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角膜トポグラフィと前眼部OCT の異なる角膜形状解析装置に よる角膜乱視量の比較

2021年10月31日 日曜日

《原著》あたらしい眼科38(10):1207.1211,2021c角膜トポグラフィと前眼部OCTの異なる角膜形状解析装置による角膜乱視量の比較加藤幸仁*1小島隆司*2玉置明野*3酒井幸弘*1市川一夫*1*1中京眼科*2慶應義塾大学医学部眼科学教室*3独立行政法人地域医療機能推進機構中京病院眼科CComparisonofCornealAstigmatismbetweenCornealTopographyandAnteriorSegmentOpticalCoherenceTomographyfortheAnalysisofCornealShapeYukihitoKato1),TakashiKojima2),AkenoTamaoki3),YukihiroSakai1)andKazuoIchikawa1)1)ChukyoEyeClinic,2)DepartmentofOphthalmology,KeioUniversitySchoolofMedicine,3)DepartmentofOphthalmology,JapanCommunityHealthCareOrganizationChukyoHospitalC目的:2種の角膜形状解析装置による角膜乱視量のトーリック眼内レンズ(T-IOL)への影響の検討.対象および方法:対象は角膜トポグラフィと前眼部COCTを測定した角膜C111例C165眼(72.1C±11.6歳).各装置での角膜乱視量とCT-IOLスタイル選択を検討した.結果:Keratometric値の乱視量は角膜トポグラフィ(1.80C±0.69D)が,前眼部OCT(1.75C±0.62D)より有意に大きかった(p=0.0358).前眼部COCTの角膜前後面から計算された角膜全屈折力(Real値)の乱視量(1.79C±0.59D)は,FRCyl(直径C3mm領域内の角膜全屈折力からCFourier解析を用いて計算)の乱視量(1.89C±0.62D)より,有意に小さかった(p=0.0002).Real値の乱視とCFRCyl間で,T-IOLのスタイルに影響する症例はC38%だった.結論:角膜形状解析は,装置によりCT-IOL選択に影響を与えるため注意が必要である.CPurpose:ToevaluatecornealastigmatismamongthetwocornealshapeanalysismethodsandtheimpactontoricCintraocularlens(T-IOL)selection.CSubjectsandMethods:InC165CeyesCofC111subjects(meanage:72.1C±11.6years)withnohistoryofcornealdisease,cornealastigmatismwascomparedbetweencornealtopographyandanteriorCsegmentCopticalCcoherenceCtomography.CTheCin.uenceCofCtheCexaminationCvaluesCofCeachCmethodConCtheCT-IOLstyleselectionwasevaluated.Results:Themeankeratometricastigmatismmeasuredbycornealtopogra-phy(1.80C±0.69D)wasCsigni.cantlyCgreaterCthanCthatCmeasuredbyCtomography(1.75C±0.62D)(p=0.0358)C.CTheCmeancylinderderivedfromthecornealtotalpower(Realpower)(1.79C±0.59D)wassigni.cantlysmallerthantheRealCpowerCinCtheCF3CmmCregionCcalculatedCbyCFourieranalysis(FRCyl)(1.89C±0.62)(p=0.0002)C.CWhenCusingCRealpowerastigmatismorFRCyl,thetypeofT-IOLselecteddi.eredin38%ofthecases.Conclusion:CaremustbetakenintheselectionofT-IOLtype,asitisa.ectedbythecornealshapeanalysismethodanddeviceused.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)C38(10):1207.1211,C2021〕Keywords:角膜乱視,角膜形状解析,前眼部COCT,プラチドリング,トーリック眼内レンズ.cornealCastigma-tism,cornealtopography,anteriorsegmentopticalcoherencetomography,Placidoring,toricintraocularlens.Cはじめに角膜屈折力は,角膜形状解析装置の発展により前面のみならず後面の解析も可能となり,後面乱視の重要性が注目されている.角膜屈折力測定におけるゴールドスタンダートであるケラトメータは,欠点として測定点が少ないこと,角膜換算屈折率を用いていることがあげられている1).近年トーリック眼内レンズ(toricintraocularlens:T-IOL)のスタイル選択には,角膜後面を実測した角膜屈折力を用いることが推奨されている2).また,後面を実測して角膜全屈折力を計測する機器は種々開発されている.正常角膜眼において前眼部光干渉断層計(opticalcoherencetomography:OCT)と,Placido式トポグラフィによる角膜前面曲率半径と換算屈折率を用いた推計値(Keratometricpower)である平均角膜屈折力には有意差はないが,乱視量は前眼部COCTが有意に小さいと報告されている3).CSweptCsourceOCTである前眼部三次元画像解析装置〔別刷請求先〕加藤幸仁:〒456-0032愛知県名古屋市熱田区三本松町C12-22中京眼科Reprintrequests:YukihitoKato,ChukyoEyeClinic,12-22,Sanbonmatsu-cho,Atsuta-ku,Nagoyacity,Aichi456-0032,JAPANC0910-1810/21/\100/頁/JCOPY(75)C1207図1Placido式と前眼部OCTの解析位置青色リング位置(直径C3Cmm)は,Placido式と前眼部COCTの測定位置を示す.Placido式では角膜の曲率半径により計測位置は若干異なる.RealCylは,青色リング位置の角膜前後面の実測と,角膜厚から計算された乱視量をさす.FKCylは,青色リング内の角膜前面を解析領域として計算される乱視量をさす.FRCylは,青色リング内の角膜前後面を解析領域として計算される乱視量をさす.CASIA2(トーメーコーポレーション)は,2017年C10月末より角膜中心の輝線の影響による形状解析精度の改良がされた.これまで直径C3Cmm“位置”での乱視評価であったものが,直径C3Cmm“領域内”の乱視量としてCFourierCKerato-metriccylinder〔FKCyl:推計角膜屈折力から計算されるCKeratometricpowerをCFourier解析し得られた正乱視成分(二次項)の振幅をC2倍にした値〕とCFourierCRealCcylinder〔FRCyl:角膜前後面の実測と角膜厚から計算されたCRealpowerをCFourier解析し得られた正乱視成分(二次項)の振幅をC2倍にした値〕の評価が可能となり,角膜中心に限局した乱視の解析が改善されることが期待される(図1).今回筆者らは,前眼部COCTとCPlacido式(TMS-4A:トーメーコーポレーション)による測定値を比較し,T-IOL選択に及ぼす影響を検討したので報告する.CI対象および方法対象は,2016年C8月.2017年C10月に中京眼科にて白内障手術前に前眼部COCT(CASIA2)とCPlacido式(TMS-4A)の角膜形状解析装置を用いて角膜形状を測定した連続症例のうち,眼手術歴がなく明らかな角膜疾患がないC111例C165眼である.前眼部COCTによる角膜前面乱視は,直乱視がC54眼,倒乱視がC92眼,斜乱視がC19眼であった.平均年齢はC72.1±11.6歳で,全例CT-IOLを挿入した症例とした.検討項目は,①前眼部COCTとCPlacido式によるCKerato-metricpowerと乱視量(Keratometriccylinder)の比較,②前眼部COCTのソフトウェア改良によるCKeratometricCcylin-derの変化,C③CPlacido式のCKeratometriccylinderと,FKCylの比較および,④ソフトウェア改良後のCRealpowerの乱視(Realcylinder)とCFRCylを比較し,さらに⑤各種乱視量によるCT-IOLスタイル選択の違いについて検討した.本研究においては,強主経線と弱主経線の屈折力の差(乱視量)であるCFKCylおよびCFRCylを算出する屈折力をそれぞれCFKCylpower,FRCylpowerとした.T-IOLのスタイル計算には,Alconのオンラインカリキュレータを用いた.CKeratometricpowerとCFKCylpowerは角膜後面乱視を予測して加味した式であるCBarretttoric式へ,角膜後面乱視が実測されているCRealpowerとCFRCylpowerはCHolladayI式へ代入した.惹起乱視は全例C0.1Dとした.前眼部COCTのCRealpower代入時のCT-IOLスタイルを第一選択として,CRealpowerでのスタイルを基準に,他の角膜屈折力を代入したときのスタイルを比較検討した.また,角膜乱視の相同性の観点から,統計解析を要した①.④については,対象を1例C1眼としC111例C111眼を採用した.両眼症例の場合は,左眼を対象とした.111眼の内訳は,直乱視がC40眼,倒乱視がC63眼,斜乱視がC8眼であった.統計解析にはCGraphPadPrismにてCWilcoxonの符号順位検定を用い,有意水準はC5%未満とした.正規性の検定にはCShapiro-WilkCnormalitytestを用いた.また,異なる二つの乱視量評価にはCBland-Altmanplotを用いた.本研究は中京メディカル倫理審査委員会の承認のもと(承認番号C20181211-01),ヘルシンキ宣言の理念に則り後方視的に行われた.CII結果①改良前の前眼部COCTとCPlacido式のCKeratometricpowerの平均C±標準偏差はC44.48C±1.47DとC44.49C±1.53D,95%許容限界(limitsofagreement:LoA)はC.0.35.0.33D,95%信頼区間(con.denceinterval:CI)はC.0.04.0.02Dで差を認めず(p=0.6546)(図2a),KeratometriccylinderはC1.75±0.62DとC1.80C±0.69D,95%CLoAはC.0.55.0.66D,95%CCIはC0.00.0.11D(p=0.0358)であった(図2b).Placido式とトレース改良前の前眼部COCTのCKeratometriccylinderは,相関係数Cr=0.7871(p<0.0001)で高い相関を示した.また,Keratometriccylinderが2Dを超える症例(28眼)では,前眼部COCTがCPlacido式より小さいものが25眼(89%)であった(図3).乱視軸別のCKeratometriccylinderの比較では,前眼部OCT,Placido式の順に直乱視はC2.04C±0.79DとC2.21C±0.86D(p=0.0009),倒乱視はC1.64C±0.51DとC1.63C±0.54D(p=0.6507),斜乱視はC1.40C±0.37DとC1.57C±0.50D(p=0.0797)で,直乱視症例のみ有意に前眼部COCTのCKeratometriccyl-図2Bland.Altmanplotによる各パラメータの関係実線は差の平均値,点線はC95%許容限界を示す.Ca:Placido式と前眼部COCTの平均角膜屈折力CKeratometricの関係.Cb:Placido式と前眼部COCTの角膜前面の計測値から換算屈折率により推計される角膜乱視量(KeratometricCyl)の関係.Cc:前眼部COCTの改良前後のKeratometric乱視量の関係.Cd:Placido式のCKeratometricCylと前眼部COCTのCFKCylの関係.Ce:前眼部COCTのCRealCylとCFRCylの関係.inderが小さかった.②前眼部COCTのトレース改良によるCKeratometricCcylin-derは,改良前がC1.75C±0.62D,改良後はC1.73C±0.63D,95%LoAはC.0.13.0.03D,95%CCIはC.0.059.C.0.044Dで改良後が有意に小さかった(p<0.0001)(図2c).改良後もCKera-tometriccylinderは,前眼部COCTがCPlacido式よりも平均0.07D有意に小さかった(p=0.0003).乱視軸別に比較すると,直乱視はC2.04C±0.79DとC2.00C±0.77D(p<0.0001),倒乱視はC1.64C±0.51DとC1.61C±0.49D(p<0.0001),斜乱視はC1.40±0.37DとC1.35C±0.36D(p=0.0247)であり,乱視軸に関係なく改良後が小さかった.③CPlacido式のCKeratometriccylinderはC1.80C±0.69D,直径C3Cmm領域内の乱視量CFKCylはC1.81C±0.70Dで,有意差を認めなかった(p=0.5872).95%CLoAはC.0.62.0.65D,95%CIはC.0.04.0.08Dであった(図2d).乱視軸別の比較では,Keratometriccylinder,FKCylの順に直乱視はC2.21C±0.86DとC2.17C±0.79D(p=0.2193),倒乱視はC1.63C±0.54DとC1.63C±0.51D(p=0.6323),斜乱視はC1.57C±0.50DとC1.51C±0.48D(p=0.4828)で,有意差は認めなかった.C④CRealcylinderとCFRCylは,それぞれC1.79C±0.59DとC1.89±0.62Dで,有意にCFRCylが強く(p=0.0002),95%LoAはC.0.67.0.47D,95%CCIはC.0.16.C.0.05Dであった(図2e).乱視軸別の比較では,Realcylinder,FRCylの順に直乱視はC1.77C±0.74DとC1.95C±0.78D(p=0.0002),倒図3Placido式と前眼部OCTの乱視量(KeratometricCyl)の関係乱視はC1.87C±0.48DとC1.91C±0.51D(p=0.1946),斜乱視はC1.33±0.30DとC1.49C±0.43D(p=0.1094)で,直乱視症例のみ有意にCFRCylが強かった.RealcylinderとCFRCylの差が0.5D以上の症例は全体で14眼(12%)であった.RealCcyl-inderとCFRCylにC0.5D以上の差があったC14眼とその他の症例について,Placido式による角膜表面のなめらかさの指標であるCsurfaceCregularityindex(SRI,解析範囲直径C3.4mm,異常値C1.97以上)は,0.66C±0.31とC0.43C±0.25(p=0.0128)で,角膜表面の対称性の指標であるCsurfaceCasym-図4前眼部OCTのRealCylにより計算されたトーリック眼内レンズのスタイルを基準とした際の,他の各種乱視による選択されたスタイル変化の関係左は角膜前面直乱視,中央は角膜前面倒乱視,右は角膜前面斜乱視を示す.緑斜線がCPlacido式,赤横線が改良後Ckeratometricpower,青横線がCFKCylpower,黄色がCFRCylpowerを示す.縦軸は眼数,横軸はスタイル変化を示し,“+”はスタイルアップ,“E”は変化なし,C“.”はスタイルダウン,数字はステップを示す.metryindex(SAI,解析範囲直径C8.8mm,異常値C0.50以上)はC0.66C±0.38とC0.43C±0.24(p=0.0274)でいずれも両群間に有意差を認めた.14眼中,SRIが異常値を示す症例はいなかったが,SAIが異常値を示した症例がC5眼だった.この5眼に関しても角膜屈折矯正手術や円錐角膜などの既往はなく,他眼に角膜疾患も認めず,コンタクト装用者でもないため明らかな角膜異常眼とは確認できなかった.⑤前眼部OCTの改良後Realpowerにより計算されたT-IOLのスタイルを基準とした際のスタイル変化について比較した(図4).直径C3Cmm領域の乱視を評価するCFRCylpowerは,ソフトウェア改良後のCRealpowerと比較し,前面直乱視はC43%,前面倒乱視はC35%,前面斜乱視はC37%がスタイル変更となり,全症例ではC165眼中C62眼C38%でスタイル変更となった.CIII考察今回は前眼部COCTの新たな乱視指標と,Placido式の乱視の差を評価することを目的とした.これまで前眼部COCTとCPlacido式による乱視量に検出原理上,差が出ることが報告されている4,5).今回の対象では,角膜前面直乱視症例にて差が確認できた.今回用いた前眼部COCTは角膜中心近傍のトレース改良に併せ,局所的な形状認識感度を高めるためのソフトウェアの改良がなされた.改良前後のCKeratomet-riccylinderは,改良後が有意に小さい値であったが,平均0.02Dの変化で臨床的な差はないと考えられる.Placido式との比較では,乱視量は改良後も平均値の差はC0.10D程度で臨床的には問題ないと考えられるが,0.5D以上の差を認める症例もC11眼(10%)あった.Keratometriccylinderが2.0Dを超える症例では,前眼部COCTはCPlacido式に比べ乱視量が小さい症例がC89%であり,注意が必要である.この差は計算原理の違いと測定点の数が原因として考えられる.本前眼部COCTはC16本の断層像から常に直径C3Cmm位置のHeightデータによる傾きから曲率半径を計算しており,Pracido式は直径C3Cmm付近に相当するリングと中心点から直接的に曲率半径を求めている.さらにC1リング当たり測定点がC256点あることから涙液を含め鋭敏に最大と最小値を評価していると考えられる.このことからも前眼部COCTではわずかな形状変化を捉えきれていない可能性がある.今後角膜形状異常眼においての形状認識感度を評価する必要がある.一方,前眼部COCTの直径C3Cmm領域内のCKeratometriccylinderを示すCFKCyl(1.81C±0.70D)は,Placido式によるCKeratometriccylinder(1.80C±0.69D)に近い値を示し,ソフトウェアの改良による一定の効果が確認された.T-IOLのスタイル選択において,角膜前面曲率半径と換算屈折率から推計した屈折力を使用した場合,角膜後面乱視の影響により角膜前面直乱視症例は過矯正に,角膜前面倒乱視症例は低矯正となることが考えられ,スタイル変更を考慮することが推奨されている6.10).Preussnerらは,角膜後面乱視はC0.3D程度で影響は小さいものの,最大C1.5Dを示すものもあり,考慮することでCT-IOL挿入による結果の改善が得られると報告している11).一方,岡田らは角膜前面直乱視症例と倒乱視症例でそれぞれ過矯正や低矯正があり,Realpowerを用いても最適なスタイル選択にはつながらなかったと報告している12).T-IOLの選択は,理論的には角膜前後面の実測値による乱視量を計算に使用することで,換算屈折率による推計値より術後乱視は軽減できると考えられるが,術後の乱視矯正効果にはさまざまな要因が関係する.今回の症例から,スタイル選択に使用する式とそれに対応する屈折力を挿入することで選択スタイルは多くの症例で一致することが確認されたが,症例数が少なく,どの乱視量を使用したら最適なトーリックスタイルが算出できるのかを決定づけることは困難であった.今後,多数例でのさらなる検討が必要である.角膜前後面の形状解析による各種乱視パラメータが存在するなか,直径C3Cmm位置での角膜評価であるCRealCcylinderと直径C3Cmm領域内の角膜形状解析によるCFRCylでは,その差がCT-IOLのスタイル変更に影響する症例は,本研究では全体のC38%であった.今回CRealcylinderとCFRCylに0.5D以上の差があった症例は,その他の症例と比較し,Placido式による角膜表面のなめらかさの指標であるCSRIや,角膜表面の対称性の指標であるCSAIともに有意に高いことが示された.今回の対象眼に明らかな角膜疾患が認められなかったが,SAIが異常値を示す症例があり,これらの指標にて不整性が高い場合には,複数の装置による乱視量評価を行ったうえでCT-IOLのスタイル選択をすることが必要である.今後は完全に角膜形状が正常な症例のみで検討する必要があるとともに,角膜の不整性が疑われる場合には,どの角膜形状解析結果を用いるか術前に十分な検討が求められる.最後に今回は角膜形状解析装置による乱視の差の評価を目的としたが,オートケラトメータや光学式眼軸長測定装置に搭載されているケラト値でトーリックスタイルを決めている施設も多く,今後それらも含めて検討が必要である.利益相反:利益相反公表基準に該当なし文献1)平岡孝浩,上野勇太:角膜後面形状評価の進歩とその臨床的意義.視覚の科学C36:4-11,C20152)KochDD,AliSF,WeikertMPetal:Contributionofpos-teriorCcornealCastigmatismCtoCtotalCcornealCastigmatism.CJCataractRefractSurgC38:2080-2087,C20123)橋爪良太,玉置明野,小島隆司ほか:正常角膜眼におけるプラチドリングとシャインプルーフを用いた角膜形状解析装置と前眼部COpticalCCoherenceTonographyによる測定値の比較.日本視能訓練士協会誌C43:241-247,C20144)森秀樹:前眼部COCTによる角膜形状解析の特徴と今後.視覚の科学37:122-129,C20165)池田欣史,前田直之:プラチド角膜形状解析装置の測定原理.角膜形状解析の基礎と臨床(大鹿哲郎編).眼科プラクティスC89,p84-89,文光堂,20026)根岸一乃:度数およびモデル決定.トーリック眼内レンズ(ビッセン宮島弘子編),p65-74,南山堂,20107)KochCDD,CJenkinsCRB,CWeikertCMPCetal:CorrectingCastigmatismCwithCtoricCintraocularlenses:e.ectCofCposte-riorCco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