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	<title>あたらしい眼科オンラインジャーナル &#187; 先天性眼瞼下垂</title>
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		<title>先天性眼瞼下垂に対する前頭筋吊り上げ術のMRD-1，自発性瞬目および涙液貯留量への影響</title>
		<link>https://www.atagan.jp/article/20190125.htm</link>
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		<pubDate>Wed, 30 Jan 2019 15:25:11 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[先天性眼瞼下垂]]></category>
		<category><![CDATA[前頭筋吊り上げ術]]></category>
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		<description><![CDATA[先天性眼瞼下垂に対する前頭筋吊り上げ術のMRD-1，自発性瞬目および涙液貯留量への影響古澤裕貴＊1渡辺彰英＊1横井則彦＊1山中行人＊1,2中山知倫＊1山中亜規子＊1外園千恵＊1＊1京都府立医科大学大学院視覚機能再生外科学 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>先天性眼瞼下垂に対する前頭筋吊り上げ術のMRD-1，自発性瞬目および涙液貯留量への影響古澤裕貴＊1渡辺彰英＊1横井則彦＊1山中行人＊1,2中山知倫＊1山中亜規子＊1外園千恵＊1＊1京都府立医科大学大学院視覚機能再生外科学＊2国立長寿医療研究センター病院眼科CE.ectsofFrontalisSuspensionforCongenitalBlepharoptosisonMRD-1,SpontaneousBlinkFunctionandTearVolumeYukiFurusawa1）,AkihideWatanabe1）,NorihikoYokoi1）,YukitoYamanaka1,2）C,TomonoriNakayama1）,AkikoYamanaka1）andChieSotozono1）1）DepartmentofOphthalmology,KyotoPrefecturalUniversityofMedicine,2）DepartmentofOphthalmology,NationalCenterforGeriatricsandGerontologyC目的：先天性眼瞼下垂に対する前頭筋吊り上げ術前後のCMRD-1（marginre.exdistance-1），自発性瞬目機能および涙液貯留量の変化について検討すること．方法：前頭筋吊り上げ術を施行した挙筋機能のない先天性眼瞼下垂C10例C12眼を対象に，術前，術後C1.5，術後C3カ月の時点でのCMRD-1，涙液メニスカスの曲率半径CR，自発性瞬目を測定した．また，挙筋短縮術を施行した後天性眼瞼下垂C44例C76側を対照群として曲率半径CRおよび自発性瞬目をそれぞれ比較検討した．結果：先天性眼瞼下垂群では術後CMRD-1が有意に増加したが，術前後の曲率半径CRおよび自発性瞬目に有意差を認めなかった．後天性眼瞼下垂群の比較では，瞬目回数，開閉瞼時の移動距離に有意差を認めた．結論：先天性眼瞼下垂に対する前頭筋吊り上げ術は，自発性瞬目および涙液貯留量に影響を与えず，先天性眼瞼下垂は後天性眼瞼下垂に比べ閉瞼機能においても低下がみられることが示唆された．CPurpose：ToCassessCtheCchangesCinCspontaneousMRD-1（marginCre.exdistance-1）C,blinkCfunctionCandCtearCvolumeCafterCfrontalisCsuspensionCforCcongenitalCblepharoptosis.CMethods：12eyesCofC10congenitalCblepharoptosisCpatientsCwithoutClevatorCfunctionCunderwentCfrontalisCsuspension.CMRD-1,CtearCmeniscusradius（R）C,numberCofCspontaneousblinksanduppereyelidkinematicswereassessedpreoperativelyandat1.5and3monthspostopera-tively.C76eyesCofC44patientsCwithCgoodClevatorCfunctionCwhoCunderwentClevatorCaponeurosisCadvancementCwereCcomparedwithcongenitalblepharoptosispatients.Results：OnlyMRD-1signi.cantlyincreasedafterfrontalissus-pension；RCandCspontaneousCblinkCfunctionCdidCnotCsigni.cantlyCchange.CComparisonCofCcongenitalCandCacquiredCblepharoptosisshowednosigni.cantdi.erencesinclosingandopeningeyeliddistance.Conclusion：Itissuggestedthatperformingfrontalissuspensionforcongenitalblepharoptosisdoesnota.ectblinkfunctionortearvolume,andthatclosingeyelidfunctionincongenitalblepharoptosisissigni.cantlyweakerthaninaqcuiredblepharoptosis.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）C36（1）：115.120,C2019〕Keywords：先天性眼瞼下垂，前頭筋吊り上げ術，自発性瞬目，涙液メニスカス．congenitalblepharoptosis,fron-talissuspention,spontaneousblink,tearmeniscus.Cはじめににもかかわらず，たえず繰り返される不随意的な瞬目で，角ヒトの瞬目は随意性瞬目，自発性瞬目，反射性瞬目のC3種膜表面の湿潤化により，良好な視野および実用視力を得るこに分類されるが，もっとも多く行われているのは自発性瞬目とを目的としている1,2）．また，正常眼における自発性瞬目である．この瞬目は開瞼を維持している間，外的刺激がない時の上眼瞼の移動距離と最大速度に正の相関があるとされ〔別刷請求先〕渡辺彰英：〒602-8566京都市上京区河原町広小路上ル梶井町C465京都府立医科大学大学院視覚機能再生外科学Reprintrequests：AkihideWatanabe,M.D.,Ph.D.,DepartmentofOphthalmology,KyotoPrefecturalUniversityofMedicine,465Kajii-cho,Kawaramachi,Hirokojiagaru,Kamigyo-ku,Kyoto602-8566,JAPANC代表的な眼瞼疾患の一つとして眼瞼下垂があげられる．眼瞼下垂は上眼瞼縁が挙上不全となり瞳孔領が隠れ，上方の視野が妨げられ，視野狭窄という機能的障害をきたす疾患である．大きく分類すると先天性眼瞼下垂と後天性眼瞼下垂に分けられ，先天性眼瞼下垂は一部は両側性のものや，瞼裂狭小症候群などの遺伝性疾患から発症するものもあるが，多くは片側性であり，そのほとんどは遺伝と無関係に起こり，おもに上眼瞼挙筋の発育不全が原因とされる5）．後天性眼瞼下垂は加齢に伴う退行性眼瞼下垂がもっとも頻度が高く，またハードコンタクトの長期着用により発症する場合もある6）．LF（levatorfunction）がC0Cmmであり，挙筋機能がない場合の先天性眼瞼下垂に対する術式は，おもに前頭筋吊り上げ術が選択される．前頭筋吊り上げ術は，ナイロン糸などを埋没して行うものと，EPTFEパッチCII（ゴアテックスCRシート）7）や大腿筋膜などを眉毛上から眼瞼までのトンネルを通して行うものに分けられ，いずれも前頭筋と上眼瞼を繋いで上眼瞼を引き上げる術式である．後天性眼瞼下垂に対しては，Whitnall靭帯より末梢である上眼瞼挙筋腱膜（aponeuro-sis）単独の短縮術か，aponeurosisとCMuller筋の両者の短縮術が選択されることが多い6）．これらの眼瞼下垂手術に伴い開瞼時の眼瞼位置が変わることによる瞬目機能および導涙機能の変化について，後天性眼瞼下垂では，上眼瞼の開瞼移動距離，開瞼最大速度は健常者に近づき8），涙液貯留量は術後減少する傾向にあると報告されている9.11）．先天性眼瞼下垂の自発性瞬目についても，患者自身の筋膜を用いた吊り上げ術を行った場合，上眼瞼の開閉瞼時移動距離および速度は低下したという報告がある4）．筆者らは，本研究と同じ術式であるCEPTFEパッチCII（ゴアテックスCRシート）を用いた前頭筋吊り上げ術後，開瞼時における上眼瞼の移動距離および最大速度は改善し健常者に近づくと過去に報告したが，症例数がC1例C1眼であり，涙液貯留量については触れていなかった12）．今回筆者らは，さらに症例数を増やし，瞬目を非侵襲的かつ簡便で詳細に観察することができる瞬目高速解析装置7）を用いて，術前，術後C1.5カ月，術後C3カ月の先天性眼瞼下垂のCMRD-1，自発性瞬目および涙液貯留量の変化について検討したので報告する．CI対象および方法対象は，2013年C1月.2017月C9月に京都府立医科大学附属病院眼科を受診し，先天性眼瞼下垂に対しCEPTFEパッチIIを用いて前頭筋吊り上げ術を施行したC10例C12側（男性C5例，女性C5例，平均年齢C27.1歳，片側C8側，両側C2側）である．また，対照群とした後天性眼瞼下垂は，眼瞼挙筋短縮術を施行したC44例C76側（男性C8例，女性C36例，平均年齢69.2歳，片側C12側，両側C32側）である．眼瞼下垂術前後の上眼瞼位置の評価は，瞳孔角膜反射から上眼瞼縁までの距離であるCmarginre.exdistance-1（MRD-1）を用いた13,14）．MRD-1を術前および術後C1.5カ月，3カ月の時点で計測し検討した．先天性眼瞼下垂では上眼瞼挙筋機能CLFがC0Cmmで挙筋機能を有しない患者を，後天性眼瞼下垂ではCLFがC10Cmm以上で挙筋機能が良好である患者を対象とした．計測方法として，LFは細隙灯顕微鏡に患者が顔をのせた状態で上方視と下方視における上眼瞼縁の移動距離を万能瞳孔計で計測した．MRD-1は細隙灯顕微鏡で前眼部を撮影した画像から，角膜反射と上眼瞼縁の距離を解析ソフトで測定した．また，対象は，他の眼瞼疾患やその手術歴がなく，治療中の点眼または軟膏の使用もなく，涙道通過障害のない症例に限定した．対象の患者には京都府立医科大学医学倫理審査委員会の承認を得たうえでインフォーム・ドコンセントを行い，同意を得て測定を行った．自発性瞬目の測定には瞬目高速解析装置2,13）を用いた．この装置はC1CkHzの計測性能をもち，画像の取得から，画像処理，信号出力までをC1Cms単位で行うことが可能なインテリジェントビジョンシステム（IVSカメラ：浜松ホトニクス）を搭載している．装置内の視標には，網膜細胞への障害性が低いとされる緑色CLED（BG1102W：スタンレー電気）を使用している．被験者は顎台の上に顔を乗せるだけで測定が可能であるため，幼児から高齢者まで広範囲な年齢層を対象にすることができる．また，機器が被験者の眼部周辺に直接触れずに計測できる，簡便かつ非侵襲的な測定機器である．また，1CkHzと高精度の瞬目情報を取得できることにより今までとらえられなかった上眼瞼の動きを検討することができる2,14）．自発性瞬目では，左右の眼の様子をそれぞれC40秒間ずつ撮影し，得られた合計C8万枚の映像画像を再生した．この際，明らかに随意性瞬目と思われるものを除外した後に自発性瞬目を解析するソフトウェアを用いて解析を行った．このソフトウェアは，上眼瞼位置を画像の輝度情報から算出しており，上眼瞼の速さがC10Cmm/sを上回っている区間を瞬目区間とし，その区間を瞬目時間，その区間中の最大速度をその瞬目の最大速度，その区間の上眼瞼の移動量を瞬目の深さとして抽出している．瞬目判定の閾値については，中村がこれまで瞬目高速解析装置で正常なCLFをもつ被験者から得たデータをもとに，自発性瞬目であると明確に判断できるものを上眼瞼の速度C10Cmm/sであると判断した2）．こうして得られた上眼瞼位置のデータをもとに上眼瞼の位置，速度をC±5Csで移動平均化することができる15）．データから得られた各瞬目の瞬目回数，閉瞼時，開瞼時それぞれにおける上眼瞼移動距離，上眼瞼移動期間，最大速度と閉瞼から開瞼に移行するまでの閉瞼静止期間の合計C8項目を導き（図1），被験者ごとの各パラメータを平均化し，それを各被験者の代表値とした．上眼瞼の速度上眼瞼縁の位置（mm/sec）（mm）時間（sec）a：閉瞼移動距離（mm），b：閉瞼移動期間（msec），c：閉瞼最大速度（mm/sec），d：静止期間（msec），e：開瞼移動期間（msec），f：開瞼移動距離（mm），g：開瞼最大速度（mm/sec）図1自発性瞬目の測定波形涙液貯留量はCvideo-meniscometer16）を用い涙液メニスカスの曲率半径CRを測定し，定量的評価を行った．涙液貯留量は涙液メニスカスの曲率半径CRと正の相関をもつ．video-meniscometerは，反射性流涙を避けるために照射光が眼球に当たらないように，下方涙液メニスカスに水平縞のターゲットを投影し，得られた涙液メニスカスの像を解析した．基本原理は，水平縞のターゲットを涙液メニスカス表面に投影してその反射像をとらえ，反射像の水平縞の線幅のターゲットの線幅を凹面鏡の光学式に当てはめて，涙液メニスカスの曲率半径を式（1）より算出するものである15）．CICR＝2W×─T（1）R＝涙液メニスカスの曲率半径（mm）W＝ワーキング長（mm）I＝イメージングサイズ（mm）T＝ターゲットサイズ（mm）CII結果1.先天性眼瞼下垂の術前後比較前頭筋吊り上げ術の術前後における平均CMRD-1を比較したところ，術前と術後C1.5カ月，術前と術後C3カ月において，有意に増加していた（p＜0.01）（表1）．前頭筋吊り上げ術前と術後C1.5カ月時点の自発性瞬目における各パラメータの平均値は，開閉瞼時移動期間は増加傾向にあったが，いずれのパラメータについても有意差は認められず，術前と術後C3カ月も同様であった（表1）．また，涙液メニスカスの曲率半径CRの平均値も術前後で有意差は認められなかった（表1）．表1先天性眼瞼下垂における術前後のパラメータ各パラメータ術前術後C1.5カ月術後C3カ月MRD-1（mm）C0.02±0.17C3.00±0.36＊C3.39±0.34＊曲率半径CR（mm）C0.27±0.01C0.26±0.07C0.21±0.02瞬目発生回数（回）C8.86±2.03C8.13±1.68C7.43±1.65閉瞼移動距離（mm）C3.12±0.25C2.85±0.21C3.27±0.13閉瞼移動期間（ms）C75.41±2.73C103.21±12.35C98.32±4.14閉瞼最大速度（mm/s）C72.78±6.67C66.74±23.20C61.14±6.06静止期間（ms）C77.51±46.74C62.73±14.77C63.95±11.81開瞼移動距離（mm）C2.52±0.20C2.71±0.41C2.67±0.32開瞼移動期間（ms）C95.08±8.06C113.46±7.44C106.04±11.17開瞼最大速度（mm/s）C46.22±4.06C35.73±3.15C39.54±1.92C術前を基準として，各期間と比較平均値C±標準誤差．＊：p＜0.01Friedman検定．表2後天性眼瞼下垂における術前後のパラメータ各パラメータ術前術後C1.5カ月術後C3カ月MRD-1（mm）C0.08±0.19C3.82±0.12＊C4.00±0.118＊LF（mm）C10.91±0.292C12.53±0.27＊C12.94±0.26＊曲率半径CR（mm）C0.32±0.02C0.28±0.03＊＊C0.23±0.01＊瞬目発生回数（回）C14.54±1.75C14.41±1.52C15.72±1.61閉瞼移動距離（mm）C5.76±0.21C6.13±0.27C6.81±0.284＊閉瞼移動期間（ms）C78.84±1.67C86.47±2.62＊C90.02±2.68＊閉瞼最大速度（mm/s）C129.41±5.57C137.15±5.47C150.75±5.92＊静止期間（ms）C16.41±1.72C14.85±3.20＊＊C14.56±10.31＊＊開瞼移動距離（mm）C5.11±0.23C5.26±0.26C5.90±0.30＊開瞼移動期間（ms）C175.11±4.14C180.36±5.20C186.53±6.01開瞼最大速度（mm/s）C47.93±2.39C50.58±2.60C52.42±2.53＊＊術前を基準として，各期間と比較平均値C±標準誤差．＊：p＜0.01，＊＊：p＜0.05Friedman検定．C2.後天性眼瞼下垂の術前後比較今回対照群とした後天性眼瞼下垂について，MRD-1は術前と術後C1.5カ月（p＜0.01），術前と術後C3カ月（p＜0.01）において有意に増加した（表2）．LFは術前と術後C1.5カ月（p＜0.05），術前と術後C3カ月（p＜0.05）において有意に増加した（表2）．涙液メニスカスの曲率半径CRは，術前と術後C1.5カ月（p＜0.05），術前と術後C3カ月（p＜0.01）において有意に減少した（表2）．自発性瞬目における各パラメータの平均値において，閉瞼移動距離は，術前と術後C3カ月（p＜0.01）において有意に増加した（表2）．閉瞼移動期間は，術前と術後C1.5カ月（p＜0.01），術前と術後C3カ月（p＜0.01）において有意に増加した（表2）．閉瞼最大速度は，術前と術後C3カ月（p＜0.01）において有意に増加した（表2）．閉瞼静止期間は術前と術後C1.5カ月（p＜0.05），術前と術後C3カ月（p＜0.05）において有意に減少した（表2）．＊7＊8765開瞼移動距離（mm）5432432110（カ月）平均値±標準誤差，＊：p<0.01Mann-WhitneyU検定図2先天性眼瞼下垂と後天性眼瞼下垂における閉瞼移動距離の比較表3片側性の先天性眼瞼下垂における瞬目回数疾患側眼の瞬目回数健常側眼の瞬目回数（回）（回）術前C8.86±2.03C12.73±3.59術後C1.5カ月C8.13±1.68C12.52±2.36術後C3カ月C7.43±1.65C11.89±3.33平均値C±標準誤差．開瞼移動距離は術前と術後C3カ月で有意に増加した（p＜0.01）（表2）．開瞼移動期間は術前後で有意差は認められなかった（表2）．開瞼最大速度は術前と術後C3カ月で有意に増加した（p＜0.05）（表2）．C3.先天性眼瞼下垂と後天性眼瞼下垂との術前後比較先天性眼瞼下垂と後天性眼瞼下垂について，術前後で各パラメータを比較したところ，有意差が認められたのは，瞬目回数（p＜0.05），閉瞼時における移動距離（p＜0.01），最大速度（p＜0.01），開瞼時における移動距離（p＜0.01），移動期間（p＜0.01）であった．なかでも瞬目機能の評価に重要である上眼瞼移動距離の結果を図2,3に示す．この有意差が認められたパラメータでは，後天性眼瞼下垂の値がすべて先天性眼瞼下垂を上回る結果となった．また，片側性の先天性眼瞼下垂の瞬目回数を疾患側と健常側に分け測定し比較したところ，有意差は認められなかった（表3）．CIII考按先天性眼瞼下垂に対する外科的治療である前頭筋吊り上げ術は，EPTFEパッチCII（ゴアテックスCRシート）などを用いて眉毛上の前頭筋と上眼瞼を連結し，眉毛の挙上とともに上眼瞼を開瞼させる術式である．今回，前頭筋吊り上げ術後にMRD-1は有意に増加した．したがって，前頭筋吊り上げ術は視野狭窄の改善に有効であることが示された．0（カ月）平均値±標準誤差，＊：p<0.01Mann-WhitneyU検定図3先天性眼瞼下垂と後天性眼瞼下垂における開瞼移動距離の比較自発性瞬目の計測については，これまでさまざまな手法や機械を用いて研究が行われてきた．代表的なものとしてビデオカメラ17,18）による撮影方法や筋電図19），Capacito-Oculog-raphy20）法，サーチコイル法21）が報告されているが，いずれの測定法も長所と短所が存在する．ビデオカメラによる撮影方法の場合，非侵襲的であるがC1秒間に撮像できる枚数が数十枚ほどに制約され，約C100Cmsecで生じる瞬目の上眼瞼を正確に追跡しながら測定することが困難であった．Capaci-to-Oculography法は電極と眼球や眼瞼などの突出部分との距離変化による空間静電容量を記録するため非侵襲であるが，瞬目時における移動距離や移動期間などの詳しいパラメータを得ることができない問題があった．また，筋電図，サーチコイル法では正確な瞬目の動作や移動距離などの各パラメータを得ることができる一方，装置の準備に時間を要することや侵襲的であることが問題となる．今回用いた瞬目高速解析装置は非侵襲の瞬目測定が可能であり，1CkHzの計測性能とインテリジェントビジョンシステムにより，これまで報告になかった眼瞼下垂と自発性瞬目の変化について詳細な測定を可能とした．筆者らは過去に，先天性眼瞼下垂の瞬目機能について，前頭筋吊り上げ術後，開閉瞼時ともに上眼瞼移動距離，最大速度，瞬目期間が増加し12），後天性眼瞼下垂については挙筋短縮術後に開瞼時上眼瞼移動距離が増加し，それに伴って開瞼時最大速度および開瞼時上眼瞼移動期間も増加した8）という報告をした．今回の結果では，先天性眼瞼下垂は術前から術後C1.5カ月，術後C3カ月の各測定時において，閉瞼時および開瞼時のいずれのパラメータにも有意な変化はみられず，既報の結果と異なったが，過去の報告がC1例報告のみであったことが今回の検討結果と異なる原因と考えられる．後天性眼瞼下垂では，閉瞼時における移動距離，移動期間，最大速度，また開瞼時における移動距離，最大速度で術後有意に増加し，閉瞼静止期間で術後有意に減少した．既報とは開瞼時の移動期間の点で異なる結果となったものの，今回の結果に01.5301.53自発性瞬目の原理は，上眼瞼挙筋の伸展性が眼輪筋の収縮に対して柔軟に伸びることを可能にしていることから成り立ち，上眼瞼のさまざまな動きは眼輪筋と上眼瞼挙筋の張力によるバランスによって起こり，眼輪筋の張力が挙筋に勝れば上眼瞼は下降し，釣り合えば停止し，弱まれば上昇するというものである2）．後天性眼瞼下垂では，眼瞼挙筋短縮によって上眼瞼挙筋の弛緩が改善され，上眼瞼挙筋の収縮機能が術前に比べて増加し，開瞼時の眼輪筋の張力と上眼瞼挙筋の張力の差が術前より増加したことで，開瞼時のパラメータ数値も増加したとされる．また，閉瞼静止期間の減少の原因として，上眼瞼挙筋の筋張力の増加や，涙液貯留量の減少による開閉瞼方向の涙液張力が弱まったことがあげられる．一方で，先天性眼瞼下垂症例では挙筋機能がないため，上眼瞼挙筋の収縮機能はない．加えて，前頭筋吊り上げ術はこの挙筋機能を改善するものではないことから，術後においても瞬目機能に変化がみられなかったと考えられる．筆者らの過去の報告12）で，術後に自発性瞬目の各パラメータ値が上昇した理由として，症例数がわずかC1例と少なかったこと，そして用いた測定装置および測定条件が本研究と同じであることから，本来行っていた自発性瞬目が設定した測定閾値に達しておらず認識されていないものが多かったことが原因であると考えられる．また，Baccegaらの報告では，自己筋膜移植の吊り上げ術後における自発性瞬目の振幅および最大速度は低下したとしている4）．この報告は，計測時間がC5分と本研究に比べて長い測定時間であるなど条件が異なるほか，計測機器もC250CHzと本研究の瞬目高速解析装置のC1CkHzに比べ低い周波数で計測しており，これらが相違の結果に関係していると考えられる．瞬目と涙道のポンプ機能の関係についてはCKakizakiが報告したように，涙道は眼輪筋とCHorner筋（眼輪筋涙.部）が関与する機構で生じる涙道ポンプの作用によって行われる22.24）．眼輪筋収縮時（閉瞼時）は，眼輪筋とCHorner筋が収縮する．Horner筋は瞼板と後涙.稜を最短にするよう収縮するため涙.から離れ，涙.はCmedialCcanthalCtendon（MCT）後枝や結合組織に牽引され外側に拡張する．また，このときCHorner筋は上・下涙小管を圧平し，起始方向である後内側に牽引することで涙液を総涙小管方向に排出する．眼輪筋弛緩時（閉瞼時）は，眼輪筋，Horner筋は弛緩するため，Horner筋は元に戻ろうとし，眼窩脂肪に押され前内側方向に凸の弓形になり，MCT後枝，結合組織を介して涙.上部は収縮する．このとき，圧平されていた上・下涙小管は拡張し，涙点から涙液を吸引する．したがって，瞬目時の開瞼・閉瞼程度が大きくなるほど涙道ポンプ機能も大きくなることが推測される9,10）．涙液メニスカスの曲率半径CRについて，先天性眼瞼下垂は術前後で有意な変化がなく，涙液貯留量の増減は認められなかったが，後天性眼瞼下垂は術後に涙液貯留量が有意に減少した．後天性下垂については涙液貯留量においても，術後に減少したという報告9.11）と一致する結果となった．後天性眼瞼下垂の術後に涙液貯留量が減少した理由として，自発性瞬目が深くなったこと，つまり眼瞼下垂手術により上眼瞼位置が挙上し，上眼瞼移動距離の増加に伴い開瞼時の眼輪筋の拡張程度が増加したこと，閉瞼時上眼瞼移動距離の増加に伴い閉瞼時の眼輪筋の収縮程度が増加したことが関連していると考えられる．したがって，先天性眼瞼下垂の涙液貯留量が増減しなかったのは，術前後で瞬目機能に変化がなく，眼輪筋の拡張および収縮程度に変化がなかったことが原因であると示唆される．瞬目回数については，後天性眼瞼下垂の数値が先天性眼瞼下垂と比較して有意に大きな値をとった．健常者の加齢性による自発性瞬目の回数については木村が報告しており25），年齢による瞬目回数の変化はないとしているが，眼瞼下垂手術を施行した例に対しての報告はない．自発性瞬目回数は中枢ドーパミン神経系により支配されていると考えられており26），上眼瞼挙筋機能の有無が瞬目回数に影響を与える可能性は低いと推定できる．そこで，片側性の先天性眼瞼下垂患者の疾患眼と健常眼の瞬目回数を比較したところ，疾患眼が健常眼よりも少ない回数となった．また，健常側の眼の瞬目回数と後天性眼瞼下垂の瞬目回数を比べた結果，有意差は認められなかった．したがって，本来は疾患眼の上眼瞼も健常眼と同程度の頻度で瞬目を行っているが，上眼瞼の移動速度が本実験で設定したC10Cmm/sを超えておらず，自発性瞬目として算出されなかったことが後天性下垂と比較して瞬目回数が少なくなった原因と考えられる．この結果は，先天性眼瞼下垂の瞬目が微弱なものであり，後述の先天性眼瞼下垂の上眼瞼最大速度や移動距離が後天性眼瞼下垂に比べ低いことを示唆するものといえる．また，若年層の多い先天性眼瞼下垂と高齢層の多い後天性眼瞼下垂の瞬目回数に変化がみられないことは木村の報告結果25）と一致する．開瞼時の瞬目機能においては，術前後で，移動距離，最大速度で後天性眼瞼下垂の値が先天性眼瞼下垂と比較して有意に大きな値をとった．本研究の先天性眼瞼下垂患者は上眼瞼挙筋機能を有しておらず，十分に収縮できない．上眼瞼挙筋機能は術後においても変化することはないため，術前後で後天性眼瞼下垂に比べて低い数値をとったと考えられる．また，閉瞼時においても，後天性眼瞼下垂の値が移動距離，移動期間で先天性眼瞼下垂と比較して有意に大きな値をとった．閉瞼時に収縮するのは眼輪筋であるが，上眼瞼挙筋が連動的に弛緩して閉瞼が行われる．しかし，先天性眼瞼下垂では眼輪筋の収縮力に異常はないにもかかわらず閉瞼が弱く，閉瞼時の移動距離，最大速度は後天性眼瞼下垂に比べて有意文献1）平岡満里：瞬目の生理と分析法．神経眼科C11：383-390,C19942）中村芳子，松田淳平，鈴木一隆ほか：瞬目高速解析装置を用いた自発性瞬目の測定．日眼会誌C112：1059-1067,C20083）EvingerCC,CManningCKA,CSibonyPA：EyelidCmovements.CMechanismsCandCnormalCdata.CInvestCOphthalmolCVisCSciC32：387-400,C19914）BaccegaA,GarciaDM,CruzAA：SpontaneousblinkingkinematicsCinCpatientsCwhoChaveCundergoneCautogeneousCfasciaCfrontalisCsuspension.CCurrCEyeCResC42：1248-1253,C20175）SamiraY：ApproachCtoCaCpatientCwithCblepharoptosis.CNeuroSciC37：1589-1596,C20166）渡辺彰英，荒木美治：各疾患の手術治療と適応．顕微鏡下眼形成手術，1,20，メディカルビュー社，20137）SteinkoglerFJ,KucherA,HuberEetal：Gore-Texsoft-tissuepatchfrontailstechniqueincongenitalptosisandinblepharophimosis-ptosisCsyndrome.CPlastCReconstrCSurgC92：1057-1067,C19938）大前まどか，渡辺彰英，横井則彦ほか：眼瞼下垂手術前後における自発性瞬目の定量的評価．眼科C54：1197-1201,C20129）WatanabeA,KakizakiH,SelvaDetal：Short-termchang-esCintearvolumeafterblepharoptosisrepair.CorneaC33：C14-17,C201410）WatanabeA,SelvaD,KakizakiHetal：Long-termchang-esCintearvolumeafterblepharoptosissurgeryandbleph-aroplasty.InvestOphthalmolVisSciC56：54-58,C201411）岡雄太郎，渡辺彰英，脇舛耕一ほか：眼瞼下垂手術後における涙液貯留量の変化．眼科手術C28：624-628,C201512）山中行人，渡辺彰英，木村直子ほか：片側性先天性眼瞼下垂における前頭筋吊り上げ術前後での自発性瞬目を検討した1例．日本臨床眼科学会講演集C67：881-885,C201313）MeyerdR,LinbergJV,PowellSRetal：QuantitatingthesuperiorvisualC.eldlossassociatedwithptosis.ArchOph-thalmolC107：840-843,C198914）TakahashiCY,CKakizakiCH,CMitoCHCetal：AssessmentCofCtheCpredictiveCvalueCofCintraoperativeCeyelidCheightCmea-surementsCinCsittingCandCsupineCpositionsCduringCblepha-roptosisCrepair.COphthalmicCPlastCReconstrCSurgC23：119-121,C200715）鈴木一隆，豊田春義，宅見宗則ほか：インテリジェントビジョンセンサを用いた高速瞬目計測装置．信学技報C109：C1-4,C200916）YokoiCN,CBronCA,CTi.anyCJCetal：Re.ectiveCmeniscome-try.anon-invasivemethodtomeasuretearmeniscuscur-vature.BrJOphthalmolC83：92-97,C199917）CasseG,SauvageJP,AdenisJPetal：Videonystagmogra-phytoassessblinking.GraefesArchClinExpOphthalmol245：1789-1796,C200718）WuCZ,CBegleyCC,CPortCNCetal：TheCe.ectsCofCincreasingCocularCsurfaceCstimulationConCblinkingCandCtearCsecretion.CInvestOphthalmolVisSciC56：4211-4220,C201519）SternJA,WalrathLC,GoldsteinR：Theendogenouseye-blink.PsychophysiologyC21：22-23,C198420）保坂良資，渡辺瞭：まばたき発生パターンを指標とした覚醒水準評価の一方法．人間工学C19：161-167,C198321）RobinsonDA：ACmethodCofCmeasuringCeyeCmovemnentCusingascleralsearchcoilinamagneticC.eld.IEEETransBiomedEng10：137-145,C196322）KakizakiH,ZakoM,MiyaishiOetal：Thelacrimalcana-liculusandsacbroderedbytheHorner’smusclefromthefunctionallacrimaldrainagesystem.OphthalmologyC112：C710-716,C200523）柿崎裕彦：内眥部の解剖と導涙機構．日眼会誌C111：857-863,C200724）柿崎裕彦，木下慎介：流涙のメカニズムと眼瞼へのアプローチ．眼科手術C20：347-351,C200725）木村直子，渡辺彰英，鈴木一隆ほか：目高速解析装置を用いた瞬目の加齢性変化の検討．日眼会誌C116：862-868,C201226）CruzAA,GarciaDM,PintoCTetal：SpontaneouseyebC-linkactivity.OculSurfC9：29-41,C2011＊＊＊</p>
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		<title>先天性眼瞼下垂の弱視関連因子についての検討</title>
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		<pubDate>Sun, 30 Mar 2014 15:38:56 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科31（3）：465.472，2014c先天性眼瞼下垂の弱視関連因子についての検討秋山智恵＊1中原尚美＊1森紀和子＊1野口昌彦＊2北澤憲孝＊1＊1長野県立こども病院眼科＊2同形成外科ClinicalF [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科31（3）：465.472，2014c先天性眼瞼下垂の弱視関連因子についての検討秋山智恵＊1中原尚美＊1森紀和子＊1野口昌彦＊2北澤憲孝＊1＊1長野県立こども病院眼科＊2同形成外科ClinicalFactorsAssociatedwithAmblyopiainPatientswithCongenitalBlepharoptosisTomoeAkiyama1）,NaomiNakahara1）,KiwakoMori1）,MasahikoNoguchi2）andNoritakaKitazawa1）1）DepartmentofOphthalmology,2）DepartmentofPlasticSurgery,NaganoChildren’sHospital2002.2012年までの10年間に長野県立こども病院眼科を受診した先天性眼瞼下垂133例159眼（片眼性107例107眼，両眼性26例52眼）を対象とし，弱視関連因子について検討した．代償頭位は両眼性眼瞼下垂と片眼性眼瞼下垂中等度例に顎上げ傾向がみられた．調節麻痺下屈折検査は85例97眼（片眼性73例73眼，両眼性12例24眼）に施行できた．屈折異常は遠視性複乱視の占める割合が最も高かった．屈折異常の程度は97眼中78眼（80.4％）が軽度であった．乱視は片眼性眼瞼下垂よりも両眼性眼瞼下垂で有意に強く，また両眼性眼瞼下垂では重度例で有意に強かった．片眼性眼瞼下垂の健眼と患眼の比較では患眼に有意に強い遠視と乱視が認められた．片眼性眼瞼下垂73例中29例（39.7％）に1.0D以上の遠視性不同視を認めた．全眼瞼下垂133例中15例（11.3％）に斜視を認めた．先天性眼瞼下垂の弱視関連因子として，乱視，遠視性不同視，斜視を高頻度に認めた．治療は手術のみならず，屈折異常および斜視の適切な早期管理が推奨される．Thefactorsofamblyopiawerestudiedthrough10yearsofourexperience,from2002to2012.Subjectsconsistedof159eyes（133cases）withcongenitalblepharoptosis,comprising107unilateraland26bilateralcases.Typicalcompensatoryheadposturewasjawupward,mainlyobservedinbilateralandmildunilateralblepharoptosis.Hyperopiccompoundastigmatismwasobservedatthehighestrateasrefractoryerror.Mildrefractoryerrorswereobservedin78eyesof97cases.Thegradeofastigmatismwashigherinunilateralthaninbilateralblepharoptosisandwassignificantlyhighinseverebilateralblepharoptosis.Inthecasesofunilateralblepharoptosis,comparisonbetweenunaffectedandaffectedeyesshowedthattheaffectedeyeshadhigherhyperopicdegreeandastigmaticdegree.Hyperopicanisometropiaofnotlessthan1.0diopterwasseenin29of73casesofunilateralblepharoptosis.Strabismuswasseenin15ofthe133casesofblepharoptosis.Incongenitalblepharoptosis,inadditiontosurgery,itisrecommendedthatrefractiveerrorandstrabismusbeappropriatelymanagedfromanearlyage.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）31（3）：465.472,2014〕Keywords：先天性眼瞼下垂，片眼性，両眼性，下垂の程度，乱視，遠視性不同視．congenitalblepharoptosis,unilateralptosis,bilateralptosis,gradeofptosis,astigmatism,hyperopicanisometropia.はじめに小児でみられる眼瞼下垂には先天性眼瞼下垂（単純型），先天性外眼筋線維化症候群，動眼神経麻痺，重症筋無力症，Horner症候群，眼瞼縮小症候群，MarcusGunn症候群などがある．なかでも単純型先天性眼瞼下垂は小児で最もよくみられる下垂であり，眼瞼挙筋の変性と筋周囲の線維化のため眼瞼可動域が狭く，上方視時に上眼瞼が下がり，下方時にはむしろ上眼瞼があがっているのが病態である1）．また，先天性眼瞼下垂は視性刺激遮断による弱視だけでなく，斜視，屈折異常，特に乱視による弱視を伴うことが多いと報告されている2.4）．今回，片眼性および両眼性の単純型先天性眼瞼下垂を対象とし，弱視関連因子と考えられる代償頭位，屈折異常，斜視の合併について検討したので報告する．I対象および方法対象は，2002.2012年までの10年間に長野県立こども〔別刷請求先〕秋山智恵：〒399-8288長野県安曇野市豊科3100長野県立こども病院眼科Reprintrequests：TomoeAkiyama,DepartmentOphthalmology,NaganoChildren’sHospital,3100Toyoshina,Azumino,Nagano399-8288,JAPAN0910-1810/14/\100/頁/JCOPY（161）465病院眼科を受診した先天性眼瞼下垂133例159眼である．内訳は，片眼性107例107眼，両眼性26例52眼で，性別は男児72例（片眼性60例，両眼性12例），女児61例（片眼性47例，両眼性14例）であった．これら対象について，1.初診時年齢，2.下垂の程度および代償頭位，3.手術，4.屈折異常，5.斜視の合併率について検討した．眼瞼下垂の程度は，片眼性では，正常頭位で瞳孔領が完全に露出しているものを軽度，瞳孔領の一部が隠れているものを中等度，完全に隠れているものを重度とした．また，両眼性では，正常頭位で両眼ともに瞳孔領が完全に露出しているものを軽度，両眼ともに瞳孔領の一部が隠れているものおよび両眼の瞳孔領の露出に左右差があるものを中等度，両眼ともに瞳孔領が完全に隠れているものを重度とした．なお，屈折異常の検討においては，両眼性も片眼性と同様に単眼ずつ下垂の程度判定を行った．屈折検査は，トロピカミド・塩酸フェニレフリン，塩酸シクロペントラートもしくは硫酸アトロピン点眼による調節麻痺下で，ライト社製ハンディ型オートレフラクトケラトメータRightonRetinomaxK-plus3Rを使い測定した．屈折異常の分類は，等価球面度数で.0.25D以上＋0.25D以下を正視とし，乱視度は強主経線と弱主経線での屈折度の差をとり，絶対値で0.25D以下のものを乱視なしとして表した．乱視軸は，臨床的分類に従い5），弱主経線が180±30°を直乱視，90±30°を倒乱視，それ以外を斜乱視として分類した．屈折異常の程度は，等価球面度数で＋3.0D以下を軽度遠視，＋6.0D以上を強度遠視，この間を中等度遠視とし，同様に.3.0D以下を軽度近視，.6.0D以上を強度近視，この間を中等度近視とした．不同視は等価球面度数の差で算出した．眼瞼下垂の手術は当院形成外科にて施行された．解析には，片眼性と両眼性の2群間および健眼と患眼の2群間の比較ではMann-WhitneyU-test（以下，検定Iとする）を用いた．下垂の程度別での比較ではKruskal-Wallistest（以下，検定IIとする）を用い，有意差ありと認められた場合は多重比較Steel-Dwass法（以下，検定IIIとする）を行った．代償頭位，手術適応，屈折異常の分類データの比較ではc2検定（以下，検定IVとする）を用いた．屈折異常の程度の比較ではSpearman’scorrelationcoefficientbyranktest（以下，検定Vとする）を用いた．有意水準はいずれもp＜0.05とした．統計処理はExcelアドインソフトStatcel3で行った．II結果1.初診時年齢初診時年齢は0歳0カ月.6歳11カ月で中央値1歳5カ月（平均1歳11カ月）であった．内訳は，片眼性0歳0カ月.6歳11カ月で中央値1歳2カ月（平均1歳10カ月），466あたらしい眼科Vol.31，No.3，2014両眼性0歳0カ月.6歳6カ月で中央値2歳3カ月（平均2歳6カ月）であった．片眼性症例の初診時年齢が有意に低かった（p＜0.05，検定I）．下垂の程度別にみると，片眼性では軽度0歳3カ月.6歳11カ月で中央値1歳8カ月（平均2歳1カ月），中等度0歳0カ月.6歳6カ月で中央値1歳5カ月（平均1歳11カ月），重度0歳0カ月.5歳2カ月で中央値9カ月（平均1歳1カ月）であった．3群間に統計学的有意差が認められ（p＜0.05，検定II），重度例は中等度例に比して初診時年齢が有意に低かった（p＜0.05，検定III）．両眼性では軽度1歳3カ月.5歳3カ月で中央値2歳2カ月（平均2歳8カ月），中等度0歳3カ月.4歳6カ月で中央値2歳3カ月（平均2歳3カ月），重度0歳7カ月.6歳6カ月で中央値2歳9カ月（平均3歳2カ月）で，統計学的に有意差は認められなかった（p＝0.59，検定II）．2.下垂の程度および代償頭位下垂の程度は，片眼性107例では軽度31例（29.0％），中等度51例（47.7％），重度23例（21.5％），不明2例（1.9％）であった．両眼性26例では軽度4例（15.4％），中等度11例（42.3％），重度7例（26.9％），不明4例（15.4％）であった．顎上げの代償頭位をとっていた症例は，片眼性では30例（28.0％），両眼性では19例（73.0％）であった．代償頭位をとっていた症例を下垂の程度別にみると，片眼性では軽度31例中4例（12.9％），中等度51例中21例（41.2％），重度23例中5例（21.7％）で，中等度例に顎上げ傾向がみられた．統計学的にも下垂の程度と代償頭位に関連性が認められた（p＜0.05，検定IV）．両眼性では，軽度4例中4例（100％）中等度11例中9例（81.8％），重度7例中6例（85.7％）で，(，)下垂の程度にかかわらず顎上げ傾向がみられた．統計学的にも下垂の程度と代償頭位の関連性は認められなかった（p＝0.66，検定IV）．3.手術手術適応となったのは，片眼性107例のうち89例（83.2％），両眼性26例のうち23例（88.5％）であった．下垂の程度別にみると，片眼性では軽度31例中22例（71.0％），中等度51例中45例（88.2％），重度23例中20例（87.0％），不明2例中2例（100％）であった．両眼性では軽度4例中4例（100％），中等度11例中10例（90.9％），重度7例中7例（100％），不明4例中2例（50.0％）であった．片眼性，両眼性ともに手術適応と下垂の程度に関連性は認められなかった（片眼性p＝0.11，両眼性p＝0.59，検定IV）．手術の未施行例の理由としては，片眼性18例では，手術を予定されているもの3例，経過観察中6例，希望なし4例，自己中断5例であった．両眼性3例では，手術を予定されているもの1例，経過観察1例，主疾患により全身麻酔下手術不能なもの1例であった．（162）手術時年齢は，0歳3カ月.10歳3カ月で中央値2歳1カ月（平均2歳8カ月）であった．内訳は，片眼性0歳3カ月.10歳3カ月で中央値2歳0カ月（平均2歳6カ月），両眼性0歳11カ月.6歳10カ月で中央値3歳3カ月（平均3歳6カ月）であった．片眼性症例の手術時年齢が有意に低かった（p＜0.05，検定I）．初診から手術までの期間は，片眼性0.45カ月で中央値7カ月（平均8.5カ月），両眼性0.58カ月で中央値8カ月（平均11.7カ月）であった．片眼性と両眼性の手術までの期間に統計学的有意差は認められなかった（p＝0.63，検定I）．下垂の程度別にみると，片眼性では軽度3.40カ月で中央値8.5カ月（平均10.4カ月），中等度0.45カ月で中央値7.0カ月（平均8.0カ月），重度1.17カ月で中央値6.5カ月（平均7.1カ月）であった．両眼性では軽度3.33カ月で中央値8.5カ月（平均1歳1カ月），中等度1.14カ月で中央値8カ月（平均6.8カ月），重度0.58カ月で中央値6カ月（平均1歳1カ月）であった．片眼性，両眼性ともに下垂の程度によって手術までの期間に統計学的有意差は認められなかった（片眼性p＝0.21，両眼性p＝0.79，検定II）．手術方法は，片眼性89例89眼では，筋膜移植術80例80眼（89.9％），眼瞼挙筋前転術8例8眼（9.0％），眼瞼挙筋瞼板固定術1例1眼（1.1％）であった．両眼性23例46眼では，筋膜移植術22例42眼（91.3％），眼瞼挙筋前転術3例4眼（8.7％）であった．片眼性，両眼性ともに下垂の程度が重度で手術適応になった例はすべて筋膜移植術の適応であった．4.屈折異常対象のうち，術前に調節麻痺下屈折検査が施行できた85例（片眼性73例73眼，両眼性12例24眼）の屈折異常について検討した．下垂の程度分布は，片眼性73眼では軽度21眼（28.8％），中等度36眼（49.3％），重度16眼（21.9％）であった．両眼性24眼では軽度4眼（16.7％），中等度5眼（20.8％），重度15眼（62.5％）であった．a.屈折異常の分類屈折異常の分類を表1に示す．屈折異常の分類では遠視性複乱視の占める割合が最も高かった．屈折異常の分類について，下垂の程度別および両眼性と片眼性で比較しても傾向は変わらず，統計学的有意差は認められなかった（下垂の程度別の比較p＝0.27，両眼性と片眼性の比較p＝0.93，検定IV）．また，片眼性眼瞼下垂の健眼と患眼の比較でも傾向は変わらず，統計学的にも差は認められなかった（p＝0.16，検定IV）．b.屈折異常の程度屈折異常の程度分布および平均等価球面度数を表2に示す．屈折異常の程度としては軽度遠視の占める割合が最も高かった．屈折異常の程度について，下垂の程度別および両眼性と片眼性で比較しても傾向は変わらず，統計学的有意差は認められなかった（下垂の程度別の比較p＝0.41，両眼性と片眼性の比較p＝0.24，検定V）．また，片眼性眼瞼下垂の表1屈折異常の分類全眼瞼下垂両眼性眼瞼下垂片眼性眼瞼下垂患眼健眼軽中重全軽中重全軽中重全25眼41眼31眼97眼4眼5眼15眼24眼21眼36眼16眼73眼73眼遠視性1626125435513132174126複乱視（64.0）（63.4）（38.7）（55.7）（75.0）（100）（33.3）（54.2）（61.9）（58.3）（43.8）（56.2）（35.6）遠視性425111023323814単乱視（16.0）（4.9）（16.1）（11.3）（25.0）（13.3）（12.5）（14.3）（5.6）（18.8）（11.0）（19.2）遠視002（6.5）2（2.1）0000002（12.5）2（2.7）5（6.8）正視1（4.0）1（2.4）02（2.1）00001（4.8）1（2.8）02（2.7）6（8.2）近視01（2.4）01（1.0）000001（2.8）01（1.4）2（2.7）近視性2358003303256単乱視（8.0）（7.3）（16.1）（8.2）（20.0）（12.5）（8.3）（12.5）（6.8）（8.2）近視性255120033252910複乱視（8.0）（12.2）（16.1）（12.4）（20.0）（12.5）（9.5）（13.9）（12.5）（12.3）（13.7）雑性2327002223054乱視（8.0）（7.3）（6.5）（7.2）（13.3）（8.3）（9.5）（8.3）（6.8）（5.5）（）内は％を示す．（163）あたらしい眼科Vol.31，No.3，2014467表2屈折異常の程度分布と平均等価球面度数全眼瞼下垂両眼性眼瞼下垂片眼性眼瞼下垂患眼健眼軽中重全軽中重全軽中重全25眼41眼31眼97眼4眼5眼15眼24眼21眼36眼16眼73眼73眼強度遠視002（6.5）2（2.1）002（13.3）2（8.3）00000中等度446140000446144遠視（16.0）（9.8）（19.4）（14.4）（19.0）（11.1）（37.5）（19.2）（5.5）軽度1625115245514131963840遠視（64.0）（61.0）（35.5）（53.6）（100）（100）（33.3）（58.3）（61.9）（52.8）（37.5）（52.1）（54.8）正視3（12.0）4（9.8）1（3.2）8（8.2）00002（9.5）5（13.9）1（6.3）8（11.0）14（19.2）軽度2791800662731214近視（8.0）（17.1）（29.0）（18.6）（40.0）（25.0）（9.5）（19.4）（18.8）（16.4）（19.2）中等度近視01（2.4）01（1.0）000001（2.7）01（1.4）1（1.4）強度近視002（6.5）2（2.1）002（13.3）2（8.3）00000Mean1.631.141.561.401.971.601.261.471.561.181.801.380.67±SD1.611.812.852.131.070.723.472.691.701.912.331.951.57（）内は％を示す．表3乱視の程度分布と平均乱視度数全眼瞼下垂両眼性眼瞼下垂片眼性眼瞼下垂患眼健眼73眼軽25眼中41眼重31眼全97眼軽4眼中5眼重15眼全24眼軽21眼中36眼重16眼全73眼＜0.251（4.0）2（4.9）2（6.5）5（5.2）00001（4.8）2（5.6）2（12.5）5（6.8）13（17.8）＜1.06（24.0）19（46.3）8（25.8）33（34.0）1（25.0）4（80.0）1（6.7）6（25.0）5（23.8）15（41.7）7（43.8）27（37.0）30（41.1）＜2.014（56.0）11（26.8）12（38.7）37（38.1）1（25.0）1（20.0）7（46.7）9（37.5）13（61.9）10（27.8）5（31.3）28（38.4）24（32.9）＜3.03（12.0）6（14.6）4（12.9）13（13.4）2（50.0）04（26.7）6（25.0）1（4.8）6（16.7）07（9.6）4（5.5）＜4.01（4.0）3（7.3）5（16.1）9（9.3）003（20.0）3（12.5）1（4.8）3（8.3）2（12.5）6（8.2）2（2.7）Mean±SD1.230.691.170.831.330.961.230.831.500.660.700.211.870.971.590.921.140.681.240.861.020.941.160.830.910.76健眼と患眼の比較でも傾向は変わらず，統計学的にも差は認められなかった（p＝0.24，検定V）．c.乱視の程度乱視の程度分布および平均乱視度数を表3に示す．乱視は468あたらしい眼科Vol.31，No.3，2014（）内は％を示す．全眼瞼下垂眼97眼中92眼（94.8％）に合併していたが，そのほとんどが2.0D未満の軽度乱視であった．下垂の程度別に乱視の程度を比較したところ，下垂の程度が増すほど3.0D以上の乱視合併率が高い傾向にみえたが，統計学的に関連性（164）表4乱視軸の分類全眼瞼下垂両眼性眼瞼下垂片眼性眼瞼下垂患眼健眼軽中重全軽中重全軽中重全24眼39眼29眼92眼4眼5眼15眼24眼20眼34眼14眼68眼60眼直乱視13（54.2）13（33.3）11（37.9）37（40.2）3（75.0）3（60.0）8（53.3）14（58.3）10（50.0）10（29.4）3（21.4）23（33.8）32（53.3）倒乱視5（20.8）18（46.2）12（41.4）35（38.1）1（25.0）1（20.0）4（26.7）6（25.0）4（20.0）17（50.0）8（57.1）29（42.6）16（26.7）斜乱視6（25.0）8（20.5）6（20.7）20（21.6）01（20.0）3（20.0）4（16.7）6（30.0）7（20.6）3（21.4）16（23.5）12（20.0）は認められなかった（p＝0.61，検定V）．片眼性では2.0D未満の軽度乱視の占める割合が高かったが，両眼性では乱視の程度にばらつきがあった．片眼性と両眼性の乱視の程度に統計学的有意差が認められた（p＜0.05，検定I）．また，片眼性眼瞼下垂の健眼と患眼の比較では，患眼のほうが中等度乱視の合併率が高い傾向がみられた．健眼と患眼の乱視の程度に統計学的にも有意差が認められた（p＜0.05，検定I）．d.乱視軸乱視が合併していた下垂眼92眼（片眼性68眼，両眼性24眼）および片眼性眼瞼下垂の健眼60眼の乱視軸の分類を表4に示す．下垂眼，健眼ともに直乱視が最も多く，斜乱視が2割前後と似た傾向であった．統計学的にも全眼瞼下垂眼と健眼の乱視軸の分類に有意差を認めなかった（p＝0.24，検定IV）．片眼性眼瞼下垂の中等度と重度においては倒乱視の割合が高かったが，下垂の程度と乱視軸の分類に関連性は認められなかった（p＝0.09，検定II）．また，片眼性眼瞼下垂眼では倒乱視の割合が最も高く，健眼では直乱視の割合が最も高かったが，統計学的には有意差が認められなかった（p＝0.07，検定IV）．e.屈折度数全眼瞼下垂眼97眼の平均屈折度数は，等価球面度数1.40±2.13D，乱視度数1.23±0.83Dであった．これらを下垂の程度別に比較したところ，等価球面度数，乱視度数ともに統計学的有意差は認められなかった（等価球面度数p＝0.61，乱視度数p＝0.56，検定II）．両眼性眼瞼下垂の屈折度数分布を図1に示す．両眼性眼瞼下垂24眼の平均屈折度数は，等価球面度数1.47±2.69D，乱視度数1.59±0.92Dであった．これらを下垂の程度別に比較したところ，等価球面度数は統計学的有意差が認められなかった（p＝0.15，検定II）．乱視度数は統計学的有意差が認められ（p＜0.05，検定II），重度例は中等度例に比して乱視度数が有意に強かった（p＜0.05，検定III）．片眼性眼瞼下垂の屈折度数分布を図2に示す．片眼性眼瞼（165）（）内は％を示す．下垂73眼の屈折度数を下垂の程度別に比較したところ，等価球面度数，乱視度数ともに統計学的有意差は認められなかった（等価球面度数p＝0.54，乱視度数p＝0.38，検定II）．両眼性眼瞼下垂眼と片眼性眼瞼下垂眼の屈折度数を比較すると，等価球面度数では統計学的有意差を認めず（p＝0.29，検定I），乱視度数では両眼性が片眼性に比して有意に強かった（p＜0.05，検定I）．片眼性眼瞼下垂の健眼と患眼の屈折度数分布を図3に示す．健眼の平均屈折度数は，等価球面度数0.67±1.57D，乱視度数0.91±0.76Dであった．患眼の平均屈折度数は，等価球面度数1.38±1.95D，乱視度数1.16±0.83Dであった．健眼と患眼の屈折度数を比較したところ，等価球面度数では患眼のほうが遠視側に有意に強く，また，乱視度数も患眼のほうが有意に強かった（等価球面度数p＜0.05，乱視度数p＜0.05，検定I）．f.不同視1.0D以上の不同視差を認めた例が，片眼性眼瞼下垂では73例中29例（39.7％），両眼性眼瞼下垂では12例中2例（16.7％）みられた．片眼性眼瞼下垂29例のうち26例が患眼の遠視性不同視であった．26例の不同視差の内訳は，1.0D以上2.0D未満18例（69.2％），2.0D以上3.0D未満5例（19.2％），3.0D以上4.0D未満3例（11.5％）であった．両眼性眼瞼下垂2例は1.5D未満の不同視差であった．なお，この2例は左右眼ともに重度下垂であった．5.斜視の合併率斜視は，片眼性眼瞼下垂107例中12例（11.2％），両眼性眼瞼下垂26例中3例（11.5％）に合併していた．軽度下垂症例には斜視は合併していなかった．斜視の種類は，片眼性眼瞼下垂では，間欠性外斜視5例，恒常性外斜視4例，恒常性内斜視2例，上下斜視6例（重複あり）であった．両眼性眼瞼下垂では，間欠性外斜視1例，恒常性外斜視1例，恒常性内斜視1例であった．あたらしい眼科Vol.31，No.3，2014469軽度中等度重度963乱視度数（D）001234－3－6等価球面度数（D）－9図1両眼性眼瞼下垂の屈折度数分布（下垂程度別）6.004.002.000.00－2.00－4.00患眼健眼01234等価球面度数（D）乱視度数（D）図3片眼性眼瞼下垂の屈折度数分布（健眼と患眼の比較）III考按一般に弱視の発生率はおよそ3％といわれている6,7）．それに対し，眼瞼下垂眼における弱視の発生は19.37.5％と高率である6.10）．かつては，先天性眼瞼下垂は，明視が妨げられて両眼視機能の正常な発達を障害し弱視や斜視に陥る可能性があることから，発見しだい早期の手術が勧められていた11）．一般に乳幼児における瞳孔が隠れるほどの眼瞼下垂では，弱視が発生する危険がある．しかし，片眼性先天性眼瞼下垂眼においては，その眼瞼挙筋が薄くて，ほとんど横紋筋線維が認められないため，下方視時に伸展が悪く，かえって瞼裂幅の相対的拡大が起こる特徴があるため視性刺激遮断弱視は起こらないとの報告もある4）．また，視性刺激を得やすくするために，顎上げの代償頭位をとる症例もいる12）．視性刺激遮断となるか否かはこのような代償頭位も無視できない要因である．470あたらしい眼科Vol.31，No.3，2014図2片眼性眼瞼下垂の屈折度数分布（下垂程度別）軽度中等度重度－4－2024601234等価球面度数（D）乱視度数（D）当院における先天性眼瞼下垂症例の顎上げ代償頭位の有無をみると，両眼性眼瞼下垂症例および片眼性眼瞼下垂の中等度例が代償頭位をとり，片眼性眼瞼下垂の軽度例と重度例が代償頭位をとらない傾向であった．片眼性眼瞼下垂の軽度例は，平常で角膜反射が出ており視性刺激が遮断されないため，代償頭位の有無が視力予後に影響するとは考えにくい．つぎに，片眼性眼瞼下垂の重度例であるが，下方視時に視性刺激があるとはいえ，代償頭位がなければ，視性刺激の全体量としては健眼より劣ることが予想され，やはり視性刺激遮断弱視の発生が危惧されるのではなかろうかと考えた．対象の初診時年齢をみると，両眼性眼瞼下垂より片眼性眼瞼下垂のほうが有意に低く，さらに片眼性眼瞼下垂では下垂程度が重度例で有意に低いという結果であった．片眼性眼瞼下垂は重症度が増すほど健眼と患眼の比較により病識が得られやすい．結果，より早期の医療機関への受診となったのではないかと推察された．視性刺激遮断弱視となるリスクがより高い症例に対し，より早期に診断できることは視力予後を改善する可能性があると考えられる．近年，先天性眼瞼下垂の視力不良の原因は視性刺激遮断ではなく，むしろ屈折異常や斜視によるものだという報告があり2.4），屈折異常については，特に乱視合併の報告が多くみられる3,4,6,8.11,13.15）．下垂眼に合併する乱視の程度については，平田13）が強い傾向があると述べる一方で，宮下ら14）はそのような傾向は認められないとするなど報告にばらつきがある．本症例でも，全眼瞼下垂眼の94.7％と高率に乱視が合併していた．ただし，そのうち2.0D以上の乱視合併率は22.2％と少数で，宮下ら14）の報告と同じく乱視の程度は弱い傾向であった．これら乱視が眼瞼下垂に関連したものかを検討するために，片眼性眼瞼下垂症例の健眼と患眼の乱視を比（166）較した．結果，患眼のほうが中等度乱視の合併率が高く，また乱視度数も有意に強い結果が得られた．乱視度数としては必ずしも強いとはかぎらないが，眼瞼下垂と乱視の関連性が示唆された．また，下垂の程度との関連性については，乱視合併率と乱視度数についての報告があり，乱視合併率については下垂の中等度および重度例で高くなるという報告が多数みられる3,8,14,15）．また，乱視度数については高橋15）が下垂中等度以上で乱視度数が強くなると報告する一方で，山下ら10）が下垂の程度で乱視度数は変わらないと報告し，一致した見解は得られていない．今回，筆者らの検討では，乱視合併率は下垂の程度で変わらなかった．乱視度数については，片眼性では下垂の程度と関連性がみられず，両眼性では下垂重度例で有意に強い結果であった．また，片眼性より両眼性のほうが有意に強い結果であった．両眼性眼瞼下垂で特に下垂の重度例では乱視に注意が必要であることが示唆された．つぎに乱視軸であるが，下垂眼特有の乱視軸は認められなかった．過去にもいくつか乱視軸の分類に触れている報告があるが3,8,10,14,15），直乱視，倒乱視，斜乱視のいずれの指摘もあり，一致した見解は得られていない．つぎに屈折分布についてであるが，全眼瞼下垂眼の70.5％が遠視側であった．これは下垂眼に限ったことではなく，片眼性眼瞼下垂の健眼もまた遠視側に偏った屈折分布であった．乳幼児の平均屈折度については1歳児でsph＋2.0D，2.3歳児でsph＋1.0Dと報告されている16）．今回，調査対象は乳幼児を主体としており，屈折異常の遠視傾向はそのことも影響していると思われた．しかし，片眼性眼瞼下垂の健眼と患眼との比較では患眼に有意に強い遠視が認められ，遠視性不同視の合併が強く疑われた．過去に，軽度ではあるが遠視性の不同視の合併を指摘している報告2,4,14）もあり，遠視性不同視の検討をしたところ，片眼性眼瞼下垂73例中26例（35.6％）に1.0D以上の不同視を認めた．多くは軽度の不同視であったが，弱視の発生リスクが高くなるとされる3.0D以上の不同視17）を認めた例も26例中3例（11.5％）いた．今回，筆者らの調査では調節麻痺下での屈折検査とはいえ，トロピカミド・塩酸フェニレフリン，塩酸シクロペントレート，硫酸アトロピンと使用薬剤が混在している．全症例に調節麻痺効果がより期待できる塩酸シクロペントレートもしくは硫酸アトロピン点眼下での屈折検査が施行できていれば健眼と患眼とでさらなる差が認められたかもしれない．また，対象の年齢が低いため，最低限としてTellerAcuitycardsにおける裸眼視力検査は施行しているものの，矯正視力検査までできた症例は少なく，弱視の検討ができなかった．つぎに合併症についてであるが，全眼瞼下垂133例中15例（11.3％）に斜視が合併していた．過去の報告においても2,4,6.10,15），眼瞼下垂における斜視の発生は10.3.57％と高率で，また，斜視の種類については外斜視の割合が高い．こ（167）れらの報告のなかでは最も低い斜視合併率となったが，一般的な斜視発生率が1.5％とされているので6,7），本症例の斜視合併も高率といえよう．また，本症例においても外斜視の割合が高かった．先天性眼瞼下垂の弱視の原因は，以前は視性刺激遮断弱視を中心に指摘されていたが，近年では屈折異常や斜視とする報告が多い．筆者らの調査においても，屈折異常，特に乱視や遠視性不同視，斜視の合併が認められた．また，過去の報告は，対象年齢が下限はほぼ0歳であるが，上限については15歳以下3,9,10）または15歳以下を主体としているものの最長は24.70歳と成人も含まれるなど2,4,13.15），対象年齢に幅がある．屈折異常の分布は，新生児，幼児，学童期，成人の各時期において大きく変化するといわれている18）．本調査の対象年齢は乳幼児が主体であった．そのため，屈折異常の経年変化の影響も少なく，また，対象年齢がいわゆる視覚の感受性期間に属すことから，今回の調査で得られた結果は弱視要因に直接関係すると考えられる．これらの視機能に対する影響を考慮し，できるだけ早期に対応する必要がある．先天性眼瞼下垂においては，適切な手術と同様に，術前，術後を通しての注意深い屈折異常の管理，そして斜視および両眼視機能の管理が重要であると考えられた．文献1）根本裕次：眼瞼下垂，眼瞼内反．眼科プラクティス20小児眼科診療（樋田哲夫編），p114-117，文光堂，20082）粟屋忍，安間正子，菅原美雪ほか：片眼性眼瞼下垂症例における視機能について．眼紀30：195-201,19793）永井イヨ子：片眼性先天眼瞼下垂における視力低下の原因について．眼科27：63-73,19854）安間正子，栗屋忍：片眼性先天眼瞼下垂の視機能に関する研究．眼紀36：1510-1517,19855）西信元嗣：II屈折・調節の異常．視能矯正学（丸尾敏夫ほか編），p98-100，金原出版，19946）太田有夕美，目黒泰彦，針谷春菜ほか：手術を施行した片眼先天性眼瞼下垂症例の視機能の検討．臨眼64：12991302,20107）Berry-BrincatA,WillshawH：Paediatricblepharoptosi：a10-yearreview.Eye23：1554-1559,20098）SrinageshV,SimonJW,MeyerDRetal：Theassociationofrefractiveerror,strabismus,andamblyopawithcongenitalptosis.JAAPOS15：541-544,20119）山本節，金川美枝子：先天性眼瞼下垂の手術と視機能．臨眼36：1377-1380,198210）山下力，四宮加容，岡本理江ほか：先天性眼瞼下垂症例の視機能．眼臨紀1：161-165,200911）丸尾敏夫：小児の眼瞼下垂．臨眼24：1349-1352,197012）羅錦營：眼瞼下垂．眼科学I（丸尾敏夫ほか編），p14-15，文光堂，200213）平田寿雄：先天性眼瞼下垂における視機能について．眼臨76：393,198214）宮下公男，上村恭夫：単純型片眼先天性眼瞼下垂の視力，あたらしい眼科Vol.31，No.3，2014471屈折について．眼臨80：820-822,19861707-1710,198415）高橋信子：先天性眼瞼下垂の視機能の発達に及ぼす影響に17）加藤和男：弱視と屈折異常．眼臨81：2001-2006,1987関する研究．眼臨83：716-730,198918）初川嘉一：視覚発達期としての特殊性．眼科プラクティス16）山本節：小児遠視の経年変化と眼鏡矯正．眼紀35：20小児眼科診療（樋田哲夫編），p114-117，文光堂，2008＊＊＊472あたらしい眼科Vol.31，No.3，2014（168）</p>
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