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	<title>あたらしい眼科オンラインジャーナル &#187; 鼻腔常在菌</title>
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		<title>急性細菌性結膜炎の起炎菌と疫学</title>
		<link>https://www.atagan.jp/article/20110324.htm</link>
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		<pubDate>Wed, 30 Mar 2011 15:24:53 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[インフルエンザ菌]]></category>
		<category><![CDATA[細菌性結膜炎]]></category>
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		<description><![CDATA[0910-1810/11/\100/頁/JCOPY（107）415《第47回日本眼感染症学会原著》あたらしい眼科28（3）：415.420，2011cはじめに急性細菌性結膜炎は一般診療で遭遇しやすい眼感染症の一つである． [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>0910-1810/11/\100/頁/JCOPY（107）415《第47回日本眼感染症学会原著》あたらしい眼科28（3）：415.420，2011cはじめに急性細菌性結膜炎は一般診療で遭遇しやすい眼感染症の一つである．これまでにも起炎菌に関する疫学調査は数多く報告されているが，そのほとんどは検出菌の分布を報告するものであった1～4）．当然のことながら，結膜.は無菌環境ではないため検出菌が必ずしも起炎菌とは限らない．臨床的には検出菌の網羅的な分布だけではなく，症例ごとに一つの起炎菌を診断することによって得られる起炎菌分布も重要である．このような起炎菌分布を知ることができれば，より適切な初期抗菌点眼薬を選択することが可能となる．また，起炎菌ごとの疫学的特徴を知ることも重要である．過去には，小児と成人の結膜炎検出菌の相違5～7）や，季節性についての報告1,2）がある．しかしながら，細菌性結膜炎の感染源や感染経路の特徴について調査した報告はない．起炎菌ごとの感染源や感染経路の特徴がわかれば，感染伝播を予防することが可能となるかもしれないし，初診時の診断材料にすることができるかもしれない．今回筆者らは，1症例1菌種とした急性結膜炎の起炎菌分布を把握することを目的として疫学調査を行った．さらに感染源と感染経路を明らかにするため，起炎菌ごとの患者背景〔別刷請求先〕星最智：〒426-8677藤枝市駿河台4-1-11藤枝市立総合病院眼科Reprintrequests：SaichiHoshi,M.D.,Ph.D.,DepartmentofOphthalmology,FujiedaMunicipalGeneralHospital,4-1-11Surugadai,Fujieda-shi,Shizuoka426-8677,JAPAN急性細菌性結膜炎の起炎菌と疫学星最智＊1卜部公章＊2＊1藤枝市立総合病院眼科＊2町田病院ClinicalEpidemiologyandCausativeOrganismsofAcuteBacterialConjunctivitisSaichiHoshi1）andKimiakiUrabe2）1）DepartmentofOphthalmology,FujiedaMunicipalGeneralHospital,2）MachidaHospital急性細菌性結膜炎の起炎菌分布と背景因子について調査した．2009年1月から2010年1月までに，急性細菌性結膜炎疑いの外来患者に対して結膜.と鼻腔の培養検査を実施した．初診時に感冒症状と小児接触歴について聴取した．その結果，全52症例のうち，結膜.検出菌により40.4％の症例が黄色ブドウ球菌，肺炎球菌，インフルエンザ菌による結膜炎と診断可能であった．他の59.6％の症例では，白内障術前患者よりも黄色ブドウ球菌の鼻腔保菌率が有意に高かった（p＜0.001）．肺炎球菌とインフルエンザ菌の結膜炎では黄色ブドウ球菌に比べて小児接触率が有意に高かった（それぞれp＜0.001，p＝0.024）．鼻腔保菌を加味すると，急性結膜炎症例のおよそ7割は黄色ブドウ球菌，肺炎球菌，インフルエンザ菌のいずれかが関与するものと推定された．Weinvestigatedthedistributionofcausativeorganismsandbackgroundfactorsofacutebacterialconjunctivitis.TheconjunctivalsacsandnasalswabsofoutpatientswithsuspectedacutebacterialconjunctivitiswerebacteriologicallyexaminedfromJanuary2009toJanuary2010.Wehadheardaboutcoldsymptomsandcontacthistoryforchildrenatfirstexamination.Asaresultofconjunctivalexamination,40.4％ofthepatientswerediagnosedwithconjunctivitisduetooneofthreemainbacteria：Staphylococcusaureus,StreptococcuspneumoniaeorHaemophilusinfluenzae.Staphylococcusaureusnasalcarriageratesintheremaining59.6％ofpatientsweresignificantlyhigherthaninpreoperativecataractsurgerypatients（p＜0.001）.Children’scontactratesforStreptococcuspneumoniaeandHaemophilusinfluenzaeconjunctivitisweresignificantlyhigherthanforStaphylococcusaureus（p＜0.001,p＝0.024,respectively）.Withnasalbacteriatakenintoaccount,about70％ofcasesmightinvolvethesethreemainbacteria.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）28（3）：415.420,2011〕Keywords：細菌性結膜炎，黄色ブドウ球菌，インフルエンザ菌，肺炎球菌，鼻腔常在菌．bacterialconjunctivitis,Staphylococcusaureus,Haemophilusinfluenzae,Streptococcuspneumoniae,nasalbacterialflora.416あたらしい眼科Vol.28，No.3，2011（108）の特徴についても検討した．I対象および方法2009年1月から2010年1月までに高知市の町田病院を外来受診した急性結膜炎患者を対象とした．対象基準は，2週間以内の発症で，眼球結膜の充血を認め（程度は問わない），眼脂の自覚症状または前眼部所見で眼脂を認める症例とした．当院初診時すでに抗菌点眼薬を使用している症例，コンタクトレンズ装用者，5歳以下のいずれかに該当する場合は対象から除外した．5歳以下を対象から除外したのは，小児結膜炎の検出菌が成人とは大きく異なりHaemophilusinfluenzae（インフルエンザ菌）やStreptococcuspneumoniae（肺炎球菌）が主体となるため，対象患者に占める小児の割合によって起炎菌の構成が影響を受けると判断したためである5～7）．つぎに患者背景を調査するため，初診時から2週間以内の発熱・咽頭痛・咳嗽などの感冒症状の有無および小学生以下の小児との接触歴について聴取した．培養検査は下眼瞼結膜.および同側の鼻前庭に対して行った．両眼性の結膜炎の場合は，症状の強いほうから検体を採取した．検体採取方法は，輸送培地に付属するスワブの先を滅菌生理食塩水で湿らせてから被検部位を擦過した．検体は衛生検査所に送付し，好気培養，増菌培養，菌種同定を依頼した．Staphylococcusaureus（黄色ブドウ球菌），肺炎球菌，インフルエンザ菌の3菌種は三井らのいう結膜炎の特定起炎菌の一部であり，結膜.から複数の菌種が検出されても，それ自体が結膜炎の起炎菌とみなすことができる8）．したがって，検討方法としてはまず，結膜.検出菌が黄色ブドウ球菌，肺炎球菌，インフルエンザ菌のいずれかである場合は急性結膜炎の起炎菌と診断し，この基準に基づいて起炎菌の構成をグラフ化した．本論文では，これら3菌種をまとめて急性結膜炎の三大起炎菌とよぶこととする．つぎに，先の診断方法で三大起炎菌と診断できなかった結膜炎症例（結膜.非三大起炎菌症例）の鼻腔細菌叢と，結膜炎ではない白内障術前患者の鼻腔細菌叢を比較した．後者は町田病院の白内障術前患者295名〔年齢の中央値77歳（範囲：41～95歳），男性116名，女性179名〕の鼻腔培養結果を用いた（第114回日本眼科学会総会において報告）．さらに，結膜炎の月別発生頻度について，起炎菌ごとに特徴がみられないかを検討した．最後に，三大起炎菌のそれぞれに特徴的な患者背景がないかを調査した．まず黄色ブドウ球菌の鼻腔保菌者と非保菌者間で，結膜.の黄色ブドウ球菌検出率に差がないかを比較検討した．つぎに，起炎菌ごとの感冒症状の割合（感冒率）および小児との接触歴の割合（小児接触率）について比較検討した．2群間の比較はFisherの直接確率検定法を用い，p＜0.05を有意と判定した．II結果1.対象患者の特徴対象は52例（男性22例，女性30例）であった．年齢の中央値は60歳（範囲：6～88歳）であった．結膜.の培養陽性率は75.0％，鼻腔の培養陽性率は100％であった．全52例の結膜.と鼻腔検出菌の詳細および患者背景の一覧を表1に示す．2.結膜.検出菌に基づく三大起炎菌の構成結果を図1に示す．黄色ブドウ球菌，肺炎球菌，インフルエンザ菌が検出された症例はそれぞれ21.2％，11.5％，7.7％であり，40.4％が三大起炎菌による結膜炎であった．一方，三大起炎菌以外が検出された症例は34.6％，培養陰性例は25.0％であった．三大起炎菌以外が検出された症例の多くは，コアグラーゼ陰性ブドウ球菌やコリネバクテリウム属が検出された．3.結膜.非三大起炎菌症例と白内障術前患者の鼻腔細菌叢の比較鼻腔培養で検出菌数の多かったコリネバクテリウム属，メチリシン感受性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌（MS-CNS），メチリシン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌（MR-CNS）および黄色ブドウ球菌の保菌率について比較したグラフを図2に示す．コリネバクテリウム属，MS-CNS，MR-CNSに関しては2群間で有意差を認めなかったが，黄色ブドウ球菌に黄色ブドウ球菌21.2％肺炎球菌11.5％インフルエンザ菌その他7.7％34.6％陰性25.0％図1結膜.検出菌に基づく三大起炎菌の構成71.0%51.6%41.9%18.3%18.0%58.0%69.5%16.1%020406080100コリネバクテリウム属MS-CNSMR-CNS黄色ブドウ球菌保菌率（％）：白内障術前患者（295例）：結膜.非三大起炎菌症例（31例）p＜0.001図2結膜炎と白内障術前患者における鼻腔細菌叢の比較MS-CNS：メチシリン感受性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌，MR-CNS：メチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌．（109）あたらしい眼科Vol.28，No.3，2011417表1細菌検査結果と患者背景症例番号年齢（歳）性別患眼検体採取日結膜.検出菌鼻腔検出菌感冒症状小児接触歴18FR2009.1.9─MSSA，MS-CNSありなし251MR2009.2.26肺炎球菌，MS-CNSMSSA，コリネなしあり361ML2009.3.2MSSAMSSA，MR-CNSなしなし488FL2009.3.2─MSSAなしなし576ML2009.3.9MSSA，コリネMSSA，バチルス属，MS-CNSなしなし628ML2009.3.10MR-CNSMR-CNS，コリネなしなし76ML2009.3.25MSSA，a溶連菌MSSA，a溶連菌，MR-CNSなしなし865FR2009.3.30肺炎球菌肺炎球菌，MS-CNS，コリネありあり948MB2009.5.7─MS-CNSなしなし1076FB2009.5.15─MSSA，MS-CNS，コリネありなし1126MB2009.5.19MS-CNSヘモフィルス属，MS-CNS，コリネなしなし1223FB2009.5.22MS-CNSMS-CNSありあり1367FL2009.5.22コリネMS-CNSなしなし1477FL2009.6.8MS-CNSMS-CNS，コリネなしなし1519FB2009.6.10─MSSAなしなし1617FB2009.6.20─MS-CNS，コリネなしなし178FB2009.6.22HIa溶連菌，ナイセリア属，コリネなしあり1873MB2009.6.29MS-CNSバチルス属，コリネなしなし1971MB2009.7.2HI，コリネMSSA，コリネなしなし2077FR2009.7.13HIa溶連菌，MR-CNS，コリネありあり2125FB2009.7.21MS-CNSMSSA，MS-CNS，コリネなしなし2219FB2009.7.22MS-CNS，コリネMSSA，MR-CNS，コリネありなし2323MB2009.7.24EnterobactercloacaeMSSA，a溶連菌，コリネなしなし2464FB2009.7.24MSSAMR-CNS，コリネなしなし2540MB2009.8.6HIHI，MS-CNS，コリネありなし2680ML2009.8.13MSSAコリネなしなし277FB2009.8.15肺炎球菌MRSAなしあり2875ML2009.8.31G群溶連菌，コリネMSSA，a溶連菌，コリネなしなし2959MB2009.9.1MR-CNS，コリネa溶連菌，MR-CNS，コリネなしなし3013FB2009.9.3─MSSA，MS-CNS，コリネありなし3159FL2009.9.5コリネMS-CNS，コリネなしなし3247FB2009.9.24バチルス属，コリネMSSA，コリネなしなし3367FR2009.10.19─MR-CNS，コリネなしあり3468ML2009.10.19MS-CNS，コリネMSSAなしあり3580ML2009.10.27MSSAMS-CNS，コリネなしなし3635FB2009.11.6.肺炎桿菌，MS-CNS，コリネありなし3778FL2009.11.9緑膿菌，MR-CNSMS-CNS，コリネなしなし3872FL2009.11.16MSSAMR-CNSなしなし3968FR2009.11.17─MS-CNS，コリネありなし4067ML2009.11.27大腸菌MSSAなしなし4130FR2009.12.10肺炎球菌ナイセリア属，MR-CNSありあり4255ML2009.12.15MSSAMS-CNS，コリネなしなし4377ML2009.12.15MSSAMSSA，MS-CNSなしなし4458FR2009.12.17コリネa溶連菌，コリネなしあり4578FB2009.12.17肺炎球菌a溶連菌，MR-CNSありあり4676FR2009.12.24コリネMSSA，a溶連菌，MS-CNSなしなし4784MR2010.1.4MSSA，コリネMS-CNS，コリネなしなし4870MR2010.1.5─肺炎球菌，コリネなしあり4967FB2010.1.12肺炎球菌，コリネ肺炎球菌，MR-CNS，MS-CNSなしあり5058FL2010.1.13─MR-CNS，コリネなしなし5155MB2010.1.25─HI，MS-CNS，コリネありあり5254FR2010.1.26MSSAMSSA，MS-CNSなしありF：女性，M：男性，R：右眼，L：左眼，B：両眼．MS-CNS：メチシリン感受性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌，MR-CNS：メチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌，MSSA：メチシリン感受性黄色ブドウ球菌，MRSA：メチシリン耐性黄色ブドウ球菌，コリネ：コリネバクテリウム属，HI：インフルエンザ菌．418あたらしい眼科Vol.28，No.3，2011（110）関しては，白内障術前患者が18.0％に対して結膜.非三大起炎菌症例では41.9％と有意に高い保菌率であった（p＜0.001）．さらに，白内障術前患者の鼻腔からは肺炎球菌やインフルエンザ菌は検出されなかったが，結膜炎の5例ではこれら2菌種のいずれかを保菌していた（症例番号：8，25，48，49，51）．この結果から三大起炎菌，特に黄色ブドウ球菌の鼻腔保菌が結膜炎の発症に関与している可能性が示唆された．そこで，三大起炎菌の鼻腔保菌も加味して結膜炎の起炎菌の構成を再分類すると図3のようになり，急性細菌性結膜炎のおよそ7割が三大起炎菌と関連していると推定された．4.起炎菌ごとの月別発生頻度三大起炎菌による結膜炎の月別発生頻度では，黄色ブドウ球菌では1年を通してほぼ一定の頻度で発生する傾向（endemic）がある一方，インフルエンザ菌と肺炎球菌は夏や冬に流行する傾向（epidemic）を認めた（図4）．5.三大起炎菌ごとの患者背景の特徴黄色ブドウ球菌の鼻腔保菌の有無で黄色ブドウ球菌の結膜.検出率を比較すると，鼻腔保菌者の結膜.陽性率は23.8％，鼻腔非保菌者の結膜.陽性率は19.4％となり有意差を認めなかった（p＝0.739）．つぎに，結膜.と鼻腔培養の結果から起炎菌を診断した場合の感冒率をみると，黄色ブドウ球菌，肺炎球菌，インフルエンザ菌，その他の結膜炎ではそれぞれ，16.7％，42.9％，60.0％，18.3％であった．肺炎球菌とインフルエンザ菌の感冒率は高い傾向を認めたが，各群間で有意差を認めなかった．しかしながら，有意差はないもののインフルエンザ菌は黄色ブドウ球菌と比べて感冒率が高くなる傾向を認めた（p＝0.075）．最後に，結膜.と鼻腔培養の結果から起炎菌を診断した場合の小児接触率をみると，黄色ブドウ球菌，肺炎球菌，インフルエンザ菌，その他の結膜炎ではそれぞれ，8.3％，100％，60.0％，18.8％であった．肺炎球菌は黄色ブドウ球菌やその他の結膜炎と比べて小児接触率が有意に高かった（ともにp＜0.001）．さらに，インフルエンザ菌は黄色ブドウ球菌と比べて小児接触率が有意に高かった（p＝0.024）．III考按結膜.は外界に接しているため，検出菌が必ずしも起炎菌とはならない．しかし，これまでの結膜炎の疫学に関する報告は，検出菌の分布から考察を行うものがほとんどであった1～4）．細菌性結膜炎患者の結膜.からはしばしば複数の菌種が検出され，このなかには健常結膜.でもよく検出されるコリネバクテリウム属やコアグラーゼ陰性ブドウ球菌などが含まれる．検出菌の構成を調査する場合，検出菌すべてを把握できるという利点がある一方，常在細菌の分離率が高くなるため，病原菌が過小評価される恐れがある．さらに，検出率がまれな菌種も多く含まれるため，広域抗菌薬を支持する傾向がでてしまう．一方，1人の細菌性結膜炎症例から複数の菌種が分離されても，臨床診断として1つの起炎菌を確定すれば起炎菌の構成グラフは人数が単位となり，臨床現場を反映した実感しやすいものとなる．今回筆者らは，可能な限り個々の症例について起炎菌の特定を行うことにした．そしてまずは特定起炎菌である三大起炎菌に限って，結膜.検出菌から診断を行った．その結果，黄色ブドウ球菌，肺炎球菌，インフルエンザ菌はそれぞれ21.2％，11.5％，7.7％の症例から検出され，およそ40％の症例は三大起炎菌と診断可能であった．しかしながら，残りの症例の多くはコリネバクテリウム属やコアグラーゼ陰性ブドウ球菌などの常在細菌で占められており，結膜.培養結果だけでは起炎菌が特定できない症例も多く存在した．そこで筆者らは別の観点から結膜炎の病態をとらえることを考えた．三大起炎菌は咽頭炎，中耳炎，肺炎などの上気道感染症においても重要な起炎菌であることから，鼻咽頭の病原細菌が結膜炎の病態に関与している可能性を考えた．そして結膜.培養で確定診断できなかった31症例の鼻腔細菌叢を白内障術前患者の鼻腔細菌叢と比較したところ，高率に黄色ブドウ球菌を保菌していることが判明した（p＜0.001）．黄色ブドウ球菌21.2％黄色ブドウ球菌（鼻のみ）25.0％肺炎球菌11.5％肺炎球菌（鼻のみ）1.9％インフルエンザ菌7.7％インフルエンザ菌（鼻のみ）1.9％その他30.8％図3結膜炎と鼻腔検出菌に基づく三大起炎菌の構成012345発生頻度（人）：黄色ブドウ球菌：肺炎球菌：インフルエンザ菌：その他1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月2010年1月2009年図4起炎菌ごとの月別発生頻度（111）あたらしい眼科Vol.28，No.3，2011419この結果から，黄色ブドウ球菌の鼻腔保菌が結膜炎の発症に関与している可能性が示唆された．黄色ブドウ球菌の鼻腔保菌がどのように結膜炎の発症に関与しているかは不明である．考えられる機序としては，鼻腔で活発に増殖した黄色ブドウ球菌が手指を介して眼部へ自家感染して発症する可能性が考えられる．その他には，黄色ブドウ球菌はカタル性角膜潰瘍などの感染アレルギーの原因とも考えられていることから，鼻粘膜から血流感染を生じて全身性に免疫感作され，その後手指を介して眼部に黄色ブドウ球菌が混入した際に感染アレルギーによる結膜炎が生じる可能性も考えられる．インフルエンザ菌や肺炎球菌についても，白内障術前患者では分離されなかったが結膜炎患者の鼻腔の一部では検出されたことから，三大起炎菌の鼻腔保菌も加味して結膜炎の起炎菌を推定すると，図3に示すようにおよそ7割の症例が三大起炎菌に関連していると考えられた．細菌性結膜炎の発症には感染源と感染経路が必要である．そこで三大起炎菌ごとの患者背景を比較検討したところ，肺炎球菌またはインフルエンザ菌による結膜炎では黄色ブドウ球菌と比べて小児接触率が有意に高いことが判明した（それぞれp＜0.001，p＝0.024）．特に肺炎球菌による結膜炎では，すべての症例が小児との接触歴を有していた．また，インフルエンザ菌は黄色ブドウ球菌と比べて有意差はないものの，感冒症状を伴いやすい傾向があった（p＝0.075）．結膜炎の随伴症状としての感冒症状については，青木らはHaemophilus属（インフルエンザ菌まで菌種同定していない）による結膜炎の80％が感冒症状を主とした全身症状を認めると報告しており1），筆者らの調査もこれと類似した結果となっている．このようにインフルエンザ菌と肺炎球菌による結膜炎が小児との接触と強く関係し，感冒症状を伴いやすい理由としては，これらの菌がともに小児の鼻咽頭常在菌であり，成人の健常保菌者はまれであるという疫学的背景が基礎にあると考えられる．わが国における鼻咽頭常在菌の疫学調査によると，0～6歳では肺炎球菌とインフルエンザ菌の保菌率はそれぞれ47.1％と55.7％であるのに対し，7～74歳では肺炎球菌とインフルエンザ菌の保菌率はともに7.6％となっている9）．したがって，小児以外でこれら2菌種による結膜炎が成立する機序としては，小児の鼻咽頭に存在する肺炎球菌やインフルエンザ菌が飛沫により成人の鼻咽頭や結膜に感染することで上気道炎や結膜炎を発症すると考えられる．患者背景別の起炎菌構成をみてみると，小児接触歴がある場合，肺炎球菌またはインフルエンザ菌による結膜炎は全体の66.7％を占める一方，小児接触歴がない場合は，黄色ブドウ球菌が59.5％と大部分を占めていることがわかる（図5）．したがって，小児接触歴の聴取は起炎菌のおおまかな推定に役立つと考えられる．さらに，小児からの飛沫感染がおもな原因と考えると，これら2菌種による結膜炎が季節性を有する理由をうまく説明することができる．過去の報告では，Haemophilus属は初夏と冬に多く，肺炎球菌は冬から春にかけて多いといわれている1,2）．筆者らの調査でも同様の現象を認めているが，これは夏休みなどの長期休暇の時期に成人，特に高齢者が小児に接触する機会が増えるためと考えられ，季節性という表現よりもepidemicな現象と捉えるほうが適切と思われる．本調査における問診の際も，連休中に孫をあずかったなど，小児との接触をはっきりと記憶しているケースが目立った．飛沫感染は1m以内に接近するような状況で成立するため，患者は小児との接触を記憶にとどめやすいものと推測される．一方，黄色ブドウ球菌に関しては小児接触との関連性は認めなかった．さらに，黄色ブドウ球菌を鼻腔に保菌しているからといって結膜.からの検出率が高くなるわけではなかった．調査期間を通しての発生頻度では，肺炎球菌やインフルエンザ菌とは異なり，ほぼ1年を通して発生した．堀らも黄色ブドウ球菌による結膜炎は季節性が不明瞭で通年性にみられると報告している2）．したがって，黄色ブドウ球菌は肺炎球菌やインフルエンザ菌とは異なった感染様式をもっていると考えられる．健常者の約2割は鼻咽頭に黄色ブドウ球菌を保菌しており，肺炎球菌やインフルエンザ菌のような年齢による保菌率の違いは認めない9）．考えられる感染経路としては，黄色ブドウ球菌の鼻腔保菌者から非保菌者へ接触伝播して結膜炎を発症する場合と，鼻腔保菌者自身が自家感染で結膜炎を発症する場合とが考えられる．さらに，先述したように黄色ブドウ球菌結膜炎の病態として，狭義の感染（眼部で増殖）と感染アレルギー（鼻腔で増殖）という2つの機序が単独または複合して関与していると考えられるため，結膜.からの検出菌だけでは黄色ブドウ球菌による結膜炎の全体像を捉えきれない可能性がある．結論としては，急性結膜炎症例の約7割は黄色ブドウ球菌，肺炎球菌，インフルエンザ菌の三大起炎菌が関与してい0％20％40％60％80％100％あり（13例）なし（39例）あり（15例）なし（37例）感冒症状小児接触歴：黄色ブドウ球菌：肺炎球菌：インフルエンザ菌：その他図5患者背景別の起炎菌構成420あたらしい眼科Vol.28，No.3，2011ると推定された．黄色ブドウ球菌による結膜炎はendemicに発生し，一部の症例では鼻腔の黄色ブドウ球菌が結膜炎の発症に関与している可能性がある．肺炎球菌とインフルエンザ菌による結膜炎はepidemicに発生し，おもに小児からの飛沫が感染リスクと考えられた．文献1）青木功喜：急性結膜炎の臨床疫学的ならびに細菌学的研究．あたらしい眼科1：977-980,19842）堀武志，秦野寛：急性細菌性結膜炎の疫学．あたらしい眼科6：81-84,19893）東堤稔：眼感染症起炎菌─最近の動向．あたらしい眼科17：181-190,20004）松本治恵，井上幸次，大橋裕一ほか：多施設共同による細菌性結膜炎における検出菌動向調査．あたらしい眼科24：647-654,20075）西原勝，井上慎三，松村香代子：細菌性結膜炎における検出菌の年齢分布．あたらしい眼科7：1039-1042,19906）水本博之，五十嵐広昌，秋葉純ほか：乳幼児における細菌性結膜炎の検出菌について．眼紀44：1373-1376,19937）秋葉真理子，秋葉純：乳幼児細菌性結膜炎の検出菌と薬剤感受性の検討．あたらしい眼科18：929-931,20018）三井幸彦，北野周作，内田幸男ほか：細菌性外眼部感染症に対する汎用性抗生物質等点眼薬の評価基準，1985．日眼会誌90：511-515,19869）KonnoM,BabaS,MikawaHetal：Studyofupperrespiratorytractbacterialflora：firstreport.Variationsinupperrespiratorytractbacterialflorainpatientswithacuteupperrespiratorytractinfectionandhealthysubjectsandvariationsbysubjectage.JInfectChemother12：83-96,2006（112）＊＊＊</p>
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