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	<title>あたらしい眼科オンラインジャーナル &#187; 視交叉</title>
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		<title>Sjögren 症候群に抗アクアポリン4 抗体陽性視交叉部視神経炎を合併した1 症例</title>
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		<pubDate>Thu, 30 Dec 2010 15:29:27 +0000</pubDate>
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		<category><![CDATA[Sjögren 症候群]]></category>
		<category><![CDATA[抗アクアポリン4 抗体]]></category>
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		<description><![CDATA[0910-1810/10/\100/頁/JCOPY（115）1747《原著》あたらしい眼科27（12）：1747.1751，2010cはじめに抗アクアポリン4（以下，AQP4）抗体は，視神経脊髄型多発性硬化症やこれと同一 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>0910-1810/10/\100/頁/JCOPY（115）1747《原著》あたらしい眼科27（12）：1747.1751，2010cはじめに抗アクアポリン4（以下，AQP4）抗体は，視神経脊髄型多発性硬化症やこれと同一疾患ではないかと考えられている視神経脊髄炎（以下，NMO，別名Devic病）に最近頻繁に見出されている抗体である1.6）．Sjogren症候群（以下，SjS）に視神経炎が合併する例があることは従来から指摘されており，その場合視神経炎に対するステロイド薬治療の効果は特発性視神経炎に対するほどは〔別刷請求先〕新井歌奈江：〒162-8666東京都新宿区河田町8-1東京女子医科大学眼科学教室Reprintrequests：KanaeArai,M.D.,DepartmentofOphthalmology,TokyoWomen’sMedicalUniversity,8-1Kawada-cho,Shinjuku-ku,Tokyo162-8666,JAPANSjogren症候群に抗アクアポリン4抗体陽性視交叉部視神経炎を合併した1症例新井歌奈江＊1大平明彦＊1,2篠崎和美＊1樋口かおり＊1勝又康弘＊3市田久恵＊3高橋利幸＊4＊1東京女子医科大学眼科学教室＊2若葉眼科病院＊3東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター＊4東北大学大学院医学系研究科神経内科学Anti-Aquaporin-4AntibodySeropositiveOpticNeuritisAssociatedwithSjogren’sSyndromeKanaeArai1）,AkihikoOohira1,2）,KazumiShinozaki1）,KaoriHiguchi1）,YasuhiroKatsumata3）,HisaeIchida3）andToshiyukiTakahashi4）1）DepartmentofOphthalmology,TokyoWomen’sMedicalUniversity,2）WakabaEyeHospital,3）InstituteofRheumatology,TokyoWomen’sMedicalUniversity,4）DepartmentofNeurology,TohokuUniversityGraduateSchoolofMedicineSjogren症候群に抗アクアポリン4（AQP4）抗体陽性の球後視神経炎を合併した症例に対して，シクロホスファミドのパルス治療で比較的良好な効果を得たので報告する．症例は62歳の女性である．視神経炎発症前からSjogren症候群にて治療を受けていた．治療前矯正視力は右眼20cm指数弁，左眼（0.15），中心フリッカー値は右眼12Hz，左眼23Hzであった．磁気共鳴画像（MRI）にて視交叉部視神経に造影効果を伴う腫大を認めた．視神経炎と診断し，ステロイドパルス治療を行ったが反応を認めなかった．シクロホスファミドのパルス治療を施行したところ，右眼の視力は（0.01），中心フリッカー値は20Hz弱，左眼の視力は（0.4），中心フリッカー値は30Hzとなった．経過中に抗AQP4抗体陽性であることが判明した．抗AQP4抗体陽性の視神経炎は特発性視神経炎に比べ予後が良好でない例が多いので，視神経炎患者には抗AQP4抗体検査をできるだけ実施すべきであろう．Wereportacaseofanti-aquaporin-4antibodyseropositiveopticneuritisassociatedwithSjogren’ssyndromethatrespondedwelltocyclophosphamidepulsetherapy.Thepatient,a62-year-oldfemale,complainedofdecreasedvision.Visualacuitywasfingercountintherighteyeand0.15inthelefteye.Centralcriticalfusionfrequency（CFF）was12Hzintherightand23Hzintheleft.Magneticresonanceimaging（MRI）revealedaswollenopticnerveatthechiasmwhenenhancedwithgadolinium.Opticneuritiswasdiagnosedandthepatientreceivedsteroidpulsetreatment,butnoimprovementcouldbeseen.Additionalcyclophosphamidepulsetherapyimprovedvisiontoavisualacuityof0.01,CFF20Hzintherighteyeand0.4,30Hzintheleft.Sincethevisualprognosisforanti-aquaporin-4antibodyseropositiveopticneuritisisnotasgoodasthatforidiopathicopticneuritis,patientstreatedforopticneuritisshouldbetestedfortheanti-aquaporin-4antibody.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）27（12）：1747.1751,2010〕Keywords：Sjogren症候群，抗アクアポリン4抗体，視交叉，視神経炎．Sjogrensyndrome,anti-aquaporin-4antibody,opticchiasm,opticneuritis.1748あたらしい眼科Vol.27，No.12，2010（116）高くないことが報告されている7）．また，抗AQP4抗体陽性の視神経炎患者において抗SS-A/Ro抗体，抗SS-B/La抗体が見出されることがある1）．SjSに抗AQP4抗体陽性の球後視神経炎が合併した症例に対して，ステロイドのパルス治療では反応がなかったが，自己免疫疾患の治療によく用いられるシクロホスファミドのパルス治療を行ってみたところ比較的良好な効果を得たので報告する．I症例患者：62歳，女性．主訴：左眼視力低下．現病歴：1週間前からの左眼視力低下を自覚し，2008年9月1日東京女子医科大学病院（以下，当院）眼科受診．全身既往歴：SjS，両腎結石．家族歴：特記すべきことなし．眼科的既往歴：1987年他院にて抗核抗体320倍，抗SS-A/Ro抗体128倍，ガム試験1ml以下，Schirmer試験両眼2mmとの結果でSjSと診断された．1994年右眼角膜ヘルペスを発症し，以後くり返していた．1996年右眼眼脂が増加し，当院受診した．虹彩炎が強く，虹彩後癒着となった．1997年豚脂様角膜裏面沈着物を伴う虹彩炎，眼底周辺部に出血，滲出斑を認めた．両眼肉芽腫性ぶどう膜炎としてサルコイドーシスも疑われ，全身精査を行ったが，胸部コンピュータ断層撮影（CT），核医学検査，ガリウムシンチグラフィーでは異常がなく否定された．その後も定期的に通院していた．現病歴：2008年8月6日の定期検査で，右眼視力は20cm眼前指数弁，左眼視力（1.0）であり眼科的所見としては従前と変わりはなかった．2008年8月末に左眼視力が低下し，2008年9月1日に受診した．前駆症状としての感冒や頭痛はなかった．9月1日受診時所見：矯正視力は右眼20cm眼前指数弁，左眼（0.15）であった．眼圧は正常であり，中心フリッカー値は右眼12Hz，左眼23Hzと両眼とも低下していた．右眼は虹彩後癒着により散瞳せず，過熟白内障を認めたため眼底は透見できなかった．左眼は軽度の白内障がある以外は前眼部・中間透光体に異常なく，眼底検査でも視神経乳頭に発赤，腫脹は認めなかった．左眼のフルオレセイン蛍光眼底検査では初期から後期に至るまで神経乳頭より蛍光漏出は認めず，網膜血管にも特記すべき所見はなかった．Goldmann視野計での検査では，右眼には耳側の感度低下を認め，左眼ではMariotte盲点の拡大と中心耳側の感度低下を認め，両耳側半盲様の視野異常と考えられた（図1）．ガドリウム造影後の磁気共鳴画像（MRI）では，眼窩内の視神経には異常を認めなかったが，視交叉レベルの前額断左眼右眼図1初診時視野（Goldmann視野計）右眼は耳側全体に視野の沈下を認め，左眼は中心視野の耳側から下方にかけての視野の沈下と盲点の拡大を認めた．図2aMRIガドリニウム造影後T1強調画像冠状断（視交叉レベル）視交叉部（矢印）が肥大し，左半分を中心に造影効果が認められる．図2bMRIガドリニウム造影後T1強調画像冠状断（眼窩レベル）眼窩内の視神経（矢印）には左右差なく，腫大などは認めなかった．（117）あたらしい眼科Vol.27，No.12，20101749（図2）では視交叉自体が軽度腫大しており，左側に偏った造影効果を認めた．大脳半球や副鼻腔には異常は認められなかった．脊髄は椎間板ヘルニアを認めたが，それ以外の脊髄の信号強度は保たれていた．血液，尿検査では抗SS-A/Ro抗体500U/ml以上，抗SS-B/La抗体61.3U/ml，抗核抗体1,280倍であった．これらの検査結果よりSjSが関与した球後視神経炎と診断した．ステロイド薬をはじめとする免疫抑制薬の全身投与にあたり全身管理が必要なため，当大学の膠原病リウマチ痛風センターに紹介し，精査加療目的で2008年9月8日に入院となった．入院後の経過：入院直後の矯正視力は右眼20cm指数弁，左眼（0.05），中心フリッカー値は右眼9Hz，左眼11Hzであった．視神経炎以外には明らかな神経症状がなく，SjSの腺外症状も認めなかった．視神経炎に対してステロイドパルス（1,000mg/日）を3日間と後療法としてのプレドニゾロン内服（60mg/日）を実施した．しかし，ステロイド薬単独では早期効果を得られなかった．そのため，入院1週間後よりSjSが基礎疾患にあることを考慮し，膠原病に伴う難治性視神経症に効果があったと報告されているシクロホスファミドパルス（600mg/日，体表面積当たり400mg/m2を3日間）を行ったところ，左眼中心フリッカー値は19Hzと改善したため，さらに10月7日からの3日間，11月6日から3日間の計3回のシクロホスファミドパルス（600mg/日）を施行した．並行して東北大学神経内科に抗AQP4抗体の測定を依頼し，2回目と3回目のシクロホスファミドパルス療法の間に陽性との結果を得た．自己抗体の関与という点でB細胞を特に抑制するとされるシクロホスファミドは適した治療と考えられ，実際臨床的に有効であったため，その後も続行した．2回目シクロホスファミドパルスを施行後には右眼視力（0.01），左眼視力（0.3），中心フリッカー値右眼14Hz，左眼20Hzであった．1回目のシクロホスファミドパルス後よりプレドニゾロン内服を60mg/日から徐々に漸減した．その後両眼点状表層角膜炎の悪化改善により視力の変動はあったが，2009年5月には左眼視力は（0.4），中心フリッカー値は治療7カ月後の2009年4月には30Hzであった．また，右眼視力は（0.01）と横ばいのままであったが，中心フリッカー値は徐々に改善し，3回目施行後にはやや変動はあるものの17から20Hzまで改善した．治療8カ月後の視野検査でも，両眼に改善がみられた（図3）．なお，経過を通じて視神経炎以外には明らかな神経症状はなく，脳や脊髄のMRIにも異常は認められなかった．II考按本例は疾患特異的自己抗体の存在，ガム試験，Schirmer試験と蛍光色素検査の結果から1999年の厚生省研究班の改訂診断基準を満たしておりSjSと診断された．本症例の視力低下は眼底に特記すべき所見もなく，頭部MRIにて視交叉部視神経に造影効果を伴う軽度腫大を認め，他の原因を示唆する所見がなかったことにより，視交叉部視神経炎と診断された．SjSに視神経炎を合併した症例の報告はすでに多数なされている7～10）．しかし，郷らが過去の邦人6症例についてまとめているが，特発性視神経炎に比べるとステロイドパルス療法に対する反応は良くない7）．SjSに伴う中枢神経障害に対してはステロイドパルス療法のほかにシクロホスファミドをはじめとする免疫療法や抗凝固療法，血漿交換療法などが試みられている．Williamsらの18例のミエロパチーに対する治験の検討ではステロイド単独療法は8例中5例で無効であり，シクロホスファミドまたはクロラムブシルの併用を推奨している11）．Sophieらも82例の検討からミエロパチーや末梢神経障害に対するシクロホスファミドの有効性を強調している12）．従来，SjS以外にも，自己免疫疾患患者や自己抗体陽性患者に視神経症が合併することが報告されてきた13～16）．全身性エリテマトーデスに伴う視神経症に関しては報告も多く，SjSに伴う場合と同じく，ステロイド薬への反応がしばしば良くないことやシクロホスファミドに反応することが報告されている14～16）．自己免疫疾患に伴う視神経症は，自己抗体と関連する血管炎や血流障害が視神経症に関与していると考えられ，臨床経過も多発性硬化症との関連の大きい特発性視神経炎とは異なり，視力低下が強く回復も不良の傾向がある．これら過去の自己免疫疾患に伴う視神経症の例も今回のように抗AQP4抗体陽性の症例が含まれていた可能性が推測される13）．アクアポリンは細胞膜水チャンネル蛋白であり，中枢神経ではそのうちのAQP4がアストロサイトの足突起に認められている4,6）．これに対する自己抗体が産生さ左眼右眼図3治療8カ月後の視野（Goldmann視野計）右眼は初診時に比べると，特に耳側視野が回復してきたが，盲点と中心視野を含む中心暗点が残存している．左眼も中心視野が回復してきたが，耳側に傍中心暗点が残存している．1750あたらしい眼科Vol.27，No.12，2010（118）れると中枢神経系アストロサイトが攻撃されることになる．この抗AQP4抗体はいわゆる視神経脊髄型多発性硬化症やこれと同一疾患ではないかといわれている視神経脊髄炎（NMO）に最近頻繁に見出されている抗体であり，この疾患の単なるマーカーではなく主たる病因の一つではないかと推定されている4,5）．近畿大学の中尾らは28例の抗AQP4抗体陽性例と46例の陰性例の視神経炎患者を比較し，陽性患者には以下の特徴があると述べている．年齢的には比較的高齢者が多く，性別では圧倒的に女性が多い．視野は中心暗点，両耳側半盲，水平半盲が出やすく，抗核抗体，抗SS-A/Ro抗体，抗SS-B/La抗体などの自己抗体が陽性であることが多いことも特徴となっている1）．本症例も中尾らの述べた特徴をもっていた．すなわち60歳と比較的高齢の女性で両耳側半盲様の視野異常を認めた．自己抗体もSjSに関連した自己抗体を認めた．抗AQP4抗体陽性視神経炎に対して最も効果のある治療法は何かという点に関しては，ステロイドパルス，シクロホスファミドパルスや血漿交換法などの治療法を直接比較した研究はなく，まだ定まっていない．中尾らは抗AQP4抗体陽性の視神経炎にはステロイドパルス療法が効きにくい例がかなりあると報告をしている．そして，治療としてはまずステロイドパルス治療を行い，抗AQP4抗体が陽性の場合でかつステロイドパルス無効例には血漿交換を行い，維持療法として少量のステロイド薬か免疫抑制薬を勧めている1）．NMOの治療において推奨される単純血漿交換ではグロブリンやアルブミンをはじめとする血漿中の有用成分も除去され，ほぼ全血漿を他人の血漿に入れ替える．そのため，肝炎ウイルスやヒト免疫不全ウイルス（HIV），ヒトT細胞白血病ウイルス（HTLV）など血漿感染の危険性が増大し，ショック，アレルギーによる全身発疹，循環器系障害など重篤な症状の発生の危険があり，施行前の全身検索が重要である2,17）．抗AQP4抗体陽性視神経炎での発症年齢は中年から高年が多く，全身状態などから単純血漿交換の施行困難な例も存在する可能性がある．本症例は62歳と高齢であり，ステロイドパルス療法では視力回復が思わしくなく，その時点では抗AQP4抗体陽性の結果が未確認であったこと，膠原病に伴う難治性視神経症にシクロホスファミドは一定効果があったと報告されていることもあり，本症例ではシクロホスファミドパルス療法を施行し，比較的良好な結果を得た7,11,13～15）．ステロイド薬は末梢の白血球細胞の数，分布や機能に対して強く働き，組織マクロファージや他の抗原提示細胞の機能を抑制する．液性免疫よりも細胞免疫のほうをより抑制するが，一次的な抗体応答が消失し，持続的使用により，過去に確立した抗体応答も低下していき，結果的には液性免疫も抑制する．一方，シクロホスファミドはDNAアルキル化作用および代謝拮抗作用により，細胞毒作用をもち，T細胞よりB細胞に強く作用する傾向がある．B細胞をおもに抑制することにより，T細胞とB細胞は相互作用をするため，結果的にT細胞の機能も抑制し，免疫抑制効果が高い．また，血液脳関門を通過し，中枢神経系の局所で抗炎症作用を発揮する効果もあるといわれている．シクロホスファミドの副作用として白血球減少，感染症，消化管潰瘍，膀胱炎，不妊，奇形，白血病を誘発する危険性などがあり，総投与量に比例して，副作用の頻度が高まるとされている．パルス療法は，総投与量を減らし，結果として副作用を減らすことができるので本症例でも採用した18,19）．日本人の体格の小ささ，副作用に対する耐性の低さなどを考慮し，当院ではシクロホスファミドパルスの1日投与量は400.600mg/m2で，4週間間隔で投与している．そして副作用の一つである出血性膀胱炎を防ぐため，全例大量輸液とメスナの併用をし，当日と翌朝は頻回に検尿を施行している．感染症対策として，ステロイド大量投与の場合と同様に，入院中は2週間ごとにIgGなどで免疫状態のモニタリングをし，b-d-グルカンやサイトメガロウイルスアンチゲネミアなどで感染症のモニタリングや，ニューモシスチス肺炎予防にバクタ内服を行っている．筆者らの症例は，SjSに合併する難治性の視神経症と当初から予想されたので，ステロイドパルス療法が無効であったときシクロホスファミドパルス療法を選択し比較的良好な結果を得た．その途中で抗AQP4抗体が陽性だと判明したのだが，抗AQP4抗体陽性視神経炎にシクロホスファミドパルス療法が有効である可能性を示唆する症例でもあると考え報告した．予後良好な特発性視神経炎に対しては，ステロイド大量療法か無治療での経過観察かを選ぶことが一般的である．ステロイド大量療法か経過観察の二択を機械的に当てはめると，特発性視神経炎に混じっている抗AQP4抗体陽性視神経炎患者を無治療で経過観察する例が出て，その場合予後不良となる可能性が高くなるので注意すべきであろう．視神経炎患者が受診した場合，種々の視機能検査，MRI検査を行うが，抗AQP4抗体の検査はまだ一般的ではない．抗AQP4抗体の有無は単に診断に役に立つだけでなく，治療方針も大きく異なるため，今後は必須の検査になってくると考えられる．文献1）中尾雄三，山本肇，有村英子ほか：抗アクアポリン4抗体陽性視神経炎の臨床的特徴．神経眼科25：327-342,20082）吉岡雅之，仲田由紀，谷口洋ほか：二重膜濾過血漿交換が有効であった抗アクアポリン4抗体陽性neuromyelitisopticaの62歳女性例．神経内科69：82-88,20083）久保玲子，若倉雅登：自己免疫性視神経症．あたらしい眼科26：1343-1349,20094）田中恵子：臨床と疫学．あたらしい眼科26：1301-1306,（119）あたらしい眼科Vol.27，No.12，2010175120095）松下拓也，吉良潤一：多発性硬化症・視神経脊髄炎の免疫学的背景．あたらしい眼科26：1315-1322,20096）三須建郎，藤原一男，糸山泰人：視神経脊髄炎の病理学的特徴．あたらしい眼科26：1307-1314,20097）郷佐江，山野井貴彦，古田歩ほか：両側難治性視神経症の背景にSjogren症候群が存在した1例．神経眼科21：47-53,20048）HaradaT,OhasiT,MiyagishiRetal：OpticneuropathyandacutetransversemyelopathyinprimarySjogren’ssyndrome.JpnJOphthalmol39：162-165,19959）船本由香，小暮美津子，八代成子ほか：ブドウ膜炎および視神経炎で発症した原発性Sjogren症候群の1例．眼臨92：1153-1157,199810）桶谷美香子，出口治子，大久保忠信ほか：球後視神経炎を合併し，皮膚血管炎を呈したSjogren症候群の1症例．リウマチ39：847-852,199911）WilliamsCS,ButlerE,RomanGCetal：TreatmentofmyelopathyinSjogrensyndromewithacombinationofprednisoneandcyclophosphamide.ArchNeurol58：815-819,200112）SophieD,JeromeS,Anne-LaureFetal：NeurologicmanifestationsinprimarySjogrensyndrome,astudyof82patients.Medicine83：280-291,200413）MokCC,ToCH,MakAetal：Immunoablativecyclophosphamideforrefractorylupus-relatedneuromyelitisoptica.JRheumatol35：172-174,200814）RosenbaumJT,SimpsonJ,NeuweltCM：Successfultreatmentofopticneuropathyinassociationwithsystemiclupuserythematosususingintravenouscyclophosphamide.BrJOphthalmol81：130-132,199715）Galindo-RodriguezG,Avina-ZubietaA,PizarroSetal：Cyclophosphamidepulsetherapyinopticneuritisduetosystemiclupuserythematosus,anopentrial.AmJMed106：65-69,199916）SiatkowskiRM,ScottIU,VermAMetal：Opticneuropathyandchiasmopathyinthediagnosisofsystemiclupuserythematosus.JNeuro-Ophthalmol21：193-198,200117）WatanabeS,NakashimaI,MisuTetal：TherapeuticefficacyofplasmaexchangeinNMO-IgG-positivepatientswithneuromyelitisoptica.MultipleSclerosis13：128-132,200718）AduD,PallA,LuqmaniRAetal：Controlledtrialofpulseversuscontinuousprednisoloneandcyclophosphamideinthetreatmentofsystemicvascul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		<title>高齢者に発生した視神経膠腫の1例（視交叉神経膠腫）</title>
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		<pubDate>Sat, 31 Jan 2009 06:45:24 +0000</pubDate>
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			<content:encoded><![CDATA[<p>&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;-Page1（121）1210910-1810/09/\100/頁/JCLSあたらしい眼科26（1）：121126，2009cはじめに成人の原発性視神経膠腫は，まれな疾患とされ1,2），小児では神経線維腫type1と関連し予後良好3,4）であるのと対照的に，通常は予後不良な悪性視神経膠腫57）とされている．初症状は突然の視力低下を呈し，急速に進行し，失明，死亡に至る812）．眼底は，視神経炎や虚血性視神経症に似た所見〔視神経乳頭の浮腫，蒼白（萎縮）〕を呈する13）．視路の神経膠腫の25％が視神経に限局し，残りが視交叉，視索に「浸潤する」13）．今回筆者らは，視交叉部が原発と考えられた高齢者の神経膠腫症例を経験したので報告する．患者は発症時85歳と視神経膠腫の既報のなかでは最高齢の部類で，その原発部位が視交叉部であると推定されることから，その治療〔別刷請求先〕深作貞文：〒113-8602東京都文京区千駄木1-1-5日本医科大学眼科学教室Reprintrequests：SadafumiFukasaku,M.D.,D.MSc.,DepartmentofOphthalmology,NipponMedicalSchool,1-1-5Sendagi,Bunkyo-ku,Tokyo113-8602,JAPAN高齢者に発生した視神経膠腫の1例（視交叉神経膠腫）深作貞文＊1,2藤江和貴＊1前原忠行＊3新井一＊4若倉雅登＊1＊1井上眼科病院＊2日本医科大学眼科学教室＊3順天堂大学医学部放射線医学講座＊4順天堂大学医学部脳神経外科学講座ACaseofPrimaryOpticGlioma（OriginatingintheChiasma）inan85-Year-OldFemaleSadafumiFukasaku1,2）,WakiFujie1）,TadayukiMaehara3）,HajimeArai4）andMasatoWakakura1）1）InouyeEyeHospital,2）DepartmentofOphthalmology,NipponMedicalSchool,3）DepartmentofRadiology,JuntendoUniversity,SchoolofMedicine,4）DepartmentofNeurosurgery,JuntendoUniversity,SchoolofMedicine高齢女性での視交叉部神経膠腫を発症したまれな症例を経験したので報告する．症例は85歳，女性．左眼耳側の視野異常を主訴に井上眼科病院（以下，当院）に来院，前眼部は白内障を認め，眼底は左視神経乳頭がやや蒼白であった．左相対的瞳孔求心路障害（RAPD）陽性，左眼中心フリッカー値低下，Amsler検査で両耳側の暗点，Goldmann視野計にて両耳側半盲を認めた．以上より視交叉の病変を疑い，頭部磁気共鳴画像（MRI）を施行した．視交叉部視神経膠腫が強く疑われ，患者は順天堂大学病院（以下，同院）脳神経外科にて化学および，放射線治療を施行された．退院後当院眼科での経過観察中，再び左眼視力低下，フリッカー値低下をきたした．同院にて副腎皮質ステロイド薬治療を受けたが，状態は悪化し当院初診から1年後永眠した．高齢者の突然の視力低下を呈する疾患としては，視神経膠腫はきわめてまれであり，診断過程では画像検査（MRI）が有用であった．年齢と病変部位（視交叉部）を考慮して化学および，放射線治療が施行された．しかしながらこの疾患の予後は依然として不良であった．Wereportararecaseofopticchiasmalgliomainaveryelderlyfemale.Thepatient,85yearsofage,present-edwithtemporalvisualelddefectinherlefteye.Slit-lampexaminationdisclosedbilateralcataract；fundscopyrevealedapaleleftopticdisc.Inthelefteye,relativeaerentpupillarydefect（RAPD）waspositive,andcentralickerfrequency（CFF）waslow.Amsler’schartdisclosedbilateraltemporalscotoma.Goldmannperimetryrevealedbilateraltemporalhemianopia.Onthebasisofthesesignsandsymptoms,achiasmallesionwassuspected.Cranialmagneticresonanceimaging（MRI）stronglysuggestedanopticchiasmalglioma.Thepatientunderwentradiotherapyandchemotherapyatauniversityhospital.Duringpost-treatmentobservation,weagainfounddecreasedvisualacuityandCFFinthelefteye.Thepatientwasthereforehospitalizedandmedicatedwithste-roids.Despitethesemeasures,herconditiondeterioratedandshedied12monthsafterinitialpresentation.Primaryopticgliomasinveryelderlyindividuals,causeearlylossofvisionareveryrare.Insuchcases,cranialMRIwasusefulforearlydiagnosis.Consideringthispatient’sageandlesion（chiasmal）,sheunderwentradiotherapyandchemotherapy．Nevertheless,thecourseofthediseaseinthiscasewasunsatisfactory.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）26（1）：121126,2009〕Keywords：高齢者，視神経膠腫，視交叉，両耳側半盲，放射線治療．veryelderlyindividuals,opticglioma,opticchiasma,bitemporalhemianopia,radiotherapy.&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;-Page2122あたらしい眼科Vol.26，No.1，2009（122）方針，および経過につき参考になると思われるものである．I症例呈示患者：85歳，女性．初診：2007年5月18日．主訴：左眼耳側の視朦．現病歴：近医にて左眼白内障と指摘され2種類の点眼にて経過観察されていた．以前はよく見えていたというが，井上眼科病院（以下，当院）受診の半月前から左眼の主訴を感じていた．上記主訴にて当院初診となった．家族歴・既往歴：特記すべきことはない．初診時所見：視力は，VD＝0.04（0.09×sph＋5.00D（cyl1.50DAx95°），VS＝0.05（0.08×sph＋3.75D（cyl1.25DAx95°），眼圧は正常（右眼＝14mmHg，左眼＝16mmHg），眼位は外斜視であった．瞳孔不同はなく，眼球運動の制限なく，円滑であった．対光反射は左右とも迅速，十分で，相対的入力瞳孔反射異常（RAPD）はなかった．前眼部は，深前房，両眼白内障（E2）があり，散瞳がやや不良であった．眼底は，乳頭，黄斑，周辺部に異常はなかった．Amslerチャートで両耳側に暗点，動的視野計にて両耳側半盲を呈していた（図1）．フリッカー値は，右眼30Hz，左眼17Hzと左眼が有意に低下していた．視交叉病変が疑われ，頭部磁気共鳴画像法（MRI）を施行した．経過：再診時（2007年5月25日）視力は，VD＝0.03（0.2×sph＋5.00D（cyl1.50DAx95°），VS＝0.02（0.09×sph＋3.75D（cyl1.25DAx95°），静的視野計（Humphrey30-2fast-pac）にても両耳側半盲を認め，左眼は中心窩閾値が測定できなかった．MRI所見では，視交叉から右眼窩内視神経の腫大とガドリニウム増強効果を認め，視交叉は左右対称的に腫大と増強効果がみられた（図2，3）．下垂体には図1動的量的視野所見両耳側半盲を呈している．図2井上眼科病院初診時MRIT1強調画像（Gd造影）．矢印部に増強効果を呈している．&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;-Page3あたらしい眼科Vol.26，No.1，2009123（123）異常なく，硬膜，髄膜に増強効果は認めなかった．画像診断では，視交叉から右眼窩内視神経腫瘍で，神経膠腫の凝いが強いとされた．鑑別疾患としては悪性リンパ腫，肉芽腫性疾患が指摘された．当院神経眼科医の精査では，瞳孔は3.5mm同大で，対光反射は直接反応が両眼ともに迅速であり，左眼のRAPDが陽性であった．フリッカー値は，右眼2933Hz，左眼17Hzと低下していた．眼底は，乳頭の色がやや蒼白であった．以上の経過より視交叉部神経膠腫疑いとし，順天堂大学病院（以下，同院）脳神経外科へ紹介した．同院入院治療経過：6月初診時の同院MRI所見にて視交叉部神経膠腫と診断された（図4）．7月4日患者の両眼の視力低下が進行し（光覚弁），入院治療となった．治療は局所放射線療法が施行された．約1カ月間に48Gy（LINAC）照射された．同時に内服治療も試行され，開始時プレドニゾロン30mg/日であり，退院時は3mg/日となった．入院中の7月末の視力は，右眼（0.08），左眼（0.02）であり，MRI所見では腫瘍縮小を認め（図5），8月6日退院となった．9月に当院の再診時は，視力はVD＝（0.09×sph＋5.00D（cyl1.50DAx95°），VS＝0.04（0.04×sph＋3.75D（cyl1.25DAx80°），フリッカー値は右眼78Hz，左眼17Hzと両眼図3図2と同一症例のMRI（右視神経から視交叉部まで）T1強調画像（Gd造影）．矢印部に右視神経の腫大がみられる．図4順天堂大学病院受診時MRIT1強調画像（Gd造影）．視交叉部の腫大を認める．&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;-Page4124あたらしい眼科Vol.26，No.1，2009（124）がともに有意に低下していた．このときは右眼にRAPDが陽性であり，白内障（右眼に強い）を認め，左視神経乳頭は蒼白を呈していた．静的視野計は中心固視点が見えず計測できなかった．腫瘍が再び増大した可能性もあり，同院に再紹介となった．9月にテモダール療法のため入院となり，5日間100mg/日を内服した．その後全身倦怠感や胸部不快感があり，再度入院して点滴治療を行った．通院中も視力，視野に関しては改善傾向は認めなかった．さらにMRIで脳幹部にも造影効果を受ける部位も出現し，視交叉の病変も増大していたが，プレドニゾロン10mg投与で軽度改善した．12月末に全身状態悪化から入院し，視力は光覚弁であった．退院後自宅近くの病院で保存的治療を受けていたが，6月腫瘍の播種による頭蓋内ヘルニアをきたし，自宅にて永眠した．II考按成人の原発性視神経膠腫（opticglioma）は，中枢神経腫瘍の1％を占める1,2）まれな疾患である．小児では，毛様性星状細胞腫（pilocyticastrocytoma）で神経線維腫type1と関連し予後良好3,4）であるのに対し，一方，成人では予後不良な悪性視神経膠腫〔悪性星状細胞腫（astrocytoma）〕57）で，多くが数カ月以内に失明し，1年以内に死亡する812）．特徴的な所見として，急激な視力低下，および視神経炎や虚血性視神経症に似た眼底所見〔視神経乳頭の浮腫，蒼白（萎縮）〕を呈することが知られている13）．この時点では乳頭に異常所見が現れないものも多い9）．悪性視神経膠腫の鑑別診断として，突然の視力低下を示すものでは，視神経炎，虚血性視神経症がある8,10,13）．本症例でも，白内障で経過観察中に，両耳側の視野異常，視力の急速な低下という初期症状を呈しており，視神経乳頭は正常所見でRAPD陽性，フリッカー値の低下，静的および動的視野計での両耳側半盲所見に加え，MRIによる画像診断によって視神経膠腫が強く疑われたものであった．視神経膠腫の徴候や症状は，通常その腫瘍の解剖的浸潤程度に相関しているとされ，一側の遠位側の視神経が腫瘍に巻き込まれると片側の視機能不全をきたし（視力低下70％，視野欠損43％），眼底検査で，乳頭浮腫（41％），静脈の捩れ，視神経萎縮（14％），腫瘍による閉塞性乳頭血管の虚血性梗塞を呈することもある9,10）．本症例の視交叉部神経膠腫でも左眼の乳頭において初診時は白色調，3カ月後は蒼白であった．本疾患の診断においては，早期のMRI画像が強力な手段である12,14）．悪性視神経膠腫では，T1強調画像で脳実質と等信号輝度から低信号輝度，T2強調画像では，高信号輝度を示し，ガドリニウム造影剤ではわずかに増強される15,16）．Anaplasticastrocytomでは，造影剤で増強される肥厚した視神経や，視交叉，鞍上部の腫瘍がみられる10,15）．実際に本症例の当院初診時のT1強調造影画像では，視交叉において左右対称的に腫大と増強効果がみられていた．ここで先にあげた鑑別診断を検討した．虚血性視神経症の初期では眼窩内の腫瘍性病変を疑わせる他覚的所見を通常欠如しているとさ図5図4と同一症例の退院時MRIT1強調画像（Gd造影）．放射線療法後腫瘍は縮小した．&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;-Page5あたらしい眼科Vol.26，No.1，2009125（125）れ9），多発性硬化症で特徴的な側脳室周辺の病変が，本症例のMRIではみられない10）．また視神経炎では，突然の視力低下，乳頭腫脹に加え球後痛がみられ，副腎皮質ステロイド薬の静脈注射で視力は急速に回復することが多い9）．これらの病態と比較検討してみると，この症例では球後痛はなく，視力も結果的に回復しなかったことから，本症例においては，視神経炎や虚血性視神経症は否定的であった．しかしながら，悪性視神経膠腫はまれな症例であるため，開頭術や生検を施行する前に，診断がつくのはごく限られた症例となっている14,17,18）．治療では，眼窩内視神経に限局するもの（前部型）では経過観察し，症状の進行があった場合外科的切除，放射線療法，化学療法併用（アクチノマイシン，ビンクリスチン）を行うが，視交叉，視索に発生あるいは浸潤したもの（後部型）では腫瘍の根治はむずかしく，外科的治療は限界があり，放射線治療を含むadjuvant療法が利用される12,14,17,19）．小児例では自然治癒もあり，臨床的に症状悪化がみられた場合は手術も行われ，予後は比較的良好である3,11,19）が，反対に成人の悪性視神経膠腫は視交叉，視索に沿って急速に視交叉，下垂体に浸潤するとされる8,13,16）．これらのことを考慮すると病変を縮小させるための手術は疑問とされ，腫瘍の部分摘出術の危険性は，生検術に比して疑いなく大きいと考えられている14,17）．一方では，放射線療法はより良い術後療法とみられており，施行された患者は，されない場合に比べてより長い生存率を示している17）．放射線療法を施行された患者の平均生存率期間は，9.7カ月とされ，化学療法を併用した場合としない場合では，それぞれ12.2カ月，8.8カ月との報告もあるが，統計的に有意ではないとされる9）．放射線治療を施行する場合，最適な放射線量は57Gy，または54Gy以下とされ，その量では周辺組織のダメージを避けることができる1,2,14,20）．病変が片側の場合には補助的療法も残りの対眼を維持するために考慮される必要がある．本症例では，年齢（85歳）と，また家族の意向もあり，手術ではなく放射線治療が同院で施行された．現在可能な治療法では予後を改善することはできないが，部分的には放射線治療で病状進行の抑制はできる10）．今回本患者には，約33日間で48Gyが照射された．照射後の患者の自覚所見は改善がみられ，眼底は，視神経乳頭がなお蒼白を呈していたが，その他の副作用であるⅢ，Ⅳ，Ⅵ脳神経の障害などは確認されていない．本症例では2回目の入院以後は，視力は光覚弁となっていた．その後も同院にて副腎皮質ステロイド薬による内科的治療を受けていたが，12月末に全身状態悪化から入院した．ただ意識は清明であり，流動食によって体力は維持されていた．退院後は，自宅近くの病院で保存的治療を受けていたが，6月初旬に腫瘍の播種による頭蓋内ヘルニアをきたし，自宅にて永眠した．当院初診から約1年であった．悪性視神経膠腫の確定診断は，開頭術による生検でなされる（前述）．その組織形はglioblastomaや，低悪性度astro-cytomaが報告されてきた8,10）．成人の視神経膠腫の予後は不良であり，平均生存期間はanaplasticastrocytomaで8.1カ月，glioblastomaで8.3カ月と報告されている10,14）．本症例の患者は発症時85歳と視神経膠腫の既報のなかでは最高齢の部類に入り，また疾患の原発部位が，片側の視神経から視交叉部であると推定され，以上の点により当疾患の診断過程，他の疾患との鑑別点，治療方針，および経過につき眼科的に参考になると思われるものである．文献1）SafneckJR,NapierLB,HallidayWC：Malignantastrocy-tomaoftheopticnerveinachild.CanJNeurolSci19：498-503,19922）HamiltonAM,GarnerA,TripathiRCetal：Malignantopticnerveglioma.BrJOphthalmol57：253-264,19733）RushJA,YoungeBR,CampbellRJetal：Opticglioma：long-termfollow-upof85histopathologicallyveriedcases.Ophthalmology89：1213-1219,19824）EggersH,JakobiecFA,JonesIS：Opticnervegliomas.DiseasesoftheOrbit（edbyJonesIS,JakobiecFA）,p417-433,Harper&amp;Row,NewYork,19795）RuddA,ReesJE,KennedyPetal：Malignantopticnervegliomasinadults.JClinNeuro-ophthalmol5：238-243,19856）CummingsTJ,ProvenzaleJM,HunterSBetal：Gliomasoftheopticnerve：histological,immunnohistochemical（MIB-1andp53）,andMRIanalysis.ActaNeuropathol99：563-570,20007）SpoorTC,KennerdellJS,MartinezAJetal：Malignantgliomasoftheopticnervepathways.AmJOphthalmol89：284-292,19808）HoytWF,MeshelLG,LessellSetal：Malignantopticgliomaofadulthood.Brain96：121-132,19739）WabbelsB,DemmlerA,SeitzJetal：Unilateraladultmalignantopticnerveglioma.GraefesArchClinExpOph-thalmol242：741-748,200410）HartelPH,RosenC,LarzoCetal：Malignantopticnerveglioma（Glioblastomamultiforme）：Acasereportandlit-eraturereview.WVaMedJ102：29-31,200611）AlbersGW,HoytWF,FornoLSetal：Treatmentresponseinmalignantopticgliomaofadulthood.Neurolo-gy38：1071-1074,198812）AstrupJ：Naturalhistoryandclinicalmanagementofopticpathwayglioma.BrJNeurosurg17：327-335,200313）KosmorskyGS,MillerNR：Inltrativeopticneuropathies.Walsh&amp;Hoyt’sClinicalNeuro-Ophthalmology（edbyMillerNR,NewmanNJ）,Chapter15：681-689,Williams&amp;Wilkins,Baltimore,199814）MiyamotoJ,SasajimaH,OwadaKetal：Surgicaldecisionforadultopticgliomabasedon［18F］uorodeoxyglucose&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;&#8212;-Page6126あたらしい眼科Vol.26，No.1，2009（126）positronemissiontomographystudy─casereport─.Neu-rolMedChir（Tokyo）46：500-503,200615）TanakaA：Imagingdiagnosisandfundamentalknowl-edgeofcommonbraintumorsinadults.RadiatMed24：482-492,200616）中尾雄三：腫瘍による視神経症．眼科プラクティス，第5巻これならわかる神経眼科（根木昭編），p198-201，文光堂，200517）DarioA,IadiniA,CeratiMetal：Malignantopticgliomaofadulthood.Casereportandreviewofliterature.ActaNeurolScand100：350-353,199918）ManorRS,IsraeliJ,SandbankU：Malignantopticgliomaina70-year-oldpatient.ArchOphthalmol94：1142-1144,197619）宮崎茂雄：視神経膠腫．眼科診療プラクティス眼科診療ガイド（丸尾敏夫，本田孔士臼井正彦，田野保雄編），p467，文光堂，200420）北島美香：中枢神経系放射線治療後の変化．画像診断26：922-931,2006＊＊＊</p>
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