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眼科医のための先端医療62.アトピー素因と遺伝子多型研究

2006年2月28日 火曜日

———————————————————————-Page1あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006???0910-1810/06/\100/頁/JCLS全ゲノム上の体系的患者対照相関研究近年,遺伝子と疾病の関わりの研究は,遺伝子変異(頻度1%未満:rarevariants)により発症が規定される遺伝病の研究から,commondiseasesの発症が遺伝子多型(頻度1%以上:commonvariants)の研究に移行しつつあります.それにあわせて,遺伝子多型の検出方法もマイクロサテライトマーカーを使用した連鎖解析法から,ゲノム上でより高密度に存在する一塩基多型(SNP)のタイピングを用いた患者対照相関研究が主流になり,国際ハップマッププロジェクト1)の進行と商業ベースのタイピング法の進歩による全ゲノム領域にわたる体系的患者対照相関研究が,いよいよ現実味を帯びてきました.日本でも理化学研究所遺伝子多型センターから,いくつかのcommondiseasesに対する体系的患者対照相関研究の結果が発表されています2,3)が,本当に信頼性の高い患者対照相関研究を成し遂げることは非常に困難な作業です.現時点で信頼性十分と考えられる相関研究のガイドラインが,最近HumanMolecularGene-tics誌上にまとめられており,参考になります4).眼科領域のcommondiseasesと遺伝子多型研究2005年4月のScience誌上で3報の加齢黄斑変性症(AMD)に対する遺伝子多型研究が相次いで発表されました5~7).これらはすべて1番染色体上にあるcomple-mentfactor?遺伝子上の402番目のアミノ酸置換を伴う遺伝子多型(rs1061170)とAMD発症との相関を示した研究ですが,このうちの一報は,体系的患者対照相関研究法を用いて結果を出しています5).今後,全ゲノム領域をカバーする体系的患者対照相関研究,それに続くハプロタイプ地図および候補領域ゲノムの再シークエンスを用いた精密な疾患関連遺伝子多型の同定が研究の主流になることを示した好例と思います.アトピー素因と遺伝子多型アトピー素因(高免疫グロブリンE血症)は,多くの疾病の発症に関与していることから1980年代から数多くの遺伝子多型研究の対象となってきました.ごく最近,理化学研究所遺伝子多型センターで施行された日本人アトピー性皮膚炎患者(AD)を対象にした患者対照相関研究の結果から,Th2細胞(ヘルパー2型T細胞)の機能的マーカー分子であるST2をコードする??????遺伝子のプロモーター上の遺伝子多型とAD発症との間(59)◆シリーズ第62回◆眼科医のための先端医療監修=坂本泰二山下英俊松田彰(京都府立医科大学眼科学教室)アトピー素因と遺伝子多型研究図1ヒトマスト細胞におけるST2遠位プロモーター・レポータージーンアッセイ??????遺伝子プロモーター領域にある-26999Aアレルはアトピー性皮膚炎発症の危険因子である(相対危険度1.86)が,??????遺伝子転写誘導能が-26999Gアレルと比べ2倍高いことがレポータージーン解析で示された.(文献8より許可を得て転載).**———————————————————————-Page2???あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006に強い相関が検出され,その機能的な意義も明らかになりつつあります(図1)8).遺伝子多型と疾病との間の相関が認められるということは,その多型が疾病発症の危険度に影響を与えるマーカーであるということを示しているにすぎず,機能的役割の解明はエクソン上のナンセンス変異などの場合を除き,多大な労力を要することが多いのです.イントロン上にある多型に関してはその意義の解析はさらに困難ですが,遺伝子の発現調節に関与している例も報告されており,より効率的な解析方法の確立が模索されているのが現状です.アトピー関連眼合併症の遺伝子多型解析筆者自身は,アトピー素因に合併する白内障,網膜?離,春季カタル,アトピー性角結膜炎といった病態に焦点をしぼり遺伝子多型解析を進めています.アトピー素因の強弱とこのような眼科的合併症の発症との間には相関がみられないことも多く,アトピー素因の遺伝的研究と同時に個々の疾病に関して着実な検討を積み重ねていくことが重要です.実際に現在施行しているプレリミナリーな検討の結果から考えると,アトピー素因に影響を与えている遺伝子多型と眼合併症の発症に影響する多型が異なる可能性が示唆されています.また,アトピー素因に合併する網膜?離およびアトピー性角結膜炎に春季カタル様の結膜増殖変化を認めることが多いといった日本特有の現状を,人種間の遺伝的多様性・環境因子との相互作用といった観点から検討することも大切です.最後に遺伝子多型研究における3S筆者は遺伝子多型研究において3つのSが大切であると考えています.それは,Sample(患者さん,健常対照ボランティアの定義・診断をいかに正確にするか),Strategy(どのような戦略で遺伝子多型を検出し,その多型の意義を分子生物学,生化学,免疫学,構造生物学などあらゆる分野の手法を用いて解析できるか),Spon-sor(この手の研究はとにかく,お金と時間がかかりますし,成果が出るという保証もありません)の3つです.人と情報のネットワークが大切です.今後,10年のうちに遺伝子多型研究の方法論はさらに進化するものと考えられます.イギリスおよび日本では数十万人のゲノムを収集し,体系的に疾患と遺伝子多型の相関を解析するプロジェクトが進行しており,commondiseasesの予防,病態解明の強力な手段となりそうです.文献1)InternationalHapMapConsortium:Ahaplotypemapofthehumangenome.??????437:1299-1321,20052)OzakiK,OhnishiY,IidaAetal:FunctionalSNPsinthelymphotoxin-alphagenethatareassociatedwithsuscepti-bilitytomyocardialinfarction.?????????32:650-654,20023)SuzukiA,YamadaR,ChangXetal:Functionalhaplo-typesofPADI4,encodingcitrullinatingenzymepeptidyl-argininedeiminase4,areassociatedwithrheumatoidarthritis.?????????34:395-402,20034)FreimerNB,SabattiC:GuidelinesforassociationstudiesinHumanMolecularGenetics.?????????????14:2481-2483,20055)KleinR,ZeissC,ChewEYetal:ComplementfactorHpolymorphisminage-relatedmaculardegeneration.????????308:385-389,20056)HainesJL,HauserMA,SchmidtSetal:Complementfac-torHvariantincreasestheriskofage-relatedmaculardegeneration.???????308:419-421,20057)EdwardsAO,RitteR3rd,AbelKJetal:ComplementfactorHpolymorphismandage-relatedmaculardegener-ation.???????308:421-424,20058)ShimizuM,MatsudaA,YanagisawaKetal:FunctionalSNPsinthedistalpromoterofST2geneareassociatedwithatopicdermatitis.?????????????14:2919-2927,2005(60)***———————————————————————-Page3あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006???■「アトピー素因と遺伝子多型研究」を読んで■今回は松田彰先生による“commondiseasesの遺伝子診断研究”の展望をわかりやすく解説していただきました.ヒトゲノムプロジェクトの成果により塩基配列がすべて明らかになり,ヒト遺伝子総数は約3万個(いろいろな推計がありますが)といわれています.種々の遺伝子変異に伴う疾患の原因遺伝子の同定法は戦略的に行うことができるようになりました.基本的には変異をもつ家系がきちんと解析できれば原因遺伝子を突き止めることができます.しかしこのような戦略ではcommondiseasesの遺伝子変異をみつけることは多くの場合できません.糖尿病や高血圧がその代表であり,一部の遺伝子変異に基づく疾患を除くと多くの患者さんではそのような変異を見出すことができません.このような疾患の遺伝子診断にSNPs(松田先生の本文を参照)を用いることが現在,大きな期待とともに全世界で研究が急速に進展しております.これを可能にしたのが,遺伝子配列の同定の高速化,DNAチップなどのアレイ技術およびその情報を処理するバイオインフォーマティクスの進歩など,多くの技術革新が急速にみられることです.臨床検査として少量の血液を検査機関に送ることで,臨床家は煩雑な分子生物学的な研究手技から開放されて結果のみを受け取ることができるようになってきています.現段階でわれわれ臨床医に求められることは,遺伝子多型が疾患の病態にどのように関連しているのか,病態生理上意義があるのかというようなさらに高度な判断です.松田先生も述べておられますが,遺伝子多型がみつかった段階で分子生物学的に病態上の意義を検証すること,そして,環境因子など他の因子との関連を検証し,遺伝子多型が疾患診療上どれくらいの寄与があるのかを見きわめることです.さらに,遺伝子多型は人種差がかなり大きいようですので,日本人の診療をするわれわれは日本人で検証する必要があります.これは疾患の実態をよく知っている臨床医がやらなければならないことです.このように松田先生が示しておられるように,遺伝子医学研究において臨床医の行うべき仕事はかなり大きいことになります.これにより遺伝子研究の結果を盲目的に信じ込んでとんでもない診療を行うことを防ぎ,社会的に真に有益な医療を提供することができると考えます.山形大学医学部視覚病態学山下英俊(61)☆☆☆

新しい治療と検査シリーズ158.Wavefront LASIK

2006年2月28日 火曜日

———————————————————————-Page1あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006???0910-1810/06/\100/頁/JCLS?バックグラウンドLASIK(laser???????keratomileusis)は精度や安全性が高く,現在屈折矯正術の主流であるが,ときに夜間の見え方などの視力の質が低下するといった問題がある.このように視力の質に影響を与えるのは高次収差(high-erorderaberration)と考えられている.近年,高次収差を術前に測定し,術後にその増加をなるべく起こらないように,あるいはもとから存在する高次収差を少しでも減らすようにレーザーを照射する方法,wavefrontLASIKが開発された1~3).?新しい治療法の原理中心窩に投影した光線が眼底で反射して射出光となる場合,収差が存在しなければ射出光の位相は揃って理想の波面(平面)と一致する.一方,不正乱視などのため収差が存在すると,射出光の位相がずれて不揃いな波面となる(図1).一般に屈折異常と称される球面成分(近視,遠視)と円柱成分(乱視)は低次収差,それ以外の不正成分を高次収差という.収差を測定解析する波面センサーのなかで代表的なものはHartmann-Shack方式波面センサー(図2a)で,射出光を等間隔に並んだ多数のmicrolensarrayを通過させ,位相のずれをarrayを結ぶ格子の歪みとしてとらえる.この像をコンピュータ解析し,マップ画像表示することができる(図2b).このデータをエキシマレーザー各社固有のプランニングソフトに移し,レーザーの照射データを作成する.?使用方法(適応と実際)基本的にはすべてのLASIK症例に適応となる.ただし,高次収差を除去する分,通常のLASIKよりも角膜切除量がやや多くなるため,角膜の厚さが薄い症例ではできないこともある.また,もともとの高次収差がそれほど大きくない眼では,術後の高次収差量や視機能が従来のLASIKと比較して差がないことから,当院では,術前高次収差がある程度高い例に積極的にwavefront新しい治療と検査シリーズ(57)158.WavefrontLASIKプレゼンテーション:戸田郁子南青山アイクリニックコメント:大鹿哲郎筑波大学臨床医学系眼科図2b収差の解析マップ収差のない眼収差のある眼眼外に出ると平面波になる波面形状が不整図1波面と収差収差があると射出光は位相のずれた不正波になる.網膜水晶体角膜ビームスプリッター1mmレーザービーム波面収差のイメージMicrolensArray図2a収差計(波面センサー)の原理———————————————————————-Page2???あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006LASIKを推奨している.手術方法は従来のLASIKと変わりないが,wavefrontLASIKでは,プランニングソフトのシミュレーションマップと同じ位置に同じ形で照射をすることが必要であるため,従来のLASIKよりもさらにレーザーと患者のアラインメントが重要である.個々の眼の収差に合わせたオリジナル照射パターンであるので,予定照射位置からずれてしまえば逆に新たな収差を作り出すリスクがある.検査時の座位からレーザー照射時の仰臥位になると,頭の回転や眼球の回旋,さらに術中の眼球運動などによって,シミュレーションの位置からずれる可能性があるので,torsionerrordetec-tionsystemやeyetrackingの装備は必要不可欠である.さらに収差測定時とレーザー照射時では瞳孔中心のずれが起こることがあり,この補正ができるシステムも必要である.また,収差計および瞳孔径によって測定値が異なるため,術前後の比較評価などでは同一の器械でかつ同瞳孔径で測定することが重要である.?本法の利点WavefrontLASIKが開発された当初は視力3.0や4.0の「スーパービジョン」が期待されたが,現在は,そこまでのポテンシャルはないと考えられている.ただし,従来の方法と比較すると,術後の高次収差の増加がwavefrontLASIKでは抑制できる(図3).特に術前の高次収差が0.4?m以上になると,術前よりも高次収差が少なくなる例もあるため,術前高次収差0.4?m以上の眼にはwavefrontLASIKは特にメリットがあると考えている.また,従来のLASIK後にみられる術後数カ月間のコントラスト感度の低下もwavefrontLASIKではほとんどないことがわかっており,術後の視機能の改善に有効であると考えられる.文献1)KohnenT,BuhrenJ,KuhneCetal:Wavefront-guidedLASIKwiththeZyoptix3.1systemforthecorrectionofmyopiaandcompoundmyopicastigmatismwith1-yearfollow-up:clinicaloutcomeandchangeinhigherorderaberrations.?????????????111:2175-2185,20042)VenterJ:Wavefront-guidedLASIKwiththeNIDEKNAVEXplatformforthecorrectionofmyopiaandmyopicastigmatismwith6-monthfollow-up.??????????????21(5Suppl):S640-S645,20053)JabburNS,Kra?C:Wavefront-guidedlaserinsituker-atomileusisusingtheWaveScansystemforcorrectionoflowtomoderatemyopiawithastigmatism:6-monthresultsin277eyes.???????????????????????31:1493-1501,2005(58)術前術後**p<0.05:WavefrontLASIK:従来のLASIK0.00.20.40.60.81.0収差(μm)図3LASIK術前後の高次収差WavefrontLASIKでは収差の増加が抑制される.?本方法に対するコメント?従来の屈折矯正手術は,球面値や円柱値といった「低次収差」の矯正のみに焦点を当てていたが,波面解析の導入により,「高次収差」にも関心が向けられるようになった.「高次収差への関心」には二つの側面があり,分けて考える必要がある.一つは,手術によって高次収差が増えてしまうこと,その増加が矯正量に相関することが明らかとなったことにより,強度の屈折矯正は避けるべきと考えられるようになったことである.また収差と視機能の関係という問題にも目が向けられるようになった.二つめは,手術によって高次収差も矯正しよう,あるいは増加を抑えようという術式,wavefrontLASIKの登場である.理論的に大変優れた方法論であることは間違いない.しかしこれは,当初期待されたほどの効果をあげているとは言い難い.不正乱視眼の治療は別にして,通常症例における臨床的な視機能には従来法と大きな違いはみられず,高次収差の矯正より,まず低次収差の矯正が重要という事実が再確認されたということであろう.このあたりは,白内障手術における屈折誤差と高次収差の関係に似ている.とはいえ,wavefrontLASIKに伴って開発・導入された回旋・眼球運動追尾システムの効果は絶大であり,この点で屈折矯正手術が大いに進歩したことは間違いない.

眼感染症:塗抹鏡検

2006年2月28日 火曜日

———————————————————————-Page1あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006???0910-1810/06/\100/頁/JCLS●塗抹・鏡検の意義感染症診療での塗抹鏡検の意義は,初期治療の方針決定,および治療方針の変更に際しての判断材料にある.1.初期治療方針の決定眼感染症での初期治療は,その症例の視力予後に少なからず影響する.特異的な病歴と典型的な臨床所見があれば,治療方針の決定に迷わないが,実際は判断に迷う症例が少なくない.細菌の分離培養には24~48時間必要であり,菌の同定まで数日かかることが多い.真菌やアメーバはさらに時間を要することがある.嫌気性菌や淋菌では,培養そのものが容易ではない.つまり,多くの症例で分離培養の結果を待たずして初期治療方針を決定しなければならない.その判断材料として,最も迅速に得られ,かつ有用なものが塗抹鏡検像といえる.もし塗抹鏡検で得られた情報と,後に分離培養で得られた情報に食い違いがある場合,検体の性状や症例の治療経過にもよるが,原則として前者を重視して治療方針を検討すべきである.塗抹鏡検で有用な情報が得られないときは,病歴と臨床像で方針を決め,後に分離培養の結果を考慮して治療方針の再検討をすることになる.2.治療方針の変更治療経過が長期にわたる場合,途中で治療方針の変更を検討せざるを得ないことがあるが,その際も塗抹鏡検の情報は有用である.もし標的微生物が誤っていた場合,経過途中で塗抹鏡検すれば,それを捉えられる可能性がある.菌交代現象を臨床像から判断することは困難だが,鏡検では判断できることがある.●塗抹鏡検のコツと落とし穴1.塗抹方法スライドグラスに検体を塗布し,しばらく風乾する.厚みのある検体は,脱水・脱色不良となり染色性のばらつきの原因になるので,滅菌済みのスパーテルかメスで薄く引き延ばす.風乾後エタノールで脱水固定し,各種染色方法に従う.2.染色方法通常は,ディフ・クイック?染色とグラム染色(ファイバーG?セット)を施行するのがよい.ディフ・クイック?染色はわずか20秒弱でギムザ染色相当の像が得ら(55)眼感染症セミナー─スキルアップ講座─●連載○33監修=大橋裕一井上幸次33.塗抹鏡検江口洋徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部視覚病態学分野感染症診療での検体の塗抹鏡検は最も古典的な検査だが,新たな診断技術が台頭してもその迅速性ではいまだに群を抜いており,特異度も高い.日常診療ではとかく敬遠され,検体をすぐに分離培養しがちだが,培養では起炎微生物が検出されるとは限らない.感染症では塗抹鏡検像に基づいた必要最小限の薬剤使用が理想である.図1好酸球のディフ・クイック?染色像エオジン染色同様,好酸性顆粒が赤色に染色される.図2フルオロキノロン耐性????????????????結膜炎患者の眼脂染色グラム染色で,多核白血球への菌体の取り込み像がある.図3コンタクトレンズケース内保存液のファンギフローラY?染色像??????????がアップルグリーンに染色されている.———————————————————————-Page2???あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006れる.好酸球顆粒が染色され(図1),感染症とアレルギーの鑑別が可能なので,感染症であることが明らかな場合を除いて,グラム染色と併用するとよい.おおむね,この2種の染色法で症例の鑑別は可能だが,ウイルス感染を疑う場合は単染色も有用である.その場合も,必ずグラム染色を併用する.蛍光顕微鏡があり,真菌感染を疑う場合は,ファンギフローラY?染色を,ウイルス感染やクラミジア感染を疑う場合は,各種蛍光抗体法による染色をする.3.判定方法100倍か200倍でオリエンテーションをつけた後,400倍と油侵1,000倍で精査する.グラム染色の良し悪しは,人体由来組織がグラム陰性に染まることから判断できる.細菌や真菌感染の場合,多核白血球を見つけた後,その近傍を油侵1,000倍で観察すると菌を検出しやすい.多核白血球への菌体の取り込み像(図2)があれば,臨床的にはそれが起炎菌だと考えてよい.眼科領域で検出される細菌や真菌でおもなものは,光学顕微鏡レベルでの形態とグラム染色性(表1)について,つねに頭に入れておく必要がある.ウイルス感染の場合,リンパ球優位の像が得られる.蛍光抗体法での染色では,陰性が赤色に,陽性が鮮やかなアップルグリーンに染色される(図3).●コロニーの塗抹鏡検も忘れずに分離培養でコロニー形成を確認した場合,培地を検査機関へ提出する前に,コロニーを染色し鏡検すべきである.その理由は,分離培養で得られた情報が,塗抹鏡検のつぎに迅速で,かつ信頼できる治療方針決定のためのエビデンスとなる可能性がある.さらには,自らの鏡検像の判定能力が向上するからである.検体中の残?物と微生物を見間違わないために,常日頃から自ら検体を塗抹鏡検し,判定能力の向上に努める必要があるが,最も効率よく微生物を観察できるのは,分離培養で得られたコロニー染色である.均一な形態の微生物を間違いなく観察できるので,微生物の検出能力を向上させる格好の学習材料といえる.コロニー染色の際,培地に形成されたコロニーの色調や大きさや臭い,血液寒天培地であれば溶血の有無などを一緒に観察し,後に得られる結果と照らし合わせてみるとよい.おもに細菌培養でいえることであるが,培養条件が一定であれば,属によって形成されるコロニーの形態が均一なので,慣れるとコロニーを見ただけでおおざっぱな属の推定が可能になる.文献1)小栗豊子:感染症の迅速検査としての塗抹検査.臨床微生物検査ハンドブック,p8-18,三輪書店,20052)MahonCR,ManuselisG:Useofcolonialmorphologyforthepresumptiveidenti?cationofmicroorganisms.Text-bookofDiagnosticMicrobiology,p312-325,WBSaunders,Philadelphia,2000■コメント■塗抹鏡検は感染症の診断に古くから広く用いられている検査法であるが,筆者も述べているように迅速性・特異性にすぐれた方法で,今も臨床上の価値は低下しておらず,蛍光抗体法などの導入でさらにその有用性が高まっている.ただ,まったくの初心者だと何をみているかわからないので,特異性も何もないということになってしまうことから,やはり日頃から自分で塗抹鏡検を行って目を養っておく必要がある.その点で筆者の推奨しているコロニー鏡検は非常によい訓練になると思われる.鳥取大学医学部視覚病態学井上幸次(56)表1おもな細菌・真菌の光学顕微鏡レベルでの形態とグラム染色性細菌・真菌の種類形態と特徴グラム染色性ブドウ球菌ほぼ球形,直径0.5~1.5?m,ブドウの房状陽性肺炎レンサ球菌球形または卵円形,直径0.8~1.0?m,双球菌陽性コリネバクテリウム属菌0.3~0.8×1~8?mの桿菌,時にこん棒状陽性緑膿菌0.5~0.8×1.5~5.0?mの桿菌,両端が鈍な円形陰性淋菌腎形またはそら豆形,直径0.6~1.0?m,双球菌陰性モラクセラ菌約1.0×2.0?mの桿状または直径0.6~1.0?mの球状陰性インフルエンザ菌0.3~0.5×0.5の小桿菌,多形態性陰性カンジダ酵母型では3~5?mの円形ないし卵円形陽性アスペルギルス二分岐性真性菌糸陽性

緑内障:緑内障における前房容積(ペンタカムRによる解析)

2006年2月28日 火曜日

———————————————————————-Page1あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006???0910-1810/06/\100/頁/JCLSペンタカム?(オクルス社)はScheimp?ugカメラの原理を利用した多機能型3D前眼部解析測定装置である(図1).ペンタカム?はギリシャ語で5(ペンタ)から由来するが,実際本装置は5つの機能を有する.すなわち,Scheimp?ug画像,前房の3D解析,水晶体(白内障)のデンシトメトリー,パキメトリー,角膜形状解析である.(53)●連載○68緑内障セミナー監修=東郁郎岩田和雄68.緑内障における前房容積(ペンタカム?による解析)結城賢弥大竹雄一郎慶應義塾大学医学部眼科ペンタカム?(オクルス社)はScheimp?ugカメラの原理を利用した多機能型3D前眼部解析装置である.ペンタカム?は約2秒間という短時間に前房容積,前房深度,隅角角度などの前房の状態を定量的に測定することができ,閉塞隅角緑内障のスクリーニングなど,さまざまな病態の把握に有用であると期待される.図1ペンタカム?の外観右が撮影部であり,左が操作用のラップトップパソコンである.他の前眼部解析装置に比較すると設置に必要なスペースは少ない.暗室座位にて測定し,測定時間は約2秒間である.固視追跡カメラを有しており固視がある程度不良でも撮影は可能である.図23Dスキャンの撮影図解Scheimp?ugカメラが眼球周囲を回転し0?から180?の範囲でSchei-mp?ug画像を撮影する.それにより中心部に測定ポイントが集中する.最大25,000点を測定することができる.図3白内障のScheimp?ug画像とデンシトメトリーScheimp?ug画像を解析することにより角膜や前房の状態を定量的に測定する.右は角膜,水晶体のデンシトメトリーである.デンシトメトリーにより白内障の進行を数値としてとらえることができる.図4各測定点における前房深度前房深度,角膜曲率半径などを各測定点ごとに表示することも可能である.———————————————————————-Page2???あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006ペンタカム?は患者の瞳孔サイズと固視状態を監視する中心カメラと,回転しながら角膜や前眼部の撮影をするScheimp?ugカメラを内蔵しており,0~180?の角度で回転しながら前眼部を撮影する(図2,3).約2秒間で最大25,000ポイントを測定し,前房容積,任意の点における前房深度,角膜厚,角膜前面ならびに後面の曲率半径,屈折力などを計測する(図4).アジアにおいては,原発閉塞隅角緑内障(primaryangle-closureglaucoma:PACG)が他地域に比較して頻度が多く重要な失明原因となっている1).わが国においても,PACGの頻度は開放隅角緑内障(open-angleglaucoma:OAG)には及ばないものの,いったん発症すれば重篤な視機能障害を生じる急性疾患であるため,そのスクリーニングと予防が重要であると認識されている2).これまでのPACGのスクリーニングとしては超音波AモードやScheimp?ug画像による前房深度の測定などが試みられ3,4),最近ではSPAC(scanningperiph-eralanteriorchamberdepthanalyzer)による周辺隅角深度測定なども期待されている5).筆者らはペンタカム?を用いてOAG17例33眼とPACG4例7眼の前房容積,前房深度を比較した.OAG眼の平均前房容積は141.55±43.97mm3,前房深度は2.69±0.46mm,PACG眼の平均前房容積は66.40±7.12mm3,前房深度は1.75±0.19mmであり,PACG眼で有意に前房容積,前房深度が少なかった.また,筆者らはOAG眼において散瞳により前房深度だけでなく前房容積も約10%程度増加することを報告した(第59回日本臨床眼科学会).ペンタカム?は約2秒間という短時間に前房容積,前房深度,隅角角度などの前房の状態を定量的に測定することができ,PACGのスクリーニングだけでなく,さまざまな病態の把握に有用であると期待される.文献1)AllinghamRR,DamjiK,FreedmanSetal:Puppillary-blockglaucomas.Shields?TextbookofGlaucoma,5thed,p217-234,Lippincott・Williams&Wilkins,Philadelphia,20052)ThomasR,ParikfR,MuliyilJetal:Five-yearriskofprogressionofprimaryangleclosuretoprimaryangleclo-sureglaugoma:apopulation-basedstudy.??????????????????????81:480-485,20033)NolanWP,BaasanhuJ,UranchimegDetal:ScreeningforprimaryangleclosureinMongolia:arandomisedcon-trolledtrialtodeterminewhetherscreeningandprophy-lactictreatmentwillreducetheincidenceofprimaryangleclosureglaucomainaneastAsianpopulation.???????????????87:271-274,20034)AungT,NolanWP,MachinDetal:Anteriorchamberdepthandtheriskofprimaryangleclosurein2EastAsianpopulations.???????????????123:527-532,20055)KashiwagiK,AbeK,TsukaharaS:Quantitativeevalua-tionofchangesinanteriorsegmentbiometrybyperipher-allaseriridotomyusingnewlydevelopedscanningperiph-eralanteriorchamberdepthanalyzer.???????????????88:1036-1041,2004(54)☆☆☆表1OAG眼とPACG眼の前房容積,前房深度OAG眼PACG眼前房容積(mm3)141.55±43.9766.40±7.12p<0.0002前房深度(mm)2.69±0.461.75±0.19p<0.0003

屈折矯正手術:Epi-LASIKの現状

2006年2月28日 火曜日

———————————————————————-Page1あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006???0910-1810/06/\100/頁/JCLSエキシマレーザーを使用した屈折矯正手術は,PRK(photorefractivekeratectomy),LASEK(laseras-sistedsubepitherialkeratectomy),LASIK(laser???????keratomileusis)など,その手技手法に工夫がなされ,技術の進歩とともにその安全性と安定性を確立してきた.現在,手術手技の主流はLASIKであるが,フラップ作製に伴う合併症はいまだ皆無ではなく,また角膜厚と屈折量の関係より,角膜が薄い症例や強度の近視では適応から外れることがある.今まではこれらの症例に対しtPRK(transepitherialphotorefractivekeratectomy)やLASEKを行ってきたが,LASIKに比較すると,術後早期の裸眼視力や術後の疼痛などの面で劣るところがあった.これらの症例に対し筆者らは昨年より新たに登場したEpi-LASIKを行っている1,2).Epi-LASIKは,epikeratomeを用いて角膜上皮フラップを作製し,Bow-man膜より直接レーザー照射を行い,再度フラップを戻す手術方法である.この上皮フラップには角膜上皮基(51)●連載○69屈折矯正手術セミナー監修=木下茂大橋裕一坪田一男69.Epi-LASIKの現状中井義典稗田牧バプテスト眼科クリニックEpikeratomeを用いた新しい屈折矯正手術Epi-LASIKを施行した術後早期の印象と,現在使用可能な各社のepikeratomeの使用経験について述べる.現状のEpi-LASIKは,当初期待されたように,LASIKに取って代わる手技には至っていない.術後早期の裸眼視力や術後の疼痛などにおいてはこれまで行われてきたtPRKやLASEKと類似した経過をみており,今後新しい手術手技の開発と術後長期の観察が望まれる.表1各種epikeratomeの特徴Norwood/EyecareGebauer/VisiJetMoriaAMO名称CenturionSESEpiLiftEpi-KAmadeusⅡセパレーターPMMAステンレスステンレスプラスチックOscillationrate(rpm)9,000~12,0005,000~20,00015,00011,000以上速度(mm/sec)0.5~3.00.4~3.00.5~3.51.5以下リングサイズ(mm)9.0,10.08.5,9.0,9.5,10.08.5,9.5,10.08.5,9.0,9.5,10.0ヒンジ位置鼻側鼻側鼻側鼻側PMMA:ポリメチルメタクリレート.図1CenturionSES(Norwood/Eyecare)図2EpiLift(Gebauer/VisiJet)図4AmadeusⅡ(AMO)図3Epi-K(Moria)———————————————————————-Page2???あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006底膜が残されており,これが上皮フラップの生着を促し,炎症や疼痛を抑制するとされている.tPRKと比べると,正確に上皮のみを除いた状態で屈折矯正のためのレーザー照射を開始するため,より術後の球面収差の増加を減らすことができると考えられる.また上皮フラップはepikeratomeによって機械的に作製されるため,LASEKで懸念されるようなアルコールによる角膜障害も考えられない.Epi-LASIKに使用できるepikeratomeは現在3種類が発売されており,各社の特徴は表1のようになっている.Centurion(Norwood/Eyecare)(図1)は,最も早くアメリカでFDA(食品医薬品局)の認可を得た機種で,フラップ作製時に強い吸引圧がかからないため,フラップの伸びが少ないようである.切除速度が速く,通常のLASIKで使用するマイクロケラトームと比べて時間的に違和感が少ない.またヘッドが小さく扱いやすい印象がある.EpiLift(Gebauer/VisiJet)(図2)は当院ではじめに使用した機種である.他機種に比べてややフラップが薄い印象がある.そのためかフラップの伸びがやや大きく,レーザー照射後フラップを戻す際に,これの処置に工夫がいるようである.Epi-K(Moria)(図3)の特徴は,切除速度を3段階に変化させるところにある.低スピードで切除をはじめ,途中から速度を上げていく.時間はかかるが見ていて安心感がある.この機種のみヘッドがディスポーザブルになっている.AmadeusⅡ(AMO)(図4)はまだ臨床での使用経験はない.現状でのEpi-LASIKは,上皮フラップの生着を一部では認めるものの(図5),術後早期の裸眼視力や術後の疼痛についてはLASIKのようにはいかず,上皮の修復までに要する日数や術後上皮下混濁(haze)の出現についても,これまで行ってきたtPRKに類似した経過をみており,術後の点眼も長期間必要である.今後上皮フラップの生着について取り扱いにさらに工夫が必要であろう.文献1)PallikarisIG,NaoumidiII,KalyvianakiMIetal:Epi-LASIK:comparativehistologicalevaluationofmechanicalandalcohol-assistedepithelialseparation.???????????????????????29:1496-1501,20032)PallikarisIG,KalyvianakiMI,KatsanevakiVJetal:Epi-LASIK:preliminaryclinicalresultsofanalternativesur-faceablationprocedure.???????????????????????31:879-885,2005(52)図5Epi-LASIK術後3日の角膜所見☆☆☆

眼内レンズ:完全嚢内固定2枚アクリル眼内レンズ間血管新生

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———————————————————————-Page1あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006???0910-1810/06/\100/頁/JCLS症例は68歳,女性.右眼の白内障手術目的にて当院を紹介された.眼軸長15.81mmの小眼球で,正視化眼内レンズ(IOL)度数はSTK/T式で50.0D.5.5mm光学径アクリルIOL(アクリソフ?MA30BA,日本アルコン)の20.0Dと30.0Dを?内固定した.術後,紹介医にてフォロー中,約3年弱(33カ月)で血管新生を伴うIOL光学部間の後発白内障を認めた(図1,2).再び当院紹介となったが,新生血管は瞳孔領中心に及んでおらず,何ら自覚的訴えがなかったので,とりあえず経過観察とした.その約3カ月後に新生血管は破綻性出血をきたし,前置IOLの後面は均一な凝固血で覆われたため(図3),止むなく前置IOLを摘出した.本症例では,初回白内障手術時に浅前房を伴う全周虹彩後癒着を認めたため,術中に12時部の全幅虹彩切開と再縫合を行っている.IOL摘出の再手術時に術野を確保するため,同じ場所を再切開したが,このとき,虹彩(49)德田芳浩井上眼科病院眼内レンズセミナー監修/大鹿哲郎234.完全?内固定2枚アクリル眼内レンズ間血管新生短眼軸長眼で,2枚のアクリル眼内レンズを完全?内固定したところ,オプティクス間に血管新生をきたした症例を経験した.図1IOL間新生血管スリットの直接法で,IOL間の膜様増殖物と10時から3時に向かう太い新生血管が観察できる.図2IOL新生血管徹照法による観察.血管を複数本認めるが,瞳孔領中央部には及んでいない.図3破綻性出血前置IOLの後面に赤黒い無構造物があり,それより後方は透見不能.———————————————————————-Page2???あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006(00)裏面と前?切開縁の強い癒着を認め,さらにその癒着?離によって,前?切開縁裏面のドーナツ状線維性増殖膜と虹彩裏面とに連続性があることが判明した(図4).従来,前?切開縁後面のドーナツ状線維性増殖は通常の白内障例でもよくみられる現象であり,アクリルIOL間の上皮増殖もすでに複数の報告がある1,2).しかし,IOL間への新生血管増殖にまで至った症例の報告はいまのところみあたらない.本症例では短眼軸長眼で前?虹彩間距離が狭いという状況に加えて,2枚のIOLを完全?内固定したため,前?と虹彩裏面が術後も接触したままとなっていた.前?切開径は術後の瞳孔径よりも大きいので,術後に発生する前?裏面の水晶体上皮線維性増殖膜と近接した虹彩裏面との間に,組織学的な連続性が発生したものと推定した.新生血管はこの線維性増殖膜を足がかりとして前?裏面から?内に侵入し,さらにそこに連続性をもったIOL光学部間上皮増殖組織(IOL間後発白内障)に伸展したものと考えられる.アクリルIOLの2枚目を挿入する場合,光学部間後発白内障を防ぐために,あえて?外に固定するという選択もあるが,本症例のように前眼部構造がきわめて狭い症例で?外に固定すると,虹彩への接触による炎症惹起や虹彩の前方移動による隅角の狭細化(いずれ前癒着による閉塞)などが懸念される.1枚で40~60Dを超えるIOLも理論的には作製可能であるが,ほとんど需要がなく度数が増すほど収差も強くなるとの理由でメーカーは対応していない.しかし,本症例のように特注のハイパワーIOLが必要な症例ほど,眼軸長が短く前眼部構造も小さいことを考えれば,収差と採算性を犠牲にしても,そういうIOLがあることが望ましいと考える.文献1)GaytonJL,AppleDJ,PengQetal:Interlenticularopaci?-cation:clinicopathologicalcorrelationofacomplicationofposteriorchamberpiggybackintraocularlenses.???????????????????????26:330-336,20002)SpencerTS,MamalisN,LaneSS:Interlenticularopaci?-cationofpiggybackacrylicintraocularlenses.???????????????????????28:1287-1290,2002図4増殖性組織の広がり前?と虹彩裏面が接触.かつ,前?縁は瞳孔縁より外側.a:虹彩後面組織,b:前?切開縁裏面増殖組織,c:?赤道部からIOL光学部間への増殖組織の3者が連絡することで新生血管の伸展が起こり得たと推定される.aaccbb

コンタクトレンズ:コンタクトレンズによる視力補正(3)-定期検査時における視力補正-

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———————————————————————-Page1あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006???0910-1810/06/\100/頁/JCLS定期検査で視力測定を行った際に前回の結果と異なることがある.患者が見え方の悪さを訴える場合にはコンタクトレンズ(CL)の度数を変更しなければならないが,その原因を明らかにすることが大切である.●CL処方時の屈折検査CL処方時には調節が入らない正確な自覚的屈折値が求められるが,現実にはむずかしい.その結果,不適切な度数のCLを処方することがある.特に,近視眼の場合,患者が使用していた眼鏡やCLが過矯正であることが多い.図1に示す症例は,他覚的屈折検査(オートレフラクトメータによる検査)では両眼とも-5.25~-5.50Dの近視と-0.50Dの乱視であったが,雲霧法による自覚的屈折検査では両眼とも-4.50Dの近視であった.患者が使用している眼鏡は1カ月前に眼鏡店で購入したもので,眼鏡による視力は両眼とも1.5であったが,1.00Dの過矯正であった.患者には眼鏡の度が合っていないことを十分に説明したうえで,やや低矯正ぎみにソフトコンタクトレンズ(SCL)を処方したが,2週間後の定期検査ではSCLはまだ両眼とも0.50Dの過矯正であったため再処方した.●CLの汚れ,乾燥に伴う視力変化CLの表面が汚れていたり乾燥したりすると,レンズの光学性が低下して十分な矯正効果が得られないことがある.表1に示す症例は,初診時に2週間頻回交換SCLを処方したが,6カ月の定期検査に来院したときに両眼の視力低下を訴えた.実際に検査すると両眼とも0.6~0.7で,-0.25~-0.50Dの追加矯正で1.2の視力が得られたが,レンズを洗浄して再度視力検査をすると,1.2の視力が得られた.患者にはレンズケアの指導と人工涙液の頻回点眼の指導を行った.平成12年2~4月の3カ月間に当院を受診したディスポーザブルSCL,および2週間頻回交換SCLの装用者3,921名に対して,前回の受診時と3カ月後の定期検査でどう視力とレンズ度数が変化したのかを調べたところ,視力が低下したものが34.5%,視力がアップしたものが20.1%,視力が変化しなかったものが45.4%であった.レンズの洗浄や新しいレンズによる再検査をし(47)植田喜一ウエダ眼科コンタクトレンズセミナー監修/小玉裕司渡邉潔糸井素純TOPICS&FITTINGTECHNICS260.コンタクトレンズによる視力補正(3)─定期検査時における視力補正─表1レンズの汚れが原因で視力低下を生じたと思われる症例初診:頻回交換型SCL処方VD=0.3(1.2×SCL)8.7mm/-0.50D/14.0mmVS=0.4(1.2×SCL)8.7mm/-0.50D/14.0mm6カ月後:両眼の視力低下VD=(0.6×SCL)(1.2×SCL-0.50D)VS=(0.7×SCL)(1.2×SCL-0.25D)?SCL洗浄後VD=(1.2×SCL)VS=(1.2×SCL)?レンズケアの指導?人工涙液の点眼を指導図1使用している眼鏡による矯正が不適切であったためSCLの度数を変更した症例———————————————————————-Page2???あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006(00)て実際に度数の変更をしたものは,8.4%ときわめて少ないことがわかった.●角膜形状変化に伴う視力変化CLの装用によって角膜形状が変化することがある.したがって,オートレフラクトメータで屈折値をみるだけでなく,オートケラトメータで角膜乱視の変化をみることも大切である.角膜形状の変化はビデオケラトスコープで観察すると詳細な情報を得ることができる.特に,ハードコンタクトレンズ(HCL)の装用者は角膜形状が大きく変化することがあるので,十分な観察が必要である(図2).角膜形状の変化に伴って涙液レンズが変化した結果,HCLによる視力が変動することがある(図3).●CLの形状変化に伴う視力変化CLを長時間装用するとレンズの形状が変化することがある.表2はHCLを処方して1年後に眼精疲労を訴えて来院した近視の患者である.右眼のHCLは1.50Dの過矯正であった.処方時のベースカーブは角膜形状に対してパラレルなもの(7.85mm)を選択したが,計測すると8.15mmと0.30mm(6段階)扁平化していた.角膜形状はほとんど変化していなかったため,このHCLを装用すると涙液レンズは-0.25×6=-1.50Dとして働き,結果的に+1.50Dの過矯正になっていたわけである.CLの形状変化にも注意を要する.安易な検査で単純に屈折異常が変化したと判断して,不適切な度数のレンズを再処方しないようにしなければならない.患者の見え方が変化した原因を明らかにして,適切な対応を図ることが求められる.調節の問題で見え方が悪いようであれば,日にちを変えて,改めて屈折検査を行うか,調節麻痺剤の点眼による屈折検査を行って,適切なレンズ度数を選択する必要がある.表2長期装用に伴うHCLの形状変化により,過矯正の状態になった症例初診:HCLの装用を希望VD=(1.0×HCL)7.85mm/-6.25D/8.8mmVS=(1.0×HCL)7.85mm/-5.50D/8.8mm1年後:眼精疲労VD=(1.2×HCL)(1.2×HCL+1.50D)8.15mm/-6.25D/8.8mmVS=(1.0×HCL)7.85mm/-5.50D/8.8mmHCLのBCが7.85mmから8.15mmに扁平化したことにより,涙液レンズが-1.50Dに変化し,その結果1.50Dの過矯正となった.図2HCLの装用に伴う角膜形状変化を生じた症例a:装用前,b:装用24日後.ab図3角膜形状変化に伴う涙液レンズの変化HCLと角膜がパラレルな関係であるときは涙液レンズは0Dとして働くが,角膜曲率半径が0.10mm(2段階)扁平化すると,涙液レンズは+0.50D(2段階)として働く.

強膜化角膜

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———————————————————————-Page1あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006???0910-1810/06/\100/頁/JCLS(45)加治優一筑波大学臨床医学系眼科写真セミナー監修/島﨑潤横井則彦261.強膜化角膜図1強膜化角膜の前眼部所見生下時より片眼の角膜が白濁していた.眼圧は正常.角膜はびまん性に混濁し,強膜との境界は不明瞭となっている.電気生理学的には網膜機能は保たれていたが,視刺激遮断性弱視,廃用性斜視,眼振を認める.虹彩の色が透見される血管侵入本来の角膜と強膜の境界と考えられるところ図2図1のシェーマ図3強膜化角膜のUBM所見Descemet膜の反射が減弱している.前房は浅く,虹彩は萎縮性であり,隅角の発達異常も示唆される.図4限局性の強膜化角膜限局性の強膜化角膜(peripheralsclerocornea)を両眼性に認めた症例.視軸の透明性は保たれているので,視機能には大きな問題はない.———————————————————————-Page2???あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006(00)強膜化角膜(sclerocornea)は,角膜実質が強膜様の組織と置き換わることにより混濁を生じる先天異常である.強膜化角膜の病態はいまだ明らかではない.胎生7週ごろに,角膜組織と強膜組織への分化がはじまるが,その発生異常によると考えられる.●眼所見角膜全体が混濁するtotalsclerocornea(図1,2)から,角膜周辺部の一部が混濁するperipheralsclerocornea(図4)まで程度はさまざまである.細隙灯では,混濁した角膜のなかに強膜から続く血管が観察される.Pali-sadesofVogt(POV)を見出すことは困難であるが,上皮だけは結膜と置き換わっていないようである.●合併症強膜化角膜は以下のようなさまざまな眼・全身合併症をもつことがある.角膜:扁平角膜,小角膜,Descemet膜~内皮の異常,posteriorembryotoxon.前眼部:無虹彩,虹彩萎縮,隅角発達異常(図3),Axenfeld症候群,Rieger症候群.眼球:コロボーマ,小眼球,緑内障,弱視,斜視,眼振.全身:Dandy-Walker症候群,17q-10q転位,Wolf症候群(4p-)など.強膜化角膜は,角膜にとどまらず,より広範な発生異常における所見の一つと考えることができる.また,上記のようなさまざまな合併症をもつことにより,視力予後は悪い.●診断特徴的な角膜所見により診断は比較的容易である.眼内の透見が困難なことが多いために,角膜以外の合併症の有無の検出にはUBM(ultrasoundbiomicroscope)が便利である.先天性の角膜混濁を生じるという点で,先天緑内障や先天遺伝性角膜内皮変性症も鑑別にあげられる.角膜は浮腫性の肥厚ではないこと,輪部に近いほど混濁が強いこと,強膜より続く血管が侵入していることより鑑別できる.●病理角膜の深層側およそ2/3の角膜実質の薄葉構造は乱れ,コラーゲン線維の間隔が大小不同となっている.Descemet膜は菲薄化している.角膜内皮細胞も変性している.不思議なことに,角膜上皮は結膜と置き換わっていないようである.ただし,Bowman層は認められない.●治療法・予後角膜混濁が視軸にかかっていない場合や片眼性の場合には積極的な治療は行わず,審美的な観点から虹彩つきソフトコンタクトレンズあるいは義眼を装用させる.両眼性で角膜全体が混濁している場合には,全層角膜移植術の適応となることがある.概して視力予後は不良である.

時の人

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———————————————————————-Page1あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006???0910-1810/06/\100/頁/JCLS名古屋大学医学部眼科学教室は現在,名古屋大学大学院医学系研究科頭頸部・感覚器外科学講座眼科学と改称されているが,120年余の伝統と実績を誇る.本眼科学教室の第11代の教授として,寺崎浩子先生が平成17年7月に就任された.寺崎先生は昭和55年3月に金沢大学医学部卒業後,同年4月に名古屋大学医学部眼科学教室へ入局された.昭和59年3月,名古屋大学大学院(錐体機能の心理物理学的研究)を修了,糖尿病網膜症患者の青錐体系機能についての研究で学位を取得された.昭和59年10月に静岡済生会病院に勤務され,同63年3月まで多数の眼内レンズ手術を行い,また硝子体手術を手がけられた.昭和63年4月に名古屋大学医学部助手として帰局,平成3年7月に名古屋大学医学部附属病院講師となられた.この頃から多数の重症例の硝子体手術に取り組まれ,平成4年日本網膜硝子体学会において「内視鏡手術」について特集講演を行われた.平成9年4月にはハーバード大学客員講師,6月からボストンに留学して,「網膜電気生理の研究」をされる一方,当時難手術といわれていた「未熟児網膜症の硝子体手術」に一層の研鑽を積まれた.平成10年9月には名古屋大学医学部眼科学助教授に昇進され,多数の硝子体手術を手がけるなかで,網膜機能との関係に注目した研究に従事された.平成11年10月には,国の「大学院重点化」により,名古屋大学大学院医学研究科感覚器障害制御学の教授となられた.平成13年の日本眼科学会総会において,田野保雄教授の座長のもと,硝子体の病態生理というテーマにおいて,「硝子体手術における形態と機能の関わり」という題で宿題報告を行われた.その頃から,多数例の加齢黄斑変性に対する手術をはじめとした治療に従事され,現在その網膜機能の研究と新しい治療開発の研究を続けておられる.さらに,平成17年12月には,日本網膜硝子体学会において「黄斑治療─機能・形態評価か(43)らのメッセージ」という題で特別講演をされた.*寺崎先生は大学を卒業される時に,名古屋大学では手術や臨床を活発にやっていると聞いておられ,それに憧れて名古屋大学に入られたとお伺いした.入局から大学院を卒業されるまでは,黄斑疾患(変性)を色覚や心理物理学的に解析することがご専門の故市川宏教授に指導を受けられた.その後,眼科学教室は粟屋忍教授と助教授の三宅養三先生の2本の柱で教室は運営されていたといわれ,その粟屋先生に当時第一線の病院に出ておられた寺崎先生は帰局を強く勧められたとのことである.寺崎先生のご専門である黄斑変性や網膜の生理学的研究,小児眼科を基盤とした臨床は,入局以来過ごしてきた伝統ある教室のテーマを継いだものであると自負されておられる.また,前任の三宅養三教授がそれまで基礎系の教室に頼っていた分子生物学的研究を眼科学教室の中に立ち上げられた.さらに,寺崎先生が感覚器制御学の教授に就任されてからは,画像診断の研究にも力を入れ,現在,教室の研究の柱は,網膜電気生理,分子生物,画像,小児眼科,角膜の5グループとなっている.*寺崎先生は,信条というなどたいそうなものではありませんがと謙遜されつつ,患者さんを大切にし,治療に際しては自分と同じように患者さんにも理解してほしいので,一生懸命説明し,治療の選択は患者さんや家族にできるだけ任せるようにしているとおっしゃる.研究は臨床に根づいたものを基本にしつつ,基礎研究もいずれ臨床研究の礎となると思うので,積極的に推進したい,と抱負を述べられた.最後に,よき臨床医,外科医であるための寺崎先生流のpolicyをもっておられ,医師として当たり前と思う事柄を,教室の忙しい先生方に受け入れてもらえるかどうか,ちょっぴり不安を述べられた.人の時名古屋大学大学院医学系研究科頭頸部・感覚器外科学講座眼科学教授寺??崎??浩??子?先生

術中合併症に対する眼内レンズ挿入

2006年2月28日 火曜日

———————————————————————-Page10910-1810/06/\100/頁/JCLSり,おもに本稿ではもともと他に疾患をもたない白内障手術時に合併症を生じた際の,IOL挿入の是非についてevidence-basedmedicine(EBM)の観点から,文献的考察を行う.I研究目的白内障手術の術中合併症発生後の,IOL挿入の利点と問題点についてEBMの観点から評価する.II研究方法1.分析対象文献白内障術中合併症について検討された論文について幅広く検索することを目的として,医学中央雑誌Web版Ver.3(以下,医中誌)およびMedlineを用いて検索をはじめに白内障手術が超音波水晶体乳化吸引術+眼内レンズ挿入術(PEA+IOL)になり久しい.各種術式・機器などの進歩により,安全に手術を行うことに加えて,視覚の質すなわちqualityofvision(QOV)が問われるようになっている.手術を受ける患者の期待も高いこのような状況では,水晶体摘出のみだけでは白内障の手術を施行したとはいえないようになっている.しかし,臨床の場ではさまざまな理由で眼内レンズ(IOL)の挿入が困難な場合や,挿入時に合併症をひき起こす場合など,通常どおりにIOL挿入を続行可能か否か判断に苦慮するときがある.そこで,過去の報告をもとに術中合併症に遭遇した場合のIOL挿入の適応について考証する.疾患のある症例に対しての白内障手術については他稿に譲(35)???*TakuyaShiba:東京慈恵会医科大学眼科学教室〔別刷請求先〕柴琢也:〒105-8461東京都港区西新橋3-19-18東京慈恵会医科大学眼科学教室特集●眼内レンズの適応を再考証するあたらしい眼科23(2):173~180,2006術中合併症例に対する眼内レンズ挿入????????????????????????????????????????????????????????????????????????????柴琢也*表1検索に用いたキーワード医学中央雑誌Medline検索に用いたキーワード(早期穿孔)and(白内障)(early-perforation)and(cataract)(前?切開)and(白内障)(capsulorhexis)and(cataract)(後?破損)and(白内障)(posterior-capsule-rupture)and(cataract)(創口熱傷)and(白内障)(thermal-burn)and(cataract)(虹彩断裂)and(白内障)(irisrupture)and(cataract)(Zinn小帯断裂)and(白内障)(zonular-rupture)and(cataract)(インジェクター)and(眼内レンズ)(injector)and(intraocular-lens)(眼内レンズ挿入)and(合併症)(intraocular-lens-implantation)and(complication)(Descemet膜?離)and(白内障)(Descemet?s-membrane)and(cataract)医学中史雑誌は左側の,Medlineは右側のキーワードを用いて文献検索を行った.———————————————————————-Page2???あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006行った.医中誌は1983~2004年までの文献を,Med-lineは1980~2004年までの英語の文献を検索対象とした.検索に用いたキーワードを表1に示す.検索に用いたキーワードは,白内障手術時のIOL挿入前の各過程〔1.創口作製時(早期穿孔),2.前?切開時(前?切開失敗),3.水晶体摘出時(後?破損,創口熱傷,虹彩断裂,Zinn小帯断裂),4.IOL挿入時(インジェクターによる合併症,Descemet膜?離)〕の代表的なものである.しかし,実際の手術では必ずしも特定の過程のみで生じ得ないことをお断りしておく.さらに,上記検索で得られた文献のうちタイトル,抄録から判断して,明らかに本研究の目的と異なると考えられる文献は除外した.2.分析方法対象文献から,術中合併症が生じた症例に対して,IOL挿入を行った術後予後について比較検討した.III結果医中誌およびMedlineによる各キーワードの検索文献数を表2に示す.このなかより,白内障手術中合併症後のIOL挿入について述べている文献について報告する.1.早期穿孔医中誌(キーワード:早期穿孔,白内障)およびMed-line(キーワード:early-perforation,cataract)の検索結果では,計7編の文献が検索されたが,その後のIOL挿入について述べたものはなかった.2.前?切開Medline(キーワード:capsulorhexis,cataract)の検索結果では,5編の文献がIOL挿入について述べていた.Haighらは,連続環状?切開(continuouscurvilinearcapsulorrhexis:CCC)の切開縁に亀裂が入った症例の術後経過を報告しているが,亀裂部位に対してIOLの位置を慎重に決めれば術後に問題は生じないとしている1).AssiaらやWassermanらは,それぞれ白内障手術の既往のある死亡摘出眼のIOLの固定状況についての報告をしている2,3).これによると,前?切開縁に亀裂が入った症例にIOLを?内固定した場合も,瞳孔領からレンズ光学部が外れることはなかったとしている.HansenらやMasketは,小さすぎる前?切開では術後に前?収縮をきたすことがあるとしているが,そのことがIOL挿入の禁忌になるとはしていない4,5).3.後?破損医中誌(キーワード:後?破損,白内障)およびMed-line(キーワード:posterior-capsule-rupture,cataract)(36)表2検索文献数医学中央雑誌Medlineキーワード検索数キーワード検索数(早期穿孔)and(白内障)5(early-perforation)and(cataract)2(前?切開)and(白内障)200(capsulorhexis)and(cataract)531(後?破損)and(白内障)97(posterior-capsule-rupture)and(cataract)82(創口熱傷)and(白内障)4(thermal-burn)and(cataract)5(虹彩断裂)and(白内障)1(irisrupture)and(cataract)0(Zinn小帯断裂)and(白内障)20(zonular-rupture)and(cataract)17(インジェクター)and(眼内レンズ)10(injector)and(intraocular-lens)31(眼内レンズ挿入)and(合併症)200(intraocular-lens-implantation)and(complication)235(Descemet膜?離)and(白内障)8(Descemet?s-membrane)and(cataract)101キーワードごとの検索文献数を表示する.キーワードにより検索文献数が異なるが,医学中史雑誌とMedlineで同様の傾向であった.———————————————————————-Page3あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006???の検索結果では,それぞれ6編および4編の文献がIOL挿入について述べていた(表3).永本らは,後?破損をきたした場合は,残余水晶体?の支持能力が十分であると判断される際に限っては,IOL挿入を行っても術後合併症は少なく,視力予後も良好であるとしている6).?胞様黄斑浮腫(CME)の発生率は,後?破損後にIOL挿入を行わなかった症例よりも,IOL挿入を行った症例のほうが低いとのことである.佐藤らは,後?破損をきたした場合は,残留核,皮質,脱出硝子体の処理を適切に行えば,IOL挿入を行ってもCMEの発生が52眼中3眼で生じているものの,他に重篤な合併症を認めていないとしている7).高瀬らは,後?破損をきたした症例に,経毛様体扁平部水晶体切除術と硝子体切除術とを行った後にIOL挿入を行った2症例について報告している8,9).術後最良視力を得るまでの期間は,術中合併症をきたさなかった症例に比べて数日遅延する傾向があったが,それ以外に重篤な術後合併症はきたさなかったとしている.鬼塚らは,後?破損をきたした症例に,前部硝子体切除を行った後にIOLを?外固定した11眼について報告している.これによると,全症例ともに術後視力は術前に比べて2段階以上改善しており,重篤な合併症はきたさなかったとのことである10).Yapらは,後?破損をきたした症例の術後経過を報告している.術後早期には角膜浮腫,眼圧上昇などを生じたとしている.しかし,IOLを挿入していても術中に適切な処置が行われていれば,平均26カ月後まで経過を追っても重篤な術後合併症はみられないとのことである11).原らは,後?破損をきたした症例に,IOL挿入を行った54眼中1眼にIOLの硝子体への落下を認めたと報告している12).しかし,その詳細については述べられていない.また,後?破損を生じた後にIOL挿入を行った症例と,術中合併症を生じなかった症例間の術後予後に差を認めないとのことである.Changらは,後?破損をきたした症例に対して,粘弾性物質を毛様体扁平部より注入して,水晶体の硝子体(37)表3後?破損についての文献の比較著者眼数術操作についての記載術後視機能についての記載問題点についての記載永本ら6)15眼内レンズ挿入の条件1.後?破損と前?の亀裂がつながっているのが1カ所以内2.Zinn小帯断裂が60?以内術後視力0.8以上眼内レンズ挿入群75.0%眼内レンズ非挿入群42.9%?胞様黄斑浮腫(CME)1/15眼佐藤ら7)52硝子体カッターを用いて前部硝子体の切除を行う術後視力は全例術前より改善CME3/52眼高瀬ら8,9)2経毛様体扁平部水晶体切除術と硝子体切除術を行う術後視力1.0術後最良視力を得るまでの期間が3~4日延長鬼塚ら10)11硝子体カッターを用いて前部硝子体の切除を行う術後視力は全例術前より改善硝子体が創口に嵌頓3/11眼瞳孔偏位1/11眼眼内レンズ偏位2/11眼Yapら11)44硝子体カッターを用いて前部硝子体の切除を行う長期予後は良好術後早期のみ角膜浮腫26/44眼原ら12)58術後視力は合併症のない症例と同様眼内レンズ硝子体中落下1/54眼Changら13)8粘弾性物質を毛様体扁平部より注入して硝子体への核落下を防止しながら水晶体や前部硝子体を行う術後視力0.5以上重篤な術後合併症なしOlsenら14)23重篤な術後合併症なしChanら15)155硝子体カッターを用いて前部硝子体の切除を行う前房レンズ挿入に比べて後房レンズのほうが視力予後が良い後?破損後にIOL挿入を行っても予後は総じて良好であるとの報告が多かった.———————————————————————-Page4???あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006腔内への落下を防ぎながら,水晶体や前部硝子体の処理を行う方法を報告している13).その後に引き続いてIOL挿入を行い,最低18カ月以上の経過観察を行っているが,重篤な術後合併症は認めなかったとしている.Olsenらは,白内障手術の1.6%の症例に後?破損を認めたとしている14).その後IOL挿入を行っているが,そのことが術後合併症の発生に寄与するとはしていない.Chanらは,後?破損をきたした症例の早期経過について報告している15).それによると,術後視機能が損なわれる要因の一つに前房レンズ挿入をあげているが,後房レンズに関しては前房の脱出硝子体の処理などを確実に行えば術後経過は良好とのことである.4.創口熱傷医中誌(キーワード:創口熱傷,白内障)およびMed-line(キーワード:thermal-burn,cataract)の検索結果では,計9編の文献が検索されたが,その後のIOL挿入について述べたものはなかった.5.虹彩断裂医中誌(キーワード:虹彩断裂,白内障)では1編の文献が検索されたが,その後のIOL挿入については述べていなかった.6.Zinn小帯断裂医中誌(キーワード:Zinn小帯断裂,白内障)およびMedline(キーワード:zonular-rupture,cataract)の検索結果では,それぞれ1編および2編の文献がIOL挿入について述べていた(表4).原らは,術中にZinn小帯断裂をきたした症例に対して,IOLを挿入した22眼について報告している.合併症に対して適切な処置を行えば,術後視力は合併症のない症例に比べて差がないとのことである12).Olsenらは,白内障手術の1.2%の症例に術中Zinn小帯断裂を認めたとしている14).その後IOL挿入を行っているが,そのことが術後合併症の発生に寄与するとはしていない.Avramidesらは,水晶体落屑症候群に対する白内障小手術において,術中13.09%の症例にZinn小帯断裂を認めたとしている16).IOL挿入が術後合併症の発生に起因するとはしていないが,このような症例に対しては適切な処置を行える技量のある術者が手術を行うことが望ましいとしている.7.インジェクターによる合併症医中誌(キーワード:眼内レンズ,インジェクター)およびMedline(キーワード:intraocular-lens,injec-tor)の検索結果では,それぞれ1編および4編の文献がIOL挿入について述べていた(表5).岩城らは,インジェクターを用いたIOL挿入時の合併症について報告している17).これによると,1.9%の症例にIOL損傷などの合併症が発生したとしている.その対処としては,支持部の損傷が軽度であった症例はそのまま眼内に留置し,それ以外の症例は摘出を行い,新しいIOL挿入を行ったとのことである.Olsonらは,インジェクターにてIOL挿入を行った際に,毛様溝に支持部が入ってしまった症例を報告しているが,すぐに安全に?内に挿入可能であったとしている18).Habibらは,インジェクターを用いたIOL挿入時に合併症を生じた5症例について報告している19).そのう(38)表4Zinn小帯断裂についての文献の比較著者眼数術操作についての記載術後視機能についての記載問題点についての記載原ら12)22術後視力は合併症のない症例と同様眼内レンズ硝子体中落下1/54眼Olsenら14)17重篤な術後合併症なしAvramidesら16)11適切な処置を行える技量のある術者が手術を行うことが望ましい術後視力7/10~10/10Zinn小帯断裂後にIOL挿入を行っても予後は総じて良好であるとの報告が多かった.———————————————————————-Page5あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006???ち4症例はIOLの損傷で,いずれも摘出し新しいIOL挿入を行い,1症例は前房内にレンズが脱出してしまったが,すぐに後房内に挿入可能であったとのことである.Gohillらは,202眼にインジェクターを用いてIOL挿入を行い,そのうちの3眼にIOL損傷をきたし,1眼はレンズ挿入時に後?破損をきたしたと報告している20).しかし,レンズの損傷した症例に対しては新しいレンズを挿入し,後?破損をきたした症例に対しては硝子体の処理後にレンズ挿入を施行し,いずれも術後に重篤な合併症は認めなかったとのことである.8.Descemet膜?離医中誌(キーワード:Descemet膜?離,白内障)およびMedline(キーワード:Descemet?s-membrane,cataract)の検索結果では,それぞれ1編および8編の文献がIOL挿入について述べていた(表6).渡部らやPahorらは,白内障術後にDescemet膜?離が明らかになった症例に対して,ナイロン糸を用いてDescemet膜を角膜実質に縫着することで整復術を行い,良好な結果を得た症例について報告している21,22).Vastineらは,白内障術中にDescemet膜?離が明らかになった症例に対して,ナイロン糸を用いて整復術を行い,良好な結果を得た症例について報告している23).Nouriらは,白内障術中にDescemet膜?離をきたし,IOLを挿入した後に,縫合による整復および前房内への空気注入を行った症例について報告しているが,術後早期に軽度の角膜浮腫を認めたのみで,良好な術後視力が得られたとしている24).Boothらは,白内障術中にDescemet膜?離をきたし,(39)表5インジェクターによる合併症についての文献の比較著者眼数術操作についての記載術後視機能についての記載問題点についての記載岩城ら17)24支持部の損傷が軽度の症例はそのまま眼内に留置それ以外の症例は摘出し新しい眼内レンズを挿入Olsonら18)1毛様溝に支持部が入り,すぐに?内に挿入可能重篤な術後合併症なしHabibら19)5レンズの損傷した症例はすべて交換した前房内にレンズが脱出した症例は後房に戻した術後視力は全例術前より改善Gohillら20)4レンズの損傷した症例はすべて交換した後?破損をきたした症例に対しては硝子体の処理後にレンズを挿入術後視力6/6重篤な術後合併症なしインジェクターによる術中合併症に関する文献は,インジェクターによるIOL破損についての報告がほとんどであった.表6Descemet膜?離についての文献の比較著者眼数術操作についての記載術後視機能についての記載問題点についての記載渡部ら21)1空気・粘弾性物質を前房内に注入ナイロン糸による縫合術後視力1.0Pahorら22)1ナイロン糸による縫合術後視力0.9Vastineら23)3ナイロン糸による縫合重篤な術後合併症なしNouriら24)1ナイロン糸による縫合空気を前房内に注入術後視力20/25術後早期に軽度の角膜浮腫Boothら25)1空気を前房内に注入術後視力6/9Marconら26)15SF6を前房内に注入重篤な術後合併症なしMacsaiら27)3C3F8を前房内に注入重篤な術後合併症なしKremerら28)3SF6・粘弾性物質を前房内に注入重篤な術後合併症なしAssiaら29)1自然治癒Descemet膜?離後にIOL挿入を行っても予後は総じて良好であるとの報告が多かった.———————————————————————-Page6???あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006IOLを挿入した後に空気を前房内に注入することにより治癒可能としている25).Marconらは,強角膜切開に比べて角膜切開でDes-cemet膜?離の発生率が高いとしている26).しかし,IOLを挿入してSF6(sulfurhexa?uoride)を前房内に注入することにより治癒可能としている.Macsaiらは,白内障術中にDescemet膜?離をきたし,IOLを挿入した後にC3F8(per?uoropropane)を前房内に注入することにより治癒可能としている27).Kremerらは,白内障術中にDescemet膜?離をきたし,IOLを挿入した後に粘弾性物質とSF6を前房内に注入することにより治癒可能としている28).Assiaらは,白内障術中にDescemet膜?離をきたし,IOLを挿入した症例が,数カ月後にDescemet膜?離が自然治癒した症例を報告している29).IV考察1.前?切開の失敗について今回検索した文献で,前?切開縁に亀裂が入った後にIOL挿入が禁忌であるという報告はなかった.CCCの成功はその後の術操作を安全に行うために必須と思われ,CCCが直接的・間接的に他の術中合併症の原因になる可能性がある.いずれの対象文献も安全にIOL挿入を行うためには,適切に核処理を行い,IOLを適切な方向に挿入すべきとしている.つまり,CCCの失敗が他の術中合併症の原因にならないよう十分な注意が必要と思われる.また,亀裂がその後の術操作によってより広がらないようにすることも同様に重要であろう.2.後?破損について対象文献のほとんどは,水晶体超音波乳化吸引中に後?破損をきたした症例についての報告であった.これらを比較すると,いずれの文献も後?破損後にIOLを挿入することを禁忌であるとはしていない.原らの報告で術後にIOLが硝子体中に落下したとの記載がある12)が,詳細については述べられていない.永本らの文献6)による,後?破損後にIOL挿入を行う条件を満たさない症例に,IOLを挿入した可能性も示唆される.各文献ともに,後?破損をきたしたときに重要なことは,①それ以上後?破損を広げない,②水晶体皮質・核を完全に取りきる,③前房内に脱出した硝子体を完全に処理する,④IOLを安全な位置に挿入する,というところでは概ね一致している.またChanらは,後房レンズ挿入は硝子体を硝子体腔内に留める意味からも,なるべく挿入したほうがよいとしている15).3.Zinn小帯断裂について参考文献のほとんどは,後?破損を生じたときと同様に,適切な処理を行った後に,しかるべき位置にIOLを挿入すれば術後に重篤な合併症をきたさないとしている.しかし,その適切な処理が確実に行えるかが重要であり,それ以上断裂の範囲を広げることなく,水晶体摘出を行うには十分な知識・技量が必要であろう.また,手術のどの段階でZinn小帯断裂が生じるかも,その後の操作中に別の術中合併症を併発する危険性を左右するものと思われる.4.インジェクターによる合併症について現在はさまざまなインジェクターが各IOL向けに開発されていて,従来は折りたたんで挿入されることの多かったfoldableIOLも,しだいにインジェクターにより挿入する機会が増えてきている.その利点として,鑷子を用いるときと比べて,①切開幅が小さい,②感染の予防を期待できる,③挿入時の前房の維持がしやすい,④術者が意図する位置にレンズを導きやすいなどがあげられている30)が,今回検討したようにインジェクター特有の合併症もある.そのインジェクターによる合併症についての文献は,眼球に対する損傷をきたしたものよりもIOL自体の破損をきたした報告が多かった.各文献ともIOLを交換する必要がある症例では,すべて無事に新しいIOLに交換可能であったとしていた.したがって,このような事態が生じた際には,損傷したIOLを摘出するだけでなく,新しいIOLを挿入することが望ましいと思われる.また,これら文献は2000年以前のものがほとんどで,それ以降はインジェクターによる合併症に関する発表はほとんど検索されなかった.このことは,現在は当時よりはインジェクターも改良されたことと,術者がインジェクターの取り扱いに慣れてきて(40)———————————————————————-Page7あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006???いることも関係しているものと考えられる.5.Descemet膜?離今回の対象文献は,いずれもDescemet膜?離後にIOLを挿入することを禁忌であるとはしていない.その対処としては,ナイロン糸でDescemet膜を角膜実質に縫着させるものや,手術終了時にタンポナーデ効果を期待して前房内に空気・ガス・粘弾性物質などを留置する方法が報告されている.いずれの報告も,重篤な術後合併症なく経過しているとしている.Descemet膜?離は白内障手術のどの過程でも生じうる合併症である.水晶体摘出中に器具の出し入れなどで創口断面に負荷がかかっている場合は,その時点までは術中合併症が顕著でなくても,その後のIOL挿入の操作自体がDescemet膜?離をひき起こす可能性があるので注意が必要であると考えられる.白内障手術は,さまざまな過程から構成されている.したがって,その術中合併症は多岐にわたる.今回は,一般的な術中合併症のみに焦点を当てて,それが生じた際のIOL挿入についての文献的考察を行った.その結果,合併症の種類は違っていてもそれに対する適切な処置を行うことが可能であれば,その後にIOLを挿入することが致命的な術後合併症の原因になるとの報告は今回検討した1,549編の文献中1編もなかった.問題がないとすれば,むしろ術後のQOVを重視すれば,適切な合併症に対する対処のもとにIOLを挿入したほうがよいであろう.検索を行うキーワードの設定により,他に検討する必要のある文献が多少ともあると思われる.今後さらなる検討を行いたい.おわりに医中誌およびMedlineによる文献的検証を行ったところ,白内障手術中に合併症を起こした場合に,合併症に対する適切な処置を行うことができれば,その後のIOL挿入を禁忌とするevidenceは認めなかった.文献1)HaighPM,LloydIC,LavinMJ:Implantationoffoldableintraocularlensesinthepresenceofanteriorcapsulartears.???9:442-445,19952)AssiaEI,LeglerUF,MerrillCetal:Clinicopathologicstudyofthee?ectofradialtearsandloop?xationonintraocularlensdecentration.?????????????100:153-158,19933)WassermanD,AppleDJ,CastanedaVEetal:Anteriorcapsulartearsandloop?xationofposteriorchamberintraocularlenses.?????????????98:425-431,19914)MasketS:Postoperativecomplicationsofcapsulorhexis.???????????????????????19:721-724,19935)HansenSO,CrandallAS,OlsonRJ:Progressiveconstric-tionoftheanteriorcapsularopeningfollowingintactcap-sulorhexis.???????????????????????19:77-82,19936)永本敏之,宮島弘子,木村肇二郎:後?破損・チン氏帯断裂と後房レンズ挿入について.???4:171-180,19907)佐藤宏,上条由美,高良由紀子ほか:後?破損後の処置と予後.眼科手術8:113-116,19958)高瀬正郎,矢那瀬淳一,栗原秀行:白内障手術時の後?破損に対する経毛様体扁平部処理.臨眼56:1143-1146,20029)高瀬正郎,矢那瀬淳一,譲原大輔ほか:白内障手術時における後?破損とその処理について.眼科手術13:421-425,200010)鬼塚尚子,久保田敏昭,松浦敏恵ほか:超音波白内障手術中に後?破損し前部硝子体切除を行った症例の術後成績.あたらしい眼科18:1551-1553,200111)YapEY,HengWJ:Visualoutcomeandcomplicationsafterposteriorcapsuleruptureduringphacoemulsi?cationsurgery.??????????????23:57-60,199912)原修哉,市川一夫,加賀達志ほか:耳側角膜小切開による日帰り白内障手術の術中合併症.臨眼57:743-746,200313)ChangDF,PackardRB:PosteriorassistedlevitationfornucleusretrievalusingViscoatafterposteriorcapsulerupture.???????????????????????29:1860-1865,200314)OlsenT,BargumR:Outcomemonitoringincataractsur-gery.?????????????????????73:433-437,199515)ChanFM,MathurR,KuJJetal:Short-termoutcomesineyeswithposteriorcapsuleruptureduringcataractsur-gery.???????????????????????29:537-541,200316)AvramidesS,TraianidisP,SakkiasG:Cataractsurgeryandlensimplantationineyeswithexfoliationsyndrome.???????????????????????23:583-587,199717)岩城久泰,宇多重員:Unfolderの問題点.眼科手術11:501-503,199818)OlsonR,CameronR,HovisTetal:ClinicalevaluationoftheUnfolder.???????????????????????23:1384-1389,199719)HabibNE,SinghJ,AdamsADetal:Crackedcartridgesduringfoldableintraocularlensimplantation.???????????????????????22:630-632,199620)GohillJ,BhamraJ:Unfolderlensinjectionsystemwithacrylicintraocularlenses:retrospectivestudy.???????????(41)———————————————————————-Page8???あたらしい眼科Vol.23,No.2,2006????????????29:980-982,200321)渡部通史,堀田喜裕,陳秀郁ほか:白内障手術中に発生したDescemet膜?離の1症例.あたらしい眼科8:1801-1803,199122)PahorD,GracnerB:SurgicalrepairofDescemet?smem-branedetachment.?????????????25(Suppl):13-16,200123)VastineDW,WeinbergRS,SugarJetal:StrippingofDescemet?smembraneassociatedwithintraocularlensimplantation.???????????????101:1042-1045,198324)NouriM,PinedaRJr,AzarD:Descemetmembranetearaftercataractsurgery.????????????????17:115-119,200225)BoothFM,KurdianP,LiuH:RepositioningofDescemet?smembrane:acasereport.?????????????????12:341-343,198426)MarconAS,RapuanoCJ,JonesMRetal:Descemet?smembranedetachmentaftercataractsurgery:manage-mentandoutcome.?????????????109:2325-2330,200227)MacsaiMS,GainerKM,ChisholmL:RepairofDescemet?smembranedetachmentwithper?uoropropane(C3F8).??????17:129-134,199828)KremerI,StiebelH,YassurYetal:Sulfurhexa?uorideinjectionforDescemet?smembranedetachmentincata-ractsurgery.???????????????????????23:1449-1453,199729)AssiaEI,Levkovich-VerbinH,BlumenthalM:Manage-mentofDescemet?smembranedetachment.???????????????????????21:714-717,199530)谷口重雄:foldableIOL挿入法.超音波白内障手術ABC(大鹿哲郎編),p114-119,メジカルビュー社,2002(42)眼科学【監修】眞鍋禮三(大阪大学名誉教授)I.総論VIII.ぶどう膜XV.屈折・調節異常II.眼科診療室にてIX.水晶体XVI.光覚・色覚の異常III.眼瞼X.網膜硝子体XVII.全身疾患と眼IV.涙器(涙腺,涙道)XI.視路,瞳孔,眼球運動XVIII.眼のプライマリーケアV.結膜XII.眼窩XIX.眼治療学総論VI.角膜XIII.緑内障XX.付録VII.強膜XIV.斜視,弱視A.眼科略語集/B.眼科関連法律(法令)/C.リハビリテーション/D.主な眼科雑誌の紹介基礎と臨床との関連性を強く前面に打ち出し、単に眼科学の知識の羅列でなく、何故そうなるのかがわかる記載を心がけた。また、基礎編の記載でも必ず臨床を念頭においた書き方に努めることとした。教科書の内容になじまないトピックス的なものにも触れようと囲み記事として随所に配したが、勉強中の息抜きの読み物として楽しんでもらえれば幸いである。楽しみながら、そして考えながら「眼科学」を身につけることができる教科書として、広く親しまれることを願ってやまない次第である。(あとがきより)B5判2色刷り総674頁カラー写真・図・表多数収録定価23,100円(本体22,000円+税5%)メディカル葵出版〒113─0033東京都文京区本郷2─39─5片岡ビル5F振替00100─5─69315電話(03)3811─0544■内容内容■考える診療のために!あの名著が更にUp-To-Dateな情報を盛り込んで!待望の改訂版、登場!■疾患とその基礎■<改訂版>株式会社