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視野障害進行中の正常眼圧緑内障患者に対するカシスアントシアニンの視野障害進行抑制効果

2016年11月30日 水曜日

《原著》あたらしい眼科33(11):1656?1661,2016c視野障害進行中の正常眼圧緑内障患者に対するカシスアントシアニンの視野障害進行抑制効果井上賢治*1山本智恵子*1塩川美菜子*1比嘉利沙子*1藤本隆志*1石田恭子*2富田剛司*2*1井上眼科病院*2東邦大学医療センター大橋病院眼科EffectsofBlackCurrantAnthocyaninsonVisualFieldDefectsinNormal-tensionGlaucomaKenjiInoue1),ChiekoYamamoto1),MinakoShiokawa1),RisakoHiga1),TakayukiFujimoto1),KyokoIshida2)andGojiTomita2)1)InouyeEyeHospital,2)DepartmentofOphthalmology,TohoUniversityOhashiMedicalCenter目的:カシスアントシアニンが緑内障性視野障害進行を抑制するかを前向きに検討する.対象および方法:meandeviation(MD)値変化が?0.5dB/年以下の正常眼圧緑内障28例28眼を対象とした.点眼薬治療を継続し,カシスアントシアニン50mgを含む試験食品を1日3粒2年間摂取した.摂取前後2年間のMD値,patternstandarddeviation(PSD)値,visualfieldindex(VFI)値変化を比較した.結果:MD値変化は,摂取後(?0.18±0.64dB/年)は摂取前(?0.98±0.48dB/年)に比べて有意に改善した(p<0.0001).PSD値変化は摂取前後で同等であった.VFI値変化は,摂取後(?0.94±2.58/年)は摂取前(?2.53±2.00/年)に比べて有意に改善した(p<0.001).結論:カシスアントシアニンは緑内障性視野障害進行を抑制する可能性がある.Purpose:Weprospectivelyinvestigatedtheeffectsofblackcurrantanthocyanins(BCAC)onglaucomatousvisualfielddefects.Methods:Thestudyincluded28participants(28eyes)withnormal-tensionglaucoma(NTG)whosemeandeviations(MDs)were??0.5dB/yearduringtheprevious24months.BCACtabletswereaddedtoongoingeyedroptreatments;3tablets(50mg/day)wereadministeredonceadayfora24-monthperiod.MDslope,patternstandarddeviation(PSD)slopeandvisualfieldindex(VFI)slopeduringthe24monthsafteradministrationwerecomparedwiththerespectivevaluesduringthe24monthsbeforeinitiationoftreatment.Results:MDslopeimprovedfrom?0.98±0.48dB/yearto?0.18±0.64dB/year(p<0.0001).VFIslopeimprovedfrom?2.53±2.00/yearto?0.94±2.58/year(p<0.001).TherewasnosignificantchangeinPSDslope.Conclusion:BCACcouldeffectivelyslowtheprogressionofglaucomatousvisualfielddefectsinNTGpatients.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)33(11):1656?1661,2016〕Keywords:カシスアントシアニン,視野障害,正常眼圧緑内障,MD,PSD,VFI.blackcurrantanthocyanins,visualfielddefects,normal-tensionglaucoma,meandeviation,patternstandarddeviation,visualfieldindex.はじめに緑内障治療の最終目標は患者の視野障害進行の抑制である.視野障害進行抑制に対して唯一エビデンスが得られているのが眼圧下降である1,2).しかし,眼圧を十分に下降させても視野障害が進行する症例も存在する.そのような症例では眼圧以外の要因が視野障害進行に関与していると考えられる.その要因として,血流障害や神経細胞死があり,血流改善3)や神経保護作用4)が視野障害進行抑制に効果的だったと報告されている.一方,昔からブルーベリーは眼によいといわれている.しかし,ブルーベリーなどの果実を毎日多量に摂取するのは困難なので,錠剤にしたサプリメントが世界的に発売されている.ヨーロッパではサプリメントは一部医薬品として登録されている.実際に緑内障性視野障害の進行抑制効果がイチョウ葉エキスやビルベリーアントシアニンで報告されている5).アントシアニンの目に対する効果としてロドプシンの再合成促進作用6),血流改善7,8),毛様体筋緊張の緩和9),近視抑制10),眼精疲労軽減11)などが報告されている.アントシアニンを多量に含有する果実としてカシスがある.カシスアントシアニンによる緑内障性視野障害の進行抑制効果が日本人原発開放隅角緑内障患者で報告された7).今回,この論文を再検証する目的で,カシスアントシアニンが緑内障性視野障害の進行抑制に寄与するかを,日本人正常眼圧緑内障患者を対象にして前向きに検討した.I方法2011年9月?2012年10月に井上眼科病院に通院中の20歳以上75歳以下の正常眼圧緑内障患者のうち,本研究の主旨を説明し本人の文書による同意が得られ,以下の選択基準を満たし除外基準に抵触しない症例を対象とし,前向き一般臨床試験で実施した.選択基準は緑内障点眼薬治療を2年間以上受けており,試験開始前2年間のHumphrey視野検査プログラム中心30-2SITA-Standard(以下,HFA30-2)のmeandeviation(MD)値が悪化している症例,MD値?12.0dB以上の早期から中期の緑内障性視神経障害があり,矯正視力0.7以上で,試験開始前2年間の眼圧に変化がない症例とした.除外基準は緑内障以外に視野検査に影響する疾患を有する症例,白内障手術後1年以内の症例,食物アレルギーを有する症例,重篤あるいは進行性の全身性疾患を有する症例,本研究に影響する可能性のある健康食品を常用している症例,妊婦や授乳中の症例とした.カシスアントシアニン摂取24カ月前から摂取開始日までの6カ月ごとのHFA30-2のMD値の変動が2.0dBを超える症例,HFA30-2で信頼性が低い(固視不良20%以上,偽陽性または偽陰性反応33%以上),あるいは検査実施日が規定の検査日±3カ月を超えていて摂取24カ月前から摂取開始日までにHFA30-2で4回以上のデータがない症例,摂取開始日のHFA30-2の信頼性が低い症例は除外した.解析時にはHFA30-2のMD値が悪化している基準として摂取前24カ月間のHFA30-2のMD値変化が?0.5dB/年以下とした.両眼該当例では視野障害が重度のほうの眼を解析に用いた.試験期間中は従来からの緑内障点眼薬治療(表1)を継続し,さらにカシスアントシアニンを含む試験食品(カシス-iR,明治)を1日1回3粒,2年間摂取した.試験食品は1日量(3粒)当たりカシス抽出物(カシスアントシアニン50mg含有),b-カロテン1,800μg,ルテイン0.5mgの他,オリーブ油,大豆レシチン,グリセリン脂肪酸エステルを,ゼラチンおよびグリセリン製軟カプセルに充?した軟カプセル剤である.受診ごとに試験食品の摂取状況を確認した.測定項目は,眼圧,MD値,patternstandarddeviation(PSD)値,visualfieldindex(VFI)値,自己記入式アンケート(表2)とした.眼圧は受診ごとにGoldmann圧平眼圧計で測定し,6カ月ごとの測定値を解析に用いた.HFA30-2と自己記入式アンケートは6カ月ごとに実施した.また,摂取前24カ月間と摂取後24カ月間のMD値,PSD値,VFI値の変化量が改善,不変あるいは悪化した症例数をそれぞれ調べた.統計学的検討は,摂取前24カ月間と摂取後24カ月間のMD値変化(dB/年),PSD値変化(dB/年),VFI値変化(/年)をWilcoxonsignedranktestで,眼圧変化はANOVAおよびBonfferoni/dunn検定で比較した.自己記入式アンケートは摂取開始日と摂取24カ月後についてWilcoxonsignedranktestで比較した.統計学的検討における有意水準はp<0.05とした.眼圧下降が視野障害進行抑制に効果を示すことは証明されている1,2)ことから,その影響を除外する目的で試験食品摂取前と摂取24カ月後で眼圧が有意(p<0.05,ANOVAおよびBonfferoni/dunn検定)に下降した症例は解析から除外した.その他,摂取率が80%以下の症例は解析対象から除外した.本研究は井上眼科病院の倫理審査委員会で承認を得て実施した.II結果同意を得られた72例のうち摂取前24カ月間のHFA30-2のMD値の変動が大きかった症例(4例),HFA30-2で信頼性が低いあるいは検査実施日が規定検査日±3カ月を超えていて摂取24カ月前から摂取開始日までにHFA30-2で4回以上のデータがない症例(19例),摂取開始日のHFA30-2の信頼性が低い症例(4例)の合計27例は摂取6カ月後までに中止として,45例で摂取を継続した.さらに摂取前24カ月間のHFA30-2によるMD値変化が?0.5dB/年よりも大きい11例と同意を撤回した2例を除外した32例を本試験の対象者とした.摂取率80%以下の2例,摂取開始後に眼圧が有意に下降した2例を除いた28例にて解析を行った(図1).解析対象28例(男性8名,女性20名)の平均年齢は59.1±11.8歳,(平均±標準偏差,30?74歳),使用中の緑内障点眼薬は平均1.6±0.8剤で,1剤15例,2剤9例,3剤3例,4剤1例であった(表1).MD値は摂取24カ月前(?4.45±2.71dB)から摂取開始日(?5.55±2.76dB)では有意に低下し(p<0.0001),摂取開始日から摂取24カ月後(?6.33±3.20dB)では変化はなかった(p=0.0992).MD値変化は摂取24カ月前から摂取開始日では?0.98±0.48dB/年,摂取開始日から摂取24カ月後では?0.18±0.64dB/年で,摂取開始後に有意に改善した(p<0.0001).MD値変化量および変化(傾き)を図2に示した.MD値変化が摂取前24カ月間に比べて摂取後24カ月間のほうが改善した症例は24例(85.7%),不変あるいは悪化した症例は4例(14.3%)だった.PSD値は摂取24カ月前(8.74±3.90dB)から摂取開始日(9.40±3.81dB)では有意に上昇し(p<0.05),摂取開始日から摂取24カ月後(10.12±3.53dB)では変化はなかった(p=0.8083).PSD値変化は摂取24カ月前から摂取開始日までは0.79±1.01dB/年,摂取開始日から摂取24カ月後では0.32±0.95dB/年で変化はなかった(p=0.060).PSD値変化量および変化(傾き)を図3に示した.PSD変化が摂取前24カ月間に比べて摂取後24カ月間のほうが改善した症例は16例(57.1%),不変あるいは悪化した症例は12例(42.9%)だった.VFI値は摂取24カ月前(86.25±8.54)から摂取開始日(85.26±8.49)では有意に低下し(p<0.001),摂取開始日から摂取24カ月後(82.38±9.33)では変化はなかった(p=0.2362).VFI値変化は摂取24カ月前から摂取開始日では?2.53±2.00/年,摂取開始日から摂取24カ月後では?0.94±2.58/年でカシス摂取後に有意に改善した(p<0.001).VFI値変化量および変化(傾き)を図4に示した.VFI値変化が摂取前24カ月間に比べて摂取後24カ月間のほうが改善した症例は23例(82.1%),不変あるいは悪化した症例は5例(17.9%)だった.MD値,PSD値,VFI値のすべての変化(傾き)が改善した症例は13例(46.4%)だった.MD値変化とPSD値変化のみが改善した症例は1例(3.6%),MD値変化とVFI値変化のみが改善した症例は7例(25.0%),PSD値変化とVFI値変化のみが改善した症例は2例(7.1%)だった.MD値,PSD値,VFI値のすべての変化が不変あるいは悪化した症例は1例(3.6%)だった(図5).眼圧は,摂取24カ月前は13.5±2.7mmHg,摂取18カ月前は13.3±2.6mmHg,摂取12カ月前は13.5±2.4mmHg,摂取6カ月前は13.2±2.3mmHg,摂取開始日は12.7±2.0mmHgで摂取前まで変化がなく(p=0.054),摂取6カ月後は12.7±2.3mmHg,摂取12カ月後は12.5±2.1mmHg,摂取18カ月後は12.9±2.5mmHg,摂取24カ月後は12.6±2.3mmHgで,摂取後も変化はなかった(p=0.698).自己記入式アンケート調査では「眼が疲れる」「涙が出る」「いらいらする」の3項目において,摂取開始日に比べて摂取24カ月後に有意に改善した(p<0.05,p<0.05,p<0.01)(図6).III考按カシスアントシアニンによる原発開放隅角緑内障患者の視野障害進行抑制がOhguroらの研究により報告されている7).そこで,当院においても,カシスアントシアニンを含む食品の摂取が,視野障害進行中の緑内障患者の視野障害進行を抑制するかについて検討を行った.日本人においては,原発開放隅角緑内障患者の多くは正常眼圧緑内障患者12)であることから,本試験の対象は視野障害が進行中の正常眼圧緑内障患者を対象とした.眼圧下降による視野障害進行抑制作用は証明されている1,2)ので,摂取後に眼圧が有意に下降した症例は解析からは除外し,眼圧非依存性での要因を検討した.今回,視野障害進行症例の判断基準としてHFA30-2によるMD値変化が?0.5dB/年以下とした.過去の緑内障を治療中の患者の視野障害の進行速度は?0.41dB/年13),?0.34±0.17dB/年14),あるいは進行症例は?0.71dB/年で非進行症例は?0.01dB/年15)と報告されている.一方,緑内障を無治療で経過観察している患者の視野障害の進行速度は?0.36dB/年16),?0.41dB/年17)と報告されている.過去の報告13?17)の視野障害進行速度を基にして今回の基準を設定した.カシスアントシアニンの緑内障患者に対する効果はOhguroらにより多数報告されている7,8,18).カシスアントシアニンの緑内障性視野障害進行抑制に対する無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験の報告では,カシスアントシアニン摂取群(カシスアントシアニン50mg/day)20例とプラセボ群20例で摂取前後2年間の眼圧,視野MD値,眼血流を評価した.眼圧は両群とも摂取前後で変化なく,両群間にも差がなかった.MD値の変化は,カシスアントシアニン摂取群では,摂取後にMD値の悪化が抑制された.眼血流はカシスアントシアニン摂取群でプラセボ群に比べて,有意に血流が増加した7).一方,健常人のボランティアにカシスアントシアニンあるいはプラセボを投与したところ,眼圧は投与2週間後ではカシスアントシアニン群がプラセボ群に比べて有意に下降したが,投与4週間後では2群で同等だったと報告した18).正常眼圧緑内障患者30例でカシスアントシアニン(50mg/day)を摂取し,6カ月間経過観察した研究では,摂取前後で眼圧に差はなく,視神経乳頭および乳頭周囲網膜の血流量は有意に増加した.また,摂取後に血中エンドセリン-1濃度は有意に増加した8).MD値とVFI値の変化は摂取前24カ月間に比べて摂取後24カ月間で有意に改善し,OhguroらのMD値の報告7)と同様の結果を得た.また,PSD値変化では摂取前後で有意な変化はみられなかったものの,摂取前24カ月間では有意に上昇していたのに対し,摂取後24カ月間では変化がみられなかった.症例を個別に検討したところ,MD値変化がカシス摂取前24カ月間に比べてカシス摂取後24カ月間のほうが改善した症例が85.7%と多数みられた.同様にPSD値変化,VFI値変化が改善した症例が各々57.1%と82.1%にみられた.MD値,PSD値,VFI値のすべての変化が改善した症例も46.4%存在した.試験食品摂取後の視野障害進行抑制作用は,Ohgroらの報告8)から視神経乳頭の眼血流改善によるものと推測され,その作用は眼圧非依存的であることが示唆された.今回摂取した試験食品はカシスアントシアニンのほかに,目によい成分とされるbカロテン1,800μg,ルテイン0.5mgを含有しており,それらによる影響も考えられるが,それらの含有量はこれまでに有効性の報告された量19)に比べると非常に少ないことから,本作用はカシスアントシアニンによるものが大きいと考える.また,自己記入式アンケートにて有意な改善がみられた「眼が疲れる」は,カシスアントシアニンの血流改善作用8)と毛様筋緊張の緩和9)によると推測される.今回,過去2年間に眼圧に変化がないのに視野障害が進行している正常眼圧緑内障患者に,従来の点眼薬治療を継続しながら,カシスアントシアニンを2年間摂取してもらった.全体では視野障害進行は抑制された.個別の検討ではMD値,PSD値,VFI値のいずれかの変化量が改善した症例は57.1?85.7%だった.眼圧が下降した症例は解析から除去したので,眼圧非依存性にカシスアントシアニンにより正常眼圧緑内障患者で進行中の視野障害を抑制できる可能性が示唆された.文献1)CollaborativeNormal-TensionGlaucomaStudyGroup:Theeffectivenessofintraocularpressurereductioninthetreatmentofnormal-tensionglaucoma.AmJOphthalmol126:498-505,19982)TheAGISInvestigators:TheAdvancedGlaucomaInterventionStudy(AGIS):7.Therelationshipbetweencontrolofintraocularpressureandvisualfielddeterioration.AmJOphthalmol130:429-440,20003)KosekiN,AraieM,TomidokoroAetal:Aplacebo-controlled3-yearstudyofacalciumblockeronvisualfieldandocularcirculationinglaucomawithlow-normalpressure.Ophthalmology115:2049-2057,20084)KrupinT,LiebmannJM,GreenfieldDSetal:Arandomizedtrialofbrimonidineversustimololinpreservingvisualfunction:resultsfromtheLow-PressureGlaucomaTreatmentStudy.AmJOphthalmol151:671-681,20115)ShimSH,KimJM,ChoiCYetal:Ginkgobilobaextractandbilberryanthocyaninsimprovevisualfunctioninpatientswithnormaltensionglaucoma.JMedFood15:818-823,20126)MatsumotoH,NakamuraY,TachibanakiSetal:Stimulatoryeffectofcyanidin3-glycosidesontheregenerationofrhodopsin.JAgricFoodChem51:3560-3563,20037)OhguroH,OhguroI,KataiMetal:Two-yearrandomized,placebo-controlledstudyofblackcurrantanthocyaninsonvisualfieldinglaucoma.Ophthalmologica228:26-35,20128)OhguroI,OhguroH,NakazawaM:Effectsofanthocyaninsinblackcurrantonretinalbloodflowcirculationofpatientswithnormaltensionglaucoma.Apilotstudy.HirosakiMedJ59:23-32,20079)MatsumotoH,KammKE,StullJTetal:Delphinidin-3-rutinosiderelaxesthebovineciliarysmoothmusclethroughactivationofETBreceptorandNO/cGMPpathway.ExpEyeRes80:313-322,200510)IidaH,NakamuraY,MatsumotoHetal:Differentialeffectsofblackcurrantanthocyaninsondiffuser-ornegativelens-inducedocularelongationinchicks.JOculPharmacolTher29:604-609,201311)NakaishiH,MatsumotoH,TominagaSetal:EffectsofblackcurrentanthocyanosideintakeondarkadaptationandVDTwork-inducedtransientrefractivealterationinhealthyhumans.AlternMedRev5:553-562,200012)IwaseA,SuzukiY,AraieMetal:Theprevalenceofprimaryopen-angleglaucomainJapanese:theTajimiStudy.Ophthalmology111:1641-1648,200413)SakataR,AiharaM,MurataHetal:Contributingfactorsforprogressionofvisualfieldlossinnormal-tensionglaucomapatientswithmedicaltreatment.JGlaucoma22:250-254,201314)TomitaG,AraieM,KitazawaYetal:Athree-yearprospective,randomizedandopencomparisonbetweenlatanoprostandtimololinJapanesenormal-tensionglaucomapatients.Eye18:984-989,200415)NaitoT,YoshikawaK,Mizo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