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急性涙囊炎に対するアジスロマイシン点眼液を涙囊内に注入する治療法の結果

2025年7月31日 木曜日

《原著》あたらしい眼科42(7):919.923,2025c急性涙.炎に対するアジスロマイシン点眼液を涙.内に注入する治療法の結果久保勝文*1工藤孝志*2*1吹上眼科*2十和田市立中央病院眼科E.ectofAzithromycinOphthalmicSolution1%InjectionIntoTheLacrimalSacforAcuteDacryocystitisMasabumiKubo1)andTakashiKudo2)1)FukiageEyeClinic,2)DepartmentofOphthalmology,TowdaCityHospitalC吹上眼科にてアジスロマイシン(AZM)点眼液の涙.内注入で治療した,急性涙.炎の成績について報告する.急性涙.炎を認めた男性C1例女性C7例,全員片側の計C8例で,手術希望がないC7例,希望があるC1例だった.年齢は,38.95歳で平均年齢C74.9C±18.1歳.通水試験で鼻涙管閉塞症をC6例に認め,2例に認めなかった.上涙点より生食で涙.内洗浄後に,涙.内をCAZM点眼液に完全に置換する治療で,8例全員がC1.3日と短期間で消炎鎮痛した.観察期間中にC2例で涙.炎再発を認めず,2カ月後とC5カ月後にそれぞれC1例が再発した.消炎後に涙.鼻腔吻合術C3例,涙.摘出術C1例を行った.AZM点眼液の涙.組織への高い移行性と長期間の持続性により,急性涙.炎の治癒と再発予防が可能になったと考えた.手術以外の代替治療や,手術前の速やかな消炎治療方法としてCAZM点眼液を涙.内に注入する治療法は効果があると考えられた.CPurpose:Toreportthee.cacyofazithromycinophthalmicsolution1%(AZM)injectionintothelacrimalsac(LS)forCacutedacryocystitis(AD)C.CSubjectsandMethods:ThisCstudyCinvolvedC8CADpatients(1Cmale,C7females;meanage:74.9C±18.1years[range:38-95years])C.Ofthose,6hadnasolacrimalductobstruction,yet2hadnoobstruction.Inalltreatedeyes,afterwashingtheLSwithsalineviathesuperiorlacrimalpunctum,itwas.lledCwithCAZMCviaCinjection.CResults:InCallCcases,CimmediateCresolutionCofCpainCandCrapidCcontrolCofCinfectionComlurredpostinjection.In2casestherewasnorecurrence,yetrecurrencedidomlurin1caseat1-monthpostinjectionandin1caseat5-monthspostinjection.Afterimprovementofin.ammation,3casesunderwentdacryo-cystorhinostomyand1caseunderwentdacryocystectomy.Conclusion:InjectionofAZMatahighconcentrationintotheLSwasfoundtobeane.ectivealternativetherapyforAD,aswellasforrapidreductionofin.ammationpriortosurgery.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)C42(7):919.923,C2025〕Keywords:アジスロマイシン点眼液,急性涙.炎,涙.鼻腔吻合術,涙.摘出術,注入療法.azithromycinCoph-thalmicsolution,acutedacryocystitis,dacryocystorhinostomy,dacryocystectomy,injectiontherapy.はじめに急性涙.炎は涙道疾患のC2.4%にみられ,まれな疾患ではない1).急性涙.炎の増悪・寛解を繰り返し,涙.摘出術や涙.鼻腔吻合術(dacryocystorhinostomy:DCR)を説得しても,手術を拒絶する老齢患者も多い.手術の有無にかかわらず速やかな消炎鎮痛も必要となるため1),急性涙.炎に対して点滴・内服および点眼を処方するが,薬剤耐性率が高くなっているためか2,3),改善までに長時間を要する場合も多い1.3).急を要する場合では,涙.穿刺や涙.切開で排膿する治療方法がとられる1,2,4).しかし,5%ほどで涙.皮膚瘻を形成し,事態が悪化することもある4).今回,アジスロマイシン(AZM)点眼液は涙.炎への適応病名をもち,組織への高い薬物移行性と5)長期の良好な薬物滞留性により6)涙.炎治療に有効であり,さらに涙.内に注〔別刷請求先〕久保勝文:〒031-0003青森県八戸市吹上C2-10-5吹上眼科Reprintrequests:MasabumiKubo,M.D.,PhD.,FukiageEyeClinic,2-10FukiageHachinohe031-0003,JAPANC0910-1810/25/\100/頁/JCOPY(135)C919表1症例1~8のまとめNo.年齢性別(歳)初診時通水検査涙.炎治癒後の通水検査観察期間(月)結果培養結果備考C62女性鼻涙管閉塞通水良好C72カ月後再発CNeisseriasp.C92女性鼻涙管閉塞検査なしC5手術(涙.摘出術)発育を認めずC73女性通水良好通水良好C55カ月後再発CPseudomonaeaeruginosaIgG4:C527C↑(C11-121)涙道内視鏡検査で異常なしC75女性通水良好通水良好C4涙.炎治癒CCorynebacteriumsp.涙道内視鏡検査で異常なしC38女性鼻涙管閉塞検査なしC3手術(DCR)CAcinetobactersp.初診時より手術希望C83男性鼻涙管閉塞検査なしC2Stenotophomonas手術(DCR)CmaltophiliaC95女性鼻涙管閉塞検査なしC1涙.炎治癒CEnterobactraogenesC80女性鼻涙管閉塞検査なしC1手術(DCR)発育を認めずDCR:dacryocystorhinostomy.入すればより効果的であると考えて治療を行ったので結果を報告する.CI対象と方法2023年C8月.24年C3月末の期間で急性涙.炎の患者に対して生食で涙.内洗浄を行い,その後CAZM点眼液で涙.内に注入する治療を行った.10症例に行い,1例は治療後来院せず.1例は全身麻酔希望のため他院紹介.残りの急性涙.炎C8例について考察を行った.男性C1例,女性C7例で年齢はC38-95歳で平均年齢はC74.9C±18.1歳.全員片側で観察期間はC1.7カ月,平均C3.5C±2.1カ月.全例に涙.部に発赤・圧痛を認める急性涙.炎を認めた.初診時の通水検査ではC6例には鼻涙管閉塞症があり,2例は閉塞がなく通水があるのを確認した(表1).初診時はC7例に手術希望がなく,1例(症例5)が手術を希望した.細菌検査は,涙.内から注射筒で採取または通水検査時に逆流した膿汁をカルチャースワブプラス医科用捲綿糸(日本ベクトン・ディキンソン社製)にて採取し,全例ビー・エム・エル社で細菌培養検査を行った.全例で好気性細菌培養検査を行い,血液寒天培地,BTB寒天培地およびチョコレート培地で行った.AZM点眼液による処置は,点眼麻酔後にC2.5Cml注射筒にディスポーザルの曲の涙洗針(27CGC×25Cmm,エムエス)を装着して生食で十分に涙.内を洗浄後にCAZM点眼液を注射筒内に移し,指で涙.を触診し,十分な大きさになるまでAZM点眼液を涙.内に注入した.当院初診C2例,他施設からの紹介C6例で,基本的に前医の点眼内服を継続し,適宜AZM点眼液とクラリスロマイシンC200Cmg2回C5日分を追加処方し,1.3日後に来院を指示した.II結果8例全員がC1.3日で速やかに消炎し,2例は涙.炎が治癒して観察期間中に再発しなかった.2例はいったん涙.炎が治癒したが,2カ月後とC5カ月後にC1例ずつ再発した.消炎後に手術を希望したC3例と初診時から手術を希望していたC1症例の計C4症例に対してCDCR3例および涙.摘出術C1例を行い経過良好である(表1).初診時に鼻涙管閉塞のなかったC2例(症例C3,4)について,消炎した時点で涙道内視鏡検査を行ったが,軽い鼻涙管狭窄を認める以外に涙.内結石などの異常を認めなかった.培養結果は,細菌の発育を認めなかった症例がC2例.6例でCNeis-seriasp.,Pseudomonaeaeruginosa,Corynebacteriumsp.,CStenotophomonasmaltophilia,Enterobacteraerogenes,CAcinetobacterCsp.をそれぞれ検出した.細菌感受性試験は,AZM点眼液に対しては行わなかった(表1).以下にC3症例を提示する.[症例1]62歳,女性,近医で何度か涙.炎を治療し,鼻涙管閉塞を指摘されていたが,眼脂が強くなり当院を受診.初診時に涙.炎を認め,通水検査で通過性はなかった.AZM点眼液で治療後C1週間後に涙.炎は治癒し,通水検査でも通過良好でその後通院がなかった.しかし,2カ月後に涙.炎で再受診し,涙.炎を認め,通水検査で通過性を認めず,AZM点眼液を涙.内に注入後に来院がなかった.[症例2]92歳,女性.以前より何度か急性涙.炎を起こしていたが,今回腫れが引かないので当院へ紹介となる.初診時は図1のように涙.が大きく腫れて強い痛みを訴えた.涙.洗浄後にCAZM点眼液を涙.内注入し,翌日には消炎し痛みもなくなった(図2).後日,涙.摘出術に同意し手術を行い,経過良好である.図1症例2の初診時顔写真左眼急性涙.炎で大きく腫脹している.図3症例6の初診時顔写真右急性涙.炎で大きく腫脹している.[症例6]83歳,男性.近医で穿刺排膿の治療をしていたが,半年前から涙.部分の腫瘤が徐々に大きくなり,治療目的で当院に紹介となる(図3).ガチフロキサシンC5CmlおよびC0.1%フルオロメトロンC5Cmlを右眼にC4回点眼していた.初診時に右涙.部が大きく腫れ,痛みが強く,手術希望はなく,前医で行っていた涙.穿刺を希望した.涙.洗浄後にAZM点眼液を注入し,クラリスロマイシン錠C200Cmgの内服を追加した.3日後の来院時には消炎し,痛みも引いていた(図4).その後も増悪なく,2カ月C10日後には慢性涙.炎の状態となりCDCRを希望した.手術中もとくに出血がなく,術後も経過良好である.CIII考按涙.炎は,鼻涙管閉塞などの原因で起こる感染症疾患であ図2症例2のAZM点眼液を涙.内に入れた翌日涙.部の炎症は鎮静化し,痛みもほぼ消失した.図4AZM点眼液を涙.内に入れた3日後涙.部の炎症は鎮静化し,痛みもほぼ消失した.り,速やかに消炎ができなければ眼窩内に炎症が波及し,失明することもあるため,慎重に診察治療する必要がある1).涙.摘出術やCDCRなどの外科治療を行うことができれば,急速に治療できる疾患ではあるが1,2,4),抗菌薬の点眼や抗菌薬の内服・点滴では治癒までにC1.2週間やC10日を要すると報告されている1,2,4).今回はC7例と症例は少ないが,今までの経験以上に速やかに消炎・鎮痛が行えた.点滴を常備できない開業医や,紹介病院まで遠い医療施設において,常備しやすいCAZM点眼液の涙.内注入で抗菌剤の内服・点滴と同等に速やかに治療できるなら,患者および開業医にとって有用と考えられる.涙.炎の起炎菌は黄色ブドウ球菌,肺炎球菌,レンサ球菌が多く,鈴木らは,涙.内貯留液から分離された菌C64株のうち,グラム陽性菌はC44株,グラム陰性菌はC19株,真菌はC1株と報告している3).AZMは,ブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,コリネバクテリウム属,インフルエンザ菌,アクネ菌に対する抗菌作用を示すが,感受性はフルオロキノロンには及ばない.しかし,組織内移行性と滞留性がよく,一度の点眼で長期に炎症を抑える効果が期待できる薬剤である7,8).今回は,検出された細菌でのCAZMへの感受性を行っていないので次回以降の検討が必要と考えた.また,AZMの内服・点滴では,涙.炎の適応病名がなく,AZMの静脈内投与はC2時間かけて点滴する必要がある.それに比較して,AZM点眼液では涙.炎の適応病名があり7),AZM涙.内注入は点滴に比較し短時間で終わり,医療側,患者側の負担も少ない.涙.内への薬物注入治療による涙.炎治療についての報告は,わが国では前田らと松見らによる軟膏注入したC2編があり,海外での報告は確認できなかった9,10).報告が少ない原因は,軟膏の粘性が高く注入自体が容易でないことが原因と思われる10).また,AZM点眼液の涙.注入についての報告は,わが国および海外で確認できなかった.軟膏の注入の効果については,わが国で前田らが慢性涙.炎に対して眼軟膏の種類を変えて注入したが,完全に分泌物は消失しなかったと報告している9).また,約C100例の慢性涙.炎の注入で全例有効だったが,2.3週間ごとの注入が必要で,注射器と洗浄針の固定が外れないよう注意が必要だったとしている.松見らは,DCR後のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(mechicillin-resistantCStaphylococcusaureus:MRSA)涙.炎に,ペリプラスト用の微量滴下セット(20ゲージ)を用い,6日連続で涙.内にバンコマイシン眼軟膏注入を行い,最終的に眼脂,結膜充血がなく排膿を認めない状態まで改善させた10).今回のCAZM点眼液は,通常の点眼液よりは粘性が高いが針が外れることもなく,27CGの洗浄針とC2.5Cmlのディスポーザルの注射器で,容易に涙.内に注入することができ,特別に用意する物品はなく,容易にC1回のCAZM涙.内注入で,頻回の軟膏注入と同等の治療効果が期待できると考えられた.再発までの期間は,前田らの報告ではC2.3週間であった9)のに比べて今回は症例が少ないが,2カ月とC5カ月と再発までの期間をより長期間維持できた.AZMが組織内に長く残留し,再発を長期間防止し,手術に同意しない高齢患者の涙.炎の消炎を長期間維持できる可能性が高いと考えた.涙.内に眼軟膏注入する療法の効果の機序として,軟膏の粘性が高いため,分泌物が洗い流され,軟膏が長期に滞留することや,局所濃度が高いことなどがあげられている9).AZM点眼液の注入でも同様の機序が考えられ,加えて閉鎖された涙.内に注入されるため,反復点眼のような効果で高濃度の薬剤が長期にわたり組織に滞留する6,11).さらに,AZMが炎症抑制作用をもつことが寄与していると思われた7,11).しかし,ブジーと軟膏注入療法を行ったC2年後に,下眼瞼に腫瘤を形成したという報告があり12),軟膏が皮下に迷入した結果と考えられており,AZM点眼液注入にも注意が必要であると考えた.急性涙.炎に対して涙.切開を積極的に行う治療法や,針で吸引する方法も報告されている13).今回は,全員涙点より涙.内に到達可能だった.症例や施設によっては積極的に涙.切開や穿刺を行い,直接創部より涙.内にCAZM点眼を注入することも可能であると考えた.AZM点眼液を創部から涙.内粘膜に作用させることにより,今回も同様の効果が得られるかは不明だが,症例があれば検討したいと考えた.当院初診時の涙.炎にもかかわらず通水検査で通水があり,涙.炎治癒後に涙道内視鏡検査を行ったが,軽度の鼻涙管狭窄以外の異常を認めなかった症例がC2例あった.症例C3はCIgG4関連疾患として観察中であり,IgG4関連疾患としての涙.から鼻涙管粘膜の一時的な浮腫が発生し,機能的な鼻涙管閉塞に至り,消炎できたあとは鼻涙管粘膜の浮腫がとれ,通過性が回復した可能性が高いと思われた14).症例C4では,涙.内結石がもともとあったが15),AZM点眼液注入時で涙.内結石が洗い流され,後日涙道内視鏡検査を行っても異常を認めなかった可能性や,症例C3と同様にCIgG4関連疾患の可能性もあるが,採血を行っていないのでそれ以上は不明だった.涙.炎に対してもCIgG4関連疾患の可能性を念頭におかなければならないと考えた.涙.炎の根治治療としてCDCRや涙.摘出術が確立しているが,患者の高齢化などにより手術に同意しない場合も増加すると考えられ,老齢患者では内服薬コンプライアンスが悪い場合も多い.手術前の速やかで効果的な消炎や手術の代替治療として,AZM点眼液の涙.内注入療法は,症例が少ないものの患者と医療側ともに利益がある治療法である.今後も症例を増やし,検討することが必要であろう.CIV結論AZM点眼の涙.内注入により,急性涙.炎の速やかな消炎・鎮痛をすることができた.一時的な代替治療および手術前の消炎・鎮痛が目的であれば,従来の点眼および点滴・内服治療と比較して同等かそれ以上の効果があり,導入の容易な治療である可能性がある.利益相反:利益相反公表基準に該当なし文献1)鎌尾知行:2.急性涙.炎.眼科62:1293-1298,C20202)CahillCKV,CBurnsJA:ManagementCofCacuteCdacryocysti-tisCinCAdult.COphthalmicCPlastCReconstrCSurgC9:38-41,C19933)鈴木亨,森田啓文,柳本孝子ほか:涙道手術では抗菌点眼薬は何を選択すべきか?.あたらしい眼科C17:385-389,C20004)AliMJ,JoshiSD,NaikMNetal:Clinicalpro.leandman-agementoutcomeofacutedacryocystitis:twodecadesofexperienceCinCaCtertiaryCeyeCcareCcenter.CSeminCOphthal-molC30:118-123,C20155)SakaiCT,CShinnoCK,CKurataCMCetal:PharmacokineticsCofCazithromycin,levo.oxacin.ando.oxacininrabbitextraoc-ularCtissuesCafterCophthalmicCadministration.COphthalmolCTherC8:511-517,C20196)AkpekCEK,CVittitowCJ,CVerhoevenCRSCetal:OcularCsur-facedistributionandpharmacokineticsofanovelophthal-mic1%azithromycinformulation.JOculPharmacolTherC25:433-439,C20097)井上幸次:アジスロマイシン点眼:薬剤耐性対策時代の新しい抗菌点眼薬.IOL&RSC34:151-156,C20208)松永敏幸:新規C15員環マクロライド系抗菌薬アジスロマイシン(ジスロマックC.)の薬理学的および薬物動態学的特性.日薬理誌117:343-349,C20019)前田清二,中村秀夫,佐藤直樹ほか:慢性涙.炎に対する軟膏注入の試み.臨眼48:622-623,C200410)松見文晶,三ツ井瑞季:涙.鼻腔吻合術後の難治性慢性涙.炎に対する涙.内抗菌眼軟膏注入療法.耳鼻臨床C112:C795-800,C201911)IkemotoCK,CKobayashiCS,CHaranosonoCYCetal:Contribu-tionCofCanti-in.ammatoryCandCanti-virulenceCe.ectsCofCazithromycinCinCtheCtreatmentCofCexperimentalCstaphylo-comlusaureuskeratitis.BMCOphthalmolC20:89,C202012)LiebW:Para.ngranulomCdesCunterlides.CKlinCMonblCAugenheilkdC190:125-126,C198713)GuptaCA,CSainiCP,CBothraCNCetal:Acutedacryocystitis:CchangingpracticepatternoverthelastthreedecadesatatertiaryCcareCsetup.CGrafesCArchCClinCExpCOphthalmolC262:1289-1293,C202414)BatraCR,CMudharCHS,CSandramouliS:ACuniqueCcaseCofCIgG4CsclerosingCDacryocystits.COphthalCPlastCReconstrCSurgC28:e70-e72,C201215)KuboCM,CSakurabaCT,CWadaR:ClinicopathoogocalCfea-turesCofCdacryolithiasisCinJapaneseCpatients:frequentCassociationwithinfectioninagedpatients.ISRNOphthal-molC2013:406153,C2013***