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出産後に片眼性に漿液性網膜剝離を認めた全身性エリテマトーデスおよび抗リン脂質抗体症候群合併妊娠の1例

2019年4月30日 火曜日

《原著》あたらしい眼科36(4):548.552,2019c出産後に片眼性に漿液性網膜.離を認めた全身性エリテマトーデスおよび抗リン脂質抗体症候群合併妊娠の1例高辻樹理*1山田成明*1八田裕貴子*1藤永洋*2炭谷崇義*3舌野靖*3*1富山県立中央病院眼科*2富山県立中央病院内科和漢・リウマチ科*3富山県立中央病院産婦人科CACaseofUnilateralSerousRetinalDetachmentafterCesareanSectionwithSystemicLupusErythematosusandAntiphospholipidSyndromeJuriTakatsuji1)CNariakiYamada1)CYukikoHatta1)CHiroshiFujinaga2)CTakayoshiSumitani3)andYasushiShitano3),,,,1)DepartmentofOphthalmology,ToyamaPrefecturalCentralHospital,2)DepartmentofMedicine,DivisionofRheumatologyandEasternMedicine,ToyamaPrefecturalCentralHospital,3)DepartmentofObstetricsandGynecology,ToyamaPrefecturalCentralHospitalC全身性エリテマトーデス(systemicClupuserythematosus:SLE)に抗リン脂質抗体症候群(antiphospholipidCsyn-drome:APS)を合併した患者で,妊娠高血圧症候群を発症し,帝王切開後に片眼の視力障害を生じ,漿液性網膜.離を認めたC1例を報告する.症例はC29歳の女性で,妊娠C5週時にCSLE,APS合併妊娠と診断され,SLEに対してステロイド,APSに対してアスピリン,ヘパリンを投与された.妊娠C31週で重症妊娠高血圧症候群による胎児機能不全を認め,緊急帝王切開を施行.出産翌日,右眼の視力障害を訴え,眼科を受診.眼底検査で漿液性網膜.離を認めた.出産後,徐々に漿液性網膜.離は自然軽快した.本症例において,出産後に認めた漿液性網膜.離は重症妊娠高血圧症候群が直接の原因と思われるが,SLE,APSが関与していたのではないかと思われた.CWeCreportCaC29-year-oldCfemaleCpatientCwithCcomplicationsCofsystemicClupusCerythematosus(SLE)andantiphospholipidCsyndrome(APS)whodevelopedCpregnancy-inducedChypertension(PIH)andChadCunilateralCblurredvisionandserousretinaldetachmentafterundergoingcesareansection.HavingbeendiagnosedwithSLEandAPSather.fthweekofpregnancy,shewasgivensteroidfortheSLE,andaspirinandheparinfortheAPS.AtCweekC31CofCpregnancy,Cnon-reassuringCfetalCstatusCdueCtoCsevereCPIHCoccurredCandCcesareanCsectionCwasCcar-riedouturgently.Thedayafterthebirth,shecomplainedofblurredvisionandwasdiagnosedwithserousretinaldetachmentviafundusexamination.Shegraduallyrecoveredfromthedetachment.Inthiscase,whilethepostnatalserousretinaldetachmentseemstohavebeenprimarilycausedbyseverePIH,SLEandAPSalsoseemtobepart-lycausative.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)C36(4):548.552,C2019〕Keywords:全身性エリテマトーデス(SLE),抗リン脂質抗体症候群(APS),妊娠高血圧症候群(PIH),漿液性網膜.離,ステロイド.systemiclupuserythematosus(SLE),antiphospholipidsyndrome(APS)C,pregnancy-inducedhypertension(PIH),serousretinaldetachment,corticosteroid.Cはじめに妊娠高血圧症候群の経過中に,まれに漿液性網膜.離を生じることがある.血小板減少やフィブリノーゲン低下などで微細な播種性血管内凝固症候群(disseminatedCintravascularcoagulation:DIC)が起き,脈絡膜循環障害を引き起こすことが原因と考えられている1).また,全身性エリテマトーデス(systemicClupusCerythematosus:SLE)にはさまざまな眼疾患を生じることがあるが,比較的まれに漿液性網膜.離を合併することがある2).今回筆者らは,SLEと抗リン脂質抗体症候群(antiphospholipidCsyndrome:APS)を合併した患者で,重症妊娠高血圧症候群による胎児機能不全を認め,緊急帝王切開を施行後に急激な視力低下を自覚し,片眼性の〔別刷請求先〕高辻樹理:〒930-0975富山県富山市西長江C2-2-78富山県立中央病院眼科Reprintrequests:JuriTakatsuji,DepartmentofOphthalmology,ToyamaPrefecturalCentralHospital,2-2-78Nishinagae,Toyama-city,Toyama930-0975,JAPANC548(126)漿液性網膜.離を認めた症例を経験したので報告する.CI症例患者:29歳,女性.主訴:右眼視力低下.既往歴:28歳時死産(妊娠C17週).現病歴:201◯年C3月に妊婦検診で蛋白尿を指摘され,4月に死産となった.5月に顔面に紅斑が出現し,皮膚科にてステロイド外用薬を処方されたが改善せず,10月に当院皮膚科を受診.両頬部および耳介に蝶形紅斑様皮疹を認め,関節炎や微熱も伴っていた.抗核抗体C640倍を指摘され,当院和漢リウマチ科を紹介受診した.前医産婦人科で妊娠C5週と診断されていた.妊娠の継続を希望し,SLE,APS合併妊娠の診断で,入院のうえCSLEに対してプレドニゾロン図1初診時の右眼眼底写真およびOCT写真の十字はCOCTの切片を示している.30Cmg内服,APS合併妊娠に対してヘパリン投与,バイアスピリン内服加療を開始した.退院時には,ヘパリン自己注射を開始した.プレドニゾロンは,12月よりC20Cmg,2017年C1月よりC12Cmgと漸減となった.2017年C1月(妊娠C15週)より尿蛋白陽性となり,4月末(妊娠C31週)に血圧C135/79mmHg,尿蛋白C3+となり,胎盤に多発梗塞巣が出現した.胎児機能不全,羊水過少を認めた.5月初め(妊娠C32週),血圧C145/84CmmHg,著明な下腿浮腫,体重増加,胎動減少を認めたことから全身麻酔下での緊急帝王切開が施行された.出産翌日,起床時に右眼視力低下を自覚し当院眼科(以下,当科)を受診した.初診時所見:瞳孔不同なし,対光反射正常,相対性求心性瞳孔反応欠損(relativeCa.erentCpupillarydefect:RAPD)陰性,眼球運動正常,眼球運動痛なし.視力はCVD=0.02C左眼図2初診時の左眼眼底写真およびOCT写真の十字はCOCTの切片を示している.図3右眼のHFA上:出産後C7日目,下:出産後C78日目.(0.04C×sph.1.00D(cyl.1.00DAx180°),VS=0.07(0.8C×sph.2.50D(cyl.1.00DAx180°).前眼部に炎症所見なく,右眼後極部に円形の漿液性網膜.離を認めた.超音波CBモード,OCTでも右眼漿液性網膜.離が確認された(図1).左眼眼底には網膜.離は認めなかった.血液検査では,Hb8.4Cg/dl(12.16),血小板数C5.1万/μl(15.40万)と低下あり,BUN21mg/dl(8.20),Cre0.95mg/dl(0.7.1.3),CeGFR58と軽度の腎機能障害を認めた.C357Cmg/dl(80.図4出産後18日目の右眼眼底写真網膜色素上皮萎縮を.で示した.140),C44Cmg/dl(11.34)と補体低値を認めた.抗CDNA抗体はC5.6CIU/ml(0.6.0)と上昇はなかった.経過:当科初診後,同日に和漢リウマチ科より五苓散が処方され,産婦人科よりアルブミン投与開始された.出産前,プレドニゾロンC10Cmg内服下でCSLEの活動性は落ちついていたが,産褥期のCSLE増悪を予防する目的に,出産翌日よりプレドニゾロンC20Cmgに増量された.出産後C2日目,右眼漿液性網膜.離はやや改善傾向を認めた.出産後C3日目,網膜.離はさらに改善.出産後C4日目,右眼矯正視力はC0.4となり,網膜.離は前日より改善していた.原田病などの鑑別のためCHLA遺伝子型測定を行ったが,HLA-DR4,HLA-DRB1はいずれも陰性であった.出産後C6日目,自覚症状の悪化なく漿液性網膜.離は改善傾向だった.血圧は150/100CmmHg台と低下なく,降圧薬内服が開始された.出産後C7日目,Humphrey静的視野検査で右眼に上方および下方の障害を認め,漿液性網膜.離の影響が疑われた(図3)中心フリッカ検査では,右眼C20.24CHz,左眼C28.32CHzと左右とも低下を認めた.出産後C8日目,頭部CCTを施行したが,明らかな異常は認められなかった.降圧薬内服開始後,血圧はC130/80CmmHg台に低下し,出産後C14日目に産婦人科退院となった.出産後C18日目,右眼矯正視力C0.9,左眼矯正視力C1.5,中心フリッカ値は右眼C23.27CHz,左眼32.40CHz,両眼眼底周辺部に三角形状の網膜色素上皮萎縮巣を認め(図4),OCTでは右眼漿液性網膜.離は完全に消失していたが黄斑部網膜外層の菲薄化を認めた.色素上皮萎縮は漿液性網膜.離を生じた後極部から離れており,連続性は認められなかった.6月下旬(出産後C48日目),右眼矯正視力C1.0に改善.後極部の漿液性網膜.離は消失していた.7月下旬(出産後C78日目),右眼矯正視力C1.2,Humphrey静的視野検査での視野障害は両眼とも消失し,OCTで漿液性網膜.離の再発も認められなかった(図5).蛍光眼底造影検査を勧めたが,検査後一時的に授乳を中断しなければならないことを理由に検査を拒否された.その後通院を中断していたが,10月に和漢リウマチ科よりヒドロキシクロロキン内服投与開始され,11月当科再診.視力:VD=0.1(1.5C×sph.3.50D(cyl.0.75DCAx165°),VS=0.2(1.5C×sph.2.50D(cyl.1.00DAx5°),OCTで異常は認められなかった.現在,外来にて経過観察中である.CII考察妊娠高血圧症候群は,胎盤の形成障害や母体の血管内皮障害などの全身の血管性変化に起因するといわれている3).妊娠高血圧症候群の経過中に,妊娠高血圧性網膜症を呈することがある.妊娠高血圧性網膜症には,網膜動脈狭細化や網膜出血,白斑を呈する高血圧性網膜症と,脈絡膜循環障害による網膜色素上皮障害が原因とされる漿液性網膜.離があげられる.発症時期は,妊娠中,出産後数日などさまざまであるが,妊娠末期,あるいは分娩後の高血圧を呈している時期の発症が多い4).一般に出産後に自然寛解し,予後は良好である.妊娠高血圧症候群で漿液性網膜.離が起こる機序としては,血小板減少やフィブリノーゲン低下などで微細なCDICが起き,それが脈絡膜循環障害を引き起こし,脈絡膜に隣接する網膜色素上皮が障害され漿液性網膜.離が起こると考えられている1).宇都らは,妊娠高血圧症C74例を検討し,74例中C32例(43.2%)に眼底病変を認め,そのうち高血圧性網膜症に分類されたのはC23例(72%),漿液性網膜.離を認めたのはC9例(28%)であったと報告している5).また,眼底変化を認めたC32例のすべてが重症妊娠高血圧症候群であったとされており,妊娠高血圧症の重症度と眼底変化との関係を考えるうえで興味深い.また,SLEは女性に発症率が高く,妊娠高血圧症候群のハイリスクとされている.SLE合併妊娠における妊娠高血圧症候群の発生率は,23.3%との報告がある6).また,SLE患者において,免疫的負荷がかかる妊娠時図5出産後78日目の右眼眼底写真およびOCTに妊娠高血圧症候群を発症した場合は,分娩後に自己免疫異常が増悪するリスクが高く,長期予後も不良である可能性が示唆されている7).一方,妊娠や出産とは別に,比較的まれにCSLEの患者に漿液性網膜.離を生じることがある.多発性後極部網膜色素上皮症(multifocalposteriorCpigmentCepitheliopathy:MPPE)は,網膜色素上皮の障害により眼底後極部に多発性の漿液性網膜.離を生じる疾患である.MPPEがCSLEに合併する場合,発症機序としては,ループス腎炎に続発する高血圧や脈絡膜の血管炎により脈絡膜血管障害を起こし,網膜色素上皮の外血液網膜関門が破綻するとする考え8,9)と,腎障害や副腎皮質ホルモン,免疫複合物,抗網膜色素上皮抗体により網膜色素上皮自体に障害が起きるとする考え10,11)がある.SLEに合併したCMPPEについて,15例中C10例が両眼性で,10例に高血圧,9例に腎障害を合併していたという報告がある.13例でステロイドが投与されていたが,増量により改善した症例も認められた2).また,抗リン脂質抗体は,SLE患者のC30%で陽性となり12),SLEに合併することはまれではない.APSの合併は,血管閉塞イベントの増加に関与し,自己抗体により形成された免疫複合体が血管壁を障害し,血小板凝集の亢進により血流低下を生じる.これらの変化は,種々の臓器,さまざまな太さの血管に生じるが,微小な血管に富む網膜や視神経では,より障害が強くなる.APSの眼症状としては,網膜中心(分枝)動脈閉塞症,網膜中心(分枝)静脈閉塞症,虚血性視神経症,球後視神経炎,SLE網膜症などがある.SLE網膜症は,APSを合併するとしばしば難治性となり,眼症状も重篤化する14,15).今回の症例は,重症妊娠高血圧症候群を発症し,帝王切開を契機に漿液性網膜.離を発症した.出産前の血圧がC150.160/90.100CmmHgと高値だったが,出産約C1週間後には120/80CmmHg前後に低下し,同時期に片眼の漿液性網膜.離の改善を認めた.漿液性網膜.離の発症時,プレドニゾロンは漸減されており,出産の約C1カ月前から内服量はC10Cmgと低用量であった.SLEについては,低補体血症を認めるものの,低アルブミン血症がおもな原因と考えられ,抗CDNA抗体の上昇もなかったことから,出産前後でCSLEの増悪はないと考えられた.また,APSに対しては,出産前までヘパリン自己注射,アスピリン内服が継続されていた.これらのことから,今回の症例では,重症妊娠高血圧症候群が漿液性網膜.離のおもな原因になっていると推察されるが,SLE,APSの合併も発症に関与している可能性が考えられる.今回,蛍光眼底造影検査を施行できず,発症機転について詳細な検討はできなかったが,眼底周辺部に残った三角形状の網膜色素上皮の萎縮から,脈絡膜循環障害が起きていたことがうかがわれる.本症例の場合,SLEによる網膜色素上皮の脆弱性,APSによる循環不全が素因にあり,妊娠高血圧症候群を合併したことにより網膜色素上皮障害を生じたのではないかと考えた.今回,漿液性網膜.離は片眼のみの発症だった.これまで,MPPEについてはC2/3が両眼性だったという報告がある2).妊娠高血圧症候群による漿液性網膜.離についても,片眼性と両眼性の割合について今後検討の必要があると思われる.SLEとCAPSを合併する患者で,妊娠高血圧症候群を発症し,出産後に漿液性網膜.離を発症した症例は,筆者らが調べた限りでは確認できなかった.SLE合併妊娠は妊娠高血圧症候群を併発しやすく16),APSと妊娠高血圧症候群の関連も以前から指摘されている17,18)ことから,両者を合併した患者で漿液性網膜.離を発症する可能性も少なくないと考えられる.本症例のような場合,出産後もCSLE増悪のリスクがあり,次回妊娠時にも重症妊娠高血圧症候群を合併する可能性があることから,内科,産婦人科と連携して,眼合併症について長期の経過観察が必要と思われる.文献1)飯田知弘,萩原徳一,大谷倫裕ほか:赤外蛍光造影による漿液性網膜.離の脈絡膜血管病変.日眼会誌C100:817-824,C19962)安藤一郎,桂弘:全身性紅斑性狼瘡(SLE)に合併した多発性後極部網膜色素上皮症のC1例.あたらしい眼科C14:C467-471,C19973)TsukimoriK,FukushimaK,NakanoHetal:TrophoblastdysfunctionCandCmaternalCendothelialCcellCdysfunctionCinCtheCpathogenesisCofCpreeclampsia.CTextbookCofCPerinatalMedicine2edition,(KurjakA,ChervenakFAeds)C,p926-934,InformaHealthcare,NewYork,20054)ValluriS,AdelbergDA,CurtisRSetal:Diagnosticindo-cyanineCgreenCangiographyCinCpreeclampsia.CAmCJCOph-thalmolC122:672-677,C19965)宇都美幸,上村昭典:妊娠中毒症の脈絡膜症と全身所見.日眼会誌95:1016-1019,C19916)ChakravartyCET,CNelsonCL,CKrishnanE:ObstetricChospi-talizationCinCtheCUnitedCStatesCforCwomenCwithCsystemicClupusCerythematosusCandCrheumatoidCarthritis.CArthritisCRheumC54:899-907,C20067)新垣精久,正本仁,青木陽一:妊娠高血圧症候群を発症したCSLE合併妊娠の臨床的検討.日本妊娠高血圧学会雑誌C19:97-98,C20118)高橋明宏,水川淳,沖坂重邦:胞状網膜.離を伴った脈絡膜循環障害のCSLEのC1症例.眼紀40:1081-1085,C19899)DiddieKR,AronsonAJ,ErnestJT:ChorioretinopathyinaCcaseCofCsystemicClupusCerythematosus.CTransCAmCOph-thalmolSocC75:122-129,C197710)田村喜代,杉目正尚,田宮宗久ほか:SLEに合併した胞状網膜.離のC1症例.眼紀38:790-797,C198711)MatsuoT,NakayamaT,KoyamaTetal:Multifocalpig-mentCepitherialCdamagesCwithCserousCretinalCdetachmentCinCsystemicClupusCerythematosus.COphthalmologicaC195:C97-102,C198712)岡田純:抗リン脂質抗体症候群.最新医学C45:351-356,C199813)AshersonCRA,CCerveraR:C‘Primary’,‘secondary’CandCotherCvariantsCofCtheantiphospholipidCsyndrome:culpritCorconsort?JRheumatolC21:397-399,C199414)HallS,BuettnerH,LuthraHS:OcclusiveretinalvasculardiseaseCinCsystemicClupusCerythematosus.CJCRheumatolC11:846-850,C198415)SnyersCB,CLambertCM,CHardyJP:RetinalCandCchoroidalCvaso-occlusiveCdiseaseCinCsystemicClupusCerythematosusCassociatedCwithCantiphospholipidCantibodies.CRetinaC10:C255-260,C199016)YanYuenS,KrizovaA,QuimetJMetal:Pregnacyout-comeCinsystemicClupusCerythematosus(SLE)isCimprov-ing.CResultsCfromCaCcaseCcontrolCstudyCandCliteratureCreview.OpenRheumatolC2:89-98,C2008