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	<title>あたらしい眼科オンラインジャーナル &#187; 睫毛延長・剛毛</title>
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		<title>塩化ベンザルコニウム非含有トラボプロスト点眼による眼局所副作用の検討</title>
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		<pubDate>Thu, 28 Oct 2010 15:24:40 +0000</pubDate>
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			<content:encoded><![CDATA[<p>0910-1810/10/\100/頁/JCOPY（107）1429《第20回日本緑内障学会原著》あたらしい眼科27（10）：1429.1434，2010c〔別刷請求先〕塩川美菜子：〒101-0062東京都千代田区神田駿河台4-3井上眼科病院Reprintrequests：MinakoShiokawa,M.D.,InouyeEyeHospital,4-3Kanda-Surugadai,Chiyoda-ku,Tokyo101-0062,JAPAN塩化ベンザルコニウム非含有トラボプロスト点眼による眼局所副作用の検討塩川美菜子＊1井上賢治＊1比嘉利沙子＊1増本美枝子＊1菅原道孝＊1若倉雅登＊1富田剛司＊2＊1井上眼科病院＊2東邦大学医学部眼科学第二講座AdverseReactionafterUseofBenzalkoniumChloride-freeTravoprost0.004％inJapaneseGlaucomaorOcularHypertensionPatientsMinakoShiokawa1）,KenjiInoue1）,RisakoHiga1）,MiekoMasumoto1）,MichitakaSugawara1）,MasatoWakakura1）andGojiTomita2）1）InouyeEyeHospital,2）2ndDepartmentofOphthalmology,TohoUniversitySchoolofMedicine目的：塩化ベンザルコニウム（BAC）非含有トラボプロスト点眼の長期点眼による副作用出現頻度を検討した．さらに患者のアンケート調査を行い患者の副作用に対する認容性を検討した．対象および方法：トラボプロストを新規，追加処方し，6カ月以上経過観察が可能であった緑内障あるいは高眼圧症患者62例を対象とした．トラボプロスト点眼前と点眼6カ月後に開瞼時，閉瞼時，虹彩を前眼部フォトスリットで撮影した．眼瞼色素沈着，虹彩色素沈着，睫毛変化（睫毛延長，剛毛化），眼瞼多毛の有無を写真から他覚的に判定し副作用出現頻度を検討した．アンケート調査により自覚的評価も検討した．結果：写真判定では睫毛延長が34.5％，睫毛剛毛化が17.2％，眼瞼多毛が58.6％，眼瞼色素沈着が3.5％，虹彩色素沈着が37.9％に出現した．眼瞼色素沈着の頻度は他の副作用と比較して有意に低い値であった．他覚的評価と自覚的評価は必ずしも一致しなかった．結論：BAC非含有トラボプロストにより副作用出現がみられたが，点眼中断例はなく患者の認容性は比較的良好であった．Purpose：Weprospectivelyinvestigatedadversereactionstotheuseoftravoprostbenzalkoniumchloride-free0.004％inJapaneseglaucomaorocularhypertensionpatients.Wealsoexaminedpatientacceptanceofadversereactionsviaquestionnaire.SubjectsandMethods：Subjectscomprised62Japanesepatientswithglaucomaorocularhypertension.Iridial,eyelidandeyelashphotographsweretakenbeforeandat6monthsafterbenzalkoniumchloride-freetravoprost0.004％treatment.Increaseineyelidpigmentation,iridialpigmentation,eyelashpigmentation,vellushairoflid,andhypertrichosiswereassessedfromthephotographs.Thecorrelationswereassessedbetweentheincidenceoftheseadversereactionsandthetimeofinstillation.Questionnairesweresenttoandfilledoutbypatients,theconsciousnesswereexamined.Results：Increasewasfoundineyelidpigmentation（3.5％）,irispigmentation（37.9％）,eyelashpigmentation（34.5％）,vellushairoflid（17.2％）,andhypertrichosis（58.6％）.Increasedeyelidpigmentationwasnotfrequentlyobserved（p＜0.0001）.Conclusions：Adversereactionscausedbybenzalkoniumchloride-freetravoprost0.004％appeardineyelids,eyelashes,andiris.Thepatients’acceptanceoftheadversereactionswasgood.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）27（10）：1429.1434,2010〕Keywords：塩化ベンザルコニウム非含有トラボプロスト，副作用，眼瞼色素沈着，眼瞼多毛，睫毛延長・剛毛，虹彩色素沈着．travoprostbenzalkoniumchloride-free,adversereaction,lidpigmentation,lidhypertrichosis,irispigmentation.1430あたらしい眼科Vol.27，No.10，2010（108）はじめにプロスト系プロスタグランジン関連薬としてわが国において初めて1999年にラタノプロストが認可を受けて以来10年以上が経過した．この間にラタノプロストはその強力な眼圧下降効果と全身への副作用がないことから日本緑内障学会による緑内障診療ガイドライン1）においてbブロッカーとならび緑内障薬物治療における第一選択薬と記載されている．2008年に中井，塩川らが行った多施設における緑内障患者実態調査においてもラタノプロスト使用患者が最も多かったとの報告がなされている2,3）．しかし，ここ数年新たなプロスタグランジン関連薬が相次ぎわが国においても使用可能となり，これによりわれわれの緑内障点眼治療における選択肢は増加したが，選択肢が増加するほど薬剤の選択には副作用や使用感などの薬剤の独自性も含めて，十分な根拠をもった判断が要求される．トラボプロスト（トラバタンズR）はわが国ではラタノプロストに次いで2007年に認可されたプロスト系プロスタグランジン関連薬である．ラタノプロストと同様にプロスタノイド受容体の一種であるFP受容体に対して選択的に結合することによりぶどう膜強膜流出経路から房水を流出させ眼圧を下降させる．特徴としては従来の防腐剤である塩化ベンザルコニウム（BAC）に代わり，保存剤としてホウ酸/ソルビトール（緩衝剤）存在下で亜鉛イオンが保存効果を示す新しい保存システム「sofZiaTM（ソフジアTM）」を用いたことであり，これにより角結膜への影響を軽減することを意図している4）．眼圧下降効果についてはすでに2001年から海外において発売されていたBAC含有トラボプロストとラタノプロストでは同等とされており5,6），トラボプロストのBAC含有と非含有薬の眼圧下降効果も同等であるとされている7）．また，日本人を対象に行った研究においてもBAC非含有トラボプロストは十分な眼圧下降効果を有することが報告されている4,8～12）．トラボプロストの眼局所副作用としてはラタノプロストと同様に結膜充血，眼瞼色素沈着，虹彩色素沈着，眼周囲の多毛，角膜上皮障害などがあり4,10），わが国においては角膜への影響については多数報告されている9,11,12）が，長期投与による副作用である眼瞼・虹彩色素沈着，眼瞼多毛，睫毛変化について十分に検討した報告はない．本研究ではBAC非含有トラボスロストを処方し，6カ月間点眼継続した緑内障および高眼圧症患者における睫毛変化（延長・剛毛化），眼瞼多毛，眼瞼色素沈着，虹彩色素沈着の発現頻度について自覚的・他覚的に評価を行った．I対象および方法本研究は井上眼科病院における倫理委員会の承認を得て実施した．対象は井上眼科病院に通院中で，2008年10月から2009年4月までに同意を取得のうえ，トラボプロスト点眼を新規あるいは追加投与した緑内障および高眼圧症患者62例62眼（男性26例，女性36例）である．年齢28～84歳，平均年齢は58.3±14.6歳（平均値±標準偏差）であった．新規投与症例は60眼，追加投与症例は2眼であり，追加投与された症例のトラボプロスト点眼追加前に使用されていた点眼はb遮断薬であった．両眼に点眼を行った場合は右眼を解析の対象とした．同意取得時に対象患者に本研究内容と睫毛変化（延長・剛毛化），眼瞼多毛，眼瞼色素沈着，虹彩色素沈着など，トラボプロスト点眼により出現の可能性がある副作用について十分に説明した．点眼方法については1日1回，夕方以降の点眼および点眼後の洗顔（眼瞼）を指導した．1.写真撮影トラボプロスト点眼開始前と点眼6カ月後に眼瞼を含む前眼部の写真撮影を行った．撮影にはフォトスリットランプ（RS-1000，ライト製作所）を使用し，撮影ユニットはNikonD200（有効1,000万画素）を用いた．耳側30度方向からの照明で，1）虹彩全体をDiffuse光で撮影（10倍，フラッシュ光量はマニュアル，光量3），2）開瞼時・閉瞼時眼瞼をDiffuse光で撮影（7.5倍，フラッシュ光量はマニュアル，光量1）した．画像は電子ファイリングシステム（VK-2server，Kowa社）にて記録し，昇華型プリンタ（CP900D，三菱電機）を使用して出力した．写真撮影は4名の熟練した写真撮影技師が行った．2.自記式アンケート調査（自覚的評価）点眼6カ月後に患者の自覚症状について自記式アンケート調査を行った．質問項目は1）睫毛が伸びていませんか，2）睫毛が太くなっていませんか，3）目の周りの産毛が増えていませんか，4）目の周りが黒くなっていませんか，5）茶目が黒くなっていませんか，6）他になにか変わったことはありますか，の6項目であり，いずれも1）はい，2）いいえ，3）どちらとも，の3つから回答する形式をとった．3.副作用出現判定（他覚的評価）副作用出現判定は，3名の眼科専門医が個別に患者情報をマスクしたうえでトラボプロスト点眼前後の写真を比較することにより行った．判定者は通し番号のみで呈示された62症例の点眼前後の写真を比較し，睫毛延長・剛毛化，眼瞼多毛，眼瞼色素沈着，虹彩色素沈着の5項目について出現の有無について判定した．3名のうち2名以上の一致により副作用出現ありと定義した．4.統計学的解析割合の差の検定については，Fisher直接確率あるいはc2検定を行い，平均値の差の検定には，群間では対応のないt（109）あたらしい眼科Vol.27，No.10，20101431検定を行い，群内の比較には対応のあるt検定を行った．有意水準は，p＜0.05とした．II結果62例中4例（6.5％）が投与中止となった．中止理由は疼痛1例，異物感1例，副作用出現を恐れたものが2例であった．睫毛変化（延長・剛毛化），眼瞼多毛，眼瞼色素沈着，虹彩色素沈着による中止例はなかった．その結果，副作用出現判定対象は58例となった．さらに自記式アンケート調査については2症例が未回収となり対象は56例となった．トラボプロスト投与開始前眼圧は17.5±3.0mmHg，投与6カ月後の眼圧は13.6±2.3mmHgであり，有意に下降していた（p＜0.0001対応のあるt検定）．それぞれの副作用の典型例を図1に示す．1.副作用出現頻度（他覚的評価）睫毛変化（延長・剛毛化），眼瞼多毛，眼瞼色素沈着，虹彩色素沈着のうちいずれか一つでも副作用が出現した症例は58例中42例（72.4％）であった．男性は42.9％，女性は点眼開始前点眼6カ月後abc図1トラボプロストによる眼局所副作用a：虹彩色素沈着．点眼6カ月に同心円状の色素沈着がみられる．b：眼瞼多毛・色素沈着．点眼6カ月後に下眼瞼産毛の増加と眼瞼色素沈着がみられる．c：睫毛延長・剛毛化．点眼6カ月後に睫毛の延長および剛毛化がみられる．1432あたらしい眼科Vol.27，No.10，2010（110）57.1％であった．平均年齢は60.2±13.9歳であった．副作用出現がみられなかった症例は58例中16例で男性は43.8％，女性は56.3％であった．平均年齢は53.4±15.4歳であった．副作用が出現した群と出現しなかった群を比較すると有意な性差，年齢差はみられなかった（男女比：p＞0.9999Fisher直接確率，平均年齢：p＝0.11対応のないt検定）（図2）．副作用出現頻度を図3に示す．睫毛延長は20例（34.5％），睫毛剛毛化10例（17.2％），眼瞼多毛32例（58.6％），眼瞼色素沈着2例（3.5％），虹彩色素沈着21例（37.9％）であった．副作用の出現頻度に有意に差があり，頻度としては眼瞼色素沈着が他の4つの副作用に比べて低かった（p＜0.0001c2検定）．2.自記式アンケート調査（自覚的評価）（図4）睫毛が伸びていませんか（睫毛延長）が22例（39.3％），睫毛が太くなっていませんか（睫毛剛毛化）15例（26.8％），表1自覚的評価と他覚的評価の照合自覚的評価他覚的評価はい（＋）いいえ（.）どちらとも合計睫毛が伸びていませんか（睫毛延長）有（＋）69520無（.）1612836合計22211356睫毛が太くなっていませんか（睫毛剛毛化）有（＋）44210無（.）11191646合計15231856目の周りの産毛が増えていませんか（眼瞼多毛）有（＋）9111232無（.）411924合計13222156目の周りが黒くなっていませんか（眼瞼色素沈着）有（＋）1102無（.）19211454合計20221456茶目が黒くなっていませんか（虹彩色素沈着）有（＋）0101121無（.）0161935合計0263056n＝56（人）34.5%17.2%58.6%3.5%0%20%40%60%80%100%37.9%睫毛延長睫毛剛毛化眼瞼多毛眼瞼色素沈着虹彩色素沈着■：有■：無p＜0.0001（c2検定）図3他覚的評価における副作用出現率平均年齢60.2±13.9（歳）■：男性■：女性平均年齢：NS（対応のないt検定）男女比：NS（Fisher直接確率）42.9％0％20％40％60％80％100％57.1％平均年齢53.4±43.8％15.4（歳）副作用出現あり副作用出現なし56.2％図2他覚的評価における副作用出現状況・年齢・男女差0%39.3%26.8%23.2%35.7%23.2%20%40%60%80%100%睫毛が伸びていませんか睫毛が太くなっていませんか目の周りの産毛が増えていませんか目の周りが黒くなっていませんか茶目が黒くなっていませんか他になにか変わったことはありますか■：はい■：いいえ■：どちらともNS（c2検定）図4自覚的評価における副作用出現率（111）あたらしい眼科Vol.27，No.10，20101433目の周りの産毛が増えていませんか（眼瞼多毛）13例（23.2％），目の周りが黒くなっていませんか（眼瞼色素沈着）20例（35.7％）であった．これら4つの副作用についての自覚的評価に差はなかった（p＝0.47c2検定）．茶目が黒くなっていませんか（虹彩色素沈着）を自覚した症例はなかった．3.他覚的評価と自覚的評価の照合他覚的評価と自覚的評価の照合した結果を表1に示す．他覚的評価において睫毛延長が出現した20例中，自覚的評価においても「はい」と回答し自覚的評価と他覚的評価が一致したのは6例であった．同様に，睫毛剛毛化は10例中4例，眼瞼多毛は32例中9例，眼瞼色素沈着は2例中1例で一致がみられた．虹彩色素沈着は他覚的評価では21例出現したが自覚していた例がなかった．一方，他覚的評価において睫毛延長が出現しなかった36例中，自覚的評価においても「いいえ」と回答し自覚的評価と他覚的評価が一致したのは12例であった．同様に，睫毛剛毛化は46例中19例，眼瞼多毛は24例中11例，眼瞼色素沈着は54例中21例で一致した．「どちらとも」と回答した症例を除外し，①一致：自覚的評価（＋）・他覚的評価（＋），②一致：自覚的評価（.）・他覚的評価（.），③不一致：自覚的評価（＋）・他覚的評価（.），④不一致：自覚的評価（.）・他覚的評価（＋）とし①～④の割合を比較すると，自覚がみられなかった虹彩色素沈着を除き睫毛延長，睫毛剛毛化，眼瞼多毛，眼瞼色素沈着いずれの副作用においても有意差はなかった（c2検定）．①～④の割合について虹彩色素沈着を除いた各副作用間での比較も有意差はなかった（c2検定）．III考按トラボプロスト（BAC含有製剤）の承認時までに日本人を対象に実施された臨床試験においてのおもな副作用は，結膜充血（22.0％），眼瞼色調変化（7.1％），.痒感（6.3％），眼周囲の多毛化（3.9％），虹彩色調変化（3.1％）であった4,10）．海外ではトラボプロスト（BAC含有製剤）とラタノプロストにおいてNetlandらは12カ月間の投与でそれぞれの副作用として充血38.0％と27.6％，視力低下5.9％と4.6％，疼痛2.9％と3.6％，不快感5.4％と2.6％，.痒感3.9％と6.1％，異物感2.4％と3.1％，ドライアイ2.4％と1.0％，角膜炎2.4％と2.0％，眼瞼炎1.0％と3.6％，虹彩色調変化4.9％と5.1％と報告した5）．Parrishらは3カ月間の投与でトラボプロスト（BAC含有製剤）で充血58.0％（ラタノプロスト47.1％），眼の刺激症状4.3％（ラタノプロスト6.6％），かすみ1.4％，疼痛2.9％（ラタノプロスト1.5％），睫毛変化0.7％，眼瞼色調変化2.9％（ラタノプロスト1.5％），ドライアイ1.4％（ラタノプロスト1.5％），視力低下2.2％（ラタノプロスト1.5％），.痒感2.2％と報告している6）．また，Ashayeらはトラボプロスト点眼（BAC含有製剤）の健常アフリカ人を対象に行った72時間投与で充血75.0％，刺激感20.0％，ドライアイ15.0％，異物感30.0％，かすみ5.0％，.痒感25.0％で13），Huangらは中国人を対象とした3カ月の投与で虹彩色素沈着が35.6％に出現したと報告した14）．今回，長期投与によるBAC非含有トラボプロストの眼局所副作用として睫毛変化，眼瞼多毛，眼瞼色素沈着，虹彩色素沈着を調査した結果，副作用出現は全体で72.4％であり，睫毛延長は34.5％，睫毛剛毛化17.2％，眼瞼多毛58.6％，眼瞼色素沈着3.5％，虹彩色素沈着37.9％であった．Netlandらの報告5）と比較すると虹彩色素沈着が多くみられ，Parrishらの報告6）と比較すると睫毛変化は多く，眼瞼色素沈着はほぼ同等であった．Huangらの報告14）と比較すると虹彩色素沈着はほぼ同等であった．わが国においては他のプロスト系プロスタグランジン関連薬であるラタノプロストの眼局所副作用については多数報告がある15～18）．井上らは本研究とほぼ同様の方法を用いて101例を対象にラタノプロストの眼局所副作用の評価を行い，睫毛延長50.5％，睫毛剛毛化28.7％，眼瞼多毛37.6％，眼瞼色素沈着5.9％，虹彩色素沈着31.7％であったと報告した18）．症例数が異なるために一概に比較はできないが本研究の結果と副作用出現頻度は類似していた．本研究では写真判定において点眼前後のマスクは行わなかった．前後マスクの有無により結果が異なる可能性があるが，本研究では判定の方法をラタノプロストで研究を行った井上ら18）の報告と同様にし，比較するために前後のマスクを行わなかった．今後の課題となった．さらに今回はトラボプロストの副作用出現に対する患者側の認容性を把握するため自記式アンケート調査もあわせて実施した．自覚的評価と他覚的評価を照合するといずれの副作用においても自覚的評価と他覚的評価が一致したのは30～40％，「どちらとも」と回答した症例を除外すると50～60％であった．トラボプロストの長期点眼による副作用は日本人においては睫毛や産毛の色素が濃いことから，睫毛変化，眼瞼の多毛や色調変化は目立ち，一方，虹彩色素が濃いことにより虹彩色素沈着は目立ちにくい傾向となる．他覚的評価において副作用出現がないにもかかわらず副作用出現を自覚し，自覚的評価と他覚的評価が不一致であった症例が睫毛延長で36例中16例，睫毛剛毛化で46例中11例，眼瞼多毛で24例中4例，眼瞼色素沈着で54例中19例みられたのは調査開始前に出現が予測される副作用についての説明と副作用出現の予防のための洗顔指導を行ったために副作用出現に過敏になった症例があったためと推察された．治療を開始するにあたり点眼薬の副作用についての説明は必要であるが，強調して説明することは患者の過度の不安を招く可能性があり症例により説明方法を選ぶ必要がある．他覚的評価で副作用出現がみられたにもかかわらず自覚がなく自覚的評価と他1434あたらしい眼科Vol.27，No.10，2010（112）覚的評価が不一致であった症例は，睫毛延長で20例中9例，睫毛剛毛化で10例中4例，眼瞼多毛で32例中11例，眼瞼色素沈着で2例中1例みられた．睫毛延長・剛毛化，眼瞼多毛，眼瞼色素沈着などにより顔面において眼周囲が強調されることは，充血や眼表面への影響と比較すると患者にとって軽微な副作用であることが示唆された．虹彩色素沈着については，色素の濃い日本人においては自覚困難な所見と考えた．本研究において副作用自覚の有無にかかわらず点眼開始後6カ月までにおいては点眼中止となった症例はなく，これら副作用に対する患者の認容性は比較的良好であった可能性が示唆された．また，今回のアンケート調査では選択肢を「はい」「いいえ」「どちらとも」の3つとした結果，各質問項目によっても異なるが，アンケート回収が可能であった56例中23.2～53.5％が「どちらとも」を回答したため自覚的評価判定の精度に限界があったことは否めない．今後は患者側の副作用出現に対する認容性についてより正確に把握するためアンケート回答の選択肢を増やすなどの課題が残った．以上，BAC非含有トラボプロストの長期投与による眼局所副作用を調査したところ，眼瞼多毛，虹彩色素沈着，睫毛延長，睫毛剛毛化，眼瞼色素沈着の順に出現し，患者も多かれ少なかれ副作用を自覚していることを確認した．これらの出現頻度は，報告されている他のプロスト系プロスタグランジン関連薬のそれとほぼ同等と考えられた．また，点眼6カ月間ではこれらの副作用により点眼中止となった症例はなかったため，副作用としては比較的軽微であり患者の認容性も良好であることが示唆された．しかしながら使用にあたり十分な説明と長期的な経過観察が必要である．文献1）日本緑内障学会：緑内障診療ガイドライン．日眼会誌107：126-157,20032）中井義幸，井上賢治，森山涼ほか：多施設による緑内障患者の実態調査─薬物治療─．あたらしい眼科25：1581-1585,20083）塩川美菜子，井上賢治，森山涼ほか：多施設による緑内障患者の実態調査─正常眼圧緑内障と原発開放隅角緑内障─．臨眼62：1699-1704,20084）大林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