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テクニス®トーリック1ピース眼内レンズの乱視矯正効果

2015年12月31日 木曜日

《原著》あたらしい眼科32(12):1768.1772,2015cテクニスRトーリック1ピース眼内レンズの乱視矯正効果中村邦彦*1,2南慶一郎*2大木伸一*2ビッセン宮島弘子*2*1たなし中村眼科クリニック*2東京歯科大学水道橋病院眼科AstigmaticCorrectionafterImplantingTecnisToricOne-pieceIntraocularLensesKunihikoNakamura1,2),KeiichiroMinami2),ShinichiOki2)andHirokoBissen-Miyajima2)1)TanashiNakamuraEyeClinic,2)DepartmentofOphthalmology,TokyoDentalCollegeSuidobashiHospital角膜乱視を有する白内障手術症例におけるテクニスRトーリック1ピース眼内レンズ(IOL)の乱視矯正効果を後ろ向きに検討した.対象は,東京歯科大学水道橋病院にてZCT150,225,300,400(AbbottMedicalOptics)を挿入した18例27眼(年齢71.3±12.4歳,ZCT群).SN6AT3-5(Alcon)を挿入した23例32眼(年齢69.1±9.9歳,AT群)を比較対照とした.術後1カ月までの裸眼視力,矯正視力,自覚乱視度数,軸ずれを両群間で比較した.軸ずれは,内部屈折の乱視軸および前眼部写真における軸マーク位置から,カリキュレータが算出して固定位置との絶対値差とした.全項目において群間差はなく,テクニスRトーリック1ピースIOLは,従来のトーリックIOLと同等の乱視軽減効果があり,角膜乱視を有する白内障手術において有効と考えられた.AstigmaticcorrectionafterTecnistoricone-pieceintraocularlensimplantationwasretrospectivelyassessedin27eyesof18patientswhoreceivedZCT150,225,300,and400lenses(AbbottMedicalOptics),whileSN6AT3-5lenss(Alcon)wereimplantedin32eyesof23patientsascontrol.Uncorrectedandcorrectedvisualacuities,manifestastigmaticrefractionandaxisalignmentwerecomparedupto1monthpostoperatively.AxisalignmentwasexaminedastheabsolutedifferencebetweentheastigmaticaxisininternalrefractionandthepositionofanaxismarkontheIOLinanteriorsegmentphotography,fromthecalculatedfixationposition.Therewasnosignificantdifferencebetweenthetwogroups.TheTecnistoricone-pieceprovidedalevelofastigmaticcorrectionsimilartothatoftheprevioustoricIOL,andwouldbeeffectiveincataractsurgeryforpatientswithcornealastigmatism.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)32(12):1768.1772,2015〕Keywords:トーリック眼内レンズ,乱視軸,.内安定性.toricintraocularlens,astigmatismaxis,stabilityinthecapsularbag.はじめに白内障手術と同時に乱視矯正が可能であるトーリック眼内レンズ(IOL)は,清水らによって1985年に考案され,1990年には臨床使用された1,2).近年,小切開からの白内障手術とIOL挿入が普及するに伴い,トーリックIOLによる乱視矯正が再び注目されている3).わが国では,2009年よりアクリソフRトーリック(Alcon)が使用可能となり,良好な乱視矯正効果が多く報告されている4).良好な乱視矯正を得るためには,トーリックIOLを計算された角度位置に固定することと,術後の回転安定性が高いことが求められる.前者に対しては,角膜トポグラフィと角結膜マーキングの併用によるaxisregistration法4,5)などの手法が開発されている.術早期から安定した.内固定を得るために,1ピースIOLが用いられている6).テクニスR1ピース(AbbotMedicalOptics)は,前方に偏位した支持部により高い.内安定性が期待できる7,8).同プラットフォームを有するトーリックIOLでは,同様に乱視矯正効果が期待される.そこで,テクニスR1ピーストーリックIOLの乱視矯正効果を,アクリソフRトーリックIOLと後向きに比較した.I対象および方法対象は,2014年1月.12月に東京歯科大学水道橋病院眼科にて白内障手術時にZCT150,225,300,400(AbbotMedicalOptics)が挿入された18例27眼(ZCT群)と,2009年〔別刷請求先〕中村邦彦:〒101-0061東京都千代田区三崎町2-9-18東京歯科大学水道橋病院眼科Reprintrequests:KunihikoNakamura,M.D.,DepartmentofOphthalmology,TokyoDentalCollegeSuidobashiHospital,2-9-18Misaki-cho,Chiyoda-ku,Tokyo101-0061,JAPAN0910-1810あたらしい眼科Vol.32,No.12,2015/15/\100/頁/JCOPY(136)1768176817681768(136)0910-1810/15/\100/頁/JCOPY 11月.2012年4月にSN6AT3-6(Alcon)が挿入された23例32眼(AT群)である.選択基準は,視力に影響を及ぼす緑内障,網膜疾患(糖尿病網膜症,黄斑変性など)の既往と術中合併症がなく,IOLが水晶体.内固定され,術後1カ月時の矯正遠方視力が0.7以上,術後にエキシマレーザーによる追加屈折矯正手術やIOLの摘出または交換が行われていない症例とした.本研究は,東京歯科大学水道橋病院の倫理審査委員会の承認(承認番号:466)を得たのち,ヘルシンキ宣言に沿って実施された.UserGroupforLaserInterferenceBiometry(ULIB)(www.augenklinik.uni-wuerzburg.de/eulib/index.html)で指定されたA定数とSRK/T式を用いて決定した.ZCT群で使用したトーリックIOL(ZCT150,225,300,400)は,テクニスR1ピースZCB00(AbbotMedicalOptics)のプラットフォームに円柱度数1.50,2.25,3.00,4.00Dを付加することで,角膜面では1.03,1.55,2.06,2.74Dの乱視矯正が可能である.IOL固定角度は各IOL専用のカリキュレータで求め,Axisregistration法5)により術前マーキングを行った.Axisregistration法は座位で角結膜に基準点マーキングをした後で角膜トポグラフィを撮影し,撮影された角膜トポグラフィ上で基準点マーキングと強主径線位置の差を確認する方法である.これにより仰臥位の術野で強主径線の位置を正確にマーキングできることが期待される.モデル選択は,カリキュレータで表示されるモデル候補のうち乱視量がもっとも少なくなるものを基本的には採用したが,乱視軸が逆転する場合には直乱視,斜乱視症例については低矯正のものを採用した.IOL挿入後,支持部が十分に開放したことを確認後にIOLの軸合わせを行った.術後翌日,1週,1カ月における裸眼視力,矯正視力,自覚乱視度数,また術後1カ月における全眼球高次収差,コントラスト感度を調べた.裸眼視力は,正視狙いでIOLを挿入した症例のみを評価した.矯正視力時の円柱度数を自覚乱視度数とした.さらに,術翌日と術後1カ月に,IOLの乱視軸をウェーブフロントアナライザーKR-1W(Topcon)の内部屈折の乱視軸で計測し,各IOL用カリキュレータで算出された固定角度との差の絶対値を軸ずれとして評価した.また,前眼部光干渉断層計SS-1000(Tomey)で撮影した散瞳後の前眼部像からIOLの軸マーク位置を計測し,同様に術後1カ月時の軸ずれを求めた(図1).全眼球高次収差は,KR-1Wで瞳孔径4mmにて評価した.コントラスト感度はCSV1000(VectorVision社)を用いて測定した.両群間比較は,視力に対してはMann-WhitneyU検定,それ以外は対応のないt検定を用いて評価した.p<0.05を統計学的に有意差ありとした.結果は,平均±標準偏差で表記した.(137)ab図1前眼部光干渉断層計SS.1000(Tomey)による軸ずれ測定撮影した散瞳後の前眼部像上でIOLの軸マーク位置(bの矢印の点線)とカリキュレータで算出された固定角度(aの矢印の点線)との差を計測した.II結果両群の背景を表1に示す.年齢,眼軸長,IOL度数に有意差はなかった(p>0.19,対応のないt検定).角膜乱視度数は,AT群が有意に大きかった(p=0.01).術後の視力と自覚乱視度数を表2に示す.裸眼視力,矯正視力,自覚乱視度数は両群間で有意な差はなかった(p>0.26,0.27,0.10).ウェーブフロントアナライザーを用いて評価した軸ずれの結果を図2に示す.各観測時において両群間差はなく(p=0.83,0.12),術翌日.術後1カ月でも有意な変化は各群ともなかった(p>0.51).術後1カ月時の前眼部写真から求めた軸ずれは,ZCT群は5.6±4.0°,AT群は5.3±4.1°と群間差はなかった(p=0.80).前眼部写真の測定結果で軸ずれが10°以上であった症例は,ZCT群,AT群とも3例ずつであった(表3).眼軸長,乱視軸に明らかな傾向はなかった.全眼球高次収差の結果を表4に示す.球面収差,コマ収差,トレフォイル収差ともZCT群,AT群間に有意差はなかった(p=0.67,p=0.21,p=0.30).コントラスト感度の結果を図3に示す.全周波数においてZCT群,AT群とも正常範囲内で両群間に有意差はなかった(3cpd:p=0.43,6cpd:p=0.44,12cpd:p=0.28,18cpd:p=0.06).III考按ZCT群とAT群との間に,裸眼視力,自覚乱視度数,軸ずれに差はなく,同等の臨床結果が得られた.軸ずれの評価については,ウェーブフロントアナライザーを用いて内部収差を測定する方法による値が,前眼部写真での測定値より大きくなった.内部収差による軸ずれ評価は,散瞳が十分でなあたらしい眼科Vol.32,No.12,20151769 表1トーリックIOL挿入した両群の背景ZCT群AT群n18例27眼23例32眼年齢(歳)71.3±12.4(40.86)69.1±9.9(42.85)性別(男性/女性)9/914/9眼軸長(mm)24.2±2.0(21.48.29.40)24.4±1.7(22.87.30.00)IOL度数(D)19.6±4.4(10.0.27.0)18.1±4.1(9.0.23.0)角膜乱視度数(D)1.44±0.66(0.67.3.50)2.02±0.99(0.98.6.53)正視狙いの症例数13眼18眼ZCT15014眼SN6AT37眼トーリックIOLZCT2257眼SN6AT412眼モデルの内訳ZCT3001眼SN6AT512眼ZCT4005眼SN6AT61眼表2トーリック挿入後の視力と自覚乱視度数20術翌日術後1週術後1カ月平均裸眼視力(正視狙い症例のみ)ZCT群0.990.981.02AT群0.870.961.00平均矯正視力ZCT群1.131.231.27AT群1.091.191.22軸ずれ(絶対値,°)15105ZCTAT自覚乱視度数(D)ZCT群0.37±0.530.43±0.540.55±0.63AT群0.66±0.800.59±0.810.59±0.810術1カ月図2トーリックIOL挿入後翌日から1カ月間の内部屈折の乱視軸とカリキュレータ算出位置との軸ずれ表3術後1カ月時に軸ずれ10°以上であった症例ZCT群(●)とAT群(○)の間に有意な差はなかった.軸ずれ眼軸長IOL度数モデル固定角度(mm)112°22.8321.5DZCT150173°ZCT群218°26.9015.0DZCT22587°2.5術翌日311°26.0418.5DZCT22595°118°23.2221.0DSN6AT56°AT群212°27.629.5DSN6AT592°312°23.5922.5DSN6AT3175°表4全眼球高次収差(瞳孔径4mm)Logコントラスト感度2.01.51.00.5ZCTAT球面収差コマ収差トレフォイル収差ZCT群0.02±0.05μm0.12±0.08μm0.14±0.07μmAT群0.02±0.03μm0.09±0.06μm0.12±0.07μmくトーリックIOLのマーカーが確認できない場合でも測定が可能という利点があるが,角膜後面乱視の成分を含む.角膜後面乱視は0.5D程度とあまり大きくないが,その大きさと角度は多様と報告されており9,10),今後,さらに評価法が改善されることが期待される.ZCT150,225,300,400の臨床成績は,Sheppardら(n=67)やWaltsら(n=172)によ1770あたらしい眼科Vol.32,No.12,20150.0図3コントラスト感度全周波数においてZCT群(●)とAT群(○)の間に有意な差はなかった.って報告されている11,12).それらによると,平均裸眼視力はそれぞれ0.15±0.17,0.10±0.13logMAR,平均自覚乱視度数は0.67D,0.45から0.67Dと本検討と同レベルであった.一方,平均の絶対軸ずれ量は,3.4°,3°未満と,本検討より(138)3cpd6cpd12cpd18cpd空間周波数(cycle/degree) 小さかったが,基準点はカリキュレータ算出位置ではなく,術中の軸位置確認方法が異なるためと考えられた.さらに,Ferreiraらは同じ2種類のトーリックIOLの比較(各群n=20)を行い,視力,自覚乱視度数,軸ずれにおいて差はないという同じ結果を報告している13)..内安定性が高いプラットフォームを用いることによる乱視矯正効果の改善が期待されたが,差異はみられなかった.主たる軸ずれは,術直後から術後早期に起こる14)ことが指摘されているが,本検討では,術翌日.術後1カ月に有意な回転はみられなかった.また,軸ずれの要因として,長眼軸や直乱視が報告されている14,15)が,今回の結果では10°以上の軸ずれが生じた症例では眼軸長,乱視軸により明らかな寄与はみられなかった.一方,支持部の開放が遅いことは,術後にIOLが回転する要因であると指摘されている16).これらのことから,前方偏位した支持部形状は,術後早期の回転を抑制する効果は少なく,支持部の開放などの影響がより大きいと推察される.フォールダブルIOLの開放時間は粘弾性物質の加温により短縮されると報告があり17),トーリックIOLにおける加温の効果が期待される.今回の症例数は限られており,軸ずれの要因については今後の検討が必要と考えられる.本比較では,トーリックIOL自体の材質,特性の違いに加えて,IOL固定位置を算出するカリキュレータも異なっていた.ZCT群で使用したカリキュレータは,3つまでのモデル候補が算出し,乱視タイプ(倒乱視,直乱視など)に応じてモデルが選択された.一方,AT群で使用したカリキュレータは,低矯正モデルのみが算出された.倒乱視では低矯正となるため,上のモデルを選択するノモグラムが推奨されている9).しかし,AT群で使用したカリキュレータは,上のモデルを選択した場合の術後自覚乱視を予測できないため,乱視矯正精度の検討はできなかった.乱視タイプに対応し,術後自覚乱視を予測できるカリキュレータが,乱視矯正の評価には必要である.高度角膜乱視をトーリックIOLで矯正した症例で,眼球全体での高次収差が増加し,低コントラスト視力が低下することが報告されている18).今回の症例においては両群とも全周波数においてコントラスト感度は正常範囲内であった.また,トーリックIOL光学部の加入球面収差が,ZCTは.0.27μm,SN6ATでは.0.20μmでありZCTのほうが角膜球面収差を補償する度合いが強く,挿入後に全眼球収差が少なかったと報告されている13).今回は全眼球高次収差,コントラスト感度においてZCT群とAT群に有意差はなかったが,高度角膜乱視例が限られており,今後さらなる検討が必要と思われた.文献1)ShimizuK,MisawaA,SuzukiY:Toricintraocularlenses:correctingastigmatismwhilecontrollingaxisshift.JCataractRefractSurg20:523-526,19942)清水公也,三澤暁子:1ピース乱視矯正眼内レンズ(cylinderIOL)の検討.眼科手術8:293-296,19953)VisserN,BauerNJ,NuijtsRM:Toricintraocularlenses:historicaloverview,patientselection,IOLcalculation,surgicaltechniques,clinicaloutcomes,andcomplications.JCataractRefractSurg39:624-637,20134)森洋斉,南慶一郎,松永次郎ほか:アクリル製フォーダブルトーリック眼内レンズの術後長期成績.眼科手術26:577-579,20135)MiyataK,MiyaiT,MinamiKetal:Limbalrelaxingincisionsusingareferencepointandcornealtopographyforintraoperativeidentificationofthesteepestmeridian.JRefractSurg27:339-344,20116)ChangDF:Comparativerotationalstabilityofsingle-pieceopen-loopacrylicandplate-hapticsiliconetoricintraocularlenses.JCataractRefractSurg34:1842-1847,20087)宮田和典,片岡康志,松永次郎ほか:1ピース非球面眼内レンズZCB00の早期臨床成績.あたらしい眼科29:99-102,20128)MiyataK,KataokaY,MatsunagaJetal:Prospectivecomparisonofone-pieceandthree-piecetecnisasphericintraocularlenses:1-yearstabilityanditseffectonvisualfunction.CurrEyeRes13:1-6,20149)KochDD,JenkinsRB,WeikertMPetal:Correctingastigmatismwithtoricintraocularlenses:effectofposteriorcornealastigmatism.JCataractRefractSurg39:1803-1809,201310)MiyakeT,ShimizuK,KamiyaK:Distributionofposteriorcornealastigmatismaccordingtoaxisorientationofanteriorcornealastigmatism.PLoSOne10:e0117194,201511)SheppardAL,WolffsohnJS,BhattUetal:ClinicaloutcomesafterimplantationofanewhydrophobicacrylictoricIOLduringroutinecataractsurgery.JCataractRefractSurg39:41-47,201312)WaltzKL,FeatherstoneK,TsaiLetal:ClinicaloutcomesofTECNIStoricintraocularlensimplantationaftercataractremovalinpatientswithcornealastigmatism.Ophthalmology122:39-47,201513)FerreiraTB,AlmeidaA:ComparisonofthevisualoutcomesandOPD-scanresultsofAMOTecnistoricandAlconAcrysofIQtoricintraocularlenses.JRefractSurg28:551-555,201214)ShahGD,PraveenMR,VasavadaARetal:Rotationalstabilityofatoricintraocularlens:influenceofaxiallengthandalignmentinthecapsularbag.JCataractRefractSurg38:54-59,201215)MiyakeT,KamiyaK,AmanoRetal:Long-termclinicaloutcomesoftoricintraocularlensimplantationincataractcaseswithpreexistingastigmatism.JCataractRefractSurg40:1654-1660,2014(139)あたらしい眼科Vol.32,No.12,20151771 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