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SGLT2阻害薬内服後にドライアイの悪化が観察された2型糖尿病の1例

2020年1月31日 金曜日

《第24回日本糖尿病眼学会原著》あたらしい眼科37(1):79?83,2020?SGLT2阻害薬内服後にドライアイの悪化が観察された2型糖尿病の1例今井孝俊田中久美子平野資晴横浜市立市民病院糖尿病リウマチ内科ACaseofType2DiabeteswithExacerbationofDryEyeSyndromeaftertheInitiationofanSGLT2InhibitorTakatoshiImai,KumikoTanakaandMotoharuHiranoDepartmentofDiabetesandRheumatology,YokohamaMunicipalCitizen’sHospital症例は73歳,男性.56歳時に糖尿病を指摘され外来加療を継続していたが,73歳時にHbA1c高値持続のため血糖コントロール目的で当院に入院した.入院半年前の眼科診察時にはドライアイを指摘され点眼薬処方を受けていた.入院後,強化インスリン療法とダパグリフロジン(Dapa)5mg内服を開始した.第11病日(Dapa開始8日目)に眼科を定期受診した際に,自覚症状はなかったがドライアイの悪化を指摘された.軽度脱水傾向も認めたが,経過観察の形で第14病日に経口血糖降下薬のみで退院した.なお,入院中に行った神経伝導検査で重度障害の所見を認めた.退院3日後(Dapa開始14日目),羞明を主訴に早期受診した際,血清クレアチニンが1.51mg/dlまで上昇しており,Dapaは中止された.Dapa中止6日後に眼科を再受診した時点では自覚症状は軽快し,ドライアイ所見の改善を認め,Dapa中止1カ月後の採血では腎機能は正常化した.ドライアイ所見の悪化にsodium-glucosecotransporter2(SGLT2)阻害薬開始後の全身性の脱水傾向が関与した可能性が示唆された.Purpose:Toreportacaseoftype2diabeteswithexacerbationofdryeyesyndrome(DES)afterinitiationofsodium-glucosecotransporter-2(SGLT2)inhibitor.Casereport:A73-year-oldmalewitha17-yearhistoryoftype2diabetesmellituswhowasdiagnosedwithDES6-monthspreviouswashospitalizedforthetreatmentofhyperglycemia.Hewastreatedwithinsulinanddapagli?ozin(5mg/day),yetanophthalmicexaminationper?formed8-dayspostdapagli?ozininitiationrevealedadecreasedtear?lmbreak-uptime(BUT)andanexacerba?tionofDES.Threedaysafterdischarge(i.e.,14daysaftertheinitiationofdapagli?ozin),heexperiencedphotopho?biaandhisserumcreatininelevelwaselevated(Cr1.51mg/dl),sodapagli?ozinwasdiscontinued.Sixdayslater,ophthalmicexaminationrevealedthathistear?lmBUTandDESsymptomshadimproved,and1-monthlater,hisserumcreatininelevelwasfoundtobenormal.Conclusions:Incasesoftype2diabeteswithahistoryofDES,dehydrationafterinitiationofSGLT2inhibitorforthetreatmentofhyperglycemiamightpossiblyleadtoexacerba?tionofDES.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)37(1):79?83,2020〕Keywords:糖尿病,ドライアイ,SGLT2阻害薬,脱水,糖尿病神経障害.diabetesmellitus,dryeyesyndrome,sodium-glucosecotransporter2(SGLT2)inhibitor,dehydration,diabeticneuropathy.はじめにドライアイはvisualdisplayterminals(VDT)作業従事者やコンタクトレンズ装用者以外に高齢者でも多くみられる疾患であるが,糖尿病もリスクファクターとして知られている1).一方,糖尿病の薬物治療において,2014年よりわが国でもNa+/グルコース共輸送担体(sodium-glucosecotrans?porter:SGLT)2阻害薬が使用されるようになっている.SGLTには6種類のアイソフォームがあることが知られ,SGLT1はおもに小腸と腎尿細管上皮細胞,SGLT2はおもに〔別刷請求先〕今井孝俊:〒240-8555神奈川県横浜市保土ヶ谷区岡沢町56横浜市立市民病院糖尿病リウマチ内科Reprintrequests:TakatoshiImai,M.D.,DepartmentofDiabetesandRheumatology,YokohamaMunicipalCitizen’sHospital,56Okazawa-cho,Hodogaya-ku,Yokohama,Kanagawa240-8555,JAPAN尿細管上皮細胞に発現している.ともに細胞内外の濃度勾配に逆らってグルコースを能動輸送し,腎糸球体で濾過されたブドウ糖の約90%がSGLT2で,残りの約10%がSGLT1で再吸収される.SGLT2阻害薬は近位尿細管のSGLT2を選択的に阻害することで尿糖排泄を促し,インスリン非依存経路で血糖改善作用をもたらす薬剤である.近年の大規模臨床試験の結果から,とくに動脈硬化性心血管疾患や心不全,慢性腎臓病を合併した2型糖尿病患者における有用性が注目されている2)が,日本糖尿病学会からのRecommendationにおいて,浸透圧利尿に伴う脱水への注意喚起もなされている.今回,高齢2型糖尿病患者において,SGLT2阻害薬開始後にドライアイの悪化が観察された症例を経験したので報告する.I症例患者:73歳,男性.既往歴:高血圧,脂質異常症,高尿酸血症,慢性咳嗽,足爪白癬,50代胆?摘出術,58歳ラクナ梗塞,59歳・64歳胃潰瘍,64歳総胆管結石,72歳大腸腺腫内視鏡的粘膜切除術.家族歴:糖尿病の家族歴なし,他に特記事項なし.生活歴:喫煙歴:現在なし,63歳まで20本/日.飲酒歴:焼酎1?2杯/日(40歳まで5合/日).体重歴:過去最高体重98kg.入院前使用薬剤:グリメピリド1mg,アログリプチン25mg/ピオグリタゾン15mg配合錠,メトホルミン1,000mg,シルニジピン20mg,リシノプリル20mg,フェノフィブラート160mg,バイアスピリン100mg/ランソプラゾール15mg配合錠,アロプリノール100mg,ヒアルロン酸ナトリウム点眼薬0.1%(症状に応じて適宜),ナジフロキサシンローション,フルオシノニド軟膏現病歴:56歳時に糖尿病が判明し,60歳からスルホニル尿素薬で薬物療法が開始されたが,2年前からHbA1cが8?10%台で持続し,適宜経口血糖降下薬の調整を受けるも改善がみられないため血糖コントロール目的に当院に入院した.また,当院眼科にも定期的に通院しており,入院半年前の診察時にドライアイを指摘され,涙液層破壊時間(breakuptime:BUT)両側2秒,角膜下方に点状表層角膜症(super??cialpunctatekeratopathy:SPK)を認め,ジクアホソルナトリウム点眼(両眼1日6回)を処方された.入院2カ月前の眼科診察ではBUT両側10秒以上,角膜下方に少々SPKありとドライアイは改善傾向の所見で,ヒアルロン酸ナトリウム点眼屯用のみで経過観察となっていた.入院時に眼科的な自覚症状はなかった.入院時現症:身長181.0cm,体重90.5kg,BMI27.6kg/m2,腹囲105.4cmと肥満を認めた.血圧140/62mmHg,脈拍84bpm整,体温36.3℃.眼瞼結膜貧血なし,眼球結膜黄疸なし,甲状腺腫なし,頸動脈雑音なし,胸腹部に異常所見なし,両側下腿浮腫なし.足皮膚に白癬あり.アキレス腱反射は正常だが,下肢振動覚の低下を認め(C128音叉で右5秒,左6秒),足底部タッチテストでは右足は3.61を触知,左足は4.31を触知した.Schellong試験は陰性だった.入院時検査所見(表1):軽度貧血を認めることと,糖尿病のコントロールがHbA1c9.5%と不良で,脂質異常症を合併する以外は尿検査,血算,生化学に明らかな異常を認めなかった.糖尿病関連の検査では,内因性インスリン分泌は十分に保たれており,glutamicaciddecarboxylase(GAD)抗体は陰性であった.細小血管症に関しては,網膜症なく,腎症1期であったが,神経伝導検査の結果では,脛骨神経誘発筋電位低下(<5mV),腓腹神経の導出不良を認め,神経伝導検査による重症度分類3)で重度の判定となる所見であった(表2).臨床経過:入院後,すべての経口血糖降下薬を中止し,1,800kcal/日の食事療法で血糖推移を確認したうえで第3病日から強化インスリン療法を開始.第4病日からダパグリフロジン5mgも追加し糖毒性解除を図った.第8病日の定時採血で血清クレアチニン(Cr)1.16mg/dlと上昇を認め,第11病日に再検したところ,血清Cr1.26mg/dlとさらに上昇していた.入院後もとくに自覚症状はなく経過していたが,本人が入院中の眼科受診を希望したことから第11病日に眼科を受診したところ,BUT右眼5?6秒・左眼3?4秒,角膜下方に少々SPKありとの所見でドライアイの悪化を指摘された.ジクアホソルナトリウム点眼の適応と診断されたが,院内採用薬にないことからヒアルロン酸ナトリウム点眼(両眼1日4回)で対応となった.第12病日からインスリン注射を終了し,第14病日にダパグリフロジン5mgおよびアログリプチン25mg/ピオグリタゾン15mg配合錠の内服で血糖の安定化が得られ退院した.退院後3日目(ダパグリフロジン開始14日目)に,夕方や日差しが強いときに眩しく感じることを主訴に当科予約外受診した.その際の採血では血清Cr1.51mg/dlまで悪化していることからダパグリフロジンを中止し,速やかな眼科受診を指示したが,退院9日目(ダパグリフロジン中止6日目)に眼科を受診.この時点では眼科的な自覚症状は軽快し,診察上BUT右眼8?10秒・左眼8?10秒でSPKは認めず,ヒアルロン酸ナトリウム点眼(両眼1日4回)の継続で経過観察となった.退院1カ月後の当科再診時の採血では血清Cr0.80mg/dlと正常化しており(図1),退院3カ月後の眼科診察ではヒアルロン酸ナトリウム点眼屯用でのフォローとなった.表1入院時検査所見(1)尿検査比重1.013(1.006?1.020)クレアチニン尿酸0.91mg/dl(0.52?1.1)5.1mg/dl(2.5?7.0)pH7.5(4.5?7.5)ナトリウム143mEq/l(135?147)蛋白(-)カリウム4.2mEq/l(3.6?5.0)ケトン(-)クロール108mEq/l(101?111)潜血(-)カルシウム9.3mg/dl(8.2?10.2)末梢血リン3.5mg/dl(2.5?4.6)白血球赤血球ヘモグロビンヘマトクリット血小板5,430/?l(3,500?9,000)4.32×106/?l(4.3?5.6)12.4g/dl(12.9?17.0)39.8%(40?51)209×103/?l(130?370)総コレステロール中性脂肪HDL-CLDL-C空腹時血糖205mg/dl(120?220)265mg/dl(55?150)29.4mg/dl(40.0?62.2)121mg/dl(<140)135mg/dl(70?109)生化学総蛋白6.7g/dl(6.7?8.3)HbA1cグリコアルブミン9.5%(4.6?6.2)22.5%(11.0?16.0)アルブミン4.2g/dl(3.8?5.3)CRP0.1mg/dl(<0.50)総ビリルビンAST0.9mg/dl(0.2?0.9)25IU/l(8?38)免疫GAD抗体<5.0U/ml(0.0?4.9)ALT26IU/l(4?44)内分泌ALPgGTPLDHCPK尿素窒素88IU/l(104?338)21IU/l(0?60)146IU/l(106?211)125IU/l(40?220)13.8mg/dl(8.0?21.0)freeT3freeT4TSHレニン活性アルドステロン2.5pg/ml(1.7?3.7)1.1ng/dl(0.7?1.5)1.42?IU/ml(0.35?4.9)3.1ng/ml/hr(座位0.2?3.9)107.5pg/ml(36.0?240.0)AST:アスパラギン酸・アミノ基転移酵素,ALT:アラニン・アミノ基転移酵素,ALP:アルカリ性リン酸分解酵素,gGTP:gグルタミル・トランスペプチターゼ,LDH:乳酸脱水酵素,CPK:クレアチン・リン酸分解酵素,HDL-C:高比重リポ蛋白コレステロール,LDL-C:低比重リポ蛋白コレステロール,HbA1c:ヘモグロビンA1c,CRP:C反応性蛋白,GAD:グルタミン酸脱炭酸酵素,TSH:甲状腺刺激ホルモン.II考察食事負荷:表2入院時検査所見(2)ドライアイは,さまざまな要因により涙液層の安定性が低下する疾患であり,眼不快感や視機能異常を生じ,眼表面の障害を伴うことがあると定義され,1.眼不快感,視機能異常などの自覚症状,2.BUTが5秒以下,の両者を有することがわが国の診断基準とされている4).一般にドライアイはVDT作業従事者やコンタクトレンズ装用者以外に高齢者でも多くみられる疾患であるが,糖尿病もリスクファクターとして知られている.また,ドライアイの原因として薬剤の関与も知られており,利尿薬,bブロッカー,抗ヒスタミン薬,抗精神病薬,抗Parkinson薬,抗痙攣薬,アスピリン,抗アンドロゲン薬などがあげられている1,5).一方,SGLT2阻害薬は近位尿細管のSGLT2を選択的に阻害することで尿糖排泄を促し,インスリン非依存経路による血糖改善作用をもたらす経口血糖降下薬であり,とくに動脈硬化性心血管疾患や心不全,慢性腎臓病を合併した2型糖尿病患者における有用性が注目されている2).わが国においても処方数が増加しているが,副作用として浸透圧利尿による脱水や,尿糖排泄に伴う尿路感染症,性器感染症が知られ空腹時血糖135mg/dl,血清C-ペプチド3.09ng/ml食後2時間血糖261mg/dl,血清C-ペプチド4.92ng/ml24時間蓄尿:クレアチニンクリアランス96.3ml/min,微量アルブミン14.4mg/day,尿中C-ペプチド245.8?g/day眼底所見:網膜症なし安静時心電図RR間隔変動係数(CVR-R):1.881%神経伝導検査:脛骨神経F波潜時延長あり(59.9ms)脛骨神経誘発筋電位低下(<5mV)腓腹神経導出不良脈波伝導速度(PWV):右1,674cm/s,左1,590cm/s足関節上腕血圧比(ABI):右1.08,左1.05ている.今回,高齢2型糖尿病患者に対してSGLT2阻害薬を開始後,ドライアイの悪化が観察された症例を経験した.今までにSGLT2阻害薬とドライアイの関連を示す明らかな報告はないが,ダパグリフロジンのインタビューフォームにおける副作用報告として眼乾燥が少数ながらあげられている.本症例は血糖コントロール不良の高齢2型糖尿病であり,かつ神10.09.08.07.02.01.51.00.530.020.010.0入院期間ンlozin5図1臨床経過血漿浸透圧=2×血清Na+BUN/2.8+血糖/18で算出.SU:スルホニル尿素薬,DPP4i:DPP4阻害薬,TZD:チアゾリジン薬,BG:ビグアナイド薬,BUT:涙液層破壊時間.経伝導検査において重度に分類される神経障害を有していた.血糖コントロール不良や糖尿病神経障害の存在,さらにはその重症度により,ドライアイが悪化するという報告があり6?10),加えて本症例ではアスピリン5)やACE阻害薬11)といったドライアイに関連しうる薬剤も使用していた.また,欧米においては,炎症や涙液浸透圧の上昇がドライアイの原因として重視されているが4),涙液浸透圧と全身性脱水が関連するとの報告12,13)や,ドライアイ患者で血漿浸透圧が高いという報告14)から,全身性脱水がドライアイの病態に関与してくる可能性も考えられる.本症例においては経過中,眼症状の自覚がもっとも強いときに眼科診察を受けておらず,ドライアイ以外の眼病変の存在も否定はできないが,元々のドライアイ既往に,重度神経障害を合併したコントロール不良の2型糖尿病,ドライアイに影響する薬剤使用といった背景に,入院中の減塩食徹底によるレニン・アンギオテンシン系阻害薬の効果増強や入院環境下での自由飲水不足に加え,SGLT2阻害薬開始後の浸透圧利尿が全身性脱水を引き起こし,ドライアイを悪化させる要因になったと考えられた.ドライアイの悪化が観察された際には,一般的な眼科診察においても患者の服用薬剤の確認や,全身状態の把握に努めることも重要と考える.謝辞:本論文作成にあたりご助言をいただきました当院眼科スタッフの皆様に深謝いたします.文献1)ClaytonJA:Dryeye.NEnglJMed378:2212-2123,20182)DaviesMJ,D’AlessioDA,FradkinJetal:Managementofhyperglycaemiaintype2diabetes,2018.Aconsensus?reportbytheAmericanDiabetesAssociation(ADA)andtheEuropeanAssociationfortheStudyofDiabetes(EASD).Diabetologia61:2461-2498,20183)馬場正之:神経伝導検査による糖尿病性神経障害の重症度診断.臨床神経生理学41:143-150,20134)島﨑潤,横井則彦,渡辺仁ほか:日本のドライアイの定義と診断基準の改訂(2016年版).あたらしい眼科34:3-8,20175)FraunfelderFT,SciubbaJJ,MathersWD:Theroleofmedicationsincausingdryeye.JOphthalmol2012:doi:10.1155/2012/2858516)KaisermanI,KaisermanN,NakarSetal:Dryeyeindia?beticpatient.AmJOphthalmol139:498-503,20057)ZouX,LuL,XuYetal:Prevalenceandclinicalcharac?teristicsofdryeyediseaseincommunity-basedtype2diabeticpatients:theBeixinjingeyestudy.BMCOphthal-mol18:articleno117,20188)DogruM,KatakamiC,InoueM:Tearfunctionandocu?larsurfacechangesinnoninsulin-dependentdiabetesmel?litus.Ophthalmology108:586-592,20019)AchtsidisV,EleftheriadouI,KozanidouEetal:Dryeyesyndromeinsubjectswithdiabetesandassociationwithneuropathy.DiabetesCare37:e210-e211,201410)MisraSL,PatelDV,McGheeCNJetal:Peripheralneu?ropathyandtear?lmdysfunctionintype1diabetesmelli?tus.JDiabetesRes2014:848659,201411)KalkanAkcayE,AkcayM,CanGDetal:Thee?ectofantihypertensivetherapyondryeyedisease.CutanOculToxicol34:117-123,201512)FortesMB,DimentBC,DiFeliceUetal:Tear?uidosmo?larityasapotentialmarkerofhydrationstatus.MedSciSportsExerc43:1590-1597,201113)WillshireC,BronAJ,Ga?neyEAetal:BasalTearOsmo?larityasametrictoestimatebodyhydrationanddryeyeseverity.ProgRetinEyeRes64:56-64,201814)WalshNP,FortesMB,Raymond-BarkerPetal:Iswhole-bodyhydrationanimportantconsiderationindryeye?InvestOphthalmolVisSci53:6622-6627,2012◆**