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	<title>あたらしい眼科オンラインジャーナル &#187; 眼窩先端部症候群</title>
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		<title>眼窩先端部症候群7例の原因と臨床経過の検討</title>
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		<pubDate>Sun, 29 Sep 2024 15:23:54 +0000</pubDate>
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		<category><![CDATA[ステロイドパルス]]></category>
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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科41（9）：1135.1140，2024c眼窩先端部症候群7例の原因と臨床経過の検討小林嶺央奈＊1,2渡辺彰英＊2外園千恵＊2＊1舞鶴赤十字病院眼科＊2京都府立医科大学眼科学教室CInvestiga [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科41（9）：1135.1140，2024c眼窩先端部症候群7例の原因と臨床経過の検討小林嶺央奈＊1,2渡辺彰英＊2外園千恵＊2＊1舞鶴赤十字病院眼科＊2京都府立医科大学眼科学教室CInvestigationoftheCausesandClinicalCoursesin7CasesofOrbitalApexSyndromeReonaKobayashi1,2）C,AkihideWatanabe2）andChieSotozono2）1）DepartmentofOphthalmology,JapaneseRedCrossSocietyMaizuruHospital,2）DepartmentofOphthalmology,KyotoPrefecturalUniversityofMedicineC眼窩先端部症候群に必要な初期対応を明らかにするため，2009.2020年に京都府立医科大学附属病院眼科を受診したC7例の原因，治療，臨床経過を後ろ向きに検討した．患者の内訳は男性C6例，女性C1例，平均年齢C71歳，原因は副鼻腔炎C2例，眼窩先端部腫瘍C3例，特発性眼窩炎症とCTolosa-Hunt症候群がC1例であった．副鼻腔炎のC2例はともに真菌性で抗真菌薬投与を行うも失明した．腫瘍C3例はびまん性大細胞型CB細胞性リンパ腫，眼窩副鼻腔腫瘍，眼窩炎症性偽腫瘍で，リンパ腫に対し化学療法，炎症性偽腫瘍に対しステロイドパルス療法を行い，炎症性偽腫瘍例で視力が改善した．眼窩副鼻腔腫瘍は生検で確定診断に至らず，腎機能障害のためステロイド治療を行えず失明した．特発性眼窩炎症，Tolosa-Hunt症候群にステロイドパルス療法を行い視力が改善した．眼窩先端部症候群が疑われる際は迅速に画像検査を行い，副鼻腔に病変があれば耳鼻咽喉科での速やかな生検が必要である．CPurpose：ToCinvestigateCtheCcausesCandCclinicalCcoursesCinC7CcasesCofCorbitalCapexsyndrome（OAS）C.CCasereport：Thisstudyinvolved7OAScases（6males,1female；meanage：71years）seenatKyotoPrefecturalUni-versityCofCMedicine,CKyoto,CJapanCfromC2009CtoC2020.CCausesCincludedsinusitis（2cases）C,CorbitalCapextumors（3cases）,idiopathicorbitalin.ammation（1case）C,andTolosa-Huntsyndrome（1case）C.Inthe2sinusitiscases,bothfungal,CblindnessCoccurredCdespiteCantifungalCtreatment.CTheC3CtumorCcases,Crespectively,CinvolvedCaCdi.useClargeCB-cellClymphoma,CanCorbitalCethmoidCsinusCtumor,CandCanCin.ammatoryCpseudotumor.CChemotherapyCwasCper-formedforthelymphomacase,andcorticosteroidpulsetherapywasadministeredforthein.ammatorypseudotu-morCcase.CImprovementCinCvisionCwasCobservedCinCtheCin.ammatoryCpseudotumorCcase.CCorticosteroidCpulseCimprovedvisionintheidiopathicorbitalin.ammationandTolosa-Huntsyndromecases.Conclusion：RapidtestingforfungalsinusitisisvitalwhenOASissuspected,andimagingandabiopsybyanotolaryngologistisnecessaryinthepresenceofsinuslesions.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）C41（9）：1135.1140,C2024〕Keywords：眼窩先端部症候群，副鼻腔炎，真菌感染，ステロイドパルス．orbitalapexsyndrome,sinusitis,fungalinfection,steroidpulse.Cはじめに眼窩先端部症候群は眼窩部から眼窩深部の病変により視神経管および上眼窩裂を走行する神経が障害され，全眼球運動障害と視力障害をきたす疾患である．類縁疾患として眼球運動障害と三叉神経の障害による知覚麻痺を主体とする上眼窩裂症候群や海綿静脈洞症候群があるが，眼窩先端部症候群の疾患概念としては，眼球運動障害や三叉神経障害に加えて視神経障害をきたしたものが本症候群と定義される1）（図1）．原因は副鼻腔炎やサルコイドーシス，ANCA関連血管炎，炎症性疾患，感染症，腫瘍，肥厚性硬膜炎など多岐にわたる．とくに真菌性副鼻腔炎が原因の場合は致死率が高く，注意が必要である2）．国内での眼窩先端部症候群について複数症例をまとめた報告は少ない3.5）．今回筆者らは眼窩先端部症候群のC7症例について原因，臨床経過について検討し，必要な初期対応について若干の知見を得たので報告する．〔別刷請求先〕小林嶺央奈：〒624-0906京都府舞鶴市字倉谷C427舞鶴赤十字病院眼科Reprintrequests：ReonaKobayashi,DepartmentofOpthalmology,MaizuruRedCrossHospital,427Kuratani,Maizuru,Kyoto624-0906,JAPANC眼球運動障害上眼窩裂症候群三叉神経第1枝の刺激症状・知覚麻痺海綿静脈洞症候群眼窩先端部症候群視神経障害図1眼窩先端部症候群の類縁疾患（今日の眼科疾患治療方針第3版．679-680，医学書院，2016，BadakereCA,CPatil-ChhablaniP：Orbitalapexsyndrome：Areview.EyeBrainC11：63-72,C2019より改変）表1対象症例のまとめ症例性別年齢原疾患治療治療前視力治療後視力再発C1男性C71真菌性副鼻腔炎CESSCVRCZCVD＝（0C.2）CVD＝SL-なしC2男性C78真菌性副鼻腔炎CESSCAMPH-BCVS＝30Ccm/CFCVS＝SL-なしC3男性C74CDLBCLR-CHOP療法CVS＝（0C.5）CVS＝（0C.8）なしC4男性C75炎症性偽腫瘍CMPSLpuluseCVS＝30Ccm/CF不明不明C5男性C85眼窩副鼻腔腫瘍経過観察CVS＝（0C.8）CVS＝SL＋不明C6女性C76Tolosa-Hunt症候群CMPSLpulseCVS＝（0C.6）CVS＝（0C.7）なしC7男性C66特発性眼窩炎症CMPSLpulseCVD＝（C0.15）CVD＝（0C.8）なしMPSL：methylprednisolone,ESS：endoscopicsinussurgery,VRCZ：voriconazole,AMPH-B：amphoteri-cin,DLBCL：di.uselargeB-celllymphoma.I方法2009年C1月.2020年C12月に京都府立医科大学附属病院眼科（以下，当科）を受診し，眼窩先端部症候群と診断した7症例について診療録をもとに原因，治療，臨床経過を検討した．画像検査で眼窩先端部に病変を認め，動眼神経麻痺や外転神経麻痺による眼球運動障害，三叉神経第一枝の障害のいずれかの障害に加えて視神経障害があったものを眼窩先端部症候群と診断した．II結果7例の内訳は男性C6例，女性C1例，年齢はC66.85歳（平均C71.7C±6.3歳）であった（表1）．原因となった疾患は，副鼻腔炎がC2例，眼窩先端部腫瘍がC3例，Tolosa-Hunt症候群がC1例，特発性眼窩炎症がC1例であった（図2）．副鼻腔炎C2例はともに真菌性副鼻腔炎であり，耳鼻咽喉科での内視鏡下副鼻腔手術（endoscopicCsinussurgery：ESS）による生検で真菌塊を認めた．症例C1の原因真菌はCAsper-gillusCfumigatusであったが，症例C2は生検部位より真菌が検出されたが真菌の種類を同定することはできなかった．症例C1は他科入院中に視力低下がみられ，当科紹介となった．当科初診時の右眼矯正視力はC0.2であったが軽度白内障を認めるのみで，眼瞼下垂および眼球運動障害を認めなかった．その数日後より眼瞼下垂，眼球運動障害を生じ，画像検査で副鼻腔炎および眼窩先端部に占拠性病変を認め（図3），耳鼻咽喉科のCESSで真菌塊を認めたことから抗真菌薬による治療が開始された．視力低下を自覚してからすでに約C3週間が経過しており，治療の効果は乏しく失明となった．症例C2は左眼の眼瞼下垂と視力低下の症状から始まり，次第に悪化して全眼球運動障害を呈したため画像検査を行った図3症例1における頭蓋内MRIT1強調画像（Ca），T2強調画像（Cb）．水平断画像（Cb）で眼窩部に低信号の病変を認める．T2強調STIR画像（Cc）．右篩骨洞後方から眼窩先端部および海綿静脈洞にかけて病変を認める．ところ，蝶形骨洞内に軟部陰影を認めた（図4）．しかし，症状が出現してから受診までの日数が長く，抗真菌薬による治療が開始されるまで約C1カ月が経過しており，投薬の効果なく失明となった．眼窩先端部腫瘍によるC3症例はそれぞれ，びまん性大細胞型CB細胞性リンパ腫（di.useClargeCB-celllymphoma：DLBCL），炎症性偽腫瘍，眼窩副鼻腔腫瘍であった．症例C3は，篩骨洞の軟部陰影が骨破壊を伴い，眼窩先端部や海綿静脈洞へ進展していた．耳鼻咽喉科でのCESS術中所見から真菌感染が疑われたため抗真菌薬による治療が開始されたが，生検結果からCDLBCLと診断されたため，血液内科へ紹介となり化学療法が行われた．矯正視力は白内障手術が行われた影響もあり，治療前後でC0.5からC0.7まで改善した．症例C4は，前医にて心臓カテーテル治療の入院中に視野欠損を自覚，視力が光覚弁となり精査加療のため当院へ紹介となった．MRI検査を行ったところ眼窩先端部に炎症性腫瘤を認めた．副鼻腔炎を認めず，採血上も真菌感染は否定的であったため，診断的治療としてステロイドパルス療法を行った．指数弁まで視力は回復したが，その後は前医へ転院され，前医にてステロイドパルス療法継続となったため治療後の視力は不明である．症例C5は，眼窩および篩骨洞後方の骨破壊を伴う腫瘍であった（図5）．耳鼻咽喉科での生検では炎症細胞の浸潤や肉芽組織，線維性組織を認めるのみで積極的に腫瘍を疑う病理結果ではなく，確定診断に至らなかった．病変が広範囲にわたり手術不可能であったこと，透析中で腎機能障害があることを考慮し，ステロイド治療を行わずに経過観察の方針となった．当科初診時の視力は裸眼視力でC0.8であったが，眼窩先端部への病変の進展により光覚弁となった．Tolosa-Hunt症候群の症例6，特発性眼窩炎症の症例C7の2症例はステロイドパルス療法が行われた．症例C6は治療前後で視力はC0.6からC0.7とわずかな改善がみられたのみであbcd図4症例2におけるCT・MRI画像a,b：CT画像．左蝶形骨洞内から眼窩先端部に軟部陰影および，左内側壁の骨破壊を認める．Cc,d：MRI画像．T2強調画像（Cd）で左蝶形骨洞および眼窩先端部に低信号の病変を認める．った．一方，症例C7では治療前後でC0.15からC1.0と著明な視力改善を認め，眼球運動障害の改善も認めた．CIII考按眼窩先端部症候群は眼窩部から眼窩深部の病変により視力低下や眼球運動障害をきたす比較的まれな疾患である．原因は多岐にわたり，原因疾患によって治療方針も異なる．原因検索のため，MRIやCCT，必要に応じて造影検査も追加する．また，血液検査で全血液計測やCCRP，肝・腎機能に加え，ANCA関連血管炎やサルコイドーシス，IgG4関連疾患，悪性リンパ腫などを考慮した検査を行う．今回の検討で真菌性副鼻腔炎が原因となったC2例は，その他の症例と比較して視機能の改善に乏しく，重篤な経過となった．既報でも副鼻腔炎が原因となる眼窩先端部症候群のうち，とくに真菌感染症によるものは重篤な転機をたどった報告もあり注意が必要である6.9）．真菌性副鼻腔炎は周辺部組織に浸潤する浸潤型と，周辺浸潤を伴わない非浸潤型に分けられる．浸潤型副鼻腔真菌症はC2.3％とまれであるが10）頭蓋内にまで及んだ浸潤型眼窩先端部症候群では死亡例も報告されている6）．また，真菌感染のなかでも頻度の高いCAsper-gillusCfumigatusは空気中の胞子から体内に吸入されることで感染し，さらに血管との親和性が高いため血管壁を突破し全身へ散布される．血栓症や動脈瘤，膿瘍といった合併症の報告もあり6.8）早期の診断と治療が重要と考えられる．真菌感染症による副鼻腔炎が原因となった眼窩先端部症候群を画像所見のみで診断することはむずかしい．しかし，真菌性副鼻腔炎では真菌内のアミノ酸代謝産物の鉄，マグネシウム，マンガンが常磁性体効果を有し，T2画像で低信号を示すとされており，画像上の特徴として留意すべきである11,12）．また，採血で真菌感染を示唆するCb-Dグルカンが陰性のこともあり9）b-Dグルカンが陰性であるからといって真菌感染の可能性を除外することはできない．本検討でも真菌性副鼻腔炎のC2症例はCb-Dグルカンは陰性であった．そのため速やかに耳鼻咽喉科で副鼻腔手術による病変部位の生検を行い，真菌を証明することが重要となる．越塚らは，診断と治療の時間を要し死亡に至った浸潤型副鼻腔真菌症による眼窩先端部症候群の症例報告から，副鼻腔真菌症での生検の重要性を説いている13）．最近では内視鏡手術の発達により安全で低侵襲な生検が行えるようになっており，易感染性患者での眼窩先端部症候群では浸潤型副鼻腔真菌症を念頭に，適切な時期に慎重に内視鏡生検を行う必要性を指摘している．本検討の症例C1は，当初は視力低下のみで眼瞼下垂や眼球運動障害などの症状に乏しく，副鼻腔真菌症による眼窩先端部症候群の診断には至らなかった．視力低下を自覚して数日してから眼瞼下垂や眼球運動障害が出現し，耳鼻咽喉科での内視鏡手術と副鼻腔の生検を行い副鼻腔真菌症の診断に至った．症例C2では画像検査で骨破壊を認め，浸潤型副鼻腔真菌症となっていた．これらのC2症例は既往に糖尿病や慢性腎臓病といった易感染性の全身疾患を有し，ハイリスク患者であった．こうした患者では真菌感染を念頭に，早期の鼻内視鏡による副鼻腔炎の生検が必要であったと考えられる．また，篩骨洞後方や蝶形骨洞など内視鏡手術が困難な深部の病変で生検が困難な場合や，病変部が小さく画像による判断がむずかしい患者では診断に難渋する．こうした症例に対しては患者背景の詳細な聴取や経時的な臨床経過，放射線科医や耳鼻咽喉科医，眼科医の複数の専門医の意見を総合的に判断し，治療方針を決定する必要がある．診断的治療を行う場合は，安易なステロイド投与が感染の悪化を招くことがあるため注意しなくてはならない．炎症性腫瘍やCTolosa-Hunt症候群，特発性眼窩炎症が原因となった症例4，6，7に関してはステロイドパルス療法で視機能の改善がみられた．炎症性疾患が原因である患者に対してはステロイドによる治療を積極的に行うことで良好な視力が得られると考えられる．しかし，悪性リンパ腫や真菌感染ではステロイド治療により一時的に鎮静化しても，その後再燃し病状を悪化させ，結果として予後が悪くなることがある．そのためステロイド治療前に，悪性リンパ腫や真菌感染症による眼窩先端部症候群を否定しておくことが望ましい．画像検査や採血で真菌感染が疑われ，患者背景に易感染性のある場合はステロイド治療を開始する前に，耳鼻咽喉科で病変部位の生検を依頼する必要があると考えられる．以上，当科における眼窩先端部症候群のC7例の原因と臨床図5症例5におけるCT画像眼窩後方の篩骨洞側に骨欠損像を認める．経過を報告した．眼窩先端部症候群のうち真菌感染による副鼻腔炎が原因であった症例は，結果的に抗真菌薬治療開始が遅れたことで視力予後が不良であった．眼窩先端部症候群を疑った際には，まず画像検査にて真菌感染による副鼻腔炎が原因であるかどうかを疑い，副鼻腔に病変があれば速やかに耳鼻咽喉科へ依頼し生検を施行することが重要である．また，副鼻腔炎を伴わない場合はその他の原因疾患を想起し検査を進め，適切な診断および治療につなげる必要がある．文献1）KjoerI：ACcaseCofCorbitalCapexCsyndromeCinCcollateralCpansinusitis.ActaOphthalmolC23：357,C19452）TurnerJH,SoudryE,NayakJVetal：SurvivaloutcomesinCacuteCinvasiveCfungalsinusitis：aCsystematicCreviewCandquantitativesynthesisofpublishedevidence.Laryngo-scopeC123：1112-1118,C20083）二宮高洋，檜森紀子，吉田清香ほか：東北大学における眼窩先端部症候群C19例の検討．神経眼科36：404-409,C20194）藤田陽子，吉川洋，久冨智朗ほか：眼窩先端部症候群の6例．臨眼59：975-981,C20055）中島崇，青山達也，奥沢巌ほか：眼窩尖端症候群をきたした数例についての解析．臨眼32：930-936,C19786）津村涼，尾上弘光，末岡健太郎ほか：浸潤型蝶形骨洞アスペルギルス症による死亡例と生存例．あたらしい眼科C39：1256-1260,C20227）YipCCM,CHsuCSS,CLiaoCWCCetal：OrbitalCapexCsyndromeCdueCtoCaspergillosisCwithCsubsequentCfatalCsubarachnoidChemorrhage.SurgNeurolIntC3：124,C20128）戸田亜以子，坂口紀子，伊丹雅子ほか：副鼻腔真菌症に続発した海綿静脈洞血栓症と内頸動脈瘤による眼窩先端部症候群のC1例．臨眼72：1277-1283,C20189）甘利達明，澤村裕正，南館理沙ほか：非浸潤型副鼻腔アスペルギルス感染症により視神経症を呈したC1例．臨眼C74：C907-912,C2020C10）FukushimaT,ItoA：Fungalinfection.JpnClinMedC41：CneseCde.ciencyCinAspergillusCniger：evidenceCofC84-97,C1983CincreasedCproteinCdegradation.CArchCMicrobialC141：266-11）ZinreichCSJ,CKennedyCDW,CMalatCJCetal：FungalCsinus-268,C1985itis：DiagnosisCwithCCTCandCMRCimaging.CRadiology13）越塚慶一，花澤豊行，中村寛子ほか：眼窩先端症候群を伴C169：439-444,C1988った浸潤型副鼻腔真菌症のC2症例．頭頸部外科C25：325-12）MaCH,CKubicekCCP,CRohrM：MetabolicCe.ectsCofCmanga-332,C2015＊＊＊</p>
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		<title>浸潤型蝶形骨洞アスペルギルス症による死亡例と生存例</title>
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		<pubDate>Thu, 29 Sep 2022 15:22:50 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科39（9）：1256.1260，2022c浸潤型蝶形骨洞アスペルギルス症による死亡例と生存例津村諒＊1尾上弘光＊2末岡健太郎＊2岡田尚樹＊2三好庸介＊3小林隆幸＊4木内良明＊2＊1市立三次中央病院眼 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科39（9）：1256.1260，2022c浸潤型蝶形骨洞アスペルギルス症による死亡例と生存例津村諒＊1尾上弘光＊2末岡健太郎＊2岡田尚樹＊2三好庸介＊3小林隆幸＊4木内良明＊2＊1市立三次中央病院眼科＊2広島大学大学院医系科学研究科視覚病態学＊3三好眼科＊4国家公務員共済組合連合会吉島病院眼科CDeathandSurvivalDuetoInvasiveSphenoidSinusAspergillosisRyoTsumura1）,HiromitsuOnoe2）,KentaroSueoka2）,NaokiOkada2）,YousukeMiyoshi3）,TakayukiKobayashi4）andYoshiakiKiuchi2）1）DepartmentofOphthalmology,MiyoshiCentralHospital,2）DepartmentofOphthalmologyandVisualScience,GraduateSchoolofBiomedicalSciences,HiroshimaUniversity,3）MiyoshiEyeClinic,4）DepartmentofOphthalmology,YoshijimaHospitalC浸潤型副鼻腔アスペルギルス症は死亡率の高い疾患である．筆者らは，浸潤型副鼻腔アスペルギルス症により眼窩先端部症候群をきたし，死亡した症例と生存した症例を経験した．症例C1はC82歳，男性．左眼視力低下と中心暗点があった．眼底検査および頭部CMRI検査で異常は見つからず，左球後視神経炎としてステロイド全身投与を行った．2カ月後，左眼瞼下垂と全方向の眼球運動障害を生じた．頭部CMRIでは蝶形骨洞・篩骨洞に一部がCT1低信号，T2低信号を示す腫瘤があった．内視鏡下副鼻腔手術（ESS）を行い，病理診断でアスペルギルスが見つかり抗真菌薬を投与した．しかし，硬膜外膿瘍に進展し逝去された．症例C2はC85歳，女性．左眼瞼下垂と全方向の眼球運動障害があった．頭部単純CMRI検査で左蝶形骨洞に腫瘤があった．ESSが行われ，視機能の改善は得られなかったが生存しえた．二つの症例を対比すると死亡を防ぐためには早期の診断がなにより重要と考えられた．CPurpose：ToCreportCtwoCcasesCofCorbitalCapexCsyndromeCcausedCbyCinvasiveCsinusaspergillosis：oneCthatCpassedCawayCandConeCthatCsurvived.CCaseReports：CaseC1CinvolvedCanC82-year-oldCmaleCwhoCpresentedCwithCdecreasedvisualacuityandacentraldarkspotinhislefteye.Twomonthslater,ptosisandocularmotorimpair-mentCinCallCdirectionsCdevelopedCinCthatCeye.CACmagneticCresonanceimaging（MRI）examinationCofCtheCpatient’sCheadCrevealedCaCmassCinCtheCsphenoidCandCethmoidCsinuses.CEndoscopicCsinussurgery（ESS）wasCperformed,CandCpathologicaldiagnosisrevealedinvasiveaspergillosis,forwhichantifungaldrugswereadministered.However,theaspergillosisCdevelopedCintoCanCepiduralCabscessCandCtheCpatientCpassedCaway.CCaseC2CinvolvedCanC85-year-oldCfemalewhopresentedwithptosisandoculardyskinesiainalldirectionsinherlefteye.AsimpleMRIexaminationofCtheCpatient’sCheadCrevealedCaCmassCinCtheCleftCsphenoidCsinus.CESSCwasCperformed,CandCtheCpatientCsurvived,CalthoughCherCvisualCfunctionCdidCnotCimprove.CConclusion：InCcasesCofCorbitalCapexCsyndrome,CstrictCfollow-upCisCnecessary,asinvasivesphenoidsinusaspergillosiscandevelop.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）39（9）：1256.1260,C2022〕Keywords：浸潤型副鼻腔真菌症，アスペルギルス，眼窩先端部症候群．invasivefungalrhinosinusitis,aspergillus,orbitalapexsyndrome.Cはじめに内に浸潤すると硬膜外膿瘍や硬膜静脈洞血栓症をきたし，致浸潤型副鼻腔真菌症は死亡率C50％といわれる致死的疾患死的になる．そのため早期の診断，加療が必要である．である1,2）．副鼻腔から眼窩内に浸潤すると眼窩先端部症候今回，筆者らが経験した，死亡と生存という異なる転機を群をきたし，失明や不可逆的な眼球運動障害を生じる．頭蓋とったアスペルギルスによる浸潤型副鼻腔真菌症により眼窩〔別刷請求先〕津村諒：〒734-8551広島市南区霞C1-2-3広島大学大学院医系科学研究科視覚病態学Reprintrequests：RyoTsumura,M.D.,DepartmentofOphthalmologyandVisualScience,GraduateSchoolofBiomedicalSciences,HiroshimaUniversity,1-2-3,Kasumi,Minami-ku,Hiroshima-shi,Hiroshima734-8551,JAPANC1256（98）図1症例1の初診時MRI蝶形骨洞から後部篩骨洞に軟部組織陰影とCT1低信号（Ca），T2低信号（Cb）の腫瘤（C.）があるが，撮影時は指摘できなかった．先端部症候群をきたした症例について報告する．CI症例［症例1］82歳，男性．主訴：左眼視力低下．既往歴：リウマチ性多発筋痛症（プレドニゾロンC5Cmg/日を内服），高血圧．現病歴：初診C2カ月前から左側頭部痛を自覚していた．初診C2日前，起床時に左眼視力低下を自覚し，近医眼科を受診した．Goldmann動的視野検査で左眼に中心暗点があり，左視神経炎疑いとして市立三次中央病院眼科を受診した．初診時所見：VD＝1.0（1.2C×sph＋0.50D（cyl.0.75DAx80°），VS＝0.15（n.c），RT＝16CmmHg，LT＝17CmmHgであった．眼球運動障害や眼球運動時痛はなく，左側頭部痛を訴えた．相対性求心性瞳孔障害は左眼陽性であった．外眼部，前眼部，中間透光体に異常はなく，眼底も視神経乳頭の腫脹・発赤はなかった．頭部単純CMRI検査では，蝶形骨洞から後部篩骨洞に軟部組織陰影とCT1低信号，T2低信号を示す腫瘤があるが，撮影時は指摘できなかった（図1）．経過：左球後視神経炎として，翌日からステロイドミニパルス療法（メチルプレドニゾロンC500Cmg/日C3日間）を行った．初診C6日後にCVS＝0.3（0.4C×sph＋1.00D（cyl.1.00DCAx100°）に改善し，左側頭部痛も自制内となった．パルス治療C3週後に左側頭部痛が再発し，さらなる左眼視力低下を自覚し，再診時，左眼視力は＝光覚弁になっていた．眼底および頭部造影CMRIでは明らかな異常は見つからず，左球後視神経炎の再発と考え同日からステロイドパルス療法（メチルプレドニゾロンC1,000Cmg/日C3日間，プレドニゾロン内服50Cmg/日による後療法）を行った．1週後，VS＝30Ccm指数弁になり，左側頭部痛は軽度に残存するだけになった．プレドニゾロンはC1カ月でもともと内服していたC5Cmgまで漸減図2症例1の眼窩先端部症候群となった際のMRIT1強調画像（Ca），T2強調画像（Cb），造影CT1強調画像（Cc）．蝶形骨洞の腫瘤（C.）が眼窩内に浸潤している．造影CMRIでは不均一な造影効果があった．図3症例1の病理組織学的検査Glocott染色陽性（Ca），PAS染色陽性（Cb）でCY字に分枝する菌体が多数ある．図4症例2の初診時MRI蝶形骨洞に一部CT1低信号（Ca），T2無信号（Cb）を示す腫瘤（C.）があり，眼窩先端部に連続している．した．2カ月後，左眼瞼下垂が出現し，左眼は完全に閉瞼しており，全方向の眼球運動障害があり，瞳孔は散大していた．単純CMRIでは，蝶形骨洞・篩骨洞に液体の貯留と，眼窩先端部に続くCT1低信号，T2低信号を示す部分を含む腫瘤があり，造影CMRIでは不均一な造影効果を示した（図2）．CTでは骨破壊像を伴っており，石灰化陰影はなかった．Cb-DグルカンはC72.2Cpg/ml（基準値C11以下）であった．浸潤型副鼻腔真菌症による眼窩先端部症候群と考え，同日他院耳鼻咽喉科へ転院し，緊急に内視鏡下副鼻腔手術が行われた．術中，蝶形骨洞に白色の膿汁と真菌塊があった．病理組織学的検査ではCPAS染色陽性の分枝状真菌があり蝶形骨洞アスペルギルス症と診断された（図3）．培養は提出されていない．術後はボリコナゾールC200Cmg/1日C2回で加療されたが，硬膜外膿瘍に進展した．病変はさらに反対の右眼窩先端部まで達し右眼も失明した．徐々に全身状態は悪化し，初診からC4カ月後に逝去された．［症例2］85歳，女性．主訴：左眼瞼下垂．既往歴：糖尿病（HbA1c6.6），肺癌（初診C13年前とC2年前に手術，化学療法），高血圧．現病歴：糖尿病網膜症のため定期受診しており，今回の受診C2週間前の視力はCVD＝（0.7），VS＝（0.8）であった．胃ポリープ切除のため入院しており，2日前から左眼瞼下垂が生じたため，国家公務員共済組合連合会吉島病院眼科を受診した．頭痛や眼痛の訴えはなかった．受診時所見：VD＝0.5×（0.9C×sph.0.75D（cyl.1.75DCAx40°），VS＝0.05×IOL（0.1（cly.1.75DAx60°）であった．左眼瞼下垂（眼縁角膜反射距離-1＝0Cmm）があり，全方向の眼球運動障害があった．相対性求心性瞳孔障害は左眼陽性であった．外眼部，前眼部，中間透光体に異常はなく，眼底は両眼に糖尿病網膜症による軽度の点状出血があるのみで，視神経乳頭の発赤・腫脹はなかった．経過：症状と所見から左眼窩先端部症候群と判断し，同日頭部単純CMRIを撮影した．蝶形骨洞にCT1低信号，T2低信号を示す腫瘤があり，眼窩先端部に連続していた（図4）．血液検査では，カンジタ抗原は陰性，Cb-DグルカンはC2.598Cpg/ml（基準値C11以下）であったが，アスペルギルス抗原はC2.9（基準値C0.5未満）で陽性だった．アスペルギルスによる浸潤型副鼻腔真菌症による眼窩先端部症候群を疑い，初診翌日に他院耳鼻咽喉科へ転院し，同日副鼻腔内視鏡下手術が行われた．左蝶形骨洞には真菌塊が充満しており，可及的に摘出された．病理組織学的検査では鋭角な分枝をもつ菌糸の集簇があった（図5）．培養は提出されていない．術翌日からイトラコナゾールC100Cmg経口/1日C1回がC1週間，同時にボリコナゾールC200Cmg静脈内投与/1日C2回がC2週間行われた．左眼視力の改善は得られず指数弁まで増悪し，眼瞼下垂と眼球運動障害は部分的な改善に留まった．視機能の改善は得られなかったが生存しえた．抗菌治療は前述のもので終了し，現在も無治療経過観察で全身状態は良好である．CII考察副鼻腔真菌症の原因菌としてはC80％以上がアスペルギルス属である．アスペルギルスは土壌など広い範囲に存在しており，口腔，鼻腔，副鼻腔にも常在している．副鼻腔真菌症は組織浸潤を認め重篤な症状を呈する浸潤型と，限局した病変を呈する組織非浸潤型に分けられる．浸潤型副鼻腔真菌症は，アスペルギルスが起炎菌としてもっとも多く，ついでムコールが多い．骨破壊を伴い隣接臓器へと病変が浸潤する．眼窩内に浸潤すれば眼窩先端部症候群をきたし，視神経障害や不可逆的な眼球運動障害を生じる．頭蓋内に浸潤すれば硬膜外膿瘍や硬膜静脈洞血栓症，感染性動脈瘤をきたし，致死率はC50％といわれている1,2）．一方，非浸潤型副鼻腔真菌症もアスペルギルスが起炎菌としてもっとも多く，ついで黒色真菌，スケドスポリウムが多い．真菌塊（fungusball）を形成し，まれに骨を介した圧迫により視神経障害や眼球運動障害をきたすことがあるが，致死的な経過にはならない．非浸潤型副鼻腔真菌症では正常免疫であることが多いが，浸潤型の患者背景は悪性腫瘍，癌化学療法，免疫抑制薬，ステロイド投与などの免疫不全患者であることがほとんどである3）．副鼻腔真菌症の罹患部位は上顎洞に多く4），蝶形骨洞に生じることは少ない．副鼻腔真菌症C143例中C11例（7.7％）のみが蝶形骨洞真菌症であったという国内からの報告がある5）．また海外から，細菌感染も含めた副鼻腔感染症のうち蝶形骨洞病変はC2.7％という報告があり，真菌感染の頻度はさらに数は少なくなる6）．図5症例2の病理組織学的検査鋭角な分岐，分生子形成を示す菌糸の集簇があった．蝶形骨洞真菌症では副鼻腔真菌症の一般的な症状である膿性または粘性鼻漏や鼻出血などの鼻症状7）がなく，頭痛や眼窩部痛といった非特異的な症状が主となり，視力低下，眼瞼下垂，眼球運動障害といった眼窩先端部浸潤を示す所見で初めて診断に至ることもある8,9）．浸潤型副鼻腔真菌症におけるCCT検査の特徴として石灰化がC90％以上の症例にあり，菌体の集簇による濃淡のある軟部組織濃度，骨破壊像がみられる．MRI検査では真菌の集簇に相当する部位がCT1強調像で低信号，T2強調像では著明な低信号を呈する10）．炎症や腫瘍では通常CT2強調像で高信号を呈するため，T2強調像の低信号は真菌性副鼻腔真菌症とその他の副鼻腔炎症性疾患や腫瘍との鑑別に有用である．深在性真菌症に対する血清学的診断法としてCb-Dグルカンやアスペルギルス抗原が用いられる．Cb-Dグルカンは真菌の細胞壁の構成成分であり，アスペルギルス以外にもカンジダやフサリウム，ニューモシスチス肺炎でも陽性になる．ムコールは浸潤型真菌症の原因になるが，細胞壁にCb-Dグルカンを含まないため陰性になることに注意が必要である．アスペルギルス抗原検査はアスペルギルスに特異的な抗原で，細胞壁に含まれるガラクトマンナンを検出する．真菌が生体組織に浸潤することで菌体成分が血中に検出されるようになるため，非浸潤型真菌症では陰性のことが多く11），colo-nizationでも陽性にならない12）．b-Dグルカンとアスペルギルス抗原の感度と特異度は報告によって差があり，浸潤型副鼻腔真菌症に対するCb-Dグルカンの感度は60.80％程度で，特異度はC80.90％とされる13）．浸潤型アスペルギルス症に対するアスペルギルス抗原の感度はC60.80％程度で，特異度はC80.90％程度と報告されている13）．感度は決して高いといえず，陰性であってもこれらを否定することはできない．一方，特異度は比較的高く，陽性であった場合は真菌の血管浸潤や組織破壊によってこれらの物質が血中に入ったことを示しており，Cb-Dグルカンは浸潤型真菌症，アスペルギルス抗原は浸潤型アスペルギルス症に対して診断的価値がある．いずれも偽陽性には注意が必要で，Cb-Dグルカンは透析患者や血管製剤の使用者，手術の際にガーゼを使用した場合や菌血症で陽性になることがある．アスペルギルス抗原は抗菌薬であるタゾバクタム・ピペラシン，クラブラ酸・アモキシシリン投与や食事の影響で陽性になることがある14）．確定診断は罹患部位を生検し，病理組織学的検査によって行う．真菌の存在と組織への浸潤所見（血管の血栓，組織への直接浸潤など）があれば浸潤型副鼻腔真菌症と診断する．また，菌種を確認することが重要で，起因菌によって有効な抗真菌薬が異なる．アスペルギルス属とフサリウムはボリコナゾールが有効であるが，ムコールには無効でアムホテリシンCBが選択される．フサリウムとムコールも浸潤型副鼻腔真菌症の起炎菌となり，その場合は致死的である．ムコールは有効な抗真菌薬は少なく予後不良である．培養検査はC10.30％15）と低く，診断は病理組織学的検査に頼らざるをえないが，薬剤感受性の情報が得られる点は有用である．今回，アスペルギルスによる副鼻腔真菌症により眼窩先端部症候群をきたした症例で死亡例と生存例を経験した．症例C1は頭痛と眼症状のみで，鼻症状や眼瞼下垂，眼球運動障害といった眼窩先端部の症状はなく，真菌性副鼻腔症を疑うことができず，球後視神経炎を疑った．当初はC2名の眼科医師，放射線診断科医師によりCMRI画像の読影を行ったが，診断は困難であった．視神経炎を疑った症例においてMRIで視神経に炎症所見が確認できない場合はステロイド全身投与を行う前に真菌症も含めた感染症の可能性がないか検討すべきと考えた．症例C2は鼻症状はなかったが，初診時から眼窩先端部症候群であったことから蝶形骨洞の腫瘤に気づくことができ，早期診断につながった．最終的に視力の改善は得られず失明に至ったが，早期の副鼻腔内視鏡手術によって排膿と確定診断を行い，抗真菌薬を投与したことで頭蓋内浸潤を防ぎ救命しえた．このC2症例を対比すると，致死的経過を防ぐためには早期の診断がなにより重要と思われた．文献1）ChoiCHS,CChoiCJY,CYoonCJSCetal：ClinicalCcharacteristicsCandCprognosisCofCorbitalCinvasiveCaspergillosis.COphthalCPlastReconstrSurgC24：454-459,C20082）TurnerJH,SoudryE,NayakJVetal：SurvivaloutcomesinCacuteCinvasiveCfungalsinusitis：aCsystematicCreviewCandquantitativesynthesisofpublishedevidence.Laryngo-scopeC123：1112-1118,C20083）ChakrabartiCA,CDenningCDW,CFergusonCBJCetal：Fungalrhinosinusitis：aCcategorizationCandCde.nitionalCschemaCaddressingCcurrentCcontroversies.CLaryngoscopeC119：C1809,C20094）長谷川稔文，雲井一夫：鼻副鼻腔真菌症C54例の臨床的検討．耳鼻臨床98：853-859,C20055）佐伯忠彦，竹田一彦，白馬伸洋：副鼻腔真菌症の臨床的検討．耳鼻臨床89：199-207,C19966）LeeTJ,HuangSF,ChangPH：CharacteristicsofisolatedsphenoidCsinusaspergilloma：reportCofCtwelveCcasesCandCliteratureCreview.CAnnCOtolCRhinolCLaryngolC118：211-217,C20097）鴻信義：副鼻腔真菌症．日本耳鼻咽喉科学会会報C110：C36-39,C20078）田口享秀，椙山久代，高橋明洋ほか：蝶形骨洞アスペルギルス症の検討．日本耳鼻咽喉科学会会報C102：1042-1045,C19999）ZhangCH,CJiangCN,CLinCXCetal：InvasiveCsphenoidCsinusCaspergillosisCmimickingCsellartumor：aCreportCofC4CcasesCandsystematicliteraturereview.ChinNeurosurgJ6：10,202010）川内秀之：侵襲性鼻副鼻腔真菌症の診断と治療．日本耳鼻咽喉科学会会報C117：1492-1495,C201411）太田伸男，鈴木祐輔：浸潤型副鼻腔真菌症最新の知見．日耳鼻116：581-585,C201312）Ostrosky-ZeichnerCL,CVitaleCG,CNucciMarcio：NewCsero-logicalCmarkersCinCmedicalmycology：（1,3）C-（-D-glucanCandCAspergillusCgalactomannan.CInfectio16（Supple.3）：C59-63,C201213）HongzhengWeiH,YunchuanLi,HanDetal：Thevaluesof（1,3）C-b-D-glucanCandCgalactomannanCinCcasesCofCinva-siveCfungalCrhinosinusitis.CAmCJCOtolaryngolC42：102871,C202114）MaesakiS：Aspergillosis.MedMycolJC52：97-105,C201115）NomuraCK,CAsakaCD,CNakayamaCTCetal：SinusCfungusCballCinCtheJapaneseCpopulation：clinicalCandCimagingCcharacteristicsCofC104Ccases.CIntCJCOtolaryngolC2013：C731640,C2013C＊＊＊</p>
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		<title>眼窩先端部症候群を合併した眼部帯状疱疹の1例</title>
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		<pubDate>Wed, 30 Oct 2019 15:25:22 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科36（10）：1326.1329，2019c眼窩先端部症候群を合併した眼部帯状疱疹の1例川端真理子＊1,2福岡秀記＊1向井規子＊1,3奥村峻大＊1,3岩間亜矢子＊1外園千恵＊1＊1京都府立医科大学眼 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科36（10）：1326.1329，2019c眼窩先端部症候群を合併した眼部帯状疱疹の1例川端真理子＊1,2福岡秀記＊1向井規子＊1,3奥村峻大＊1,3岩間亜矢子＊1外園千恵＊1＊1京都府立医科大学眼科学教室＊2京都市立病院眼科＊3大阪医科大学眼科学教室CACaseofOrbitalApexSyndromewithHerpesZosterOphthalmicusMarikoKawabata1,2）,HidekiFukuoka1）,NorikoMukai1,3）,TakahiroOkumura1,3）,AyakoIwama1）andChieSotozono1）1）DepartmentofOphthalmology,KyotoPrefecturalUniversityofMedicine,2）DepartmentofOphthalmology,KyotoCityHospital,3）DepartmentofOphthalmology,OsakaMedicalCollegeC症例はC68歳，男性．左眼部帯状疱疹と眼球運動障害を発症した．水痘帯状疱疹ウイルス血清抗体価の上昇と，磁気共鳴画像法ガドリニウム造影検査にて動眼神経および滑車神経の炎症と視神経周囲炎を認めたため，眼窩先端部症候群と診断した．帯状疱疹に対する治療は新規作用機序の抗ヘルペスウイルス薬であるアメナメビル内服を使用し，さらにステロイドミニパルス療法（125Cmg/日）に加え大量ステロイドパルス療法（1,000Cmg/日）を施行することで発症C2カ月で改善を得た．本症例では適切な検査とステロイドパルス療法を行ったことにより，早期の眼合併症状改善と早期の社会復帰につなげることができた．CPurpose：ToCreportCaCrareCcaseCofCorbitalCapexCsyndromeCwithCherpesCzosterophthalmicus（HZO）.CCaseReport：A68-year-oldmalepresentedwithHZOontheleftsideofhisfaceandophthalmoplegiainhislefteye.UponCexamination,ChisCserumCvaricella-zostervirus（VZV）antibodyCtiterCwasCincreased,CandCmagneticCresonanceCimagingshowedgadoliniumenhancementintheleftopticperineuritis,oculomotornerve,andpulley-liketrochlea.HeCwasCdiagnosedCasCorbitalCapexCsyndromeCsecondaryCtoCHZO.CAfterCaC2-monthCsystemicCtreatmentCwithCame-namevir,CaCnovelCantiviralCagentCagainstCVZVCandCherpesCsimplexCvirus,CandCsteroidCpulseCtherapy,CtheCpatient’sCconditionCimproved.CConclusions：WeCconcludeCthatCophthalmoplegiaCsecondaryCtoCHZOCshowedCearlyCimprove-mentviatheproperchoiceofexaminationsandsubsequenttherapy.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）36（10）：1326.1329,C2019〕Keywords：眼部帯状疱疹，眼球運動障害，視神経周囲炎，眼窩先端部症候群，アメナメビル．herpesCzosterCoph-thalmicus,ophthalmoplegia,opticperineuritis,orbitalapexsyndrome,amenamevir.Cはじめに帯状疱疹とは水痘帯状疱疹ウイルス（varicella-zostervirus：VZV）が原因となるウイルス感染症であり，一次感染によって神経節に潜伏していたCVZVが，なんらかの原因で再活性化されることで発症する．そのなかでも眼部帯状疱疹は，三叉神経節に潜伏したCVZVが再活性化し，三叉神経第C1枝支配領域の帯状疱疹として発症する．眼部帯状疱疹は眼瞼を含む広範な皮疹に加えて角膜炎，虹彩炎・ぶどう膜炎や結膜炎などを認めることが多いが，ほかにも動眼神経，外転神経，滑車神経麻痺による外眼筋麻痺を引き起こすこともある．まれではあるが中枢神経内感染などによる神経症の合併も報告されている1）．帯状疱疹の治療薬としては長年，抗ヘルペスウイルス薬であるアシクロビル，バラシクロビル塩酸塩，ファムシクロビルが用いられてきたが，2017年より新規作用機序をもつアメナメビルが処方可能となった．既報では，帯状疱疹による外眼筋麻痺に対して，従来の抗ヘルペスウイルス薬に加えてステロイド内服や静脈投与での加療が中心に行われているが，その治療方針は確立するに至っていない．今回，眼窩先端部症候群を合併した眼部帯状疱疹に対し，アメナメビルとステロイドパルス療法により著明な改善を得た症例を経験したので報告する．〔別刷請求先〕川端真理子：〒604-8845京都市中京区壬生東高田町C1-2京都市立病院眼科Reprintrequests：MarikoKawabata,M.D.,DepartmentofOphthalmology,KyotoCityHospital,1-2Higashi-Takada,Mibu,Nakagyo-ku,Kyoto604-8845,JAPANC1326（104）図19方向眼位左眼は外転方向以外の運動障害を認める．図2初診時前眼部写真およびフルオレセイン染色（左眼）毛様充血と，5時からC8時にかけての角膜周辺部に浮腫と上皮障害を認める．I症例68歳，男性．特記すべき既往歴はなし．左眼痛と充血を自覚し前医を受診した．点状表層角膜炎および虹彩炎と診断され，0.1％フルオロメトロン左眼C4回/日点眼を開始された．2病日に左顔面に皮疹を認めたため，近医皮膚科を受診し，帯状疱疹の診断にてアメナメビル内服とレボフロキサシン左眼C4回/日点眼を開始された．また，同日頃より複視も自覚しはじめた．7病日には左眼の眼圧上昇（33CmmHg）を認めたためドルゾラミド点眼左眼3回/日，アセタゾラミド500Cmg内服を開始されたが，高眼圧の改善なく，11病日に当院紹介となった．当院初診時の検査では，右眼矯正視力C1.2，左眼矯正視力0.3，右眼眼圧C14CmmHg，左眼眼圧C28CmmHgであった．左前頭部，左眼瞼，鼻尖部といった三叉神経第C1枝領域に痂皮化した皮疹を認め，軽度左眼瞼下垂を認めた．眼位は右眼正位，左眼外転位であり，著明な左眼内転，上転，下転運動障害を認めた（図1）．瞳孔径は右眼C3Cmm，左眼C6Cmmと左眼は散瞳固定しており，対光反射が消失していた．左眼には毛様充血を認め，角膜周辺部に上皮障害と角膜浮腫を認め，前房内炎症を認めた（図2）．中心フリッカ値は右眼C39CHz，左眼C35CHzであった．図3MRI画像（ガドリニウム造影）左眼窩部（1）視神経周囲炎，（2）動眼神経，（3）滑車神経に炎症を示す造影効果を認める．左眼ヘルペス角膜炎およびヘルペス虹彩炎，左動眼神経麻痺と診断し，アシクロビル眼軟膏左眼C5回/日点入，ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム左眼C6回/日点眼，レボフロキサシン左眼C6回/日点眼，ドルゾラミド塩酸塩チモロールマレイン酸塩液（コソプトCR）左眼C2回/日点眼で治療開始した．14日目には，左眼の角膜上皮障害，浮腫ともに改善を認め，前房内炎症も消失し，左眼圧C11CmmHgと低下した．abcd図4HESS試験a：当院初診時C11病日．Cb：ステロイドパルス開始前C53病日．Cc：ステロイドパルス終了後C60病日．Cd：81病日．眼球運動の改善を認める．図581病日前眼部写真（左眼）毛様充血や角膜上皮の状態は改善し，散瞳状態も改善傾向にある．しかし，左眼痛と左動眼神経麻痺は改善を認めなかったため，メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム125Cmg点滴を投与したあとに，プレドニゾロン（PSL）30mg/日をC3日間，また同時にアメナメビルC400Cmg/日をC4日間内服し，点眼薬はベタメタゾンリン酸エステルナトリウム左眼C4回/日へ減量し，その他は継続とした．18病日には，角膜上皮はさらに改善したが，依然，眼痛と動眼神経麻痺は改善を認めなかった．その後もCPSLの投与量を漸減したが，眼球運動障害は改善なく，左眼視力も矯正C0.7以上の改善が乏しいため，25病日に脳神経内科に対診を依頼した．血液検査でCVZV抗体価：IgM1.20（基準値：0.80未満）IgG367（基準値：2.0未満）と高値でありCVZVによる感染初期と考えられ，また磁気共鳴画像法（MRI）ガドリニウム造影検査で，左視神経周囲炎および動眼神経（第CIII脳神経），滑車神経（第CIV脳神経）の炎症を示す造影効果を認めたため（図3），左眼窩先端部症候群と診断された．髄液検査ではリンパ球の増加を認めるもののCVZV-PCRではCDNAを検出しなかったため，髄膜炎への移行のリスクは低いと判断し，54病日よりステロイドパルス療法（メチルプレドニゾロンC1,000mg/日をC3日間）を入院にて施行し，その後にCPSL50Cmg/日の内服を開始し徐々に漸減した．60病日には眼球運動と矯正視力ともに急激に改善し退院となった（図4）．その後もCPSLを漸減するも再発は認めず，左眼散瞳状態は時間経過により徐々に改善傾向である（図5）．CII考按眼窩先端部症候群とは，眼窩深部や海綿静脈洞の病変により，視神経（第CII脳神経）と，動眼神経（第CIII脳神経），滑車神経（第CIV脳神経），三叉神経（第CV脳神経），外転神経（第CVI脳神経）が障害される複合神経麻痺であり，主症状は視力低下と眼球運動障害，眼痛である．眼窩深部から海綿静脈洞にかけては，非常に狭い範囲に第CIII.VI神経が走行しており，どの神経が障害されるかによって上眼窩裂症候群や海綿静脈洞症候群とよばれるが，これらに第CII神経障害が加わった場合，眼窩先端部症候群と診断される2）．本症例では，眼瞼下垂，瞳孔散大，眼球運動障害を認め，初診時にはヘルペス角膜炎およびヘルペス虹彩炎による視力低下と考えていたが，それらが治癒したあとも視力低下が遷延したことにより，眼窩先端部症候群を疑った．さらに造影CMRI検査にて視神経周囲炎（第CII脳神経）と，動眼神経（第CIII脳神経），滑車神経（第CIV脳神経）の造影効果があったことにより確定診断に至った．Marshらは眼部帯状疱疹の合併症について，頻度の高いものでは，結膜炎（75％），眼瞼浮腫（68％），虹彩炎（54％）があるが，精査すればC29％に眼球運動障害を認め，それらは動眼神経，外転神経，滑車神経の順に多いと報告している1）．一方，眼球運動障害のC29％に比して，視神経障害は0.4.1.9％と報告されており1,3）本症例のように眼球運動障害に加えて視神経障害を合併する眼窩先端症候群の例はきわめてまれである4.7）．治療に関しては，皮疹に対しては抗ヘルペスウイルス薬の内服投与，神経合併症がある場合は点滴静注を行うとされている．眼球運動障害を合併した既報では，ステロイドは内服投与が中心であり，投与量はC30.60Cmgと体重C1Ckg当たりCPSL1Cmg量から開始されることが多いが，ステロイドミニパルス（PSL500Cmg/日をC3日間）やステロイドパルスを施行した報告もあるなかで，佐藤らの報告では，発症後C3カ月で眼球運動の改善を認めたが8），西谷らの報告は発症後C24カ月でも眼球運動の改善は得られなかった9）．本症例における眼球運動障害は，125Cmgステロイドミニパルスで十分な改善が得られなかったため，さらに大量ステロイドパルスを追加することで，治療開始からC1.5カ月で著明な改善を得ることができた．本症例では前医からアメナメビル内服にて加療されていた．従来の抗ヘルペスウイルス薬のアシクロビルやバラシクロビルが核酸類似体であるのに対して，アメナメビルはヘリカーゼ・プライマーゼ複合体として新規作用機序として抗ヘルペスウイルス活性をもつ．VZVへの活性が高いとされており腎排泄性でないことから，腎機能の低下した患者に使用しやすい薬剤となっている．本症例ではアメナメビルで加療を行ったが，眼合併症に対してアメナメビルで加療した既報にはなく，十分な検討はなされておらず，今後のさらなる臨床応用が待たれる．眼球運動障害の自然寛解率は76.5％，2週間からC1.5年（平均C4.4カ月）を要するとされている10）．自然寛解が多いとされながらも，眼球突出を伴う全眼筋麻痺や虚血性乳頭炎などのように閉塞性血管炎が疑われる場合はステロイドの全身投与が推奨される2）．血管炎が進行し虚血性変化が高度になったことにより眼球癆となった全眼筋麻痺を伴う症例も報告されており11），不可逆な虚血性変化が起こる前に迅速なステロイドの全身投与が必要であるといえる．一方でステロイドの全身投与は，ヘルペス脳炎や髄膜炎への移行，免疫抑制作用による合併症の懸念もあるため，全身状態の評価や投与後の全身管理が重要となる．今後，免疫抑制薬の使用やヒト免疫不全ウイルス（humanCimmunode.ciencyvitus：HIV）感染などにより免疫不全状態の患者が増加すると考えられる．これらは眼部帯状疱疹発症の高いリスク因子であり，なおかつ合併症が強く顕在化しやすいため，その治療と全身管理にはよりいっそうの注意が必要となる12）．本症例ではステロイドパルス加療前に，感染症検査および髄液検査を施行し，髄膜炎移行リスクが低いことを確認して治療へと踏み切った．本症例では適切な検査とステロイドパルス療法を行ったことにより，早期の眼合併症状改善と早期の社会復帰につなげることができたといえる．CIII結論眼窩先端部症候群を合併した眼部帯状疱疹に対し，ステロイドパルス療法により著明な改善を得た．適切な時期のステロイドパルス療法は早期の眼合併症状改善と早期の社会復帰を可能とした．文献1）MarshCRJ,CDulleyCB,CKellyV：ExternalCocularCmotorCpal-siesCinCophthalmiczoster：ACreview.CBrCJCOphthalmolC61：677-682,C19772）藤田陽子，吉川洋，久冨智朗ほか：眼窩先端部症候群の6例．臨眼59：975-981,C20053）KahlounCR,CAttiaCS,CJellitiCBCetal：OcularCinvolvementCandCvisualCoutcomeCofCherpesCzosterophthalmicus：CreviewCofC45CpatientsCfromCTunisia,CNorthCAfrica.CJCOph-thalmicIn.ammInfect：4-25,C20144）ArdaH,MirzaE,GumusKetal：OrbitalapexsyndromeinCherpesCzosterCophthalmicus.CCaseCReportsCinCOphthal-mologicalMedicine：854503,C20125）青田典子，平原和久，早川和人ほか：眼窩先端部症候群をともなった眼部帯状疱疹のC1例．臨皮C62：220-223,C20086）曺洋喆，国分沙帆，竹内聡ほか：眼部帯状疱疹に続発した眼窩先端部症候群が疑われたC1例．あたらしい眼科C31：453-458,C20147）岡本真奈，細谷友雅：眼部帯状疱疹に合併した眼窩先端部症候群．目のまわりの病気とその治療，（外園千恵，加藤則人編），p153-155，学研メディカル秀潤社，20158）佐藤里奈，山田麻里，玉井一司：眼部帯状疱疹に続発した全眼筋麻痺．臨眼C62：1223-1227,C19849）西谷元宏，児玉俊夫，大橋一夫ほか：眼部帯状疱疹に続発した海綿静脈洞症候群のC1例．眼紀C53：898-903,C200210）LeeCY,TsaiHC,LeeSSetal：Orbitalapexsyndrome：CanCunusualCcomplicationCofCherpesCzosterCophthalmicus.CBMCInfectDisC15：33,C201511）土屋美津保，輪島良平，田辺譲二ほか：全眼筋麻痺および眼球突出をきたした眼部帯状ヘルペスのC2例．眼臨C81：C855-858,C198712）GhaznawiN,VirdiA,DayanAetal：Herpeszosteroph-thalmicus：diseasespectruminyoungadults.MiddleEastAfrJOphthalmolC18：178-182,C2011</p>
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		<title>眼部帯状疱疹に続発した眼窩先端部症候群が疑われた1例</title>
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		<pubDate>Sun, 30 Mar 2014 15:36:27 +0000</pubDate>
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			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科31（3）：453.458，2014c眼部帯状疱疹に続発した眼窩先端部症候群が疑われた1例曺洋喆＊1国分沙帆＊1竹内聡＊1水木信久＊2＊1横須賀共済病院眼科＊2横浜市立大学大学院医学研究科眼科学教室ASuspectedCaseofOrbitalApexSyndromeAssociatedwithHerpesZosterOphthalmicusYangcheulCho1）,SahoKokubu1）,SatoshiTakeuchi1）andNobuhisaMizuki2）1）DepartmentofOphthalmology,YokosukaKyosaiHospital,2）DepartmentofOphthalmologyandVisualScience,YokohamaCityUniversityGraduateSchoolofMedicine症例は78歳，男性で，左眼眼部帯状疱疹後に全眼筋麻痺を発症した．血清中の水痘帯状ヘルペスウイルス（VZV）抗体価の上昇，髄液検査での細胞数と蛋白の上昇から，眼部帯状疱疹に全眼筋麻痺を合併した眼窩先端部症候群が疑われた．抗ウイルス薬の全身投与は全身合併症のため中止し，その後は副腎皮質ステロイドの局所投与のみで発症3カ月後には眼筋麻痺は改善した．しかし，視神経障害により視力は改善しなかった．本症例はVZVによる三叉神経の炎症が眼窩先端部に波及し，多発脳神経麻痺となったものと考えられた．A78-year-oldmalewithvaricellazostervirus（VZV）infectionontheleftsideofhisfacedevelopedtotalophthalmoplegia2monthsafteronset.HisserumVZVantibodytilterwasincreased；pleocytosisandincreasedproteinwerefoundinthecelebrospinalfluid.Hewassuspectedoforbitalapexsyndrome,totalophthalmoplegiasecondarytoalesionintheorbitalapex.Localtreatmentwithcorticosteroidandantiviralagentwasfollowed3monthslaterbyimprovedocularmotility.Trigeminalnerveinflammationmayhavespreadtomultiplecranialnervesintheorbitalapex.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）31（3）：453.458,2014〕Keywords：眼部帯状疱疹，眼筋麻痺，眼窩先端部症候群．herpeszosterophthalmicus,ophthalmoplegia,orbitalapexsyndrome.はじめに三叉神経第一枝領域の帯状疱疹は眼部帯状疱疹といわれ，眼合併症を半数に伴うといわれる1）．眼合併症としては結膜炎（75％），眼瞼浮腫（68％），虹彩炎（54％）などの頻度が高いが1），眼筋麻痺も29％にみられる2）．このたび，眼部帯状疱疹に全眼筋麻痺と視神経症を合併した稀な症例を経験したので報告する．本症例は，今回の発表にあたって患者本人の自由意志による同意を得ている．I症例患者：78歳，男性．主訴：左眼痛．既往歴：帯状疱疹と慢性腎不全について前医療機関の腎臓内科を定期受診していた．2010年7月から腹膜透析が導入されていたが，2010年10，11月には感染性腹膜炎を発症し，2011年1月に意欲低下や傾眠傾向が認められていた．家族歴：特になし．現病歴：2011年4月に左眼痛と食欲低下を自覚して前医療機関の腎臓内科を受診し，帯状疱疹による眼痛が疑われたため腎臓内科に入院した．前医療機関入院3日目に左三叉神経第1枝領域に水疱が出現し，帯状疱疹と診断された．アシクロビル点滴165mg（2.4mg/kg/日）が開始され，前医療機関の眼科と併診したところ，左眼に眼圧上昇（38mmHg），角膜浮腫，結膜充血を認め，帯状疱疹に伴う二次性高眼圧症とされた．グリセオールR点滴，カルテオロール塩酸塩（ミケランRLA）左眼1回/日点眼，塩酸ドルゾラミド（トルソプトR）左眼3回/日点眼，アシクロビル（ゾビラックスR）眼軟膏左眼5回/日外用を開始された．しかし，入院5日目に意識障害が出現し，アシクロビル脳症が疑われたためアシクロビル点滴，アシクロビル眼軟膏は中止された．その後，意〔別刷請求先〕曺洋喆：〒250-8558神奈川県小田原市久野46番地小田原市立病院眼科Reprintrequests：YangcheulCho,DepartmentofOphthalmology,OdawaraMunicipalHospital,46Kuno,Odawara-shi,Kanagawa250-8558,JAPAN0910-1810/14/\100/頁/JCOPY（149）453図1左眼Goldmann視野検査（初診時からA：3週後，B：5週後，C：3カ月後）左眼の盲点中心暗点を認め，軽快したものの，中心暗点は残存した．識障害は徐々に改善し，左眼眼圧も20mmHg前後でコントロールされていたが，視力検査は意識障害もあり施行できなかった．入院6週後にVS＝（0.07），同日眼圧38mmHgで左眼虹彩新生血管がみられたため，血管新生緑内障の診断を受けて汎網膜光凝固術を開始された．しかし，入院7週後に454あたらしい眼科Vol.31，No.3，2014もVS＝（0.01），左眼眼圧38mmHgと左眼の高眼圧とそれに伴う眼痛・頭痛が改善しないため，入院8週後の7月（皮疹発症から60日目）に横須賀共済病院（当院）眼科に紹介受診となった．当院初診時の矯正視力はVD＝0.3（0.6×Sph＋3.0D（cyl.0.75DAx80°），VS＝手動弁（矯正不可），眼圧は右眼16mmHg，左眼28mmHgであった．痂皮化した皮疹を左前頭部，前額部，上眼瞼，鼻尖部に認めた．瞼裂幅は右眼11mm，左眼5mmと左眼瞼下垂を認めた．Hertel眼球突出計で右眼14mm，左眼18mmと左眼眼球突出がみられた．眼位は正位であったが，全方向に眼球運動制限があり，全眼筋麻痺を発症していた．瞳孔径は右眼3mm，左眼5mmと左眼瞳孔は軽度散大しており，対光反射は右眼では直接は正常，間接は消失で，左眼では直接は消失，間接は正常であった．交互点滅対光反射試験では左眼の間接Marcus-Gunn瞳孔がみられた．中心フリッカー値は測定不可能であった．左眼前眼部には毛様充血を認め，角膜は浮腫混濁を呈し，角膜知覚は低下，前房には少数の炎症性細胞を認めた．角膜後面沈着物は認められなかった．また，前医でみられたとされる虹彩新生血管は認められなかった．中間透光体は両眼に老人性白内障を認めた．眼底は角膜浮腫の影響で詳細不明であったが，視神経乳頭陥凹の拡大は認めなかった．血液生化学検査では，腎機能障害以外の異常は認めなかった．免疫血清学検査では蛍光抗体法で水痘帯状ヘルペスウイルス抗体価128倍以上であった．髄液検査では細胞数軽度上昇，蛋白質軽度上昇と軽度の炎症所見が認められたが，発熱，髄膜刺激症状などは認めず，感染徴候はなかった．すでに処方されていた眼圧下降薬点眼に加えて，帯状疱疹による虹彩炎に対して，ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム（リンデロンR）左眼4回/日の点眼を開始した．前医でのアシクロビル点滴の際，アシクロビル脳症が疑われていたため，アシクロビル眼軟膏は使用しなかった．腹膜透析による腹膜炎の既往があり，感染増悪の危険が大きいと考えてステロイドの内服や点滴は行わなかった．初診から1週後には角膜浮腫や前房内炎症は軽快し，VS＝（0.01）まで改善，左眼眼圧も24mmHgまで低下した．中心フリッカー値は左眼24Hzであった．初診から3週後には角膜浮腫や前房内炎症は消失し，VS＝（0.05）まで改善，左眼眼圧も18mmHgまで低下した．中心フリッカー値は左眼30Hzであった．Goldmann視野検査では左眼盲点中心暗点を認め（図1A），Hess検査で全方向に眼球運動制限がみられた（図2A）．初診から4週後にはVS＝（0.09）まで改善，左眼眼圧も12mmHgまで低下した．中心フリッカー値は左眼29Hzで全眼筋麻痺や眼瞼下垂は継続していた（図3）．頭部magneticresonanceimaging（MRI）ではT2強調像で左眼窩内に淡（150）図2左眼Hess検査（初診時からA：3週後，B：5週後，C：3カ月後）左眼全眼筋麻痺が軽快，消失した．（151）あたらしい眼科Vol.31，No.3，2014455図3左眼9方向眼位の写真（初診時から4週後）第一眼位での左眼眼瞼下垂と，全方向の眼球運動制限が認められた．図4頭部MRIT2強調像（初診時からA：4週後，B：3カ月後）左眼窩内に淡い高信号域が認められた（矢印）が，軽快した．い高信号域を認め（図4A），何らかの炎症が疑われた．fluidattenuatedinversionrecovery（FLAIR）やdiffusionweightedimage（DWI）では眼窩内の異常所見はなかった．MRIで視神経病変の存在は確認できなかったが，Goldmann視野検査で左盲点中心暗点を呈し，続発緑内障以外の視神経障害が認められていたことに加えて，全眼筋麻痺を伴うことから，左眼窩先端部症候群を疑った．初診時から5週後の視力はVS＝（0.1），左眼眼圧は7mmHgで，眼圧下降薬点眼を中止した．Goldmann視野検査では左眼中心暗点は残るものの縮小した（図1B）．Hess456あたらしい眼科Vol.31，No.3，2014検査では眼球運動障害はわずかに改善していた（図2B）．瞳孔径は4mm，瞼裂幅は左眼7mmと眼瞼下垂はやや改善した．ステロイドの全身投与はできなかったため，トリアムシノロン（ケナコルトR）のTenon.下注射を施行した後，ステロイド点眼を漸減中止した．頭部MRIではT2強調像spectralpresaturationinversionrecovery（SPIR）で，左眼窩内の高信号域と外眼筋腫脹を認め，やはり左眼窩内の炎症が疑われた（図5）．蛍光眼底造影検査ではフルオレセイン蛍光眼底造影では左眼視神経乳頭の過蛍光が認められたが，インドシアニングリーン蛍光眼底造影では異常所見を認めなかった．（152）初診から3カ月後，視力はVS＝（0.1）と大きく改善しなかったが，左眼眼圧は11mmHgと正常化した．皮疹は消失し，瞼裂幅は右眼11mm，左眼10mm，Hertel眼球突出計で右眼14mm，左眼16mmと左眼瞼下垂と眼球突出も改善した．Goldmann視野検査では縮小した左盲点中心暗点が残存した（図1C）．Hess検査で眼球運動障害は正常化し（図2C）．正面眼位は正位であり，複視は認めなかった．頭部MRIではT2強調像で認めた左眼窩内の淡い高信号域は軽快していた（図4B）．瞳孔径は右眼3.5mm，左眼4.0mmと左眼軽度瞳孔散大は残存，中心フリッカー値は左眼28Hzで，左眼対光反射は消失したままであった．眼底には視神経乳頭陥凹の拡大はなかったものの視神経萎縮が認められた．II考按帯状疱疹は神経向性ウイルスのひとつであるvaricellazostervirus（VZV）感染症であり，水痘感染時に皮膚から末梢神経を伝わって神経節に入り込み，潜伏したウイルスが何らかの契機に再活性化して末梢知覚神経を下降して皮膚に感染したものである．三叉神経第1枝領域の帯状疱疹は肋間神経領域についで多く，眼合併症を約半数に伴う．Marshらの報告1）では眼部帯状疱疹の眼合併症は，炎症によるもの，神経障害によるもの，組織障害によるものに大別される．このMarshらの報告1）によれば，本症例で認められた所見の頻度はそれぞれ結膜炎（75％），眼瞼浮腫（68％），虹彩炎（54％），眼筋麻痺（29％），角膜浮腫（5％），視神経症（0.4％）であった．本症例の左眼の視力障害は角膜浮腫，虹彩炎，視神経症によるもの，眼圧上昇は虹彩炎によるものと考えられた．Marshら2）は，詳細な検査を行った結果29％に外眼筋麻痺を見出し，それは動眼神経，外転神経，滑車神経の順に多かった．このMarshらの報告2）では眼筋麻痺をきたした眼部帯状疱疹58例中，複視については42例で認めたが，全眼筋麻痺は4例のみであった．本症例では左眼視力が悪かったためか複視はみられなかったものの全眼筋麻痺がみられた．全眼筋麻痺の出現は皮疹の出現から2日3），1週4.6），2週7.9），16日10），19日11）という報告などがあるが，5週後が多いとされている．本症例は皮疹発症から60日目，当科初診時に全眼筋麻痺を発症していた．麻痺の改善については1カ月後というもの5），2カ月後というもの8），5カ月後というもの3,6）などあるが，3カ月後からというもの2,4,11.13）が多い．本症例の全眼筋麻痺は出現した当科初診時から5週後から改善し始め，3カ月後には消失した．今回みられた全眼筋麻痺はMarshらの報告2）では神経障害が原因としているが，帯状疱疹の神経合併症の発生機序としては，①ウイルスの直接的細胞毒作用が周囲神経組織に作用するもの，②ウイルスに対する中枢神経系のアレルギー反（153）図5頭部MRIT2強調像SPIR（初診時から5週後）左眼窩内の高信号域と外眼筋腫脹（矢印）が認められた．応（脱随作用），③ウイルスによる閉塞性血管炎に基づくもの，④中枢神経内の他の潜伏向神経親和性ウイルスを賦活化して障害するものがあげられる2）．しかし，筋自体の筋炎または筋の虚血による障害とする説もある14）．本症例では頭部MRIでは眼窩内に炎症所見があり，眼球運動障害の改善には3カ月かかったことから，神経障害があったと考えられ，眼窩先端部において三叉神経から動眼神経，外転神経，滑車神経，視神経まで帯状疱疹ウイルスの直接伝播または血管炎の波及が起こったものと考えられた．上眼窩裂症候群は動眼神経，滑車神経，三叉神経第1枝，外転神経が障害されたもの，眼窩先端部症候群はそれに加えて視神経が障害されたもの，また海綿静脈洞症候群は上眼窩裂症候群に加え，三叉神経第2枝が障害されたものである．本症例での全眼筋麻痺の鑑別疾患は，海綿静脈洞での障害，すなわち海綿静脈洞症候群として，①内頸動脈海綿静脈洞瘻については初診から4週後のMRI（図6）やmagneticresonanceangiography（MRA）（図7）で海綿静脈洞部の血管陰影の増強がみられないこと，②Tolosa-Hunt症候群については初診から4週後のMRI（図6）で左海綿静脈洞内の異常軟部組織像を認めないこと，③海面静脈洞内内頸動脈瘤については初診から4週後のMRA（図7）で内頸動脈瘤を認めないことから否定的であった．その他に上眼窩裂症候群，眼窩先端部症候群が鑑別にあがるが，今回は全眼筋麻痺に加え視力低下，盲点中心暗点，視神経乳頭陥凹の拡大のない視神経萎縮があり，Marcus-Gunn瞳孔や中心フリッカー値の低下もみられたため，眼窩先端部症候群が疑われた．本症例では全身状態不良のために施行できなかったが，頭あたらしい眼科Vol.31，No.3，2014457図6頭部MRIT2強調像（初診時から4週後）海綿静脈洞部（矢印）に血管陰影の増強や異常軟部組織像は認められなかった．部MRI検査においてガドリニウム（Gd）造影を行うと海綿静脈洞部の肥厚，増強効果がみられ，診断に有用であるとの報告がある4,7,11）．本症例のMRI画像において，FLAIRやDWIでは異常所見はなかったもののT2強調像SPIRでは眼窩内の高信号域と外眼筋腫脹が認められており，眼窩内の炎症が疑われた．Gd造影ができない場合は脂肪抑制法を考慮してもよいと思われる．眼球突出を伴う全眼筋麻痺や虚血性乳頭炎などのような閉塞性血管炎にはステロイドの治療適応があるとされる2）．本症例でも全眼筋麻痺に加えて視神経症所見を認めており，ステロイドの治療適応はあったが，全身状態のリスクが高いため，局所投与を行った．全身状態のリスクが高くなければ，ステロイドの全身投与による治療適応はあったと考えられる．また，知覚神経にとどまらない運動神経への広範囲なウイルス伝播または炎症の波及はヘルペス脳炎や髄膜炎への移行にも注意を要する．眼部帯状疱疹に視神経障害と全眼筋麻痺とを合併した稀な症例を経験した．眼部帯状疱疹においては眼窩先端部にも炎症が波及する事例があることを意識して，視力障害の他に眼球運動も注意深く観察する必要がある．利益相反：利益相反公表基準に該当なし文献1）MarshRJ,CooperM：Ophthalmicherpeszoster.Eye7：458あたらしい眼科Vol.31，No.3，2014図7頭部MRA（初診時から4週後）海綿静脈洞部の血管陰影の増強や内頸動脈瘤は認められなかった．350-370,19932）MarshRJ,DulleyB,KellyV：Externalocularmotorpalsiesinophthalmicherpeszoster：areview.BrJOphthalmol61：677-682,19773）ArdaH,MirzaE,GumusKetal：Orbitalapexsyndromeinherpeszosterophthalmicus.CaseRepOphthalmolMed2012：854503,20124）中澤徹，大村眞，杉田礼児：全眼筋麻痺を伴った眼部帯状疱疹の1例．臨眼52：1933-1937,19985）青田典子，平原和久，早川和人ほか：眼窩先端部症候群を伴った眼部帯状疱疹の1例．臨皮62：220-223,20086）鈴村弘隆，中野栄子，山本和則ほか：全眼筋麻痺を伴った眼部帯状ヘルペスの1例．眼臨85：771-775,19917）西谷元宏，児玉俊夫，大橋裕一ほか：眼部帯状疱疹に続発した海綿静脈洞症候群の1例．眼紀53：898-903,20028）藤原幹人，小田代政美，溝口弘美ほか：汎発性皮疹を伴う眼部帯状疱疹に全眼筋麻痺を合併した1例．麻酔39：248252,19899）土屋美津保，輪島良平，田辺譲二ほか：全眼筋麻痺および眼球突出をきたした眼部帯状ヘルペスの2例．眼臨81：855-858,198710）KurimotoT,TonariM,IshizakiNetal：Orbitalapexsyndromeassociatedwithherpeszosterophthalmicus.ClinOphthalmol5：1603-1608,201111）佐藤里奈，山田麻里，玉井一司：眼部帯状疱疹に続発した全眼筋麻痺．臨眼62：1279-1283,200812）加地正英，後藤俊夫，新宮正巳ほか：高齢者の帯状ヘルペスに伴う遅発性発症の眼筋麻痺および片麻痺の二例．臨と研65：1223-1227,198313）伊地知紀子，重松昭生，田中孝夫ほか：上眼窩裂症候群と小脳症状を呈した三叉神経第1枝帯状疱疹の1例．ペインクリニック5：381-386,198414）GrimsonBS,GlaserJS：Isolatedtrochlearnervepalsiesinherpeszosterophthalmicus.ArchOphthalmol96：12331235,1978（154）</p>
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