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	<title>あたらしい眼科オンラインジャーナル &#187; 薬剤耐性</title>
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		<title>薬剤感受性試験で耐性を示したにもかかわらずレボフロキサシン点眼が著効したノカルジア角膜炎の1例</title>
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		<pubDate>Thu, 29 Nov 2018 15:21:27 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[ノカルジア]]></category>
		<category><![CDATA[レボフロキサシン]]></category>
		<category><![CDATA[感染性角膜炎]]></category>
		<category><![CDATA[薬剤耐性]]></category>

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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科35（11）：1545.1549，2018c薬剤感受性試験で耐性を示したにもかかわらずレボフロキサシン点眼が著効したノカルジア角膜炎の1例飯田将元子島良平小野喬森洋斉野口ゆかり岩崎琢也宮田和典宮田眼 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科35（11）：1545.1549，2018c薬剤感受性試験で耐性を示したにもかかわらずレボフロキサシン点眼が著効したノカルジア角膜炎の1例飯田将元子島良平小野喬森洋斉野口ゆかり岩崎琢也宮田和典宮田眼科病院CACaseofKeratitiswithNocardiaasteroidesHighlyResistanttoLevo.oxacin（LVFX）InVitro,butShowingGoodResponsetoTopicalLVFXInVivoCMasaharuIida,RyoheiNejima,TakashiOno,YosaiMori,YukariNoguchi,TakuyaIwasakiandKazunoriMiyataCMiyataEyeHospitalC症例はC63歳，男性．2週間前に右眼に土が飛入した後，疼痛・視力低下が出現し当院を受診した．右眼に淡い浸潤を伴う角膜潰瘍を認め，角膜塗抹標本のグラム染色で糸状のグラム陽性菌を検出した．セフメノキシム，エリスロマイシン・コリスチンの頻回点眼，エリスロマイシン・コリスチン軟膏の結膜.点入を開始したが，眼所見は改善せず，第C4病日の塗抹標本には糸状のグラム陽性菌が多数残存していた．1.5％レボフロキサシン（LVFX）点眼を追加したところ，角膜病巣は縮小し，以後，再発なく経過した．角膜病変からはCNocardiaasteroidesが分離され，LVFX高度耐性を示した．本症例では，起炎株の薬剤感受性と臨床経過に乖離があった．抗菌点眼薬の選択に際しては総合的に判断することが重要と考えられる．CAC63-year-oldCmaleCvisitedCourChospitalCdueCtoCrightCeyeCpainCwithCdecreasedCvisualCacuity,CtwoCweeksCafterCsoilexposure.Slit-lampexaminationdisclosedpatchycornealulceroftherighteye.Gram-stainedsmearofcornealscrapingCshowedCtheCpresenceCofCmanyCGram-positiveC.laments.CFrequentCtopicalCinstillationCofCcefmenoximeCandCerythromycin/colistinCwasCstarted.CHowever,CocularClesionsCdidn’tCbecomeCsmallCandCmanyC.lamentousCbacteriaCremainedonthecornealsmearobtainedonthe4thclinicalday.Wethereforeaddedtopical1.5％LVFXandthecorneallesionshealed.CNocardiaasteroideswasisolatedandshowedhighresistancetoLVFX.ThiscaseillustratestheCdiscrepancyCbetweenClaboratoryCantibiogramCandCclinicalCe.ectivenessCinCocularCinfection.CSelectionCofCtopicalCantibioticsmustbebasedonintegratedinformationfrompatients,laboratorydataandliterature.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）C35（11）：1545.1549,C2018〕Keywords：ノカルジア，感染性角膜炎，薬剤耐性，レボフロキサシン．Nocardia,infectiouskeratitis,drugresis-tance,levo.oxacin.Cはじめにノカルジア属細菌は土壌中に生息し，グラム陽性に染色される菌糸体を形成する．日常診療では，病変の擦過検体は塗抹上では最初に放線菌群として認識され，分離結果に基づき最終同定されている．本菌は健常人の皮膚などの体表面感染症ならびに，免疫抑制状態の患者における肺炎，脳膿瘍を生じる．眼科領域のノカルジア感染として角膜炎，強膜炎，眼内炎が報告されているが1,2），わが国におけるノカルジア角膜炎例の報告は少ない3.5）．ノカルジア角膜炎の治療には抗菌点眼薬が用いられる．ニューキノロン系抗菌薬に対する感受性は菌種・菌株で大きく異なり1,6.9），初期治療としては選択しにくい．今回，分離株が薬剤感性試験でレボフロキサシン（LVFX）に高度耐性であったにもかかわらず，臨床的にCLVFX感受性を示したノカルジア感染を伴った角膜炎のC1例を経験したので報告する．〔別刷請求先〕飯田将元：〒885-0051宮崎県都城市蔵原町C6-3宮田眼科病院Reprintrequests：MasaharuIida,M.D.,MiyataEyeHospital,6-3Kurahara-cho,Miyakonojo,Miyazaki885-0051,JAPANC0910-1810/18/\100/頁/JCOPY（97）C1545cdef図1前眼部病変と擦過塗抹標本a：初診時の前眼部写真．結膜充血および角膜傍中心領域の潰瘍を認める．Cb：病巣部の拡大．膿瘍の形成（.），辺縁部の浸潤病変（.）を認める．Cc：初診時のフルオレセイン染色細隙灯顕微鏡検査．病巣に一致した上皮欠損を認める．Cd：初診時の角膜擦過物の塗抹検鏡．グラム陽性の分岐状糸状菌体とグラム陽性球菌を認める．Ce：治療開始C40日目の細隙灯顕微鏡検査．強い角膜上皮浮腫，実質浮腫を認める．Cf：治療開始C54日目の細隙灯顕微鏡検査．角膜上皮浮腫，実質浮腫の消失を認める．CI症例現病歴：2016年の夏期，草刈り中に右眼に土が飛入した後，徐々に霧視，充血，疼痛，視力低下が進行し，受傷から患者：63歳，男性．約C2週後に当院を受診した．主訴：右眼の視力低下．初診時所見：視力は右眼C0.2（0.7C×cyl.3.0DAx70°），左既往歴：内科的基礎疾患はなく，定期的内服はない．右眼眼C1.0（1.5×＋0.50D（cyl.1.5DAx100°）であった．右眼ヘルペス性角膜実質炎にて当院外来通院．には結膜の充血，角膜傍中心部に膿瘍を形成する角膜潰瘍，表1分離菌の薬剤感受性試験結果Nocardiaasteroides分離株コアグラーゼ陰性CStaphylococcus分離株抗菌薬CMIC判定CMIC判定CcefmenoximeC2C8CRCceftriaxone＞2CtobramycinCvancomycinCerythromycinCmoxi.oxacinC128C128C18CRCRC64C2C＞6C4C64CRCSCRCRCgati.oxacinClevo.oxacinC8C64CR128C＞C128CRCRClinezolid＜2CS＜2CSCimipenemminocyclinC＜C0.25C4CSSC＜2C8CSCRMIC：minimuminhibitoryconcentration（μg/ml）．S：susceptible．R：resistant．潰瘍周辺部の淡い浸潤巣を（図1a～c），前房内に軽度の炎症細胞を認めた．角膜知覚は右眼C20Cmm，左眼C60Cmmと右眼で低下していた．チェックメイトCRヘルペスアイ（わかもと）を用いたイムノクロマト法および，ヘルペス（1・2）FA「生研」，VZV-FA「生研」（デンカ生研）を用いた蛍光抗体法で，単純ヘルペスウイルスC1型・2型，水痘帯状疱疹ウイルス抗原は陰性であった．超音波CBモード断層検査では後眼部の異常は指摘できなかった．経過：所見から感染性角膜炎を疑い，角膜擦過物の塗抹検鏡と培養検査を行った．塗抹標本のグラム染色ではグラム陽性の分岐状糸状菌体とグラム陽性球菌を認めた（図1d）．ファンギフローラ染色では真菌は検出せず，放線菌群細菌とグラム陽性球菌による複合感染と診断し，セフメノキシム，エリスロマイシン・コリスチンのC1時間毎点眼，エリスロマイシン・コリスチン軟膏の就寝前C1回，ST合剤内服を開始した．上記点眼を開始するも角膜潰瘍は改善しなかったため，第4病日に再度角膜擦過を行った．塗抹検鏡でグラム陽性球菌はほとんどみられなくなったが，放線菌群菌体は依然として多数残存していた．再度，問診を行ったところ，右眼受傷後に自己判断で手持ちのCLVFXを点眼し，LVFXがなくなり，症状が悪化したため当院を受診したという事実が判明した．同日よりC1.5％CLVFXの毎時点眼を追加後，徐々に潰瘍底は浅くなり，潰瘍周辺部の浸潤巣も消退傾向を認めた．初診時の擦過検体から，Nocardiaasteroidesとメチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌（coagulase-negativeCStaph-ylococcus：CNS）が分離された．LVFXの最小発育阻止濃度（minimumCinhibitoryconcentration：MIC）は両菌とも高値であったが，点眼追加後に角膜所見が改善していることから点眼継続とした（表1）．第C27病日には上皮欠損の消失を認めたが，結膜充血，実質浮腫，上皮浮腫は遷延していた．第40病日には実質浮腫，上皮浮腫により右眼視力C20Ccm指数弁と低下したが（図1e），角膜細胞浸潤は軽微であり感染は終息していると考え，消炎を目的にC0.1％フルオロメトロン点眼C4回を追加した．点眼追加後に実質浮腫，上皮浮腫の消退傾向を認め，第C54病日には右眼視力C0.06（0.3C×.5.0D）と改善を認めた（図1f）．発症後C9カ月が経過し，角膜病巣3.0D）で角膜炎の再燃C×.5p.は瘢痕化し，右眼視力0.3p（0はなく経過している．CII考按本症例は，角膜へルペスの既往があるものの，全身的な基礎疾患のない成人男性の右眼に，土が飛入した後に発症した細菌性角膜炎のC1例である．角膜病変の擦過標本では，放線菌群の菌とグラム陽性球菌を検出し，細菌培養ではCN.Caster-oidesとCCNSが分離され，当初はこの両者の複合感染による角膜炎と診断した．セフメノキシム，エリスロマイシン・コリスチンの点眼と軟膏，ST合剤の内服により，第C4病日にはグラム陽性球菌はほとんど消失するも，角膜所見はほとんど改善せず，塗抹でも多数の放線菌の残存を認め，角膜病変の主たる起因菌はノカルジアと判断した．ノカルジア分離株はCLVFX高度耐性であったが，病歴より効果があると判断しCLVFXの点眼を開始，潰瘍は縮小した．ノカルジア角膜炎は植物との接触を伴う外傷3,5），コンタクトレンズ装用4），角膜屈折矯正手術2,10）に関連した症例が報告されている．本例では，農作業中の土の飛入が発症の契機となっているが，角膜ヘルペスによる角膜知覚低下のため外傷を認識していなかった可能性もある．これまで報告されているノカルジア角膜炎の眼所見は，上皮欠損を伴うリース状，斑状の角膜細胞浸潤を呈し，真菌性角膜炎に類似しているため，真菌性角膜炎として治療が開始されていた症例が多い1,3,5,8）．本例でも草刈り後に発生しており，塗微生物学的検査をもし行わなければ，真菌性角膜炎として治療されてしまう可能性があった．角膜病変の診断と治療においては，微生物学的検査，とくに塗抹検査が重要である．ノカルジア角膜炎を引き起こすノカルジア属細菌は複数報告されているが，とくにCN.asteroidesはノカルジア角膜炎のC19.93％で分離され，原因菌種として占める割合が大きい1,6,7,9）．しかし，N.asteroidesの薬剤感受性試験で，ペニシリン系，セファロスポリン系，ニューキノロン系，ST合剤に対して，株間で感受性のばらつきが大きく，N.Casteroi-desは薬剤感受性結果に基づき，さらに細分類されている11）．本例の分離株は感受性検査でリネゾリド・イミペネムに感受性を有し，フルオロキノロンに耐性を示したことより，狭義のCN.asteroidesあるいはCN.novaに近い菌種と考えられる．本症例では，臨床的に有効性が期待されたセフメノキシム，エリスロマイシン・コリスチンの点眼では角膜病変は改善せず，高度耐性と判定されたCLVFX点眼が有効であった．わが国の既報においても，薬剤感受性試験で有効性が期待されていた抗菌薬で角膜所見が改善せず，点眼変更を余儀なくされた症例が報告されている3,5）．薬剤感受性試験と臨床経過の乖離の原因として，Sridharらは培地のCpHや寒天の種類による変化が一因であると考察している7）．また，眼科領域の感染症治療では，抗菌点眼薬が全身投与と比較し非常に高濃度であるため，感受性検査で耐性を示すにもかかわらず臨床的に有効性を示す可能性が指摘されている12,13）．感染症の治療では，臨床所見や検鏡の結果から起因菌を類推し，効果があると考えられる抗菌薬を投与するCempirictherapyから開始し，起因菌の同定後は，薬剤感受性結果に基づき，抗菌薬を変更するspeci.ctherapyを行うことが一般的である．しかし，眼科領域では，先に述べたように高濃度製剤を局所投与することより，本例のように臨床上の効果と薬剤感受性試験の結果が乖離することも多い．分離株のCMICのみを根拠として抗菌薬を変更するのでなく，自覚症状や角膜所見の変化を考慮し，抗菌薬変更の必要性について総合的に判断する必要がある．また本例では，実質混濁，角膜上皮浮腫の遷延に対して，感染が終息した後にフルオロメトロンの点眼を追加した．角膜感染症に対するステロイド点眼の併用は，実質融解や新生血管の抑制による角膜混濁の軽減といった利点がある一方，上皮化の抑制や感染の増悪といった問題点がある．細菌性角膜炎に対するステロイド点眼併用のランダム化比較試験では，ノカルジア角膜炎に対する初期からのステロイド点眼の併用は最終的な角膜混濁のサイズを有意に増大させ，視力改善にも関連しない一方，ノカルジア以外の細菌性角膜炎では，ステロイド点眼の併用は最終視力を有意に改善させ，角膜混濁の増加も認めないと報告されている9,14）．したがって，ノカルジア角膜炎においては通常の細菌性角膜炎のように，初期からのステロイド点眼の併用を行うことは好ましくないと思われる．しかし，本報告のように感染が終息したと判断し，消炎を目的にステロイドを点眼し，角膜浸潤，実質浮腫の改善を認めたノカルジア角膜炎の報告もあり3），角膜所見の悪化に十分注意する必要はあるものの，治療の終盤に消炎を目的にステロイド点眼を使用することは瘢痕の拡大を防ぐ点で有効である可能性がある．CIII結語今回，分離株の薬剤感受性試験では耐性であったCLVFXが著効したノカルジア角膜炎のC1例を経験した．ノカルジア角膜炎では，分離株の薬剤感受性試験の結果と臨床的な薬剤有効性に乖離がみられることがあり，抗菌薬選択に際しては感受性試験の結果だけで判断せず，注意深く臨床所見を観察し，総合的に判断することが重要である．文献1）DeCroosFC,GargP,ReddyAKetal：Optimizingdiagno-sisCandCmanagementCofCNocardiaCkeratitis,Cscleritis,Candendophthalmitis：11-yearmicrobialandclinicaloverview.OphthalmologyC118：1193-1200,C20112）LalithaP,SrinivasanM,RajaramanRetal：NocardiaCker-atitis：ClinicalCcourseCandCe.ectCofCcorticosteroids.CAmJOphthalmolC154：934-939,C20123）菅井哲也，竹林宏，塩田洋：ノカルジアによる角膜潰瘍の1例．眼臨C91：1708-1710,C19974）竹内弘子，近間泰一郎，西田輝夫：ノカルジアによる角膜放線菌感染症のC1例．眼科C41：301-304,C19995）越智理恵，鈴木崇，木村由衣ほか：NocardiaCasteroidesによる角膜炎のC1例．臨眼C60：379-382,C20066）FaramarziA,FeiziS,JavadiMAetal：BilateralCNocardiaCkeratitisCafterCphotorefractiveCkeratectomy.CJCOphthalmicCVisResC7：162-166,C20067）SridharMS,SharmaS,ReddyMKetal：Clinicomicrobiol-igicalCreviewCofCNocardiaCkeratitis.CCorneaC17：17-22,C19988）SridharMS,SharmaS,GargPetal：Treatmentandout-comeofCNocardiaCkeratitis.CorneaC20：458-462,C20019）PatelNR,ReidyJJ,Gonzalez-FernandezF：Nocardiaker-atitisCafterClaserCinCsitukeratomileusis：clinicopathologicCcorrelation.JCataractRefractSurgC31：2012-2015,C200510）LalithaCP,CTiwariCM,CPrajnaCNVCetal：NocardiaCKerati-tis；species,CdrugCsensitivities,CandCclinicalCcorrelation.CCorneaC26：255-259,C200711）Brown-ElliottCBA,CBrownCJM,CConvilleCPSCetal：ClinicalCandClaboratoryCfeaturesCofCtheCNocardiaCspp.CbasedConCcurrentmoleculartaxonomy.ClinMicrobiolRevC19：259-282,C200612）AiharaM,MiyanagaM,MinamiKetal：AcomparisonofC.uoroquinoloneCpenetrationCintoChumanCconjunctivalCtis-sue.JOculPharmacolTherC24：587-591,C200814）SrinivasanCM,CMascarenhasCJ,CRajaramanCRCetal：The13）TouN,NejimaR,IkedaYetal：Clinicalutilityofantimi-steroidsCforCcornealCulcerstrial（SCUT）：SecondaryC12-crobialCsusceptibilityCmeasurementCplateCcoveringCformu-monthCclinicalCoutcomesCofCaCrandomizedCcontrolledCtrial.ClatedCconcentrationsCofCvariousCophthalmicCantimicrobialCAmJOphthalmolC157：327-333,C2014Cdrugs.ClinOphthalmolC10：2251-2257,C2016＊＊＊</p>
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		<title>術前に結膜囊より分離されたコリネバクテリウムの薬剤耐性動向調査（2005〜2016 年）</title>
		<link>https://www.atagan.jp/article/20181119.htm</link>
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		<pubDate>Thu, 29 Nov 2018 15:19:07 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科35（11）：1536.1539，2018c術前に結膜.より分離されたコリネバクテリウムの薬剤耐性動向調査（2005.2016年）神山幸浩＊1北川和子＊1萩原健太＊1,2柴田伸亮＊1佐々木洋＊1＊1 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科35（11）：1536.1539，2018c術前に結膜.より分離されたコリネバクテリウムの薬剤耐性動向調査（2005.2016年）神山幸浩＊1北川和子＊1萩原健太＊1,2柴田伸亮＊1佐々木洋＊1＊1金沢医科大学眼科学講座＊2公立宇出津総合病院眼科CAntibacterialResistanceofCorynebacteriumsp.DetectedfromCul-de-sacbeforeOcularsurgeries,2005.2016CYukihiroKoyama1）,KazukoKitagawa1）,KentaHagihara1,2）,ShinsukeShibata1）andHiroshiSasaki1）1）DepartmentofOphthalmology,KanazawaMedicalUniversity,2）DepartmentofOphthalmology,UshitsuGeneralHospitalC術前に結膜.より分離されたコリネバクテリウムの薬剤耐性について，2005.2007年までのC3年間（前期群）と2014年C1月.2016年C6月までのC2年半（後期群）を比較した．前期群，後期群ともペニシリン，セフェム，カルバペネム，テトラサイクリン，アミノ配糖体では感受性が良好であったが，マクロライド，クロラムフェニコールには耐性株が高率にみられた．フルオロキノロンを代表してレボフロキサシンに対する感受性を検討したが，耐性率は後期群で有意に増加していた（前期群：40.1％，後期群：56.7％）．コリネバクテリウム耐性株が増加する因子として年齢が関係したが，性別，糖尿病診断歴，およびC1年以内の眼科受診歴については，有意な差は認められなかった．CWeexaminedthedrugresistanceofCCorynebacteriumsp.isolatedfromthecul-de-sacsofpatientsbeforeeyesurgeryduringtheC.rstterm（2005.2007）andthelatterterm（2014.2016）,respectively.Duringbothterms,thesensitivitytopenicillins,cephems,carbapenem,tetracyclineandaminoglycosidewasgood.TheresistanceratewashighCinCmacrolideCandCchloramphenicol.CAsCregardsC.uoroquinolones,CweCexaminedCsensitivityCtoClevo.oxacin.CTheCrateofresistancewashighduringbothterms,therateincreasingduringthelatterterm（from40.1％to56.7％）.WhenCexaminingCprobableCfactorsCrelatingCtoCthisCincrease,ConlyCagingCwasCsigni.cant,CwithCnoCmeaningfulCdi.erenceregardingsex,presenceofdiabetesorhistoryofeyedoctorconsultationwithinthepreviousyear.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）35（11）：1536.1539,C2018〕Keywords：コリネバクテリウム，レボフロキサシン，薬剤耐性，結膜.常在菌，周術期感染予防，糖尿病．Cory-nebacteriumsp.,levo.oxacin,drugresistancy,bacterialC.oraincul-de-sac,preventionofperioperativeperiodinfec-tion,diabetes.Cはじめに白内障術後眼内炎の起炎菌は術前結膜.分離菌と一致することが多く，その薬剤感受性を知ることは眼内炎予防策として重要である．フルオロキノロン系抗菌薬としてオフロキサシン（OFLX）がわが国で初めて上市されたのはC1987年であり，その後さまざまなフルオロキノロン点眼薬が登場している．グラム陽性菌，グラム陰性菌に広い抗菌スペクトルを有していることにより，周術期における結膜.の減菌を目的として単独投与されることが多い1）．コリネバクテリウムはグラム陽性桿菌でヒトの皮膚，粘膜，腸内に存在し，結膜.の常在細菌叢として高頻度に認められ，その病原性は低いといわれてきたが，近年結膜炎，眼瞼結膜炎，術後眼内炎などを引き起こすことが報告されており2,3），かつコリネバクテリウムのフルオロキノロン系抗菌薬に対する耐性化が問題となっている4）．今回，金沢医科大学病院においてC2005.2007年，2014.2016年の期間に術前患者より分離されたコリネバクテリウムついて，薬剤感受性の経年変化，耐性化率の推移について検討するとともに，耐性株が増加する因子として患者側の要因（年齢，性別，糖尿病診断歴，眼科受診歴）についても着目し，それによる耐性化増加の有無も比較したの〔別刷請求先〕神山幸浩：〒920-0293石川県河北郡内灘町大学C1-1金沢医科大学眼科学講座Reprintrequests：YukihiroKoyama,M.D.,DepartmentofOphthalmology,KanazawaMedicalUniversity,1-1Daigaku,Uchinada,Kahoku,Ishikawa920-0293,JAPANC1536（88）0910-1810/18/\100/頁/JCOPY（88）C15360910-1810/18/\100/頁/JCOPYで報告する．CI対象および方法1.対象本研究は後方視的観察研究であり，2005年C1月.2007年12月のC3年間（前期群），およびC2014年C1月.2016年C6月のC2年半の間（後期群）に金沢医科大学病院（以下，当院）において術前検査でコリネバクテリウムが検出された患者を対象とした．患者数は，前期群C495名（男性C234名，女性C261名，平均年齢C74.2C±10.1歳）756眼，後期群C85名（男性C43名，女性C42名，平均年齢C77.9C±8.2歳）98眼であった．C2.方法患者カルテより情報を収集した．まず，細菌学的検査でコリネバクテリウムおよびその薬剤感受性について調査した．ちなみに当院での検査法は以下のとおりである．輸送培地（改良アミーズ半流動培地）のスワブを滅菌生理食塩水で湿らせ下結膜.内を拭い，検体を採取した．菌の同定は，増菌培養後のグラム染色でのグラム陽性桿菌の形態確認と，カタラーゼ試験陽性の有無で判定した．薬剤感受性はディスク法で検査し，当院施設基準に基づく阻止円直径値に照らし，感受性（susceptible，17Cmm以上），中間感受性（intermedi-ate，14.16Cmm），耐性（resistant，13Cmm以下）の判定をした．耐性，中間感受性を合わせて耐性率を算出した．当院検査部で採用されている薬剤（抗菌薬名と略号）は以下のとおりであるが，検査時期により若干種類が異なる．なお，上記の患者に対して併せて糖尿病罹患歴の有無および過去C1年以内の眼科受診歴の有無も調査した．統計解析にはCc2検定，多変量ロジスティック回帰分析を用い，解析ソフトはCSPSS（IBMSPSSStatistics,versionC24）を使用した．本研究はヘルシンキ宣言を遵守し，金沢医科大学医学研究倫理審査委員会の許可を受けて行った（No.1288）．C3.検討抗菌薬一覧アンピシリン（ABPC），アンピシリン/スルバクタム（ABPC/SBT），セファクロル（CCL），セフォタキシム（CTX），セフトリアキソン（CTRX），メロペネム（MEPM），ゲンタマイシン（GM），エリスロマイシン（EM），テトラサイクリン（TC），レボフロキサシン（LVFX），クロラムフェニコール（CP），ST合剤（ST）．CII結果分離されたコリネバクテリウムの株数は前期群でC756株，後期群でC98株であったが，前期群，後期群ともに各C1株ずつ感受性試験が行えなかったため，薬剤感受性試験に供されたのはそれぞれC755株，97株となった．当院検査部で採用されている薬剤ごとの耐性率を図1に示す．薬剤感受性検査はC2014年C6月C1日にCCPが削除され，バンコマイシン（VCM）が追加されているため，後期群ではCCPについては4例と少数であった．前期群でのそれぞれの抗菌薬に対する耐性率（耐性＋中間感受性）は，ABPC：4.2％，ABPC/SBT：0.5％，CCL：0.5％，CTX：1.1％，CTRX：1.1％，MEPM：0.1％，GM：6.9％，EM：52.4％，TC：1.5％，LVFX：40.1％，CP：27.7％，ST：12.3％であった．耐性率の高かったものはCEM（52.4％），LVFX（40.1％），CP（27.7％），ST（12.3％）であり，ペニシリン系およびセフェム系抗菌薬のほとんどに感受性が高かった．後期群ではCABPC：C4.1％，ABPC/SBT：0％，CCL：0％，CTX：0％，CTRX：0％，MEPM：0％，GM：8.2％，EM：63.9％，TC：0％，LVFX：56.7％，CP：75.0％，ST：11.3％，VCM：0％であった．耐性率が高かったものは前期群と同様EM（63.9％），LVFX（56.7％），CP（75.0％），ST（11.3％）であった一方，CCL，CTX，CTRXなどのセフェム系抗菌薬，MEPM，TC，VCMには耐性株はまったく認めなかった．EM，LVFX，CPの耐性率は後期群のほうが有意に高かった（Cc2検定，それぞれp＜0.05，p＜0.001，p＜0.05）．年度別にみたCLVFX耐性率を図2に示す．2005年C48.6％，2006年C36.0％，2007年C41.7％であり，前期群全体としては40.1％であったのに対し，後期群ではC56.7％と，有意に増加した（Cc2検定，p＜0.05）．前期，後期を通してC4つの因子（年齢，性別，糖尿病診断歴，眼科受診歴）およびCLVFX耐性率との関連を多変量ロジスティック回帰分析で解析したところ，年齢のみがリスク因子となった（表1）．年齢がC1歳増加することによる調整オッズ比はC1.026（95％信頼区間：1.011.1.042，p＝0.001）であった．たとえば，50歳に比べC70歳でのCLVFX耐性化のリスクは約C1.7倍になる．性別（男性），糖尿病診断歴，眼科受診歴の調整オッズ比はそれぞれC0.980（95％信頼区間：0.743.1.292，p＝0.884），0.871（95％信頼区間：0.625.1.214，p＝0.415），0.802（95％信頼区間：0.558.1.152，Cp＝0.232）で，いずれも有意な関連はみられなかった．CIII考按白内障手術をはじめとする内眼手術における細菌性眼内炎の発症原因のほとんどは，術前の消毒により完全に除去されなかった眼瞼皮膚，睫毛，結膜の常在細菌が，手術操作に伴い眼内に侵入し増殖することによるといわれている1,5,6）．周術期の感染予防目的として強力な殺菌作用と広い抗菌スペクトルをもつフルオロキノロン系抗菌薬が日常的に使用されているが，常在菌の一つであるコリネバクテリウムのキノロン耐性化の増加が近年問題となっている4）．フルオロキノロン薬剤の作用機序は，DNAジャイレース，トポイソメラーゼIVの阻害によるものであり，これにより細胞の増殖を阻害するが，コリネバクテリウムにはCDNAジャイレースだけが（89）あたらしい眼科Vol.35，No.11，2018C1537前期群100％■耐性（R）■中間（I）■感受性（S）100％80％80％60％60％40％20％40％0％20％0％48.6％36.0％41.7％56.7％2005年2006年2007年2014～2016年前期群後期群後期群100％80％60％40％20％42株0％■耐性（R）■中間（I）■感受性（S）■耐性（R）■中間（I）■感受性（S）■耐性（R）■感受性（S）図2年度別LVFX耐性率の推移および前期・後期別LVFX耐性率の比較図1薬剤感受性（前期群・後期群）前期群，後期群ともにペニシリン系，セフェム系，テトラサイクリン，バンコマイシンに対してはほぼすべて感受性であったが，ゲンタマイシン，ST合剤で少数耐性，エリスロマイシン，レボフロキサシン，クロラムフェニコールでの耐性率は高度であった．※略語：ABPC（アンピシリン），ABPC/SBT（アンピシリン/スルバクタム），CCL（セファクロル），CTX（セフォタキシム），CTRX（セフトリアキソン），MEPM（メロペネム），GM（ゲンタマイシン），EM（エリスロマイシン），TC（テトラサイクリン），LVFX（レボフロキサシン），CP（クロラムフェニコール），ST（ST合剤），VCM（バンコマイシン）．存在することにより，このアミノ酸が変異して耐性メカニズムを獲得しやすいとされる7）．今回の検討でも，コリネバクテリウムのCLVFXに対する耐性率は，2005年からのC3年間ではC40.1％，2014年からのC2年半ではC56.7％と有意に増加していたことにより，耐性率が年々増加している可能性が示唆された．フルオロキノロン系抗菌点眼薬の使用はC1987年のCOFLXに始まる．OFLXはラセミ体であり，薬理学的活性体であるCLVFX（50％）とその鏡像異性体であるデキストロフロキサシン（50％）を含んでいることにより，2000年よりCLVFX単独製剤である点眼薬が登場した．その抗菌活性はCOFLXのC2倍となる．OFLXについでCLVFXの薬剤耐性率に関してコリネバクテリウムを含む術前分離菌を検討した報告では，1995.1999年のCOFLX耐性率はC13.5％からC32.8％へと有意に増加，LVFX耐性率はC2000年でC14.5％，2002年にはC20.5％とやはり増加の傾向がみられている8,9）．コリネバクテリウムのCLVFX耐性率については結膜炎を含めた前眼部感染症眼からの分離菌の検討（2003.2004年）でC57.1％10），同じ施設の白内障術前分離菌の検討ではC44.3％（2012.2013年）11）であった．術前患者の耐性率に関しては当院の検討結果と併せて鑑みると，2010年代になってもさらに増加傾向にあることが示唆されたが，感染症眼では耐性率がさ上段：LVFX耐性率の年度別比較を示す．2005，2006，2007年度におけるCLVFX耐性率と比較し，2014.2016年では高率に耐性化が増加した（56.7％）．下段：前期群と後期群のCLVFX耐性率の比較を示す．前期群は40.1％，後期群はC56.7％と，有意に増加した（Cc2検定，p＜0.05）．表1リスク因子ごとの多変量ロジスティック回帰分析オッズ比95％信頼区間p値年齢C1.0261.011.C1.042C0.001性別（男性）C0.9800.743.C1.292C0.884糖尿病診断歴C0.8710.625.C1.214C0.415眼科受診歴C0.8020.558.C1.152C0.232Cらに高くなる可能性が考えられた．その理由の一つとして，感染症眼ではフルオロキノロンを中心とする抗菌薬がすでに投与されていることが考えられた．コリネバクテリウムはCLVFX以外ではCEMに対しても高率に耐性菌が存在し，しかも後期群で有意に増加していた（前期群：52.4％，後期群：63.9％）．CPに対しても高率に耐性株がみられたが，後期群では検査薬の変更のためC4株のみの検討であることより，増加の可能性が疑われるにとどまった（前期群：27.7％，後期群：75.0％）．フルオロキノロン以外にもコリネバクテリウムのCEM耐性率が高いことについては以前から報告されている9,10）．今回，前期群，後期群を通してセフェム系薬剤が高い感受性を示したが，これもコリネバクテリウムのセフェム系薬剤に対する高い感受性，フルオロキノロン系薬剤に対する耐性傾向を述べた秦野らの報告4）と一致するものだった．リスク要因として，年齢，性別，糖尿病診断歴，眼科受診歴を選び，コリネバクテリウムのCLVFX耐性率との関係を検討した．性別，糖尿病診断歴，眼科受診歴のいずれにも有意な関連はみられず，唯一年齢のみが有意なリスク因子とな（90）った．既報でも，糖尿病患者においてフルオロキノロン耐性株を多く認めるものの有意でないことが示され10,11），また，80歳以上の群でCLVFX耐性化率が有意に上昇する報告11）がある．今回の結果もそれらと一致するものであった．糖尿病は易感染性が指摘される疾患であるが，コリネバクテリウム耐性化との関係はなく，また眼科受診により菌への接触リスク，抗菌薬投与による耐性化誘発の可能性が予測されたが，今回の結果では否定された結果となった．コリネバクテリウムの保菌リスクとしては，年齢，性別（男性），緑内障点眼薬の使用が独立した保菌リスク因子であるとする報告12）もあり，年齢が保菌リスクとともに耐性リスクを高める因子と考えられた．今回の検討時期はC2005年からのC3年間（前期群）とC2014年からのC2年半（後期群）であるが，このC10年余に分離されたコリネバクテリウムの株数を比較すると前期群のC755株から後期群のC97株へと減少している．この間に培養方法，同定方法，培養期間に変更はないが，眼科での全分離菌を対象とした当院中央検査室のデータでは前期群ではC30.40％を超えてコリネバクテリウムが分離され，後期群ではC10数％台であったことが，その原因と考えられた．分離率になぜそのような変動がみられたのか不明であるが，もともとコリネバクテリウム検出頻度は施設，検査時期により非常にばらつきが大きい13）．2016年のCWattersらの同報告では，コリネバクテリウムを含めた主要細菌の分離率をC10編以上の論文を引用して示しておりコリネバクテリウムの比率はC1980.1990年代ではC40.60％以上であったが，2010年代ではC11％，7.6％と低下している13）．本研究でも同様に，時代とともに宿主のコリネバクテリウム保菌率の低下していることが示された結果となったが，低下の理由として生活環境の変動とともに結膜.細菌叢に変化が生じた可能性が考えられた．内眼手術の大部分を占める白内障手術は高齢者に行うことが多い手術であることより，結膜.常在菌に対し適切な抗菌薬を選択し，周術期に投与することは術後眼内炎発症の一つの対策として重要である．抗菌薬としてフルオロキノロン系点眼薬が使用される頻度が高いが5），今回の検討結果ではコリネバクテリウムでは半数以上が耐性であった．しかも耐性率は経年的に有意に増加している．ブドウ球菌においてもメチシリン耐性黄色ブドウ球菌（MRSA），メチシリン耐性表皮ブドウ球菌（MRSE）ではC60.80％が耐性であることが判明している11）．これらの結果は術前の薬剤感受性結果に基づいて周術期の抗菌薬を選択することの重要性を示すものである．当院ではほぼ全例に術前抗菌薬点眼としてモキシフロキサシン（MFLX）を用いているが，コリネバクテリウムがフルオロキノロン耐性である場合には，感受性のあるセフェム系薬剤を併用している．フルオロキノロン耐性化率はその使（91）用頻度と関連していることより，今後も次第に高率となっていく可能性があるが，上記に示した手順を確実に行うことがコリネバクテリウム関連の眼内炎発症予防に有用であると考える．本論文の要旨はC2017年第C54回日本眼感染症学会（大阪）にて発表した．文献1）矢口智恵美，佐々木香る，子島良平ほか：ガチフロキサシンおよびレボフロキサシンの点眼による白内障周術期の減菌効果．あたらしい眼科C23：499-503,C20062）JosephCJ,CNirmalkarCK,CMathaiCACetal：ClinicalCfeatures,CmicrobiologicalCpro.leCandCtreatmentCoutcomeCofCpatientsCwithCorynebacteriumendophthalmitis：reviewofadecadefromCaCtertiaryCeyeCcareCcentreCinCsouthernCIndia.CBrJOphthalmolC100：189-194,C20163）井上幸次，大橋裕一，秦野寛ほか：前眼部・外眼部感染症における起炎菌判定：日本眼感染症学会による眼感染症起炎菌・薬剤感受性多施設調査（第一報）．日眼会誌C115：C801-813,C20114）秦野寛，井上幸次，大橋裕一ほか：前眼部・外眼部感染症起炎菌の薬剤感受性日本眼感染症学会による眼感染症起炎菌・薬剤感受性多施設調査（第二報）．日眼会誌C115：C814-824,C20115）片岡康志，佐々木香る，矢口智恵美ほか：白内障手術予定患者の結膜.内常在菌に対するガチフロキサシンおよびレボフロキサシンの抗菌力．あたらしい眼科C23：1062-1066,C20066）河原温，五十嵐羊羽，今野優：白内障手術術前患者の結膜.常在細菌叢の検討．臨眼C60：287-289,C20067）長谷川麻里子，江口洋：【眼感染症の治療-最近のトピックス-】細菌感染症コリネバクテリウム感染症「キノロン耐性との関係」．医学と薬学C71：2243-2247,C20148）KurokawaN,HayashiK,KonishiMetal：Increasingo.ox-acinCresistanceCofCbacterialC.oraCfromCconjunctivalCsacCofCpreoperativeophthalmicpatientsinJapan.JpnJOphthal-molC46：586-589,C20029）櫻井美晴，林康司，尾羽澤.実ほか：内眼手術術前患者の結膜.細菌叢のレボフロキサシン耐性率．あたらしい眼科C22：97-100,C200510）松尾洋子，柿丸晶子，宮崎大ほか：鳥取大学眼科における分離菌の薬剤感受性・患者背景に関する検討．臨眼C59：C886-890,C200511）大松寛，宮崎大，富長岳史ほか：白内障手術前患者における通常培養による結膜.内細菌検査．臨眼C68：637-643,C201412）HoshiCS,CHashidaCM,CUrabeK：RiskCfactorsCforCaerobicCbacterialconjunctivalC.orainpreoperativecataractpatients.Eye（Lond）C30：1439-1446,C201613）WattersCGA,CTurnbullCPR,CSwiftCSCetal：OcularCsurfaceCmicrobiomeCinCmeibomianCglandCdysfunction.CClinCExpCOphthalmolC45：105-111,C2017あたらしい眼科Vol.35，No.11，2018C1539</p>
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		<title>周術期抗菌点眼薬の使用期間が結膜囊細菌叢へ及ぼす影響</title>
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		<pubDate>Thu, 29 Jul 2010 15:29:15 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[982（12あ2）たらしい眼科Vol.27，No.7，20100910-1810/10/\100/頁/JC（O0P0Y）《原著》あたらしい眼科27（7）：982.986，2010cはじめに眼瞼皮膚や結膜.内には常在細菌が [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>982（12あ2）たらしい眼科Vol.27，No.7，20100910-1810/10/\100/頁/JC（O0P0Y）《原著》あたらしい眼科27（7）：982.986，2010cはじめに眼瞼皮膚や結膜.内には常在細菌が存在し，内眼手術時には術後感染症の原因となることがわかっている1）．そのため，内眼手術周術期には，常在細菌まで減菌する必要があると提唱されている．白内障術後における眼内炎の発生率は0.01.0.1％とされ2），内眼手術後眼内炎の発生予防のため，周術期に広範な抗菌スペクトルをもつ抗菌点眼薬が使用されているが，その効果におけるエビデンスについては明確ではない3）．周術期抗菌点眼薬の使用方法について明確な指針はなく，施設により異なる方法で行われていることが多い．今〔別刷請求先〕須田智栄子：〒143-0013東京都大田区大森南4-13-21独立行政法人労働者福祉機構東京労災病院薬剤部Reprintrequests：ChiekoSuda,DepartmentofPharmacy,TokyoRosaiHospital,4-13-21Omoriminami,Ota-ku,Tokyo143-0013,JAPAN周術期抗菌点眼薬の使用期間が結膜.細菌叢へ及ぼす影響須田智栄子＊1戸田和重＊2,3松田英樹＊2,3成相美奈＊1松田俊之＊1岡野喜一朗＊2,3松田弘道＊2,3金澤淑江＊1＊1独立行政法人労働者福祉機構東京労災病院薬剤部＊2同眼科＊3東京慈恵会医科大学眼科学教室EffectofAntibioticOphthalmicSolutionPerioperativeUseDurationonBacterialFlorainConjunctivalSacChiekoSuda1）,KazushigeToda2,3）,HidekiMatsuda2,3）,MinaNariai1）,ToshiyukiMatsuda1）,KiichiroOkano2,3）,HiromichiMatsuda2,3）andYoshieKanazawa1）1）DepartmentofPharmacy,2）DepartmentofOphthalmology,TokyoRosaiHospital,3）DepartmentofOphthalmology,JikeiUniversitySchoolofMedicine内眼手術予定患者235名236眼を対象に，ガチフロキサシン（GFLX）点眼液の術前使用期間と用法をA群2日間1日5回，B群1週間1日4回，C群2週間1日4回の3群に分け，結膜.細菌培養，薬剤感受性試験を行い，コンプライアンス，菌検出率，分離菌種および薬剤耐性につき検討した．3群間で，年齢，点眼方法別のコンプライアンスに有意差はみられなかった．3群とも，点眼後に菌検出率の減少がみられた．点眼前には，Corynebacterium，CNS（コアグラーゼ陰性ブドウ球菌）が多く検出された．Corynebacteriumは点眼後も多く検出される傾向があった．Propionibacteriumacnesは点眼前には検出が少なかったが，点眼後より比較的多く検出されるようになった．点眼前の耐性菌検出率は全体で33.8％であった．点眼開始前から手術1カ月後にかけての耐性獲得率について，3群間で有意差はみられなかった．In236eyesof235patientsundergoingsurgery,weinvestigatedgatifloxacin（GFLX）ophthalmicsolutionregardingtheeffectofitsperioperativeusedurationonbacterialfloraintheconjunctivalsac.Thepatientsweredividedinto3groupsaccordingtodurationofGFLXuse：GroupA：2days,5timesperday；GroupB：7days,4timesperday,andGroupC：14days,4timesperday.Bacterialdetectionrate,isolatedbacterialstrainsanddrugresistancewereexamined.Therewerenosignificantdifferencesincompliancebyageordurationofpreoperativeuse.TheapplicationofGFLXophthalmicsolutionresultedinbacterialdetectionratedecrease.ThemostfrequentlyidentifiedbacterialspecieswasCorynebacteriumsp.,followedbyCNS（coagulase-negativeStaphylococci）.Corynebacteriumsp.wasidentifiedregardlessofGFLXophthalmicsolutionuse.PropionibacteriumacneswasrarelyidentifiedbeforetheuseofGFLXophthalmicsolution,butitsdetectionratewasslightlyincreasedpost-administration.Thequinolone-resistanceratewas33.8％.Therewerenosignificantdifferencesinresistance-acquisitionrateamongthe3groups.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）27（7）：982.986,2010〕Keywords：周術期，結膜.内常在菌，薬剤感受性，薬剤耐性，眼内炎．perioperative,bacterialflorainconjunctivalsacs,drugsensitivity,antibioticsresistance,endophthalmitis.（123）あたらしい眼科Vol.27，No.7，2010983回，筆者らは，術前抗菌点眼薬の使用回数と期間を3群に分け，年齢・点眼方法による点眼コンプライアンスの比較，点眼開始前と手術時の菌検出率，点眼開始前から手術1カ月後の結膜.細菌叢の変化，キノロン系抗菌薬に対する耐性菌の検出率と耐性獲得率を調査し，適正な使用方法につき検討を行った．I対象および方法1.対象a.点眼コンプライアンス2007年2月から2007年10月までに東京労災病院眼科における全内眼手術予定患者のうち同意の得られた20.97歳の235名（男性109名，女性126名，平均年齢73.4歳±10.6歳）を対象とした．ガチフロキサシン点眼液（以下，GFLX点眼液と略す）の術前使用期間と用法を（A）2日間1日5回点眼，（B）1週間1日4回点眼，（C）2週間1日4回点眼の3群に分け，対象者を各群に無作為に割り付けた．今回対象とした全患者の背景は，A群79名（男性41名，女性38名，平均年齢71.4±11.1歳），B群82名（男性35名，女性47名，平均年齢74.4±10.5歳），C群74名（男性33名，女性41名，平均年齢74.6±9.71歳）であった．b.点眼開始前の菌検出率と結膜.細菌叢細菌検査が可能であった202名（男性94名，女性108名，平均年齢73.4±10.7歳）を対象とした．各群の患者背景は，A群77名（男性40名，女性37名，平均年齢71.4±11.2歳），B群73名（男性32名，女性41名，平均年齢74.3±10.8歳），C群52名（男性22名，女性30名，平均年齢74.9±8.97歳）であった．c.手術時の菌検出率と結膜.細菌叢点眼コンプライアンスの評価方法については，2.方法に記載する．点眼コンプライアンス良好で細菌検査が可能であった160名（男性70名，女性90名，平均年齢73.4±10.7歳）を対象とした．各群の患者背景は，A群51名（男性27名，女性24名，平均年齢71.1±11.7歳），B群55名（男性21名，女性34名，平均年齢74.6±10.0歳），C群54名（男性22名，女性32名，平均年齢74.4±9.87歳）であった．d.手術1カ月後の結膜.細菌叢点眼コンプライアンス良好で細菌検査が可能であった113名（男性49名，女性64名，平均年齢74.0±9.19歳）を対象とした．各群の患者背景は，A群36名（男性19名，女性17名，平均年齢72.1±9.71歳），B群39名（男性13名，女性26名，平均年齢75.6±7.98歳），C群38名（男性17名，女性21名，平均年齢74.0±9.50歳）であった．e.点眼後の耐性獲得点眼開始前から手術時の耐性獲得率については，点眼コンプライアンス良好で細菌検査が可能であった118名（男性53名，女性65名，平均年齢72.9±10.6歳）を対象とした．各群の患者背景は，A群44名（男性25名，女性19名，平均年齢70.1±11.9歳），B群41名（男性16名，女性25名，平均年齢74.3±10.2歳），C群33名（男性12名，女性21名，平均年齢74.9±8.14歳）であった．点眼開始前から手術1カ月後の耐性獲得率については，点眼コンプライアンス良好で細菌検査が可能であった82名（男性37名，女性45名，平均年齢73.8±8.52歳）を対象とした．各群の患者背景は，A群31名（男性18名，女性13名，平均年齢71.4±9.56歳），B群29名（男性10名，女性19名，平均年齢75.5±7.88歳），C群22名（男性9名，女性13名，平均年齢75.0±6.83歳）であった．2.方法コンプライアンスは患者インタビューより評価し，用法どおりできたものを良好，用法以下を不良，用法以上を過剰，コンプライアンスの聴取ができず不明であったものをその他とした．手術後はすべての群でGFLX点眼液1日3回を約1カ月間，抗炎症薬として0.1％リン酸デキサメタゾンナトリウム点眼液1日3回，0.1％ブロムフェナクナトリウム水和物点眼液1日1回を約2週間，さらに0.1％フルオロメトロン点眼液に変更後約2週間使用した．各群について点眼開始前，手術時消毒直前，手術1カ月後に，滅菌綿棒にて下眼瞼結膜を擦過し，血液寒天培地を用いて分離培養を行い，細菌を同定した．また，GAM半流動培地を用いた増菌培養も行った．ついで，分離された細菌に対し薬剤感受性試験を行った．薬剤感受性試験の判定はK-Bディスク法で行った．すべての解析には統計解析ソフトであるJMPR6〈日本語版〉Windowsを用いてc2検定を行い，両側検定で危険率5％未満（p＜0.05）を有意差ありとした．II結果1.コンプライアンスの比較年齢によるコンプライアンスの比較を行ったところ，コンプライアンス良好であったものは50代13/16（81.3％），60代40/54（74.1％），70代74/96（77.1％），80代45/57（78.9％），90代5/8（62.5％）となり，50代から90代の間で年齢によるコンプライアンスに有意差はみられなかった（図1a）．点眼の方法は自己点眼の場合と家族による点眼の場合があった．点眼方法別のコンプライアンス良好率はA群60/79（75.9％），B群62/82（75.6％），C群57/74（77.0％）であり，3群間に有意差はみられなかった（図1b）．984あたらしい眼科Vol.27，No.7，2010（124）2.点眼開始前と手術時の菌検出率点眼開始前の菌検出率は，A群45/77（58.4％），B群47/73（64.4％），C群37/52（71.2％）であった（表1a）．コンプライアンス良好群における手術時の菌検出率は，A群14/51（27.5％），B群14/55（25.5％），C群14/54（25.9％）となり，GFLX点眼後，菌検出率の減少がみられた（表1b）．点眼開始前および手術時の菌検出率において，3群間で有意差はみられなかった．3.点眼前の結膜.細菌叢点眼前の結膜より検出された細菌は，CNS（コアグラーゼ陰性ブドウ球菌）30.5％，Corynebacterium46.1％が多くみられた（表2）．4.結膜.細菌叢の変化点眼開始前から手術時と手術1カ月後における結膜.細菌叢の変化は3群とも同様の傾向を示した．CorynebacteriumはGFLX点眼後も多く検出される傾向があった．Propionibacteriumacnes（P.acnes）は，点眼前には検出が少なかったが，点眼後には比較的多く検出されるようになった．Bacillusは点眼開始前には検出されなかったが，手術時，手術1カ月後に検出された．Candidaは手術1カ月後に2眼で検出された（表3）．5.キノロン系抗菌薬に対する耐性菌の検出率と耐性獲得率点眼前の検出菌について薬剤感受性試験を行った結果，キノロン系抗菌薬に対する耐性菌が検出された．点眼前のキノロン系抗菌薬に対する耐性菌は，全体の菌検出株数154に対し，耐性菌株数52となり，耐性菌検出率は33.8％であった（図2a）．さらに，点眼後の耐性獲得について検討した．点眼前には耐性菌の出現がなく，点眼後に耐性菌の出現がみられたものを耐性獲得率として示した．その結果，点眼開始前から手術時にかけての耐性獲得率はA群5/44（11.4％），B群2/41（4.9％），C群1/33（3.0％）となり，A群で高い傾向があったものの，3群間に有意差はみられなかった（図2b）．さらに，点眼開始前から手術1カ月後にかけての耐性獲得率はA群2/31（6.5％），B群2/29（6.9％），C群1/22（4.5％）であり，3群間で有意差はみられなかった（図2c）．III考察結膜.内の細菌の検出率は約50.70％と報告されており4,5），今回の検出率58.3％はこれらとほぼ一致していた．点眼前の結膜.細菌叢については，過去の報告と同様に，Corynebacteriumが最も多く，CNSがつぎに多く検出された5,6）．100％80％60％40％20％0％50代60代70代80代90代A群2日間1日5回B群1週間1日4回C群2週間1日4回コンプライアンス100％80％60％40％20％0％コンプライアンスa：年齢別b：用法別■：その他■：過剰■：不良□：良好図1点眼コンプライアンス表2点眼前の結膜.細菌叢分類検出菌株数（％）グラム59（38.3）陽性球菌CNSStaphylococcussp.MRSAStreptococcusStreptococcusalphahemoGroupGStreptococcusEnterococcusfaecalisStreptococcuspneumoniaeMicrococcussp.47（30.5）3（1.9）1（0.6）4（2.6）2（1.3）2（1.3）2（1.3）1（0.6）1（0.6）グラム92（59.7）陽性桿菌Corynebacteriumsp.Propionibacteriumacnesその他のグラム陽性桿菌71（46.1）2（1.3）19（12.3）グラム3（1.9）陰性桿菌CitrobacterkoseriSerratiamarcescensKlebsiellapneumoniae1（0.6）1（0.6）1（0.6）総計154CNS：coagulase-negativeStapylococci.MRSA：methicillin-resistantStaphylococcusaureus.表1菌検出率a：点眼開始前A群B群C群菌あり454737菌なし322615p値0.4550.4270.141b：手術時A群B群C群菌あり141414菌なし374140p値0.8160.9550.860（125）あたらしい眼科Vol.27，No.7，2010985今回検討した3つの用法では，コンプライアンス，点眼開始前および手術時の菌検出率に有意差はなく，減菌化という点からは2日間，1週間，2週間の術前使用方法については，どれも選択可能な方法と思われた．点眼開始前から手術時にかけての耐性獲得率は，有意差はなかったものの，1週間，2週間の術前使用方法に比べて，2日間の術前使用方法でやや高い傾向を示した．最近の研究では，GFLXなどのフルオロキノロン耐性菌は起炎菌のMIC（最小発育阻止濃度）からMPC（mutantpreventionconcentration：変異株増殖抑制濃度）間の薬剤濃度で発現すると考えられている7）．また，白内障手術患者にGFLXを点眼した後の房水内濃度はMPCに達していない可能性も示唆されている8）．今回，上記の耐性獲得率が，1週間，2週間に比べて，2日間の術前投与がやや高い傾向を示した原因は不明であるが，2週間投与群の耐性菌検査数が少なかったことがその一因とも考えられる．海外では手術1時間前に10分ごとに4回点眼する方法も用いられており，十分量の抗菌薬を短期間に投与する方法も検討する必要がある．一方，点眼開始前から手術1カ月後にかけ検出菌株数耐性菌株数耐性菌検出率（％）1545233.8A5/44C1/33A2/31B2/29B2/41C1/22①点眼開始前20151050a：キノロン系抗菌薬に対する耐性菌の検出率b：耐性獲得率耐性獲得率（％）20151050耐性獲得率（％）c：耐性獲得率①点眼開始前→②手術時①点眼開始前→③手術１カ月後11.4％6.5％0.9450.7246.9％4.9％4.5％0.2770.670p値0.166p値0.7673.0％A群2日間1日5回B群1週間1日4回C群2週間1日4回A群2日間1日5回B群1週間1日4回C群2週間1日4回図2キノロン系抗菌薬に対する耐性菌の検出率と耐性獲得率表3細菌叢の変化分類検出菌ABC①②③①②③①②③グラム陽性球菌CNSStaphylococcussp.MRSAStaphylococcusaureusStreptococcusStreptococcusalphahemoGroupGStreptococcusEnterococcusfaecalisStreptococcuspneumoniaeMicrococcussp.191113111111911132291112113グラム陽性桿菌Corynebacteriumsp.Propionibacteriumacnesその他のグラム陽性桿菌Bacillussp.嫌気性グラム陽性桿菌23183613231294381751917742332グラム陰性桿菌MorganellamorganiiCitrobacterkoseriSerratiamarcescensKlebsiellapneumoniae1111真菌Candidasp.11総計551512551517441512CNS：coagulase-negativeStapylococci，MRSA：methicillin-resistantStaphylococcusaureus．①点眼開始前，②手術時，③手術1カ月後．986あたらしい眼科Vol.27，No.7，2010（126）ての耐性獲得率は，3群間で有意差はみられなかったため，手術1カ月後における耐性獲得と減菌化という点からは，3つの術前使用方法に差はないとも考えられ，患者の負担および利便性を合わせて考慮すると，今回検討した3群のなかでは，使用回数の最も少ない方法が適切ではないかと思われる．P.acnesは遅発性の眼内炎の原因菌として知られている1）．Haraらは白内障術前患者488眼の結膜.および眼瞼縁からの菌の検出を試み，結膜.においては63眼（12.9％）にP.acnesを検出している9）．今回の結果は，過去の報告と比較して，点眼前のP.acnesの検出率が少なかった．岩﨑らはP.acnesの検出率の低さについて，嫌気性培養を行わなかったためと考察している10）．しかし，筆者らは，嫌気性培養を行っており，検出率の低さについては不明である．一方，点眼後にはP.acnesの検出率増加がみられ，過去の報告同様，GFLXによりグラム陽性球菌やグラム陽性桿菌が減少する代わりに増加している6）．P.acnesの増加は，①菌交代現象，②点眼操作によるもの，③培養の際の圧出などが原因として考えられると報告されている6）．さらに，少量ではあるがキノロン耐性をもつP.acnesも検出された．キノロン耐性P.acnesをもつ症例においては，検出菌の同定と抗菌薬の感受性を確認し，耐性菌が確認された際には，適正な抗菌薬の選択を行う必要があると思われる．一方，Bacillusは外傷による外因性眼内炎，真菌は内因性眼内炎および白内障術後眼内炎の起因菌としての報告がある11）．今回の結果でBacillus，Candidaの検出が増加したことから，抗菌点眼薬使用による菌交代現象により，結膜.細菌叢が変化した可能性が考えられた．その頻度は少ないが，Bacillus，Candidaについても眼内炎の起因菌となりうるという点から，同様に注意する必要があると思われた．本論文の要旨は第27回日本眼薬理学会（2007年，岐阜）にて発表した．文献1）原二郎：発症時期からみた白内障術後眼内炎の起因菌─Propionibacteriumacnesを主として─．あたらしい眼科20：657-660,20032）三宅謙作：眼科危機管理とインフォームドコンセント：白内障/IOL手術後眼内炎．日本の眼科75：1209-1213,20043）佐々木香る：眼科におけるSurgicalSiteInfectionサーベイランスに向けて．感染制御1：337-342,20054）大.秀行，福田昌彦，大鳥利文：高齢者1,000眼の結膜.内常在菌．あたらしい眼科15：105-108,19985）丸山勝彦，藤田聡，熊倉重人ほか：手術前の外来患者における結膜.内常在菌．あたらしい眼科18：646-650,20016）矢口智恵美，佐々木香る，子島良平ほか：ガチフロキサシンおよびレボフロキサシンの点眼による白内障周術期の減菌効果．あたらしい眼科23：499-503,20067）BlondeauJM：Newconceptsinantimicrobialsusceptibilitytesting：themutantpreventionconcentrationandmutantselectionwindowapproach.VetDermatol20（5-6）：383-396,20098）KimDH,StarkWJ,O’BrienTP：Ocularpenetrationofmoxifloxacin0.5％andgatifloxacin0.3％ophthalmicsolutionsintotheaqueoushumorfollowingtopicaladministrationpriortoroutinecataractsurgery.CurrMedResOpin21：93-94,20059）HaraJ,YasudaF,HigashitsutsumiM：Preoperativedisinfectionoftheconjunctivalsacincataractsurgery.Ophthalmologica211（Suppl1）：62-67,199710）岩﨑雄二，小山忍：白内障術前患者における結膜.内細菌叢と薬剤感受性．あたらしい眼科23：541-545,200611）秦野寛，井上克洋，的場博子ほか：日本の眼内炎の現状─発症動機と起因菌─．日眼会誌95：369-376,1991＊＊＊</p>
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		<title>難治性とされたフリクテン性角結膜炎，カタル性角膜潰瘍の要因</title>
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		<pubDate>Tue, 29 Jun 2010 15:22:16 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[0910-1810/10/\100/頁/JCOPY（95）809《第46回日本眼感染症学会原著》あたらしい眼科27（6）：809.813，2010cはじめにフリクテン性角結膜炎は細菌蛋白に対するIV型アレルギー反応によっ [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>0910-1810/10/\100/頁/JCOPY（95）809《第46回日本眼感染症学会原著》あたらしい眼科27（6）：809.813，2010cはじめにフリクテン性角結膜炎は細菌蛋白に対するIV型アレルギー反応によって角膜や球結膜に生じる結節性隆起性病変とされている1）．カタル性角膜潰瘍は眼局所の細菌によって合成される菌体外毒素に対して周辺部角膜実質で生じるIII型アレルギー反応が関与するとされている2）．両者は病態や臨床所見に違いはあるものの，いずれもマイボーム腺など眼局所に存在する細菌に対する免疫反応が原因と考えられている．〔別刷請求先〕窪野裕久：〒152-8902東京都目黒区東が丘2-5-1国立病院機構東京医療センター眼科Reprintrequests：HirohisaKubono,M.D.,DepartmentofOphthalmology,NationalHospitalOrganizationTokyoMedicalCenter,2-5-1Higashigaoka,Meguro-ku,Tokyo152-8902,JAPAN難治性とされたフリクテン性角結膜炎，カタル性角膜潰瘍の要因窪野裕久水野嘉信重安千花山田昌和国立病院機構東京医療センター眼科ClinicalFactorsAssociatedwithRefractoryPhlyctenularKeratoconjunctivitisandCatarrhalCornealUlcerHirohisaKubono,YoshinobuMizuno,ChikaShigeyasuandMasakazuYamadaDepartmentofOphthalmology,NationalHospitalOrganizationTokyoMedicalCenterフリクテン性角結膜炎，カタル性角膜潰瘍はマイボーム腺に存在する細菌に対する免疫反応により生じるとされているが，その主要な原因であるブドウ球菌は薬剤耐性菌の増加が懸念されている．今回，難治性として他院から紹介されたフリクテン性角結膜炎8例，カタル性角膜潰瘍3例の計11例を対象とし，前医での診断や治療内容，当院での臨床所見や細菌学的検査結果，治療内容とその効果についてretrospectiveに検討した．前医ではニューキノロン（NQ）点眼とステロイド点眼薬が併用されていたのは2例のみであり，感染性角膜炎や角膜ヘルペスとして治療されていた症例が5例みられた．結膜.の細菌培養では表皮ブドウ球菌6株，黄色ブドウ球菌1株が検出され，このうちNQ低感受性株が4株あった．当院での治療はクロラムフェニコール点眼薬とステロイド点眼薬に変更し，全例で軽快あるいは治癒した．フリクテン性角結膜炎，カタル性角膜潰瘍が難治性とされる場合，診断や治療が不十分である例も少なくなかったが，NQ耐性菌が関与する例もみられ，適切な診断を行うとともに適切な抗菌薬を使用することが必要と考えられた．Immunologicresponsesagainstbacteria-mainlyStaphylococci-thatresideinmeibomianglandsarethoughttobeinvolvedinthepathogenesisofphlyctenularkeratoconjunctivitis（PKC）andcatarrhalcornealulcers（CCU）.TheissueofemergingdrugresistanceinStaphylococci,however,mightbeaconcernintreatingthesediseases.Includedinthisstudywere11cases,comprising8casesofPKCand3casesofCCU,thathadbeenreferredtoourinstitutebecauseofprimarytreatmentfailure.MedicalrecordsofthesecaseswereretrospectivelyreviewedtoanalyzetheclinicalfactorsassociatedwithrefractoryPKCandCCU；5caseshadbeentreatedasinfectiouskeratitisandherpetickeratitis.Antibacterialeyedropsandsteroidaleyedropshadnotbeenusedconcurrentlyin9cases.Microbiologicalexaminationsisolated6strainsofStaphylococcusepidermidisand1strainofStaphylococcusaureus.Ofthese,4strainsshowedreducedsusceptibilitiestonewquinolones（NQ）.All11casesrespondedwelltoconcurrenttopicaladministrationofchloramphenicolandsteroids.Inappropriatediagnosis,insufficienttreatmentregimenandthepresenceofdrug-resistantStaphylococciarethoughttobeclinicalfactorsthatmakePKCandCCUrefractory.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）27（6）：809.813,2010〕Keywords：フリクテン性角結膜炎，カタル性角膜潰瘍，ニューキノロン，クロラムフェニコール，薬剤耐性．phlyctenularkeratoconjunctivitis,catarrhalcornealulcer,newquinolone,chloramphenicol,drugresistance.810あたらしい眼科Vol.27，No.6，2010（96）その主要原因とされるブドウ球菌では抗菌薬の普及や乱用に伴い，薬剤耐性菌の増加が懸念されている．国立病院機構東京医療センター（以下，当院）では内眼手術の術前患者の結膜.常在菌検査を継続的に行っているが，結膜.分離菌のニューキノロン（NQ）耐性率が経年的に増加していることを報告してきた3,4）．今回筆者らは，難治性として紹介受診となったフリクテン性角結膜炎，カタル性角膜潰瘍の細菌培養結果，薬剤感受性，臨床経過について検討し，前医での治療に抵抗性を示した要因について検討したので報告する．I対象および方法2004年から2008年の間に，難治性として他院から当院に紹介されたフリクテン性角結膜炎またはカタル性角膜潰瘍11例を対象とした．前医での診断，治療内容，当院での臨床所見や細菌学的検査結果，治療内容とその効果について診療録から調査し，前医での治療に抵抗性を示した要因について検討した．II結果対象とした11例の年齢は11.89歳，平均56.5±24.1歳であり，性別は男性1例，女性10例であった．対象のうち8例がフリクテン性角結膜炎（角膜フリクテン4例，結膜フリクテン4例），3例がカタル性角膜潰瘍であった．全11症例の当院での診断，性別，年齢，前医での診断，前医での治療内容，治療期間をまとめて表1に示す．当院でカタル性角膜潰瘍と診断した3例（症例1.3）は，前医ではいずれも感染性角膜炎として抗菌薬による治療が行われており，ステロイド薬の点眼が用いられていた症例はなかった．また，当院で角膜フリクテンと診断した4例のうち，前医で角膜フリクテンと診断されていたのは1例（症例4）のみで，2例（症例5，6）は角膜ヘルペスとして治療を受けていた．結膜フリクテンの4例中2例は前医でも結膜フリクテンと診断され，1例は瞼裂斑炎，残る1例は上強膜炎と診断されていた．前医での治療期間は7日から6カ月，平均36.5±56.0日であったが，疾患別ではカタル性角膜潰瘍で14.7±6.5日，角膜フリクテンで65.3±92.3日，結膜フリクテンで24.0±11.3日となり，カタル性角膜潰瘍では早期に紹介受診されていた．治療内容に関しては，さまざまな点眼薬や眼軟膏が表2細菌培養の結果と薬剤感受性試験の結果当院の診断と症例番号細菌培養結果MPIPC感受性LVFX感受性CCU1S.epidermidis（MRSE）RR2S.aureusSS3陰性──PK4S.epidermidis（MRSE）RR5S.epidermidisSS6陰性──7S.epidermidisSSPC8S.epidermidisSI9S.epidermidisSI10陰性──11陰性──S.epidermidis：Staphylococcusepidermidis,S.aureus：Staphylococcusaureus,MRSE：メチシリン耐性表皮ブドウ球菌，MPIPC：オキサシリン，LVFX：レボフロキサシン，S：Susceptible，R：Resistant，I：Intermediate.判定基準：MPIPC感受性（S≦2,2＜I＜4,R≧4；μg/ml），LVFX感受性（S≦1,1＜I＜4,R≧4；μg/ml）．表1症例の概要─当院での診断，性別と年齢，前医での診断と治療内容を示す─当院の診断と症例番号性別年齢（歳）前医での診断前医での治療内容CCU1女性69角膜炎LVFX，CMX，OFLX，NSAIDs2女性76角膜潰瘍CMX3女性89角膜潰瘍LVFXPK4女性11PKLVFX5男性35角膜ヘルペス不明（ヘルペス治療）6女性78角膜ヘルペスLVFX，ACV7女性76角膜炎ステロイド薬PC8女性58瞼裂斑炎ステロイド薬，NSAIDs9女性58PCLVFX，ステロイド薬10女性27上強膜炎ステロイド薬11女性57PCLVFX，ステロイド薬CCU：カタル性角膜潰瘍，PK：角膜フリクテン，PC：結膜フリクテン，LVFX：0.5％レボフロキサシン点眼液，CMX：0.5％セフメノキシム点眼液，OFLX：0.3％オフロキサシン眼軟膏，NSAIDs：非ステロイド系抗炎症薬点眼，ACV：3％アシクロビル眼軟膏．（97）あたらしい眼科Vol.27，No.6，2010811用いられていたが，抗菌薬とステロイド薬の点眼を併用していた例は結膜フリクテンの2例（症例9,11）のみであった．当院で行った眼瞼縁の細菌培養結果，オキサシリン（MPIPC），レボフロキサシン（LVFX）薬剤感受性試験結果について表2に示す．細菌培養検査では，表皮ブドウ球菌6株，黄色ブドウ球菌1株が検出され，4例は細菌培養で陰性であった．表皮ブドウ球菌6株中，MPIPC耐性のメチシリン耐性表皮ブドウ球菌（MRSE）が2株あり，LVFX感受性についてはresistantが2株，intermediateが2株とNQ低感受性株が4株あった．当院での治療は全例でクロラムフェニコール（CP）点眼薬とステロイド点眼薬を併用した．CP点眼薬としては0.25％CPと10万単位/mlコリスチンメタンスルホン酸ナトリウムの合剤（コリマイCR点眼液，科研製薬，東京）を用い，ステロイド点眼薬は0.1％フルオロメトロン（フルメトロンR点眼液0.1％，参天製薬，大阪）もしくは0.1％リン酸ベタメタゾン（リンデロンR点眼液0.1％，シオノギ製薬，大阪）を用いた．全例が治療に反応し，平均36.5±56.0日（7日から6カ月22日）で軽快または治癒となった．CP点眼薬とステロイド点眼薬の併用治療が奏効した代表的な症例を以下に示す．症例1は69歳，女性．当院初診時には前房細胞は認めず左眼11時の角膜周辺部に白色円形の実質浸潤がみられた（図1a）．前医では感染性角膜炎として抗菌薬点眼を主体とした治療がなされていたが，角膜所見とマイボーム腺炎を合併していることからカタル性角膜潰瘍と診断した．当院では，抗菌薬をCP点眼薬に変更し，0.1％フルオロメトロン点眼薬と併用した．細菌培養結果ではMRSEが検出され，LVFXも耐性であった．点眼変更後は病変は速やかに改善し，2週間後には実質浸潤病変は消失した（図1b）．症例9は58歳，女性．当院初診時には右眼耳側球結膜に充血を伴う結節性病変がみられ，結膜フリクテンと診断した（図2a）．前医でも結膜フリクテンの診断がなされていたが，4カ月にわたりさまざまな点眼治療が行われ，最終的には0.5％LVFX点眼薬と0.1％リン酸ベタメタゾン点眼薬が処方されていた．当院では，抗菌薬をCP点眼薬に変更し，0.1％リン酸ベタメタゾンと併用した．細菌培養結果では表皮ブドウ球菌が検出され，LVFX低感受性であった．点眼変更ab図1カタル性角膜潰瘍（表1中の症例1）a：当院初診時．11時の角膜周辺部に白色円形の実質浸潤がみられる．b：治療開始2週間後．病変は速やかに改善し，角膜浸潤病変は消失している．ab図2結膜フリクテン（表1中の症例9）a：当院初診時．耳側球結膜に充血を伴った結節性病巣がみられる．b：治療開始2週間後．病変は改善し，若干の結膜充血を残すのみとなった．812あたらしい眼科Vol.27，No.6，2010（98）後2週間には長期にわたっていた結膜フリクテンが改善し，若干の結膜充血を残すのみとなった（図2b）．III考按難治性として他院から紹介されたフリクテン性角結膜炎またはカタル性角膜潰瘍11例について検討した．フリクテン性角結膜炎，カタル性角膜潰瘍の治療は，過剰な免疫反応を抑制することと病態に関係する細菌の量を減少させることが基本であり1），当院では抗菌薬とステロイド薬の点眼の併用を基本としている．両疾患ともに自然治癒傾向を示す場合があり，抗菌薬単独またはステロイド薬単独で治癒や鎮静化する例もみられるのは事実であるが，病態を考慮すると速やかな治癒を促すためには抗菌薬とステロイド薬の併用が望ましいと考えている．今回の症例は難治性として紹介されているが，角膜フリクテンとカタル性潰瘍では，感染性角膜炎や角膜ヘルペスの診断で治療されていた症例も少なくなかった．これらの疾患とカタル性潰瘍，角膜フリクテンとの鑑別は必ずしも容易ではなく，重篤な疾患を念頭に置いて治療を行うことは間違いではないと考えられる．しかし，治療に反応しない場合には，診断や治療法の見直しを行うことが重要と考えられた．フリクテン性角結膜炎，カタル性角膜潰瘍の発症に関与する細菌としては，表皮ブドウ球菌が主要なものとされているが，若年女性に生じるフリクテン性角結膜炎ではPropionibacteriumacnesがおもに関与するという報告もある5）．今回の症例では細菌培養で検出された7株すべてがブドウ球菌で，このうち表皮ブドウ球菌は6株と主要なものであることが確認された．ただし，今回の症例は中高年の女性が多くを占めていること，当院では嫌気培養をルーチンに行っていないのでPropionibacteriumacnesを検出できないことから，Propionibacteriumacnesの関与については検討の余地があるものと思われる．抗菌薬として眼科領域ではNQ点眼薬が頻用されており，眼表面の常在細菌のNQ耐性化が問題となっている6.8）．NQ耐性化にはさまざまな機序が提唱されているが，その主要なものは細菌のDNA合成酵素であるDNAgyraseとtopoisomeraseIVのキノロン耐性決定領域（quinoloneresistancedeterminingregion：QRDR）の遺伝子変異である．黄色ブドウ球菌についてはIiharaらが，コリネバクテリウムについてはEguchiらがQRDR領域の遺伝子変異とNQ感受性の関係について報告している6,7）．筆者らも最近，内眼手術術前患者の結膜.から分離された表皮ブドウ球菌138株のQRDR領域の遺伝子変異と各種NQ感受性について検討した．その結果，表皮ブドウ球菌138株のうち70株，50.7％にQRDR領域の変異を認め，DNAgyraseとtopoisomeraseの両方に変異を有する株は53株38.4％であり，QRDR領域の変異とNQ感受性が強く相関することを示した8）．今回の症例でも検出された表皮ブドウ球菌6株中4株がLVFX低感受性であり，NQ耐性菌の広がりを示すものと考えられる．このような背景から，今回のように難治性として紹介されたフリクテン性角膜炎，カタル性角膜潰瘍の治療には，当院では点眼抗菌薬としてNQではなく，CPを使用している．これはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌やMRSEによる前眼部感染症にはCP点眼薬が有用というFukudaら9）や大.10）の報告に基づくものである．当院ではCPの薬剤感受性検査は行うことができないために，今回の検出菌のCP感受性は不明であるが，臨床経過からはすべての症例でCPとステロイド薬の併用が有効であった．薬剤感受性試験の結果から検出菌はLVFX感受性であり，臨床経過からみるとCPというよりステロイド薬を加えたことで奏効したと考えられる症例もあるが，症例9と11の2例は前医での治療でNQ薬とステロイド薬を併用しているにもかかわらず治療抵抗性であった症例で，CPが奏効したと確実に考えられる症例である．このことは，フリクテン性角結膜炎，カタル性角膜潰瘍の治療上，NQよりもCPが優れているということを示すわけではない．ただし，NQによる治療が奏効しない場合にはNQ耐性菌の存在を考慮して，CPなど他の抗菌薬を用いてみることが重要と考えられた．なお，CPがメチシリン耐性黄色ブドウ球菌，メチシリン耐性表皮ブドウ球菌を含めたブドウ球菌に有効であるのは，抗菌薬として内服薬としても点眼薬としても使用頻度がきわめて少ないためであり，頻用されれば急速に薬剤耐性化が進むことが予測される．したがって，当院ではフリクテン性角結膜炎，カタル性角膜潰瘍の初期治療の第一選択はNQ点眼薬とステロイド点眼薬の併用としており，これが奏効しない場合のみCPを用いるように努めている．今回の検討から，フリクテン性角結膜炎，カタル性角膜潰瘍が難治性とされる場合，診断や治療が不十分であったことが治療抵抗性と判断された要因の一つであったが，NQ耐性菌の増加も重要な要因であると考えられた．このことを踏まえ，抗菌薬の適切な使用には今後も十分注意していく必要があり，漫然とした抗菌薬使用は慎み，適切な抗菌薬の使用を心がけるべきであると考えられた．文献1）RezaMM,LamS：Phlyctenularkeratoconjunctivitisandmarginalstaphylococcalkeratitis.Cornea2ndedition,p1235-1240,ElsevierInc,USA,20052）MondinoBJ,KowalskiR,RatajczakHVetal：Rabbitmodelofphlyctenulosisandcatarrhalinfiltrates.ArchOphthalmol99：891-895,1981（99）あたらしい眼科Vol.27，No.6，20108133）KurokawaN,HayashiK,KonishiMetal：IncreasingofloxacinresistanceofbacterialflorafromconjunctivalsacofpreoperativeophthalmicpatientsinJapan.JpnJOphthalmol46：586-589,20024）櫻井美晴，林康司，尾羽澤実ほか：内眼手術術前患者の結膜.細菌叢のレボフロキサシン耐性率．あたらしい眼科22：97-100,20055）SuzukiT,MitsuishiY,SanoYetal：Phlyctenularkeratitisassociatedwithmeibomitisinyoungpatients.AmJOphthalmol140：77-82,20056）IiharaH,SuzukiT,KawamuraYetal：Emergingmultiplemutationsandhigh-levelfluoroquinoloneresistanceinmethicillin-resistantStaphylococcusaureusisolatedfromocularinfections.DiagnMicrobiolInfectDis56：297-303,20067）EguchiH,KuwaharaT,MiyamotoTetal：High-levelfluoroquinoloneresistanceinophthalmicclinicalisolatesbelongingtothespeciesCorynebacteriummacginleyi.JClinMicrobiol46：527-532,20088）YamadaM,YoshidaJ,HatouSetal：MutationsinthequinoloneresistancedeterminingregioninStaphylococcusepidermidisrecoveredfromconjunctivaandtheirassociationwithsusceptibilitytovariousfluoroquinolones.BrJOphthalmol92：848-851,20089）FukudaM,OhashiH,MatsumotoCetal：MethicillinresistantStaphylococcusaureusandmethicillin-resistantcoagulase-negativeStaphylococcusocularsurfaceinfectionefficacyofchloramphenicoleyedrops.Cornea21：S86-89,200210）大.秀行：高齢者のMRSA結膜炎80例の臨床的検討．眼科43：403-406,2001＊＊＊</p>
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