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ドライアイモデルラットに対するジクアホソルナトリウム点眼液とヒアルロン酸ナトリウム点眼液の併用効果

2011年10月31日 月曜日

0910-1810/11/\100/頁/JCOPY(109)1477《原著》あたらしい眼科28(10):1477?1481,2011cはじめに現在,国内でドライアイ治療に使用されている主な点眼液には,人工涙液,ヒアルロン酸ナトリウム点眼液と,2010年に上市されたジクアホソルナトリウム点眼液がある.人工涙液は,一時的な水分および電解質の補充効果のみを期待するものであり,ヒアルロン酸ナトリウム点眼液は,角膜上皮〔別刷請求先〕堂田敦義:〒630-0101生駒市高山町8916-16参天製薬株式会社研究開発センターReprintrequests:AtsuyoshiDota,Research&DevelopmentCenter,SantenPharmaceuticalCo.,Ltd.,8916-16Takayama-cho,Ikoma-shi,Nara630-0101,JAPANドライアイモデルラットに対するジクアホソルナトリウム点眼液とヒアルロン酸ナトリウム点眼液の併用効果堂田敦義中村雅胤参天製薬株式会社研究開発センターCombinedEffectofDiquafosolTetrasodiumandSodiumHyaluronateOphthalmicSolutionsinRatDryEyeModelAtsuyoshiDotaandMasatsuguNakamuraResearch&DevelopmentCenter,SantenPharmaceuticalCo.,Ltd.眼窩外涙腺を摘出したラットに,送風を負荷したドライアイモデルを作製し,本モデルに対するジクアホソルナトリウムとヒアルロン酸ナトリウムの併用効果を検討した.ドライアイモデルラットに,人工涙液単独,0.1%ヒアルロン酸ナトリウム単独,3%ジクアホソルナトリウム単独,もしくは,0.1%ヒアルロン酸ナトリウムと3%ジクアホソルナトリウムの併用点眼を1日6回実施し,点眼6週後の角膜フルオレセイン染色スコアにより薬効を比較検討した.その結果,本ドライアイモデルに対して,0.1%ヒアルロン酸ナトリウムと3%ジクアホソルナトリウムの単独点眼の染色スコアは,人工涙液単独点眼と比較して,統計学的に有意な差を認めないものの低値を示した.一方,3%ジクアホソルナトリウムと0.1%ヒアルロン酸ナトリウムの併用点眼の染色スコアは,各点眼液の単独点眼よりも低値を示し,人工涙液単独点眼と比較して有意に低値であった(p=0.03).以上より,3%ジクアホソルナトリウムと0.1%ヒアルロン酸ナトリウムの併用点眼は,本ドライアイモデルにおける角膜上皮障害を各点眼液単独以上に改善させる相加的作用を有することが示唆された.Wecreatedtheratdryeyemodelthroughexorbitallacrimalglandremovalandexposuretoconstantairflow,andinvestigatedthecombinedeffectof3%diquafosoltetrasodiumand0.1%sodiumhyaluronateophthalmicsolutionsoncornealfluoresceinstainingscoreintheratdryeyemodel.Ratswithexorbitallacrimalglandremovedwerekeptunderconstantairflow.Inthisdryeyemodel,artificialtears,0.1%sodiumhyaluronate,3%diquafosoltetrasodiumoracombinationofthelattertwowasapplied6timesdailyfor6weeks,withcornealfluoresceinstainingscoredbeforeandafterapplication.Theapplicationof0.1%sodiumhyaluronateor3%diquafosoltetrasodiumalonetendedtodecreasethecornealfluoresceinstainingscoreincomparisonwithartificialtears.Applicationofthetwosolutionsincombination,however,significantlydecreasedthecornealfluoresceinstainingscoreincomparisonwithartificialtears(p=0.03)andshowedlowerscoresthan0.1%sodiumhyaluronateor3%diquafosoltetrasodiumalone.Theseresultssuggestthatinthisratdryeyemodel,thecombinationof3%diquafosoltetrasodiumand0.1%sodiumhyaluronatemightbemoreeffectiveinimprovingcornealepithelialdamagethaneithersolutionalone.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)28(10):1477?1481,2011〕Keywords:ジクアホソルナトリウム,ヒアルロン酸ナトリウム,ラット,ドライアイ,フルオレセイン染色,角膜上皮障害.diquafosoltetrasodium,sodiumhyaluronate,rats,dryeye,fluoresceinsataining,cornealepithelialdamage.1478あたらしい眼科Vol.28,No.10,2011(110)伸展促進作用および保水性による涙液安定化作用を有するものの,涙液量が極度に減少しているドライアイ患者に対しては,治療効果は低いと考えられている1).一方,ジクアホソルナトリウム点眼液は,涙液の分泌促進作用,ムチン様糖蛋白質の分泌促進作用などを示すことが報告2,3)され,ドライアイ患者の涙液層の質的および量的な改善作用を示すと考えられている.ドライアイは,『さまざまな要因による涙液および角結膜上皮の慢性疾患であり,眼不快感や視機能異常を伴う』と定義されている4).また,ドライアイ発症には,さまざまな要因(内因的もしくは外因的)が重なっていることも多いと報告されている5).これら種々の要因が重なって生じているドライアイに対して,各点眼液を単独で点眼しても治療効果が十分でない場合も存在すると考えられる.これまでに報告されている眼窩外涙腺を摘出したラットのドライアイモデル2)は,涙腺摘出による涙液減少型ドライアイを外挿したモデルであり,単一の原因により誘発された動物疾患モデルと考えられる.そこで,今回,送風負荷を加えることにより,複数の要因によるドライアイモデルを作製するとともに,そのモデルを用いてドライアイ治療に用いられている各種点眼液の単独点眼および併用点眼の有用性を,角膜上皮障害の指標であるフルオレセイン染色スコアを用いて検討した.I実験方法1.ラットのドライアイモデル作製Fujiharaらの方法2)に従って,雄性SDラット(日本エスエルシー)の眼窩外涙腺を摘出した.対照として,眼窩外涙腺摘出を実施しない正常ラットを設定した.送風負荷は,Nakamuraらの方法6)を参考に涙腺摘出直後からラットケージの扉側から扇風機を用いて風速約2?4m/secの送風をあて,8週間飼育した.点眼実験では,点眼期間中も送風を継続した.なお,ラットは,1週間馴化飼育した後,試験に使用した.また,群ごとに別々のラットを設定し,モデル作製試験では,涙腺を摘出した群は5匹10眼,涙腺を摘出した群を除いた群は6匹12眼,薬効比較試験では,人工涙液と0.1%ヒアルロン酸併用点眼群は3匹6眼,人工涙液と0.1%ヒアルロン酸併用点眼群を除いた群は4匹8眼のフルオレセイン染色スコアを用いて評価した.本研究は,「動物実験倫理規程」,「参天製薬の動物実験における倫理の原則」,「動物の苦痛に関する基準」の参天製薬株式会社社内規程を遵守し,実施した.2.点眼および観察薬効比較試験における群構成を表1に示す.涙腺摘出・送風負荷8週間後より,人工涙液(ソフトサンティアR,参天製薬),0.1%ヒアルロン酸ナトリウム点眼液(ヒアレインR点眼液0.1%,参天製薬)(以下,0.1%ヒアルロン酸と略す),3%ジクアホソルナトリウム点眼液(ジクアスR点眼液3%,参天製薬)(以下,3%ジクアホソルと略す)の各単独,人工涙液と0.1%ヒアルロン酸の併用,あるいは,3%ジクアホソルと0.1%ヒアルロン酸の併用を1回5μL,1日6回(約1.5時間間隔)両眼にマイクロピペットにて6週間点眼した.なお,0.1%ヒアルロン酸と人工涙液併用点眼は,人工涙液点眼5分後に0.1%ヒアルロン酸を,3%ジクアホソルと0.1%ヒアルロン酸の併用点眼は,3%ジクアホソル点眼5分後に0.1%ヒアルロン酸を点眼した.角膜の観察は,点眼前および点眼6週後に,村上らの方法7)に従って,両眼のフルオレセイン染色スコアにより評価した.3.統計解析EXSAS(アーム社)を用いて,5%を有意水準として解析した.モデル作製試験では,正常ラットと涙腺を摘出したラット,送風を負荷した正常ラットと涙腺を摘出し送風を負荷したラット,涙腺を摘出したラットと涙腺を摘出し送風を負荷したラット,正常ラットと涙腺を摘出し送風を負荷したラットの角膜フルオレセイン染色スコアについて,それぞれStudentのt検定を実施した.薬効評価試験では,ドライアイモデルのラットと正常ラットの角膜フルオレセイン染色スコアについてStudentのt検定を,点眼液(人工涙液,0.1%ヒアルロン酸,3%ジクアホソルの単独点眼,0.1%ヒアルロン酸と人工涙液,3%ジクアホソルと0.1%ヒアルロン酸の併用点眼)を点眼したラットの角膜フルオレセイン染色スコアについて,Tukeyの多重比較検定を実施した.表1群構成群番号処置送風の有無点眼液点眼回数1無処置(正常)無なしなし2眼窩外涙腺を摘出有なしなし3眼窩外涙腺を摘出有人工涙液6回/日4眼窩外涙腺を摘出有0.1%ヒアルロン酸6回/日5眼窩外涙腺を摘出有3%ジクアホソル6回/日6眼窩外涙腺を摘出有人工涙液+0.1%ヒアルロン酸6回/日7眼窩外涙腺を摘出有3%ジクアホソル+0.1%ヒアルロン酸6回/日(111)あたらしい眼科Vol.28,No.10,20111479II結果1.正常および眼窩外涙腺を摘出したラットに対する送風負荷の影響正常および涙腺を摘出したラットに,送風負荷を8週間行った後の角膜フルオレセイン染色像を図1に示す.正常ラットでも角膜フルオレセイン染色がわずかに認められた(図1A).送風を負荷した正常ラットの角膜フルオレセイン染色像は,正常ラットと大きな違いは認められなかった(図1C).一方,眼窩外涙腺を摘出すると,角膜フルオレセイン染色は顕著に亢進し(図1B),さらに,送風を負荷することで,角膜フルオレセイン染色の増強が認められた(図1D).角膜フルオレセイン染色像をスコア化した結果を図2に示す.涙腺を摘出したラットの角膜フルオレセイン染色スコアは,正常ラットと比較して有意に高い値を示した(p<0.01).涙腺を摘出し送風を負荷したラットの角膜フルオレセイン染色スコアは,涙腺を摘出したラットと比較して,有意に高い値を示した(p<0.01).正常ラットと比較して涙腺を摘出し送風を負荷したラットの角膜フルオレセイン染色スコアは,有意に高い値を示した(p<0.01).フルオレセイン染色スコアは,涙腺摘出により正常ラットの値(2.2±0.8:平均値±標準偏差)の約2.4倍(5.3±1.2)に,涙腺摘出と送風負荷により約3倍(6.6±0.7)にまで達した.2.眼窩外涙腺を摘出したラットに送風を負荷したドライアイモデルに対する3%ジクアホソルおよび0.1%ヒアルロン酸併用点眼の効果人工涙液,0.1%ヒアルロン酸または3%ジクアホソルの単独点眼,もしくは,0.1%ヒアルロン酸と人工涙液あるいは3%ジクアホソルと0.1%ヒアルロン酸の併用点眼を,本ドライアイモデルに1日6回,6週間行ったときの角膜フルオレセイン染色スコアの結果を図3に示す.点眼6週間後,人工涙液点眼の染色スコアは,無点眼と比較してほとんど変化が認められなかった(p=0.59).また,0.1%ヒアルロン酸単独点眼,3%ジクアホソル単独点眼,人工涙液と0.1%ヒアルロン酸併用点眼の染色スコアは,人工涙液単独点眼の染色スコアと比較して統計学的な有意差は認められないものの低値を示した(それぞれ,p=0.78,p=0.24,p=0.49).一方,3%ジクアホソルと0.1%ヒアルロン酸の併用点眼の染色スコア(4.3±1.2)は,人工涙液単独点眼の染色スコア(6.3±0.8)と比較して統計学的に有意に低値を示した(p=ABCD図1正常ラットおよび眼窩外涙腺を摘出したラットに送風負荷を8週間行った後の角膜フルオレセイン染色像A:正常ラット;角膜にわずかにフルオレセイン染色が認められる.B:涙腺を摘出したラット;眼窩外涙腺の摘出により,角膜フルオレセイン染色が亢進した像が認められる.C:送風を負荷した正常ラット;送風負荷により,角膜のフルオレセイン染色像に大きな変化は認められない.D:涙腺を摘出し,送風を負荷したラット;涙腺の摘出により亢進した角膜のフルオレセイン染色に送風負荷することで,さらに染色が増強された像が確認される.9.08.07.06.05.04.03.02.01.00.0角膜フルオレセイン染色スコア処置8週間後:正常ラット:涙腺を摘出したラット:送風を負荷した正常ラット:涙腺を摘出し,送風を負荷したラット††††##**図2正常ラットおよび眼窩外涙腺を摘出したラットの角膜フルオレセイン染色スコアに及ぼす送風の影響送風負荷の有無で正常ラットの角膜フルオレセイン染色スコアに有意な差は認められなかった.涙腺を摘出したラットの染色スコアは,正常ラットと比較して有意に高い値を示した.涙腺を摘出し,送風を負荷したラットの染色スコアは,涙腺を摘出したラットと比較して有意に高い値を示した.各値は10眼(涙腺を摘出した群)または,12眼(涙腺を摘出した群を除いた群)の平均値±標準偏差を示す.##:p<0.01,涙腺を摘出したラットとの比較(Studentのt検定),**:p<0.01,送風を負荷した正常ラットとの比較(Studentのt検定),††:p<0.01,正常ラットとの比較(Studentのt検定).1480あたらしい眼科Vol.28,No.10,2011(112)0.03).III考按ドライアイは,大きく分けて涙液減少型と涙液蒸発亢進型の2つに分類される.これまでに報告されている眼窩外涙腺を摘出したラットのドライアイモデルは,Schirmer値が正常ラットの約半分に低下する2)ことから,涙液量の減少によって角膜上皮障害が発症する涙液減少型ドライアイモデルと考えられる.涙液の蒸発率を亢進させる送風8)は,ドライアイのリスクファクターの一つである5)と報告されており,エアコンを用いた空調設備の充実といったオフィス環境の変化が,涙液層を不安定化させる蒸発亢進型ドライアイ患者を増加させている.さらに,VDT(visualorvideodisplayterminal)作業の増加やコンタクトレンズ装用者の増加も,涙液層が不安定なタイプのドライアイ患者を増加させる原因となっている5).涙腺を摘出したラットへの送風負荷は,涙液減少で生じる角膜障害に加え,送風による涙液の蒸発亢進によって,さらに,障害を悪化させることが示唆された.したがって,本モデルは,涙液減少と涙液蒸発亢進を併発したドライアイモデルになりうると考えられた.今回,このドライアイモデルラットを用いて各点眼液の薬効を検討した結果,0.1%ヒアルロン酸,3%ジクアホソルの各単独点眼,もしくは,0.1%ヒアルロン酸と人工涙液の併用点眼は,角膜上皮障害改善傾向を示し,3%ジクアホソルと0.1%ヒアルロン酸の併用点眼は,角膜上皮障害をさらに改善し,人工涙液と比較して有意な効果を示した.この結果は,複合的な要因で発症した重症の角膜上皮障害に対して,0.1%ヒアルロン酸もしくは3%ジクアホソル単独点眼は,改善傾向を示すものの十分な効果を示さず,3%ジクアホソルと0.1%ヒアルロン酸併用点眼が,相加的な作用により有意な改善効果を示したものと推察される.ヒアルロン酸には,角膜上皮創傷治癒促進作用に加えて,保水作用による蒸発抑制作用や乾燥防止作用が報告されている9).また,ヒアルロン酸は,ムチンとの相互作用により,優れた粘膜付着性を有し10),涙液安定化などの作用を発揮していると考えられている11).一方で,ジクアホソルは,結膜にあるP2Y2レセプターに作用し,結膜からの水分の分泌およびムチンを含む蛋白質の分泌を増加させることにより涙液環境を改善し,ドライアイ症状を緩和すると考えられている2,3,12).本検討により,3%ジクアホソルと0.1%ヒアルロン酸の単独点眼では十分な改善効果を認めないが,3%ジクアホソルと0.1%ヒアルロン酸の併用点眼では角膜上皮障害改善効果が最も高く,両点眼液併用による相加的な効果が確認された.この併用効果のメカニズムとして,ジクアホソルにより増加した眼表面のムチンが,ヒアルロン酸との相互作用により涙液滞留性を高めるとともに,ジクアホソルにより増加した水分が,ヒアルロン酸の保水効果により眼表面上で保持される結果と推察された.詳細な作用機序の解析には,さらなる研究が必要と考えられる.また,上記のような推察から,併用時には,3%ジクアホソルに続いて0.1%ヒアルロン酸の順に点眼することが,眼表面の涙液保持に効果的であると考えられる.近年の環境変化により,蒸発亢進型のドライアイ患者が増加している.また,高齢化に伴う涙腺機能の低下は,涙液減少型のドライアイ患者を増加させると予想される.このようにさまざまなリスクファクターが原因となっているドライアイ患者に対して,単独点眼で治療効果が不十分な場合には,3%ジクアホソルと0.1%ヒアルロン酸の組み合わせのように相互作用が期待できる点眼液を併用することで,治療効果をあげることができると考えられる.8.07.06.05.04.03.02.01.00.0角膜フルオレセイン染色スコア点眼6週間後正常ラット:無点眼涙腺を摘出し,送風を負荷したラット:無点眼:人口涙液単独点眼:0.1%ヒアルロン酸単独点眼:3%ジクアホソル単独点眼:人口涙液と0.1%ヒアルロン酸併用点眼:3%ジクアホソルと0.1%ヒアルロン酸併用点眼##*図3眼窩外涙腺を摘出し,送風を負荷したラットのドライアイモデルの角膜フルオレセイン染色に対する3%ジクアホソルと0.1%ヒアルロン酸の併用点眼効果0.1%ヒアルロン酸単独点眼,3%ジクアホソル単独点眼,人工涙液と0.1%ヒアルロン酸併用点眼の角膜フルオレセイン染色スコアは,人工涙液単独点眼と比較して低い値を示した.3%ジクアホソルと0.1%ヒアルロン酸併用点眼の角膜フルオレセイン染色スコアは,人工涙液単独点眼と比較して有意に低い値を示した.各値は,6眼(人工涙液と0.1%ヒアルロン酸併用点眼群)または,8眼(人工涙液と0.1%ヒアルロン酸併用点眼群を除いた群)の平均値±標準偏差を示す.##:p<0.01,正常ラットとの比較(Studentのt検定),*:p<0.05,人工涙液単独点眼との比較(Tukeyの多重比較検定).(113)あたらしい眼科Vol.28,No.10,20111481文献1)高村悦子:ドライアイのオーバービュー.FrontiersinDryEye1:65-68,20062)FujiharaT,MurakamiT,FujitaHetal:ImprovementofcornealbarrierfunctionbytheP2Y2agonistINS365inaratdryeyemodel.InvestOphthalmolVisSci42:96-100,20013)FujiharaT,MurakamiT,NaganoTetal:INS365suppresseslossofcornealepithelialintegritybysecretionofmucin-likeglycoproteininarabbitshort-termdryeyemodel.JOcularPharmacolTher18:363-370,20024)島﨑潤:2006年ドライアイ診断基準.あたらしい眼科24:181-184,20075)丸山邦夫,横井則彦:環境と眼の乾き.あたらしい眼科22:311-316,20056)NakamuraS,ShibuyaM,NakashimaHetal:D-b-hydroxybutyrateprotectsagainstcornealepithelialdisordersinaratdryeyemodelwithjoggingboard.InvestOphthalmolVisSci46:2379-2387,20057)村上忠弘,中村雅胤:眼窩外涙腺摘出ラットドライアイモデルに対するヒアルロン酸点眼液と人工涙液の併用効果.あたらしい眼科21:87-90,20048)BorchmanD,FoulksGN,YqappertMCetal:Factorsaffectingevaporationratesoftearfilmcomponentsmeasuredinvitro.EyeContactLens35:32-37,20099)NakamuraM,HikidaM,NakanoTetal:Characterizationofwaterretentivepropertiesofhyaluronan.Cornea12:433-436,199310)SaettoneMF,ChetoniP,TorraccaMTetal:Evaluationofmuco-adhesivepropertiesandinvivoactivityofophthalmicvehiclesbasedonhyaluronicacid.IntJPharm51:203-212,198911)川原めぐみ,平井慎一郎,坂本佳代子ほか:ヒアルロン酸点眼液の角膜球面不正指数を指標としたウサギ涙液層安定化作用.あたらしい眼科21:1561-1564,200412)七條優子,篠宮克彦,勝田修ほか:ジクアホソルナトリウムのウサギ結膜組織からのムチン様糖蛋白質分泌促進作用.あたらしい眼科28:543-548,2011***