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	<title>あたらしい眼科オンラインジャーナル &#187; 血液透析</title>
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		<title>腎性貧血を伴う増殖糖尿病網膜症が進行したため硝子体手術を施行した1例</title>
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		<pubDate>Thu, 30 Jan 2025 15:24:43 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科42（1）：124.128，2025c腎性貧血を伴う増殖糖尿病網膜症が進行したため硝子体手術を施行した1例山本まゆ＊1,2大須賀翔＊1大里崇之＊3児玉昂己＊1石郷岡岳＊1,4水野博史＊1喜田照代＊1 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科42（1）：124.128，2025c腎性貧血を伴う増殖糖尿病網膜症が進行したため硝子体手術を施行した1例山本まゆ＊1,2大須賀翔＊1大里崇之＊3児玉昂己＊1石郷岡岳＊1,4水野博史＊1喜田照代＊1＊1大阪医科薬科大学眼科学教室＊2大阪暁明館病院眼科＊3高槻病院眼科＊4大阪医科薬科大学三島南病院眼科VitrectomyforProgressiveProliferativeDiabeticRetinopathywithRenalAnemia：ACaseReportMayuYamamoto1,2）,ShouOosuka1）,TakayukiOhsato3）,KoukiKodama1）,GakuIshigooka1,4）,HiroshiMizuno1）andTeruyoKida1）1）DepartmentofOphthalmolgy,OsakaMedicalandPharmaceuticalUniversity,2）DepartmentofOphthalmolgy,OsakaGyoumeikanHospital,3）DepartmentofOphthalmolgy,TakatsukiHospital,4）DepartmentofOphthalmolgy,OsakaMedicalandPharmaceuticalUniversityMishima-MinamiHospitalC目的：腎性貧血を伴う増殖糖尿病網膜症が進行したため，硝子体手術を施行した症例を経験したので報告する．症例：58歳，男性．X年C4月に当院腎臓内科より糖尿病網膜症精査目的に紹介となった．初診時視力（1.0）と良好だが眼底に網膜出血と軟性白斑を認めた．蛍光造影検査では両眼網膜無灌流域があり右眼網膜新生血管を認め，両眼汎網膜光凝固術を開始した．糖尿病腎症C4期で腎性貧血があり，ダルベポエチンを投与し透析が開始された．経過中，右眼網膜前出血（PRH）が出現し，右眼視力（0.03）と低下，急速に増殖性変化が進行したためCX年C7月右眼水晶体再建術・硝子体手術を施行した．術後硝子体出血が遷延し，眼底の視認性改善目的に再度硝子体手術・シリコーンオイル（SO）注入術を施行，3カ月後にCSOを抜去した．X年C11月に左眼（0.1）と低下あり，左眼CPRHを認め，急速に増殖性変化が進行したため，X年C12月左眼水晶体再建術・硝子体手術を施行．術後経過良好で，最終視力は右眼（1.0），左眼（1.2）．結論：糖尿病患者では腎性貧血などの全身状態も考慮し糖尿病網膜症の診察を行う必要がある．CPurpose：ToCreportCaCcaseCofCprogressiveCproliferativeCdiabeticCretinopathyCwithCrenalCanemiaCthatCrequiredCvitrectomyCsurgery.CCase：ThisCstudyCinvolvedCaC58-year-oldCmaleCwithCstageC4CdiabeticCnephropathyCandCrenalCanemia.Uponinitialexamination,visualacuity（VA）inbotheyeswas（1.0）,butretinalhemorrhageandsoftexu-datesCwereCobservedCinCtheCfundusCofCbothCeyes.CFundusC.uoresceinCangiographyCrevealedCextensiveCretinalCnon-perfusionareasinbotheyesandneovascularizationinhisrighteye,sobilateralpanretinalphotocoagulation（PRP）Cwasperformed.DuringthecourseofthePRP,preretinalhemorrhageappearedinbotheyesandtheproliferativechangerapidlyprogressed,soparsplanavitrectomywasperformed.Postsurgery,VAimprovedto（1.0）ODand（1.2）OS.Conclusion：InCdiabeticCpatientsCwithCrenalCanemia,CstrictCfollow-upCisCnecessary,CasCtheCprogressionCofCproliferativediabeticretinopathycanoccur.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）42（1）：124.128,C2025〕Keywords：糖尿病網膜症，腎性貧血，硝子体手術，血液透析，糖尿病性腎症．diabeticretinopathy,renalanemia,vitrectomy,hemodialysis,diabeticnephropathy.Cはじめに圧，脂質異常症，急激な血糖コントロール，妊娠などがあげ糖尿病の慢性合併症である糖尿病網膜症は現在わが国の中られている1）．一般に網膜症と糖尿病性腎症はCmicroangiop-途失明原因の一つである．網膜症の悪化の原因として，高血athyが原因の主体を占めるため大きく関連がある．糖尿病〔別刷請求先〕山本まゆ：〒554-0012大阪市此花区西九条C5-4-8大阪暁明館病院眼科Reprintrequests：MayuYamamoto,DepartmentofOphthalmolgy,OsakaGyoumeikanHospital,5-4-8,Nishikujo,Konohana-ku,Osaka554-0012,JAPANC124（124）患者では透析導入に至る腎症があれば網膜症も重症であり，5.8割が増殖糖尿病網膜症（proliferativeCdiabeticCretinopa-thy：PDR）であると報告されている2）．また，手術を要するほどの網膜症であれば腎症もある程度進行しており，貧血をきたす割合も高いと考えられる．貧血が網膜症に及ぼす影響に関してはこれまでにも指摘されている3）．腎性貧血を伴うPDRの硝子体手術成績は不良であり，腎性貧血に対する治療を行うことで手術成績が向上する可能性がある4）．今回，筆者らは腎性貧血を伴うCPDRが進行したため，硝子体手術を施行した症例を経験したので報告する．CI症例患者：58歳，男性．初診：X年C4月．主訴：既往歴：高血圧，脂質異常症，高尿酸血症．10年以上前に糖尿病と診断され，インスリン治療中であったが血糖値の変動が大きくCHbA1c10％台で血糖コントロール不良であった．眼科最終通院歴はCX-1年C5月で，単純糖尿病網膜症（simpleCdiabeticretinopathy：SDR），糖尿病黄斑浮腫，右眼動眼神経麻痺と診断されていたが，以後眼科受診は途絶していた．現病歴：X年C3月ごろより両側下腿浮腫を認め，血清クレアチニンC6.59Cmg/dl，eGFR8Cml/分/1.73CmC2と腎機能の低下があり糖尿病性腎症C4期で透析導入を検討されていた．そのときのCHbA1CcはC7.9％であった．透析導入目的にCX年C4月大阪医科薬科大学病院（以下，当院）腎臓内科に入院となった．入院時の血圧はC153/103CmmHg，血液検査にて赤血球C3.35C×106/μl，Hb10.0Cg/dl，ヘマトクリットC30.4％，血小板C1.79万/μlと腎性貧血を呈しており，透析導入が検討されていた．4月C15日に当院腎臓内科より網膜症精査目的に，当院眼科（以下，当科）を紹介受診となった．初診時眼所見：視力は右眼C0.15（1.0C×sph.4.0D），左眼0.1（1.0C×sph.4.0D）．眼圧は右眼C11.7mmHg，左眼C11.7mmHg．両眼とも軽度白内障を認め，虹彩隅角新生血管なし．眼底所見で両眼に網膜出血や軟性白斑が散在していた（図1）．光干渉断層計（opticalCcoherencetomography：OCT）では両眼ともに黄斑浮腫を認めなかった．そのときの蛍光造影検査（.uoresceinangiography：FA）では両眼ともに広範囲な網膜無灌流領域（nonperfusionarea：NPA）がみられ，右眼には網膜新生血管を認めた（図2）．経過：右眼増殖糖尿病網膜症（proliferativeCdiabeticCreti-nopathy：PDR），左眼増殖前糖尿病網膜症（preproliferativediabeticretinopathy：PPDR）と診断した．4月C15日の血液検査でCHb9.5Cg/dlと低値であり週C1回ダルベポエチンアルファC20Cμgを投与し透析開始された．4月C16日より両眼に汎網膜光凝固術（panretinalphotocoagulation：PRP）を開始した．経過中，脳梗塞を発症するなど体調不良のため，受診中断もあり，6月には合計右眼C898発，左眼C843発と少なめの照射数であった．PRP施行中，右眼網膜前出血（prereti-nalhemorrhage：PRH）の出現，消退を複数回繰り返した．しかし，X年C7月右眼CPRH再発後，出血は増大し，視力は（0.03）と低下した．また，眼底所見では急速に増殖性変化が進行したため（図3），右眼経毛様体扁平部硝子体切除術（parsplanaCvitrectomy：PPV）および白内障手術を施行した．術中所見では，上方の線維血管増殖膜の癒着が強固で出血も認めたため，ジアテルミーで止血しながら可能な限り増殖膜を切除した．網膜全体に網膜光凝固術（photocoagula-図1初診時眼底写真図2初診時右眼蛍光造影写真図3両眼PRH出現時図4術後眼底写真tion：PC）をC511発を追加し液空気置換ののち，空気によるガスタンポナーデを行い手術終了となった．術後は眼圧上昇を認め，前房出血もあったことから術C3日目に前房穿刺を施行したが，硝子体出血（vitreoushemorrhage：VH）が遷延しており，術C5日目に眼底の視認性改善目的に液空気置換を施行した．その後もCVHの改善がみられないため，術C11日目に再度CPPVを施行した．前房洗浄を行い，上方の網膜新生血管からの出血があり，双手法で可及的に膜処理を行った．最後にシリコーンオイル（siliconeoil：SO）を注入し手術を終了した．その後，右眼はCVHの再発なく経過は良好であった．X年C11月に今度は左眼の視力低下を自覚し再診となった．左眼視力（0.1）と低下，左眼にもCPRHが出現しており，硝子体出血，線維血管増殖膜を認めた（図3）．その後，左眼視床出血を発症し，全身状態が安定したのちのCX年C12月，左眼CPPVおよび白内障手術を施行した．右眼同様，線維血管増殖膜を広範に認め，後極部のCVHを除去し，双手法で増殖膜を処理した．上方の新生血管をジアテルミーで焼灼し，周辺部にCPCをC479発追加しタンポナーデなしで手術を終了した．術後経過良好であった．その後CX＋1年1月，SO抜去目的に右眼CPPVを施行した．術中所見ではCSOを抜去しブリリアントブルーCGを散布すると網膜血管とepicenterの癒着が強固であった．可能な限り膜を.離し，新生血管をジアテルミーで焼灼し手術終了となった．術後両眼ともに硝子体出血を認めず経過は良好（図4）で，最終矯正視力は右眼（1.0），左眼（1.2）である．X＋1年C2月時点のHbA1cはC6.1％と血糖コントロールも良好であり，ダルベポエチン投与後，ヘモグロビンはC10.12Cg/dlで推移している．CII考察糖尿病網膜症の悪化の原因として，高血圧，脂質異常症，急激な血糖コントロール，妊娠，貧血など多数あげられている1）．そのうち貧血の影響についてこれまでに多くの報告があり，XinらはC2型糖尿病患者C1,389名を対象とした横断研究において，貧血のみを有する患者では，貧血と腎症のどちらも有しない患者と比べてC3.7倍，貧血と糖尿病腎症の両方を有する患者ではC10倍以上にCPDRのリスクは上昇すると報告している5）．EarlyCTreatmentCDiabeticCRetinopathyStudy（ETDRS）report＃186）においても，ベースラインからC2年以内に高リスクCPDRに至るリスク要因の一つとしてヘマトクリットの低値をあげており，Shorbら7）は，貧血を合併したことにより網膜症が急激に進行しCPDRとなりCPRPと硝子体手術が必要になった症例を報告している．貧血が糖尿病網膜症を悪化させる機序としては，糖尿病による著明な微小循環障害が広範な網膜虚血状態をきたして血管内皮増殖因子（vascularendothelialgrowthfactor：VEGF）などの血管新生因子の産生を促進し，新生血管の増悪を引き起こし，その結果，増殖膜形成へとつながり，重症CPDRの発症や進展に関与することがあげられる．さらに貧血により赤血球の産生能力が悪化し赤血球の数が減ることにより血液に酸素運搬能が低下し，網膜が虚血状態になり，より低酸素状態を助長し，その結果虚血の亢進につながっていると考えられる．腎機能の低下のある糖尿病患者では腎性貧血を引き起こしうる．腎性貧血は腎臓の機能低下によりヘモグロビンの低下に見合った十分量の造血ホルモンであるエリスロポエチンが産生されないことによって起こる．日本透析医学会が発表したC2015年版「慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン」では，腎性貧血治療の開始基準はヘモグロビン10Cg/dl未満とされている8）．治療薬としては遺伝子組み換えヒトエリスロポエチン（recombinantChumanCerythropoie-tin：rHuEPO）製剤や赤血球造血刺激因子製剤（erythropoie-sisstimulatingCagent：ESA）などがあり，近年では血中濃度半減期が長時間にわたる持続性CESAとしてダルベポエチンアルファが広く使用されている．この製剤はエリスロポエチン受容体への結合を介して骨髄中の赤芽球系造血前駆細胞に作用し，赤血球への分化と増殖を促進し腎性貧血を改善させる作用がある．現在，ESA，低酸素誘導因子プロリン水素化酵素（HIF-PH）阻害薬，鉄剤などを中心に用いて慢性腎臓病患者の貧血治療が行われている．糖尿病網膜症に対する硝子体手術の予後は，術前の網膜症の重症度だけでなく，全身的な因子にも影響を受ける．その中でも高度の貧血は網膜神経組織の虚血，低酸素状態をさらに助長すると考えられ，手術予後と相関するとの報告があり9,10），腎性貧血を伴う増殖糖尿病網膜症の硝子体手術成績については笹野ら4）はCHb11.0Cg/dl以下，ヘマトクリット値30％未満の症例で視力悪化例が多かったと報告している．高度腎性貧血に対して治療後に硝子体手術を行った患者では，術後視力が比較的安定する患者が多く硝子体手術成績を向上させる可能性が示唆されている11,12）．糖尿病網膜症の硝子体手術に際して，周術期の血糖コントロールや人工透析療法を含めた全身管理が重要である．透析による糖尿病網膜症の影響としては，透析導入に至る糖尿病患者では，網膜症も同様に進行し，透析導入時にC37.85％の患者でCPDRを合併し，また視力C0.1以下の高度視力障害はC47.54％の患者でみられるとの報告がある13）．透析導入後の網膜症変化としては，吉富ら14）が透析導入後経過を追えたC10例C20眼について，透析導入直後からC6カ月間は網膜症の活動性が高くなりやすく，急速な網膜症の進行例が多いと報告している．また，それ以降も石井ら13）は導入後C1年以内に約C10％の網膜症で悪化がみられC3年以内にさらに約C10％が悪化するとの報告もあるが，全体的には血液透析導入後のCPDRの悪化率は低下するようである．近年では，透析導入前よりレーザー治療や硝子体手術などを施行するなど網膜症に対する治療が進歩したことによると考えられる．透析患者では全身状態の悪化などで通院が不規則になりやすく，治療介入のタイミングが非常にむずかしい患者が多いが，透析導入後に網膜症が悪化する例もあり定期的な眼科受診が重要であると考えられる．本症例は当科初診時に蛍光造影検査で両眼CNPA，右眼に新生血管を認め，すでに右眼CPDR，左眼CPPDRの状態であった．また，糖尿病腎症C4期で腎性貧血を伴っていた．本症例ではCPRPを施行したが，経過中にCPRHなどが出現し，急速に増殖性変化が進行した．この要因として，コントロール不良の糖尿病に加えて腎症による腎性貧血があり，PDRの増殖性変化が急速に進行したと考えられた．眼科初診時C2日目より腎性貧血に対してダルベポエチンの投与を開始し透析導入となった．また，活動性が高い網膜症に対してCPRPの照射数が少なく，PRH出現時に追加凝固ができなかったことも要因になったのではないかと反省している．右眼は網膜症が悪化しやすいと過去に報告されている透析導入直後から6カ月以内の時期に急速に増殖性変化が進んだが，左眼は導入C6カ月以降に網膜症が悪化した．強い増殖性変化に対して両眼硝子体手術を施行したが，術前より透析が導入されており，腎性貧血に対しても治療介入されていた．そのため腎性貧血はダルベポエチン投与後C4カ月でヘモグロビンC10.12g/dl，ヘマトクリット値C32.35％と推移しており，術後経過としては良好であった．糖尿病網膜症は腎性貧血や透析などさまざまな因子が関与しており，血糖値やCHbA1cだけでなく，貧血などの全身状態も考慮したうえで，総合的に経過観察していく必要がある．なお本症例は，第C29回日本糖尿病眼学会で発表した．文献1）別所建夫：網膜症の進行，抑制に関する眼局所状態．眼科診療プラクティスC20，糖尿病眼科診療（田野保雄編），p174-177，文光堂，19952）徳山孝展，池田誠宏，石川浩子ほか：血液透析症例における糖尿病網膜症．あたらしい眼科11：1069-1072,C19943）難波光義：糖尿病眼合併症予防の内科的対策．眼紀C48：C28-31,C19974）笹野久美子，安藤文隆，長坂智子ほか：増殖糖尿病硝子体手術成績と腎性貧血との関連について．眼紀C44：1152-1157,C19935）WangJ,XinX,LuoWetal：AnemiaanddiabetickidneydiseaseChadCjointCe.ectConCdiabeticCretinopathyCamongCpatientsCwithCtypeC2Cdiabetes.CInvestCOphthalmolCVisCSciC61：14-25,C20206）DavisMD,FisherMR,GangmnREetal：Riskfactorsforhigh-riskCproliferativediabeticretinopathyCandCsevereCvisualloss：EarlyTreatment.DiabeticRetinopathyStudyReport#18.InvestOphthalmolVisSciC39：233-252,C19987）ShorbSR：AnemiaCandCdiabeticCretinopathy.CAmCJCOph-thalmolC100：434-436,C19858）日本透析医学会：2015年版慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン．透析会誌49：89-158,C20169）笹野久美子，安藤文隆，長坂智子ほか：増殖糖尿病硝子体手術成績と腎性貧血との関連について．眼紀C44：1152-1157,C199310）AndoF,NagasakaT,SasanoKetal：Factorsin.uencingsurgicalresultsinproliferativediabeticretinopathy.GerJOphthalmolC2：155-160,C199311）笹野久美子，安藤文隆，長坂智子ほか：エリスロポイエチンによる高度腎性貧血治療後の糖尿病網膜症硝子体手術成績．あたらしい眼科11：1083-1086,C199412）笹野久美子，安藤文隆，鳥居良彦ほか：増殖糖尿病硝子体手術の視力予後への全身的因子の関与について．眼紀C47：C306-312,C199613）石井晶子，馬場園哲也，春山賢介ほか：糖尿病透析患者における網膜症の年次的変化．糖尿病C45：737-742,C200214）吉富健志，石橋達朗，山名泰生ほか：透析療法中の糖尿病患者の網膜症について．臨眼37：1179-1184,C1983＊＊＊</p>
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		<title>腎移植または血液透析導入を契機に糖尿病黄斑浮腫が改善した5 症例</title>
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		<pubDate>Fri, 27 Feb 2015 15:23:40 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[《第19回日本糖尿病眼学会原著》あたらしい眼科32（2）：279.285，2015c腎移植または血液透析導入を契機に糖尿病黄斑浮腫が改善した5症例石羽澤明弘＊1,2長岡泰司＊1横田陽匡＊1高橋淳士＊1南喜郎＊2吉田晃敏＊ [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《第19回日本糖尿病眼学会原著》あたらしい眼科32（2）：279.285，2015c腎移植または血液透析導入を契機に糖尿病黄斑浮腫が改善した5症例石羽澤明弘＊1,2長岡泰司＊1横田陽匡＊1高橋淳士＊1南喜郎＊2吉田晃敏＊1＊1旭川医科大学眼科学教室＊2名寄市立総合病院眼科FiveCasesofImprovementinDiabeticMacularEdemaafterRenalTransplantationorCommencementofHemodialysisAkihiroIshibazawa1,2）,TaijiNagaoka1）,HarumasaYokota1）,AtsushiTakahashi1）,YoshiroMinami2）andAkitoshiYoshida1）1）DepartmentofOphthalmology,AsahikawaMedicalUniversity,2）DepartmentofOphthalmology,NayoroCityGeneralHospital目的：糖尿病性腎症による末期腎不全を合併した糖尿病黄斑浮腫（DME）が，腎移植または血液透析の導入で改善した5症例を経験したので報告する．症例：腎移植となった症例は43歳，男性．DMEに両眼トリアムシノロンTenon.下注（STTA），左眼bevacizumab硝子体注（IVB）施行したが著効せず，中心窩網膜厚（CMT）は右眼464μm，左眼394μm，小数視力は右眼（0.2），左眼（0.5）であった．生体腎移植が施行され，全身の溢水状態は改善し，体重は20kg減少した．腎移植3カ月後，CMTは右眼275μm，左眼285μmに減少し，視力は両眼（0.8）へ改善した．血液透析が導入された4例（平均年齢62.8歳）では，5眼でDMEを認めた．.胞様黄斑浮腫（CME），漿液性網膜.離（SRD）をそれぞれ4眼で認めた．2眼でSTTA施行，1眼でIVB施行されたが，著効は示さず，透析導入前の平均CMTは550.8μmであった．透析導入後，平均4.6カ月で全例にDMEの改善が認められ，CME，SRDも全例で消失した．透析導入後の平均CMTは298.6μmであった．結論：腎移植や血液透析による全身溢水状態の改善が，DMEの改善にも繋がることが示唆された．Purpose：Toreport5casesofspontaneousimprovementindiabeticmacularedema（DME）afterrenaltransplantation（RT）orcommencementofhemodialysis（HD）.Cases：A43-year-oldmalewithend-stagediabeticnephropathyhadDMEbilaterally.Evenaftersomeconventionalophthalmologicaltreatments,theDMEremained.AfterRT,however,theDMEwascompletelyimprovedbilaterally.Fiveeyesintheremaining4patientswithESKDalsohadDME；themeancentralmacularthickness（CMT）was550.8μmbeforeHD.AftercommencementofHD,theDMEeyeswereimprovedinallcases,andthemeanCMTwasdecreasedto298.6μm.Conclusion：ThesefindingssuggestthattheremovalofasystemicoverflowofbodilyfluidbymeansofRTorHDiscorrelatedtotheimprovementofDME.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）32（2）：279.285,2015〕Keywords：糖尿病黄斑浮腫，糖尿病網膜症，糖尿病性腎症，腎移植，血液透析．diabeticmacularedema,diabeticretinopathy,diabeticnephropathy,renaltransplantation,hemodialysis.はじめに糖尿病網膜症のいずれの病期からも発症しうる糖尿病黄斑浮腫（diabeticmacularedema：DME）は，糖尿病による視力低下の重要な要因となっている．DMEの治療に関して，古典的な網膜光凝固のみならず，ステロイド薬や血管内皮増殖因子（vascularendothelialgrowthfactor：VEGF）に対する抗体療法など，薬物療法が近年試みられているが1），日常臨床において，これらの治療に抵抗するDME症例が数多く存在する．また一方で，血液透析（以下，透析）や腎移植により，眼局所の治療をせずともDMEが改善する症例があることも報告されている2.4）．糖尿病性腎症による末期腎不全（end-stagekidneydisease：ESKD）は，溢水による全身浮〔別刷請求先〕石羽澤明弘：〒078-8510旭川市緑が丘東2条1丁目1-1旭川医科大学眼科学教室Reprintrequests：AkihiroIshibazawa,DepartmentofOphthalmology,AsahikawaMedicalUniversity,2-1-1-1MidorigaokaHigashi,AsahikawaHokkaido078-8150,JAPAN0910-1810/15/\100/頁/JCOPY（107）279腫をきたすため，ESKDに合併したDMEの病態には，眼局所の内外血液網膜関門の破綻のみならず，腎機能障害による全身溢水が影響している可能性がある．実際に腎症悪化による体重増減に並行するDMEの変化も報告されている5）．しかし，近年の抗VEGF療法など眼局所療法に抵抗するDMEにおいて，透析や腎移植により改善する症例が存在することを，光干渉断層計（opticalcoherencetomography：OCT）を用いて形態的かつ定量的に示した報告は，検索しえた範囲では見当たらない．今回筆者らは，腎移植または透析の導入により顕著に改善し，かつ経時的にOCTにより定量できたDMEの5症例を経験したので報告する．I症例〔症例1〕43歳，男性（腎移植著効）．2007年7月，両眼の増殖糖尿病網膜症（proliferativediabeticretinopathy：PDR）にて旭川医科大学眼科（以下，当科）で汎網膜光凝固術（panretinalphotocoagulation：PRP）施行後，両眼ともに硝子体出血（vitreoushemorrhage：VH）を繰り返していた．VH消退後もDMEは残存し，OCT（RTVue-100R，Optovue社）で測定した中心窩網膜厚（centralmacularthickness：CMT）は右眼650μm，左眼629μm，小数視力（以下，視力）は右眼（0.2），左眼（0.3）であった．2008年7月左眼，9月右眼にトリアムシノロンTenon.下注（subtenontriamcinoloneacetonide：STTA），12月左眼にベバシズマブ硝子体注（intravitrealbevacizumab：IVB）を行い，短期的な効果は得たが，すぐに再発した（図1A）．2009年7月，CMTは右眼553μm，左眼534μm，視力は右眼（0.4），左眼（0.2），糖尿病性腎症による低蛋白血症（血清アルブミン値2.4.2.9mg/dl）から，全身浮腫の悪化のため入院し，利尿剤投与などが行われた．両眼のCMTは減少傾向を示すも，.胞様黄斑浮腫（cysticmacularedema：CME）は残存し，2011年1月，CMTは右眼464μm，左眼394μm，視力は右眼（0.2），左眼（0.5）であった（図1A,B）．推定糸球体濾過量（estimatedglomerularfiltrationrate：eGFR）は9.0mL/分/1.73m2とESKDのため，同年2月，伯父を臓器提供者とした生体腎移植が行われた．3カ月後，eGFRは46.3mL/分/1.73m2へと改善，血清アルブミン値は4.9mg/dlと低蛋白血症も解消され，溢水の改善から体重は20kg減少した．CMTは右眼275μm，左眼285μmと著明に減少し，CMEは消失，中心窩陥凹も認められた（図1C）．視力は両眼ともに（0.8）まで改善した．〔症例2〕72歳，男性（頻回再発後，透析導入）．2008年，近医にて両眼の白内障手術，その後PRPが施行された．左眼の遷延するDMEのため，2011年3月に当科へ紹介となった．左眼にびまん性のDMEを認め，CMTは647μm，視力は（0.08）であった．同年4月，7月にIVBを280あたらしい眼科Vol.32，No.2，2015実施し，9月にSTTAを1回行った．一時的な改善を得たが再発を繰り返し，2012年4月，左眼CMTは649μm，視力は（0.09）であった（図2A,B）．eGFRは7.7mL/分/1.73m2とESKDであり，2012年6月に透析導入となった．3カ月後，左眼のCMTは273μmと著明に減少し，中心窩陥凹も認めた（図2C）．しかし，視力の改善は（0.3）に留まった．〔症例3〕57歳，男性（硝子体手術後，透析導入）．2004年，右眼白内障手術を近医にて施行された．2011年1月，両眼の視力低下を主訴に近医を受診し，両眼のPDRのため当科へ紹介となった．PRP後，右眼にびまん性のDMEを認め，CMTは498μm，視力は（0.9）であった．STTA後，2012年5月にVHが出現した．VHが消退しないため，同年9月に右眼硝子体手術を行った．術後，CMEを認め，CMTは510μm，視力は（0.4）であった（図3A,B）．eGFRは6.8mL/分/1.73m2とESKDの進行があり，同年10月に透析導入となった．透析導入後，徐々に黄斑浮腫は改善し，4カ月で右眼CMTは296μm，視力は（1.0）まで改善した（図3C）．〔症例4〕54歳，男性（白内障術後，透析導入）．2008年2月，両眼のPDRにて当科でPRPを行い，中心窩近傍の毛細血管瘤に局所網膜光凝固も施行した．2009年2月に両眼の白内障手術後，DMEが悪化した．両眼ともに著明なCMEを認め，CMTは右眼529μm，左眼530μm，視力は右眼（0.2），左眼（0.4）であった（図4A,B）．eGFRは12.5mL/分/1.73m2とESKDであり，同年7月に透析導入となった．6カ月後，CMTは右眼241μm，左眼291μmへ減少，視力は右眼（0.3），左眼（0.5）となり，logMAR視力換算で1段階程度の改善があった（図4C）．〔症例5〕69歳，男性（透析導入のみ）．2012年12月，両眼PDRに対するPRP後の遷延するDMEのため当科に紹介となった．左眼に著明な漿液性網膜.離（serousretinaldetachment：SRD）を認め，CMTは521μm，視力は（0.8）であった（図5A,B）．2013年2月，eGFRは8.8mL/分/1.73m2とESKDのため，眼科的治療を行う前に透析導入となった．1カ月後，SRDは減少し，CMTは390μm，視力は（1.0）へ改善した（図5C）．4カ月後にはSRDは消失した（図5D）．また，中心窩下脈絡膜厚（subfovealchoroidalthickness：SCT）は，透析前395μm（図5B）であったが，透析導入後のSCTは1カ月，4カ月でそれぞれ，342μm（図5C），340μm（図5D）と減少した．症例のまとめを表1に示す．透析が導入された4例（平均年齢62.8歳）では，5眼でDMEを認めた．CME，SRDをそれぞれ4眼に認めた．2眼にSTTA施行，1眼にIVB施行されたが，著効は示さず，透析導入前の平均CMTは550.8μmであった．透析導入後，平均4.6カ月で全例に（108）L：STTAR：STTAL：IVB全身浮腫悪化で入院加療腎移植右眼：左眼：800700600500400300200中心窩網膜厚（μm）2008年07月2008年11月2009年03月2009年07月2009年11月2010年03月2010年07月2010年11月2011年03月2011年07月L：STTAR：STTAL：IVB全身浮腫悪化で入院加療腎移植右眼：左眼：800700600500400300200中心窩網膜厚（μm）2008年07月2008年11月2009年03月2009年07月2009年11月2010年03月2010年07月2010年11月2011年03月2011年07月A：中心窩網膜厚の経過右眼左眼右眼左眼B：腎移植前C：腎移植後（6カ月）図1症例1の中心窩網膜厚（CMT）の経過（A），腎移植前（B）と後（C）の眼底写真（上段），フルオレセイン蛍光造影写真（FA：後期像，中段），光干渉断層計像（OCT：水平断，下段）A：トリアムシノロンTenon.下注（STTA），ベバシズマブ硝子体注（IVB）により，一時的に改善はするが，浮腫の再発が認められた．全身浮腫悪化による入院，利尿剤投与後，中心窩網膜厚（CMT）は減少傾向を認めたが，浮腫は残存した．B：腎移植前のFAでは蜂巣状の高度な蛍光貯留を認め，OCTでは.胞様黄斑浮腫（CME）を呈している．CMTは右眼464μm，左眼394μm，視力は右眼（0.2），左眼（0.5）であった．C：腎移植から6カ月後，FAでの蛍光漏出は明らかに減少し，OCTではCMEが消失，中心窩陥凹も認めた．CMTは右眼275μm，左眼285μmで，視力は両眼ともに（0.8）まで改善した．DMEの消失が認められた．透析導入後の平均CMTはII考按298.6μm（p＜0.01）と有意に改善していた（pairedt-test）．糖尿病性腎症によるESKDのため透析導入となる患者は，（109）あたらしい眼科Vol.32，No.2，2015281IVB①IVB②STTAHD導入中心窩網膜厚（左眼）（μm）800700600500400300200100011年03月11年05月11年07月11年09月12年03月12年01月12年05月12年07月12年09月11年11月IVB①IVB②STTAHD導入中心窩網膜厚（左眼）（μm）800700600500400300200100011年03月11年05月11年07月11年09月12年03月12年01月12年05月12年07月12年09月11年11月A：中心窩網膜厚の経過（左眼）B：透析導入前（OCT：水平断）C：透析導入後（3カ月）図2症例2（左眼）の中心窩網膜厚（CMT）の経過（A）と透析導入前（B）後（C）のOCT像（水平断）A：ベバシズマブ硝子体注（IVB），トリアムシノロンTenon.下注（STTA）により，一時的に改善はするが，浮腫の再発が認められた．B：透析導入前，CMEを呈し，CMTは649μm，視力は（0.09）．C：透析導入3カ月後，CMEは消失，CMTは273μm，視力は（0.3）へ改善．B：透析導入前（OCT：水平断）A：透析導入前（右眼）C：透析導入後（4カ月）図3症例3（右眼）の眼底写真（A），透析導入前（B）後（C）のOCT像（水平断）A，B：硝子体手術後，CMEを認め，CMTは510μm，視力は（0.4）．C：透析導入4カ月後，CMEは消失，CMTは296μm，視力は（1.0）まで改善．そのほとんどが糖尿病網膜症を有し，その50％以上が最重は透析導入となったDME患者11例22眼において，DME症型のPDRである6）．しかし，透析療法が開始継続されるの鎮静化までの期間を眼底写真，蛍光眼底造影（fluoresceinことにより，1.2年で網膜症は非活動型の「燃え尽き網膜fundusangiography：FA）で判定し，DMEの軽減まで平均症」に至ることが多いと報告されている7）．一方，DMEへ6.5カ月，消失までは平均14.7カ月の時間を要したと報告しの透析療法の効果を示した研究は意外にも少ない．市川ら2）た．今回，筆者らは透析および腎移植に伴うDMEの改善を282あたらしい眼科Vol.32，No.2，2015（110）右眼左眼A：透析導入前（眼底写真）B：透析導入前（OCT：水平断）C：透析導入後（6カ月）図4症例4の眼底写真（A），透析導入前（B）後（C）のOCT像（水平断）A,B：白内障術後，CMEを認め，CMTは右眼529μm，左眼530μm，視力は右眼（0.2），左眼（0.4）．C：透析導入6カ月後，CMTは右眼241μm，左眼291μmへ減少，視力は右眼（0.3），左眼（0.5）へ改善．395μmB：透析導入前342μmA：透析導入前（左眼）C：透析導入後（1カ月後）340μmD：透析導入後（4カ月後）図5症例5（左眼）の眼底写真（A），透析導入前（B）後（C,D）のOCT像（水平断）A,B：透析導入前，著明な漿液性網膜.離（SRD）を認めた．CMTは521μm，視力は（0.8）であった．中心窩下脈絡膜厚（SCT）は395μmであった．C：透析導入1カ月後，SRDは減少し，CMTは390μm，視力は（1.0）と改善．SCTは342μmへ減少．D：透析導入4カ月後，SRDは消失した．SCTは340μm．（111）あたらしい眼科Vol.32，No.2，2015283表1症例のまとめ腎移植前腎移植後腎移植症例年齢性別eGFRR/LDMEtypeCMESRDPRPfocalPCSTTAIVB硝子体手術白内障手術CMT小数視力CMT小数視力改善までの期間症例143男9Ldiffuse＋.＋.＋&#8230;4640.22750.83Rdiffuse＋.＋.＋＋..3940.52850.83透析導入前透析導入後透析導入症例年齢性別eGFRR/LDMEtypeCMESRDPRPfocalPCSTTAIVB硝子体手術白内障手術CMT小数視力CMT小数視力改善までの期間症例272男7.7Ldiffuse＋.＋.＋＋..6490.092750.33症例357男6.8Ldiffuse＋＋＋.＋.＋＋5100.429614症例453男12.5Rfocal＋＋＋＋&#8230;＋5440.22410.36Lfocal＋＋＋＋&#8230;＋5300.42910.56症例569男8.8Ldiffuse.＋＋&#8230;..5210.839014平均値62.88.95550.8298.64.6（歳）（mL/分/1.73m2）（μm）（μm）（カ月）eGFR：推定糸球体濾過量（mL/分/1.73m2），diffuse：びまん性DME,focal：局所性（毛細血管瘤からの漏出による）DME,CME：.胞様黄斑浮腫，SRD：漿液性網膜.離，PRP：汎網膜光凝固，focalPC：毛細血管瘤への局所光凝固，STTA：トリアムシノロンTenon.下注，IVB：ベバシズマブ硝子体注，CMT：中心窩網膜厚（μm）．OCTで経過観察し，透析導入後平均4.6カ月で浮腫の消失を確認し，CMTは平均550.8→298.6μmと有意に改善した．筆者らは透析導入後にFAを施行しておらず，血管からの漏出が消失したかどうかは定かではないが，今回OCTで観察されたDMEの消失までの期間は，市川らが報告した期間よりは短い．これは，びまん性漏出が完全に消失する前に形態が先行して正常化することを示唆しているのかもしれない．一方，症例1は，透析ではなく，腎移植による腎機能の本質的改善により，体液貯留が改善され（体重は20kg減少）眼科的局所治療なしで，DMEが消失し，視力回復に至った．(，)清水ら4）は腎移植を受けた糖尿病網膜症患者20例40眼を検討し，DMEの改善は6眼中3眼であったと報告した．この報告はOCTが導入される以前のものであり，定量的な浮腫の評価は困難であったと考えられるが，腎移植後の網膜症の予後は良好であり，視力向上例が多いと結論づけている．本症例においても，腎移植によって低蛋白血症が改善されたことにより，血漿膠質浸透圧の低下も改善され，網膜内余剰水分が除水された結果，DMEの改善に至ったと考えられる．腎機能低下に伴う溢水とDMEの関連性を強く示唆する症例と考えられた．近年，DMEの眼科的加療として，抗VEGF療法やステロイド療法が注目され，おもに眼所見（OCT所見）と治療効果については幾多の検討がなされている8）．一方で，これらの治療に抵抗性を示す症例の全身状態，とくに腎機能について言及した報告は，検索しえた範囲では見当たらない．IVBやSTTAにても頻回再発をきたしていた症例2では，IVB，STTAともに一過性には効果を示すため，DMEの病態にVEGFを含めた慢性炎症が関与することに議論の余地はない．しかし，透析導入により3カ月でDMEは速やかに改善したことから，繰り返す再発の一因として，腎機能障害による全身溢水の影響があった可能性があると考えた．体重の増減に伴うDMEの増減を認めた症例も報告されており5），本症例においても体液管理の重要性が示唆され，眼科医も全身状態を十分把握し，透析導入時期を含めた内科との連携が必要であると考えられた．手術後も残存したDMEへの透析導入例（症例3，4）においては，硝子体手術による緩徐な改善効果9）や，手術侵襲による一過性の増悪からの自然回復も考えられる．柳ら10）は，硝子体手術後，透析導入により，速やかに軽快したDMEを報告しており，症例3と同様の経過をたどっている．症例4は白内障手術後のDMEの急性増悪であり，STTAなども有効であった可能性がある．しかし，眼局所治療せず，透析導入後に浮腫の消失を認めた．網膜硝子体，そして脈絡膜における炎症と透析療法の関係性は明らかではないが，術後に残存するDMEの改善にも透析導入が有効な症例があると考（112）えられた．さらに，透析導入のみでDMEが改善した症例5では，脈絡膜厚の変化も同時に観察可能であった．本症例では透析導入前に比較し，透析導入後1カ月，4カ月ではSCTは約50μm減少していた．近年，Ulasら11）は，非糖尿病性の透析患者において，単回の透析により，脈絡膜厚は透析後減少することを報告している．糖尿病患者において，透析導入前後の脈絡膜厚の変化をみた文献は筆者らの調べた限り見当たらないが，本症例では，ESKDによる全身溢水により，脈絡膜にも溢水をきたし，脈絡膜厚の増加が観察されたと考えられる．さらに脈絡膜側から漏出した水分や網膜色素上皮の排泄不全が黄斑部のSRDの発生に関与し，透析導入後，脈絡膜の溢水の解消に伴い，脈絡膜厚も減少し，SRDも消失したと推測される．他の症例では画像の質的問題から透析導入前後の脈絡膜厚を評価するのは困難であり，すべての症例で同様の機序を推定することはできないが，透析導入となった5眼中4眼が経過中SRD（＋）であった．かねてより，糖尿病による血管障害は脈絡膜にも及んでいることが報告されており12），ESKDによる全身溢水は網膜血管のみならず脈絡膜も介し，上記のようなSRDの形成に関与した可能性があると考えた．腎機能と脈絡膜厚，DMEの関連性については，今後十分な症例数での検討が必要である．これらの5症例を通して，腎移植や透析導入による全身溢水の改善が，DMEの改善にも繋がることが示唆された．今後は，脈絡膜厚測定による脈絡膜の溢水改善や，低蛋白血症の改善に伴ってDMEが改善していく時間経過を，より多数例で前向きに検討していきたいと考えている．利益相反：利益相反公表基準に該当なし文献1）志村雅彦：総説糖尿病黄斑浮腫．眼科55：1525-1536,20132）市川一夫，蟹江佳穂子，吉田則彦ほか：糖尿病黄斑浮腫と透析療法．眼紀55：258-264,20043）TokuyamaT,IkedaT,SatoK：Effectsofhaemodialysisondiabeticmacularleakage.BrJOphthalmol84：13971400,20004）清水えりか，船津英陽，堀貞夫ほか：腎移植を受けた糖尿病患者の糖尿病網膜症．眼紀48：149-152,19975）宮部靖子，三澤和史，種田紳二ほか：糖尿病腎症悪化による体重増減に並行して糖尿病黄斑浮腫の増減をみた症例．眼紀58：361-368,20076）竹田宗泰，鬼原彰，相沢芙束ほか：糖尿病性網膜症に対する透析療法の影響．眼科31：849-854,19897）徳山孝展，池田誠宏，石川浩子ほか：血液透析症例における糖尿病網膜症．あたらしい眼科11：1069-1072,19948）ShimuraM,YasudaK,YasudaMetal：Visualoutcomeafterintravitrealbevacizumabdependsontheopticalcoherencetomographicpatternsofpatientswithdiffusediabeticmacularedema.Retina33：740-747,20139）HarbourJW,SmiddyWE,FlynnHWJretal：Vitrectomyfordiabeticmacularedemaassociatedwithathickenedandtautposteriorhyaloidalmembrance.AmJOphthalmol121：405-413,199610）柳昌秀，石田由美，今田昌輝ほか：硝子体手術後透析導入により軽快した糖尿病黄斑浮腫の1例．眼臨98：31-33,200411）UlasF,DoganU,KelesAetal：Evaluationofchoroidalandretinalthicknessmeasurementsusingopticalcoherencetomographyinnon-diabetichaemodialysispatients.IntOphthalmol33：533-539,201312）HidayatAA,FineBS：Diabeticchoroidopathy.Lightandelectronmicroscopicobservationsofsevencases.Ophthalmology92：512-522,1985＊＊＊（113）あたらしい眼科Vol.32，No.2，2015285</p>
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		<title>透析患者における眼科的自覚症状および視力の比較</title>
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		<pubDate>Sun, 30 Dec 2012 15:22:30 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[《第17回日本糖尿病眼学会原著》あたらしい眼科29（12）：1673.1676，2012c透析患者における眼科的自覚症状および視力の比較松浦豊明岡本全弘辻中大生後岡克典下山季美恵緒方奈保子奈良県立医科大学眼科学教室Com [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《第17回日本糖尿病眼学会原著》あたらしい眼科29（12）：1673.1676，2012c透析患者における眼科的自覚症状および視力の比較松浦豊明岡本全弘辻中大生後岡克典下山季美恵緒方奈保子奈良県立医科大学眼科学教室ComparisonofOcularSubjectiveSymptomsandVisualAcuityinHemodialysisPatientsToyoakiMatsuura,MasahiroOkamoto,HirokiTsujinaka,KatsunoriNotioka,KimieShimoyamaandNahokoOgataDepartmentofOphthalmology,NaraMedicalUniversity目的：透析導入の原因疾患が糖尿病（DM）と慢性糸球体腎炎（CGN）の患者の透析時自覚症状，視力を比較する．対象および方法：2009.2010年の間に維持血液透析患者のなかで眼科通院歴のあるDM症例120名（男性65名，女性55名：60.1±9.8歳），CGN症例128名（男性70名，女性58名：62.5±11.2歳）が対象である．透析中，直後の眼科的自覚症状，視力を検討した．さらに眼科的所見も検査を行った．結果：自覚症状を訴える患者はDM症例30名（25％），CGN症例32名（25％）で差は認めなかった．一過性の視力低下も両症例とも24名で差は認めなかった．また，視力の程度や黄斑部の異常との関連も少ないようであった．両眼とも視力1.0以上の症例はDM症例27名（23％），CGN症例31名（24％）とほぼ同数であったが，良いほうの眼が1.0以上の視力の症例の割合はそれぞれ50名（42％）と74名（58％）であった．また，良いほうの眼の視力0.5から0.3の症例の割合はそれぞれ20名（17％）と13名（10％）である．視力0.2以下の症例の割合はそれぞれ15名（13％）と8名（6％）であった．これらは統計的に有意であった．結論：DM症例のほうがCGN症例よりもlowvisionの範疇にある比率が高いことがわかった．良いほうの視力の差は眼科的所見がDM群で悪いことに起因すると考えられた．しかし，一過性視力低下や自覚症状の程度には両群に明確な差を認めなかった．Purpose：Toevaluatesubjectiveocularsymptoms（duringandsoonafterhemodialysis）andvisualacuityinpatientswithhemodialysiscausedbydiabetesmellitus（DM）orchronicglomerulonephritis（CGN）.Methods：WeconductedasurveyinNaraPrefecture,between2009and2010,of120DMpatients（65males,55females；meanage：60.1±9.8years）and128CGNpatients（70males,58females；meanage：62.5±11.2years）.Weconsideredtheocularsymptomsduringandsoonafterhemodialysis,andexaminedtheophthalmologicalfindings.Results：Symptomswerecomplainedofin25％ofDMcases（30patients）and25％ofCGNcases（32patients）.Temporarydeteriorationofvisualacuity（24patients）showednodifferencebetweenthegroups,andlittleconnectionwithvisualacuityandmacularabnormality.DMandCGNgroupshadalmostthesamepercentageofpatientswithbilateralvisualacuity（≧1.0）：23％and24％,respectively.Thepercentagesofpatientswithbest-correctedvisualacuityof≧1.0were42％（50/120）and58％（74/128）,respectively,thepercentagesofpatientswithbest-correctedvisualacuityof0.5.0.3being17％（20/120）and10％（13/128）,respectively.Thepercentagesofpatientswithbest-correctedvisualacuityof≦0.2were13％（15/120）and6％（8/128）,respectively.Thesedifferencesweresignificant.Conclusion：ThepercentageofpatientswithlowvisionwasrelativelyhighinDMcases.Thedifferenceinbest-correctedvisualacuitywasduetobadophthalmologicalfindings.However,temporarydeteriorationofvisualacuityandocularsymptomswerenotsignificantineithergroup.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）29（12）：1673.1676,2012〕Keywords：血液透析，眼自覚症状，糖尿病，慢性腎不全．hemodialysis,ocularsubjectivesymptoms,diabetesmellitus,chronicglomerulonephritis.〔別刷請求先〕松浦豊明：〒634-8522橿原市四条町840奈良県立医科大学眼科学教室Reprintrequests：ToyoakiMatsuura,M.D.,DepartmentofOphthalmology,NaraMedicalUniversity,840Shijo-cho,Kashihara,Nara634-8522,JAPAN0910-1810/12/\100/頁/JCOPY（83）1673はじめに近年，長期透析患者が増加している．日本透析学会統計調査1）によると，2000年には20万人を超え，2005年には25万人，そして2010年12月現在で約30万人の慢性透析患者がいると考えられる．さらに，透析導入患者の主要原疾患の推移をみると，常に糖尿病腎症と慢性糸球体腎炎が上位を占めている．1998年糖尿病腎症が一位になってから現在に至るまでその順位は変わっておらず，ますますその差が開いている．2010年現在では糖尿病腎症が約45％，慢性糸球体腎炎が約22％である．また，患者の増加とともに透析療法の合併症が増加している．なかでも眼障害は患者のQOL（qualityoflife）を著しく低下させ，大きな問題となっている．さらに，糖尿病のある透析患者は認知症の発症割合が高いことも報告されている1）．以前に筆者らは維持血液透析患者の眼症状を報告2）した際に，糖尿病の患者の視力がそれ以外の患者と比べて比較的悪いのではないかという印象を受けた．さらに患者から，透析時，直後の眼科的自覚症状を訴えられることを臨床の場で感じた．そのため，今回，透析導入の原因疾患が糖尿病（DM症例）と慢性糸球体腎炎（CGN症例）の患者を選んで，眼障害の把握を目的に，透析時自覚症状，視力を比較した．I対象および方法2009.2010年の間に維持血液透析患者のなかで眼科通院歴のあるDM症例120名（男性65名，女性55名：60.1±9.8歳），CGN症例128名（男性70名，女性58名：62.5±11.2歳）を対象とした症例対照研究である．さらに，選択バイアスを減らすために奈良県立医科大学，および4施設で眼科受診歴のあるほぼすべての患者を対象とした．対象2群の性別，年齢，そして透析期間に有意差を認めていない（表1）．透析中，直後の眼科的自覚症状は眼科診察時に眼科専門医が口頭で確認した．確認したおもな自覚症状，以前の報告を参考2）にして，一過性の視力低下（見えにくい，霞む，焦点が合いにくい），飛蚊症，眼痛，そして充血をおもに聞くことにした．視力（最良矯正視力），白内障の有無，白内障術後かどうか，緑内障の有無，そして眼底所見をカルテから確認し比較検討した．統計学的にはp＜0.05をもって有意差ありとし，検定にはStudent’st-testを用いた．II結果自覚症状を訴える患者はDM症例30名（25％），CGN症例32名（25％）で差は認めなかった．飛蚊症と眼痛がそれぞれ約3％である．結膜充血がDM症例2％に自覚された．乾燥感，流涙，そして青く見えるという訴えがDM症例各1名にあった（表2）．一過性の視力低下がそれぞれ24名（20％），24名（19％）であった．さらに，一過性の視力低下を自覚した症例と良いほうの視力との関連を調べた（表3）．症例数が比較的少ないが，両者に有意の差を認めなかった．DM症例の良いほうの視力が0.3以下の4症例はそのうち2例が黄斑部の浮腫，2例が黄斑部の萎縮所見が認められた．GCN症例で良いほうの視力が0.3以下の症例はすべて黄斑部の萎縮，1例で視神経の萎縮所見を認めた．視力の低下した症例は全例，何かしらの黄斑部異常を伴っていたが，そのことと一過性の視力低下は関連が少ないようであった．視力を比較してみると，両眼とも視力1.0以上の症例はDM症例27名（23％），CGN症例31名（24％）とほぼ同数で有意差を認めなかった．さらに，良いほうの眼が1.0以上の視力の症例の割合はそれぞれ50名（42％）と74名（58％）であった．また，0.6以上0.9以下の視力の症例の割合はそれぞれ35名（29％）と33名（26％）である．0.3以上0.5以下の視力の症例の割合はそれぞれ20名（17％）と13名（10％）である．視力0.01以上0.2以下の症例の割合はそれぞれ12名（10％）と8名（6％）である．さらに，視力0.01以下の症例の割合はそれぞれ3名（3％）と0名（0％）であった（図1）．前眼部の所見として水晶体の混濁が散瞳状態で細隙表2透析中，直後の眼科的自覚症状（複数回答）糖尿病症例慢性糸球体腎炎症例（30症例）（32症例）視力低下24（20％）24（19％）飛蚊症4（3％）5（4％）眼痛5（4％）4（3％）充血2（2％）2（2％）目ヤニ2（2％）2（2％）乾燥感1（1％）0（0％）流涙1（1％）0（0％）青く見える1（1％）0（0％）表1対象糖尿病症例（120症例）慢性糸球体腎炎症例（128症例）p値Student’st-test男性女性年齢（平均±標準偏差）（歳）透析期間（平均±標準偏差）（月）655560.1±9.848.1±39.2705862.5±11.255.2±41.20.6870.4650.3420.5541674あたらしい眼科Vol.29，No.12，2012（84）表3一過性の視力低下を生じた症例の良いほうの視力との関連良いほうの視力糖尿病症例（24症例）黄斑部異常慢性糸球体腎炎症例（24症例）黄斑部異常p値Student’st-test1.0以上0.6.0.90.3.0.50.01.0.20.01以下16（67％）4（17％）2（8％）2（8％）0（0％）5（21％）2（8％）2（8％）2（8％）15（63％）6（25％）2（8％）1（4％）0（0％）4（17％）2（8％）2（8％）1（4％）0.250.150.880.2表4糖尿病症例と慢性糸球体腎炎症例の眼科的所見の割合（複数回答）眼科的所見（複数回答）糖尿病症例（120症例）慢性糸球体腎炎症例（128症例）p値Student’st-test白内障36（30％）34（27％）0.222両眼白内障術後54（45％）56（44％）0.682緑内障12（10％）6（5％）＜0.05眼底所見網膜出血76（63％）36（28％）＜0.05黄斑部異常43（36％）10（8％）＜0.05網脈絡膜萎縮32（27％）11（9％）＜0.05視神経萎縮18（15％）6（5％）＜0.05010203040506070症例数（％）■：慢性糸球体腎炎症例：糖尿病症例＊＊＊＊p＜0.05＊1.00.6～0.3～0.01～0.01以上0.90.50.2以下良いほうの眼の視力図1糖尿病症例と慢性糸球体腎炎症例の良いほうの眼の視力の割合灯顕微鏡下に確認できるとき白内障があるとした．両眼とも白内障術後の症例はそれを記載した．白内障の頻度，両眼白内障術後の頻度は変わらなかった．また，緑内障と診断されている症例はDM症例に多く認められた．さらに，視機能にかかわると考えられる，網膜出血（糖尿病網膜症，網膜静脈閉塞症，高血圧性変化などを含む），黄斑部異常（黄斑浮腫，黄斑部萎縮，黄斑変性ほか），脈絡膜萎縮，さらに視神経萎縮の所見はすべてDM症例で多く認められた（表4）．III考按自覚症状は頻度に両者で差を認めなかった．自覚症状では透析直後に約20％で一過性の視力低下を訴えているが，良いほうの視力の程度との関連は両者ともないようであった．視力が低下している症例はほとんど黄斑部の異常を認めてい（85）るので一過性の視力低下と眼底の所見も関連が少ないと考えている．しかし，透析後の眼血流を測定した報告3）では後局部網膜の血流が一過性に低下していることが示されているので，症例よっては視力に影響する可能性もあると考えている．さらに，今回は透析前後の眼圧また血漿浸透圧を測定していないので明確にはできないが，不均一症候群による眼圧の上昇4）も一過性の視力低下の原因として考えられる．また，青く見えるという訴え（cyanopsia）がみられた原因は明らかだが，ほぼ毎回一過性に透析直後から症状が生じ，2.3時間で回復するとのことである．この症例は白内障の術後でないことから，透析の前後に眼球光学系の透過特性が変化している可能性もあり，現在精査中である．ほかの報告によると，アンケート調査対象331名中，眼に何らかの症状がある患者は60％に近いにもかかわらず，そのうち日常生活に支障を感じている患者は半数に満たなかったとのことである．このことは多様な合併症，障害をもつ透析患者では眼以外の合併症への関心が高いのではないかという記述4）がある．今回の結果もこのような眼症状以外に関心があり，どちらかというと眼症状は関心がもたれていないのかもしれない．眼症状の変化に患者自身が気を配ることは今後の視機能を保つうえでの眼科の早期受診，早期発見による，適切な加療を受ける可能性を高めることになる．そのため眼症状に対する意識を高めてもらうように指導することは今後も必要なことと考えられる．視機能の大きな指標である視力をみてみると，DM症例では視力良好な眼が1.0以上の視力のものが少なく，0.2以下の視力の症例が比較的多かった．このことからDM症例のあたらしい眼科Vol.29，No.12，20121675ほうがCGN症例よりもlowvisionの範疇にある比率が高い．今回その原因を検索するために，視力障害をひき起こすような眼科疾患を簡単ではあるが調査した．白内障に関してはその程度がまちまちであること，術後には視力が改善することが多いため評価がむずかしかったが，症例数は両症例で差を認めなかった．今後この点についても検討を加える予定である．緑内障に関して，DM症例で頻度が高かった．この点についても，その病型，病態について詳細な検討が今後の課題であると考えている．眼底の状況は，たとえば眼底出血をみてもそれが糖尿病によるものか，高血圧によるものか，網膜静脈の閉塞によるものか厳密な判断がむずかしい．さらに，今回は両眼の良いほうの視力を生活に必要な視力として比較検討しており，視力の悪いほうの眼の眼科的所見と直接に因果関係がない場合があると考えている．こちらも今後の検討課題としている．ただし，全体として眼科的所見はDM症例で視力低下をひき起こす可能性のある所見は高いと考えられる．今後糖尿病を原因疾患とする血液透析患者がさらに増加することが予想される現状を考えると，眼科的合併症もますます深刻なものになると考えられる．患者のQOLを高めるためには，日常生活に必要な視機能を維持することが今後の課題である．最後に日本透析学会統計調査によると糖尿病の透析患者は老齢になると認知症の発症率が高いことが報告されている．60歳以上では非糖尿病群で1.8％，糖尿病群で3.3％，75歳以上では非糖尿病群で9.9％，糖尿病群で11.7％，そして90歳以上では非糖尿病群で23.0％，糖尿病群で33.6％と有意の差が認められている1）．別の報告では視力低下は老齢期の認知症を進行させるという報告がある5）．このことを考えると，特に糖尿病の透析患者は眼科，内科だけでなく精神科との連携を保って診察を続けることが必要と考えている．利益相反：利益相反公表基準に該当なし文献1）社団法人日本透析医学会ホームページ，http://www.jsdt.or.jp，図説わが国の慢性透析療法の現況，2010年末の慢性透析患者に関する基礎集計，p3-39,20122）松浦豊明，湯川英一，原嘉昭ほか：奈良県における維持血液透析患者の眼合併症．眼臨紀3：1154-1158,20103）永井紀博，篠田啓，木村至ほか：血液透析による後局部網膜の血流変化．眼紀52：557-559,20014）RamsellJT,EllisPP,PatersonCA：Intraocularpressurechangesduringhemodialysis.AmJOphthalmol72：926930,19715）原鮎美，松原こずえ，田海美子ほか：透析室における視覚障害者へのケア─眼科的愁訴とそのケア：ロービジョンケア─．臨床透析21：719-724,20056）RogersMA,LangaKM：Untreatedpoorvision：Acontributingfactortolate-lifedementia.AmJEpidemiol171：728-735,2010＊＊＊1676あたらしい眼科Vol.29，No.12，2012（86）</p>
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