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多摩地域の眼科医における糖尿病眼手帳に対するアンケート調査結果の推移

2011年1月31日 月曜日

0910-1810/11/\100/頁/JCOPY(97)97《第15回日本糖尿病眼学会原著》あたらしい眼科28(1):97.102,2011cはじめに糖尿病診療の地域医療連携を考える際に重要なポイントの一つが,内科と眼科の連携である.多摩地域では,1997年に内科医と眼科医が世話人となり糖尿病治療多摩懇話会を設立させ,内科と眼科の連携を強化するために両科の連携専用の「糖尿病診療情報提供書」を作成し地域での普及を図った1).〔別刷請求先〕大野敦:〒193-0998八王子市館町1163番地東京医科大学八王子医療センター糖尿病・内分泌・代謝内科Reprintrequests:AtsushiOhno,M.D.,DepartmentofDiabetology,EndocrinologyandMetabolism,HachiojiMedicalCenterofTokyoMedicalUniversity,1163Tate-machi,Hachioji,Tokyo193-0998,JAPAN多摩地域の眼科医における糖尿病眼手帳に対するアンケート調査結果の推移大野敦梶邦成臼井崇裕田口彩子松下隆哉植木彬夫東京医科大学八王子医療センター糖尿病・内分泌・代謝内科ChangesinQuestionnaireSurveyResultsamongTamaAreaOphthalmologistsRegardingtheOphthalmologicalNotebookofDiabeticsAtsushiOhno,KuniakiKaji,TakahiroUsui,SaikoTaguchi,TakayaMatsushitaandAkioUekiDepartmentofDiabetology,EndocrinologyandMetabolism,HachiojiMedicalCenterofTokyoMedicalUniversity目的:2002年に発行された糖尿病眼手帳(以下,眼手帳)に対する眼科医の意識調査を発行7年目に施行し,発行半年目と2年目の調査結果と比較した.方法:多摩地域の眼科医に対し,1)眼手帳の配布状況,2)眼手帳配布に対する抵抗感,3)「精密眼底検査の目安」の記載があることの臨床上の適正度,4)受診の記録で記入しにくい項目,5)受診の記録に追加したい項目,6)眼手帳を配布したい範囲,7)文書料が保険請求できないことが眼手帳の普及の妨げになるか,8)眼手帳は眼科医から患者に渡す方が望ましいと考えるか,9)内科主治医を含めて他院で発行された眼手帳をみる機会,10)眼手帳の広まりについて調査し,各結果を3群間で比較した.結果・結論:眼手帳の配布率はこの5年間で10%上昇し,配布に対する抵抗感は有意に減少し,眼手帳を配布したい範囲は広がる傾向を認め,他院発行の眼手帳を見る機会は有意に増えているが,眼手帳の広まりに対する評価は厳しかった.Purpose:TheOphthalmologicalNotebookofDiabeticswasfirstissuedin2002;sevenyearshavepassedsincethen.Inthisstudy,weexaminedophthalmologistsregardingtheirawarenessoftheNotebook,andcomparedtheresultstothoseofsimilarsurveysconductedsixmonthsandtwoyearsaftertheNotebook’sfirstissuance.Methods:ThesubjectswereophthalmologistsintheTamaarea.Thesurveyitemswere:1)currentstatusofNotebookdistribution,2)senseofresistancetoprovidingtheNotebook,3)clinicalappropriatenessofthedescriptionof“guidelinesforthoroughfunduscopicexamination”,4)fieldsintheNotebookthataredifficulttocomplete,5)itemsthatshouldbeaddedtotheclinicalfindingsfield,6)areainwhichtheNotebookshouldbedistributed,7)whetherornottheNotebookcostnotcoveredbymedicalinsuranceisanobstacletoitspromotion,8)whetherornottheNotebookshouldbeprovidedtopatientsbyophthalmologists,9)frequencyofseeingtheNotebookissuedbyotherhospitals(includingattendingphysicians),and10)promotionoftheNotebook.Wecomparedtheresultsamongthethreegroups.ResultsandConclusion:TherateofNotebookdistributionhasincreasedby10%overthepastfiveyears,andthelevelofresistancetoprovidingithasmarkedlydecreased.ThemajorityofophthalmologistscommentedthattheNotebookshouldbedistributedoverawiderarea,andthefrequencyoftheirseeingitissuedbyotherhospitalshasincreased.Ontheotherhand,theyviewedthepromotionoftheNotebookasbeinginsufficient.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)28(1):97.102,2011〕Keywords:糖尿病眼手帳,アンケート調査,糖尿病網膜症,眼科・内科連携.OphthalmologicalNotebookofDiabetics,questionnairesurvey,diabeticretinopathy,cooperationbetweenophthalmologistandinternist.98あたらしい眼科Vol.28,No.1,2011(98)またこの活動をベースに,筆者は2001年の第7回日本糖尿病眼学会での教育セミナー「糖尿病網膜症の医療連携─放置中断をなくすために」に演者として参加した2)が,ここでの協議を経て糖尿病眼手帳(以下,眼手帳)の発行に至っている3).眼手帳は,2002年6月に日本糖尿病眼学会より発行されてから7年が経過し,その利用状況についての報告が散見される4~7)が,多摩地域では,眼手帳に対する眼科医の意識調査を発行半年目,2年目,7年目に施行したので,本稿では発行7年目の結果を半年目8),2年目9)の結果と比較した.I対象および方法アンケートの対象は,多摩地域の病院・診療所に勤務している眼科医で,発行半年目96名〔男性56名,女性24名,不明16名,眼科経験年数19.0±11.6(M±SD)年〕,2年目71名(男性43名,女性28名,眼科経験年数20.3±12.9年),7年目68名(男性38名,女性22名,不明8名,眼科経験年数20.6±8.5年)である.なおアンケート調査は,眼手帳の協賛企業の医薬情報担当者が面接方式で行ったため,回収率はほぼ100%であった.またアンケート用紙の冒頭に,「集計結果は,今後学会等で発表し機会があれば論文化したいと考えておりますので,御了承のほどお願い申し上げます.」との文章を記載し,集計結果の学会での発表ならびに論文化に対する了承を得た.回答者のプロフィールを表1に示すが,年齢は40歳代が最も多く,3群間に有意差を認めなかった(c2検定:p=0.27).勤務施設は診療所がいずれも70%台で,3群間に有意差を認めなかった(c2検定:p=0.64).定期受診中の糖尿病患者数は,半年目に比べて2年目,7年目の患者数が増加していたが,有意差は認めなかった(c2検定:p=0.13).以上の背景ももつ対象において,問1.眼手帳の利用状況についてお聞かせ下さい問2.眼手帳を糖尿病患者に渡すことに抵抗がありますか問3.眼手帳の1ページの「精密眼底検査の目安」の記載があることは,臨床上適当とお考えですか問4.眼手帳の4ページ目からの受診の記録で,記入しにくい項目はどれですか問5.眼手帳の4ページ目からの受診の記録に追加したい項目はありますか問6.眼手帳を今後どのような糖尿病患者に渡したいですか問7.情報提供書と異なり文書料が保険請求できないことは,手帳の普及の妨げになりますか問8.眼手帳は眼科医から患者に渡す方が望ましいとお考えですか問9.内科主治医を含めて他院で発行された眼手帳を御覧になる機会がありますか問10.【半年目・2年目】眼手帳は広まると思いますか【7年目】眼手帳は広まっていると思いますか上記の問1~10に関するアンケート調査を行い,各問のアンケート結果の推移を検討した.3群間の回答結果の比較にはc2検定を用い,統計学的有意水準は5%とした.II結果1.眼手帳の利用状況(図1)発行半年目の調査時は質問項目として未採用のため,発行2年目と7年目で比較した.その結果,眼手帳の利用状況に有意差はなかったが,7年目の回答において,「積極的または時々配布している」を合わせると63.2%を認め,発行2年目より約10%増加していた.2.眼手帳を糖尿病患者に渡すことへの抵抗感(図1)眼手帳配布に対する抵抗感は,「全くない」がこの5年間表1回答者のプロフィール回答者年齢構成年齢半年目(96)2年目(71)7年目(68)20歳代3.1%(3)5.6%(4)1.5%(1)30歳代28.1%(27)21.1%(15)14.7%(10)40歳代33.3%(32)38.0%(27)38.2%(26)50歳代17.7%(17)16.9%(12)29.4%(20)60歳代11.5%(11)9.9%(7)11.8%(8)70歳代3.1%(3)8.5%(6)2.9%(2)未回答3.1%(3)1.5%(1)回答者勤務施設施設半年目(96)2年目(71)7年目(68)開業医75.0%(72)71.8%(51)76.5%(52)大学病院9.4%(9)9.9%(7)10.3%(7)総合病院7.3%(7)11.3%(8)5.9%(4)一般病院7.3%(7)5.6%(4)2.9%(2)その他2.9%(2)未回答1.0%(1)1.4%(1)1.5%(1)糖尿病患者数患者数半年目(96)2年目(71)7年目(68)10名未満8.3%(8)11.3%(8)8.8%(6)10~29名31.3%(30)16.9%(12)19.1%(13)30~49名19.8%(19)19.7%(14)23.5%(16)50~99名14.6%(14)14.1%(10)14.7%(10)100名以上10.4%(10)29.6%(21)23.5%(16)未回答15.6%(15)8.5%(6)10.3%(7)(99)あたらしい眼科Vol.28,No.1,201199で14%増加し,「ほとんどない」と合わせて約9割に達し,3群間で有意差を認めた(c2検定:p<0.05).3.眼手帳に「精密眼底検査の目安」の記載があることの臨床上の適正度(図1)目安があることおよび記載内容ともに適当との回答が3群とも80%前後を占め,目安の記載自体混乱の元で不必要との回答は4~10%台,目安はあったほうがよいが記載内容の修正は必要との回答は4~7%台にとどまり,3群間に有意差を認めなかった.7年目の回答者において,修正点として「目安としてはこう書くしかないと思うが,増殖前と増殖に関しては参考にならない」「コントロール状態と眼のステージで決めている」「黄斑症についての記載が必要だと思う」の記載があった.4.受診の記録の中で記入しにくい項目(図2)記入しにくい項目を選択した回答者の割合は,半年目47.9%,2年目42.3%,7年目51.5%で,3群間に有意差を認めなかった.7年目の回答者が選択した記入しにくい項目としては,福田分類,変化,白内障が10%を超えており,福田分類は増加傾向を認めた.一方,次回受診予定日,糖尿病網膜症,黄斑症は減少していた.問1.眼手帳の利用状況問2.眼手帳を糖尿病患者へ渡すことへの抵抗感問3.眼手帳に「精密眼底検査の目安」の記載があることの臨床上の適正度0%20%40%60%80%100%0%20%40%60%80%100%0%20%40%60%80%100%□積極的に配布している■時々配布している■必要とは思うが配布していない■必要性を感じず配布していない■眼手帳を今回はじめて知った■その他の配布状況■未回答□全くない■ほとんどない■多少ある■かなりある■未回答□適当■不必要■修正が必要■未回答2年目7年目半年目2年目7年目半年目2年目7年目c2検定:p<0.05c2検定:p値0.86c2検定:p値0.55図1問1~3の回答結果問4.受診の記録の中で記入しにくい項目■特にない■ある■未回答■半年目■2年目■7年目0%0%5%10%15%20%25%20%40%60%80%100%半年目2年目7年目問5.受診の記録の中で追加したい項目の有無c2検定:p値0.46(未回答を除く)糖尿病黄斑症福田分類変化糖尿病網膜症白内障眼圧矯正視力次回受信予定日図2問4,5の回答結果100あたらしい眼科Vol.28,No.1,2011(100)5.受診の記録の中で追加したい項目の有無(図2)追加したい項目は「特にない」が3群とも大多数を占め,「ある」は半年目7.3%,2年目9.9%,7年目14.7%にとどまり,3群間に有意差を認めなかった.追加したい項目があると回答した者において,具体的にはHb(ヘモグロビン)A1Cを記載したものが最も多かった.6.眼手帳を渡したい範囲(図3)発行7年目において眼手帳を渡したい範囲は,すべての糖尿病患者との回答が半年目より18.5%,2年目より5%増加傾向,一方,網膜症の出現してきた患者との回答は,半年目の6割台が2年目と7年目では4割台に減少傾向を認めた.7.情報提供書と異なり文書料が保険請求できないことが眼手帳の普及の妨げになるか(図3)全くならないが半年目28.1%,2年目21.1%,7年目33.8%,あまりならないが38.5%,43.7%,33.8%,多少なるが19.8%,22.5%,23.5%,かなりなるが5.2%,8.5%,8.8%で,3群間に有意差は認めなかった.8.眼手帳は眼科医から患者に渡す方が望ましいと考えるか(図3)眼科医が渡すべきであるが半年目40.6%,2年目36.6%,問6.眼手帳を渡したい範囲問7.文書料が保険請求できないことが眼手帳の普及の妨げになるか問8.眼手帳は眼科医から患者に渡す方が望ましいと考えるか0%20%40%60%80%100%半年目2年目7年目■全ての糖尿病患者■網膜症が出現してきた患者■正直あまり渡したくない■その他■未回答■全くならない■あまりならない■多少なる■かなりなる■未回答■眼科医が渡すべき■内科医でも良い■どちらでも良い■未回答c2検定:p<0.10%20%40%60%80%100%半年目2年目7年目c2検定:p値0.260%20%40%60%80%100%半年目2年目7年目c2検定:p値0.51図3問6~8の回答結果問9.内科主治医を含めて他院で発行された眼手帳をみる機会問10.眼手帳の広まり■かなりある■多少ある■ほとんどない■全くない■未回答■【半年・2年目】かなり広まると思う【7年目】かなり広まっていると思う■【半年・2年目】なかなか広まらないと思う【7年目】あまり広まっていないと思う■どちらともいえない■未回答c2検定:p<0.052年目7年目c2検定:p<0.0050%20%40%60%80%100%0%20%40%60%80%100%2年目半年目7年目図4問9,10の回答結果(101)あたらしい眼科Vol.28,No.1,20111017年目36.8%,内科医が渡してもかまわないが30.2%,28.2%,23.5%,どちらでも良いが26.0%,32.4%,39.7%で,3群間に有意差は認めなかった.9.内科主治医を含めて他院で発行された眼手帳をみる機会(図4)半年目は質問項目として未採用のため,2年目と7年目で比較した.その結果,他院で発行された眼手帳をみる機会は,かなりあると多少あるが増加し,ほとんどないと全くないが減少して,2年目より7年目においてみる機会が有意に増えていた(c2検定:p<0.05).10.眼手帳の広まり(図4)この設問において,半年目と2年目は眼手帳の広まりに対する予想を,一方,7年目は現在の広まりに対する評価を質問した.その結果,眼手帳はかなり広まる・広まっているとの回答は20%台で推移しているが,あまり広まらない・広まっていないが倍増し,一方,どちらともいえないが減少して,3群間に有意差を認めた(c2検定:p<0.005).III考按1.眼手帳の利用状況眼手帳の存在自体を今回はじめて知ったとの回答は2年目4.2%,7年目4.4%にとどまり,眼手帳の認知度は約95%であった.船津らにより行われた全国9地域,10道県の眼科医を対象にした,発行1年目の調査5)における認知度は88.6%,6年目の調査7)では95.3%であり,ほぼ同等の結果と思われる.一方,眼手帳の活用度は,積極的と時々配布を合わせて63.2%で,2年目より10%増加していたが,先の発行1年目5)と6年目7)の調査における活用度60.5%,71.6%と比べると,かなり低かった.診療が忙しくてほとんど配布していないとの回答が15~20%,あまり必要性を感じないので配布していないとの回答が10%前後認めており,今後活用度を上げるには「記入すべき項目数の限定」「コメディカルによる記入の協力」など,より利用しやすい方法を考える必要がある.2.眼手帳を糖尿病患者に渡すことへの抵抗感配布に対する抵抗感は,「全くない」がこの5年間で14%増加し,ほとんどないと合わせて約9割に達しており,時間的余裕と配布の必要性が確保されれば,配布率の上昇が期待できる結果であった.3.眼手帳に「精密眼底検査の目安」の記載があることの臨床上の適正度「精密眼底検査の目安」の記載が臨床上適当であるとの回答は,3群とも8割前後の高い回答率であったが,一方,目安の記載自体混乱の元で不必要との回答も4~10%台認めた.この結果は,糖尿病の罹病期間や血糖コントロール状況を加味せずに,検査間隔を決めるむずかしさを示唆しており,受診時期は主治医に従うように十分説明してから手帳を渡すことの必要性を改めて示している.4.受診の記録の中で記入しにくい項目7年目の回答において,福田分類,変化,白内障が10%を超えており,特に福田分類は増加傾向を示した.眼手帳とほぼ同じ項目で作成された「内科医と眼科医の連携のための糖尿病診療情報提供書」の改良点に関する調査においても,削除希望項目として福田分類の希望が多かった1).また筆者が,非常勤医師として診療に携わっている病院における眼手帳の記入状況において,福田分類は最も記載率が低かった10).福田分類は,内科医にとっては網膜症の活動性をある程度知ることのできる分類であるためぜひ記入していただきたい項目であるが,その記入のためには蛍光眼底検査が必要な症例も少なくなく,眼科医にとっては埋めにくい項目と思われる1).一方,次回受診予定日は,記入しにくいと回答する者が減少していたが,眼科受診放置を防ぐためには,まず次回の受診時期を患者本人および内科主治医に知らせることが重要であり,今回の結果は望ましい方向に進んでいることを示している.5.受診の記録の中で追加したい項目の有無追加したい項目は特にないとの回答が約80~90%であったが,追加希望の項目としてはHbA1Cが多かった.HbA1Cが併記されれば,血糖コントロール状況と網膜症や黄斑症の推移との関連がみやすくなる,眼底検査の間隔が決めやすくなるなどのメリットが考えられ,今後の導入が期待される.6.眼手帳を渡したい範囲すべての糖尿病患者との回答は,半年目で27.1%にとどまり,船津らの発行1年目の調査5)での24.8%との回答結果に近似していた.しかし2年目40.8%,7年目45.6%と増加傾向を示し,6年目の調査7)での31.8%を上回っていた.一方,網膜症の出現してきた患者との回答は,半年目の60%が2年目と7年目は40%強に減少傾向を認めたが,6年目の調査7)での39.6%と近似した結果を示した.眼手帳は,糖尿病患者全員の眼合併症に対する理解を向上させる目的で作成されているため,今後すべての糖尿病患者に手渡されることが望まれる5).7.情報提供書と異なり文書料が保険請求できないことが眼手帳の普及の妨げになるか普及の妨げに全く・あまりならないとの回答が計67.6%で,有意差は認めなかったが前者の比率がやや増えていた.従来連携に用いてきた情報提供書は,医師側には文書料が保険請求できるメリットがあるものの,患者側からみると記載内容を直接見ることができないデメリットもある.今回の結果は,「患者さんに糖尿病眼合併症の状態や治療内容を正しく理解してもらう」という眼手帳の目的を考えると,望まし102あたらしい眼科Vol.28,No.1,2011(102)い方向性を示している.8.眼手帳は眼科医から患者に渡す方が望ましいと考えるか眼科医が渡すべきは比較的横ばいであったのに対し,有意差は認めなかったものの,内科医から渡してもかまわないが減少し,一方,どちらでも良いは増加していた.先に触れたように,精密眼底検査の受診間隔や眼手帳を渡す範囲などには眼科医によって差異があり,その点からも内科医からの配布には慎重な姿勢がみられたと思われる.9.内科主治医を含めて他院で発行された眼手帳をみる機会かなりあると多少あるが増加し,ほとんどないと全くないが減少していたが,眼手帳配布の協賛企業から日本糖尿病眼学会事務局への報告資料によると,東京都における眼手帳の医療機関への配布部数は2003年末で43,833部,2008年末で137,232部,眼手帳の申し込み件数は2003年末で656件,2008年末で2,099件と増加しており,この結果を支持していた.10.眼手帳の広まり眼手帳はあまり広まらない・広まっていないが倍増し,どちらともいえないが著減しており,前項の眼手帳をみる機会の増加と矛盾する結果であった.眼手帳の医療機関への配布部数ならびに眼手帳の申し込み件数は,先に示したように2003年末に比べて2008年末はそれぞれ3.1倍,3.2倍の増加を示しているが,同じく日本糖尿病眼学会事務局資料で東京都の眼科施設における配布率の推移をみると,病院の配布率が2003年末38%,2008年末62%で1.6倍,開業医の配布率が2003年末22%,2008年末30%で1.4倍の増加にとどまっている.すなわち,すでに利用している医療機関での各配布数の伸びが全体の配布部数の増加を支えており,利用施設数はパラレルに増加していないことになり,これが今回の眼手帳の広まりに対する実感につながっている可能性が考えられる.以上のアンケート結果の推移により,眼手帳の配布率はこの5年間で10%上昇し,配布に対する抵抗感は有意に減少し,眼手帳を配布したい範囲は広がる傾向を認め,他院発行の眼手帳をみる機会は有意に増えているが,眼手帳の広まりに対する評価は厳しかった.今後は,さらに多くの医療機関で眼手帳を利用してもらうために,眼手帳の目的を理解してもらうための啓蒙活動ならびに眼手帳のより利用しやすい方法の提案が必要と思われる.謝辞:アンケート調査にご協力頂きました多摩地域の眼科医師の方々に厚く御礼申し上げます.文献1)大野敦,植木彬夫,馬詰良比古ほか:内科医と眼科医の連携のための糖尿病診療情報提供書の利用状況と改良点.日本糖尿病眼学会誌7:139-143,20022)大野敦:糖尿病診療情報提供書作成までの経過と利用上の問題点・改善点.眼紀53:12-15,20023)大野敦:クリニックでできる内科・眼科連携─「日本糖尿病眼学会編:糖尿病眼手帳」を活用しよう.糖尿病診療マスター1:143-149,20034)善本三和子,加藤聡,松本俊:糖尿病眼手帳についてのアンケート調査.眼紀55:275-280,20045)糖尿病眼手帳作成小委員会:船津英陽,福田敏雅,宮川高一ほか:糖尿病眼手帳.眼紀56:242-246,20056)船津英陽:糖尿病眼手帳と眼科内科連携.プラクティス23:301-305,20067)船津英陽,堀貞夫,福田敏雅ほか:糖尿病眼手帳の5年間推移.日眼会誌114:96-104,20108)大野敦,植木彬夫,住友秀孝ほか:多摩地域の眼科医における糖尿病眼手帳の利用状況と意識調査.日本糖尿病眼学会誌9:140,20049)大野敦,粂川真理,臼井崇裕ほか:多摩地域の眼科医における発行2年目の糖尿病眼手帳に対する意識調査.日本糖尿病眼学会誌11:76,200610)大野敦,林泰博,川邉祐子ほか:当院における糖尿病眼手帳の記入状況.川崎医師会医会誌22:48-53,2005***

点眼治療アドヒアランス向上を目指した意識調査

2010年3月31日 水曜日

———————————————————————-Page1(117)3950910-1810/10/\100/頁/JCOPYあたらしい眼科27(3):395399,2010cはじめに点眼薬治療は眼科治療の基本であり,その成否は治療効果に直結する.手術後の細菌性眼内炎予防や緑内障の眼圧コントロール,角膜感染症の治療など,処方箋どおりに点眼されることが治療上不可欠であることが多い.そのため患者教育や,点眼指導については看護師を中心とした研究会では度々,議論となってきた.ところが,その指導方法は各医療機関によってばらつきがあり,すべての職種にコンセンサスの得られる指導法はいまだ確立されていないのが現状である.しかも従来,患者が点眼治療を決められたとおりにできないことを,医療側の教育不足や患者側のコンプライアンスの問題として捉えられることが多かった.しかし最近筆者らが行った緑内障患者を対象とした聞き取り調査1)においては,点眼薬そのものが点眼を困難としている可能性があるという結果が得られている.そこで今回,日本眼科看護研究会に加入する眼科施設の協力のもと,点眼指導の重点項目や製薬メーカー〔別刷請求先〕兵頭涼子:〒791-0952松山市朝生田町1-3-10南松山病院眼科Reprintrequests:RyokoHyodo,DepartmentofOphthalmology,MinamimatsuyamaHospital,1-3-10Asoda-cho,Matsuyama,Ehime790-8534,JAPAN点眼治療アドヒアランス向上を目指した意識調査兵頭涼子*1山嵜淳*2大音清香*3*1南松山病院眼科*2熊本眼科*3西葛西・井上眼科病院OpinionforDevelopmentofEyedropTherapyAdherenceRyokoHyodo1),JunYamasaki2)andKiyokaOhne3)1)DepartmentofOphthalmology,MinamimatsuyamaHospital,2)KumamotoOphthalmologyClinic,3)NishikasaiInouyeEyeHospital緑内障点眼薬,感染症に対する点眼薬や抗炎症作用を有する点眼薬の眼疾患に対する有効性を示す数多くの報告がなされているが,処方薬が適切に使用されなければ,良い結果は期待できない.したがって,点眼治療アドヒアランスは眼科治療において最も重要であると考えられる.そこで点眼指導の重要な点についてのコンセンサスを形成するため,日本の眼科医療機関の医師,看護師,視能訓練士,薬剤師などにアンケート調査を行った.その結果「毎日の点眼を忘れない」が最も重要であると考えられていることがわかった.そこで同じ医療従事者に対して,2回目のアンケート調査を行い,「毎日の点眼を忘れない」が最も重要であると考える理由と,「毎日の点眼を忘れない」ための患者指導について尋ねた.その結果,153名中75名が,点眼薬の効果を期待しており,64名が点眼治療をしているという患者の意識や病識を重視していることがわかった.また,172名中65名が患者のライフスタイルに合わせた点眼指導を行っていると回答した.今回のアンケート調査の結果,点眼指導の重点項目が明らかとなった.Numerousstudieshavedemonstratedtheecacyofglaucomaeyedrops,anti-infectiouseyedropsandanti-inammatoryeyedropsforeyediseases.However,goodresultscannotbeexpectedwhenpatientsdonotusetheprescribeddrugproperly.Eyedroptherapyadherenceisthereforeconsideredthecriticalpointofeyetreatment.Toarriveataconsensusregardingtheimportantpointsofteachingeyedropcaretothepatients,questionnairesweresenttoeyedoctors,nurses,orthoptists,pharmacistsetc.AtJapaneseeyeclinics.“Nottoforgeteyedropseveryday”becameessentialitemofinstruction.Wethensentasecondquestionnairetothesamemedicalsta,todeterminewhy“nottoforgeteyedropseveryday”issoimportant,andhowtoinstructpatients“nottoforgeteyedropseveryday.”Of153respondents,75consideredtheeectoftheeyedropsand64respectedtheconsciousofthediseases.Of172sta,65instructpatientstottheireyedropadministrationtimestotheirlifestylesched-ules.Theresultsofourquestionnairesclariedthemostimportantpointinteachingeyedropcare.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)27(3):395399,2010〕Keywords:点眼指導,アンケート調査,アドヒアランス,要望,製薬メーカー.eyedroptraining,questionnaires,adherence,requests,pharmaceuticalindustry.———————————————————————-Page2396あたらしい眼科Vol.27,No.3,2010(118)に対する要望などを抽出するためのアンケート調査を医療従事者に対して実施し,有益な結果を得たので報告する.I対象および方法日本眼科看護研究会会員が所属する10の医療機関の医師,看護師,視能訓練士,検査補助員,薬剤師などを対象とし,職種や経験年数などの基礎データに加え,表1に示す項目でアンケート調査を行った.アンケートは各医療機関のなかでアンケート用紙を個人(323名)に手渡しをして,個人が内容を読んで回答をする方式を採用した.質問1として筆者らがあらかじめ用意した点眼指導内容の重要項目を選択する方式を使用し,さらにそのなかで最も重要であるものを1つ選択してもらった.質問2として製品,冊子への要望事項を,質問3では製薬会社への要望事項を文章で記入する方法を採用した.さらに1回目のアンケート調査の結果を踏まえ,追加のアンケート調査(表5)を同じ医療機関の医師,看護師,視能訓練士,検査補助員,薬剤師などを対象として施行した.II結果1回目のアンケートの回答は10医療機関の308名より得られた.1回目のアンケートの回収率は95.4%であった.その職種および職業の経験年数を表2に示す.看護師(142名)と視能訓練士(99名)は十分なサンプル数が得られたが,医師は15名,薬剤師は11名と少なかった.質問1の結果を図1に示す.点眼指導の内容については複数選択可(図1a)で最も多かったのは「毎日の点眼を忘れない」で,職種別(図1b)でも医師,看護師,検査補助員,薬剤師の50%以上が最も重要な項目として選択していた.さ表1第1回目のアンケートの項目質問1:点眼指導内容患者さんの自己点眼を指導される上で重要と考えておられる項目に○印を入れてください.(複数回答可)①毎日の点眼を忘れないこと②正確に眼の中に点眼すること③眼や手指に点眼容器のノズルが触れないこと④1日の点眼回数⑤1日のうちで点眼する時間帯⑥複数の点眼薬を点眼する時の点眼順序⑦複数の点眼薬を点眼する時の点眼間隔⑧1回で点眼する滴数⑨その他:具体的にお書きください☆更にこれらの中で最も重要な項目は?質問2:製品,冊子への要望事項点眼薬を開発,販売している製薬会社に対して特に点眼指導を確実に行うため,例えば点眼容器やラベル,種々の情報冊子に関してご要望される点をご記入ください.表2第1回目のアンケートの回答者の職種別経験年数内訳03年35年510年10年以上不明合計医師1149015看護師423033352142視能訓練士35232218199検査補助員67169341薬剤師0225211合計846377768308100500()a.複数選択の結果b.最も重要であると考える項目(職業別)c.最も重要であると考える項目(眼科経験年数別)500(%)500(%)■:医師■:看護師■:視能訓練士■:検査補助員□:薬剤師■:0~3年未満■:3~5年未満■:5~10年未満□:10年以上毎日の点眼正確な点眼衛生管理点眼回数点眼時間帯点眼順序点眼間隔滴数その他毎日の点眼正確な点眼衛生管理点眼回数点眼時間帯点眼順序点眼間隔滴数その他毎日の点眼正確な点眼衛生管理点眼回数点眼時間帯点眼順序点眼間隔滴数その他図1患者さんの自己点眼を指導する上で重要と考えている項目———————————————————————-Page3あたらしい眼科Vol.27,No.3,2010397(119)らに経験年数別(図1c)では経験年数が増すほど選択する割合が増加している.そのほか,複数回答可の場合,自己点眼を指導するうえで重要と考えている項目として「正確に眼の中に点眼すること」,「眼や手指に点眼容器のノズルが触れないこと」,「1日の点眼回数」,「複数の点眼薬を点眼する時の点眼間隔」の4つが50%以上の回答者により選択された.質問2(製品,冊子への要望事項)の回答は,点眼容器への要望,点眼キャップへの要望,ラベル類への要望,投薬袋への要望,情報への要望,その他の要望の6つに分類した.その内容を表3に示す.点眼容器への要望として多かったのは,容器硬度(硬さ)を統一する(55名),識別しやすい容器にする(53名),点眼しやすい容器にする(35名)の3点.点眼キャップへの要望では識別しやすいキャップにする(34名),上向きに置いて倒れないキャップ(14名),開閉しやすいキャップにする(12名)が多かった.ラベル類への要望としては見やすい,判りやすいラベルにする(60名)が多数あった.質問3(製薬会社への要望事項)の回答を表4に示す.製品開発の要望では製品開発に対する要望として患者の負担を減らすためのアイデアや工夫が寄せられた.後発品に対しては情報の不足に対する不満があった.また,ロービジョン表4製薬会社へのその他の要望事項の回答(1)製品開発①患者さんが複数の点眼薬を点眼する困難さより,可能な組み合わせの配合点眼薬②高齢の患者さんが多いことより,1日の点眼回数のできるだけ少ない点眼薬③術後や長期点眼が必要な点眼薬の添加剤を減らして,シンプルにして欲しい④いつも,患者さんの視点での製品開発を望みたい(2)先発品vs後発品(ジェネリック品)①先発品,後発品に関する情報(同じところと異なるところ)が記載されている冊子を提供して欲しい②後発品の有効性が判らない.患者さんにとってメリット,デメリットを解りやすく説明して欲しい③後発品の普及に力を入れて欲しい(3)ロービジョン(LV)の患者さんへの対応①LV患者用の用品をいろいろな視点で考え,開発して欲しい②LV患者への点眼時の留意点などがあれば,冊子に追加し,広く行き渡るようにして欲しい③LV患者が少しでも確認できるように,文字や色,コントラストに工夫して欲しい④耳の不自由な患者さんへの適切な指導に関する情報提供も考えて欲しい(4)勉強会,説明会開催①薬や点眼指導などに関する勉強会を看護師や医療スタッフメンバーにも開催して欲しい②新しい情報は,医師,薬剤師だけでなく,看護師にも提供して欲しい③オペ室担当の看護師にとっては,点眼指導に関わる機会も少なく,勉強会の開催を④点眼薬の開発や製造工程に関する内容の勉強会も時には開催して欲しい(5)販売名(製品名)などの情報①医療事故を避けるため,紛らわしい販売名,似ている販売名は避けて欲しい②覚えやすい販売名を付けて欲しい(6)その他①フリーの点眼確認表があると,外来の患者さんにも提供できる.使いやすさとデザイン性は必要②点眼に興味を持ってもらえるような掲示物の提供表3製薬メーカーに対する製品,冊子への要望事項の回答1.点眼容器への要望①容器硬度(硬さ)を統一する(55名)②識別しやすい容器にする(53名)③点眼しやすい容器にする(35名)④容器形状を統一する(21名)⑤ノズル先端に色を付ける(11名)⑥容器全体を遮光にする(6名)⑦ミニ点容器製品を増やす(6名)⑧1回1滴しか出ない容器(6名)⑨キャップ一体型の容器(5名)⑩用時溶解型容器の改良(1名)2.点眼キャップへの要望①識別しやすいキャップにする(34名)②上向きに置いて倒れないキャップ(14名)③開閉しやすいキャップにする(12名)④キャップ形状を統一する(2名)⑤キャップに脱着可能な点眼補助具(1名)3.ラベル類への要望①見やすい,判りやすいラベルにする(60名)(色,文字の大きさ,識別性など)②特定の表示を大きく,分りやすく(14名)(保存条件,使用期限)③ラベルへの記載項目の追加(11名)(開封後の使用期限,点眼間隔など)④残液量が見やすいラベルにする(10名)4.投薬袋への要望①開けやすく,点眼薬の出し入れがしやすい投薬袋(8名)②点眼ケース(遮光も含めて)の販売(4名)③記載項目の充実化(記載欄の大きさも含めて)(3名)④袋の中が見やすい透明な投薬袋(2名)5.情報への要望①パンフレット類の充実化(小児に対する点眼法,点眼指導全般,副作用,開封後の使用期限など)(41名)②見やすい,解りやすいパンフレット(箇条書き,大きな文字,図・絵・写真を多用)(20名)③販売名(製品名)が紛らわしい(4名)④いろいろな種類の点眼確認表の提供(3名)6.その他の要望①製品に対する要望(用時溶解型,冷所保存品はなくす)(7名)②点眼補助具,識別性向上治具の開発(3名)———————————————————————-Page4398あたらしい眼科Vol.27,No.3,2010(120)(LV)の患者への対応が不十分であることや,勉強会,説明会開催や販売名(製品名)などの情報提供が医師以外のスタッフに対して十分に行われていないことへの不満が多く寄せられた.さらに,1回目のアンケート調査の結果より,「毎日の点眼を忘れない」を選択した理由と「毎日の点眼を忘れない」ための患者指導について記入方式により,同じ医療機関の個人にアンケート用紙を手渡し,即時に回収した.その結果,医師6名,看護師119名,薬剤師20名,視能訓練士8名より回答を得ることができた.1回目,2回目とも無記名での調査であり,2回目の回答者が1回目にすべて含まれるかは不明であった.「毎日の点眼を忘れない」を選択した理由については,効果を期待しているという内容が最も多く,75名いた.次いで点眼治療をしているという患者の意識や病識を重視しているという内容が64名いた.それ以外に,毎日の点眼が大前提であるという内容の回答が14名あった(表6).「毎日の点眼を忘れない」で行うための患者指導については,説明を工夫し充実させる内容が121名と最も多く,配布物を作成する(34名)ことや,周りの人の協力を得る(17名)という回答が寄せられた(表7).III考按今回のアンケート調査は日本眼科看護研究会の主導で行ったため,看護師と視能訓練士は十分なサンプル数が得られたが,実際に点眼指導を行う可能性がある薬剤師と医師のサンプル数は十分ではなかった.点眼治療が成功するためには患者への指導を十分に行う必要があるが,すべての職種において重要と考えている項目が一致する傾向がみられた.「毎日の点眼を忘れない」,「正確に眼の中に点眼する」,「眼や手指に点眼容器のノズルが触れない」,「1日の点眼回数」,「複数の点眼薬を点眼する時の点眼間隔」の5つの項目は点眼指導の際に必要不可欠であり,今回調査を依頼した医療機関においては点眼指導が適切になされていることを窺い知ることができる.なかでも,「毎日の点眼を忘れない」はどの職種においても最も重要であると考えられている.その理由として「効果を期待している」や,「毎日点眼をすることが大前提である」ということで選択している以外に,「点眼治療をしているという患者の意識や病識を重視している」という回答が多かったことは特筆すべきである(表6).また「毎日の点眼を忘れない」ための患者指導については「説明を工夫し充実させる」が最も多く,なかでも「患者の食事や入浴など生活スタイルに合わせて説明する」というものは,医療を中心に考える「コンプライアンス」とは様式が根本的に異なり,患者のライフスタイルに合わせた点眼治療を患者とともに模索するもので「アドヒアランス」に視点をおいた考えと言える.今回調査した多くの医療機関では「アドヒアランス」とういう概念が広く知られる以前より,点眼治療の「アドヒアランス」を高める取り組みがなされていたことを窺い知ることができた(表7).また,今回同時に施行した製薬メーカーへの要望の調査結果をみると,点眼指導を通して,われわれ医療の側が患者側に無理を強いていると痛切に感じていることがわかる2,3).そのなかには製薬メーカーに対して情報を発信することにより改善できる可能性があるものが存在し,製品に関連したも表7「毎日の点眼を忘れない」で行うための患者指導1.説明を工夫し充実させる121名・食事や入浴など生活スタイルに合わせて説明65名・病気を自覚して,点眼する必要性を理解するまで説明32名・時間を決めて説明10名・他14名2.配布物を作成34名・Check表を作成24名・パンフレットを作成10名3.家人の協力を得る17名表6「毎日の点眼を忘れない」が重要と考えて指導している理由1.効果を期待75名・不規則な点眼では治療効果が期待できない33名・点眼忘れは感染リスクが高くなる24名・有効濃度を維持して薬効を期待しているから13名・緑内障では点眼忘れで病状進行するため5名2.点眼治療をしているという意識や病識を重視64名・眼科の治療上点眼薬が重要なため51名・毎日の点眼を忘れず行うことで病識を維持できる11名・他2名3.毎日の点眼が大前提14名・点眼操作が確実でも,毎日の点眼行為が前提にあるので12名・毎日の点眼が前提にあり,医師が治療法を決めているため2名表5追加のアンケート調査の項目○あなたの職種は?【看護師・視能訓練士・薬剤師・医師・その他()】1.「毎日の点眼を忘れないこと」が多く回答あり,最も重要な項目とされていました.その理由は何でしょうか?自由記載でお願いします.2.毎日の点眼を忘れないためには,患者さんにどのような指導をされていますか?具体的に記入してください.———————————————————————-Page5あたらしい眼科Vol.27,No.3,2010399(121)のでは,「点眼をより容易にできるようにして欲しい」という要望と「製品を識別しやすくして欲しい」という要望の2つに大別できる.点眼を容易にするための要望としては,容器の硬さや形状の統一があげられる.すなわち,複数の点眼が必要な患者では1滴を確実に眼に落とすことを困難にしている原因と考えられているようである.その他,「袋からの出し入れが困難である」,「キャップの開閉が困難である」,「キャップが転がる」という不満もある.製品の識別に関連した要望をみると,「視覚障害者や高齢者を意識した製品設計がなされていない」と医療従事者が感じていることがわかる.視覚障害者はラベルの文字で製品を判別することが不可能であることは言うまでもないが,高齢者の多くは点眼薬の名前では製品を認識していない.このことに対する製薬メーカーの配慮が不足していると考えている医療従事者が,ラベルやキャップの色に言及したものと考えられる.さらに残量がわかりにくいなど製薬メーカーが改善すべき点を数多く指摘される結果となった.今回のアンケート調査を通じて,より良い点眼薬開発のためのアイデアが数多く得られたが,これらの情報を積極的に医療の側より製薬メーカーに伝えていくことにより,点眼治療の困難さを最小限にすることができると考えられる.今後看護師からも患者の生活環境を考慮した点眼指導について,積極的に製薬メーカーに情報発信していきたい.われわれ眼科医療従事者が点眼治療アドヒアランス向上を目指すとき,診療のさまざまな場面から患者との信頼関係を築き,点眼治療の重要性を認識できるように支援し,患者の生活に合った無理のない点眼方法を提案することが重要である.IV結論眼科領域では点眼は治療上不可欠である.そのためには医療従事者が患者に点眼の重要性について理解できるように説明することが必要である.その基盤には患者との信頼関係を深め,点眼に対するアドヒアランス向上を目指すことが重要である.患者に点眼の重要性が理解できても,点眼行為時に問題を生じている容器の硬さの統一や識別しやすい容器などに関しては医療現場では改善できないため,製薬メーカーへの情報発信の必要性が示唆された.謝辞:今回のアンケート調査に参加して下さいました日本眼科看護研究会会員の方々に心より感謝します.文献1)兵頭涼子,溝上志朗,川崎史朗ほか:高齢者が使いやすい緑内障点眼容器の検討.あたらしい眼科24:371-376,20072)青山裕美子:教育講座緑内障の点眼指導とコメディカルへの期待緑内障と失明の重み.看護学雑誌68:998-1003,20043)沖田登美子,加治木京子:看護技術の宝箱高齢者の自立点眼をめざした点眼補助具の作り方.看護学雑誌69:366-368,2005***

カルテオロール持続点眼液の使用感のアンケート調査

2008年5月31日 土曜日

———————————————————————-Page1(153)7290910-1810/08/\100/頁/JCLSあたらしい眼科25(5):729732,2008cはじめに緑内障は長期にわたって管理の必要な疾患であり,ほとんどの患者が点眼薬を使用している.点眼治療を有効にするためには,コンプライアンスが大変重要であり,コンプライアンスを高めるために,多くの調査,工夫がされてきている13).コンプライアンスを高める要因としては患者教育が大切である4,5)が,点眼薬の利便性,使用感も重要である.2007年7月より発売された,カルテオロール持続点眼液(ミケランRLA点眼液2%)(以下,MKLA)は1日1回の点眼でよく,持続化剤としてアルギン酸を用いている.そのため,従来のゲル製剤より使用感は良好とされている.今回,筆者らはMKLAの使用感や利便性についてアンケート調査を行ったので報告する.I対象および方法1.対象参加6施設で通院中の,眼圧の安定している緑内障および高眼圧症患者で,アンケート調査に同意の得られた117人〔別刷請求先〕湖淳:〒545-0021大阪市阿倍野区阪南町1-51-10湖崎眼科Reprintrequests:JunKozaki,M.D.,KozakiEyeClinic,1-51-10Hannan-cho,Abeno-ku,Osaka-city,Osaka545-0021,JAPANカルテオロール持続点眼液の使用感のアンケート調査湖淳*1稲本裕一*2岩崎直樹*3尾上晋吾*4杉浦寅男*5平山容子*6*1湖崎眼科*2稲本眼科医院*3イワサキ眼科医院*4尾上眼科医院*5杉浦眼科*6平山眼科QuestionnaireSurveyofGlaucomaPatients’ImpressionofLong-ActingCarteololOphthalmicSolutionJunKozaki1),YuichiInamoto2),NaokiIwasaki3),ShingoOnoue4),ToraoSugiura5)andYokoHirayama6)1)KozakiEyeClinic,2)InamotoEyeClinic,3)IwasakiEyeClinic,4)OnoueEyeClinic,5)SugiuraEyeClinic,6)HirayamaEyeClinicカルテオロール持続点眼液(ミケランRLA点眼液2%)(MKLA)は1日1回の点眼でよく,持続化剤としてアルギン酸を用いているため,粘稠性は軽減されている.今回,従来のb遮断薬あるいは炭酸脱水酵素阻害薬点眼液が投与されて安定している緑内障および高眼圧症患者117人について,MKLAに変更したときの使用感,利便性についてアンケート調査を行った.変更前後で視力,眼圧に有意差はなかった.カルテオロール点眼液(MK)から変更した群は39例で,89%が1回点眼のMKLAの方が便利と答え,97%がMKLAへの変更を希望した.マレイン酸チモロールのゲル製剤から変更した群は50例で,60%が差し心地が良いと答え,86%がMKLAの継続を希望した.全体ではコンプライアンスが良好な患者は82%で,MKLAに変更しても変わらないと答えた患者は56%であったが,78%は点眼回数が減ることを望んでいた.90%の患者がMKLAの継続を希望した.Long-actingcarteololophthalmicsolution(MKLA)needstobeadministeredonlyoncedaily,anditsviscosityislowerthantheconventionalsolution,thankstotheuseofalginicacidtoprolongitsaction.Aquestionnairesur-veyofuser’simpression,conveniencesetc.inregardtoswitchingfromconventionalophthalmicsolutionstoMKLAwasrecentlycarriedoutin117glaucomapatients.NeithervisualacuitynorintraocularpressureafterswitchingtoMKLAdieredsignicantlyfrompre-switchinglevels.Ofthegroupthatswitchedfromconventionalcarteololoph-thalmicsolution(MK)toMKLA(n=39),89%ratedMKLAasconvenientbecauseofitsonce-dailytreatment,and97%wishedtocontinuereceivingMKLA.OfthegroupthatswitchedfromtimololmaleategeltoMKLA(n=50),60%ratedMKLAasmorecomfortableand86%desiredtocontinuereceivingit.Overall,78%ofthepatientswel-comedthedecreaseindosingfrequency,and90%desiredtocontinuereceivingMKLA.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)25(5):729732,2008〕Keywords:カルテオロール持続点眼液,アルギン酸,アンケート調査,コンプライアンス,ゲル製剤.long-act-ingcarteololophthalmicsolution,alginicacid,questionnairesurvey,compliance,gel.———————————————————————-Page2730あたらしい眼科Vol.25,No.5,2008(154)して,無しが82%であった.Q2の1回点眼で点眼忘れは,少なくなるが44%,変わらないが56%,多くなるが0%であった.変更後のQ3の1回点眼は,便利が78%,変わらないが19%,便利でないが3%であった.Q4の差し心地は?に対して,良いが59%,良くないが10%,変わらないが31%であった.Q5のどちらが良いかに対して,前の方が良いが12%,どちらでもないが25%,MKLAの方が良いが63%であった.Q6の続けたいかに対して,“はい”が90%“いいえ”が10%であった.MKLAの継続に関しては,眼圧上昇で診察医が不適と判断した2人と希望のなかった12人を除き88%が継続となった.Q5の前の方が良いと答えた12%に比較し,Q6の続けたいかの質問に“いいえ”と答えたのが10%と減っているのは,使い心地は悪いが眼圧が下降したためMKLAの継続を希望したからである(表1).MKからMKLAへの変更は39人であった.変更前の視力は,0.91±0.29,眼圧は16.7±2.3mmHg,変更後の視力は0.90±0.30,眼圧は16.4±2.4mmHgで,視力,眼圧のいずれも有意差はなかった.アンケートでは,MKLA変更前のQ1の点眼忘れに対して,無しが87%であった.Q2の1回点眼で点眼忘れは,少なくなるが50%,変わらないが50%,多くなるが0%であった.変更後のQ3の1回点眼は,便利が89%,変わらないが8%,便利でないが3%であった.MKLAが便利でないと答えた患者は1例で,そのコメントは1日2回点眼の方が精神的に安心するとのことであった.Q4の差し心地は?に対して,良いが54%,良くないが10%,変わらないが36%であった.Q5のどちらが良いかに対して,MKの方が良いが8%,どちらでもないが20%,MKLAの方が良いが72を対象とした.男性は38人,女性は79人で,平均年齢は66.8±11歳であった.内訳は原発開放隅角緑内障50人,正常眼圧緑内障14人,閉塞隅角緑内障(レーザー虹彩切開術および白内障術後)8人,高眼圧症37人,および続発緑内障8人であった.なお,本研究はヘルシンキ宣言の趣旨に則り,共同して設置した,倫理審査委員会の承認を得て実施した.2.方法現在使用しているb遮断薬点眼あるいは炭酸脱水酵素阻害薬点眼液をMKLAに変更し,変更前および変更1カ月後に視力,眼圧などの検査を行い,患者にはコンプライアンス,差し心地,利便性,継続希望などについてアンケート用紙に記入してもらった.患者が継続の希望がない場合と診察医が不適と判断した症例は点眼を変更前にもどした.変更前の点眼は,従来の1日2回点眼のカルテオロール点眼液(ミケランR点眼液2%)(以下,MK)を単剤で使用していた症例は28人,他剤と併用していた症例は11人で合計39人であった.マレイン酸チモロールのゲル製剤(チモプトールRXE点眼液0.5%あるいはリズモンRTG点眼液0.5%)(以下,TMG)は,単剤で使用していた人は27人,他剤と併用していた人は23人で合計50例であった.その他は28人であった.II結果全体の117人では,MKLAに変更前の視力は0.93±0.24,眼圧は17.2±2.9mmHg,変更後の視力は0.92±0.25,眼圧は17.0±3.3mmHgと両方とも有意差はなかった.アンケートでは,MKLAに変更前のQ1の点眼忘れに対表1アンケート結果:MKLAに変更した全症例(n=117)Q1.点眼忘れ無し82%週1回14%週2回4%Q2.1回点眼で点眼忘れは?少なくなる44%変わらない56%多くなる0%Q3.1回点眼は便利78%変わらない19%便利でない3%Q4.差し心地は?良い59%良くない10%変わらない31%Q5.どちらが良い?前の方が良い12%どちらでもない25%今の方が良い63%Q6.続けたいか?はい90%いいえ10%表2アンケート結果:MKからMKLAに変更(n=39)Q1.点眼忘れ無し87%週1回13%週2回0%Q2.1回点眼で点眼忘れは?少なくなる50%変わらない50%多くなる0%Q3.1回点眼は便利89%変わらない8%便利でない3%Q4.差し心地は?良い54%良くない10%変わらない36%Q5.どちらが良い?前の方が良い8%どちらでもない20%今の方が良い72%Q6.続けたいか?はい97%いいえ3%———————————————————————-Page3あたらしい眼科Vol.25,No.5,2008731(155)まり,点眼は多くても我慢して守るが,できれば回数は少ない方がいいということであろう.差し心地についてMKからMKLAへの変更の群では,54%が良いと答えている.“しみない”との理由が最も多く,“霧視がない”“ねばつきがない”というのが続いた.また,10%が良くないと答えている.理由は“ねばつきを感じる”というのがほとんどであった.TMGからMKLAへの変更群では60%が良いと答えた.理由は“ねばつきがない”というのがほとんどで,“霧視がない”がつぎに多かった.良くないという答えは10%で,“ねばつき”“霧視”“しみる”というのが少数あった.点眼回数1日1回の利便性について,1日2回の方が安心感があるというコメントがあり,粘稠性については,“ねばつき”がある方が,入った感じがわかる,持続力を感じるというコメントもあった.多少の好みはあるものの,MKからMKLAへの変更群では97%,TMGからMKLAへの変更群では86%,全体では90%の患者がMKLAへの変更を希望していたことから,MKLAは緑内障患者の点眼治療のコンプライアンスやQOL(qualityoflife)を高めることができる有用な点眼液と思われた.文献1)塚原重雄:緑内障薬物療法とcompliance.眼臨79:349-354,19852)阿部春樹:薬物療法,コンプライアンスを良くするには.あたらしい眼科16:907-912,19993)佐々木隆弥,山林茂樹,塚原重雄ほか:緑内障薬物療法における点眼モニターの試作およびその応用.臨眼40:731-734,19864)古沢千晶,安田典子,中本兼二ほか:緑内障一日入院の実際と効果.あたらしい眼科23:651-653,20065)平山容子,岩崎直樹,尾上晋吾ほか:アンケートによる緑内障患者の意識調査.あたらしい眼科17:857-859,20006)高橋雅子,中島正之,東郁郎:緑内障の知識に関するアンケート調査.眼紀49:457-460,19987)仲村優子,仲村佳巳,酒井寛ほか:緑内障患者の点眼薬に関する意識調査.あたらしい眼科20:701-704,20038)小林博,岩切亮,小林かおりほか:緑内障患者の点眼状況.臨眼60:43-47,2006%であった.Q6の続けたいか?に対して,“はい”が97%,“いいえ”が3%であった(表2).MKLAの継続に関しては,診察医が不適と判断した症例がなかったため,97%が継続となった.TMGからMKLAへの変更は50例であった.変更前の視力は0.93±0.21,眼圧は17.8±3.6mmHg,変更後の視力は0.93±0.23,眼圧は17.7±4.2mmHgで,視力,眼圧のいずれも有意差はなかった.アンケートでは,MKLA変更前のQ1の点眼忘れに対して,無しが82%であった.Q3の1回点眼は,便利が67%,変わらないが31%,便利でないが2%であった.Q4の差し心地は?に対して,良いが60%,良くないが10%,変わらないが30%であった.Q5のどちらが良いかに対して,TMGの方が良いが14%,どちらでもないが36%,MKLAの方が良いが50%であった.Q6の続けたいか?に対して,“はい”が96%,“いいえ”が14%であった(表3).MKLAの継続に関しては,眼圧上昇のため診察医が不適と判断した1例と希望のなかった7例を除き,42例84%が継続となった.III考按全体のコンプライアンスは82%であった.諸家68)の報告でも80%前後であるが,塚原1)は面接の方法によっても差があると述べている.コンプライアンスは1日2回点眼より,1回点眼の方が良好になるものと予想されたが,50%以上で変わらないという答えであった.これは,仲村ら7),小林ら8),森田ら9)も点眼薬剤数が増えてもコンプライアンスは変わらないか,むしろ向上していると報告しているように,点眼回数の減少はコンプライアンスの向上には必ずしも寄与しない,ということかもしれない.従来のカルテオロール点眼液であるMKから同主成分で持続型のMKLAへの変更では89%の患者が1日1回点眼の利便性を望んでいた.全体でも78%であった.小林ら10)も80%以上の患者が点眼回数の減少などの利便性の向上を希望している,と述べている.また,徳川ら11),佐々田ら12)も0.5%マレイン酸チモロールとゲル製剤を比較して,1日1回点眼という利便性の優位性を述べている.つ表3アンケート結果:TMGからMKLAに変更(n=50)Q1.点眼忘れ無し82%週1回12%週2回6%Q2.1回点眼で点眼忘れは?少なくなる─変わらない─多くなる─Q3.1回点眼は便利67%変わらない31%便利でない2%Q4.差し心地は?良い60%良くない10%変わらない30%Q5.どちらが良い?前の方が良い14%どちらでもない36%今の方が良い50%Q6.続けたいか?はい86%いいえ14%———————————————————————-Page4732あたらしい眼科Vol.25,No.5,2008(156)11)徳川英樹,大鳥安正,森村浩之ほか:チモロールからチモロールゲル製剤への変更でのアンケート調査結果の検討.眼紀54:724-728,200312)佐々田知子,永山幹夫,山口樹一郎ほか:チモロールゲル製剤の比較.あたらしい眼科18:1443-1446,20019)森田有紀,堀川俊二,安井正和:緑内障患者のコンプライアンス,点眼薬の適正使用に向けて.医薬ジャーナル35:153-158,199910)小林博,岩切亮,小林かおりほか:緑内障患者の点眼薬への意識.臨眼60:37-41,2006***