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	<title>あたらしい眼科オンラインジャーナル &#187; 鈍的外傷</title>
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		<title>鈍的外傷により無虹彩症となった極小切開白内障手術後の 1 例</title>
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		<pubDate>Mon, 27 Feb 2023 15:27:02 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
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		<category><![CDATA[極小切開白内障手術]]></category>
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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科40（2）：266.270，2023c鈍的外傷により無虹彩症となった極小切開白内障手術後の1例富永千晶多田香織水野暢人伴由利子京都中部総合医療センター眼科CACaseofBlunt-TraumaAn [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科40（2）：266.270，2023c鈍的外傷により無虹彩症となった極小切開白内障手術後の1例富永千晶多田香織水野暢人伴由利子京都中部総合医療センター眼科CACaseofBlunt-TraumaAniridiaafterMicroincisionCataractSurgeryChiakiTominaga,KaoriTada,NobuhitoMizunoandYurikoBanCDepartmentofOphthalmology,KyotoChubuMedicalCenterC目的：鈍的外傷により無虹彩症となった極小切開白内障手術後の症例を報告する．症例：78歳，男性．当科で左眼超音波乳化吸引術および眼内レンズ挿入術を施行．眼内レンズを.内固定し，2.4Cmmの角膜切開創は無縫合で終了した．術後矯正視力はC1.2であった．術後C1年C3カ月時，転倒し左眼を打撲，霧視，眼痛を自覚し当科を受診した．左眼視力は手動弁（矯正不能）で，前房出血のため透見不良であったが全周の虹彩が消失していた．眼球の裂創や角膜切開創の離解，眼内レンズの偏位はなく，切開創に色素性組織の付着がみられた．2日後には前房出血は消退し，網膜に異常はなく矯正視力はC1.0に回復した．羞明の自覚が残存したが，人工虹彩付きソフトコンタクトレンズの装用により症状の改善が得られた．結論：外傷により全周性に離断した虹彩が角膜切開創から脱出し，その後切開創は自然閉鎖したと考えられた．極小切開白内障手術の長期経過後においても外傷により創離解を生じる可能性がある．CPurpose：ToCreportCaCcaseCofCblunt-traumaCaniridiaCafterCmicroincisionCcataractsurgery（MICS）.CCaseReport：AC78-year-oldCmaleCunderwentCMICSCinChisCleftCeyeCthroughCaC2.4CmmCself-sealingCcornealCincision.CHisCpostoperativeCvisualacuity（VA）wasC1.2,CyetC15CmonthsClaterCheCvisitedCourCdepartmentCcomplainingCofCblurredCvisionandpaininhislefteyeimmediatelyafterexperiencingblunttrauma2daysbefore.Onclinicalexamination,moderatehyphemaandcompleteabsenceoftheiriswasobservedwithoutdehiscenceofthecornealincision.Sincetheintraocularlensandallotherocularstructuresremainedintact,hisVAimprovedto1.0afterresolutionofthehyphema.Theuseofasoftcontactlenswithanarti.cialiriswassuccessfulagainsthisphotophobia.Conclusion：CThe.ndingsinthiscasesuggestthatthetotalirisexpelledthroughthecornealincisionandthattheincisionwasself-sealed,andthattraumamightcausewounddehiscenceeveninthelongtermafterMICS.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）40（2）：266.270,C2023〕Keywords：極小切開白内障手術，無虹彩症，鈍的外傷，虹彩付きソフトコンタクトレンズ．microincisioncataractsurgery,aniridia,blunttrauma,softcontactlenswithanarti.cialiris.Cはじめに白内障手術は年々進歩を遂げ，今では極小切開白内障手術が主流となり安全性が高まっているが，術後合併症はいまだ存在する．今回，極小切開白内障手術施行よりC1年C3カ月後に鈍的に眼球を打撲し，外傷性無虹彩症をきたしたが，眼内レンズ（intraocularlens：IOL）の脱出や偏位，その他の眼組織に異常がみられなかった症例を経験したので報告する．I症例患者：78歳，男性．主訴：左眼霧視，眼痛．既往歴：左眼白内障に対し，当科で超音波乳化吸引術（phacoemulsi.cationCandaspiration：PEA）およびCIOL挿入術を施行した．手術はC2.4Cmmの角膜切開創で，foldableIOL（AMO社製CZCV300）を.内固定し，切開創は無縫合で終了した．術中合併症はなく，術後視力はC1.2（矯正不能）〔別刷請求先〕富永千晶：〒629-0197京都府南丹市八木町八木上野C25京都中部総合医療センター眼科Reprintrequests：ChiakiTominaga,M.D.,DepartmentofOphthalmology,KyotoChubuMedicalCenter,25YagiUeno,Yagi-cho,Nantan,Kyoto629-0197,JAPANC266（128）図1初診時の左眼前眼部写真白内障手術における角膜切開創の拡大・離解はなく，前房深度は深く維持され，軽度の前房出血がみられた．前房出血のため透見不良ではあったが，全周の虹彩が確認できなかった．眼内レンズの明らかな偏位はみられなかった．図2受傷4日後の左眼前眼部写真角膜切開創に虹彩とおぼしき色素性組織の付着（.）がみられた．図3左眼隅角鏡写真全周にわたり虹彩組織は確認できず，毛様突起が観察された．と良好であった．現病歴：左眼白内障術後C1年C3カ月時，泥酔し駐車場で転倒した際に車止めで左眼を打撲した．受傷後から左眼の霧視，眼痛を自覚し，2日後に当科を受診した．初診時所見：視力は右眼C0.7（0.9C×sph＋2.25D（cyl.1.75CDCAx85°），左眼30cm/m.m.（矯正不能），眼圧は右眼18CmmHg，左眼C28CmmHgであった．左眼は前房出血のため眼内透見不良であったが，前房深度は深く，全周の虹彩が確認できなかった（図1）．IOLは.内に固定され偏位はなく，Seideltestは陰性で，Bモード超音波検査では硝子体出血や網膜.離を疑う所見はみられなかった．これらの所見から眼球破裂の合併はないものと判断し，降圧薬を内服のうえ，保存的に経過観察を行った．経過：前房出血は徐々に吸収され，受傷C4日後には全周の虹彩欠損が明らかとなった．受傷C11日後には左眼視力はC0.4（1.0C×sph.0.75D（cyl.0.25DAx145°）に回復し，眼圧は16CmmHgに下降した．白内障手術切開創の拡大・離解はなく，切開創に虹彩とおぼしき色素性組織の付着がみられた（図2）．眼底の透見も可能となり，異常はみられなかった．後日行った隅角鏡検査では，虹彩組織の残存はなく，全周性に毛様体突起が確認された（図3）．受傷からC5カ月が経過し，羞明に対して人工虹彩付きソフトコンタクトレンズ（soft図4「シード虹彩付ソフト」装用時の左眼前眼部写真a：茶（C），瞳孔が透明なタイプ（No.3）．僚眼に似た最濃の茶色を選択したが，ソフトコンタクトレンズを通して眼内レンズの全貌が透見され，羞明の改善もみられなかった．Cb：黒（D），瞳孔が透明なタイプ（No.3）．眼内レンズは透見されず，羞明の訴えも解消した．Ccontactlense：SCL）の装用を希望された．「シード虹彩付ソフト」（シード社）のなかで，僚眼の虹彩色に近いもっとも濃い茶色の茶（C）で，瞳孔が透明なタイプCNo.3のCSCLを選択し，虹彩径C12Cmm，瞳孔径C2Cmmでオーダーした．しかし，実際にレンズを装用すると肉眼的に僚眼よりやや薄い色調であり，細隙灯顕微鏡下においてはCSCLを通してCIOLの全貌が透見され（図4a），羞明の改善にも至らなかった．そこでCSCLの虹彩色を黒色（黒（D））へ変更したところ，整容的な違和感もなくなり，羞明の訴えも解消した．患者はコンタクトレンズ使用歴がなく，着脱練習に時間を要したが，高い満足度を得られている（図4b）．CII考按白内障手術創は，水晶体.外摘出術（extracapsularcata-ractextraction：ECCE）が主流の時代にはC12Cmmの切開が必要であったが，PEAの普及やCIOLの進歩により現在では2Cmm台にまで狭小化し，安定性や安全性は高まっている1）．CBallら2）は，同一施設，同一術者により施行されたCECCE症例とCPEA症例における術後鈍的外傷後の創離解率について比較検討し，ECCE症例における創離解はC5,600例中C21例（0.40％）であったのに対し，PEA症例ではC4,800例中C1例（0.02％）であったと報告している．外傷のエネルギーや術後経過年数は症例によって異なるが，PEA症例での創離解率はCECCE症例の約C20分のC1であり，術式の進歩が術創の安定性に大きく貢献しているといえる．一方で，わが国においては高齢化が急速に進行しており，白内障手術の適応となる年齢層の人口が増加している．高齢者の場合，転倒リスクが高く3），したがって白内障手術後鈍的眼外傷の患者は今後も増加することが予想される．また，術後C6年経過後に鈍的外傷で無虹彩症を生じた症例報告もあり4），小切開白内障手術の長期経過後であっても創離解を生じる可能性があるという認識を医師・患者ともにもつ必要がある．外傷性無虹彩症は虹彩が根部で全周にわたって離断したものをいい，重篤な眼外傷に生じることが多く，前房出血を伴う5）．鈍的眼外傷時，外力は組織の脆弱な部分にもっとも強く作用するため，過去に内眼手術の既往がある場合には手術創の離解を生じ，内眼手術の既往がない場合では輪部あるいは直筋付着部付近の強膜に破裂創を生じやすいことが知られている3,5）．本症例でも術創以外に裂創はなく，離断した虹彩は角膜切開創から脱出し，その後切開創は自然閉鎖したと考えられた．術創からの虹彩脱出については，①外傷により手術切開創が一時的に歪み，房水が流出，②持ち上げられた虹彩が創口に引き寄せられ，創口に嵌頓，③創口の内側と外側に生じる圧勾配により虹彩離断が生じ，創口から房水とともに眼外に脱出，④創口の自己閉鎖性や凝固血によって房水流出が遮断されるというメカニズムが提唱されている6,7）．ここで前述したCBallら2）の報告において創離解をきたした症例の虹彩所見に着目すると，ECCE症例のC21例中，3例は虹彩損傷なし，18例で部分的な虹彩の断裂・脱出をきたしたが，無虹彩となった症例はなかった．それに対しCPEA症例のC1例は無虹彩であったと報告されている．これにはPEAにおける小切開創のほうが無虹彩症を生じやすいメカニズムがあると考える．ECCEのような大きな切開創では比較的眼内圧が低い時点から創離解を生じてしまうが，創が大きいがゆえ，圧が下がりやすく，また房水流出時に虹彩が引き込まれた場合にも創の完全閉塞には至りにくく，部分的な虹彩損傷に終わる．一方，PEAの小切開創は安定性が高く，創離解率も低いが，小切開創が離解する場合には，より高い（130）眼内圧が生じているといえる．その高まった圧により小さな創から房水が押し出され，その際に虹彩が引き込まれると比較的容易に創を閉塞する．房水流出はいったん遮断されるが，その時点で眼内圧が十分に下降していない場合には，嵌頓部を起点に全周の虹彩離断を生じ，房水とともに全虹彩の脱出に至ると考えられる．このことから白内障術後外傷性無虹彩症は，小切開化に伴い，生じるリスクがより高くなった病態である可能性も考えられる．小切開強角膜切開創と角膜切開創の外力に対する抵抗性について，Ernestら8）は猫眼において幅C1.7CmmC×トンネル長C3.0Cmmの切開創を比較し，術翌日では角膜切開創のほうが強角膜切開創より低い外力で変形を生じたこと，創部の治癒過程にみられる線維血管反応が強角膜切開創ではC7日以内に生じたのに対し，角膜切開創ではC60日かかったことを報告している．また，角膜切開創の形状と外力に対する抵抗性について，Mackoolら9）はヒト摘出眼球に幅C3.0Cmmもしくは3.5Cmm，トンネル長C1.0Cmm.3.5Cmm（0.5Cmm間隔）の角膜切開創を作製し外力を投じたところ，トンネル長C2.0Cmm以上で大きな耐性を示したと報告している．このように強角膜切開創であるか角膜切開創であるか，またトンネル長の違いによって術創の外力に対する抵抗性に差がみられるが，本症同様の白内障術後外傷性無虹彩症の既報において，筆者らが調べた限り，角膜切開創4,10,11）と強角膜切開創2,6,12）いずれの報告も同程度であった．以上より，切開創の大きさ，位置，術後経過期間による創の安定性と，鈍的外傷のエネルギーの大きさ，タイミングなど条件が揃うと外傷性無虹彩症に至ると考えられる．切開創が小さいほど術創の安定性は高く，術後経過期間が長くなるほど外力に対する抵抗性は増すと考えられるが，本症のように極小切開白内障手術の長期経過後においても外傷により創離解を生じる可能性があり，その場合にはそれだけ高い眼内圧が生じていることを意味するため注意が必要である．本症例では外傷性無虹彩症をきたしたが，IOLの偏位や脱出はみられなかった．同様に自己閉鎖創白内障手術後にCIOLの偏位や脱出がみられなかった症例としては，筆者らが調べた限りC1997年にCNavoCn6）が報告した強角膜切開C5.5mm，術後C4カ月の症例が最初である．無虹彩症をきたすほどの衝撃が加わったにもかかわらず，IOLの偏位を生じず，水晶体.やCZinn小帯に損傷がみられなかった要因の一つには，前述の虹彩脱出のメカニズムからも推測されるとおり，角膜または強角膜切開創が衝撃による外圧を逃がすバルブの機能を果たすことがあげられる6,10）が，その他の要因としてCIOLの材質の関与が考えられる11）．白内障術後鈍的外傷性無虹彩症の既報に，IOLが硝子体内へ落下し，その後網膜.離をきたした症例がある2）．この症例で使用されていたCIOLは硬い素材のCpolyCmethylmethacrylate（PMMA）で，受傷時の衝撃を吸収できずに重症化した可能性が考えられている．術式の進化とともにCIOLの開発も進み，今ではCfoldableIOLが一般的に使用されている．小切開，極小切開創から安全に挿入できることをめざし開発されたCfoldableIOLであるが，その柔軟性により本症例でも受傷時の衝撃を吸収し，水晶体.やCZinn小帯の損傷を防ぐことができた可能性が考えられる．無虹彩症による羞明の対症療法として，わが国では遮光眼鏡，人工虹彩付きCSCLが推奨されている．現在わが国で唯一認可されている人工虹彩付きCSCLは，「シード虹彩付ソフト」（シード社）のみである13）．このCSCLは現在主流のC1日交換型あるいは頻回交換型CSCLと異なり，使用後に適切な洗浄・消毒のケアが必要な従来型に分類される．5種類の虹彩デザイン（周辺透明部の有無，瞳孔の有無の組み合わせ）とC4色の虹彩色の全C19パターンから選択し，度数，虹彩径，瞳孔径，瞳孔色をオーダーして作製することができる．現物サンプルはあるがトライアルレンズはなく，購入後C1回限り交換可能となっている．羞明に対する処方の場合，薄い色では本症例のように透けて症状改善に至らないことがあり，その際は虹彩色の変更が望ましいと考える．シード虹彩付ソフトの素材はメタクリル酸C2-ヒドロキシエチル，通称ハイドロゲルであり，一般的な頻回交換型のCSCLに比べると酸素透過係数は低い．今後は基本的な眼科検査・診察に加え，SCLの装用状況やケアの適正性，SCLの状態やフィッティングを確認し，角膜上皮障害などCSCL装用に伴う合併症にも注意して経過観察していく必要があると考える．今回の症例はC2.4Cmmの極小切開で施行した白内障術後C1年C3カ月が経過していたが，鈍的外傷により創離解が生じた．その後切開創は自然閉鎖したが，無虹彩症をきたした．白内障手術の進歩に伴い，術創は狭小化し手術時間も短縮しているが，それゆえ患者の術後眼球保護に対する意識の低下が懸念される．極小切開白内障手術の長期経過後においても外傷により創離解を生じる可能性があることを認識し，患者の年齢，性格，生活環境などに応じて術後患者指導を行うことの重要性を再確認する必要がある．また，外傷性無虹彩症は小切開創で生じやすい可能性があり，症例の蓄積が重要と考える．文献1）三戸岡克哉：白内障手術法の進化．あたらしい眼科C26：C1009-1016,C20092）BallCJL,CMcLeodBK：TraumaticCwoundCdehiscenceCfol-lowingCcataractsurgery：aCthingCofCtheCpast?CEyeC15：C42-44,C20013）相馬利香，森田啓文，久保田敏昭ほか：高齢者における鈍的眼外傷の検討．臨眼C63：93-97,C20094）MikhailM,KoushanK,ShardaRetal：Traumaticanirid-iaCinCaCpseudophakicCpatientC6CyearsCfollowingCsurgery.CClinOphthalmolC6：237-241,C20125）矢部比呂夫：鈍的眼外傷．日本の眼科C68：1317-1320,C19976）NavonES：Expulsiveiridodialysis：AnCisolatedCinjuryCafterCphacoemulsi.cation.CJCCataractCRefractCSurgC23：C805-807,C19977）AllanB：Mechanismofirisprolapse：Aqualitativeanaly-sisCandCimplicationsCforCsurgicalCtechnique.CJCCataractCRefractSurgC21：182-186,C19958）ErnestCP,CTippermanCR,CEagleCRCetal：IsCthereCaCdi.e-renceCinCincisionChealingCbasedConClocation?CJCCataractCRefractSurgC24：482-486,C19989）MackoolCR,CRussellR：StrengthCofCclearCcornealCincisionsCinCcadaverCeyes.CJCCataractCRefractCSurgC22：721-725,C199610）BallJ,CaesarR,ChoudhuriD：Mysteryofthevanishingiris.JCataractRefractSurgC28：180-181,C200211）Muza.arCW,CO’Du.yD：TraumaticCaniridiaCinCaCpseudo-phakiceye.JCataractRefractSurgC32：361-362,C200612）三田覚，坂本拡之，堀貞夫：白内障術後外傷性無虹彩症のC1例．東女医大誌82：220-225,C201213）大口泰治：虹彩付ソフトコンタクトレンズによる羞明への対応．あたらしい眼科C38：775-782,C2021＊＊＊</p>
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		<title>手稲渓仁会病院における鈍的外傷による眼球破裂の治療成績</title>
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		<pubDate>Sun, 28 Feb 2016 15:26:42 +0000</pubDate>
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		<category><![CDATA[網膜剝離]]></category>
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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科33（2）：313.318，2016c手稲渓仁会病院における鈍的外傷による眼球破裂の治療成績高橋光生＊1勝田聡＊1横井匡彦＊2加瀬諭＊3加瀬学＊1＊1手稲渓仁会病院眼科＊2手稲よこい眼科＊3北海道大 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科33（2）：313.318，2016c手稲渓仁会病院における鈍的外傷による眼球破裂の治療成績高橋光生＊1勝田聡＊1横井匡彦＊2加瀬諭＊3加瀬学＊1＊1手稲渓仁会病院眼科＊2手稲よこい眼科＊3北海道大学大学院医学研究科眼科学分野TherapeuticOutcomeofEyeglobeRupturebyBluntInjuryatTeineKeijinkaiHospitalMitsuoTakahashi1）,SatoshiKatsuta1）,MasahikoYokoi2）,SatoruKase3）andManabuKase1）1）DepartmentofOphthalmology,TeineKeijinkaiHospital,2）TeineYokoiEyeClinic,3）DepartmentofOphthalmology,HokkaidoUniversityGraduateSchoolofMedicine目的：鈍的外傷による眼球破裂の臨床像，治療方法，視力予後の報告．対象および方法：手稲渓仁会病院眼科で加療した鈍的外傷による眼球破裂33例34眼について，患者背景，白内障手術既往との関連，治療方法と成績，予後不良例の特徴などにつき，診療録からretrospectiveに調査した．結果：原因は転倒がもっとも多く，女性では発症年齢が男性よりも高かった．白内障手術の既往を有した16眼（47％）のうち，14眼で破裂創が切開創に一致しており，網膜.離の合併は切開創が一致しない1眼のみで認めた．ほぼ半数の症例で初回の縫合術の際に硝子体手術を併用したが，二次的に硝子体手術を追加した症例と経過や予後に明らかな差異はなく，手術回数は少なかった．視力の平均logMAR値は初診時2.51から最終1.43に改善した．11眼（36％）に網膜.離を認め，最終的に4眼で復位を得られなかったが，これらはすべて白内障手術の既往がなく，初診時の視力が光覚なしであった．結論：眼球破裂においては，術前の視力や白内障手術既往の有無が治療方針や予後の参考となる．また，初回から硝子体手術を併用する有用性が示唆された．Weretrospectivelyinvestigatedpatients’backgrounds,includinghistoryofcataractsurgery,locationofruptureandvisionprognosis,fromthemedicalrecordsof34eyesof33patientswhohadsufferedeyegloberupturebybluntinjuryandwereimmediatelytreatedatTeineKeijinkaiHospital.Patientagewashigherinfemalesthaninmales.In14ofthe16eyeswithexperienceofcataractsurgery,therupturewoundswerelocatedclosetothepreviouslyincisedline；however,theyshowednoretinaldetachmentexceptinonecase.Inabout50％oftherupturepatients,vitrectomywasdoneinthefirstoperation,aswellassuturingofrupturedwounds.FinallogMARvisualacuityimprovedto1.43from2.51initially.Retinaldetachmentoccurredin11eyes（36％）,4ofwhichshowednoresolutionofretinaldetachment,all4havingexperiencednocataractsurgeryandpreoperativelyexhibitingnolightperception.Thisstudysuggestedthatvitrectomyismoreusefulinthefirstoperation,inadditiontomanagementofrupturedwounds.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）33（2）：313.318,2016〕Keywords：鈍的外傷，眼球破裂，網膜.離，白内障手術，硝子体手術．bluntinjury,eyegloberupture,retinaldetachment,cataractsurgery,vitreoussurgery.はじめに鈍的外傷による眼球破裂は患者背景や臨床像が非常に多彩であり，眼組織の脱出や網膜.離を複雑に伴う難治性疾患である．治療の進歩にもかかわらず視力予後はいまだに不良であり，高齢者に長期の入院生活や体位制限，複数回の手術を要したにもかかわらず，最終的に光覚を保存できないこともある．また，硝子体手術の時期に関しては，術者や施設により見解が異なる．すべての症例に良好な視機能を残すことは困難であるが，術前に得られた問診や診察所見から予後を推測することがで〔別刷請求先〕高橋光生：〒006-0811札幌市手稲区前田1条12丁目手稲渓仁会病院眼科Reprintrequests：MitsuoTakahashi,M.D.,DepartmentofOphthalmology,TeineKeijinkaiHospital,Maeda1-12,Teine-ku,Sapporo-shi,Hokkaido006-0811,JAPAN0910-1810/16/\100/頁/JCOPY（153）313きれば，個々の症例に応じた治療計画を立て，患者の心身の負担を軽減させることが可能である．今回，一地方に位置する手稲渓仁会病院（以下，当院）において眼球破裂34眼の治療を経験した．今後の治療に役立てるため，患者背景や手術既往，術前の所見，治療方針が，視力予後とどのように関連したのかを調査したので報告する．I対象および方法2004年4月.2013年3月の10年間に，鈍的外傷による眼球破裂で当院を受診した連続症例33例34眼について，患者の性別や年齢，受傷原因，治療方法，最終視力，白内障手術既往の有無による臨床像や予後の相違，初回の術式による治療成績の相違，視力予後不良例の特徴について，診療録からretrospectiveに調査した．視力を統計学的に解析する目的で小数視力を対数変換したが，大半が指数弁以下であったため，Schulze-Bonselら1）の報告に基づき，光覚なしはlogMAR値2.9，光覚弁は同2.8，手動弁は同2.3，指数弁は同1.85として計算した．II結果全症例の概要を表1に示した．性別および年齢（図1）は，男性が15例15眼で24.87歳（平均59.1±17.7歳），女性が18例19眼で56.96歳（平均77.4±9.0歳），合計33例34眼で24.96歳（平均69.1±16.5歳）であった．受傷眼の左右の別は右眼が7眼，左眼が27眼．観察期間は14日.7.5年（平均24.7カ月）であった．受傷原因（図2）は転倒18眼，打撲14眼（庭仕事4眼，労働災害4眼，スポーツ2眼，表1全症例の概要年齢白内障手術の網膜.離症例性別（歳）左右受傷の原因既往他の既往脱出した組織・物質の有無初診時視力1女79左打撲（棒）＋（ECCE）虹彩，眼内レンズ.手動弁2女74左転倒＋（ECCE）虹彩，硝子体.光覚なし3男70左転倒＋（ICCE）角膜混濁虹彩？手動弁4男51左打撲（石）.硝子体＋指数弁5男87左転倒＋（PEA）虹彩，眼内レンズ.手動弁6男51右打撲（金具）.虹彩，硝子体＋光覚なし7女74左打撲（木）.虹彩，水晶体，硝子体.光覚弁8男40左転倒.硝子体＋光覚弁9女74左転倒＋（PEA）虹彩.手動弁10女77左転倒＋（ECCE？）虹彩，硝子体.指数弁11男57左打撲（金具）.なし.0.0112男87左転倒.虹彩，水晶体，脈絡膜＋光覚弁13女70左転倒＋（ECCE）角膜混濁，緑内障虹彩，脈絡膜，眼内レンズ＋0.01〃〃〃右転倒＋（ECCE）角膜混濁，緑内障なし.光覚なし14男43左打撲（殴打）.虹彩，硝子体＋光覚弁15女69左転倒.角膜混濁，緑内障なし？光覚なし16女81左打撲（棒）＋（ICCE）虹彩.光覚弁17女56左打撲（玩具）.虹彩，水晶体，硝子体.光覚弁18女82左転倒＋（術式不明）虹彩.光覚弁19男43右打撲（バール）.虹彩，硝子体.手動弁20女86左転倒＋（術式不明）虹彩.光覚弁21女89左転倒＋（術式不明）虹彩.手動弁22女96左転倒＋（術式不明）角膜混濁虹彩？測定不能23男63左打撲（ゴルフボール）.脈絡膜＋光覚なし24女69右打撲（木）.虹彩.手動弁25男24左交通事故.なし＋光覚弁26女69左転倒.虹彩，水晶体.手動弁27男69右打撲（ドア）＋（PEA）虹彩.0.0728女84右転倒＋（術式不明）虹彩.手動弁29女85左転倒.虹彩＋手動弁30男60左打撲（ルアー）.水晶体，硝子体＋光覚なし31男85右打撲（落雪）.硝子体，網脈絡膜＋光覚なし32女80左交通事故.虹彩.光覚弁33男56左転倒＋（術式不明）虹彩，眼内レンズ.光覚弁ECCE：白内障.外摘出術，ICCE：白内障.内摘出術，PEA：水晶体乳化吸引術，PVR：増殖硝子体網膜症．314あたらしい眼科Vol.33，No.2，2016（154）ドア，落雪，玩具，殴打が各1眼），交通事故2眼であった．当院受診から初回手術までの期間は，同日21眼，翌日6眼，2.5日後7眼であり，平均0.85日であった．当院受診から1日以内に約80％の症例で初回手術を施行できた．手術回数は1.6回であり，平均1.88回であった．初回手術において，破裂創の縫合に加えて硝子体手術を併用（以下，一期的手術）した18眼の平均手術回数は1.67回であった．初回手術は破裂創の縫合のみで二次的に硝子体手術を計画（以下，二期的手術）した症例が16眼あったが，年齢や既往疾患などを理由に追加手術を希望しなかったり，硝子体出血が吸収されて追加手術が不要となった症例が8眼あった．実際に二期的手術にて治療した8眼の平均手術回数は3.25回であった．硝子体手術においては，硝子体出血や網膜.離などの症状に応じて適宜必要な処置（ガスやシリコーンオイル注入など）を施した．初回手術の34眼の麻酔方法の内訳は，局所麻酔が23眼，全身麻酔が11眼であった．34眼中16眼に白内障手術の既往があり，そのうち14眼（88％）は白内障手術の切開創と受傷による破裂創が一致していた．角膜混濁により眼底検査が不能であった2眼を除き，検査が可能であった12眼では網膜.離は認めなかった．切開創と破裂創が一致しなかった2眼では1眼が網膜.離であった．白内障手術の既往がない18眼では，眼球の上方2象限に破裂創が集中しており，下方半周において破裂したのは2眼のみであった（図3）．角膜混濁により眼底検査が不能であった1眼を除く17眼のうち，10眼（59％）に網膜.離を認めた．結局，眼底検査が可能であった31眼中11眼に網膜.離を認めた（36％）が，この11眼の内訳は白内障手術の既往初回術式手術回数観察期間（月）最終視力転帰縫合＋硝子体手術10.70.3経過良好縫合＋硝子体手術10.70.15経過良好縫合10.7光覚弁元々視力不良につき追加治療を希望せず縫合＋硝子体手術2691.2網膜は復位．経過良好縫合＋硝子体手術10.7手動弁認知症．希望で治療終了縫合＋硝子体手術10.5光覚なし顔面骨折治療あり受傷12日後に受診．復位せず縫合3240.6経過良好縫合6900.2PVRとなりオイル注入．復位しオイル抜去．経過良好縫合＋硝子体手術21.5手動弁角膜染血にて視力不良縫合120.07硝子体出血吸収され硝子体手術不要．経過良好縫合1901.2硝子体出血吸収され硝子体手術不要．経過良好縫合＋硝子体手術3180.3網膜は復位．経過良好縫合2120.01経過良好．元々角膜混濁で視力不良縫合220.01経過良好．元々角膜混濁で視力不良縫合4340.1PVRとなりオイル注入．復位しオイル抜去．経過良好縫合10.5光覚なし元々視力不良につき追加治療を希望せず縫合460.04経過良好縫合390.6経過良好縫合278手動弁経過良好．視神経萎縮にて視力不良縫合1200.01経過良好．角膜障害で視力不良縫合1670.01水疱性角膜症にて視力不良縫合1150.06認知症につき追加治療を希望せず縫合111測定不能認知症，高齢，心疾患につき追加治療を希望せず縫合＋硝子体手術258光覚なし受傷7日後に受診．復位せず眼球萎縮縫合＋硝子体手術2601.0経過良好縫合＋硝子体手術5330.15網膜は復位．経過良好縫合＋硝子体手術144手動弁統合失調症．角膜混濁で視力不良縫合＋硝子体手術1171.2経過良好縫合＋硝子体手術130.7経過良好縫合＋硝子体手術1240.06網膜は復位．経過良好縫合＋硝子体手術143光覚弁復位せず．難治につき治療終了縫合＋硝子体手術11.5光覚なし網膜が著明に脱出し復位せず．難治につき治療終了縫合＋硝子体手術22光覚弁受傷20日後に受診．角膜混濁で視力不良．縫合＋硝子体手術230.3経過良好（155）あたらしい眼科Vol.33，No.2，2016315年齢（歳20代30代40代50代60代70代80代90代■：男性：女性024681012症例数（例）図1年齢分布と性別上直筋外直筋内直筋下直筋図3破裂創の中心部の分布×印は破裂創の中心部を示す．のあった14眼中1眼（6.7％）と既往のなかった17眼中10眼（59％）であり，Fisherの正確確率検定にて有意差があった（表2，p＝0.007）．視力測定が可能であった33眼の平均logMAR値は初診時2.51から最終1.43に有意に改善していた（paired-t検定，p＜0.001）．白内障手術の既往の有無と，最終視力との関連について調べた．角膜混濁や緑内障の既往があり，元々視力が不良であると推測された4症例5眼（症例3，13，15，22）を除外した29眼を対象とした．白内障手術の既往がある群12眼の初診時の平均logMAR値は2.38であり，最終の平均logMAR値は1.21であった．既往がない群17眼の初診時の平均logMAR値は2.60であり，最終の平均logMAR値は1.35であった．初診時視力，最終視力，および視力改善（初診時と最終の差）の3項目のt-検定で2群間に有意差はなかった（表3，それぞれp＝0.18，p＝0.72，p＝0.84）．また，初回の術式と最終視力との関連について調べた．同様に眼科既往のない29眼において，一期的手術群18眼では初診時の平均logMAR値は2.49であり，最終の平均316あたらしい眼科Vol.33，No.2，2016転倒53％打撲41％交通事故6％図2受傷原因の内訳表2白内障手術既往と網膜.離の関連白内障手術既往＋.網膜.離＋.110137白内障手術既往のある症例では網膜.離の併発が有意に少なかった．（p＝0.007）表3白内障手術既往の有無と視力の関連白内障手術既往p値有無初診時視力2.38±0.482.60±0.340.18最終視力1.21±0.821.35±1.160.72視力改善1.18±0.771.25±1.050.84白内障手術の既往の有無による2群間で，初診時視力，最終視力，視力改善に有意差はなかった．logMAR値は1.41であった．二期的手術群11眼中，実際に硝子体手術を施行した6眼では初診時の平均logMAR値は2.8であり，最終の平均logMAR値は0.97であった．初診時視力，最終視力，および視力改善（初診時と最終の差）の3項目のt-検定で2群間に有意差はなかった（それぞれp＝0.12，p＝0.41，p＝0.12）．網膜.離を認めた11眼中，4眼で復位を得られなかった．いずれも初診時の視力が光覚なしで受傷原因は打撲（ルアー，ゴルフボール，落雪，金具）であり，白内障手術の既往がなく破裂創から網膜や脈絡膜が脱出していた．4眼中3眼は術中に視機能の保存は困難と判断されたため，手術は1回のみで治療を終了した．経過観察中，感染性眼内炎や交感性眼炎の発症は認めなかった．III考察鈍的外傷による眼球破裂は，平均発症年齢が50.60歳代（156）で男性に多く，転倒が主要な原因であるとする報告が多い2.4）．また，一般的に男性の場合，若年者では肉体労働やスポーツ，暴力が原因となりやすいことが特徴であるといわれる．今回の結果は上述の報告と比較して，男性の発症平均年齢が女性よりも低く，転倒に多くみられたことは一致したが，性別で男性よりもやや女性に多く，全体の平均年齢もより高齢であった．その差異として当院の立地条件が関与したと思われる．僻地在住の高齢者や認知症患者が転倒により発症した例が多く，スポーツや暴力による発症者は2例と少数であった．右眼よりも左眼に多く発症していたが，眼球破裂に関する過去の報告で左右の発症比率にとくに言及しているものはなく，外傷性網膜.離5）やスポーツ眼外傷6）では右眼により多く発症している報告もあり，明らかな要因は不明であった．眼科手術の既往を有する眼球破裂症例では，破裂創が手術の切開創に一致しやすいことが報告されている7,8）が，今回の筆者らの検討結果も同様であった．受傷の瞬間には反射的な閉瞼によりベル現象で眼球が上転し，外力により眼球が前後方向に短縮すると同時に，これと直交する方向では眼球がもっとも伸展する．結果として，上方では角膜輪部から上直筋付着部の範囲が強く伸展するが，白内障手術の強角膜創はちょうどこの位置に作製されるため，離開しやすいと推測されている．下方では赤道部後方の強膜が伸展するが，上方の伸展部位に比べると強膜は厚いため，今回の結果でも下方に破裂創が形成される例が少なかったと考えられる．白内障の術創は，坂本ら9）は4年5カ月後，立脇ら3）は10年後でも離開したと報告しているが，当院の結果では最長21年後でも離開していた．Simonsenら10）は摘出眼球を用いた実験において，白内障手術の輪部付近における術創の抗張力は術後4年で最大となるが非手術眼の64％であったとしており，今回の結果はその報告を立証していた．眼球破裂はほとんどの症例で著明な結膜下出血を伴うため，術前には破裂創の有無や部位が不明であることが多いが，白内障手術の既往がある症例においては手術の切開創が破裂創となっていることを想定して手術を開始することができる．この場合，破裂創が眼球の後方深部に及ぶことはほとんどなく，夜間の緊急手術で助手を確保できない場合であっても，術者一人で執刀することが可能である．また，今回の検討では，白内障手術の既往がある症例では既往がない症例と比較して，網膜.離を併発する率が有意に低かった．白内障手術の術創は角膜輪部付近に輪部に平行に作製されるため，外力により術創が離開・拡大しても，網膜への直接的な影響は虹彩や眼内レンズに比べて解剖学的に小さい．白内障手術の既往がある場合は，より軽微な外力で術創が離開して眼球破裂に至っている可能性があるが，結果として圧の変動や眼球壁の変形が軽減されることで網膜.離の（157）発症が抑制されていると推測される．白内障手術の既往の有無と視力予後については意見が分かれており，坂東ら11）は線維柱帯切除術や全層角膜移植術も含めての検討であるが手術既往のない症例に比べて最終視力は有意に低いと報告し，立脇ら3）は逆に比較的良いと報告している．筆者らの検討結果では，手術既往の有無により網膜.離の併発率に有意差があるにもかかわらず最終視力には有意差がなく，一見矛盾する結果となった．これは早期に硝子体手術を施行することで黄斑部の復位を得ていた可能性のほかに，白内障手術の既往のない群に網膜.離を併発せず視力が著明に改善した症例が多く含まれていたことが影響したと考えられる．最終的に4眼で網膜の復位を得られなかった．いずれも白内障手術の既往がなく初診時の視力が光覚なしであり，破裂創は長大で輪部に垂直な例が多く，網膜や脈絡膜が脱出していた．4眼中2眼は受傷後1週間以上経過してから受診していた．これらは過去の報告2.4）で指摘された予後不良因子の多くと合致した．また，4眼ともに受傷原因は打撲であり，転倒では認めなかった．転倒の場合，眼球への外力はおもに患者の身長と体重に起因する位置エネルギーと歩行時では運動エネルギーの総和となり，これはおよそ一定と考えられるが，たとえばスポーツや落下物による打撲の場合では，より大きなエネルギーが眼球に加わる症例があるためと推測された．手術方法が一期的か二期的かについては明確な指針はなく，それぞれに長所があるが，以前と比べて一期的に手術を施行する報告が増えた印象がある9,12）．一期的手術の長所としては，①網膜.離併発の際の早期復位，②眼内の増殖性変化の防止，③感染性眼内炎の防止があげられ，二期的手術の長所としては，①角膜の透明性回復による視認性の向上，②網脈絡膜血管の怒張の軽減，③出血の溶解，④後部硝子体.離の進行があげられるが，筆者は一期的手術がより有用と考える．二期的手術の群では，患者や家族が年齢などを理由に治療を途中で断念し，硝子体手術を施行できないまま退院となった症例（症例3，15，21，22）が多くみられた．手術回数の軽減や入院期間の短縮が期待できる一期的手術を施行していれば，途中で治療を終了させることなく，より良い視力を得られていた可能性があった．近年の硝子体手術が小切開で低侵襲に進歩したことを考えると，眼内の状態を早期に把握する診断学的な観点からも，初回の硝子体手術は高齢者においても有益な操作と思われる．さらに一期的手術の群で初回手術時に硝子体手術が技術的に不可能であった症例はなく，また結果的に予後を悪化させたと思われる症例もなかった．眼内照明機器の進歩により多少角膜の透明性が不良であっても硝子体手術が可能となったこと，高齢者では最初から後部硝子体.離が完成している例が多いこと，もっとも難治あたらしい眼科Vol.33，No.2，2016317性と思われる増殖硝子体網膜症や感染性眼内炎の発症を避ける意味などからも，とくに高齢者では積極的に一期的手術を選択する意義があると考えられた．なお，今回の調査において一期的手術と二期的手術の2群間で視力に有意差はなかったが，症例数が少なく観察期間が短い症例もあり，統計学的に結論を出すにはさらなる症例数の蓄積と検討が必要と考えられた．利益相反：利益相反公表基準に該当なし文献1）Schulze-BonselK,FeltgenN,BurauHetal：Visualacuities“handmotion”and“countingfingers”canbequantifiedwiththeFreiburgVisualAcuityTest.InvestOphthalmolVisSci47：1236-1240,20062）樋口暁子，喜多美穂里，有澤章子ほか：鈍的外傷による眼球破裂の検討．臨眼56：1121-1125,20023）立脇祐子，前野貴俊，南政宏ほか：眼球破裂症例の予後に関連する術前因子の検討．臨眼60：989-993,20064）尾崎弘明，ファン・ジェーン，梅田尚靖ほか：外傷性眼球破裂の治療成績．臨眼61：1045-1048,20075）中西秀雄，喜多美穂里，大津弥生ほか：外傷に伴う網膜.離の臨床像と手術成績の検討．臨眼60：959-965,20066）笠置裕子：最近4年間におけるスポーツ眼外傷の統計的観察．東女医大誌51：868-869,19817）高山玲子，中山登茂子，妹尾正ほか：眼科手術後の外傷による眼球破裂症例の検討．眼科手術11：283-286,19988）相馬利香，森田啓文，久保田敏昭ほか：高齢者における鈍的眼外傷の検討．臨眼63：93-97,20099）坂本英久，馬場恵子，小野英樹ほか：眼内レンズ挿入術後の眼球破裂に対し一期的に硝子体手術を行った2症例．臨眼57：49-54,200310）SimonsenAH,AndereassenTT,BendixK：Thehealingstrengthofcornealwoundsinthehumaneye.ExpEyeRes35：287-292,198211）坂東誠，後藤憲仁，青瀬雅資ほか：眼外傷症例の視力予後不良因子の検討．臨眼67：947-952,201312）西出忠之，早川夏貴，加藤徹朗ほか：眼球破裂眼の術後視力に対する術前因子の重回帰分析．臨眼65：1455-1458,2011＊＊＊318あたらしい眼科Vol.33，No.2，2016（158）</p>
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