監修=大橋裕一連載⑬MyboomMyboom第13回「西村知久」本連載「Myboom」は,リレー形式で,全国の眼科医の臨床やプライベートにおけるこだわりを紹介するコーナーです.その先生の意外な側面を垣間見ることができるかも知れません.目標は,全都道府県の眼科医を紹介形式でつなげる!?です.●は掲載済を示す連載⑬MyboomMyboom第13回「西村知久」本連載「Myboom」は,リレー形式で,全国の眼科医の臨床やプライベートにおけるこだわりを紹介するコーナーです.その先生の意外な側面を垣間見ることができるかも知れません.目標は,全都道府県の眼科医を紹介形式でつなげる!?です.●は掲載済を示す自己紹介西村知久(にしむら・ともひさ)美川眼科医院私は,平成4年に佐賀医科大学(現佐賀大学医学部)を卒業して,同大学眼科に入局いたしました.その後,日本赤十字社和歌山医療センターで当時部長を務めておられた田中康裕先生(現日本眼科医会理事)のご指導を受けましたが,そのときの兄弟子が前回の小堀朗先生です.大学院では,病理学教室で角膜再生の研究を行いました.その後は,大学や関連病院で硝子体手術の研鑽を積み,平成20年より現在の美川眼科医院(佐賀市)に勤務しています.臨床のmyboom1;「眼科内視鏡」平成11年頃より本格的に硝子体手術を始めましたが,そのときに眼科内視鏡を使い始めました.平成22年からは宮崎市の鳥井秀雄先生が設立された眼科内視鏡研究会に北九州市の冨士本一志先生らとともに参加させていただき,ファイバーテック社とともに眼科内視鏡の開発や内視鏡のパラメータ設定などを行っています.昨年,内視鏡本体とモニターの間に設置する新しい画像解析装置(iSBOARD)が発売され,25ゲージ硝子体手術などのMIVS(小切開硝子体手術)でも快適に内視鏡を使用することができるようになりました.過去に内視鏡を使ったことのある先生も,まだ内視鏡を使ったことのない先生もぜひ試していただきたいと思います.眼科内視鏡研究会のホームページ(www.soert.com)は「眼科内視鏡」で検索してもらうと見つかります.ホームページトップでサンプル画像を閲覧できますが,会員になると内視鏡硝子体手術の基本操作やさまざまな内視鏡手術の(107)0910-1810/13/\100/頁/JCOPY動画が閲覧できます.また,不定期ですが眼科内視鏡ウエットラボを行い,眼科内視鏡の普及に努めています.臨床のmyboom2;「電子カルテ」現在勤務している美川眼科医院は,平成21年に入院設備のある新医院を建設しましたが,その1年前より準備を進めて,新医院開院と同時に電子カルテの導入を行いました.当院の電子カルテはニデック社のNAVISCLを使用しています.看護部門,検査部門,受付・クラーク部門に分けて必要な要望をまとめて,定期的にニデック社と会議を行っています.当初は入院ベッド管理の機能や検査に必要なテンプレートがなかったりしましたが,追加や改善を行ってもらい,現在は多くの問題が解決されています.今後も人為的なミスを予防して,スピーディーかつ正確な診療を行うために,電子カルテのシステムを進化させていきたいと考えています.また,この電子カルテに連結した統計分析システムも使用しています.このシステムにより,患者さんの待ち時間の解析や医師別の診療行為の集計を行うことができ,さらに効率のよい診療を行えるように対策を行っています.臨床のmyboom3;「トーリックIOL」当院ではわたくし以外にも,美川優子医師,樋田太郎医師が白内障手術を行っています.同じ大学出身で同じような環境で手術のトレーニングを受けたので,手術の方法がほとんど同じです.そのため,交代でマーキングができることもあり,早期よりトーリック眼内レンズ(IOL)を導入しています.当院ではトーリックカリキュレータで該当する患者さんには基本的にトーリック眼内レンズを使用しており,約3割の使用頻度となっています.当院での手術成績については,学会やセミナーなどで発表を行っていますが,同じタイプの非球面レンズと比べて,裸眼視力のみならず矯正視力も向上する結果となっており,高齢者においても有効なレンズであることあたらしい眼科Vol.30,No.2,2013241〔写真1〕「鍋島」の杜氏飯盛直喜さんとが確認されています.プライベートのmyboom;「マチとムラを繋ぐ運動」眼科の先輩に誘われて,5年前より「マチとムラを繋ぐ運動(グリーンツーリズム)」というイベントに家族で参加しています.このイベントは佐賀県鹿島市にある富久千代(ふくちよ)酒造の社長で杜氏の飯盛直喜(いいもりなおき)さんが始められたもので(写真1),マチに住む子供達にムラでいろいろな体験をしてもらおうという活動です.年に4回開催されており,まず6月には酒米の田植えと干潟遊び(写真2),7月にはクワガタなどの虫取りや魚釣りなどの川遊びを行います.9月には自分達で植えた酒米の稲刈りと野菜を収穫し(写真3),みんなでバーベキューを楽しみます.翌年2月には精米した酒米を日本酒に仕込む作業を体験させてもらいます.そして,5月になると1年間の活動で出来上がった日本酒が1本もらえるという,大人にも子供にも魅力的なイベントです.毎年参加することで子供達の成長を感じることができ,普段は教えられないことを体験させることができます.興味がある方は富久千代酒造のホームページ(www.nabeshima-saga.com)をご覧ください.富久千代酒造が造っている日本酒は「鍋島」という銘柄で発売されていますが,最近は東京などの遠方からも「鍋島」ファンがこのイベントに参加されるようになりました.また,この「鍋島」は数年前から雑誌に取り上げられたり,さまざまな品評会で賞を取ったりすることが多くなっていました.InternationalWineChallenge(IWC)という世界最大級のワイン品評会がありますが,2007年からは日本酒の品評会が新設され,国外最大級の日本酒品評会となっています.昨年は,そのIWCの242あたらしい眼科Vol.30,No.2,2013〔写真2〕鹿島市の干潟公園でのガタ遊び〔写真3〕家族や眼科の後輩達と稲刈り日本酒部門のすべてのカテゴリーのなかの1番である“ChampionSake”にこの「鍋島・大吟醸」が選ばれました.この賞は「鍋島」を愛する僕たちだけでなく,佐賀県全体にとっても大きな話題となりました.ただ一つ残念なことは,大好きな「鍋島」が世界的に有名になってしまい,入手がちょっとむずかしくなったことです.年末には今年の新酒を飲ませていただきましたが,なかなかの出来栄えで今年も楽しい年になりそうです.次回のプレゼンターは福岡県の坂本英久先生(さかもとひでひさ眼科)です.同世代で5年前よりNextGenerationWorkshopという九州若手硝子体研究会で一緒に活動してきました.たいへん手術が上手でセクシーな先生です.よろしくお願いします.注)「Myboom」は和製英語であり,正しくは「Myobsession」と表現します.ただ,国内で広く使われているため,本誌ではこの言葉を採用しています.(108)