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	<title>あたらしい眼科オンラインジャーナル &#187; 水平滑動性追従運動障害</title>
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		<title>サリン被害後の眼科的後遺症</title>
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		<pubDate>Tue, 30 Oct 2012 15:31:36 +0000</pubDate>
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				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[サリン]]></category>
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		<category><![CDATA[水平滑動性追従運動障害]]></category>
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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科29（10）：1435.1439，2012cサリン被害後の眼科的後遺症岩佐真弓井上賢治若倉雅登井上眼科病院ChronicOphthalmologicEffectsofSarinIncidentMay [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科29（10）：1435.1439，2012cサリン被害後の眼科的後遺症岩佐真弓井上賢治若倉雅登井上眼科病院ChronicOphthalmologicEffectsofSarinIncidentMayumiIwasa,KenjiInoueandMasatoWakakuraInouyeEyeHospital目的：サリン被害後7年から15年の慢性期における眼科的後遺症についてまとめた．方法：2002年3月から2010年8月に井上眼科病院を受診した305名（男性154名，女性151名．受診時の年齢は男性52.8±12.2歳，女性40.3±10.9歳）のサリン事件の被害者に対して眼科検査（眼位・瞳孔・眼球運動の視診，視力，屈折，眼圧，細隙灯顕微鏡検査，眼底検査）を行い，自覚症状に応じて検査を追加した．結果：自覚症状は眼疲労感が40％と最多で，ついで視力低下感，焦点が合わない，羞明感，眼痛などが多かった．健診の結果をサリンの関与により強制的に分けると，全体の約19％にあたる54例がサリンの関与が最も強く疑われた第4群に相当した．代表的な3例（縮瞳，水平滑動性追従運動障害，調節障害）を提示した．結論：サリン事件から15年以上経過した現在も眼症状を訴える者が多く，そのなかにはサリンとの関連が強く疑われる症例も存在することが判明した．Purpose：Toexaminethechronicophthalmologiceffectsofsarinat7to15yearsafterexposure.Methods：Subjectscomprised154maleand151femalepatients.Weexaminedeyeposition,pupil,eyemovements,visualacuity,accommodation（ifneeded）,refraction,intraocularpressure,slit-lampbiomicroscopyandfunduscopy.Results：Themostcommonsymptomwasasthenopia,followedbyvisualloss,blurredvision,photophobiaandocularpain.Effectsofsarinpoisoningwerestronglysuspectedin54patients（19％）.Describedindetailare3severelyaffectedcases（miosis,horizontalsmoothpursuiteyemovementdisorder,accommodativeinsufficiency）.Conclusion：Manyvictimsstillhaveocularsymptomsat15yearsafterthesarinincident；insomecases,associationwithsarinisstronglysuspectedonthebasisofneuro-ophthalmologicalexaminations.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）29（10）：1435.1439,2012〕Keywords：サリン，縮瞳，水平滑動性追従運動障害，調節障害，慢性期．sarin,miosis,horizontalsmoothpursuiteyemovementdisorder,accommodativeinsufficiency,chronicphase.はじめに1995年3月20日，東京都心の地下鉄駅構内や車内においてサリンが散布されるという事件が発生した1）．午前8時過ぎという通勤ラッシュ時間に起きたこの前代未聞の化学テロは，被害者約6,300名，死者13名という大きな被害をもたらし，地下鉄サリン事件と名付けられた．このおよそ8カ月前にも，長野県松本市で同様の事件が起き，松本サリン事件とよばれている2）．事件後NPO法人リカバリーサポートセンターにより地下鉄サリン事件の被害者らを対象に健診が行われ，多くの被害者が眼および視覚に関する症状に悩まされていることが判明した．過去には急性期の問題や遅発毒性の問題は報告されている1.10）が，眼症が残存していることは指摘されていてもその詳細は不詳である．そこで眼症状のある者に対して2002年3月より当院で眼科健診を開始し，2010年8月までに300名以上の健診対象者が当院を受診した．このうち約半数は正常であったが，残りの約半数は何らかの眼科的あるいは神経眼科的異常が認められ，そのなかにはサリンの影響が強く疑われる異常も散見された．そこで今回，事件から7.15年後の慢性期の後遺症についてまとめたので，報告する．〔別刷請求先〕岩佐真弓：〒101-0062東京都千代田区神田駿河台4-3井上眼科病院Reprintrequests：MayumiIwasa,M.D.,InouyeEyeHospital,4-3Kanda-Surugadai,Chiyoda-ku,Tokyo101-0062,JAPAN0910-1810/12/\100/頁/JCOPY（119）1435I方法2002年3月から2010年8月に井上眼科病院を受診した連続する305名の被害者（松本サリン事件，VXガス事件を含む）に対し，自覚症状および眼科的所見についてまとめた．眼科検査は全員眼位，瞳孔，眼球運動の視診，視力，屈折，眼圧，細隙灯顕微鏡検査および眼底検査が行われ，自覚症状に応じて検査が追加された．対象305名の内訳は，男性154名，女性151名，受診時の年齢は男性52.8±12.2歳，女性40.3±10.9歳であった．このうちサリンとの関連を考察すべき3症例については後に詳述する．II結果受診時の問診の記録を用いてどのような眼症状を自覚したかを調べ，重複を許して集計したところ表1のとおりであった．最も多い症状は眼疲労感であり，123名（40％）の受診者が自覚していた．ついで視力の低下（または低下した感じ）77名（25％），焦点が合わない65名（21％），まぶしい58名（19％），眼痛57名（19％），などと自覚症状は多彩であった．初診時に計測した眼圧の平均値は14.2±2.9mmHgであった．サリン後遺症健診結果を，第1群：異常なし，第2群：異常は認められるがサリンの関与は否定的，第3群：異常を認め，サリンの関与は否定できない，第4群：異常を認め，サリンの関与が十分に疑われる，の4群に強制的に分けた（表表1受診時の主訴症状人数％眼疲労感12340.3視力低下感7725.2焦点が合わない6521.3羞明5819.0眼痛5718.7霞む4113.4乾く3812.5頭痛299.5流涙278.9視野狭窄感258.2夜盲227.2その他4514.8表2サリン健診結果結果人数％異常なし15751.2サリンの関与が十分に考えられる5417.7サリンの関与が否定できない5618.4サリンの関与は否定的3812.51436あたらしい眼科Vol.29，No.10，2012表3サリンの関与が十分に考えられる眼異常（重複あり）病名・所見人数過縮瞳22散瞳不十分16調節力障害14瞬目異常9眼球運動異常8化学物質過敏42）．その結果，何らかの眼科的異常を認めたものが約半数に及び，全体の約19％はサリンの関与が十分に疑われる第4群に相当した．以下にあげた代表症例はいずれも第4群である．サリンの関与が最も強く疑われた54例の内訳を表3に示す．最も多い異常は，明室での過縮瞳（瞳孔径2.5mm以下とした），暗室での散瞳不十分（瞳孔径4mm以下とした）といった瞳孔異常に関するものであった．過縮瞳を示した例が305例中22例，散瞳不十分であった例が305例中16例（うちいずれの所見も認めたものが8例）と，サリン曝露から10年以上経った今でも縮瞳傾向が残存する例が1割弱認められた．この他，年齢と比べ調節力の低下している例，眼球運動障害や，眼瞼痙攣が多く存在した．第3群には近視化が23例，ほか原因不明の視力低下や中枢性光視症などの視覚異常，視野狭窄感などを含めた．急性期の状況について受診者に問診すると，心肺停止に陥ったような重症例から無症状の例までさまざまであった．さらに，現時点で著明な眼科的異常が認められても急性期には無症状の例も存在した．III症例〔症例1〕縮瞳を認めた50代，男性．主訴：暗いところで見えにくい．現病歴：40歳時に地下鉄サリン事件に遭遇した．事件当時は頭痛・嘔気・視力低下・視野狭窄を自覚し，救急病院に1週間入院のうえ硫酸アトロピンの点滴静注を受けた．退院時には周りが暗く見える，横目を使うと見えにくいといった症状を自覚していた．平成17年4月（50歳時）に当院を受診した．既往歴・内服薬：なし．初診時所見：遠方視力は右眼0.09（1.2×.4.25D），左眼0.09（1.2×.4.75D（cyl.0.50DAx120°），眼圧は右眼16mmHg，左眼14mmHgであった．軽度の結膜充血のほかには前眼部・中間透光体・眼底に異常を認めなかった．瞳孔は正円同大で，径は明室内で2.5mm，暗室内で3.5mmと，明所で過縮瞳の傾向があり，暗所での散瞳が不良であった（120）症例1明室暗室正常例明室暗室図1症例1：明室での過縮瞳と暗室での散瞳不十分（図1）．経過：Prifinium（パドリンR）を処方し経過観察を行ったが改善しないため，5カ月後に中止した．〔症例2〕横書きの文章が読みにくくなった40代，男性．主訴：横書きの文章が読みにくい（縦書きは問題なく読める），眼疲労感，眼痛，頭痛，霧視．現病歴：31歳時に地下鉄サリン事件に遭遇した．事件当時は救急病院の眼科を受診し洗眼を受けたが，このとき縮瞳の指摘はなかった．当時眼症状はなく，その後2回ほど健診を受けたが異常は指摘されなかった．事件3年後（34歳）より眼疲労感を自覚し始めた．2003年2月（39歳時）に当院を初診した．既往歴・内服薬：なし．初診時所見：視力は右眼0.1（1.2×.2.0D（cyl.0.75DAx85°），左眼0.2（1.2×.1.5D（cyl.1.0DAx85°）．眼圧は右眼11mmHg，左眼13mmHg，前眼部・中間透光体・眼底に異常を認めなかった．瞳孔径は明室内で3.5mm正円同大．Goldmann視野は正常であった．眼球運動制限はなかったが，垂直滑動性追従運動は正常であったのに対し，水平滑動性追従運動は衝動性であり，滑動性の成分はほとんど検出できなかった（図2）．経過：横書きの文章が読みにくい原因として水平滑動性追従運動障害が考えられ，2010年1月まで経過観察を行ったが，改善しなかった．（121）図2水平滑動性追従運動障害症例2の滑動性追従眼球運動の眼球運動電図を示す．上図は水平方向，下図は垂直方向をそれぞれ示している．水平方向は滑動性成分がほとんどなく衝動性となっているが，垂直方向はほぼ正常の滑動性運動が可能である．〔症例3〕調節障害を認めた30代，女性．主訴：両眼の視力低下．現病歴：24歳時に地下鉄サリン事件に遭遇した．事件当日は急性期病院に1泊入院し，その後2回健診を受けたが異常は指摘されなかった．事件当時は裸眼視力が両眼とも0.8程度であったが，その後近視が進行し，眼鏡を2回作りなおした．2002年12月（32歳）に当院を初診した．既往歴・内服：2007年よりネフローゼ症候群のためプレドニゾロン内服．初診時所見：視力は右眼0.15（1.2×.2.25D），左眼0.09（1.2×.2.25D（cyl.0.5DAx160°），受診2カ月前に作製した眼鏡装用下での視力は右眼（0.4×.1.0D（cyl.0.5DAx40°），左眼（0.3×.1.0D（cyl.0.5DAx155°）であった．他覚的屈折はオートレフケラトメータにて右眼.2.75D，左眼.2.75Dであった．眼圧は右眼12mmHg，左眼13mmHgであった．前眼部・中間透光体・眼底に異常はなかあたらしい眼科Vol.29，No.10，20121437った．瞳孔径は明室内で3.5mm正円同大，暗室内5.0mm正円同大であった．眼球運動にも異常はなかった．経過：2009年5月（38歳）に当院に2度目の受診をし，この6年半の間にきわめて緩徐に両眼の視力が低下したと訴えた．視力は右眼0.1（0.7×.2.0D（cyl.0.50DAx70°）左眼0.05（0.7×.2.25D（cyl.0.50DAx180°）であった．(，)他覚的屈折値は右眼.2.25D，左眼.2.50Dと前回受診からの6年半で近視の進行はなかった．前眼部・中間透光体・眼底に異常はなかった．瞳孔径は明室内で3.5mm正円同大，暗室内で右眼6.5mm，左眼7.0mmであり，対光反射は両眼とも正常で，RAPD（相対的入力瞳孔反射異常）陰性であった．中心フリッカ値は右眼39.47Hz，左眼37.46Hzと正常範囲内であった．Goldmann視野は正常範囲内で，中心部は両眼ともI/1-cイソプタまで測定が可能であった．全視野ERG（網膜電図），SPP（標準色覚検査表）IIにても異常は指摘されず，矯正視力低下の原因は不明であった．連続近点検査を行ったところ，完全矯正レンズでは遠点・近点ともに視標を明視することができず，＋1D加入し測定した．右眼は遠点3m，近点は25.35cmと値がばらついた．左眼は遠点が1m，近点は33cmであり，調節力はおよそ3Dであった．IV考按サリンや有機リン中毒の眼所見としては縮瞳が有名である．1994年に起きた松本サリン事件曝露後1日目の平均瞳孔径は1.5mm程度であった10）と報告されている．この急性期の報告では曝露9日目には径4mmと改善していたが，今回の健診では先に示したとおり症例1に代表されるように縮瞳傾向を示すものが1割ほど認められた．松本サリン事件後に電子瞳孔径を用いた報告によると，50代のサリン非曝露群における瞳孔径は暗室内で5.5±0.8mm，光刺激後の最小径は3.7±0.7mm11）なので，これと比較して縮瞳していることがわかる．症例1では暗いところで見えにくいと訴えていたが夜盲を呈するような疾患は見当たらず，暗室内で散瞳不十分なことと関連する自覚症状と推定した．このように慢性期の縮瞳傾向はサリンの関与が十分に考えられるため，表2の第4群に含めた．明室内での縮瞳傾向だけでなく，暗室内で十分に散瞳しない例が16症例あった．これについては急性期に瞳孔括約筋に対し短時間で相当な負荷がかかったために，十分に括約筋が弛緩しなくなったものと推測した．しかし，たとえばHorner症候群による縮瞳では見えにくいという訴えにつながらないことを考えると，縮瞳そのものの影響だけでなく明るさと瞳孔径の対応を制御する中枢機能の破綻が関与している可能性が考えられる．同様に，虹彩に連続する毛様体筋に対する中枢制御の破綻により調節障害が起きている可能性も指摘しておきたい．曝露時重症者〔コリンエス1438あたらしい眼科Vol.29，No.10，2012テラーゼ（ChE）値12％〕では数年経過しても縮瞳が残存したとの報告12）があるが，今回の健診では急性期のChE値は調べておらず関係は不明であった．眼球運動系や調節系に異常をきたした例も存在した．眼球運動系に異常をきたした例として，先の症例2に示したような水平滑動性追従運動障害があげられる．慢性有機リン中毒で血球ChE活性が低いほど滑動性追従運動に階段状波形が出現しやすいとの報告7）があり，急性サリン中毒の後遺症として水平滑動性追従運動障害が起きている可能性が示唆され，今回の健診でも第4群に含めた．しかし，慢性有機リン中毒における過去の報告では水平方向よりも垂直方向の障害が顕著であったとする報告が多い13）．調節系に異常をきたした例としては，先の症例3があげられる．1960年以前の過去の報告でも，40歳としても通常4D以上の調節力を有し14），現在は当時よりさらに15年前後平均余命が伸びているため，同じ40歳でも4D以上の良好な調節力があると考えられる．症例3においては38歳で調節力が3Dしかなく，サリン曝露により調節力が低下していることが示唆された．サリンにより瞳孔運動障害をきたすのと同様に毛様体にも障害をきたした結果，調節障害をひき起こしたと推測される．なお，本例ではサリン曝露後に近視化したとの訴えがあった．すなわち調節痙攣をきたした可能性があり，それが不可逆性になったと考えれば，これで調節余力がなくなり，調節力低下に帰着したと推定できる．この他に眼瞼痙攣は基底核を含む中枢神経回路の障害により瞬目異常をきたし，羞明や眼痛などの相当な眼不快感を生じる疾患で，化学物質や大きなストレスが引き金となる15）ため，この第4群に含めた．急性期には眼圧が低下したとの報告5,8）があり，Katoら5）によれば，サリン曝露2時間後の眼圧の平均値は11.6±1.9mmHgと比較的低値であったが，瞳孔径が改善した後の眼圧は14.6±1.8mmHgに上昇した．筆者らの健診では先述のとおり眼圧の平均値は14.2±2.9mmHgと低下していなかった．両眼とも10mmHgに満たない低眼圧例が2例存在したが，いずれも瞳孔は正常であった．したがって，慢性期においては眼圧低下は明らかではなかったといえる．今回の調査における眼自覚症状と曝露1年後の自覚症状を比較した．山口らの報告8）によると，地下鉄サリン事件1年後の自覚症状では眼疲労感が最も多く全体の34.6％を占めた．松本サリン事件後の那須らの報告16）は眼症状に限らない調査であるが，何らかの自覚症状のある58名（アンケート回答者1,237名中）のうち目の疲れを訴えた者が43名と第1位，ついで視力低下が34名で2位と眼症状が上位を占めていた．筆者らの調査でも，目の疲れと視力低下または視力低下感がそれぞれ1位，2位と上位であった．全身のなかで眼症状の割合が高い理由としては，気化したサリンが主と（122）して気管および結膜より吸収される17）ことのほか，気体は血液脳関門を超えるため，視覚系，調節系，眼球運動系に関与する高次脳機能障害が誘発されたためと考えた．また，山口らによれば曝露1年後の症例のうち54％に調節力の異常を認めたが，筆者らの調査では明らかな調節力障害は表3のように14例（4.6％）と少なかった．これは慢性期に至るまでに回復した可能性に加え，被害者の高齢化により調節力障害の原因がサリンであるか加齢であるかの区別が困難になったことが考えられる．今回の健診は日常眼科診療に用いる検査機器を用いて行ったため，個々の異常のメカニズムを説明するには限界があると認識している．しかしながら，サリン事件の被害者のなかには15年以上経過した現在も眼症状を有する者が多く，そのなかにはサリンとの関連が強く疑われる症例も実際に存在することを知ることは重要であると考え，ここに報告した．文献1）SuzukiT,MoritaH,OnoKetal：SarinpoisoninginTokyosubway.Lancet345：980,19952）MoritaH,YanagisawaN,NakajimaTetal：SarinpoisoninginMatsumoto,Japan.Lancet346：290-293,19953）SidellFR：SomanandSarin：Clinicalmanifestationsandtreatmentofaccidentalpoisoningbyorganophosphates.ClinToxicol7：1-17,19744）RengstorffRH：Visionandocularchangesfollowingaccidentalexposuretoorganophospates.JApplToxicol14：115-118,19945）KatoT,HamanakaT：Ocularsignsandsymptomscausedbyexposuretosaringas.AmJOphthalmol121：209-210,19966）真鍋洋一，山口達夫，大越貴志子ほか：サリン患者急性期の眼症状と経過．臨眼50：765-767,19967）谷瑞子，秦誠一郎，清水敬一郎ほか：サリン曝露後にみられた瞼球癒着．臨眼50：1845-1848,19968）山口達夫：サリン中毒の眼症状と治療法．有機リン中毒（サリン中毒）─地下鉄サリン事件の臨床と基礎（家城隆次編著）p50-57，診断と治療社，19979）OkumuraT,HisaokaT,NaitoTetal：AcuteandchroniceffectsofsarinexposurefromtheTokyosubwayincident.EnvironToxicolPharmacol19：447-450,200510）NoharaM,SegawaK：Ocularsymptomsduetoorganophosphorusgas（Sarin）poisoninginMatsumoto.BrJOphthalmol80：1023,199611）野原雅彦：サリン曝露後の眼科検診について．松本市の保健衛生（松本市）別冊22：42-51,200012）野原雅彦：松本サリン事件後の健康診断における眼科所見．臨眼53：659-663,199913）石川哲，宮田幹夫，若倉雅登：環境汚染物質などによる眼症─特に有機燐剤の視覚毒性について─．日眼会誌100：418-432,199614）奥山文雄：調節．眼科プラクティス6，眼科臨床に必要な解剖生理（大鹿哲郎ほか編），p339-343，文光堂，200515）清澤源弘，鈴木幸久，石井賢二：眼瞼痙攣の誘因と原因．神経眼科20：22-29,200316）那須民江：松本市における有毒ガス中毒事件健康調査報告書．松本市の保健衛生（松本市）別冊22：52-82,200017）OhbuS,YamashinaA,TakasuNetal：SarinpoisoningonTokyosubway.SouthMedJ90：587-593,1997＊＊＊（123）あたらしい眼科Vol.29，No.10，20121439</p>
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