所見に関する相関はCStudyによってばらつきがあり，はっきりしたことは不明である8,9）．ドライアイにおける眼痛や眼不快感の発生メカニズムとしては角膜神経による知覚が源流であり，角膜神経と性ホルモンやCa1交感神経遮断薬との関連性が予想される．今後，検討していきたい．今回，眼科的に自覚症状や眼瞼周囲所見の異常が明らかでないにもかかわらず，NCMやCDR-1Caなどの診断検査機器図1症例患者の前眼部所見a：plugging（.），vascularity（.）．b：BUT（1秒），SPK（＋）．c：上眼瞼所見（マイボスコア3）．d：下眼瞼所見（マイボスコア3）．機能に影響を及ぼす疾患，あるいは薬剤使用の患者に対し，これらの機器を用いて前向きに検討することは，MGDの重症化予防に貢献するかもしれない．実際，BPHに有意にドライアイが多いことは大規模な疫学調査で報告があり10,11），閉経に伴うドライアイ症状の変化も報告されている12）．また，国内のCBPHの患者数は高齢化や食の西洋化に伴い増加の一途であり13），経産婦女性人口の減少により14），以前と比べて女性の性ホルモンのバランスに変化が生じている可能性がある．このような変化は，将来的に，多人数のマイボーム腺機能に影響を与え，MGDの有病率が増加することが予測される．今後，日常診療で細隙灯顕微鏡に加え，NCMやCDR-1aなどの機器を合わせて使用することで，MGDのより本質的な症状の原因究明が可能となり，病態に合わせた適切な治療に結びつくことが期待される．文献1）AritaCR,CItohCK,CInoueCKCetal：NoncontactCinfraredCmei-bographytodocumentage-relatedchangesofthemeibo-を用いたことで，マイボーム腺の萎縮や眼表面の涙液層動態Cmianglandsinanormalpopulation.OphthalmologyC115：の異常を確認する結果となった．このことは，MGDの患者C911-915,C2008が報告数以上に潜伏していることを示唆するものと考えられ2）WickhamLA,OnoM,SullivanDAetal：Identi.cationofandrogen,estrogen,andprogesteronereceptormRNAsinる．したがって，性ホルモン関連疾患のようなマイボーム腺図2DR.1aによる眼表面涙液動態の観察NIBUT2秒．不安定な涙液で，まったく油層の干渉縞がみられない．theeye.ActaOphthalmolScandC78：146-153,C20003）SullivanDA,SullivanRM,DanaMRetal：Androgende.-ciency,meibomianglanddysfunction,andevaporativedryeye.AnnNYAcadSciC966：211-222,C20024）天野史郎，有田玲子，木下茂ほか；マイボーム腺機能不全ワーキンググループ：マイボーム腺機能不全の定義と診断基準．あたらしい眼科27：627-31,C20105）SchaumbergDA,NicholsJJ,PapasEBetal：Theinterna-tionalCworkshopConCmeibomianglandCdysfunction：reportCofthesubcommitteeontheepidemiologyof,andassociat-edCriskCfactorsCfor,CMGD.CInvestCOphthalmolCVisCSciC52：C1994-2005,C20116）AritaR,FukuokaS,MorishigeN：FunctionalmorphologyofCtheClipidClayerCofCtheCtearC.lm.CCorneaC36（Suppl1）：CS60-S66,C20177）LeDouxMS,ZhouQ,RyanPetal：Parasympatheticinner-vationCofthemeibomianglandsinrats.InvestOphthalmolVisSciC42：2434-2441,C20018）LekhanontCK,CRojanapornCD,CChuckCRSCetal：PrevalenceCofCdryCeyeCinCBangkok,CThailand.CCorneaC10：1162-1167,C20069）JieY,XuL,WuYYetal：PrevalenceofdryeyeamongadultCChineseCinCtheBeijingCEyeCStudy.CEye（Lond）C23：C688-693,C200910）SchaumbergCDA,CDanaCR,CSullivanCDACetal：PrevalenceCofCdryCeyeCdiseaseCamongCUSmen：estimatesCfromCtheCPhysicians’CHealthCStudies.CArchCOphthalmolC127：763-768,C200911）AlghamdiCYA,CKarpCCL,CGalorCACetal：EpidemiologyCofCmeibomianCglandCdysfunctionCinCanCelderlyCpopulation.CCorneaC35：731-735,C201612）SuzukiCT,CMinamiCY,CKomuroCACetal：MeibomianCglandCphysiologyCinCpre-andCpostmenopausalCwomen.CInvestCOphthalmolVisSciC58：763-771,C201713）厚生統計協会：「患者調査」2002年14）厚生労働省：人口動態統計月報年計．2018年＊＊＊</p>
]]></content:encoded>
			<wfw:commentRss>https://www.atagan.jp/article/20200422.htm/feed</wfw:commentRss>
		<slash:comments>0</slash:comments>
		</item>
	</channel>
</rss>
