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	<title>あたらしい眼科オンラインジャーナル &#187; 角膜炎</title>
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		<title>アジスロマイシン点眼を中心に治療した両眼性非定型抗酸菌角膜炎の1例</title>
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		<pubDate>Fri, 30 May 2025 15:21:18 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[Mycobacterium chelonae]]></category>
		<category><![CDATA[アジスロマイシン点眼]]></category>
		<category><![CDATA[角膜炎]]></category>
		<category><![CDATA[非定型抗酸菌]]></category>

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		<description><![CDATA[《第60回日本眼感染症学会原著》あたらしい眼科42（5）：603.608，2025cアジスロマイシン点眼を中心に治療した両眼性非定型抗酸菌角膜炎の1例向井規子田尻健介武市有希也喜田照代大阪医科薬科大学眼科学教室CACas [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《第60回日本眼感染症学会原著》あたらしい眼科42（5）：603.608，2025cアジスロマイシン点眼を中心に治療した両眼性非定型抗酸菌角膜炎の1例向井規子田尻健介武市有希也喜田照代大阪医科薬科大学眼科学教室CACaseofBilateralAtypicalMycobacterialKeratitisPrimarilyTreatedwithTopicalAzithromycinDihydrateSolutionNorikoMukai,KensukeTajiri,YukiyaTakeichiandTeruyoKidaCDepartmentofOphthalmology,OsakaMedicalandPharmaceuticalUniversity,TakatsukiC目的：感染経路が不明の両眼性非定型抗酸菌角膜炎に対し，アジスロマイシン点眼を中心に加療した症例を経験したので報告する．症例：53歳，女性．両眼角膜混濁で経過観察中，左眼に毛様充血，多くの豚脂様角膜後面沈着物（KPs）を伴う強い虹彩炎を認めた．ヘルペス性角膜ぶどう膜炎を疑い，2カ月加療するも改善せず，両眼に境界不明瞭な角膜実質浸潤巣がみられた．角膜擦過物の抗酸菌検査を施行したところ，直接蛍光検査で陽性，培養検査および質量分析でCMycobacteriumchelonaeを同定した．アジスロマイシン点眼とモキシフロキサシン点眼，クラリスロマイシンとモキシフロキサシン内服の多剤併用療法を開始したが，炎症は遷延化した．8カ月後，感染病巣は縮小・瘢痕化し，抗酸菌検査も陰性となった．結論：抗菌薬や抗真菌薬，抗ヘルペス薬で軽快しない特異的所見の角膜炎は本症を鑑別する必要がある．CPurpose：ToCreportCaCcaseCofCbilateralCatypicalCmycobacterialCkeratitisCwithCanCunknownCinfectionCrouteCthatCwasCprimarilyCtreatedCwithCtopicalCazithromycinCdihydrateCsolution.CCase：ThisCstudyCinvolvedCaC53-year-oldCfemalebeingmonitoredforbilateralcornealopacitiesinwhomciliaryhyperemiaandmarkediritisaccompaniedbysigni.cantCkeraticprecipitates（KPs）developedCinCherCleftCeye.CWeCsuspectedCherpeticCkeratouveitisCandCadminis-teredCanti-herpeticCtreatmentCforC2Cmonths.CHowever,CnoCimprovementCwasCobserved,CandCcornealCstromalCin.ltrateswithunde.nedbordersappearedbilaterally.Anacid-faststaintestwasperformedoncornealscrapings,whichCtestedCpositiveCbyCdirectC.uorescenceCexamination.CMoreover,CcultureCtestingCandCmassCspectrometryCrevealedCMycobacteriumCchelonae.CMultidrugCcombinationCtherapyCforCmycobacterialCkeratitisCwasCinitiated,Cinclud-ingCtopicalCapplicationCofCazithromycinCandCmoxi.oxacinChydrate,CasCwellCasCoralCclarithromycinCandCmoxi.oxacin.CAfter8months,thecornealin.ltratesbecamescarredandtheacid-faststaintest.ndingswerenegative.Conclu-sion：CornealCin.ammationCwithCspeci.cC.ndingsCthatCdoesCnotCimproveCwithCantibiotics,Cantifungals,CorCantiviralCmedicationsshouldbeconsideredM.chelonaeCkeratitis.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）C42（5）：603.608,C2025〕Keywords：非定型抗酸菌，角膜炎，Mycobacteriumchelonae,アジスロマイシン点眼．non-tuberculousmycobac-teria,keratitis,Mycobacteriumchelonae,Azithromycindihydratesolution.Cはじめに非定型抗酸菌は，結核菌以外の培養可能な抗酸菌のことであり，非結核性抗酸菌ともよばれる．肺感染症がもっとも知られているが，角膜炎の起因菌となることもあり，おもなものとしてCMycobacteirumchelonae，MycobacteriumCfortui-tum，Mycobacteirumabcessusなどがあげられる1）．非定型抗酸菌による角膜炎はまれな疾患ではあるが，多彩な臨床症状を呈することから診断確定に時間を要し，難治性となることが知られている2）．今回，感染経路が不明の両眼性非定型抗酸菌（M.chelonae）角膜炎に対し，1％アジスロマイシン〔別刷請求先〕向井規子：〒569-8686大阪府高槻市大学町C2-7大阪医科薬科大学眼科学教室Reprintrequests：NorikoMukai,M.D.,Ph.D.,DepartmentofOphthalmology,OsakaMedicalandPharmaceuticalUniversity,2-7,Daigakumachi,Takatsuki-City,Osaka569-8686,JAPANC図1発症時の左眼細隙灯顕微鏡所見a,b：著明な毛様充血を認める．Cc：多くのCKPsを伴った強い虹彩炎を認める．Cd：フルオレセイン染色では，角膜上皮はまだらに不整で，上皮欠損は認めない．Ce：元来存在するびまん性の角膜混濁と，今回発症の強い虹彩炎による角膜浮腫を認めるが，新たな角膜浸潤は明確ではなかった．点眼を中心に薬物加療を施行したC1例を経験したので報告する．CI症例患者：53歳，女性．フィリンピン出身で介護ヘルパーとして日本で働いている．主訴：左眼視力低下．眼科既往歴：両眼角膜混濁に対して，2000年にフィリピンで，2002年に日本でレーザー治療（詳細不明）歴がある．2013年から当院へ通院し，2015年に右眼，2018年に左眼の翼状片切除術，2021年とC2022年に右眼アミロイド沈着に対して角膜上皮掻爬が施行されている．慢性的な角結膜炎，点状表層角膜炎，角膜混濁に対してC0.1％フルオロメトロン点眼およびC0.5％セフメノキシム塩酸塩点眼を両眼C1日4回継続していた．家族歴：母親とC11人兄弟のうち自身を含めてC7人に角膜混濁がある．現病歴：2023年C5月，左眼の痛みを伴う充血，視力低下を自覚し来院した．視力は右眼C0.1（0.1C×sph＋0.5D（Cyl.2.5DAx170°），左眼C10Ccm指数弁（矯正不能）．眼圧は右眼C10CmmHg，左眼10CmmHg，細隙灯検査で，左眼に著明な毛様充血と（図1a,b），多くの豚脂様角膜後面沈着物（keraticprecipitates：KPs）を伴う強い虹彩炎を認めた（図1c）．角膜上皮はまだらに不整（図1d）であった．患者は元来，角膜にびまん性の混濁があったが，この時点では強い前房内炎症および角膜浮腫は認めるものの，これまでの角膜所見と比較して新たな角膜浸潤は明らかではなかった（図1e）．眼底所見は透見不良で詳細不明であった．経過：多くの豚脂様CKPsを伴った強い虹彩炎と，前房内炎症による角膜浮腫を認めたため，ヘルペス性角膜ぶどう膜炎と考え，0.1％ベタメタゾン点眼左眼C1日C6回，3％アシクロビル眼軟膏左眼C1日C5回，バラシクロビル塩酸塩錠C1,000mg/日内服の抗ヘルペス治療を開始した．その後，前房炎症は遷延化するもCKPsは軽快傾向となったため，0.1％ベタメタゾン点眼とC3％アシクロビル眼軟膏を漸減した．経過中に角膜上皮は上皮欠損の改善と悪化を繰り返した．7週後にKPsが再び増悪し，前房蓄膿が出現した（図2a）．9週後には角膜上皮欠損が拡大し（図2b），この時点になるとはっきりとした角膜浸潤巣が認められた（図2c），また，小さく浅いが左眼と同様の角膜浸潤巣を右眼にも認め（図2d），角膜上皮.離を伴っていた（図2e）．ここまでの経過として，多くのCKPsを伴った強い虹彩炎および角膜浮腫で発症し，ヘルペス性の角膜ぶどう膜炎に対する治療をするも反応は不良であり，角膜上皮欠損が軽快と再発を繰り返し，境界不明瞭な角膜実質浸潤が生じてきた．このため，一般的な角膜感染図2抗ヘルペス治療開始9週後の細隙灯顕微鏡所見a：KPsが再び増悪し，前房蓄膿が出現した．Cb：左眼のフルオレセイン染色では，角膜上皮欠損の拡大を認める．Cc：左眼の細隙灯顕微鏡所見では，境界が不明瞭な角膜浸潤巣の形成を認める．Cd：右眼の細隙灯顕微鏡所見で，範囲は小さく浅いが，左眼の角膜所見と同様な角膜浸潤巣が出現した．e：右眼のフルオレセイン染色では，角膜上皮欠損を伴っていた．症ではなく特殊な病原体による感染症を疑い，角膜擦過を施行し，一般細菌検査に加えて抗酸菌同定検査を施行した．抗酸菌検査では直接蛍光法にてガフキーC9号の菌量を認めた．本症例から検出した菌は，液体培地と小川培地での発育はなかった．しかし，一般細菌検査の培地で早期に発育し，質量分析を用いてCM.chelonaeと同定された．右眼の抗酸菌検査は陰性であったが，角膜上皮.離を伴った境界がやや不明瞭な淡い角膜実質浅層の小浸潤巣が認められ，左眼の角膜所見とまったく同様であったため，臨床的に両眼のCM.Cchelonaeによる角膜炎と診断し，C1％アジスロマイシン点眼両眼C1日2回，C0.5％モキシフロキサシン点眼両眼C1日C4回，クラリスロマイシンC400Cmg/日内服，モキシフロキサシン塩酸塩400Cmg/日内服の多剤併用療法を開始した．しかし，炎症所見は遷延化し，治療開始C3カ月後には右眼の虹彩後癒着が顕著となり，トロピカミド・フェニレフリンの結膜下注射を施図3非定型抗酸菌に対する薬物治療開始4カ月後の左眼細隙灯行した．治療開始C4カ月後，前房の炎症は改善傾向となった顕微鏡所見が，不明瞭な角膜浸潤は残存し，とくに左眼の角膜実質内へ前房炎症は改善したが，不明瞭な角膜浸潤巣は残存し，とくに実質内への血管侵入が著明である．の血管侵入が著明であった（図3）．この時点での左眼の角膜擦過物からは，直接蛍光法でガフキーC1号の菌がまだ認められた．その後，角膜浸潤巣は徐々に瘢痕化傾向となり，治療皮下混濁（図4a），左眼は角膜実質混濁があり，角膜実質内開始C8カ月後に結膜充血は消退し角膜擦過物の抗酸菌検査がへの新生血管が残存している（図4c）．視力は右眼（C0.06C×陰性となったため，治療を終了した．治療終了後C3カ月後のsph＋3.0D），左眼C0.01（矯正不能）と不良である．C現在，両眼に角膜上皮障害を認め（図4b,d），右眼は角膜上図4治療終了後3カ月後の細隙灯顕微鏡所見a,b：右眼は角膜上皮障害と上皮下混濁を認める．Cc,d：左眼は角膜上皮障害と角膜実質混濁を認め，実質内への新生血管が残存している．II考按非定型抗酸菌による眼感染症は，1965年にCTurnerとStinsonによって初めて報告された3）．Kheirらによる検討では，非定型抗酸菌による眼感染症のこれまでの報告として，眼窩内感染，眼瞼周囲皮膚感染，涙道炎，角膜炎，強膜炎，結膜炎，眼内炎，脈絡膜炎虹彩毛様体炎，ぶどう膜炎をあげており，なかでも角膜炎がC420眼中C290眼（69％）ともっとも多かった4）．また，検出された菌のなかではCM.CchelonaeがC179眼（42.6％）と最多であった4）．本症例においても検出されたCM.chelonaeは，非定型抗酸菌のうち迅速発育菌で，Runyon分類のCIV群に分類される5）．土壌，水，その他の自然界に広く分布し，皮膚や軟部組織での感染や，カテーテル関連感染症，移植術後感染症を引き起こし，同じく迅速発育菌であるCMycobacteriumabscessusと比較すると，肺への感染はまれで，2番目に多い感染臓器が眼であると報告されている6）．非定型抗酸菌による角膜炎は，なんらかの手術侵襲後に発症することが多く，とくに近年ではCLASIK後の報告が多い7）．わが国でもCLASIK術後感染症の一つとして注意がなC606あたらしい眼科Vol.42，No.5，2025されており2,8,9），そのほか白内障術後，全層角膜移植術後4）などで発症する．一方で笹川らは，1996年に実質型角膜ヘルペスに対するステロイド点眼加療後に発症したCM.Cchelo-nae角膜炎の症例をわが国で初めて報告し，海外既報においてもC69.6％（16/23例）でステロイド点眼が投与されていたことから，眼局所における免疫抑制状態が発症の危険因子であると述べている10）．本症例の感染経路は不明ではあるが，複数回のレーザー治療歴や翼状片手術，右眼角膜上皮掻爬術の手術歴については，左眼の侵襲的処置からC5年以上が経過していたため，発症の直接的原因としては考えにくい．両眼性の発症であることも本症例の特徴であるが，0.1％フルオロメトロン点眼液の投与が長期間両眼になされていたこと，介護ヘルパーとして入浴介助の際に不衛生な水を頻繁に顔に浴びていたことが発症の要因として考えられる．非定型抗酸菌角膜炎の特徴的な角膜所見は，境界不明瞭な実質内の斑状浸潤であり，衛星病巣を伴って花弁状の混濁を呈するものが知られている2）．一方，M.chelonae角膜炎では，病巣辺縁の毛羽立ち状所見や放射状の突起を伴った浸潤巣を呈するのもあり10），上皮欠損は必発ではなく8,10），病巣が上皮に覆われた“snow.ake-likeC”11），“crackedCwind-（106）shield”12）様病巣などの報告もある．さらに，これらの角膜の所見以外に，LASIK術後の集団感染の報告では毛様充血，前房内炎症，角膜後面沈着，前房蓄膿などの多彩な前眼部炎症所見がある8）．このように，特徴的な所見ではあるものの，角膜病変のみではなく，さまざまな病態が時間を追って認められることが，本疾患が確定診断に至るまでに時間がかかる要因の一つであると考えられる．本症例は角膜混濁に対するレーザー治療後角膜炎の既往があり，その後も角膜にびまん性の混濁を認めていた．今回はそれまで使用していたC0.1％フルオロメトロン点眼によって角膜所見がマスクされていた可能性はあるが，強い前房内炎症と角膜浮腫を認めるものの角膜浸潤は明らかではなく，多くのCKPsを伴った強い虹彩炎で発症したことが特徴的であったといえる．発症時には角膜上皮欠損は認めなかったが，そこから増悪・軽快を繰り返す角膜上皮欠損と前房蓄膿を生じ，最終的に，境界不明瞭な角膜実質浸潤が認められた．この経過は，一般的な細菌性角膜炎の経過とは異なっていたため，非定型抗酸菌による感染を疑ったのだが，確定診断に至るまでにはC2カ月を要した．非定型抗酸菌角膜炎に対する治療は，薬物治療が中心であるが，LASIK術後に生じた角膜炎に関しては，フラップ層間の洗浄や，病巣切除と薬剤移行の向上を目的にフラップ切除（amputation）も考慮するべきである9）．薬物療法では，多剤併用療法が推奨され1），局所投与のみならず全身投与も行うことが多い1,8）．M.chelonaeには通常の抗結核薬は無効であり，全身投与ではクラリスロマイシン（CAM）などのマクロライド系，ドキシサイクリン（DOXY）などのテトラサイクリン系，アミノ配糖体系であるアミカシン（AMK），あるいはフルオロキノロン系であるシプロフロキサシン（CPFX）などが選択され，局所点眼投与では，AMK,CAMに加えて，ガチフロキサシン（GFLX）やモキシフロキサシン（MFLX）点眼薬の有効性の報告があるC6,13.16）．本症例では，多剤併用療法を点眼と内服で施行した．今回検出されたCM.chelonaeの薬剤感受性試験の結果（表1）では，アジスロマイシン（AZM）とCMFLXがCAMKよりも感受性が高かったため，自家調整の必要がないC1％アジスロマイシン点眼を第一選択とし，0.5％モキシフロキサシン点眼を併用した．また，内服薬は，クラリスロマイシンの内服と，耐性化を考慮するべきという当院感染対策室の助言に従って，モキシフロキサシン塩酸塩の内服を選択した．しかし，治療期間はC8カ月間と長期に及び角膜擦過物の抗酸菌検査陰性化，毛様充血の消退，角膜浸潤の瘢痕化をもって治療を終了したが，角膜実質内の新生血管は残存している．なお，アジスロマイシン点眼の角膜炎への使用は適用外である．しかし，本症例は両眼の視力が不良の重症角膜感染症であったため，当院感染対策室の感染症専門医師と薬剤師との協議の結果，患者の視力予後を第一に考え，薬剤感受性が表1薬剤感受性試験結果CMZ＞3C2CCAM＜＝1CIPM＜＝2CAZM＜＝1CMEPM＞1C6CLVFXC4CAMK＜＝4CMFLXC2CTOB＜＝1CLZD＜＝2CMINO＞4CST＞4C0CMZ：セフメタゾール，IPM：イミペネム，MEPM：メロペネム，AMK：アミカシン，TOB：トブラマイシン，MINO：ミノサイクリン，CAM：クラリスロマイシン，AZM：アジスロマイシン，LVFX：レボフロキサシン，MFLX：モキシフロキサシン，LZD：リネゾリド，ST：スルファメトキサゾール・トリメトプリム．（MIC：μg/ml）もっとも良好な結果であったCAZMを局所投与薬剤として選択した．また，本症例のように長期使用する場合は，倫理委員会への申請をし，許可を得ることが望ましい．感染経路が不明であった両眼性非定型抗酸菌角膜炎に，1％アジスロマイシン点眼を中心とした多剤併用療法を施行したが，きわめて難治性であった．抗菌薬・抗真菌薬・抗ヘルペス薬とステロイド点眼投与で改善しない，強い虹彩炎を伴う特異的な角膜浸潤巣を呈する角膜炎は，本症を鑑別におく必要がある．利益相反：利益相反公表基準に該当なし文献1）YamamotoCA,CHattoriCT,CShimadaCHCetal：Mycobacteri-umabscessuscornealulcerfollowingsuturedclearcorne-alcataractincision.JpnJOphthalmolC54：499-500,C20102）上田真由美，外園千恵：非定型抗酸菌角膜炎．臨眼C70：C217-222,C20163）TurnerCL,CStinsonI：MycobacteriumCfortuitum.CasCaCcauseCofCcornealCulcer.CAmCJCOphthalmolC60：329-331,C19654）KheirCWJ,CSheheitliCH,CFattahCMACetal：NontuberculousCmycobacterialCocularinfections：aCsystematicCreviewCofCtheliterature.BioMedResIntC2015：164989,C20155）RunyonEH：Anonymousmycobacteriainpulmonarydis-ease.MedClinNorthAmC43：273-290,C19596）AkramSM,RathishB,SalehD：Mycobacteriumchelonaeinfection.StatPearls［Internet］C,CStatPearlsCPublishing,CTreasureIsland,USA,20237）BostanCC,CSlimCE,CChoremisCJCetal：SuccessfulCmanage-mentCofCsevereCpost-LASIKCMycobacteriumCabscessusCkeratitisCwithCtopicalCamikacinCandClinezolid,C.apCablation,CandCtopicalCcorticosteroids.CJCCataractCRefractCSurgC45：C1032-1035,C20198）YamaguchiCT,CBissen-MiyajimaCH,CHori-KomaiCYCetal：CInfectiouskeratitisoutbreakafterlaserinsitukeratomile-usisCatCaCsingleClaserCcenterCinCJapan.CJCCataractCRefractCSurgC37：894-900,C20119）山口剛史，鈴木崇：放線菌・非定型抗酸菌による細菌性角膜炎─見逃してはならない非典型例．臨眼C73：1406-1411,C201910）笹川智幸，阿部達也，大石正夫：非定型抗酸菌角膜炎のC1例．日眼会誌C100：464-470,C199611）MirateCDJ,CHullCDS,CSteelCJHCJrCetal：MycobacteriumCcheloneikeratitis：aCcaseCreport.CBrCJCOphthalmolC67：C324-326,C198312）RobinJB,BeattyRF,DunnSetal：Mycobacteriumchelo-neiCkeratitisCafterCradialCkeratotomy.CAmCJCOphthalmolC102：72-79,C198613）宮瀬太志，坂井翔太，小澤憲司ほか：診断ならびに治療に難渋したCMycobacteriumchelonaeによる角膜潰瘍のC1例．眼科C64：173-179,C202214）DalovisioCJR,CPankeyCGA,CWallaceCRJCetal：ClinicalCuse-fulnessCofCamikacinCandCdoxycyclineCinCtheCtreatmentCofCinfectionduetoMycobacteriumfortuitumandMycobacte-riumchelonei.RevInfectDisC3：1068-1074,C198115）HyonCJY,CJooCMJ,CHoseCSCetal：ComparativeCe.cacyCofCtopicalCgati.oxacinCwithCcipro.oxacin,Camikacin,CandCclar-ithromycinCinCtheCtreatmenCofCexperimentalCMycobacteri-umCchelonaeCkeratitis.CArchCOphthalmolC122：1166-1169,C200416）AbshireCR,CCockrumCP,CCriderCJCetal：TopicalCantibacte-rialtherapyformycobacterialkeratitis：potentialforsur-gicalCprophylaxisCandCtreatment.CClinCTherC26：191-196,C2004C＊＊＊</p>
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		<title>口蓋粘膜移植を用いた上眼瞼再建術後に生じた角膜炎の1 例</title>
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		<pubDate>Sat, 30 May 2020 15:23:30 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科37（5）：624.626，2020c口蓋粘膜移植を用いた上眼瞼再建術後に生じた角膜炎の1例中尾功江内田寛佐賀大学医学部眼科学講座CACaseofSevereKeratitisafterUpperE [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科37（5）：624.626，2020c口蓋粘膜移植を用いた上眼瞼再建術後に生じた角膜炎の1例中尾功江内田寛佐賀大学医学部眼科学講座CACaseofSevereKeratitisafterUpperEyelidReconstructionusingHardPalatalMucosalGraftsIsaoNakaoandHiroshiEnaidaCDepartmentofOphthalmology,FacultyofMedicine,SagaUniversityC目的：自己口蓋粘膜移植による上眼瞼再建後に生じた角膜炎のC1例を経験したので報告する．症例：80歳，男性．左上眼瞼基底細胞癌に対し，形成外科にて自己口蓋粘膜移植を用いた上眼瞼再建術が施行され，再建術後C1カ月の眼科受診時に著明な前房蓄膿を伴う角膜潰瘍を認めた．角膜擦過物の培養より口腔内常在菌であるCStreptococcusCanginosusが検出され，肺膿瘍の治療に準じて加療することで感染は鎮静化した．口蓋粘膜から持ち込まれた口腔内常在菌により生じた角膜炎と推測された．結論：自己口蓋粘膜移植による眼瞼再建術後は角膜障害が生じうる．また，口腔内常在菌による術後角膜感染症に注意する必要がある．CPurpose：Toreportacaseofseverekeratitisthatoccurredafterreconstructionoftheuppereyelidbyautolo-gousCpalatalCmucosalCtransplantation.CCase：AnC80-year-oldCmaleCpatientCunderwentCeyelidCreconstructionCusingCautologouspalatalmucosaltransplantationforupperlefteyelidbasalcellcarcinomabyplasticsurgery.At1-monthpostreconstruction,keratitiswithmarkedanteriorchamberabscesswasobserved.Streptococcusanginosus,anoralbacteria,wasdetectedfromthecultureofcornealscrapings.Despitetheadministrationofgati.oxacineyedrops,cefmenoximeCeyeCdrops,CtobramycinCeyeCdrops,CandCintravenousCampicillin/sulbactamCtheCocularC.ndingsCfailedCtoCimprove.CHowever,CkeratitisCimprovedCbyCinitiationCofCintravenousCceftriaxoneCandCclindamycinCaccordingCtoCtheCtreatmentCofCpulmonaryCabscess.CWeCpresumedCthatCtheCkeratitisCwasCcausedCbyCoralCbacteriaCbroughtCfromCtheCpalatalCmucosa.CConclusion：AfterCeyelidCreconstructionCbyCautologousCpalatalCmucosalCtransplantation,CattentionCshouldbepaidtocornealinfectionscausedbyoralbacteria.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）37（5）：624.626,C2020〕Keywords：眼瞼基底細胞癌，口蓋粘膜移植，角膜炎，口腔内細菌，日和見感染．eyelidbasalcellcarcinoma,hardpalatalmucosalgraft,keratitis,oralbacteria,opportunisticinfection.Cはじめに眼瞼悪性腫瘍が進行し，切除術により大きな組織欠損を生じる場合には再建術の併用が必要となる．一般に，眼瞼前葉は眼瞼，側頭，前額などからの皮弁で再建し，眼瞼後葉は自己口蓋粘膜や鼻中隔軟骨粘膜で再建される1.6）．術後の眼瞼腫脹が強い場合は眼球の診察が困難となる．今回，自己口蓋粘膜移植による上眼瞼再建術後に，口蓋粘膜から持ち込まれた口腔内常在菌によると思われる重篤な角膜炎を生じたC1例を経験したので報告する．I症例患者：80歳，男性．主訴：左眼瞼腫脹．既往歴，家族歴：特記事項なし．現病歴：2004年頃から左眼瞼腫脹を自覚．徐々に増大傾向だったためC2009年C8月，近医眼科を受診した．左上眼瞼〔別刷請求先〕中尾功：〒849-8501佐賀県佐賀市鍋島C5-1-1佐賀大学医学部眼科学講座Reprintrequests：IsaoNakao,M.D.,DepartmentofOphthalmology,FacultyofMedicine,SagaUniversity,5-1-1Nabeshima,Saga849-8501,JAPANC624（122）0910-1810/20/\100/頁/JCOPY（122）C6240910-1810/20/\100/頁/JCOPY腫瘍が疑われ，2009年C10月C23日当科へ紹介され初診となった．初診時所見：左上眼瞼瞼縁に内眼角から外眼角に至るC20C×9Cmmの腫瘍を認めた．睫毛はすべて脱落し，瞼縁には易出血性の潰瘍があり，一部黒色調の部分もみられた（図1）．所見より上眼瞼基底細胞癌が疑われた．腫瘍切除により上眼瞼全体が全層欠損となり広範囲な眼瞼再建術が必要になると考えたため，当院形成外科へ紹介した．経過：2009年C12月C7日，左上眼瞼腫瘍切除，眼瞼再建術が施行された．上眼瞼全体と内眼角部の皮膚びらんを含め上眼瞼を全層で切除し，眼窩外側からの皮弁で眼瞼前葉を再建し，眼瞼後葉には硬口蓋からC2C×3Ccmの粘膜骨膜弁を採取し移植した．摘出腫瘍の病理検査より基底細胞癌と診断された．2010年C1月C29日，腫瘍切除後の眼科的評価のため当科再診となった．眼痛の訴えはなく，左上眼瞼は腫脹し自己開瞼はできなかった（図2）．手指にて開瞼させると左眼角膜中央部に円形の潰瘍を認め，著明な前房蓄膿を伴っていた（図3）．角膜潰瘍擦過物の鏡検で多数のグラム陽性球菌とグラム陰性桿菌がみられ，グラム陽性球菌は白血球による貪食像を認めた．グラム陽性球菌が主要な起炎菌と考え，アンピシリン/スルバクタム点滴静注C1.5Cg，1日C1回，ガチフロキサシン点眼C1時間ごと，セフメノキシム点眼C1時間ごとを開始した．改善がみられないためアンピシリン/スルバクタム点滴静注をC1.5Cg，1日C2回に増量し，トブラマイシン点眼C1時間ごとを追加したが角膜潰瘍は変わらず，前房蓄膿はさらに悪化し前房内C2/3を占めるほどに増加した．真菌感染も疑いジフルカン点眼，ボリコナゾール点滴を追加するも改善は認められなかった．その後，培養の結果，口腔内常在菌であるCStreptococcusCanginosusのコロニーが多数検出された．また，Corynebacterium属，Peptostreptococcusmicros，CFusobacteriumnucleatumの少数のコロニーを認めた．これらはすべて口腔内常在菌であった．StreptococcusCanginosus図1初診時左眼前眼部写真左上眼瞼瞼縁全体に腫瘍を認める．睫毛はすべて脱落し，瞼縁に易出血性の潰瘍を認める．黒色調に変化した部分がある．図2眼瞼腫瘍切除，眼瞼再建術後1カ月眼瞼は腫脹し自己開瞼不可．図3眼瞼再建術後1カ月の左眼前眼部写真角膜中央に円形の角膜潰瘍，著明な前房蓄膿を認める．図4眼瞼再建術後3カ月の左眼前眼部写真角膜潰瘍，前房蓄膿は治癒した．（123）あたらしい眼科Vol.37，No.5，2020C625は口腔内常在菌ではあるが肺膿瘍など病勢の強い化膿性病変の原因になるため，肺膿瘍の治療に準じて，点滴加療をセフトリアキソンC1Cg，1日C2回，クリンダマイシンC600Cmg，1日C2回に変更した．その後，角膜潰瘍と前房蓄膿はともに徐々に改善し，点滴変更後約C1カ月で消失した（図4）．CII考按広範囲に浸潤した眼瞼悪性腫瘍の治療には，眼瞼全層切除が必要となる．眼瞼全層切除後の眼瞼再建術は眼瞼の前葉再建と後葉再建に分けて考える必要がある．眼瞼前葉の再建には局所皮弁や植皮が行われ，後葉の再建には瞼結膜と支持組織である瞼板の再建が必要となるため，口腔粘膜を含めた硬口蓋移植，耳介軟骨移植，鼻中隔軟骨粘膜移植，瞼板遊離弁移植などが行われる1.7）．口蓋粘膜移植は，粘膜を結膜の代用，骨膜を瞼板の代用として用い，それらを同時に比較的容易に採取できる有用な手技とされる．眼科的な術後合併症としては眼瞼拘縮や兎眼，眼異物感，流涙，粘液分泌が報告されている7.9）．このほかにも，口蓋粘膜移植後には粘膜上皮の角化が生じるとされ，眼表面を傷つける可能性がある．とくに上眼瞼再建においては眼表面が移植片から影響を受けやすく，口蓋粘膜移植では術後角膜障害がC13.3％にみられ，瞼板遊離弁移植では角膜障害がみられなかったという報告がある7）．術後角膜障害の予防のため，眼瞼後葉の再建には眼表面に接触する部分の平滑さが求められる．その点からは口蓋粘膜移植は眼瞼後葉再建に不向きであり，瞼板遊離弁移植が推奨される．口蓋粘膜移植後に生じた角膜感染症の報告はみられなかったが，今回の症例は潰瘍部の擦過鏡検で複数の菌が多数存在し，好中球によるグラム陽性球菌の貪食がみられたこと，培養で多くの口腔内常在菌がみられたことから，口蓋粘膜移植により持ち込まれた口腔内細菌により生じた角膜潰瘍であったと考える．常在菌による日和見感染は，宿主と常在菌叢のバランスが崩れることで生じる．免疫力の低下などでもともとの場所で増殖して病原性を発揮する場合と，本来とは違う場所に移ることで異常に増殖し病原性を発するタイプに分けられる．今回のケースは後者に当てはまる．また，このような感染では病原性の弱い菌が複数増殖して混合感染の形をとることが多い．今回の症例での角膜擦過物の鏡検，培養で多数種の菌がみられたこともこれを裏付ける．検出されたCStreptococcusanginosusは口腔内常在菌ではあるが，皮膚粘膜，腹腔，頭蓋内，呼吸器系，泌尿生殖器などさまざまな部位で病勢の強い難治性化膿性病変の原因になることが知られている10,11）．今回の症例も一般的なグラム陽性菌起因性角膜炎に対する治療では改善がみられず，膿胸の治療に準じて抗菌薬を長期間使用することで改善が得られた．形成外科の執刀医に確認したところ，口腔粘膜は赤黒く，通常より汚い印象だったので，念のためポビドンヨード液で拭いてから移植に使用したとのことだった．また，術後は生理食塩水点眼のみが使用されていた．患者が眼痛など眼科的異常を訴えなかったため術後の眼科受診が遅れ，受診時にはすでに重篤な角膜炎となっていた．口蓋粘膜移植により再建された眼瞼結膜面が不整である場合や，粘膜上皮に角化が生じれば角膜上皮障害が起こりうる．そこに多量の口腔内細菌が持ち込まれた結果，角膜炎に進展したと考えられる．口蓋粘膜移植を用いた上眼瞼再建術後は角膜障害に注意が必要であり，術後早期に眼科的精査を行う必要がある．また，口腔内常在菌が原因となる角膜炎の場合，通常の加療は奏効しないことがあり，適切な抗菌薬の選択が重要となる．文献1）兼森良和：眼瞼再建の実際．あたらしい眼科C20：1635-1640,C20032）柳澤大輔，岩澤幹直，加藤浩康ほか：口蓋粘膜移植を用いた眼瞼再建．日形会誌C33：402-409,C20133）土井秀明，小川豊：眼瞼再建への硬口蓋粘膜の使用．CSkinCanserC12：429-433,C19974）伊野法秋，奈良林定，土田幸英：耳介軟骨による下眼瞼再建．SkinCanserC6：431-434,C19915）石原剛，松下茂人，加口敦士ほか：巨大悪性腫瘍切除後の眼瞼再建法．SkinCanser20：19-22,C20056）MiyamotoJ,NakajimaT,NagasaoTetal：Full-thicknessreconstructionCofCtheCeyelidCwithCrotationC.apCbasedConCorbicularisCoculiCmuscleCandCpalatalCmucosalgraft；long-termCresultsCinC12Ccases.CJCPlastCReconstrCAesthetCSurgC62：1389-1394,C20097）LeibovitchCI,CMalhotraCR,CSelvaD：HardCpalateCandCfreeCtarsalCgraftsCasCposteriorClamellaCsubstitutesCinCupperClidCsurgery.OphthalmologyC113：489-496,C20068）KimCJW,CKikkawaCDO,CLemkeBN：DonorCsiteCcomplica-tionsofhardpalatemucosalgrafting.OphthalPlastRecon-strSurgC13：36-39,C19979）PelletierCR,JordanDR,BrownsteinSetal：Anunusualcomplicationassociatedwithhardpalatemucosalgrafts：CpresumedCminorCsalivaryCgrandCsecretion.COphthalCPlastCReconstrSurgC14：256-260,C199810）SinghCKP,CMorrisCA,CLangCSDCetal：ClinicallyCsigni.cantStreptococcusCanginosus（Streptococcusmilleri）infections：Careviewof186cases.NZMedJC101：813-816,C198811）FaziliCT,CRiddellCS,CKiskaCDCetal：StreptococcusCangino-susCgroupCbacterialCinfections.CAMCJCMedCSciC354：257-261,C2017C＊＊＊（124）</p>
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		<title>感受性からみた年齢別眼科領域抗菌薬選択2018</title>
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		<pubDate>Wed, 29 Apr 2020 15:23:23 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[感受性からみた年齢別眼科領域抗菌薬選択2018加茂純子＊1村松志保＊2赤澤博美＊2阿部水穂＊2＊1甲府共立病院眼科＊2甲府共立病院細菌検査室CRecommendationofAntibioticsfortheEyebyA [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>感受性からみた年齢別眼科領域抗菌薬選択2018加茂純子＊1村松志保＊2赤澤博美＊2阿部水穂＊2＊1甲府共立病院眼科＊2甲府共立病院細菌検査室CRecommendationofAntibioticsfortheEyebyAgeGroupin2018BasedonMicroorganismSensitivityJunkoKamo1）,ShihoMuramatsu2）,HiromiAkazawa2）andMizuhoAbe2）1）DepartmentofOphthalmology,KofuKyoritsuHospital,2）DepartmentofBacterialLaboratory,KofuKyoritsuHospitalC目的：今回筆者らは既存抗菌点眼と比べ，わが国で新しく発売予定の強粘性により薬剤の滞留性を高めたマクロライド系の抗菌点眼薬アジスロマイシン（AZM）が結膜炎の眼脂培養で得られた細菌への感受性を年代別に調べた．方法：当院で採用している抗菌薬のセフメノキシム（CMX），ジベカシン（DKB），クロラムフェニコール（CP），バンコマイシン（VCM），オフロキサシン（OFLX），レボフロキサシン（LVFX），トスフロキサシン（TFLX），ガチフロキサシン（GFLX），モキシフロキサシン（MFLX）に加え，AZMのディスクを用い感受性を調べた．対象：2016年C12月C1日.2018年C6月C30日に甲府共立病院，甲府共立診療所眼科外来に結膜炎，角膜炎で訪れた患者C246人（男C131,女115）から採取されたC630の菌，平均年齢はC53歳±38.歳（0.99歳）．結果：1位CCorynebacterium，2位CCNS，3位CNS-MRS，4位Ca-Hemolytic-streptococcus，5位CStaphylococcusaureus．上位菌種にはCCMX，CP，VCMが強い．AZMに対する感受性がC80％以上なのはCS.aureus，Haemophilusin.uenzae，MoraxellaCsp.のみであった．AZMはCNS-MRSに対してはキノロン系よりは強いがCCMX，CP，VCMには劣る．CMXに対する感受性はCMRSA，Pseudo-monasaeruginosa以外の上位C14種の細菌は感受性C80％以上であった．MRSAに有効なのはCCPとCVCMであった．結論：AZMはCS.aureus，H.in.uenzae，MoraxellaCsp.にはC80％以上の有効性を示すが，既存の抗菌薬と比べてとくに高いわけではない．あくまでもCinvitroの結果であり，invivoでは粘弾性で結果は変わる可能性はある．CMXはMRSA，P.aeruginosa以外は感受性よく，結膜炎のファーストチョイスといえる．CPurpose：WeCinvestigatedCtheCsensitivityCofazithromycin（AZM）macrolideCantimicrobialCeyeCdrops,CwhichChaveanenhanceddrugretentionduetostrongviscosity,tobacteriaobtainedineyedischargeculturesofconjunc-tivitiscomparedwithexistingantimicrobialeyedrops.Methods：Thisstudyinvolved630bacteriasamplescollect-edfrom246patients［meanage：53years（range：0-99years）］whopresentedwithconjunctivitisandkeratitisattheDepartmentofOphthalmologyOutpatientClinicatKofuKyoritsufromDecember1,2016toJune30,2018.InadditiontotheantimicrobialagentsCMX,DKB,CP,VCM,OFLX,LVFX,TFLX,GFLX,andMFLX,whichhadbeenadoptedforuseinourhospital,thesensitivitywasexaminedwithadiskofAZM.Results：Themostcom-monlyCfoundCbacteriumCwasCCorynebacterium,CwithCtheCsecondCbeingCCNSCandCtheCthirdCbeingCNS-MRS；CMX,CCP,andVCMwerestrongagainstthefrequentlyoccurringbacteria.AZMwasstrongagainstStaphylococcusCaure-us,CHaemophilusCin.uenzae,andMoraxellaCsp.CForCCNS-MRS,CAZMCwasCstrongerCthanCquinolones,CbutCinferiorCtoCCMX,CP,andVCM.AZMwasweakagainstCPseudomonasaeruginosa.CConclusions：Althoughtheviscoelasticprop-ertiesofAZMmayhavealteredtheresults,CMXremainedthe.rst-choiceantimicrobialagentforconjunctivitis.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）37（4）：484.489,C2020〕Keywords：結膜炎，角膜炎，抗菌薬点眼，感受性率．conjunctivitis,keratitis,antibioticeyedrops,susceptibility.〔別刷請求先〕加茂純子：〒400-0034山梨県甲府市宝C1-9-1甲府共立病院眼科Reprintrequests：JunkoKamo,M.D.,KofuKyoritsuHospital,1-9-1Takara,Kofu,Yamanashi400-0034,JAPANC484（108）2019年に承認されたアジスロマイシン点眼1,2）はマクロライド系の抗菌点眼薬で，DuraSite，DuraSite21）による強粘性により薬剤の滞留性を高め，点眼回数の減少をはかっている．筆者らは，結膜炎の眼脂培養から出た菌について，薬剤感受性からみた眼科領域の抗菌薬選択をC2006年3），患者の年齢別にはC2007年4），2009年5）にも検討し，抗菌薬の感受性率の変化はC2014年6）にも検討している．今回筆者らはアジスロマイシンと既存のキノロン系，セフメノキシム，アミノグリコシド，クロラムフェニコールやバンコマイシンと比べて細菌への有効性を調べた．また，既報と患者の年齢別の検出菌，感受性率も比較も検討した．CI対象および方法前向きに結膜炎，角膜炎における起炎菌につき，下記C10種の薬剤についてディスクで感受性を調べ，年齢別に検討した．本研究は甲府共立病院倫理委員会から承認を得ている．市場に流通しているセフメノキシム（CMX），ジベカシン（DKB），クロラムフェニコール（CP），バンコマイシン（VCM），キノロン系C5種類〔オフロキサン（OFLX），レボフロキサシン（LVFX），トスフロキサシン（TFLX），ガチフロキサシ（GFLX），モキシフロキサシン（MFLX）〕，そしてアジスロマイシン（AZM）である．表1に略号と商品名，ジェネリックを示した．2016年C12月C1日.2018年6月C30日に甲府共立病院および診療所眼科外来に結膜炎，角膜炎で訪れた患者C246人（男131，女C115），平均年齢はC52.9C±38.1歳（0.99歳）から採取されたC630株の菌種を対象とした．角膜炎・結膜炎患者の眼脂を輸送用培地付き綿棒（シードスワブ）で採取した．その検体を甲府共立病院細菌検査室でヒツジ血液寒天培地，ドリガルスキー培地，ガム半流動培地でC48時間培養し，その後同定および薬剤感受性試験を行った．角膜炎・結膜炎患者の眼脂を輸送用培地付き綿棒（シードスワブ）で採取した．その検体を甲府共立病院細菌検査室でヒツジ血液寒天培地，ドリガルスキー培地，ガム半流動培地，ガム寒天培地，チョコレート寒天培地でC48時間培養し，その後同定およびCKBディスク（栄研化学）を用い薬剤感受性試験を行った．感受性はCS/（SC＋I＋R）×100％で計算した．S：Sensitive，I：Intermediate，R：Resistanceである．2006年とC2008年4,5）に行った研究と同様，全体とC1歳未満，1.15歳，16.64歳，65歳以上に分けて感受性率を検討した．CII結果表2に検出菌の割合を示す．全体の検出菌で一番多いのがC1.CorynebacteriumCsp.146株（23.2％）で，以下，2.コアグラーゼ陰性ブドウ球菌（coagulase-negativeCStaphylococ-cus：CNS）でC111株（17.6％），3.CNS-MRS（methicillin-resistanceStaphylococcus）59株（9.4％），4.a-Hemolytic-Streptococcus（以下Ca-Hem-Streptococcus）59株（9.4％），5.Staphylococcusaureus（以下CS.aureus）43株（6.8％），6.CMethicillin-resistanceStaphylococcusaureus（MRSA）28株（4.4％），7.Haemophilusin.uenzae（以下CH.in.uenzae）30株（4.8％），8.Moraxellacatarrhalis（以下CM.catarrhalis）13株（2.1％），9.未同定グラム陽性球菌C12株（1.9％），10.CNeisseriaCsp.10株（1.6％），11.嫌気性グラム陰性菌C10株（1.6％），12.CMoraxellaCsp.8株（1.3％），13.B群Ca型CStrep-表1検討した薬剤の略号と一般名および代表的な薬品名とジェネリック（2019.7月現在）一般名おもな商品名ジェネリックCCMXセフメノキシム塩酸塩ベストロン点眼用C0.5％なしCCPクロラムフェニコールクロラムフェニコール点眼用C0.5％オフサロン点眼コリナコール点眼CVCMバンコマイシンバンコマイシン眼軟膏なしCDKB硫酸ジベカシンパニマイシン点なしCAZMアジスロマイシンアジマイマイシン点眼（2C019.6承認）COFLXオフロキサシンタリビッド点・軟膏点眼後発品：1C3種眼軟膏後発品：1種CLVFXレボフロキサシン水和物クラビッド点眼点眼C0.5％後発品：1C9種点眼C1.5％後発品：2C0種CTFLXトスフロキサシントスフロ点眼液C0.3％オゼックス点眼液CGFLXガチフロキサシン水和物ガチフロ点眼なしCMFLX塩酸モキシフロキサシンベガモックス点眼なし順位．菌種株数％C1.CorynebacteriumCspecies（sp.）C146C23.2C2.CoaglaseNegativeStaphylococci（CNS）C111C17.6C3.CNSmethicillinresistanceStaphylococci（MRS）C59C9.4C4.a-Hemolytic-Streptococcus（Ca-Hem-streptococcus）C59C9.4C5.Staphylococcusaureus（S.aureus）C43C6.8C6.S.CaureusCmethicillinCresistanceCStaphylococcusAureus（MRSA）C28C4.4C7.Haemophilusin.uenzae（H.in.uenzae）C30C4.8C8.Moraxellacatarrhalis（M.catarrhalis）C13C2.1C9.未同定グラム陽性球菌C12C1.910.CNeisseriaCspecies（sp.）C10C1.6C11.嫌気性グラム陽性球菌C10C1.6C12.CMoraxellaCsp.C8C1.313.CB群Cb型CStreptococcusC8C1.314.CPseudomonasaeruginosa（P.aeruginosa）C7C1.115.CHaemophilusparain.uenzae（H.parain.uenzae）C6C1.016.CG群Cb型CStreptococcusC5C0.8C17.ブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌C6C1.0C順位．菌種株数％18.CStreptococcuspneumoniae（S.pneumoniae）C5C0.8C19.CPropiunibacteriumacnes（P.acnes）C5C0.8C20.グラム陽性球菌（微好気）C5C0.8C21.CYeastCsp.C5C0.8C22.CEnterococcusCsp.C3C0.5C23.CHemophilusparahaemolyticus（H.Cparahaemo-3C0.5lyticus）C24.Cnon-hemolyticstreptococcusC3C0.525.CStenotrophomonasmaltophilia（S.maltophilia）C3C0.526.CA群Cb型CStreptococcusC2C0.327.CCitrobacterkoseri（C.koseri）C2C0.328.CKlebsiellapneumoniae（K.pneumoniae）C2C0.329.CClostridiumperfringens（C.perfringens）C2C0.330.CStreptococcusmilleriCgroup（S.millerigrp）C2C0.3その他C27C4.3合計C630Ctococcus8株（1.3％），14.PseudomonasaeruginosaC7株（1.1％）と続く．表3は全年齢における上位菌種の感受性がC80％以上のものをグレー背景にした．以前からわかっていたようにMRSAにはCCPとCVCMのみが強く，CMXは多くの菌に感受性がある一方で第C4世代も含めてキノロン系は1，2，3位の菌に弱くなってきている．AZMはCS.Caureus,CH.Cin.uen-zae，未同定グラム陽性菌には強いものの，キノロンには劣る．以下年齢別に検出割合の高い菌を取りあげ，それらに有効な抗菌薬をみてみる．C1.0歳の細菌と感受性率（表4）全C126株のうちもっとも多く検出された細菌は上位からCNS36株，ついでCa溶血性連鎖球菌C26株，H.Cin.uenzae13株，Corynebacterium属12株，S.aureus7株，MRSA4株，NeisseriaCsp.4株，グラム陽性球菌（微好気）4株，M.catarrhalis3株，S.Cpneumoniae3株である．80％の感受性を示すものを有効と定義すれば，上位の菌に有効なのはCMXのみであった．VCM，CPはCMRSAがあるときのみ使う．C2.1～15歳の細菌と感受性率（表5）全C75株のうちもっとも多く検出された細菌はCH.Cin.uenzae16株，ついでCa溶血性連鎖球菌C12株，CNS10株，Coryne-bacterium6株，M.Ccatarrhalis6株，Neisseriasp.6株，CMoraxella5株，CNSMRS3株，S.aureus3株，MRS2株である．上位C5種類に関していえばCCMX，TFLX，GFLX，MLFXが有効である．VCMはCH.in.uenzaeに無効である．3.16～64歳の細菌と感受性率（表6）全C57株のうちもっとも多く検出された細菌はCCNS14株，ついでCCorynebacterium6株C,CNSMRS6株，嫌気性グラム陽性球菌C4株，EnterococcusCsp.2株であった．上位C5菌種にはCCMX，CP，VCMが有効である．キノロン系は残念ながらC80％未満となっている．C4.65歳以上の細菌と感受性率（表7）全C368株のうちもっとも多く検出された細菌はCCoryne-bacterium30.7株，CNS19.6株，CNS-MRS7.6株，S.aureus6.5株，MRSA6.3株．Ca溶血連鎖球菌C5.2％，B群Ca型CStreptococcus8株，嫌気性グラム陽性球菌C6株であった．1位のCCorynebacteriumに有効なのはCVCMのみであるが，軟膏はオーファンドラッグであり，MRSA存在下のみにしか使えない．4位まではCCMXが有効であるが，CPはC8位の嫌気性菌まで有効である．C5.結果まとめ高齢者では検出数でCCorynebacteriumがC1位となった．2008年の筆者らの施設にはなかったCCNS-MRSが台頭してきている．上位菌種にはCCMX，CP，VCMが強い．AZMが強いのは小児に多いCH.in.uenzae，S.aureus，未同定グラム陽性球菌，MoraxellaCsp.でCCNSMRSに対してはキノロン系よりは強いがCCMX，CP，VCMには劣る．AZMはCP.aeruginosaには弱い．キノロン系薬のなかでは第C4世代のキノロンであるCGFLXとCMFLXの有効性が落ちて他の世代とほとんど変わりなくなってきている4,5）．CMXはCCory-nebacteriumにも強く，結膜炎のファーストチョイスにすることができる．CMXCCPCVCMCDKBCAZMCOFLXCLVFXCTFLXCGFLXCMFLXC薬剤菌種（株数）C1.Corynebacterium（146）C2.CNS（111）C3.CNSMRS（59）C4.a-Hem-streptococcus（59）C5.S.aureus（43）C6.MRSA（30）C7.H.in.uenzae（28）C8.M.catarrhalis（13）C9.未同定グラム陽性球菌（12）10.CNeisseriasp.（10）C11.嫌気性グラム陽性球菌（10）12.CMoraxellasp.（8）13.CB群Cb型CStreptococcus（8）14.CP.aeruginosa（7）グレイ背景はC80％以上の感受性．CNS：coagulaseCnegativeCStaphylococci，MRS：methicillinCresistanceStaphylococcusCspecies，MRSA：methicillinCresis-tanceStaphylococcusaureus，P.aeruginosa：Pseudomonasaeruginosa.表40歳における上位検出菌に対する感受性率（％）表51～15歳における上位検出菌に対する感受性率（％）表765歳以上における上位検出菌に対する感受性率（％）III考察アジスロマイシン点眼は小児も含め結膜炎の治療薬としてはファーストチョイスとはなりえない．しかし，上記研究はあくまでもCinvitroの結果であり，DuraSiteによる眼表面での滞留がよければ，薬剤感受性試験でCI，Rと判定された菌に対しても，効果があることもあるかもしれない．アジスロマイシン点眼の細菌に関する感受性の論文を調べると，Daveらによれば，フルオロキノロン系薬またはアジスロマイシンに繰り返しさらされる結膜性表皮ブドウ球菌は，急速に耐性を発現する．他の抗生物質に対する共耐性も観察したと報告している．Kimら10）によれば硝子体注射前にフルオロキノロン系薬に繰り返し曝露された眼から培養されたコアグラーゼ陰性ブドウ球菌（CNS）は，旧世代（p＝.002）および新世代（p＜.01）のフルオロキノロン系薬に対する耐性率の有意な増加を示した．対照的に，アジスロマイシンに曝露された眼から分離されたCCNSは，マクロライド系薬に対する抵抗性の有意な増加（95％；p＜.001）と，旧世代（p＝.03）および新世代（p＜.001）フルオロキノロン系薬に対する抵抗性の低下を示した．治療を受けた眼から分離されたCCNSの多剤耐性に有意な増加があり，分離株のC81.8％およびC67.5％がそれぞれ少なくともC3種（p＝.01）および少なくともC5種（p＝.009）の抗菌薬に耐性であったと述べている．筆者らの施設では抗菌薬を漫然と使うことはなく，結膜炎でもC1週間以上しても治らない場合には，細菌培養に従って，感受性のある点眼に変えている．硝子体注射後の抗菌薬はC1週間，白内障術後の抗菌薬点眼もC1カ月以内に終了しているにもかかわらず，2008年当時にはCCNSがトップだったものが，Corynebacterium種が一位となり，CNS-MRSが出てきている．これは世間の細菌全体が変化していることを示唆している．2008年の筆者らの論文5）と各年代の傾向を考察する．1歳未満について：上位C5菌種であるCCNS，Ca-Hem-streptococcus，H.in.uenzae，Corynebacterium，S.CaureusとC2008年当時と出てくる菌もそれほど変わらず，CMXがどの菌でも感受性がよい．MRSAがC2008年はC1例であったのに対して今回はC4例と若干多い．DKBとCAZMはC2位のCa-Hem-streptococcusに弱い．1位のCCNSはC2008年当時はどのキノロン系薬にもC70％の感受性を示していたが，軒並みC39％に落ちている．これは，抗菌薬に曝露されていない可能性の高いC0歳に起こるということは世間のフローラが変（112）わっているということになる．1.15歳について：H.in.uenzae，Ca-Hem-streptococcus，CNS，Corynebacterium，M.catarrhalisはC2008年から上位菌種であった．当時もCCMXはどの菌でも感受性がよかった．当時はCCNSMRSがなかったが，今回は出てきた．CMXや他のキノロン系薬はC67％，CP，VCM，DKBがC100％有効であるのに対しCAZMはC33％である．S.aureusに対してはAZMのC0％に対して，他の抗菌薬はC100％である．MRSAにはCP，VCM，DKBがC100％なのに対し，他の抗菌薬はC0％である．16.64歳について：2008年当時なかったCCNS-MRSがC3位である．これに有効なのはCCMX，CP，VCMである．この年代のCS.aureusにはCCMX，CP，VCM，DKBに加えてAZMも有効である．2008年当時キノロン系薬はC100％であったが，今回は軒並みC67％と下がっている．65歳以上：この年齢層はC2008年当時からCCorynebacteri-umがC1位であり，有効なのはCCMX，VCMであった．現在80％以上の感受性を示すのはCVCMだけである．続いてCP，CMXが有効であるが，キノロン系薬は総じてC3％と低い感受性となっている．2位のCCNSにはC2008年当時，CMX，VCM，CP，GFLX，MFLXがC80％超えていた．現在C80％超えるのはCCMX，CP，VCMにCDKBである．AZMがC75％と次点につくが，キノロン系薬は第C4世代も含めてC68.69％と感受性が落ちている．S.aureusに関してはCAZM以外C80％を保っている．MRSAに関しては以前と同様にCCPとCVCMのみが有効である．P.aergionosaに関してはCAZMとDKB,すべてのキノロンがC80％以上の感受性を保っている．総じていえば，CMXはCCorynebacteriumにも強く，結膜炎のファーストチョイスにすることができる．これにキノロン系薬かCDKBを加えればCMRSA以外のほぼすべての菌を網羅できる．漫然と一種類の抗菌薬を使い続けることなく，難治の場合には感受性を調べて適切な処方をすることが，抗菌薬の寿命を保つことになると考えられる．マイボーム腺の治療として，抗菌薬（とくにマクロライド系やテトラサイクリン系）の効果が期待できるとして，報告がある13）．マクロライド系であるアジスロマイシンが直接，マイボーム腺の上皮細胞に作用し，脂の分泌を促進することもある11）．また，眼瞼炎の治療薬として有効とのレビューもある12）．むしろこの方面での効果を期待したい．文献1）OpitzCDL,CHarthanJS：ReviewCofCazithromycinCophthal-mic1％solution（AzaSiteCR）forCtheCtreatmentCofCocularCinfections.OphthalmolEyeDisC4：1-14,C20122）FriedlaenderMHandProtzkoE：Clinicaldevelopmentof1％azithromycininDuraSiteCR,atopicalazalideanti-infec-tiveforocularsurfacetherapy.ClinOphthalmolC1：3-10,C20073）加茂純子，山本ひろ子，松村志保ほか：病棟・外来の眼科領域細菌と感受性の動向2001.2005年．あたらしい眼科C23：219-224,C20064）加茂純子，喜瀬梢，鶴田真ほか：感受性からみた年代別の眼科領域抗菌剤選択C2006．臨眼C61：331-336,C20075）加茂純子，村松志保，赤澤博美らほか：感受性からみた年代別の眼科領域抗菌薬選択C2008．臨眼C63：1635-1640,C20096）加茂純子，荘子万可，村松志保ほか：細菌性結膜炎の眼脂培養によるC2008年からC2011年の抗菌薬の感受性率の変化．あたらしい眼科31：1037-1042,C20147）OlsonRJ：EncounteringCresistanceCinCtheCbattleCagainstCbacteria.ReviewofOphthalmology,p76-78,20078）DeramoCVA,CLaiCJC,CFasteningCDMCetal：AcuteCendo-phthalmitisineyestreatedprophylacticallywithgati.oxa-cinCandCmoxi.oxacin.CAmCJCOphthalmolC142：721-725,C20069）DaveCSB,CTomaCHS,CKimSJ：OphthalmicCantibioticCuseCandmultidrug-resistantCstaphylococcusCepidermidis：aCcontrolled,ClongitudinalCstudy.COphthalmologyC118：2035-2040,C201110）KimCSJ,CTomaHS：AntimicrobialCresistanceCandCophthal-micantibiotics：1-yearresultsofalongitudinalcontrolledstudyCofCpatientsCundergoingCintravitrealCinjections.CArchCOphthalmolC129：1180-1188,C201111）LiuCY,CKamCWR,CDingCJCetal：E.ectCofCazithromycinConClipidCaccumulationCinCimmortalizedChumanCmeibomianCglandCepithelialCcells.CJAMACOphthalmolC132：226-228,C201412）KagkelarisCKA,CMakriCOE,CGeorgakopoulosCCDCetal：AnCeyeCforazithromycin：reviewCofCtheCliterature.CTherCAdvCOphthalmol10,C2018C2515841418783622.CPublishedConline2018CJulC30.Cdoi：10.1177/251584141878362213）https://biosciencedbc.jp/dbsearch/Patent/page/ipdl2C_CJPP_an_2014190105.htmlC＊＊＊</p>
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		<title>シンガポールから日本に一時帰国中に認められたMicrosporidiaによる角膜炎の1例</title>
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		<pubDate>Mon, 30 Mar 2020 15:19:07 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[《第56回日本眼感染症学会原著》あたらしい眼科37（3）：332?335，2020?シンガポールから日本に一時帰国中に認められたMicrosporidiaによる角膜炎の1例鈴木崇＊1,2岡野喜一朗＊3鈴木厚＊1宇田高広＊ [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《第56回日本眼感染症学会原著》あたらしい眼科37（3）：332?335，2020?シンガポールから日本に一時帰国中に認められたMicrosporidiaによる角膜炎の1例鈴木崇＊1,2岡野喜一朗＊3鈴木厚＊1宇田高広＊1堀裕一＊2＊1いしづち眼科＊2東邦大学医療センター大森病院眼科＊3シンガポールラッフルズジャパニーズクリニック眼科ACaseofMicrosporidialKeratitisObservedinaJapanesePatientDuringaTemporaryReturnTriptoJapanfromSingaporeTakashiSuzuki1,2）,KiichiroOkano3）,AtsushiSuzuki1）,TakahiroUda1）andYuichiHori2）1）IshizuchiEyeClinic,2）DepartmentofOphthalmology,TohoUniversityOmoriMedicalCenter,3）DepartmentofOphthalmology,Ra?esJapaneseClinicMicrosporidia（微胞子虫）による角膜炎は，東南アジアにおいて，土壌などが眼に混入することで発症する角膜炎であるが，わが国での報告は少ない．今回，シンガポールから一時帰国中に受診し，Microsporidiaによる角膜炎と診断できた1例を経験したので報告する．患者はシンガポール在住の11歳の日本人の男児．日本に一時帰国中に左眼の充血，疼痛を自覚し受診した．左眼結膜充血，角膜上皮内の顆粒状浸潤を数個認めた．患児の親から，シンガポールで所属しているサッカーチームでMicrosporidiaによる角膜炎が流行していることを聴取できたことから，本疾患を疑い，角膜擦過を施行した．擦過物の塗抹標本のグラム染色において2?3?mの無染色の卵型像を認めたため，Microsporid-iaによる角膜炎と診断した．抗菌点眼薬を投与し，3日後には改善傾向を確認した．直後にシンガポールに戻ることとなったため，点眼継続を指示した．その後，顆粒状浸潤，充血は消失した．今回，東南アジア在住の日本人の一時帰国中に診断できたMicrosporidiaによる角膜炎を経験した．東南アジアからの旅行者や一時帰国中の邦人などに顆粒状の上皮内浸潤を示す角膜炎を認めた場合，本疾患も考慮する必要がある．InSoutheastAsia,therearereportedcasesofmicrosporidialkeratitis（MK）duetosoilcontamination,yettherehavebeenfewreportsofMKinJapan.HerewereportthecaseofaJapanesepatientinwhomMKwasobservedduringatemporaryreturntriptoJapanfromSingapore.An11-year-oldJapaneseboylivinginSinga-porepresentedatourhospitalwiththeprimarycomplaintofpaininhislefteyeduringatemporaryreturntriptoJapan.Conjunctivalhyperemiainthelefteyeandseveralgranularin?ltrationsinthecornealepitheliumwereobserved.Amedicalinterviewofthesubjectrevealedthatseveralmembersofthehisa?liatedsoccerteaminSin-gaporewerediagnosedandtreatedasMK.SinceMKwassuspected,cornealabrasionwasperformed.TheGramstainofadirectsmearusingcornealscrapingshowed2-3?munstainedovoidimages,sohewasdiagnosedasMK.Hewastreatedwithantibacterialeyedropsandhisconditionappearedtoimprove,andhesubsequentlyreturnedtoSingapore.Afterreturninghome,thegranularin?ltrationandhyperemiadisappeared.WeexperiencedacaseofMKinaJapanesepatientresidinginSoutheast-AsiawhowasdiagnosedduringatemporaryreturntriptoJapan.Ifkeratitiswithgranularintraepithelialin?ltrationisobservedintravelersfromSoutheastAsia,orinJapanesereturningtoJapanfromSoutheastAsia,MKshouldbeconsidered.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）37（3）：332?335,2020〕Keywords：微胞子虫，角膜炎，顆粒状細胞浸潤，塗抹標本，輸入感染症．Microsporidia,keratitis,granularin?ltration,directsmear,importedinfectiousdisease.〔別刷請求先〕鈴木崇：〒792-0811愛媛県新居浜市庄内町1-8-30いしづち眼科Reprintrequests：TakashiSuzuki,M.D.,Ph.D.,IshizuchiEyeClinic,1-8-30Shonai,Niihama,Ehime792-0811,JAPAN332（84）0910-1810/20/\100/頁/JCOPYはじめにMicrosporidia（微胞子虫）はさまざまな動物や人の細胞内に寄生する単細胞真核生物の真菌に分類されており，胞子は1?40?m程度の卵形をしている．これまでに1,200種以上が知られており，昆虫，甲殻類，魚類，ヒトを含む哺乳類などに感染する病原体が多く含まれている．おもに免疫不全患者に多臓器疾患を引き起こす日和見病原体であるが，免疫正常者への感染報告もある1）．一方，Microsporidiaによる角膜炎（microsporidialkeratitis）は健常者においても認められ，インド，シンガポール，台湾において報告されている2?9）．Microsporidiaは水・土・家畜・昆虫などを介して人に感染するため，農業従事者，スポーツ選手，温泉利用者での報告例が多い2?9）．また，季節の影響もあり，夏に発症頻度が高いといわれている．リスクファクターとして，上記以外にも免疫抑制薬の使用歴，屈折矯正手術があげられる3）．臨床所見では軽度?中等度の充血が認められ，角膜像は多発性で斑状の上皮障害から角膜膿瘍までさまざまである．診断には塗抹標本の鏡検が有用といわれている3）．培養検査では増殖しないため検出できないが，PCR検査や生体共焦点顕微鏡検査は補助診断として利用されている5,10）．日本では現在のところ，2例報告されているのみである11?13）．今回，筆者らはシンガポールから一時帰国中に受診し，Microsporid-iaによる角膜炎と診断できた1例を経験したので報告する．I症例患者：11歳，男性．主訴：右眼充血，疼痛．現病歴：シンガポール在住で，サッカーチームに所属しており，土壌が眼に入った既往があった．シンガポールから日本（愛媛県新居浜市）に一時帰国中に左眼の充血，疼痛を自図1初診時細隙灯顕微鏡検査角膜のやや上方に散在する角膜上皮内の顆粒状の細胞浸潤を認める（?）．図2初診時細隙灯顕微鏡検査（フルオレセイン染色）細胞浸潤に一致して染色されている（?）．図3角膜病巣擦過物の塗抹検査（グラム染色）直径2?3?m卵形の無染色もしくはグラム陽性の卵型像（?）を認める．図4角膜擦過3日後の細隙灯顕微鏡検査顆粒状の細胞浸潤の減少を認める．覚し，いしづち眼科を受診した．患児の母親からシンガポールで所属しているサッカーチーム内でMicrosporidiaによる角膜炎が流行しているということを問診で聴取した．初診時所見：細隙灯顕微鏡検査で軽度の結膜充血に加えて，左眼の角膜上皮内にびまん性に散在する顆粒状の細胞浸潤を認め，細胞浸潤に一致して，フルオレセイン染色像を認めた（図1,2）．右眼には異常所見は認めなかった．経過：問診・前眼部所見より，Microsporidiaによる角膜炎を疑い，診断と治療の目的で病巣部角膜擦過を行い，治療用ソフトコンタクトレンズ（softcontactlens：SCL）装用を行った．角膜擦過物の塗抹標本を作製し，グラム染色を行い，検鏡を行ったところ，無染色からグラム陽性の直径2?3?m大の卵形の像を認めた（図3）．臨床所見と塗抹検査所見よりMicrosporidiaによる角膜炎と診断した．感染予防のため，0.5％モキシフロキサシンを1日4回点眼した．3日後受診時，浸潤病巣は減少していた（図4）．SCL装用と点眼を継続し，シンガポールラッフルズジャパニーズクリニック眼科へ紹介した．シンガポールに戻って受診したところ，角膜上皮内の浸潤は消失していたため，SCL装用・点眼は中止した．II考察Microsporidiaによる角膜炎は，非常にまれな角膜炎で，わが国では2例のみ報告されている11?13）．1例は，関節リウマチに合併した周辺部角膜潰瘍に対して長期間ステロイドを点眼していた後に，真菌性角膜炎とMicrosporidiaによる角膜炎が合併した症例で，日和見感染が疑われた．臨床所見は，角膜実質内に顆粒状の細胞浸潤を認めたが，抗真菌薬・消毒薬の点眼は効果がなく，表層角膜移植を行った．摘出した角膜を透過型電子顕微鏡で確認したところ，角膜実質内にMicrosporidiaの像を多数認めた12）．一方，別の症例では，角膜内皮移植術後に認めた角膜内にクリスタリン様の混濁を呈した症例で，戻し電顕でMicrosporidiaによる角膜炎と診断した13）．2症例とも角膜実質内に病変を認めた．海外での報告では，Microsporidiaによる角膜炎の臨床病型には，結膜炎を伴い角膜上皮内に斑状から顆粒状の病変がある上皮型と，角膜実質に細胞浸潤や膿瘍を示す実質型に分けられる．上皮型，実質型とも，結膜充血は軽度から中等度であると報告されている3,9,11）．Dasらは，インドにおいて277例のMicrosporidiaによる角膜炎を報告しているが，すべての症例が結膜炎とともに角膜上皮に斑状の上皮欠損を伴う上皮病変であり，診断はcalco?uorwhitestainとグラム染色によって行われていた3）．一方，角膜実質炎の病型として発症する症例も存在しているが，円板状角膜実質炎の病型を示している症例が多かった9）．本症例では，角膜上皮内に顆粒状の細胞浸潤を認めており，角膜上皮に病変がある上皮型であると考えられる．わが国では，海外でよく報告されているMicrosporidiaによる角膜炎の上皮型は，筆者らが調べた限り，報告例がない．海外では，ラグビーチーム内での発症など，土壌が眼に混入したのちに，上皮型のMicrosporidiaによる角膜炎が発症していることが多い7,8）．上皮型の鑑別疾患として，アデノウイルス結膜炎後の角膜上皮下浸潤やThygeson表層点状角膜炎が考えられる．上皮型のmicro-sporidialkeratitisでは，境界明瞭でかつ辺縁が整な小さな円状の細胞浸潤を示すため，アデノウイルス結膜炎後の淡くて境界不明瞭な角膜上皮下浸潤やThygeson表層点状角膜炎における不整形の細胞浸潤とは異なるため，細胞浸潤の状態で鑑別することが重要である．Microsporidialkeratitisの病態については，上皮型は上皮内に病原体が限局している状態で，実質型は病原体が角膜実質まで存在する状態と推測できる．Microsporidiaの増殖スピードがかなり遅いため，上皮型・実質型のいずれも慢性的な炎症を引き起こし，組織融解などの強い障害はないと思われる．近年，アジアでのmicrosporidialkeratitisの報告が増加している．現在，シンガポール，タイなどのアジア諸国に多くの日本人が居住しており，Microsporidiaによる角膜炎に罹患することも考えられる．そのため，アジアの在留日本人が，今回のように一時帰国中に本疾患を呈することも考えられる．さらに，アジアからの訪日外国人も増加しており，輸入感染症としても認められる可能性もあり，日本における本疾患の認知度を上げる必要があると思われる．Microsporidiaによる角膜炎の診断には，海外住居歴，渡航歴，土壌の混入などの問診や特徴的な臨床所見に加えて，角膜擦過物の塗抹標本検査が有用である3）．グラム染色では，染色性が不良で，無染色もしくは薄く青（陽性）か赤（陰性）に染まる．また，好酸性染色では真菌は染色されないのにMicrosporidiaは陽性に赤く染まることが特徴である．さらにファンギフローラ染色にも染まるため，カンジダなどの真菌との鑑別が重要であるが，カンジダは大きさが5?mで，菌糸から酵母形を示すが，Microsporidaの形は，卵型で大きさが2?3?mと細菌よりは大きく，カンジダよりは小さい．本症例の塗抹標本の観察では，好酸性染色やファンギフローラ染色は行っていないが，グラム染色で染まらない卵型像を呈し，Microsporidiaの特徴に一致した．本疾患を疑った場合は，積極的に塗抹標本検査を行う必要がある．Microsporidiaによる角膜炎の治療法はいまだに確立されていないのが現状である．軽度な症例の場合，自然治癒もありうると報告されているが2），症例によっては自然治癒しないこともあり，対処療法としては，アカントアメーバ角膜炎同様に擦過除去がもっとも有効といわれている3）．薬物治療では，駆虫薬であるアルベンダゾールやイトラコナゾールの全身投与，フルオロキノロン，ボリコナゾール，クロルヘキシジンの局所投与が有効という報告があるが，実際の効果は不明である3）．本症例では角膜擦過を行い，所見が消失した．とくに上皮型では，角膜擦過でMicrosporidiaを除去することが重要と思われる．Microsporidialkeratitisにおけるステロイドの使用については一定の見解が得られていないが，炎症自体が慢性的であり，また病原体の存在自体が臨床所見に反映していると思われるため，ステロイドによる所見の改善は少ないと思われる．今回シンガポール在留邦人の一時帰国中に診断できたMicrosporidiaによる角膜炎を経験した．東南アジアからの旅行者や同地域から帰国した邦人などにおいて，土壌の混入などの既往歴に加えて，角膜上皮内の顆粒状の浸潤を示す角膜炎を認めた場合，本疾患も考慮する必要がある．文献1）DidierES,WeissLM：Microsporidiosis：notjustinAIDSpatients.CurrOpinInfectDis24：490-495,20112）SharmaS,DasS,JosephJetal：Microsporidialkerati-tis：needforincreasedawareness.SurvOphthalmol56：1-22,20113）DasS,SharmaS,SahuSKetal：Diagnosis,clinicalfea-turesandtreatmentoutcomeofmicrosporidialkeratocon-junctivitis.BrJOphthalmol96：793-795,20124）AgasheR,RadhakrishnanN,PradhanSetal：Clinicalanddemographicstudyofmicrosporidialkeratoconjuncti-vitisinSouthIndia：a3-yearstudy（2013-2015）.BrJOphthalmol101：1436-1439,20175）FanNW,WuCC,ChenTLetal：Microsporidialkeratitisinpatientswithhotspringsexposure.JClinMicrobiol50：414-418,20126）ThanathaneeO,AthikulwongseR,AnutarapongpanOetal：Clinicalfeatures,riskfactors,andtreatmentsofmicro-sporidialepithelialkeratitis.SeminOphthalmol31：266-270,20167）TanJ,LeeP,LaiYetal：Microsporidialkeratoconjuncti-vitisafterrugbytournament,Singapore.EmergInfectDis19：1484-1486,20138）KwokAK,TongJM,TangBSetal：Outbreakofmicro-sporidialkeratoconjunctivitiswithrugbysportduetosoilexposure.Eye（Lond）27：747-754,20139）SabhapanditS,MurthySI,GargPetal：Microsporidialstromalkeratitis：Clinicalfeatures,uniquediagnosticcri-teria,andtreatmentoutcomesinalargecaseseries.Cor-nea35：1569-1574,201610）MalhotraC,JainAK,KaurSetal：Invivoconfocalmicro-scopiccharacteristicsofmicrosporidialkeratoconjunctivitisinimmunocompetentadults.BrJOphthalmol101：1217-1222,201711）友岡真美，鈴木崇，鳥山浩二ほか：真菌感染症を併発したMicrosporidiaによる角膜炎の1例．あたらしい眼科31：737-741,201412）川口秀樹，鈴木崇，宇野敏彦ほか：透過型電子顕微鏡にて病理像を観察したMicrosporidiaによる角膜炎の1例．あたらしい眼科33：1218-1221,201613）UenoS,EguchiH,HottaFetal：Microsporidialkeratitisretrospectivelydiagnosedbyultrastructuralstudyofformalin-?xedpara?n-embeddedcornealtissue：acasereport.AnnClinMicrobiolAntimicrob18：17,2019◆＊＊</p>
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		<title>オルソケラトロジーレンズを使用中にアカントアメーバ角膜炎を両眼に生じた1例</title>
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		<pubDate>Sat, 29 Apr 2017 15:22:02 +0000</pubDate>
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		<category><![CDATA[アカントアメーバ]]></category>
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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科34（4）：555.559，2017cオルソケラトロジーレンズを使用中にアカントアメーバ角膜炎を両眼に生じた1例三田村浩人市橋慶之内野裕一川北哲也榛村重人坪田一男慶應義塾大学医学部眼科学教室ACas [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科34（4）：555.559，2017cオルソケラトロジーレンズを使用中にアカントアメーバ角膜炎を両眼に生じた1例三田村浩人市橋慶之内野裕一川北哲也榛村重人坪田一男慶應義塾大学医学部眼科学教室ACaseofBilateralAcanthamoebaKeratitisRelatedtoOrthokeratologyLensesHirotoMitamura,YoshiyukiIchihashi,YuichiUchino,TetsuyaKawakita,ShigetoShimmuraandKazuoTsubotaDepartmentofOphthalmology,KeioUniversitySchoolofMedicineオルソケラトロジーレンズを使用中に両眼のアカントアメーバ角膜炎を生じた1例を経験したので報告する．アカントアメーバ角膜炎は治療抵抗性であり失明に至ることもある重篤な感染症である．症例は13歳，女性．近医Aでオルソケラトロジーレンズ（オサート）を使用，日中は追加矯正のため1日交換型ソフトコンタクトレンズを使用していた．両眼の充血・羞明を自覚，近医Bを受診し両眼ヘルペス角膜炎の診断で治療受けるも改善せず，近医Cを受診し両眼アカントアメーバ角膜炎の疑いで当科紹介となった．放射状角膜神経炎を認め，矯正視力右眼（1.0），左眼（0.9p）．角膜上皮.爬物とレンズケースから培養にてアカントアメーバ陽性であった．治療開始後一時的に，矯正視力右眼（0.5），左眼（0.01）まで低下したが，10カ月経過した時点で両眼ともに矯正視力（1.2）まで回復した．レンズ処方にはガイドラインの遵守，適切なケアの周知が必要である．両眼発症の可能性を減らすにはポビドンヨードの使用，左右分離型のケースなどが考えられる．Wedescribeapatientwhosu.eredbilateralAcanthamoebakeratitiswhileusingorthokeratologylenses.The13-year-oldfemalehadbeenprescribedwithorthokeratologylenses（OSEIRT）atanearbyclinic（A）.Shealsouseddailydisposablesoftcontactlensesduringtheday,foradditionalvisualacuitycorrection.Shedevelopedhyperemiaandphotophobiainbotheyesandvisitedanotherclinic（B）.Shewasdiagnosedwithbilateralherpeskeratitisandreceivedtreatment,buttherewasnoimprovement.ShethenvisitedhospitalCandwasreferredtoourdepartmentforsuspectedbilateralAcanthamoebakeratitis.CulturesfromcornealcurettageandhercontactlenscasewerepositiveforAcanthamoeba.Sincethelenscasewasaone-unitcasewithoutleftandrightsepara-tion,Acanthamoebakeratitismayhavedevelopedinbotheyesmediatedbythecaseandthestoragesolution.Theuseofpovidone-iodineandalenscasewithseparateleftandrightcompartmentsmayreducethepossibilityofbilateralinvolvement.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）34（4）：555.559,2017〕Keywords：アカントアメーバ，角膜炎，オルソケラトロジー，コンタクトレンズ．Acanthamoeba,keratitis,or-thokeratology,contactlens.はじめにオルソケラトロジーレンズとは，就寝中のみに装用して角膜形状を変化させることで，日中の裸眼視力の向上を目的にしたリバースジオメトリーとよばれる，特殊なデザインをもつハードコンタクトレンズである1）．とくにリバースカーブとよばれる部分は，1mm程度の狭い溝構造となっており，通常のこすり洗いでも汚れが落ちにくいといわれている．睡眠時装用による涙液交換の低下，角膜酸素不足による上皮細胞のバリア機能の障害なども感染症のリスクになりうると考えられている2.4）．現在の日本でおもに流通しているのは，医薬品医療機器総合機構（PMDA）の認可を受けたaオルソK，マイエメラルド，ブレスオーコレクトなどがあるが，本症例で使用されていたオサートのようにPDMA未認可のものもある．〔別刷請求先〕三田村浩人：〒160-8582東京都新宿区信濃町35慶應義塾大学医学部眼科学教室Reprintrequests：HirotoMitamura,M.D.,DepartmentofOphthalmology,KeioUniversitySchoolofMedicine,35Shinanomachi,Shinjuku-ku,Tokyo160-8582,JAPANアカントアメーバ角膜炎は，われわれの周辺環境の至る所に生息する原虫であるアカントアメーバが原因で発症する．アカントアメーバ角膜炎は進行するときわめて難治であり，高度の視力障害をきたす例も少なくない5）．アカントアメーバは栄養体とシストの2つの形態があり，生育条件が悪化するとシスト化し，さまざまな薬物治療に抵抗する6）．アカントアメーバ角膜炎は1974年に英国で初めて報告され7），日本では1988年に石橋らが初めて報告した8）．米国では2004年以降急激な増加が指摘され9），わが国でも同様に今世紀に入ってから増加傾向にあり10），近年ではオルソケラトロジーレンズ装用者で報告され始めている11,12）．今回筆者らは，オルソケラトロジーレンズ使用中に両眼アカントアメーバ角膜炎を発症した症例を経験したので報告する．I症例患者：13歳，女性．主訴：両眼）視力低下，充血，眼痛．現病歴：近医Aでオルソケラトロジーレンズ（オサート）を8カ月ほど前から使用開始し，日中は追加矯正のため1日交換型のソフトコンタクトレンズを使用していた．2015年11月，両眼の充血と羞明を自覚し，近医Aが休日であったaため症状出現2日後に近医Bを受診，両眼のヘルペス角膜炎の診断を受けた．アシクロビル眼軟膏，モキシフロキサシン点眼液，プラノプロフェン点眼液，フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム点眼液による治療が開始され通院するも症状が改善せず，近医Aでもヘルペスの治療を継続するよう指示されたため，症状出現8日後に近医Cを受診したところ放射状角膜神経炎を認め，アカントアメーバ角膜炎の疑いで同日当科紹介となった．初診時所見：視力は右眼0.2（1.0×sph.3.75D（cyl.2.50DAx25°），左眼0.5（0.9p×sph.1.75D（cyl.3.00DAx20°）．細隙灯顕微鏡では両眼ともに充血と輪部結膜の腫脹，特徴的な放射状角膜神経炎，点状表層角膜症，角膜上皮欠損，角膜混濁を認めた（図1,2）．前眼部OCT（CASIA）では，両眼ともに角膜全体に軽度の浮腫を認め，上皮下を中心に，軽度の角膜混濁が出現していた．生体共焦点顕微鏡（HRT-II）では，両眼ともに角膜上皮内にアカントアメーバのシストと思われる，白血球（10.15μm）よりも少し大きな直径15.25μmの高輝度な円形構造物を多数認めた（図3,4）．塗抹検査ではグラム染色とファンギフローラY染色を施行するもアメーバのシストは陰性であったが，培養では右眼の角膜擦過物から3日後に栄養体が検出され，アメーバ陽bc図1初診時右眼前眼部写真a：充血と輪部結膜の腫脹．b：特徴的な放射状角膜神経炎（強膜散乱法）．c：点状表層角膜症，偽樹枝状の角膜上皮欠損（フルオレセイン染色）．ab図2初診時左眼前眼部写真a：充血と輪部結膜の腫脹．b：特徴的な放射状角膜神経炎，左眼と比べて瞳孔領にも角膜混濁が強い（強膜散乱法）．c：点状表層角膜症，偽樹枝状の角膜上皮欠損（フルオレセイン染色）．図3初診時右眼画像検査写真a：角膜上皮内にアカントアメーバのシストと思われる直径15.25μmの高輝度な円形構造物を認める（.，生体共焦点顕微鏡HRT-II）．Scalebar：50μm．b：角膜全体に軽度の浮腫を認め，不正乱視を認める（CASIA）．c：上皮下を中心とした軽度の角膜混濁を認める（CASIA）．図4初診時左眼画像検査写真a：右眼と同様に角膜上皮内にアカントアメーバのシストと思われる直径15.25μmの高輝度な円形構造物を認める（.，生体共焦点顕微鏡HRT-II）．Scalebar：50μm．b：右眼よりやや強い角膜全体に軽度の浮腫を認め，不正乱視を認める（CASIA）．c：右眼より明確な上皮下を中心とした軽度の角膜混濁を認める（CASIA）．図5レンズケースa：別のメーカの一体型レンズケース（完全貫通型とクロスタイプ）．b：分離型ケース．図6両眼の前眼部写真と画像検査写真（治療開始後7カ月）a：角膜混濁は4時に軽度認めるのみとなっている（右眼）．b：不正乱視が大幅に改善した（右眼CASIA）．c：角膜厚は正常にまで改善した（右眼CASIA）．d：瞳孔領に角膜混濁がまだ残存している（左眼）．e：不正乱視が大幅に改善したものの軽度残存している（左眼CASIA）．f：角膜厚は改善してきたが不均一な部分を認める（左眼CASIA）．性が確認された．また，左眼の培養は陰性であったものの，レンズケースの保存液からもアメーバが培養で陽性であった．レンズケースからは他にChryseobacteriummeningos-peticum，Stenotrophomonasmaltophilia，Acinetobacterlwo.i，nonfermentativeG-neg.rodsが陽性であったが，いずれもニューキノロン系抗菌薬に感受性を認めた．使用していたケア用品はオフテクス社のバイオクレンエルI（液体酵素洗浄剤）とバイオクレンエルII（陰イオン界面活性剤），週1回のアクティバタブレットMini（蛋白分解酵素，脂肪分解酵素，非イオン界面活性剤，陰イオン界面活性剤）であった．本症例のレンズケースは培養に提出したため破棄されてしまい，また同メーカのものも，その後入手できなかったため図5aのケースは本症例のものではないが，写真のように左右のレンズが一体型でセットされ，保存液が両側にいきわたる構造であった．経過：通院治療にて週2回の病巣.爬と，レボフロキサシン点眼液1日6回，自家調剤した0.02％クロルヘキシジン点眼液1時間毎，ボリコナゾール点眼液1時間毎，ピマリシン眼軟膏1日1回就寝前，イトリコナゾール内服を開始，治療開始4週後，角膜混濁の増悪と上皮不整などにより，矯正視力右眼0.5，左眼0.01まで低下したが，その後は徐々に改善を認めた．初診時から10カ月経過し両眼ともに軽度の角膜混濁を認めるものの，右眼は0.09（1.2×sph.5.75D（cyl.0.75DAx70°），左眼は0.15（1.2×sph.4.50D）まで改善した（図6）．II考按本症例では当院初診の時点で患者本人も家族も適切にレンズケアをしていると認識していたが，後日詳細に尋ねると充血などの症状が出現する約1週間前に，保存液がなくレンズケースを水道水で保存したことが判明した．レンズケースの保存液からはアカントアメーバが培養検査にて陽性と判定とされ，ケースは左右一体型であったことから，水道水からアメーバが混入し，ケース・保存液・レンズを介して，両眼に発症した可能性も考えられた．その他の発症の要因としては日中も追加矯正のため1日交換型のソフトコンタクトレンズを使用していたため，涙液交換の低下・酸素不足により上皮バリア機能の低下がより促進された可能性がある．また，オサートRが強度近視への矯正も可能にするステップアップ形式とよばれる装用方法を採用しており，複数のレンズについて時期をずらして使い分ける必要があり，長期間保存液に入れたままのレンズを再度使用していたことなども原因となった可能性がある．Wattらによれば，オルソケラトロジーレンズによる感染性角膜潰瘍を発症した123例のうち緑膿菌が46例（38％），アカントアメーバが41例（33％）と2大原因とされている13）．筆者らが文献を渉猟した限りでは，日本でのオルソケラトロジーレンズによるアカントアメーバ角膜炎の報告は片眼発症のみで11,12），両眼発症の報告は本症例が初めてであり，海外でも数例しか報告がない14,15）．日本におけるオルソケラトロジーレンズによるアカントアメーバ角膜炎片眼発症の報告は，加藤らが11歳女児の症例を報告しており，初診時矯正視力（0.03）であったが，治療開始後8カ月で（1.0）まで改善している11）．また，加治らは2例報告しており，17歳と18歳のいずれも女性であり初診時矯正視力は（0.1）と（0.2）であったが，治療後の矯正視力は2例ともに（1.2）まで改善している12）．日本におけるオルソケラトロジーにおける感染発症率の報告としては，日本眼科医会が行った全国規模のアンケート調査があり，具体的な菌種などは不明であるが感染性角膜潰瘍を7.7％の施設が経験している16）．一方で平岡らのaオルソKR3年間のオルソケラトロジー使用成績調査69例136眼（8施設）では感染症の発症はないことから，レンズの種類や指導を行う施設によって発症率に差があると思われる17）．オルソケラトロジーレンズ使用を起因とする眼感染症を未然に防ぐためには，適応度数を超えた無理な矯正はレンズのベースカーブ部を過度にフラットなフィッティングにさせることとなり角膜中央部へのびらんを生じやすいことからも18），2009年に日本コンタクトレンズ学会が作成したオルソケラトロジー・ガイドライン（以下，ガイドライン）1）に提示されている基準以上の近視にはレンズを処方しないなどのガイドラインの遵守が重要である．一方で，日本のガイドラインでは20歳以上の処方を原則としているが，本症例を含めて日本眼科医会のアンケート調査では20歳未満への処方が66.8％行われているのが実情である15）．ガイドラインを逸脱して処方する場合は，より慎重なインフォームド・コンセントが求められる．さらにCopeら19）が報告しているコンタクトレンズ装用時の感染に関するリスクファクターを参考にして，レンズを水道水では保管しない，ケースを完全に乾燥させるなどの適切なレンズケアを患者へ周知させる必要がある．一方で医療者側もオルソケラトロジーレンズによって両眼にアカントアメーバ角膜炎が発症する可能性を認識する必要がある．具体的な感染コントロールの方法としては，眼科医による定期検査，適切なレンズ装用の指導，レンズ上における汚れが付着しやすい部位への綿棒によるこすり洗い，消毒効果がより高いポビドンヨードによるレンズ洗浄の推奨などがあげられる．さらに本症例のような両眼発症という事態を予防するために，同環境・同条件で管理されることから完全な対策ではないものの，左右が分離されたレンズケース（図5b）を使用することで，ケース・保存液・コンタクトレンズを介する両眼感染のリスクを減らすことができると考えられる．本論文の要旨は第59回コンタクトレンズ学会（2016）にて発表した．文献1）日本コンタクトレンズ学会オルソケラトロジーガイドライン委員会：オルソケラトロジー・ガイドライン．日眼会誌113：676-679,20092）SunX,ZhaoH,DengSetal：lnfectiouskeratitisrelatedtoorthokeratology.OphthalmicPhysiolOpt26：133-136,20063）HsiaoCH,LinHC,ChenYFetal：Infectiouskeratitisrelatedtoovernightorthokeratology.Cornea24：783-788,20054）Araki-SasakiK,NishiI,YonemuraNetal：Characteris-ticsofPseudomonascornealinfectionrelatedtoorthokera-tology.Cornea24：861-863,20055）鳥山浩二，鈴木崇，大橋裕一ほか：アカントアメーバ角膜炎発症者数全国調査．日眼会誌118：28-32,20146）日本眼感染症学会感染性角膜炎診療ガイドライン第2版作成委員会：感染性角膜診療ガイドライン（第2版）．日眼会誌117：484-490,20137）NagintonJ,WatsonPG,PlayfairTJetal：Amoebicinfec-tionoftheeye.Lancet2（7896）：1537-1540,19748）石橋康久，松本雄二郎，渡辺亮子ほか：Acanthamoebakeratitisの1例─臨床像病原体検査法および治療についての検討─．日眼会誌92：963-972,19889）ThebpatiphatN,HammersmithKM,RochaFNetal：Acanthamoebakeratitis：aparasiteontherise.Cornea26：701-706,200710）石橋康久：最近増加するアカントアメーバ角膜炎─報告例の推移と自験例の分析─．眼臨紀3：22-29,201011）加藤陽子，中川尚，秦野寛ほか：学童におけるオルソケラトロジー経過中に発症したアカントアメーバ角膜炎の1例．あたらしい眼科25：1709-1711,200812）加治優一，大鹿哲郎：オルソケラトロジーレンズ装用者に生じたアカントアメーバ角膜炎の2例．眼臨紀7：728,201413）WattKG,SwarbrickHA：Trendsinmicrobialkeratitisassociatedwithorthokeratology.EyeContactLens33：373-373,200714）KimEC,KimMS：Bilateralacanthamoebakeratitisafterorthokeratology.Cornea29：680-682,201015）TsengCH,FongCF,ChenWLetal：Overnightorthoker-atologyassociatedmicrobialkeratitis.Cornea24：778-782,200516）柿田哲彦，高橋和博，山下秀明ほか：オルソケラトロジーに関するアンケート調査集計結果報告．日本の眼科87：527-534,201617）平岡孝浩，伊藤孝雄，掛江裕之ほか：オルソケラトロジー使用成績調査3年間の解析結果．日コレ誌56：276-284,201418）吉野健一：オルソケラトロジーによる合併症（2）角膜感染症．あたらしい眼科24：1191-1192,200719）CopeJR,CollierSA,ScheinODetal：Acanthamoebaker-atitisamongrigidgaspermeablecontactlenswearersintheUnitedStates,2005through2011.Ophthalmology123：1435-1441,2016＊＊＊</p>
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		<title>透過型電子顕微鏡にて病理像を観察したMicrosporidiaによる角膜炎の1例</title>
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		<pubDate>Tue, 30 Aug 2016 15:30:41 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
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		<category><![CDATA[微胞子虫]]></category>
		<category><![CDATA[角膜炎]]></category>
		<category><![CDATA[透過型電子顕微鏡]]></category>

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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科33（8）：1218?1221，2016c透過型電子顕微鏡にて病理像を観察したMicrosporidiaによる角膜炎の1例川口秀樹＊1鈴木崇＊1宇野敏彦＊2宮本仁志＊3首藤政親＊4大橋裕一＊1＊1愛 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科33（8）：1218?1221，2016c透過型電子顕微鏡にて病理像を観察したMicrosporidiaによる角膜炎の1例川口秀樹＊1鈴木崇＊1宇野敏彦＊2宮本仁志＊3首藤政親＊4大橋裕一＊1＊1愛媛大学大学院医学系研究科眼科学講座＊2白井病院＊3愛媛大学医学部附属病院診療支援部＊4愛媛大学総合科学研究支援センターTransmittingElectronMicroscopyFindingsinaCaseofMicrosporidialKeratitisHidekiKawaguchi1）,TakashiSuzuki1）,ToshihikoUno2）,HitoshiMiyamoto3）,MasachikaShudo4）andYuichiOhashi1）1）DepartmentofOphthalmology,EhimeUniversity,GraduateSchoolofMedicine,2）ShiraiHospital,3）DepartmentofClinicalLaboratory,EhimeUniversityHospital,4）EhimeUniversity,IntegratedCenterforSciences今回，Microsporidiaによる角膜炎と思われる1例に対して，治療的にdeepanteriorlamellarkeratoplasty（DALK）を施行し，得られた角膜片を透過型電子顕微鏡にて観察したので報告する．症例は71歳，男性，角膜擦過物の微生物学的検査にて真菌性角膜炎に合併したMicrosporidiaによる角膜炎と診断され，抗真菌薬を用いた治療を受け，真菌性角膜炎は治癒した．しかしながら，顆粒状の角膜細胞浸潤は軽快しなかったため，治療的にDALKを施行した．切除した角膜片を透過型電子顕微鏡にて観察したところ，角膜実質内に散在的に直径約1?2μmの胞子を認めた．胞子内には極管（polartube）とよばれる臓器を認め，所見より，Microsporidiaと考えられた．術後，角膜が透明化し視力は向上した．角膜実質内に侵入したMicrosporidiaによる角膜炎は，有効な治療薬が少なく，治療的角膜移植を選択する必要がある．Wereportacaseofmicrosporidialkeratitistreatedwiththerapeuticlamellarkeratoplasty,inwhichtransmissionelectronmicrographs（TEM）revealedmicrosporidiainremovedcornea.Thepatient,a71-year-oldmalediagnosedasfungalkeratitiswithmicrosporidialkeratitisviamicrobiologicaltestingofcornealscrapings,wastreatedwithantifungaldrugs.Althoughthecornealinfiltrationoffungalkeratitissubsided,thegranularinfiltrationcausedbymicrosporidiagraduallyincreased.Wethereforeperformedlamellarkeratoplastytoremovetheinfectiousfocus.TEMshoweddiffusemicrosporidialspores1-2μmdiameterinthestromaoftheremovedcornea,andillustratedthepolartubeinthesporecytoplasmthatischaracteristicofmicrosporidia.Aftersurgery,thecornearecoveredtransparencyandcorrectedvisualacuityincreased.Sincetherearefeweffectivemedicaltreatmentsformicrosporidialkeratitiswithstromalinfiltration,itmaybenecessarytoperformtherapeutickeratoplasty.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）33（8）：1218?1221,2016〕Keywords：微胞子虫，角膜炎，透過型電子顕微鏡．Mircospordia,keratitis,transmittingelectronmicroscopy.はじめにMicrosporidia（微胞子虫）はさまざまな動物や人の細胞内に寄生する偏性細胞内寄生体であり，ミトコンドリアを欠く単細胞真核生物である．その胞子は1?10μmの卵形をしており，胞子内には極管（polartube）および極帽（polarcap）が存在し，1つまたは2つの核をもつ．おもに免疫不全患者に下痢や気管支炎，筋炎などを引き起こす日和見病原体であるが，これまでに判明している1,300以上の種うち，人への感染を起こす病原体は14種程度といわれている1）．Microsporidiaは，流行性角膜結膜炎に類似した結膜炎を引き起こすのみならず，角膜炎の原因にもなりうる．Microsporidiaによる角結膜炎が初めて報告されたのは1973年であり，以来インド，シンガポール，台湾を中心に報告がなされている2,3）．発症のリスクファクターとして，角膜外傷の既往や免疫抑制薬の使用歴などがあげられ，臨床所見では多くは軽度から中等度の充血が認められ，角膜における臨床所見として多発性，斑状の上皮細胞浸潤や角膜膿瘍などさまざま認められる．Microsporidiaの存在を確認する検査としては，光学顕微鏡，透過電子顕微鏡（transmittedelectronmicroscopy：TEM），間接蛍光抗体法（immunofluorescenceassays：IFA）などがある4）．なかでも，光学顕微鏡を用いた塗抹標本の確認が，Microsporidiaによる角膜炎を診断するうえでもっとも重要であり，とくに好酸性染色によって赤く染色される胞子を確認することによって検出する3）．通常の培養検査ではMicrosporidiaは増殖しないため検出できないが，PCR検査や生体共焦点顕微鏡検査も診断として利用されている5,6）．現在のところ，わが国では筆者らが報告した真菌性角膜炎に合併したMicrosporidiaによる角膜炎の1例のみである7）．この症例において，残存した角膜実質内の浸潤病巣に対しては，1％ボリコナゾール点眼で経過観察していたが，浸潤病巣が増加し視力低下をきたしたため，治療的deepanteriorlamellarkeratoplasty（DALK）を施行した．今回，筆者らは得られた角膜片をTEMにて病理像を観察したので報告する．I症例患者：71歳，男性．主訴：右眼視力低下．職業：農業従事者．現病歴：昭和52年より関節リウマチに伴う右眼の周辺部角膜潰瘍に対して，長期間抗菌薬，ステロイド点眼を投与されていた．平成22年頃から右眼の角膜実質の淡い顆粒状の細胞浸潤を広範囲に認め，さらに平成24年には角膜細胞浸潤が増悪し，角膜擦過物の微生物検査より，Candida角膜炎に合併したMicrosporidiaによる角膜炎と診断した7）．抗真菌薬の使用により，真菌性角膜炎による病巣は消失したが，Microsporidiaによる角膜炎の所見（顆粒状浸潤）は残存していたため，1％ボリコナゾールに加えて，レバミピド，0.1％フルオロメトロン，0.3％ガチフロキサシン，0.3％ヒアルロン酸，プレドニゾロン2mg内服にて経過観察していた．平成27年3月より，角膜実質内の細胞浸潤の増悪を認め，視力低下が進行してきたため，再度入院となった．入院時所見：矯正視力は右眼0.01，左眼0.02（左眼は緑内障による視神経萎縮による視力低下）．右眼眼圧は測定不能であった．細隙灯顕微鏡検査において右眼角膜は周辺部潰瘍を繰り返しているため混濁しており，鼻側から結膜侵入を伴っていた．中央部角膜実質内にはびまん性淡い顆粒状の細胞浸潤を認めた（図1）．さらに，前眼部OCT検査では角膜の菲薄化と実質の深層までの混濁が観察された（図2）．経過：病巣擦過物の塗抹検査を行ったところ，好酸性染色であるKinyoun染色にて，陽性に染色される直径1?4μmの卵形の像を認めた．塗抹検査所見からMicrosporidiaによる角膜炎が進行した状態と診断し，頻回の角膜擦過，0.5％モキシフロキサシン点眼，8倍PAヨード点眼を行った．しかし，角膜実質内細胞浸潤は改善せず，さらに角膜混濁が増悪したため，内科的治療の継続は困難と考え，治療的にDALKを施行した．術中，可能な限り，Descemet膜付近まで角膜を切除し，ドナー角膜を端々縫合し，手術を終了した．術後は0.3％ガチフロキサシン点眼，0.1％リン酸ベタメタゾン点眼を行い，角膜は徐々に透明化し（図3），右眼矯正視力も0.2pまで向上したため，退院となった．TEM所見：摘出角膜を2.5％グルタルアルデヒドで2時間固定し，洗浄後，さらに2％酸化オスミウムにて2時間固定した．洗浄，脱水後，樹脂であるEpon812に包埋した．角膜を垂直に60nmの切片で切断した後に酢酸ウラニル水溶液，硝酸鉛溶液による2重染色を行い，JEM1230（JOEL）のTEMを用いて観察した．弱拡大（5,000倍）での観察では，角膜実質繊維層の構造が破壊され，乱れた角膜実質繊維層間に散在する厚い細胞壁を有する直径1?2μmの卵型の胞子を複数認めた（図4）．さらに，厚い細胞壁を認めるも，細胞内が破壊，変性し，長径2?4μmの楕円形に膨張した変性した胞子も複数認めた．さらに強拡大（50,000倍）では胞子内にMicrosporidiaに認められる極管（polartube）と核（nucleus）を確認できた（図5）．II考察Microsporidiaによる角結膜炎は非常にまれな眼感染症であり，わが国では筆者らがすでに報告した本症例のみである．しかしながら，海外ではアジアを中心に報告例が増加しており，さらにMicrosporidiaが環境中に存在していることから，わが国においても今後の発生には注意が必要である．診断として，角膜擦過の塗抹検査が重要であるが，好酸性染色やファンギフローラ染色などの特殊染色が必要であり，また，一般的な検査室における認知度も低いため，検出が困難な場合も想定される．さらに，光学顕微鏡を用いた検査では，胞子の染色性，大きさ，形のみで診断するため，確実にMicrosporidiaを確認するためには，TEMによって，細胞内の構造を確認することが必要である8）．Microsporidiaの胞子の内部には特徴的なコイル状の構造があり，極管とよばれている．本症例のTEMにおいても，コイル状の構造の断面が確認でき，極管を観察できたため，確実にMicrosporidiaであると考えられた．極管は，宿主細胞を突き刺すことで感染を成立させると考えられており，Microsporidia感染症の病態においても重要な器官である．また，TEMによって観察された胞子の大きさは，細胞が損傷していないものは1?2μm，細胞が損傷されているものは2?4μmと大きくなっていた．この現象は，細胞が損傷されると細胞内外の浸透圧の影響で細胞壁がダメージを受けるために大きくなっていると推測できる．今回，角膜擦過物の塗抹標本の観察では1?4μmの胞子を確認したが，そのなかでも直径が大きく楕円形の胞子は損傷されている可能性が高いことが考えられる．そのため，塗抹標本の胞子の大きさを確認することは，病態や治療効果を考えるうえで重要な情報である可能性が高い．前述のようにMicrosporidiaによる角結膜炎の診断には，塗抹標本検査が必須であるが，近年，PCR法によるMicrosporidiaの遺伝子の検出も期待されている．PCR法と塗抹標本検査の診断を比較した検討では，トリクロム染色は感度64％・特異度100％，カルコフロール染色では感度80％・特異度82％であるのに対して，PCR法は感度100％で特異度97.9％であり，PCR法の有用性が報告されている9）．今回はPCR法を施行していないが，診断の向上には，塗抹標本検査のみならずPCR法の併用も今後検討する必要がある．Microsporidiaのなかでも，角膜炎や結膜炎をおこすものに，Encephalitozoonintestinalis，Encephalitozoonhellemがある．しかしながら，TEMによる形態の観察では，両者の鑑別はむずかしい．Microsporidiaの種の同定に一般的に用いられるのは遺伝子の塩基配列を用いた方法である．さらに間接蛍光抗体法においてモノクローナル抗体がEncephalitozoonspp.やE.bieneusiの同定に有用であったという報告もある10）．今回は摘出角膜をTEMの観察にのみ使用したため行っておらず，原因となったMicrosporidiaの種は不明である．わが国でのMicrosporidiaによる角結膜炎の病態を考察するにも，今後は，TEMや遺伝子学的検査を用いた検討が必要と思われる．今回，内科的な治療には反応せず，角膜実質内の細胞浸潤が増悪した．TEM所見では，実質繊維の構造の変化は認めるものの，好中球などの炎症細胞の存在は少なかった．このことは，実質の混濁は炎症に起因するものではなく，実質の構造が変化したことで生じている可能性を示唆している．さらに，Microsporidiaの胞子は損傷を受けた後にも自己融解せず，角膜実質内に存在していることより，たとえ治療によって細胞が障害されても，細胞が長期間存在し，そのことによって角膜実質の構造を変化させていることも考えられる．そのため，実質浸潤を認めた症例では，内科的治療は困難である可能性も高く，外科的には胞子を除去することが望ましい．上皮や実質浅層に病巣がある場合は，掻爬が有効であり11），実質全体に病巣がある場合は角膜移植が必要である．DALKが治療に有効であった症例も報告されており12），移植の術式については，細隙灯顕微鏡所見に加えて，前眼部OCT検査によって混濁の部位を確認し選択することが重要であると思われた．本症例においても，前眼部OCT検査において，角膜実質全体が混濁しており，術前に全層角膜移植もしくはDALKを考慮したが，関節リウマチに伴う周辺部角膜潰瘍を繰り返していることで，移植後拒絶反応の可能性も高いため，DALKを選択した．術後，角膜は透明化したが，緑内障手術の既往や長期間の角膜疾患を罹患しており，内皮機能の減少による水疱性角膜症の出現には十分注意する必要があると思われる．わが国においてMicrosporidiaによる角膜炎は非常にまれではあるが，局所的に免疫状態が低下している場合は発症する可能性がある．本症例では農業従事者であること，関節リウマチからの周辺部潰瘍，またステロイド点眼などが発症の契機となったと推測される．また，本疾患のわが国における認知度は決して高くないため，原因不明の角膜炎として治療されている可能性も少なくないと思われる．そのため，原因不明の角膜炎において本疾患を鑑別疾患の一つにあげ，塗抹標本検査のみならず，治療的角膜移植をする場合は，切除角膜をTEMで観察することで，本疾患の可能性を検索することも重要であると思われる．文献1）DidierES,WeissLM：Microsporidiosiscurrentstatus.CurrOpinInfectDis19：485-492,20062）AshtonN,WirasinhaPA：Encephalitozoonosis（nosematosis）ofthecornea.BrJOphthalmol57：669-674,19733）SharmaS,DasS,JosephJetal：Microsporidialkeratitis：needforincreasedawareness.SurvOphthalmol56：1-22,20114）YazarS,KoruO,HamamciBetal：Microsporidiaandmicrosporidiosis.TurkiyeParazitolDerg37：123-134,20135）FanNW,WuCC,ChenTLetal：Microsporidialkeratitisinpatientswithhotspringsexposure.JClinMicrobiol50：414-418,20126）DasS,SharmaS,SahuSKetal：Diagnosis,clinicalfeaturesandtreatmentoutcomeofmicrosporidialkeratoconjunctivitis.BrJOphthalmol96：793-795,20127）友岡真美，鈴木崇，鳥山浩二ほか：真菌感染症を併発したMicrosporidiaによる角膜炎の1例．あたらしい眼科31：737-741,20148）WalkerM,KublinJG,ZuntJR：Parasiticcentralnervoussysteminfectionsinimmunocompromisedhosts：malaria,microsporidiosis,leishmaniasis,andAfricantrypanosomiasis.ClinInfectDis42：115-125,20069）SaigalK,KhuranaS,SharmaAetal：ComparisonofstainingtechniquesandmultiplexnestedPCRfordiagnosisofintestinalmicrosporidiosis.DiagnMicrobiolInfectDis77：248-249,201310）Al-MekhlafiMA,FatmahMS,AnisahNetal：Speciesidentificationofintestinalmicrosporidiausingimmunofluorescenceantibodyassays.SoutheastAsianJTropMedPublicHealth42：19-24,201111）DasS,WallangBS,SharmaSetal：Theefficacyofcornealdebridementinthetreatmentofmicrosporidialkeratoconjunctivitis：aprospectiverandomizedclinicaltrial.AmJOphthalmol157：1151-1155,201412）AngM,MehtaJS,MantooSetal：Deepanteriorlamellarkeratoplastytotreatmicrosporidialstromalkeratitis.Cornea28：832-835,2009〔別刷請求先〕川口秀樹：〒791-0295愛媛県東温市志津川愛媛大学大学院医学系研究科眼科学講座Reprintrequests：HidekiKawaguchi,M.D.,DepartmentofOphthalmology,EhimeUniversity,GraduateSchoolofMedicine,Shitsukawa,Toon-shi,Ehime791-0295,JAPAN12181220あたらしい眼科Vol.33，No.8，2016（139）あたらしい眼科Vol.33，No.8，20161221図1入院時前眼部写真角膜中央部に淡い顆粒状の細胞浸潤，角膜周辺部の鼻側からの結膜侵入を認める．図2前眼部OCT検査所見角膜全体の混濁，周辺部の菲薄化を認める．図3退院時前眼部所見角膜混濁の改善を認める．図4切除角膜のTEM所見（×5,000倍）角膜実質内に2重の細胞壁を認める直径1?2μmの胞子（?）を複数認める．また，変性したと思われる胞子像も観察される（?）．図5切除角膜のTEM所見（×50,000倍）胞子の内部に極管（polartube）（?），核（nucleus）（?）を認める．</p>
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		<title>1.5％レボフロキサシン点眼薬が奏効したキノロン耐性Corynebacterium角膜炎</title>
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		<pubDate>Sat, 29 Nov 2014 15:24:17 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科31（11）：1683.1686，2014c1.5％レボフロキサシン点眼薬が奏効したキノロン耐性Corynebacterium角膜炎佐埜弘樹江口洋宮本龍郎堀田芙美香三田村さやか三田村佳典徳島大学大学 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科31（11）：1683.1686，2014c1.5％レボフロキサシン点眼薬が奏効したキノロン耐性Corynebacterium角膜炎佐埜弘樹江口洋宮本龍郎堀田芙美香三田村さやか三田村佳典徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部眼科学分野Quinolone-resistantCorynebacteriumKeratitisSuccessfullyTreatedwith1.5％LevofloxacinOphthalmicSolutionHirokiSano,HiroshiEguchi,TatsuroMiyamoto,FumikaHotta,SayakaMitamuraandYoshinoriMitamuraDepartmentofOphthalmology,InstituteofHealthBiosciences,TheUniversityofTokushimaGraduateSchool十数年来の角膜ヘルペスの既往がある77歳の男性が，感染性角膜炎をきたして再来した．左眼の傍中心部角膜に角膜膿瘍があり，前房蓄膿を伴い，視力は指数弁であった．角膜炎は，再発性角膜ヘルペスのため菲薄化していた部位を中心に発症していた．角膜擦過物の塗抹検鏡でグラム陽性桿菌が検出された．患者の都合から，複数種類の抗菌点眼薬の頻回点眼や抗菌薬の全身投与は実施せず，1.5％レボフロキサシン点眼薬の1日3ないし4回点眼で初期治療を開始した．角膜擦過物の培養で，レボフロキサシン高度耐性Corynebacteriumが分離された．治療開始から2週間後には角膜炎は消退しており，追加投薬を必要としなかった．1.5％レボフロキサシン点眼薬は，頻回点眼しなくともキノロン耐性Corynebacteriumによる角膜炎を消炎できる可能性がある．A77-year-oldmale,withanover10-yearhistoryofconstantlyrecurringherpetickeratitis,consultedTokushimaUniversityHospitalirregularly.Inhislefteye,cornealabscesswithhypopyonwasmarked.Inthepericentralcornea,whichwasthinbecauseoftherecurrentherpetickeratitis,whiteabscesswasobserved.Microscopicexaminationofcornealscrapingrevealedgram-positiverods.Weprescribed1.5％levofloxacinophthalmicsolution4timesdailyaccordingtothepatient’sconvenience.Thecornealisolatewasidentifiedashigh-levelquinoloneresistantCorynebacteriumspp.Only2weeksaftertheinitialvisit,however,clinicalfindingsimproveddramatically；thekeratitisdisappearedrapidly,withoutadditionaltherapy.High-concentrationquinoloneeyedropsof1.5％levofloxacinophthalmicsolutionmaybeeffectivewithoutfrequentadministrationininfectiouskeratitiscausedbyquinolone-resistantCorynebacterium.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）31（11）：1683.1686,2014〕Keywords：キノロン耐性Corynebacterium，角膜炎，1.5％レボフロキサシン点眼薬．quinolone-resistantCorynebacterium,keratitis,1.5％levofloxacinophthalmicsolution.はじめにCorynebacteriumは眼表面に常在する弱毒菌だが，近年は眼表面での日和見感染症の起炎菌として報告されるようになっている1.3）．眼科臨床分離株の過半数はキノロン耐性である4）ため，Corynebacterium角膜炎に対してキノロン点眼薬を使用するのは，原則として推奨されない．しかし，キノロン系抗菌点眼薬はスペクトルが広く，組織透過性も良好ゆえに，感染性角膜炎に対する第一選択の薬剤として多く使用されている．同様の理由で，内眼手術の周術期にも頻用されており，眼表面でのキノロン耐性菌分離頻度増加の一因となっている4,5）．近年，抗菌薬を投与する際には，薬物動態（pharmacokinetics）/薬力学（pharmacodynamics）（PK/PD）理論をもとにした効率的な薬物療法を実践し，抗菌薬投与による耐性菌の出現・選択の阻止をめざすことが推奨されている6）．キノロン系抗菌薬は濃度依存的に抗菌作用を発揮する7）ため，最高薬物濃度（concentrationmax：Cmax）と最小発育阻止濃度（minimuminhibitoryconcentration：MIC）の比（Cmax/〔別刷請求先〕佐埜弘樹：〒770-8503徳島市蔵本町3-18-15徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部眼科学分野Reprintrequests：HirokiSano,M.D.,DepartmentofOphthalmology,InstituteofHealthBiosciences,TheUniversityofTokushimaGraduateSchool,3-18-15Kuramoto-cho,Tokushima-shi770-8503,JAPAN0910-1810/14/\100/頁/JCOPY（117）1683MIC）に抗菌効果が相関する．よって，高濃度製剤のレボフロキサシン（LVFX）点眼薬を利用することは，眼表面におけるCmax/MICを高めるため，1.5％LVFX点眼薬は，MICから判定された耐性菌をも殺菌することができると推察され，内眼手術前の減菌法や起炎菌が同定できていない感染性角結膜炎での経験的判断に基づいた治療（empiricaltherapy：エンピリック治療）に有用と考えられる．しかし，実際にMICでキノロン耐性と判定された細菌による感染性角膜炎が，エンピリック治療としての1.5％LVFX点眼薬だけで治癒したとの報告は，知りうる限りない．そこで本論文では，患者の都合で1.5％LVFX点眼薬を1日3ないし4回点眼するエンピリック治療で，キノロン耐性Corynebacterium角膜炎の治療を実施し，良好な経過をたどった1例について報告する．I症例患者：77歳，男性．既往歴：十数年来の再発性角膜ヘルペスで，左眼角膜の一部は白濁・菲薄化していた（図1）が，過去2年間は再発していなかった．患者は角膜ヘルペス再発の前兆として，左眼にわずかな違和感を自覚することを経験的に認識しており，そのような場合は，不定期に早期再来をするか，患者の自己判断でアシクロビル眼軟膏を日に数回，1週間前後点入して対処していた．家族歴：特記すべきことなし．現病歴：2カ月前の定期再来時，角膜所見に大きな変化がないことを確認されていたが，明らかに角膜ヘルペス再発の前兆ではない眼表面の違和感が出現し，結膜充血や眼脂が増強し視力も低下し始めたとのことで，2012年12月27日，自身の判断で不定期に徳島大学病院眼科を再受診した．検査所見：左眼は，視力は30cm指数弁（矯正不能），眼圧は24mmHg，角膜実質浮腫と角膜膿瘍，および前房蓄膿があり，中間透光体から眼底の詳細は観察できなかった（図2）．右眼には特記すべき所見はなかった．II経過および結果12月27日再来時の所見から細菌性角膜炎を疑い，角膜擦過物の塗抹検鏡と分離培養を実施し，入院のもと抗菌点眼薬の頻回点眼，抗菌薬の全身投与を中心とした厳重な治療を勧めた．しかし，患者とその家族の都合で，翌日再来は可能だがそれ以降の外来定期通院や入院治療は不可能であること，および抗菌点眼薬は1種類を1日3ないし4回程度なら実施できるが，頻回点眼は不可能であるとの申告があった．そこで，1.5％LVFX点眼薬を1日3回は確実に点眼すること，および本来ならば頻回に点眼しなければならないこと，角膜炎が悪化する可能性もあることを説明し，同意のもと前記のエンピリック治療を開始した．同時に，長年の通医院歴を考慮し念のためクロラムフェニコール点眼薬も処方をし，可能であれば追加点眼をすることと翌日の再来を指示し，それ以降は都合がつき次第再来をする約束をした．同日，角膜擦過物のグラム染色と普通寒天培地，羊血液寒天培地，MacConkey培地，およびNAC培地での好気・5％炭酸ガス培養を開始した．角膜擦過物のグラム染色では，グラム陽性桿菌が多数検出された．角膜擦過物の培養では，48時間後に羊血液寒天培地の37℃好気培養と5％炭酸ガス培養の双方でコロニー形成を確認し，双方ともCorynebacterium属と同定された（BBLCRYSTAL，日本BD，東京）．Etestストリップ（シスメックス・ビオメリュー株式会社，東京）でのLVFXのMICは，双方の株とも＞32μg/mlと高度耐性を示した．12月28日の再来時，角膜炎はまだ沈静化していなものの，結膜充血は軽減していた（図3）．1月10日には角膜炎は消図1再来前の前眼部写真内下方の角膜（矢印）は白濁・菲薄化していた．図2再来時の前眼部写真前房蓄膿を伴う角膜膿瘍がある．1684あたらしい眼科Vol.31，No.11，2014（118）図3治療開始翌日の前眼部写真わずか1日の治療で結膜充血が軽減している．炎され，角膜膿瘍はほぼ消失していた（図4）．その後，追加治療をせずとも角膜炎は急速に消退した．III考按Corynebacteriumは眼表面の常在菌叢をなすグラム陽性桿菌だが，わが国では細菌性角結膜炎の起炎菌になりうる8）と認識されている．そのような状況で，キノロン耐性Corynebacteriumが起炎菌である報告1,3）がある．Corynebacteriumのキノロン耐性獲得機序は，細菌が増殖する際に働く酵素であるDNAジャイレースのキノロン耐性決定領域でのアミノ酸配列で，83位セリンと87位アスパラギン酸が二重変異をきたしていること4）である．多くの細菌は，増殖時に作用する酵素にトポイソメレースIVとDNAジャイレースの2つのがあり，キノロン薬は，それら2つの酵素に作用することで殺菌する．キノロン耐性化には，双方の酵素でのアミノ酸変異が関係しているが，CorynebacteriumにはトポイソメレースIVが存在しない9）ため，DNAジャイレースの変異のみで容易にキノロンに高度耐性を示すと考えられる．細胞の生存に必須の蛋白質をコードし，時間経過においてのみ影響を受けるとされるハウスキーピング遺伝子を用いたmulti-locussequencingtyping解析の結果では，眼表面のCorynebacteriumの中に，臨床導入が古いノルフロキサシンにだけ耐性を獲得し，後に臨床導入された3世代キノロンに感受性を示す株が存在し，3世代キノロンにも高度耐性を獲得している株よりも早く出現していること，前者の株はキノロン耐性決定領域での単一変異のみであるのが，後者の株は二重変異をきたしていることがわかっている4）．すなわち，眼表面のキノロン高度耐性Corynebacteriumの出現は，臨床現場での抗菌薬の使用状況によって誘発されていることが分子生物学的に証明されている．わが国において，さらなるキノロン耐性Corynebacteriumの出現をいかに阻止するかは，眼（119）図4治療2週間後の前眼部写真角膜炎は消炎している．科臨床上，きわめて重要な問題であると思われる．わが国においては，2011年に1.5％LVFX点眼薬が臨床導入されたが，従来から市販されていた0.5％LVFX点眼薬との使い分けに関して，明確な根拠のもとになされてはいない例が多いように見受ける．仮に，抗菌点眼薬投与後の眼表面でもPK/PD理論があてはまるのであれば，0.5％LVFX点眼薬でも，耐性と判定される多くの菌のMICよりも高濃度のLVFXを眼表面に供給していることになる．したがって理論的には，眼表面でのキノロン耐性菌の発現・選択はほとんどないはずである．しかし，実際にはキノロン耐性菌が眼表面から分離される頻度は年々高くなっており10），その原因としてキノロン点眼薬使用と，患者の入院歴を指摘する報告がある5）．筆者らはPK/PD理論に照らし合わせ，抗菌点眼薬の涙液との混和，および瞬目による眼表面からの排出で，点眼直後から眼表面の抗菌薬濃度が低下し，涙液中の抗菌薬濃度の推移において，耐性菌選択領域となっている時間が長いことも原因の一つではないかと推察している．したがって，より高濃度の点眼薬を使用することで，涙液や瞬目による濃度低下があっても，眼表面の抗菌薬濃度が少しでも高濃度になるようにして，点眼した抗菌薬の濃度が耐性菌殺菌濃度にまで到達するように工夫することは，耐性菌発現・選択防止の観点から，理にかなっているものと思われる．すなわち，抗菌薬使用が原因となってCorynebacterium臨床分離株の過半数がキノロン耐性をきたす状況となっている現在4），積極的に1.5％LVFX点眼薬を使用することで，耐性菌発現・選択の増加傾向が緩和されると期待できる．本症例では長年の定期通院を通して，医師・患者間の信頼関係が築かれていたと考えていること，患者の眼科用製剤へのアドヒアランスの良さを確認していたこと，およびその患者が家族の不測の事態ゆえに1日に1種類の点眼薬を3ないし4回しか点眼できないとの申告があったことから，通常はあたらしい眼科Vol.31，No.11，20141685抗菌点眼薬を頻回点眼すべき細菌性角膜炎に対して，通常よりはるかに少ない点眼回数で治癒をめざす事態となった．外来での経過観察も，本来であればもっと緻密に実施すべきであるが，患者の事情で，年末年始の約2週間空けることとなった．そのため，濃度依存的に抗菌効果が期待できるキノロンのLVFX点眼薬のなかでも，1.5％製剤をエンピリック治療の第一選択として使用した．点眼するかどうかを患者に委任しつつ同時に処方したクロラムフェニコールは，結果的には点眼していなかったとの申告であった．そのようなエンピリック治療で角膜炎は消炎されたが，1.5％LVFX点眼薬での細菌性角膜炎に対するエンピリック治療時に頻回点眼の必要がない，というわけではない．副作用の出現に注意が必要だが，細菌性角膜炎に対する抗菌点眼薬の投与回数は，原則として1ないし2時間ごとの頻回点眼が望ましいと考えている．あくまでも，頻回点眼が実施できないなんらかの理由が患者側にあるときに限って，1.5％LVFX点眼薬であれば，3ないし4回程度でも消炎できる可能性がある，と判断するのが望ましい．Miyamotoら11）は，LVFX高度耐性のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌（methicillin-resistantStaphylococcusaureus：MRSA）角膜炎に1.5％LVFX点眼薬が有効であった可能性を指摘している．今回の症例もLVFXのMICが＞32μg/mlと，高度耐性のCorynebacteriumが起炎菌であった．MICから判断する薬剤感受性試験の結果が，点眼薬での治療効果をそのまま表しているわけではないことは周知の事実である．実際に，キノロン耐性と判定された株の角結膜炎で，従来のキノロン点眼薬投与後に臨床所見が改善することを経験するが，起炎菌の薬剤感受性試験結果が判明している場合は，原則としてその結果をもとに抗菌点眼薬を選択すべきである．しかし，通常は臨床検体を採取してから薬剤感受性試験の結果が判明するまでに数日かかるため，結果的に治療開始から数日後にキノロン耐性菌が起炎菌として分離されることがある．キノロン耐性菌による感染症にも効果が期待できるのであれば，そのようなエンピリック治療時には1.5％LVFX点眼薬が有用であり，本症例は，そのことを証明した1例となった．細菌性角膜炎では，患者の疫学情報，臨床所見，および角膜擦過物の塗抹像から起炎菌を絞り込んだうえで抗菌点眼薬の選択をすべきではある．しかし，本症例の経過からいえる結論は，1.5％LVFX点眼薬は，1日3ないし4回の点眼でキノロン耐性Corynebacterium角膜炎を消炎させ得る可能性があり，塗抹像が得られない感染性角膜炎のエンピリック治療に有用である．文献1）SuzukiT,IiharaH,UnoTetal：Suture-relatedkeratitiscausedbyCorynebacteriummacginleyi.JClinMicrobiol45：3833-3836,20072）稲田耕大，前田郁世，池田欣史ほか：コリネバクテリウムが起炎菌と考えられた感染性角膜炎の1例．あたらしい眼科26：1105-1107,20093）FukumotoA,SotozonoC,HiedaOetal：Infectiouskeratitiscausedbyfluoroquinolone-resistantCorynebacterium.JpnJOphthalmol55：579-580,20114）EguchiH,KuwaharaT,MiyamotoTetal：High-levelquinoloneresistanceinophthalmicclinicalisolatesbelongingtothespeciesCorynebacteriummacginleyi.JClinMicrobiol46：527-532,20085）fintelmannRE,HoskinsEN,LietmanTMetal：Topicalfluoroquinoloneuseasariskfactorforinvitrofluoroquinoloneresistanceinocularcultures.ArchOphthalmol129：399-402,20116）MeibohmB,DerendorfH：Basicconceptofpharmacokinetics/pharmacodynamics（PK/PD）modeling.IntJCinPharmacolTher35：401-413,19977）AndersonVR,PerryCM：Levofloxacin：areviewofitsuseasahigh-dose,short-coursetreatmentforbacterialinfection.Drugs68：535-565,20088）日本眼感染症学会感染性角膜炎診療ガイドライン第2版作成委員会：感染性角膜炎診療ガイドライン第2章，感染性角膜炎の病態・病型．日眼会誌117：484-490,20139）SchmutzE,HennigS,LiSMetal：IdentificationofatopoisomeraseIVinactinobacteria：purificationandcharacterizationofParYRandGyrBRfromthecoumermycinA1producerStreptomycesrishiriensisDSM40489.Microbiology150：641-647,200410）MarangonFB,MillerD,MuallemMSetal：Ciprofloxacinandlevofloxacinresistanceamongmethicillin-sensitiveStaphylococcusaureusisolatesfromkeratitisandconjunctivitis.AmJophthalmol137：453-458,200411）MiyamotoT,EguchiH,TserennadmidEetal：Methicillin-resistantStaphylococcusaureuskeratitisafterDescemet’sstrippingautomatedendothelialkeratoplasty.CaseRepOphthalmol4：269-273,2013＊＊＊1686あたらしい眼科Vol.31，No.11，2014（120）</p>
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		<title>真菌感染症を併発したMicrosporidiaによる角膜炎の1例</title>
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		<pubDate>Fri, 30 May 2014 15:26:53 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[《第50回日本眼感染症学会原著》あたらしい眼科31（5）：737.741，2014c真菌感染症を併発したMicrosporidiaによる角膜炎の1例友岡真美＊1鈴木崇＊1鳥山浩二＊1井上智之＊1原祐子＊1山口昌彦＊1林康 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《第50回日本眼感染症学会原著》あたらしい眼科31（5）：737.741，2014c真菌感染症を併発したMicrosporidiaによる角膜炎の1例友岡真美＊1鈴木崇＊1鳥山浩二＊1井上智之＊1原祐子＊1山口昌彦＊1林康人＊1鄭暁東＊1白石敦＊1宇野敏彦＊2宮本仁志＊3大橋裕一＊1＊1愛媛大学大学院医学系研究科眼科学講座＊2明世社白井病院＊3愛媛大学医学部附属病院診療支援部ACaseofMicrosporidialKeratitisAccompaniedwithFungalKeratitisMamiTomooka1）,TakashiSuzuki1）,KojiToriyama1）,TomoyukiInoue1）,YukoHara1）,MasahikoYamaguchi1）,YasuhitoHayashi1）,ZhengXiaodong1）,AtsushiShiraishi1）,ToshihikoUno2）,HitoshiMiyamoto3）andYuichiOhashi1）1）DepartmentofOphthalmology,EhimeUniversity,GraduateSchoolofMedicine,2）ShiraiHospital,3）DepartmentofClinicalLaboratory,EhimeUniversityHospitalMicrosporidia（微胞子虫）による角膜炎は，インドやシンガポールなどに認められるが，わが国では報告例はない．今回，microsporidiaによる角膜炎と思われる1例を経験したので報告する．症例は71歳，男性で，関節リウマチによる周辺部角膜潰瘍の既往があり，長期間抗菌薬点眼とステロイド点眼を投与されていた．2年前より，角膜実質の淡い顆粒状の細胞浸潤を広範囲に認めていたが，抗菌薬点眼とステロイド点眼にて軽快と増悪を繰り返していた．さらに，顆粒状細胞浸潤の再燃とともに角膜中央部に強い細胞浸潤が出現してきたため，病巣部を擦過した．直接鏡検を行ったところ，酵母様真菌を認め，培養においてもCandidaalbicansが分離されたため，ミカファンギン・ボリコナゾール点眼を開始した．治療開始後，強い細胞浸潤は消失するも，角膜全体に存在する淡い顆粒状の細胞浸潤は軽快せず，再度角膜擦過を行い，鏡検をしたところ，ファンギフローラ染色で直径2.3μmの卵形に染色される像を認め，さらに抗酸性染色であるKinyoun染色においても，赤色に染色される卵形の像を多数認めた．染色所見よりmicrosporidiaによる角膜炎を考慮し，ガチフロキサシン点眼，PHMB（polyhexamethylenebiguanide）点眼を開始したところ，徐々にではあるが，細胞浸潤は軽快している．筆者らは，真菌感染症を併発したmicrosporidiaによる角膜炎を経験した．ステロイド点眼中など，免疫状態が局所的に低下した場合，本疾患が発症する可能性が考えられた．AlthoughcasesofmicrosporidialkeratitishavebeenreportedinIndiaorSingapore,therehavebeennoreportsoftheconditioninJapan.Weexperiencedacaseofmicrosporidialkeratitis.Thepatient,a71-year-oldmalewhohaddevelopedperipheralulcerativekeratitisinassociationwithrheumatoidarthritis,hadbeengiventopicalantimicrobialagentsandsteroidsoveralongterm.For2years,hehadshowngranularinfiltrationoveralargeareaofthecornealstroma,oftenrelapsingafterinstillationofantimicrobialagentsandsteroid.Alongwithgranularinfiltration,stronginfiltrationappearedinthecentralcornea.Directmicroscopyofscrapedspecimensdisclosedthepresenceofyeast-likefungus；theculturereportsconfirmedthepresenceofCandidaalbicans.Weconsideredfungalkeratitis,andbegantreatmentwithtopicalmicafunginandvoriconazol.Althoughthestronginfiltrationdisappearedaftertherapyinitiation,thegranularinfiltrationremained；microbialexaminationofscrapedspecimenswasthereforeperformedagain.Directmicroscopyrevealednumerous2-3μmsporesstainedbyfungifloraYandmodifiedKinyoun’sacid-faststain.Sincemicrosporidialkeratitiswasdiagnosedbydirectmicroscopyfindings,weinitiatedinstillationoftopicalgatifloxacinandpolyhexamethylenebiguanide.Thegranularcellinfiltrationgraduallydecreased.WeexperiencedacaseofmicrosporidialkeratitisaccompaniedbyC.albicanskeratitis.Microsporidialkeratitiscouldbecausedinpatientswhohavelocalimmunesuppressionduetotopicalsteroids.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）31（5）：737.741,2014〕Keywords：角膜炎，真菌，微胞子虫，鏡検，生体共焦点顕微鏡．keratitis,fungi,microspordia,smear,invivoconfocalmicroscopy.〔別刷請求先〕友岡真美：〒791-0295愛媛県東温市志津川愛媛大学大学院医学系研究科眼科学講座Reprintrequests：MamiTomooka,DepartmentofOphthalmology,EhimeUniversity,GraduateSchoolofMedicine,Shitsukawa,Toon-shi,Ehime791-0295,JAPAN0910-1810/14/\100/頁/JCOPY（111）737はじめにMicrosporidia（微胞子虫）はさまざまな動物やヒトの細胞内に寄生する単細胞真核生物の寄生原虫の一群で，胞子は1.40μm程度の卵形をしている．これまでに1,200種以上が知られており，昆虫，甲殻類，魚類，ヒトを含む哺乳類などに感染する病原体が多く含まれている．おもに免疫不全患者に多臓器疾患を引き起こす日和見病原体であるが，免疫正常者への感染報告もある1）．一方，microsporidiaによる角膜炎は，健常者においても認められ，インド，シンガポール，台湾において報告されている2）．Microsporidiaは水・家畜・昆虫などを介してヒトに感染するため，土壌汚染の可能性のある農業従事者や温泉利用者での報告例が多い3,4）．また季節性の影響もあり，夏に発症頻度が高いといわれている5）．リスクファクターとして，角膜外傷の既往や免疫抑制薬の使用歴，屈折矯正手術が挙げられる5）．臨床所見では軽度.中等度の充血が認められ，角膜像は多発性で斑状の上皮障害から角膜膿瘍までさまざまである．診断には塗抹標本鏡検の像が用いられ，なかでも胞子が赤く染色される抗酸性染色が特に有用といわれている2）．培養では増殖せず，PCR（polymerasechainreaction）検査や生体共焦点顕微鏡検査は補助診断として利用されている3,5）．今回筆者らは，真菌感染症を併発したmicrosporidiaによる角膜炎が疑われた1例を経験したので，その臨床経過について報告する．なお本投稿は，本人の自由意思による同意を得ているものである．I症例患者：71歳，男性．主訴：右眼視力低下．職業：農業従事者．現病歴：昭和52年より，右眼の関節リウマチに伴う周辺部角膜潰瘍に対して，長期間抗菌薬点眼とステロイド点眼を投与されていた．2年前より右眼の角膜実質の淡い顆粒状の細胞浸潤を広範囲に認め，種々の抗菌点眼薬や，ステロイド点眼の治療により寛解と増悪を繰り返していた．しかし，平成24年12月に顆粒状細胞浸潤の再燃とともに角膜下方に比較的強い細胞浸潤が出現してきたため，12月18日加療目的にて愛媛大学病院眼科へ紹介受診となり，同日入院となった．入院時所見：矯正視力は右眼0.06，左眼0.02．眼圧は右眼5mmHg，左眼17mmHgであった．細隙灯顕微鏡検査において右眼角膜は周辺部潰瘍を繰り返しているため混濁しており，鼻側からの結膜侵入を伴っていた．混濁のない角膜中央部にはびまん性に淡い顆粒状の細胞浸潤を認め，下方に上皮欠損を伴う比較的強い浸潤病巣を認めた（図1）．生体共焦点顕微鏡検査では，角膜実質表層に分節状の菌糸様の像が観察された（図2）．眼底検査では，右眼において視神経乳頭陥凹の拡大を認め，左眼においては視神経乳頭の蒼白を認めた．経過：前眼部検査および生体共焦点顕微鏡検査において，真菌による角膜炎を疑い，病巣擦過物の塗抹検査を行ったところ，発芽した酵母様真菌を認め（図3），培養検査ではCandidaalbicans（C.albicans）が多数検出された．酵母真菌薬剤感受性キット（ASTY）を用いて，分離真菌に対する薬剤感受性検査では抗真菌薬に対する感受性が良好であった（表1）．これらよりC.albicansによる角膜炎と診断し，0.1％ボリコナゾール・0.25％ミカファンギン点眼，イトラコナゾール（150mg/day）内服を開始した．しかし治療開始1カ月後，下方の浸潤病巣は軽快するも顆粒状の細胞浸潤は改善AB図1入院時細隙灯顕微鏡検査A：角膜中央部にはびまん性に淡い顆粒状の細胞浸潤（黒矢印）と，下方には比較的強い浸潤病巣を認める（白矢印）．B：角膜下方に上皮欠損を認める．738あたらしい眼科Vol.31，No.5，2014（112）５μmAB５μmAB図2生体共焦点顕微鏡検査A：入院時．角膜表層に分節状の菌糸様の像（黒矢印）と円形の高輝度像（白矢印）を認める．B：治療後．菌糸様の像が消失してもなお，円形の高輝度像（白矢印）は残存している．５μm図3病巣擦過物の塗抹検査発芽した酵母様真菌像（黒矢印）と直径2.3μm卵形のグラム陰性.陽性の像（白矢印）を認める．表1分離真菌に対する薬剤感受性検査薬剤ミカファンギンアムホテリシンBフルコナゾールイトラコナゾールボリコナゾールミコナゾールピマリシンMICμg/ml（判定）0.03（S）0.5（S）0.5（S）0.06（S）0.03（S）0.12（S）8しておらず（図4），診断再考の必要性があった．治療に使用したボリコナゾールやミカファンギンに対する感受性が良好であること，角膜下方の細胞浸潤は瘢痕化していること，長期ステロイド点眼投与による局所的免疫不全があることより，真菌以外の病原体による角膜炎または非感染性の角膜炎の可能性が考えられた．そこで再度入院時に施行した塗抹検査を見直してみると，酵母様真菌以外に直径2.3μm大の卵形の像を認めた（図3）．また生体共焦点顕微鏡検査においても，入院時，菌糸様の像以外に円形の高輝度像を認め，真菌治療後には菌糸様の像が消失してもなお円形の高輝度像が残存していた（図2）．そこで再度角膜全体の擦過を行い，擦過物に対して塗抹検査を行ったところ，ファンギフローラ染色において直径2.3μm大の卵形の像を多数認め，さらに抗酸性染色であるKinyoun染色では陽性に染色される卵形の像を認めた（図5）．塗抹検査所見から角膜擦過物内野にmicrosporidiaが存在している可能性が高いことから，microsporidiaによる角膜炎の合併が考えられたため，0.02％PHMB（polyhexamethylenebiguanide）点眼，0.3％ガチフロキサシン点眼を追加し，ゆっくりではあるが角膜中央部の顆粒状の細胞浸潤は改善した．しかし遷延性上皮欠損が出現したため，薬剤毒性を考慮しボリコナゾールを中止，低濃度ステロイド点眼とレバミピド点眼を追加して上皮は修復さ（113）あたらしい眼科Vol.31，No.5，2014739れた．残存した浸潤病巣に対しては，現在1％ボリコナゾールを点眼し外来で経過観察している．II考察Microsporidiaによる角膜炎は，非常にまれな角膜炎で筆者らが調べた限り，わが国では報告例がない．しかしながら，海外での報告例が増加していることやmicrosporidiaが環境中に存在していることより，わが国においても今後の発生には注意が必要と思われる．Microsporidiaによる角膜炎の臨床病型は，結膜炎を伴い角膜上皮に病変があるタイプと角膜実質に炎症を引き起こすタイプに分けられる．Dasらは，インドにおいて277症例のmicrosporidiaによる角膜炎を報告しているが，その誘因として外傷が21.2％，ステロ図4治療開始1カ月後の細隙灯顕微鏡検査淡い顆粒状の細胞浸潤は改善していない．５μm５μmAB図5再度施行した病巣擦過物の塗抹検査A：ファンギフローラ染色．丸.卵形の直径2.3μmの像を認める．B：Kinyoun染色．赤く染まる卵形の像を認める．イド点眼の使用が11.9％であった5）．さらに，多くの症例で初期診断が困難で，41.4％で局所抗菌薬治療，23％で局所抗ウイルス薬治療が行われていた5）．同報告ではすべての症例が結膜炎とともに角膜上皮に斑状の上皮欠損を伴う上皮病変であり，診断にはcalcofluorwhitestainとグラム染色によって行われていた5）．一方，角膜実質炎の病型として発症する症例も存在しているが，円板状の角膜実質炎の病型を示している症例が多かった3）．本症例は真菌性角膜炎との合併に加えて，関節リウマチによる周辺部角膜潰瘍の罹患歴が長いことから，臨床所見を読み取ることが困難であった．しかし抗真菌薬治療後にも残存していた角膜実質内の点状もしくは顆粒状の細胞浸潤がmicrosporidiaによる角膜炎の臨床所見と一致することから筆者らは鑑別診断として考慮した．本病原体が培養検査では検出不能であるために塗抹検査が必要であり，本症例においてはmicrosporidiaと真菌の塗抹像の違いを見きわめることが重要であった．グラム染色において真菌は陽性に染色されるが，microsporidiaは陽性だけでなく陰性の像も認められることがあり，また，抗酸性染色では真菌は染色されないのにmicrosporidiaは陽性に赤く染まることが特徴である．本症例の塗抹標本でも前述したmicrosporidiaに一致する像が認められており，本症例はC.albicans感染症だけでなくmicrosporidiaによる角膜炎の合併が最も疑わしいと考えた．Microsporidiaによる角膜炎の報告数は近年増加しているが，治療法はいまだに確立されていないのが現状である．対処療法としては，アカントアメーバ角膜炎同様に擦過除去が最も有効といわれている5）．薬物治療では，駆虫薬であるアルベンダゾールやイトラコナゾールの全身投与，フルオロキノロン，ボリコナゾール，PHMB，クロルヘキシジンの局所投与が有効という報告がある4）．本症例では薬物治療に加え740あたらしい眼科Vol.31，No.5，2014（114）て角膜擦過も頻回に行ったが，遷延性上皮欠損となったため，積極的治療を継続できなくなった．過去には薬物治療抵抗例に全層角膜移植（PKP）や深層層状角膜移植（DALK）を行い奏効した例が報告されている6）．しかし本症例は残された唯一の眼であり，外科的治療の適応を慎重に検討しなければならない．今回真菌感染症を併発したmicrosporidiaによる角膜炎が強く疑われた症例をわが国では初めて経験した．ステロイド点眼中など，免疫状態が局所的に低下した場合，本疾患が発症する可能性があると考えられた．さらに抗酸性染色などの塗抹標本検査が診断に有用であった．利益相反：利益相反公表基準に該当なし文献1）DidierES,WeissLM：Microsporidiosis：notjustinAIDSpatients.CurrOpinInfectDis24：490-495,20112）SharmaS,DasS,JosephJetal：Microsporidialkeratitis：needforincreasedawareness.SurvOphthalmol56：1-22,20113）FanNW,WuCC,ChenTLetal：Microsporidialkeratitisinpatientswithhotspringsexposure.JClinMicrobiol50：414-418,20124）Tung-LienQuekD,PanJC,KrishnanPUetal：Microsporidialkeratoconjunctivitisinthetropics：acaseseries.OpenOphthalmolJ5：42-47,20115）DasS,SharmaS,SahuSKetal：Diagnosis,clinicalfeaturesandtreatmentoutcomeofmicrosporidialkeratoconjunctivitis.BrJOphthalmol96：793-795,20126）MurthySI,SangitVA,RathiVMetal：MicrosporidialsporescancrosstheintactDescemetmembraneindeepstromalinfection.MiddleEastAfrJOphthalmol20：80-82,2013＊＊＊（115）あたらしい眼科Vol.31，No.5，2014741</p>
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		<title>岐阜大学およびその関連病院におけるアカントアメーバ角膜炎の12 症例</title>
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		<pubDate>Mon, 30 Jan 2012 15:27:34 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[0910-1810/12/\100/頁/JCOPY（117）117《原著》あたらしい眼科29（1）：117?122，2012c岐阜大学およびその関連病院におけるアカントアメーバ角膜炎の12症例大家進也＊1小森伸也＊1高橋 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>0910-1810/12/\100/頁/JCOPY（117）117《原著》あたらしい眼科29（1）：117?122，2012c岐阜大学およびその関連病院におけるアカントアメーバ角膜炎の12症例大家進也＊1小森伸也＊1高橋伸通＊1堅田利彦＊1望月清文＊1堀暢英＊2石橋康久＊3大楠清文＊4呉志良＊5高橋優三＊5末松寛之＊6浅野裕子＊7＊1岐阜大学大学院医学系研究科眼科学＊2大垣市民病院眼科＊3東鷲宮病院眼科＊4岐阜大学大学院医学系研究科病原体制御分野＊5岐阜大学医学部寄生虫学教室＊6JA岐阜中濃厚生病院検査室＊7大垣市民病院検査室EpidemiologicalFeatures,MicrobiologicalDiagnosisandTreatmentOutcomeofAcanthamoebaKeratitis：ARetrospectiveStudyof12CasesShinyaOie1）,ShinyaKomori1）,NobumichiTakahashi1）,ToshihikoKatada1）,KiyofumiMochizuki1）,NobuhideHori2）,YasuhisaIshibashi3）,KiyofumiOhkusu4）,WuZhiling5）,YuzoTakahashi5）,NoriyukiSuematsu6）andYukoAsano7）1）DepartmentofOphthalmology,GifuUniversityGraduateSchoolofMedicine,2）DepartmentofOphthalmology,OgakiMunicipalHospital,3）DepartmentofOphthalmology,Higashi-WashinomiyaHospital,4）DepartmentofMicrobiology,GifuUniversityGraduateSchoolofMedicine,5）DepartmentofParasitology,GifuUniversityGraduateSchoolofMedicine,6）DepartmentofClinicalLaboratory,JAGifuKoserenChunoGeneralHospital,7）DepartmentofClinicalLaboratory,OgakiMunicipalHospital目的：岐阜大学およびその関連病院眼科にてアカントアメーバ角膜炎と診断し治療を行った12例の概要報告．方法：2002年6月から2009年12月の間にアカントアメーバ角膜炎と診断された12例14眼（男性4例，女性8例）を対象に，初診時の病期，治療法や治療経過などについて検討した．結果：平均年齢は30.5歳で両眼発症が2例あった．全例がコンタクトレンズ装用者で5例が前医でヘルペス性角膜炎と診断されていた．初診時の病期は初期10眼，移行期3眼，完成期1眼であった．全症例で角膜擦過物の検鏡および培養を行い，検鏡にてシストを認めたものが11眼，培養陽性が10眼であった．Polymerasechainreaction（PCR）法を行った5眼はすべて陽性で，うち検鏡および培養ともに陰性であった3眼ではPCR法にて診断に至った．種の検索を行った5例はすべてAcanthamoebapolyphagaであった．治療として3者併用療法（病巣掻爬，抗真菌薬と消毒薬の頻回点眼，抗真菌薬の全身投与）を行い全例で瘢痕治癒を得た．最終矯正視力は1.0以上が9眼で，初診時に完成期であった1例では指数弁に留まり，早期治療の必要性が示された．結論：アカントアメーバ角膜炎の診断において培養陰性例ではPCR法が補助診断として有用であった．また，病初期からの3者併用療法は有効であるが，重症例をなくすためにもアカントアメーバ角膜炎のさらなる啓蒙が重要である．Purpose：Toreporttheclinicalfeaturesandtreatmentof12patientswithAcanthamoebakeratitisdiagnosedattheDepartmentofOphthalmologyofGifuUniversityGraduateSchoolofMedicineandUniversityofGifuaffiliatedhospitals.Methods：Thisretrospectivestudyinvolved14eyesof12patients（4males,8females）whohadbeendiagnosedwithAcanthamoebakeratitisbetweenJune2002andDecember2009.Results：Meanpatientagewas30.5years；2patientswereaffectedinbotheyes；5hadbeendiagnosedwithherpetickeratitisbeforevisitingus.Allpatientswerecontactlensusers.Ofthe14eyes,10werediagnosedasinitialstage,3astransitstageand1asestablishingstage.Allpatientsunderwentcornealbiopsy,cytologicalexaminationandculturing；11eyeswerecytologypositive；10wereculture-positive.Polymerasechainreaction（PCR）wasperformedon6eyesof5patients；alleyeswerepositiveforAcanthamoeba.ThreeofthepatientswerePCRpositive,butnegativeinbothcultureandcytology.PCRresultsshowedthatthe5patientswithpositivecultureswereinfectedwithAcanthamoebapolyphaga.Thecorneallesionsofallpatientswhounderwentcornealscrapingandsystemicadministrationofanantifungalagent,antifungaleyedropsandadditionalapplicationofdisinfectanteyedropshealedwith〔別刷請求先〕大家進也：〒501-1194岐阜市柳戸1-1岐阜大学大学院医学系研究科眼科学Reprintrequests：ShinyaOie,M.D.,DepartmentofOphthalmology,GifuUniversityGraduateSchoolofMedicine,1-1Yanagido,Gifu-shi501-1194,JAPAN118あたらしい眼科Vol.29，No.1，2012（118）はじめにアカントアメーバ角膜炎は1974年に英国で初めて報告された難治性疾患である1）．誘因はコンタクトレンズ（CL）ではなく外傷が示唆された症例であった．1980年代に入りCLとの関連が指摘され2），1988年に石橋らにより非含水性ソフトCL（SCL）（ソフィーナR）装用者に生じた1例がわが国で最初に報告された3）．当初比較的まれな疾患とされていたが，米国では2004年以降急激な増加が指摘され4）2006年の時点で推定患者数は少なくとも5,000例と報告され5），わが国でも同様に今世紀から増加傾向にある6）．その要因としてCL装用者の増加，多目的用剤（multi-purposesolution：MPS）使用の増加およびそれらに付随した不適切なCL管理があげられている6,7）．本症では特異的な臨床像を呈し，その確定診断には角膜病変部から採取した標本の検鏡あるいは培養が以前から行われ，最近ではpolymerasechainraction（PCR）法やレーザー共焦点顕微鏡による生体観察なども用いられている8）．治療法として消毒薬および抗真菌薬による薬物療法ならびに病巣掻爬が有効とされ9），その視力予後は初期では比較的良好であるが，完成期では不良例が多い6）．今回，岐阜大学（以下，当院）およびその関連病院にてアカントアメーバ角膜炎と診断された12症例につき，その疫学的特徴，臨床像，発症の契機，治療法および視力予後などについてレトロスペクティブに検討したので報告する．I対象および方法対象は2001年1月から2009年12月までの8年間に当院，大垣市民病院および中濃厚生病院眼科にて経験したアカントアメーバ角膜炎症例である．初診時の病期分類および臨床所見，前医における診断ならびに投薬内容，CL装用の有無，保存液の種類，検鏡・培養・PCR法による検出率，当院眼科における治療法ならびに視力予後などについて検討した．本研究でアカントアメーバ角膜炎と確定診断したのは，特徴ある臨床経過と臨床所見からアカントアメーバ角膜炎を疑い，病巣部の擦過標本から直接検鏡，分離培養あるいはPCR法にてアカントアメーバの存在を確認できた症例である．なお，直接検鏡にはパーカーインクKOH法，グラム染色，パパニコロウ染色あるいはファンギフローラYR染色などを用いて観察した．培養には大腸菌の死菌あるいは納豆菌を塗布した無栄養寒天培地を用いた．なお，病巣擦過物からのPCR法には標的領域18SrRNA遺伝子で増幅産物のサイズ（basepair）180および500前後とする既報10,11）に基づいて設計し2つのプライマーを用いた．今回は培養にて得られた検体のみアカントアメーバの種の同定を行った．同定には3種のAcanthamoeba（以下A.と略す）（A.polyphage，A.astronyxisおよびA.culbertsoni）を参考に標的領域を18SrRNA遺伝子としたプライマー（Primersequence；Forward：GGCCCAGATCGTTTACCGTGAA,Reverse：TCTCACAAGCTGCTAGGGGAGTCA）を新たに設計しPCRを行い，電気泳動にて行った．病期の診断には細隙灯顕微鏡所見から石橋の分類に基づいて病期分類を行った12）．なお，患者から採取した検体の検索に関しては，患者に詳細な説明および十分な理解のもとに，同意を得た．II結果アカントアメーバ角膜炎と診断され加療を行った症例数は12例14眼であった．患側では右眼6例，左眼4例および両眼2例であった．性別では男性3例，女性9例で，平均年齢は30.5±12.9歳（16?54歳）で，平均経過観察期間は469.25±323.6日（37?973日）であった．なお，年齢分布では10歳代3例，20歳代4例，30歳代1例，40歳代3例および50歳代1例であった．1.原因CLならびにCL消毒剤の種類12例全例がCL装用者であった．CLの種類では，ディスポーザブルソフトコンタクトレンズ（DSCL）2例（17％），頻回交換型ソフトコンタクトレンズ（FRSCL）5例（42％），定期交換型ソフトコンタクトレンズ（PRSCL）2例（17％）および従来型SCL3例（25％）であった．なお，ハードコンタクトレンズ（HCL）および非含水SCL症例は1例もなかった．SCL装用者の中で使用していたケア用品の記載があったものは7例であった．うち6例ではMPSを，残り1例では過酸化水素を使用していた．DSCL装用にて発症した2例でsomescarring.Best-correctedvisualacuityin9eyeswas1.0orbetter.Astothe1eyetreatedattheestablishingstage,finalvisualacuitywasfingercounting.Conclusion：TheidentificationofAcanthamoebaDNAwithPCRwasusefulintheculture-negativecasesasaconfocaldiagnosisofAcanthamoebakeratitis.CombinationtreatmentatanearlystageiseffectiveagainstAcanthamoebakeratitis.ThereisneedformoreeducationofcontactlenswearersregardingtheriskofdevelopingAcanthamoebakeratitis.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）29（1）：117?122,2012〕Keywords：アカントアメーバ，角膜炎，コンタクトレンズ，遺伝子解析，地域分布．Acanthamoeba,keratitis,contactlens,geneanalysis,arealdistribution.（119）あたらしい眼科Vol.29，No.1，2012119は，井戸水で洗浄，その後保存（保存液不明）していた．2.発症月別症例数紹介状あるいは診療録から推定された発症月および月別症例数（図1）は，1月1例，4月2例，5月1例，7月4例，9月2例，11月1例および12月1例であった．3.発生地域12例中11例が岐阜県内で，残り1例は静岡県下田市からの紹介患者であった．図2に岐阜県内発症患者を市町村別（現住所による，就業あるいは就労先住所は不明）で示す．東濃地区の症例はなく，西濃地区5例および中濃地区6例であった．具体的には関市2例，富加町2例，郡上市1例，岐阜市1例，安八町2例，北方町1例，垂井町1例および大垣市1例であった．分離培養された8例のうち5例6眼で種の検索を行い，全例A.polyphagaが同定された．地域として関市2例，大垣市1例，郡上市1例および安八町1例であった（図2白抜き数字）．4.初期症状および前医における診断ならびに治療初期自覚症状では，疼痛12例（100％），流涙（33％），充血（83％），眼脂（8％）および視力障害（83％）であった．7例で眼窩部MRI（磁気共鳴画像）を施行したところ，全例でT2強調画像にて患側涙腺のhighintensityを認めた．ヘルペス性角膜炎あるいは細菌性角膜炎として診断あるいは治療されていた症例はそれぞれ5例であった．前医でアカントアメーバ角膜炎を疑われ紹介された症例は1例のみであった．確定診断されるまでの投薬歴（重複あり）として，抗菌薬では眼軟膏3例および点眼薬10例で，うち3例では複数の点眼薬を使用していた．アシクロビル眼軟膏は5例で使用され，副腎皮質ステロイド薬では点眼薬4例，結膜下注射2例および全身投与1例であった．5.検査法およびその検出率病巣擦過標本の検鏡ならびに分離培養は14眼全例で，PCR法は5眼で施行した．検出率は，検鏡では78％（11眼/14眼），分離培養では71％（10眼/14眼）およびPCR法では100％（5眼/5眼）であった．なお，PCR法が陽性であった5眼中3眼では検鏡および分離培養ともに陰性であった．6.治療法治療として病巣掻爬，抗真菌薬と消毒薬の頻回点眼および抗真菌薬の全身投与の3者併用療法を行った（表1）．点眼薬として具体的には，消毒薬では0.02％クロルヘキシジンおよび0.025％塩化ベンザルコニウムをそれぞれ12例および3例に（重複あり），抗真菌薬では0.2％フルコナゾール，0.1％ミコナゾール，0.2％ミカファンギン，1.0％ボリコナゾールおよび5％ピマリシンをそれぞれ9例，3例，3例，7例および5例に用いた（重複あり）．抗菌薬として2例で0.5％硫酸フラジオマイシン点眼液を用いた．なお，二次感染予防のために全例でフルオロキノロン系点眼薬を併用した．5例で抗真菌薬である1％ピマリシン眼軟膏を用いた．抗真菌薬の全身投与薬剤ではイトラコナゾール，フルコナゾール，ミカファンギンおよびボリコナゾールをそれぞれ12例，8例，1例および2例に用いた（重複あり）．なお，全例角膜病巣掻爬を併用した．7.受診時の病期および視力予後12例14眼の石橋分類による病期別症例数は，初期，移行期および完成期においてそれぞれ10眼，3眼および1眼であった．病期別初診時視力と最終視力を図3に示す．病期が初期であった10眼すべてで最終矯正視力は0.9以上であった．初診時すでに完成期であった1眼では指数弁であった．1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月1214211図1月別症例数??????????????????????????????11図2岐阜県内での発生地域黒抜き数字：種の検索を行わなかった症例．白抜き数字：種の検索の結果A.polyphagaであった症例．120あたらしい眼科Vol.29，No.1，2012（120）III考按本研究ではアカントアメーバ角膜炎の発症平均年齢は30歳であったが，10歳代あるいは50歳代の症例にも認められ，既報6）同様にアカントアメーバ角膜炎症例の低年齢化ならびに長期CL使用者での発症が危惧される．患側では右眼6例，左眼4例および両眼2例と左右差はほとんどなく，両眼発症に関しては石橋6）や米国の報告13）と同様な傾向であった．性別では，米国では性差はない13）とされるが，本研究では男性4例，女性8例とやや女性に多い傾向を認めた．この結果はわが国におけるCL装用者の男女比を反映したものと推定される6）．アカントアメーバ角膜炎では症例の85?90％がCL装用者に発症する6）とされ，本研究においても12例全例がCL装用者であった．その内訳ではFRSCL使用例が5例（42％）と最も多く，HCL装用者は1例も認めなかった．これは，HCLがSCLより感染リスクが低いわけではなく，最近のCL販売数を反映したものと考えられる6,14）．CL消毒剤としてMPSが最近の主流であるが，MPS単独ではアカントアメーバに対する消毒効果は不十分であるという16）．MPSを使用する際には残存するアカントアメーバを完全に除去するために，こすり洗いとすすぎ，レンズケースの洗浄および交換の徹底による清潔管理が重要である．月別の症例数では，4月から9月の6カ月間に10例（83％）と比較的気温が高い時期に多い傾向を認めた．米国ではアカントアメーバ発生数は夏から初秋に多いと報告されてい表1アカントアメーバ角膜炎症例のCL種類と治療の概要症例年齢（歳）性別患側CL種類治療矯正視力角膜擦過局所投与全身投与消毒薬抗真菌薬ピマリシン0.5％FRMアトロピン抗真菌薬初診時最終139女性左眼DSCL＋0.02％クロルへキシジン1.0％VRCZ点眼?＋ITCZ,F-FLCZ0.150.2216女性右眼PRSCL＋0.025％ベンザルコニウム1.0％VRCZ点眼?＋ITCZ0.31.5324女性左眼FRSCL＋0.025％ベンザルコニウム0.2％FLCZ─?＋ITCZ,F-FLCZ0.081.0441女性右眼FRSCL＋0.025％ベンザルコニウム0.2％FLCZ1.0％VRCZ0.2％MCFG点眼?＋ITCZ,F-FLCZ,MCFG手動弁指数弁522女性右眼PRSCL＋0.02％クロルへキシジン0.2％FLCZ1.0％VRCZ0.2％MCFG眼軟膏?＋ITCZ,F-FLCZ,VRCZ1.01.0642女性右眼DSCL＋0.02％クロルへキシジン0.2％FLCZ0.1％MCZ─＋＋ITCZ,FLCZ1.01.2717男性両眼従来型SCL＋0.02％クロルへキシジン0.2％FLCZ0.1％MCZ0.2％MCFG眼軟膏＋＋ITCZ,FLCZ両眼0.4左眼1.0右眼1.2844女性左眼従来型SCL＋0.02％クロルへキシジン0.2％FLCZ1.0％VRCZ眼軟膏?＋ITCZ,FLCZ1.20.9916女性左眼FRSCL＋0.02％クロルへキシジン0.2％FLCZ1.0％VRCZ眼軟膏?＋ITCZ,F-FLCZ0.61.51054男性右眼FRSCL＋0.02％クロルへキシジン1.0％VRCZ眼軟膏?＋ITCZ,VRCZ0.011.21127男性右眼従来型SCL＋0.02％クロルへキシジン0.2％FLCZ0.1％MCZ点眼??ITCZ0.011.01224男性両眼FRSCL＋0.02％クロルへキシジン0.2％FLCZ0.2％MCFG点眼?＋ITCZ両眼0.3両眼0.6SCL：ソフトコンタクトレンズ，DSCL：ディスポーザブルソフトコンタクトレンズ，FRSCL：頻回交換型ソフトコンタクトレンズ，PRSCL：定期交換型ソフトコンタクトレンズ，VRCZ：ボリコナゾール，FLCZ：フルコナゾール，MCFG：ミカファンギン，MCZ：ミコナゾール，ITCZ：イトラコナゾール，F-FLCZ：ホスフルコナゾール，FRM：フラジオマイシン．：初期：移行期：完成期1.01.00.10.10.010.01CFCFHM初診時視力最終視力＊図3病期別初診時視力と最終視力＊：2眼重複．（121）あたらしい眼科Vol.29，No.1，2012121る8）が，インドにおける外傷を契機に発症したアカントアメーバ角膜炎の検討では季節性はなかったという17）．アカントアメーバの培養可能温度の上限が26?29℃で，逆に15℃前後では運動が阻害されかつ8℃以下では増殖困難になる18）ことから，わが国では季節として初夏および初秋に注意すべきと思われる．アカントアメーバ角膜炎の確定診断には，病巣部擦過標本の直接検鏡，分離培養，PCR法，病理診断あるいは電子顕微鏡検査によるアカントアメーバの同定である．直接検鏡は簡便でかつ短時間に検出可能な検査であるが判定には経験を要し，その検出率は30?60％という8）．分離培養での検出率は50?60％とされ8），種の同定や薬剤感受性試験への利用が可能である．PCR法は特異度100％，感度80％以上とされる8,19）．本研究では直接検鏡，分離培養あるいはPCR法を用いた．その検出率は直接検鏡，分離培養およびPCR法において，それぞれ75％，67％および100％であった．よって，アカントアメーバ角膜炎の検出にはPCR法が有効と考えられたが，最も大切なことは十分な検体の採取と迅速な検体処理にあると思われる．角膜炎を惹起するアカントアメーバとしてA.castellanii，A.polyphaga，A.lenticulata，A.hatchetti，A.astronyxis，A.culbertsoniおよびA.rhysodesなどが知られている17）．なかでもA.castellaniiおよびA.polyphagaが最も多いという8）．本研究でも異なる地域から同種のA.polyphagaが分離され，アカントアメーバ角膜炎の原因アメーバとしてその存在が再認識された．一方で，2種のアカントアメーバによる角膜炎3）あるいは異種アカントアメーバによる時期を異にした角膜炎の報告20）もあるので，種の同定は重要といえる．ところで，18SrRNAを用いた遺伝子型分類では，遺伝子型としてT1?T15の15種類に分類され，なかでもT4がアカントアメーバ角膜炎から最も分離され角膜に対し病原性を有する可能性が示唆されている21）．本研究では病巣擦過物からのPCR法にT4を含むプライマーを用いたが，得られたPCR産物の塩基配列は決定していない．しかし，アカントアメーバの種や遺伝子型の分類はアカントアメーバ角膜炎の疫学，予防，診断ならびに治療方針などの確立に重要であり，今後当施設においても検討する予定である．アカントアメーバ角膜炎の治療には①角膜病巣掻爬，②抗アメーバ作用のある薬剤の点眼，③抗真菌薬の全身投与の3者併用療法が有効15,22）とされ，今回12例全例で3者併用療法を行った．現在わが国における点眼薬の中心は消毒薬であるクロルヘキシジンで今回の12症例全例に対しても用いた．他の消毒薬では海外で使用されているpolyhexametylenebiquanide（PHMB）があり，近年わが国でもその有効例が散見される7）．アゾール系抗真菌薬では初期にはフルコナゾールあるいはミコナゾールを中心に用いていたが，現在では1％ボリコナゾール23）あるいは0.1％ミカファンギンが主体となっている．抗真菌薬の全身投与ではイトラコナゾールを全例で用い，前房内炎症所見が高度な例あるいは移行期以降など病態に応じてフルコナゾールあるいはボリコナゾールなどを併用した．ところで，アカントアメーバの栄養体とシストに対しinvitroで殺菌作用を示す薬剤はPHMB，クロルヘキシジンおよびプロパミジンで，フルコナゾール，ミコナゾールおよびアムホテリシンBなどの抗真菌薬では効果がないという24）．アカントアメーバに対する薬剤感受性に関してその試験法，検査基準ならびに種間での感受性などいまだ確立されておらず，今後早急に検討すべき課題といえる．最後に，アカントアメーバ角膜炎は近年増加傾向にある疾患である．今後，利便性や簡便性からFRSCLあるいはDSCLのシェア拡大が予想され，オルソケラトロジーの普及あるいはカラーCLのネット販売などにも鑑み，アカントアメーバ角膜炎症例の増加が危惧される．一方で，アカントアメーバ培養陰性例ではPCR法が補助診断として有用であったので，今後眼感染症専門検査機関での導入が望まれる．重症例をなくすためにも一般眼科医に対するアカントアメーバ角膜炎のさらなる啓蒙およびCLユーザーに対する十分な教育が重要といえる．本論文の要旨は第47回日本眼感染症学会（2010）にて発表した．文献1）NagintonJ,WatsonPG,PlayfairTJetal：Amoebicinfectionoftheeye.Lancet2（7896）：1537-1540,19742）JonesDB：Acanthamoeba─theultimateopportunist?.AmJOphthalmol102：527-530,19863）石橋康久，松本雄二郎，渡辺亮子ほか：Acanthamoebakeratitisの1例─臨床像，病原体検査法および治療についての検討─．日眼会誌92：963-972,19884）ThebpatiphatN,HammersmithKM,RochaFNetal：Acanthamoebakeratitis：aparasiteontherise.Cornea26：701-706,20075）VisvesvaraGS,MouraH,SchusterFL：Pathogenicandopportunisticfree-livingamoebae：Acanthamoebaspp.,Balamuthiamandrillaris,Naegleriafowleri,andSappiniadiploidea.FEMSImmunolMedMicrobiol50：1-26,20076）石橋康久：最近増加するアカントアメーバ角膜炎─報告例の推移と自験例の分析─．眼臨紀3：22-29,20107）篠崎友治，宇野敏彦，原祐子ほか：最近11年間に経験したアカントアメーバ角膜炎28例の臨床的検討．あたらしい眼科27：680-686,20108）DartJK,SawVP,KilvingtonS：Acanthamoebakeratitis；diagnosisandtreatmentupdate2009.AmJOphthalmol148：487-499,20099）石橋康久：眼感染症Now!眼感染症医療の標準化ガイドラインのポイントはこれだアカントアメーバ角膜炎の治療のポイントは?あたらしい眼科26（臨増）：38-43,2010122あたらしい眼科Vol.29，No.1，201210）QvarnstromY,VisvesvaraGS,SriramRetal：Multiplexreal-timePCRassayforsimultaneousdetectionofAcanthamoebaspp.,Balamuthiamandrillaris,andNaegleriafowleri.JClinMicrobiol44：3589-3595,200611）SchroederJM,BootonGC,HayJetal：Useofsubgenic18SribosomalDNAPCRandsequencingforgenusandgenotypeidentificationofAcanthamoebaefromhumanswithkeratitisandfromsewagesludge.JClinMicrobiol39：1903-1911,200112）石橋康久，本村幸子：眼感染症アカントアメーバ角膜炎の診断と治療．眼科33：1355-1361,199113）Stehr-GreenJK,BaileyTM,VisvesvaraGS：TheepidemiologyofAcanthamoebakeratitisintheUnitedStates.AmJOphthalmol107：331-336,198914）能美典正，近間泰一郎，守田裕希子ほか：アカントアメーバ角膜炎の臨床像の推移．臨眼63：1385-1390,200915）石橋康久：アカントアメーバ角膜炎の治療─トリアゾール系抗真菌剤の内服，ミコナゾール点眼，病巣掻爬の3者併用療法．あたらしい眼科8：1405-1406,199116）森理：マルチパーパスソリューション（MPS）の消毒効果．あたらしい眼科26：1173-1177,200917）ManikandanP,BhaskarM,RevathyRetal：Acanthamoebakeratitis─asixyearepidemiologicalreviewfromatertiarycareeyehospitalinsouthIndia.IndianJMedMicrobiol22：226-230,200418）鶴原喬，富山康，石橋康久ほか：Acanthamoebaの土壌内分布．臨眼47：1665-1669,199319）MathersWD,NelsonSE,LaneJLetal：ConfirmationofconfocalmicroscopydiagnosisofAcanthamoebakeratitisusingpolymerasechainreactionanalysis.ArchOphthalmol118：178-183,200020）TuEY,JoslinCE,ShoffMEetal：SequentialcornealinfectionwithtwogenotypicallydistinctAcanthamoebaeassociatedwithrenewedcontactlenswear.Eye24：1119-1121,201021）BootonGC,VisvesvaraGS,ByersTJetal：IdentificationanddistributionofAcanthamoebaspeciesgenotypesassociatedwithnonkeratitisinfections.JClinMicrobiol43：1689-1693,200522）日本眼感染症学会感染性角膜炎診療ガイドライン作成委員会：感染性角膜炎診療ガイドライン．日眼会誌111：770-809,200723）BangS,EdellE,EghrariAOetal：Treatmentwithvoriconazolein3eyeswithresistantAcanthamoebakeratitis.AmJOphthalmol149：66-69,201024）加治優一：アカントアメーバ角膜炎に対するPHMB単独療法．大橋裕一編：眼科プラクティス28，眼感染症の謎を解く，文光堂，p446-447,2009（122）＊＊＊</p>
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