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	<title>あたらしい眼科オンラインジャーナル &#187; MRSA 角膜炎</title>
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		<title>重症アトピー性角結膜炎にMRSA角膜炎を合併した1例</title>
		<link>https://www.atagan.jp/article/20130423.htm</link>
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		<pubDate>Mon, 29 Apr 2013 15:23:53 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[記事]]></category>
		<category><![CDATA[MRSA 角膜炎]]></category>
		<category><![CDATA[アトピー性角結膜炎]]></category>
		<category><![CDATA[シールド潰瘍]]></category>

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		<description><![CDATA[《原著》あたらしい眼科30（4）：535.540，2013c重症アトピー性角結膜炎にMRSA角膜炎を合併した1例谷口紫＊1深川和己＊1,2藤島浩＊1,3佐竹良之＊4松本幸裕＊1坪田一男＊1＊1慶應義塾大学医学部眼科学教室 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>《原著》あたらしい眼科30（4）：535.540，2013c重症アトピー性角結膜炎にMRSA角膜炎を合併した1例谷口紫＊1深川和己＊1,2藤島浩＊1,3佐竹良之＊4松本幸裕＊1坪田一男＊1＊1慶應義塾大学医学部眼科学教室＊2両国眼科クリニック＊3鶴見大学歯学部眼科＊4東京歯科大学市川総合病院眼科ACaseofSevereAtopicKeratoconjunctivitisComplicatedwithMRSAKeratitisYukariYaguchi1）,KazumiFukagawa1,2）,HiroshiFujishima1,3）,YoshiyukiSatake4）,YukihiroMatsumoto1）andKazuoTsubota1）1）DepartmentofOphthalmology,KeioUniversitySchoolofMedicine,2）RyogokuEyeClinic,3）DepartmentofOphthalmology,TsurumiUniversityDentalHospital,4）DepartmentofOphthalmology,TokyoDentalCollegeIchikawaGeneralHospitalアトピー性角結膜炎（atopickeratoconjunctivitis：AKC）にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌（methicillin-resistantStaphylococcusaureus：MRSA）角膜炎を合併し，抗菌薬点眼とステロイド内服薬を併用することにより治療に奏効した症例を経験したので報告する．症例は42歳，男性．右眼の充血と眼脂を主訴に受診し，AKCの診断で治療を開始した．1カ月後，シールド潰瘍と浸潤病巣が出現し，細菌分離培養検査の結果より，AKCにMRSA角膜炎を合併したものと診断した．抗MRSA薬，抗アレルギー薬，免疫抑制薬とステロイド薬の点眼，免疫抑制薬とステロイド薬の内服，および外科的に結膜乳頭切除とプラーク除去を行い，結膜乳頭増殖と角膜潰瘍は縮小した．しかし，その4カ月後，抗MRSA点眼薬の自己中断を契機にMRSA角膜炎が再発した．免疫抑制点眼薬とステロイド点眼薬を中止し，抗MRSA点眼薬を再開したところ，その2週後，MRSAによる角膜感染巣は縮小したが，アレルギー炎症によるシールド潰瘍が増悪した．抗アレルギー薬と免疫抑制薬の点眼，結膜乳頭切除に，ステロイド内服薬を追加したところ，その4週後には角膜の完全な上皮化を得ることができた．感染性角膜炎を合併したAKCの治療において，抗菌薬の局所投与とステロイド薬の全身投与の併用が有効である可能性がある．Wereportacaseofatopickeratoconjunctivitis（AKC）complicatedwithmethicillin-resistantStaphylococcusaureus（MRSA）keratitisthatwastreatedwithtopicalantibioticsandoralsteroids.Thepatient,a42-year-oldmalewithinjectionanddischargeinhisrighteye,wasdiagnosedwithAKC.After1month,shieldulcerwithinfiltrationappearedinthecornea,andMRSAwasculture-proven.Thepatientwasthenadministeredtopicalanti-MRSAagents,anti-allergy,immunosuppressantandsteroids,aswellasoralimmunosuppressantandsteroids.Inaddition,surgicalmanagementwasperformed,includingconjunctivalpapillaexcisionandcornealplaqueremoval.Aftercessationofthetopicalanti-MRSAagents4monthslater,conjunctivalpapillaandcornealulcerdiminished,thoughMRSAkeratitisworsened.Topicalimmunosuppressantandtopicalsteroidswerediscontinued,buttopicalanti-MRSAagentswereresumed.MRSAkeratitisimproved,however,thecornealshieldulcerwithallergicinflammationworsened2weekslater.Topicalanti-allergy,immunosuppressant,oralsteroids,andconjunctivalpapillaexcisionreducedinflammation；completecornealepithelializationoccurred4weekslater.ThecombinationoftopicalantibioticsandoralsteroidsmaybeanoptioninthetreatmentofsevereAKCwithinfectiouskeratitis.〔AtarashiiGanka（JournaloftheEye）30（4）：535.540,2013〕Keywords：アトピー性角結膜炎，シールド潰瘍，MRSA角膜炎．atopickeratoconjunctivitis,shieldulcer,MRSAkeratitis.はじめに的に，AKCの症状は10代後半から20代初期頃に出現し，アトピー性角結膜炎（atopickeratoconjunctivitis：AKC）症状のピークを30代から50代に迎えるといわれている2）．は，1952年にHoganら1）によって，アトピー性皮膚炎患者重症のAKCでは，春季カタル（vernalkeratoconjunctiviに起こる慢性の角結膜炎として定義された疾患である．一般tis：VKC）類似の結膜増殖性変化や，角膜上皮のバリア機〔別刷請求先〕谷口紫：〒160-8582東京都新宿区信濃町35慶應義塾大学医学部眼科学教室Reprintrequests：YukariYaguchi,M.D.,DepartmentofOphthalmology,KeioUniversitySchoolofMedicine,35Shinanomachi,Shinjuku-ku,Tokyo160-8582,JAPAN0910-1810/13/\100/頁/JCOPY（107）535A1E1CA2BD1D2E2図1本症例の右眼の臨床経過を示す前眼部写真A：初診時には，眼瞼結膜のビロード状乳頭増殖（A.1）と点状表層角膜症（A.2）を認めた．B：5週後には，角膜シールド潰瘍と潰瘍底の浸潤巣を認めた．C：25週後には，2mm径の角膜浸潤巣を認め，MRSA角膜炎の再発と考えられた．D：27週後には，眼瞼結膜の結膜乳頭増殖の増悪（D.1）とシールド潰瘍の増悪（D.2）を認め，アレルギー炎症の増悪と考えられた．E：現在，眼瞼結膜の線維性瘢痕（E.1）と角膜中央には角膜片雲（E.2）を認める．536あたらしい眼科Vol.30，No.4，2013（108）能障害による角膜びらんやシールド潰瘍，角膜プラークなどの角膜病変を伴うことがあり3），さらに角膜上皮欠損が遷延した例では，感染性角膜炎，眼球穿孔などの恒久的な視力障害をきたす合併症が報告されている4,5）．感染性角膜炎を発症した際には，ステロイド点眼薬や免疫抑制点眼薬をただちに中止し，感染症に対する治療を優先するべき6）と考えられてきた．しかし，実際は，感染症が軽快しても旺盛なアレルギー炎症のために角膜上皮化が得られず，治療に難渋することがある5）．今回，感染性角膜炎を合併した重症AKCに対し，局所投与で抗菌薬，抗アレルギー薬，免疫抑制薬の点眼，結膜乳頭切除に加え，全身投与でステロイド薬の内服を行った結果，速やかに角膜の上皮化が得られ，寛解に至った症例を経験したので報告する．I症例患者：42歳，男性．主訴：右眼の眼脂，充血．既往歴：アトピー性皮膚炎，気管支喘息．現病歴：平成21年7月20日より，右眼の充血と眼脂が出現し，近医を受診した．アレルギー性結膜炎の診断にて，0.05％フマル酸ケトチフェン（ザジテンR）点眼と0.1％フルオロメトロン（フルメトロンR）点眼を処方されるも改善なく，その後も症状の増悪を認めたため，8月3日に，精査加療目的にて慶應義塾大学病院（以下，当院）を紹介受診となった．初診時所見：視力は右眼0.2（矯正不能），左眼0.3（1.2×.3.75D（cyl.2.00DAx10°）であり，眼圧は右眼14mmHgであった．前眼部所見は右眼上眼瞼結膜にビロード状乳頭増殖（図1A-1），眼球結膜に著明な充血，角膜に点状表層角膜症（図1A-2）を認めた．また，顔面にはアトピー性皮膚炎による皮疹を認めた．右眼のAKCと診断し，フルメトロンR点眼，0.1％塩酸オロパタジン（パタノールR）点眼，0.5％レボフロキサシン（クラビットR）点眼による治療を開始した．臨床経過（図2）：8月11日受診時には，右眼角膜上皮欠損を認めた．4日前より単純ヘルペスウイルスによる皮疹が右顔面皮膚に出現していたことから，右眼ヘルペス性角膜炎を疑い，フルメトロンR点眼を中止のうえ，3％アシクロビル（ゾビラックスR）眼軟膏1日5回を開始した．しかし，角膜上皮欠損部は拡大傾向にあり改善を認めなかった．9月8日より右眼痛が出現し，9月11日の再受診時には，右眼角ゾビラックスR眼軟膏パタノールR点眼リザベンR点眼0.1％フルメトロンR点眼サンベタゾンR点眼パピロックミニR点眼タリムスR点眼クラビットR点眼ハベカシンR点眼バンコマイシンR点眼プレドニンR錠内服4回4回3回3回3回5回4回4回1時間毎5回30分毎1時間毎1時間毎5回2回5回4回5回ネオーラルR内服400mg/日バンコマイシンR散内服250mg/日2g/日膜にシールド潰瘍と潰瘍底に角膜浸潤巣（図1B）を認めた．角膜浮腫のため，前房内の炎症細胞の有無は判別できなかったが，明らかな前房蓄膿やフィブリン析出の所見はみられなかった．眼脂および角膜擦過物の細菌分離培養検査の結果，メチシリン耐性黄色ブドウ球菌（methicillin-resistantStaphylococcusaureus：MRSA）が同定されたため，AKCとMRSA角膜炎の合併と診断し，薬剤感受性検査の結果（表1A）から自家調整の0.5％硫酸アルベカシン（ハベカシンR注）を1時間ごとの頻回点眼，同時に0.1％ベタメタゾン（サンベタゾンR）点眼を1日3回，0.1％シクロスポリン（パピロックRミニ）点眼を1日3回として治療を開始した．10月初旬よりステロイド点眼に起因する眼圧上昇をきたしたため，サンベタゾンR点眼を中止し，10月22日より0.1％タクロリムス（タリムスR）点眼1日3回を追加した．しかし，上眼瞼結膜の乳頭の増殖性変化は強く，角膜上皮欠損の状態が遷延化していたため，11月19日に，右眼結膜乳頭切除術を施行した．ところが，翌週には結膜乳頭の再増殖を認めたため，11月26日よりシクロスポリン（ネオーラルR）内服400mg/日を開始した．その後も，強い結膜乳頭10mg5mg20mg10mg5mg乳頭切除術プラーク切除乳頭切除術外科的治療8/39/1110/2211/1911/2612/171/262/162/233/234/132009年2010年初診時図2本症例の治療経過AKCの治療中にMRSA角膜炎の再発が生じたため，ステロイド薬および免疫抑制薬を中止し感染症の治療に重点を置いたところ，感染病巣は縮小する一方でアレルギー炎症の増悪を認めた．ステロイド薬の内服を開始したところ，治癒を認めた．（109）あたらしい眼科Vol.30，No.4，2013537表1検出されたMRSAの薬剤感受性検査の結果A.平成21年9月11日右眼B.平成21年12月17日右眼眼脂および角膜擦過物角膜プラークPCGRIPM/CRMPIPCRMEPMRABPCRVCMSCEZRABKSCTXRGMRCPRRCAMRCFPMRLVFXSFMOXRLZDSPCGRIPM/CRMPIPCRMEPMRABPCRVCMSCEZRABKSCTXRGMRCPRRCAMSCFPMRLVFXSFMOXRLZDSPCG：benzylpenicillin，MPIPC：oxacillin，ABPC：ampicillin，CEZ：cefazolin，CTX：cefotaxime，CPR：cefpirome，CFPM：cefepime，FMOX：flomoxef，IPM/C：imipenem/cilastatin，MEPM：meropenem，VCM：vancomycin，ABK：arbekacin，GM：gentamycin，CAM：clarithromycin，LVFX：levofloxacin，LZD：linezolid．R：耐性，S：感受性増殖とプラークを伴う角膜上皮欠損の状態が持続したため，12月17日より，プレドニゾロン（プレドニンR錠）内服10mg/日を追加した．また，シールド潰瘍上に堆積したプラークの除去を行った．除去したプラークの細菌分離培養検査の結果は，MRSA陽性であり，薬剤感受性検査の結果から（表1B），ハベカシンR点眼を継続とした．その後，徐々に結膜乳頭増殖と角膜上皮欠損は，縮小していった．ところが，平成22年1月20日頃より，右眼の視力低下を自覚し，1月26日に当院を受診した．細隙灯顕微鏡検査にて，以前に認めた角膜浸潤巣の部位とは異なる部位に，2.0mm径の角膜浸潤巣（図1C）を認めた．問診にて，受診の2週間前よりハベカシンR点眼を自己中断していたことが判明した．MRSA角膜炎の再発と判断し，ステロイド薬と免疫抑制薬をすべて中止し，塩酸バンコマイシン（塩酸バンコマイシンR散）内服2g/日，ハベカシンR点眼を30分ごとの頻回点眼として，1月30日から自家調整した0.5％塩酸バンコマイシン（塩酸バンコマイシンR注）点眼を1時間ごとの頻回点眼として開始した．2月9日，角膜浸潤巣は縮小傾向を認めたが，その一方で，アレルギー炎症により結膜乳頭増殖とシールド潰瘍は増悪傾向を示したため，タリムスR点眼1日2回を再開し，2月16日には結膜乳頭切除術を施行した．結膜乳頭増殖はやや縮小傾向を認めたが，角膜シールド潰瘍に改善はみられなかった（図1D-1,D-2）．2月23日より，プレドニンR錠内服20mg/日を再開したところ，1週間後にはシールド潰瘍の著明な縮小を認めた．1週間ごとにプレドニンR錠内服10mg/日，プレドニンR錠内服5mg/日と漸減し，3月23日には角膜の完全な上皮化が得られた．プレド538あたらしい眼科Vol.30，No.4，2013ニンR錠内服中に角膜感染症の増悪や耐糖能異常などの全身的副作用は認めなかった．4月13日には，ハベカシンR点眼およびバンコマイシンR点眼を中止した．現在，平成24年10月30日の時点で，右眼の矯正視力は（0.1）であり，眼瞼の結膜乳頭増殖は消失し，線維化瘢痕を呈している（図1E-1）．角膜上皮障害は認めていないものの，角膜中央には実質混濁が残存している（図1E-2）．0.5％トラニラスト（リザベンR）点眼，タリムスR点眼にて，炎症は再燃することなく寛解状態を保っている．II考按重症AKCでは，I型アレルギーとIV型アレルギーの両方が関与しているとされる．I型アレルギーは，IgE（免疫グロブリンE）を介して肥満細胞が脱顆粒することにより組織障害に至る反応であるが，ヒスタミンの放出後まもなく起きる即時相と，好中球や好酸球の結膜浸潤により誘導される遅発相に分けられる．IV型アレルギーは，ヘルパーT細胞や細胞障害性T細胞が関与するアレルギー反応である．I型アレルギーにおける抗原特異的IgEの産生や，遅発相を誘導する好酸球の結膜浸潤においても，2型ヘルパーT細胞（Th2細胞）が関与している．抗アレルギー薬のみでは症状の改善しない中等症から重症のAKCに対しては，ステロイド点眼薬や免疫抑制点眼薬の併用が治療の選択肢としてあげられる7）．しかし，これらの薬剤に共通する副作用として眼感染症がある．免疫抑制薬は，おもにT細胞に作用しサイトカイン産生を抑制するため，細胞性免疫が強く抑制される8）．ステロイド薬ではマクロファージ，T細胞の双方に作用し，液性免疫と細胞性免疫の両方が抑制され，コラーゲン生成抑制による創傷治癒遅延もきたす9）．したがって，これらの薬剤の投与中は，感染性角結膜炎の発症に十分注意が必要であり，予防的に抗菌薬を投与することも考慮される6）．これまで，VKCやAKCの治療中に感染性角膜炎を伴った症例の報告4,5,10.16）が散見され，細菌感染の他にヘルペスウイルス13,14）や真菌の感染15,16）によるものも報告されている．感染性角膜炎を発症する前の治療では，ステロイド点眼薬もしくは免疫抑制点眼薬を使用していた症例4,10.12,14.16）がほとんどである一方で，それらを使用していない症例5,10）や，本症例と同様に抗菌薬点眼を自己中断した後に発症した報告10）もあった．VKCやAKCに合併した細菌性角膜炎のうち，起因菌が同定された報告についてまとめたものを表2に示す．同定菌はStaphylococcusaureusやStreptococcusviridansなどのグラム陽性球菌が最も多いが，本症例で同定されたMRSAのような耐性菌の報告はなかった．VKCに対するシクロスポリン点眼液0.1％の全例調査報告17）によると，既往にアトピー性皮膚炎があるVKCでは，シクロスポリン点眼液を使用中の副作用として眼感染症のリスクが，アトピ（110）表2VKCとAKCに合併した細菌性角膜炎における同定菌報告者診断同定菌Kerrら10）VKCStaphylococcusaureusStreptococcuspneumoniaeStreptococcuspyogenesVKCStaphylococcusaureusStreptococcusviridansVKCStaphylococcusaureusVKCStaphylococcusaureusStreptococcusviridansCameronら11）VKCStaphylococcusaureusVKCStaphylococcusaureusVKCa-hemolyticStreptococcusVKCStaphylococcusepidermidisStreptococcussanguisVKCa-hemolyticStreptococcusStaphylococcusepidermidisGedikら12）VKCStaphylococcusaureusLabbeら5）AKCStreptococcussanguisVKC：vernalkeratoconjunctivitis（春季カタル）．AKC：atopickeratoconjunctivitis（アトピー性角結膜炎）．ー性皮膚炎がない症例と比べて2倍に上昇するという．もともと，アトピー性皮膚炎を有する患者では，皮膚のバリア機能が低下しているため，単純ヘルペスやブドウ球菌感染による皮疹を眼瞼に認めることが多く，結膜.に黄色ブドウ球菌やMRSAを常在菌として保菌している率が高いこと18）が知られている．このことからも，アトピー性皮膚炎を既往にもつAKCでは，眼球表面に病原体を曝露する機会が多く，眼感染症の合併症が多くなると考えられる．Jainら15）は，ステロイド点眼薬の投与中は一見角膜感染症がないように思えても，プラーク下で浸潤巣が存在し，培養検査にて感染が証明された症例を報告しており，抗炎症治療により感染所見がマスクされうることに留意するべきであると述べている．一般的に，感染性角膜炎は早急に治療しないと視力予後に影響を及ぼすことが多いため，感染症に対する治療を優先するべきと考えられている．まず，角膜感染症を増悪させるステロイド点眼薬や免疫抑制点眼薬を中止したうえで起因菌の同定を試み，菌が同定された場合には，その感受性に合った抗菌薬点眼の投与を開始する．奏効する抗菌薬点眼が投与されている場合のみ，ステロイド点眼薬の再開が可能であるが，実際は起因菌を同定できない症例も多く，ステロイド点眼薬の併用はむずかしい．本症例では，最初に感染性角膜炎を発症した時点でMRSAが同定されたため，抗MRSA点眼薬を開始し，さらにステロイド点眼薬の併用を行った．一時は，角膜上皮欠損が縮小し軽快傾向を認め，この時点では（111）治療は奏効していた．しかし，その後，抗MRSA点眼薬の自己中断を契機に，感染性角膜炎が再発したため，ステロイド薬の点眼および内服，免疫抑制薬の点眼をすべて中止し，抗MRSA薬による感染症治療に重点を置いた．ところが，感染性角膜炎は改善する一方で，アレルギー炎症が増悪しシールド潰瘍が拡大する結果を招いた．つまり，本症例のような重症のAKCに伴う感染性角膜炎は，通常の感染性角膜炎とは異なり，感染症に対する治療だけでは角膜の上皮化を得られない場合があると考えられる．近年の研究19.21）により，結膜のアレルギー炎症と角膜障害の関係が明らかとなった．アレルギー性結膜疾患においては，結膜に浸潤したTh2細胞から分泌されるインターロイキン（IL）-4やIL-13などのサイトカインの濃度が，涙液中で上昇している．上皮によるバリアがない角膜障害眼では，角膜実質の線維芽細胞がこれらのサイトカインにさらされ，eotaxinなどのケモカインを産生する．Eotaxinは好酸球に特異性が高いため，好酸球は角膜側へと誘導され浸潤する．さらに好酸球からプロテインキナーゼが分泌され，角膜上皮の治癒機構は阻害される．このような悪循環が存在するため，線維芽細胞のケモカイン産生を抑制させ，バリア機能を果たす角膜上皮の再生を促すことが，重症のアレルギー性結膜疾患の治療戦略として有効である可能性が示唆されている．以前より，アトピー性眼瞼炎の増悪とAKCの重症化に関連がみられることが指摘されており22），本症例のように全身投与でステロイド薬内服による抗炎症治療を行うことは，局所のステロイド薬使用に比較して角膜の易感染状態への影響が少なく，アトピー性皮膚炎と結膜炎を同時に治療できるため，安全かつ効果的な方法と考えられる．一方，ステロイド薬の内服では，満月様顔貌，糖尿病，月経異常，体重増加，消化性潰瘍，内服終了後に皮膚炎が増悪するリバウンドなどの副作用が出現する可能性がある．したがって，ステロイド薬の全身投与の際には，アレルギー炎症の鎮静後は慎重に漸減・離脱を図り，過剰投与・長期投与にならぬよう留意する必要がある．さらに本症例に関していえば，まずMRSAによる感染性角膜炎を治癒させるために，薬剤感受性検査の結果からハベカシンR点眼薬を選択したが，この薬剤の特性として角膜上皮障害が強いことが指摘されている23）．必要な感染症の治療でさえ，長期間の継続でさらに角膜上皮の治癒を遅らせる可能性があることも留意すべきである．本症例では，抗MRSA点眼薬の自己中断を契機に，MRSA角膜炎が再発した．また，免疫抑制点眼薬や結膜乳頭切除術などの積極的治療にもかかわらず，増悪や寛解を繰り返していたことから，アレルギー炎症が強かったという他に，患者の点眼アドヒアランスが低下していた可能性も考えあたらしい眼科Vol.30，No.4，2013539られる．その背景には，アレルギー炎症と感染症の併発という複雑な病態があり，これに対し多数の点眼薬が長期にわたり処方されていたことが，さらに治療に対するアドヒアランスを低下させるという悪循環を招いた可能性がある．AKCのような慢性アレルギー疾患は，時期によって症状の増悪や寛解を繰り返すうえ，本症例のように局所治療による免疫抑制の結果，角膜感染症を発症することがある．そのため，診療にあたる医師は適切な治療を選択し，さらに，患者が点眼の指示を遵守できているかを常に念頭に置いて診療にあたる必要がある．重症AKCの治療中に感染性角膜炎を発症した際は，視力予後を悪化させないために可及的速やかに感染症とアレルギー炎症の両方を治療する必要がある．今回，ステロイド内服薬の併用は，このような症例における治療法として有効である可能性が示唆された．本症例では，プレドニゾロンを20mg/日，10mg/日，5mg/日でそれぞれ1週間投与したのち中止し，その後，炎症の再燃は認めなかったが，最適とされる用量・投与期間について指針がないのが現状であり，今後はさらに症例数を重ねての検討が必要であると考えられる．本論文の要旨は，角膜カンファランス2011（第35回日本角膜学会総会・第27回日本角膜移植学会）（2011，東京）にて発表した．文献1）HoganMJ：Atopickeratoconjunctivitis.TransAmOphthalmolSoc50：265-281,19522）DonshikPC：Allergicconjunctivitis.IntOphthalmolClin28：294-302,19883）FukudaK,YamadaN,NishidaT：Casereportofrestorationofthecornealepitheliuminapatientwithatopickeratoconjunctivitisresultinginameliorationofocularallergicinflammation.AllergologyInternational59：309-312,20104）FosterCS,CalongeM：Atopickeratoconjunctivitis.Ophthalmology97：992-1000,19905）LabbeA,DupasB,BensoussanLetal：Bilateralinfectiousulcerassociatedwithatopickeratoconjunctivitis.Cornea25：248-250,20066）高村悦子：ステロイド点眼の使い方：コツと落とし穴．アレルギー58：613-619,20097）アレルギー性結膜疾患診療ガイドライン編集委員会：アレルギー性結膜疾患診療ガイドライン（第2版）．日眼会誌114：831-870,20108）庄司純：抗アレルギー薬（免疫抑制薬を中心に）．眼科51：133-141,20099）柏木賢治：ステロイド点眼薬の眼科的副作用．あたらしい眼科25：437-442,200810）KerrN,SternGA：Bacterialkeratitisassociatedwithvernalkeratoconjunctivitis.Cornea11：355-359,199211）CameronJA：Shieldulcerandplaquesofthecorneainvernalkeratoconjunctivitis.Ophthalmology102：985-993,199512）GedikS,AkovaYA,GurS：Secondarybacterialkeratitisassociatedwithshieldulcercausedbyvernalconjunctivitis.Cornea25：974-976,200613）InoueY：Ocularinfectionsinpatientswithatopicdermatitis.IntOphthalmolClin42：55-69,200214）EbiharaN,OhashiY,UchioEetal：Alargeprospectiveobservationalstudyofnovelcyclosporine0.1％aqueousophthalmicsolutioninthetreatmentofsevereallergicconjunctivitis.JOculPharmacolTher25：365-371,200915）JainV,MhatreK,NairAGetal：Aspergilluskeratitisinvernalshieldulcer-acasereportandreview.IntOphthalmol30：614-644,201016）SridharMS,GopinathanU,RaoGN：Fungalkeratitisassociatedwithvernalkeratoconjunctivitis.Cornea22：80-81,200317）高村悦子，内尾英一，海老原伸行ほか：春季カタルに対するシクロスポリン点眼液0.1％の全例調査．日眼会誌115：508-515,201118）NakataK,InoueY,HaradaJetal：AhighincidenceofStaphylococcusaureuscolonizationintheexternaleyesofpatientswithatopicdermatitis.Ophthalmology107：21672171,200019）FukagawaK,NakajimaT,TsubotaKetal：Presenceofeotaxinintearsofpatientswithatopickeratoconjunctivitiswithseverecornealdamage.JAllergyClinImmunol103：1220-1221,199920）FukagawaK,NakajimaT,SaitoHetal：IL-4induceseotaxinproductionincornealkeratocytesbutnotinepithelialcells.IntArchAllegyImmunol121：144-150,200021）FukagawaK,OkadaN,FujishimaHetal：Cornealandconjunctivalfibroblastsaremajorsourcesofeosinophilrecrutingchemokines.AllergolInt58：499-508,200922）高村悦子，野村圭子，中川尚：アトピー性皮膚炎患者の角結膜病変．眼紀48：1382-1386,199723）SotozonoC,InagakiK,FujitaAetal：Methicilin-resistantStaphylococcusaureusandmethicillin-resistantStaphylococcusepidermidisinfectionsinthecornea.Cornea21：94-101,2002＊＊＊540あたらしい眼科Vol.30，No.4，2013（112）</p>
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