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	<title>あたらしい眼科オンラインジャーナル &#187; 抗菌効果</title>
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		<title>ホウ酸含有点眼剤組成の抗菌メカニズム</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Apr 2010 10:30:03 +0000</pubDate>
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m）を各々添加した栄養培地で試験菌を培養した．その結果，殺菌剤の塩化ベンザルコニウムおよびグルコン酸クロルヘキシジン存在下では，培養開始24時間後にすべての菌が検出限界以下となった．これに対しTBE存在下では，E.coli，P.aeruginosa，S.aureus，C.albicans，の4菌の生菌数は24時間後に初発菌数の10％，1週間後に0.10.01％まで減少し，A.nigerの生菌数は1週間後に約10％に減少した（図1）．2.薬剤の最小発育阻止濃度（MIC）比較TBE各成分のうち，ホウ酸は単独でも試験菌5菌に対し，弱い発育阻害効果が認められた．また，EDTAは細菌に対し弱い発育阻害効果を示した．トロメタモールの発育阻害効果は5菌種ともに認められなかった．これに対し，TBE混合系では，試験菌5菌に対し，TBE各成分単独の場合よりも低い濃度で発育阻害効果を示し，抗菌力の向上が認められ表1薬剤の各試験菌発育に対する最小阻害濃度（MIC）試験菌MIC（mg/ml）単成分系混合系（トロメタモール：ホウ酸：EDTA＝1：10：1）トロメタモールホウ酸EDTAトロメタモールホウ酸EDTAE.coli＞3220160.55.00.5P.aeruginosa＞3220160.55.00.5S.aureus＞3210160.55.00.5C.albicans＞325＞320.0630.630.063A.niger＞322.5＞320.0320.320.032abcdeTBEなしTBEあり図2薬剤存在下における試験菌の顕微鏡写真a：E.coli，b：P.aeruginosa，c：S.aureus（SEM×10,000），d：C.albicans（SEM×5,000），e：A.niger（microscopy×600）．&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;-Page4あたらしい眼科Vol.27，No.4，2010521（105）た（表1）．また，TBEの最小殺菌濃度（MBC）を測定した結果，ホウ酸の飽和濃度付近（50mg/ml）まで上昇させても，試験菌5菌の死滅は認められなかった．3.薬剤存在下での菌体形態TBE存在下において，各細菌ともに増殖および凝集能の低下が認められ，P.aeruginosaでは伸長抑制が観察された．また，C.albicansは菌糸形で病原性を示す5）が，TBEはこの菌糸形成を抑制し，また，A.nigerでは胞子の発芽が抑制されていた（図2）．4.ホウ酸の菌体内流入量E.coli，P.aeruginosaおよびS.aureusの3菌種ともに，細胞質画分からホウ酸が検出された．また，ホウ酸の流入速度はトロメタモール・EDTAを併用した場合，3菌種ともホウ酸単独条件あるいは2成分混合条件下よりも細胞質内ホウ酸量の有意な増加が認められた（p＜0.01）（図3）．5.細菌遺伝子合成能に対する薬剤の影響DNA生合成能を評価したところ，指標とした［3H］-チミジンの取り込み量は，TBE存在下では，3菌種ともにDNA合成阻害剤であるシプロフロキサシン塩酸塩（和光純薬）と同レベルまで低下し，培養開始36時間後には［3H］-チミジンの取り込みが停止していた（図4）．6.アミノアシルtRNA合成酵素に対する薬剤の影響E.coli由来アミノアシルtRNA合成酵素活性に対する放散の影響を検討したところ，本酵素活性は，ホウ酸濃度依存的に低下することが確認された（図5）．III考察今回検討したトロメタモール・ホウ酸・EDTAの混合組成（TBE）の各成分は，一般用点眼剤においては，通常，緩衝剤や安定剤として用いられているが，その配合量を調整することにより，細菌および真菌の増殖を抑制することが明らかとなった．増殖曲線の解析から，TBEは一般用点眼剤の防0.00.51.01.52.02.5B＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊B＋ET＋BTBEホウ酸量（pg/CFU）0.00.20.40.60.81.01.2BB＋ET＋BTBEホウ酸量（pg/CFU）0.00.20.40.60.81.01.2BB＋ET＋BTBEホウ酸量（pg/CFU）abc図3薬剤処理15分後の菌体内ホウ酸濃度a：E.coli，b：P.aeruginosa，c：S.aureus．T：0.1％トロメタモール，B：1.0％ホウ酸，E：0.1％EDTA．＊：p＜0.05,＊＊：p＜0.01（Tukey-Kramer）05010015020025030035000.511.52ホウ酸濃度（）Lysyl-tRNA合成酵素活性（units/mgprotein）図5ホウ酸のアミノアシルtRNA合成酵素阻害活性3H×1,000dpm）［3H］-チミジン取込量（×1,000dpm）［3H］-チミジン取込量（×1,000dpm）培養時間（hr）02040608010004812162024培養時間（hr）04812162024培養時間（hr）04812162024abc010203040020406080100120図4薬剤存在下における細菌の［3H］チミジン取込量a：E.coli，b：P.aeruginosa，c：S.aureus．◇：control，□：TBE，△：シプロフロキサシン（10ppm）．&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;-Page5522あたらしい眼科Vol.27，No.4，2010（106）腐剤として使用される塩化ベンザルコニウムのように速やかに菌を死滅させるのではなく，菌の生菌数を徐々に減少させる特徴を示すことが明らかとなった（図1）．また，TBE各成分濃度をホウ酸の飽和濃度である5倍濃度まで高めた場合において同様の検討を行ったが，増殖抑制効果は高まるものの菌を死滅させるには至らないことが明らかとなった（Datanotshown）．これらの結果から，TBEは，殺菌剤が示す殺菌作用ではなく，静菌作用によって細菌および真菌の増殖を抑制していると考えられた．つぎに，TBE各成分の細菌および真菌増殖に対する影響を明らかにするため，各成分のMICを検討した．各成分単独の場合と比較して，TBEでは，細菌および真菌の発育抑制効果が相乗的に高まること，特に真菌に対してその傾向が顕著になることを明らかにした（表1）．TBE各成分のうち，ホウ酸は細菌および真菌に対して，また，EDTAは細菌に対してそれぞれ発育抑制効果を有することが確認されたが，その効果は弱いものであった．これらの結果から，TBEにおける静菌作用の主たる効果はホウ酸が担っており，トロメタモールやEDTAは，ホウ酸の発育抑制作用を何らかの形で高めていると考えられた．殺菌剤である塩化ベンザルコニウムは，菌体表層を破壊し，それに伴い細胞同士が凝集することが報告されている6）．これに対し，試験菌の顕微鏡観察結果からは，TBE存在下での明確な菌体の変形や外膜損傷は認められなかった（図2）．これらの結果から，塩化ベンザルコニウムとは異なり，TBEは菌体表層の破壊を起こさずに増殖抑制効果を発揮していると考えられる．ICP-MSによる細菌内ホウ酸濃度の測定結果から，E.coli，P.aeruginosaおよびS.aureusの3菌種において，ホウ酸の菌体内への流入が確認され（図3），また，ホウ酸流入量はトロメタモールおよびEDTAの共存下において増加することが明らかとなった（図3）．EDTAについては，グラム陰性菌体表層を形成するリポ多糖（LPS）分子間に存在する2価金属イオンをキレートすることによって，また，トロメタモールについては，LPSの金属イオン結合サイトに結合することによって，菌体表層構造に変化を与える可能性が指摘されている7）．これらのことからTBEは，EDTAとトロメタモールの菌体への直接作用によってホウ酸の菌体内への透過性が向上していると考えられる．グラム陽性菌や真菌のホウ酸流入経路やトロメタモールおよびEDTA共存下での透過性作用機序は不明な点が多いため，抗菌活性との関連を含めて，今後，詳細を検討する予定である．細菌遺伝子生合成，蛋白質生合成に対するTBEの影響を検討したところ，TBE存在下では，遺伝子生合成が抑制され，アミノアシルtRNA合成酵素活性も阻害されることが明らかになった（図4，5）．遺伝子合成能評価指標であるチミジンはDNAを構成する塩基の一つであり，この塩基の菌体内への取り込みが抑制され，菌体の遺伝子生合成が抑制，または停止したと考えられる．また，アミノアシルtRNA合成酵素は，蛋白質合成の翻訳過程において必須の酵素であり，本酵素の阻害は蛋白質合成に大きく影響すると考えられる8）．また，アミノアシルtRNAは細菌のペプチドグリカン形成にも関与しており9），本酵素の阻害により菌体表層構造の形成も影響を受ける可能性が考えられる．これらの結果から，TBE存在下では，菌体の増殖や生存に必要な遺伝子生合成および蛋白質生合成が低下し，菌体の増殖が抑制されると考えられた．以上の結果から筆者らは，緩衝剤や安定剤として配合されているトロメタモール，ホウ酸，EDTAの3成分を一定比率で配合した組成，すなわち，TBEの細菌および真菌に対する増殖抑制効果と作用機序の一部を明らかにした．TBEが有する細菌および真菌に対する幅広い抗菌作用は，点眼剤の防腐剤フリー組成としてだけでなく，近年問題視されているコンタクトレンズに対する塩化ベンザルコニウムなどのカチオン性殺菌剤の吸着とそれにより生じる角膜障害に対して有効な手段の一つになると考えている．文献1）BursteinNL：Preservativecytotoxicthresholdforben-zalkoniumchlorideandchlorhexidinedigluconateincatandrabbitcorneas.InvestOphthalmolVisSci19：308-313,19802）植田喜一，柳井亮二：シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズとマルチパーパスソリューション，点眼薬．あたらしい眼科25：923-930,20083）CuijuX,DongC,JingboLetal：Arabbitdryeyemodelinducedbytopicalmedicationofapreservativebenzalko-niumchloride.InvestOphthalmolVisSci49：1850-1856,20084）高鳥浩介：抗菌剤の効力評価．誰でもわかる抗菌の基礎知識（高麗寛紀，芝崎勲，高鳥浩介ほか編），p99-108,テクノシステム，19995）西川朱實：カンジダの菌学．真菌誌48：126-128,20076）SakagamiY,YokoyamaH,NishimuraHetal：MechanismofresistancetobenzalkoniumchloridebyPseudomonasaeruginosa.ApplEnvironMicrobiol55：2036-2040,19897）MarttiV：Agentsthatincreasethepermeabilityoftheoutermembrane.MicrobiolRev56：395-411,19928）RockFL,MaoW,YaremchukAetal：Anantifungalagentinhibitsanaminoacyl-tRNAsynthetasebytrappingtRNAintheeditingsite.Science316：1759-1761,20079）RajBhandraryUL,SollD：Aminoacyl-tRNAs,thebacteri-alcellenvelope,andantibiotics.ProcNatlAcadSciUSA105：5285-5286,2008</p>
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