監修=大橋裕一連載.MyboomMyboom第33回「親川格」本連載「Myboom」は,リレー形式で,全国の眼科医の臨床やプライベートにおけるこだわりを紹介するコーナーです.その先生の意外な側面を垣間見ることができるかも知れません.目標は,全都道府県の眼科医を紹介形式でつなげる!?です.●は掲載済を示す(●は複数回)連載.MyboomMyboom第33回「親川格」本連載「Myboom」は,リレー形式で,全国の眼科医の臨床やプライベートにおけるこだわりを紹介するコーナーです.その先生の意外な側面を垣間見ることができるかも知れません.目標は,全都道府県の眼科医を紹介形式でつなげる!?です.●は掲載済を示す(●は複数回)自己紹介親川格(おやかわ・いたる)ハートライフ病院眼科,琉球大学眼科私は2005年に琉球大学を卒業後,初期臨床研修を経て2007年に琉球大学眼科教室に入局しました.久米島スタディで知られるように緑内障を主軸とした教室であり,多くの医局員が緑内障や網膜硝子体を専門分野として切磋琢磨するなか,角膜疾患を中心とする前眼部領域に魅力を感じ,県内・県外の関連病院に勤務後,東京歯科大学市川総合病院で角膜フェロー研修を2012~2013年の間受け入れていただきました.施設には全国各地から角膜移植を中心にオキュラーサーフェイスを究めんとする同年代の向上心の高い医師たちが多く群がり,朝から晩まで角膜移植手術にどっぷりつかりながら互いに切磋琢磨できる素晴らしい環境であり,多くの知識とともに,互いに共感できる多くの友人たちを得ることができたことが貴重な財産となっています.現在,2013年に赴任した沖縄県のハートライフ病院において,角膜疾患に対する手術,とくにDSAEK(角膜内皮移植)を2013年から本格的に導入し,手術にいそしむ日々を送っております.仕事のMyboom~角膜内皮移植手術~もっとも興味をもっているのが水疱性角膜症に対する手術治療です.以前はPK(全層角膜移植)のみが治療手段でしたが,沖縄県でも現在はDSAEKを取り入れたことで,合併症の少ない治療選択肢を提供できつつあり,「沖縄にも全国水準の医療を少しでも提供できるよ(73)0910-1810/14/\100/頁/JCOPYうになったかなぁ」と少し満足感を感じています.以前は拒絶反応や縫合糸関連感染症,そして外傷性創部離解などの大きな合併症との戦いが常につきまとい治療する日々が多々ありましたが,現在は大きな合併症という点では,より安心して術後診療をできる日々が増えたと感じています.しかし,DSAEKも術後矯正視力は平均して0.5程度であり,PK術後平均矯正視力と大きな差がない現実(とはいっても裸眼視力や不正乱視の面でDSAEKが有利であることは事実)を知り,より良い矯正視力の得られる角膜移植治療はないものかと思案していたところ,DMEKとの出会いがありました.日本と海外では対象疾患の内訳がだいぶ異なる事情はあるものの,術後矯正平均視力が0.8程度で,半数近くが矯正視力1.0という驚異的な回復視力には心躍る気持ちでいっぱいでした.ただ日本においては熟練したDMEKsurgeonが皆無であり,また高頻度の術後早期合併症がネックとなり,手術手技習得が国内では困難であるということが最大の問題点がありました.そんななか,東京歯科大学市川病院の先輩医師から「DMEKやりたいからドイツまで一緒に行かない?」といわれ,心躍る気持ちで飛びつきました.行先はドイツ・Nuremberg市郊外にあるErlangen市のTheUniversityofErlangen-Nurembergであり,DMEK手術を世界的にも多数行う施設でした.Prof.Kruse,Dr.Bachmann,Dr.Tourtasの3術者でDMEK症例すべての執刀を行い,DMEKの世界基準における現状を肌で学ぶことができ,目からうろこの濃密な時間を過ごすことができました(写真1).その後,日本に帰ってからは,“DMEKを沖縄に”というキャッチフレーズを臨床におけるマイブームとしています.まだ現状ではウェットラボを行って道具を集めあたらしい眼科Vol.31,No.10,20141495写真1DMEK執刀を終えたDr.Bachmann(左側)と手術室にて(TheUniversityofErlangen-Nuremberg)試行錯誤している段階ですが,近い将来に必ずDMEKを成功・導入し,「角膜移植したらえらいよく見えるようになった」といっていただける患者さんを一人でも多く増やせるように日々精進しています.プライベートのMyboom1~ランニング~僕の大好きなスポーツはサッカーなのですが,執筆している今現在は2014年5月であり,世界最大のスポーツの祭典であるワールドカップサッカーがブラジルで開催されるまであと1カ月を切った時期です.4年に1度のビッグイベントであり,開催間近になってくると自然と気持ちがソワソワし,仕事が手につきにくい1カ月間となります.以前は友人達とサッカーをすることも度々ありましたが,最近は運動をする機会も減り,ボールを蹴ることさえ忘れてしまったと思うぐらいです.これではいかんと思い,まずはランニングからと考えましたが,さびついた身体を動かすことは思った以上に難しく,いつも断念しそうになる日々を過ごしています.昔からランニングが大の苦手でなかなか長続きしたためしがないですが,少なくともワールドカップサッカーが終わるまでは代表選手になったつもりでモチベーション高く保てそうなので毎日継続し,ハーフマラソン,フルマラソンへとつなげていく姿を妄想し,マイブームとして続けていけたらと思っています(写真2).プライベートのMyboom2~沖縄の海,離島めぐり~31歳にして初めて沖縄の地を離れ静岡県,千葉県で写真2自宅近くの運動公園にてランニング後の1シーン数年間生活することになったのですが,沖縄を離れて生活する中で,よく「きれいな海があるからいいね」といわれます.ただ沖縄県在住の人ならわかりますが,現地の人は海に行く機会は少なく,行ったとしてもまず泳ぐことはありません.海は眺めるものであり,釣りやバーベキューをする場所という認識です.意外に思われますが,東京の人がディズニーランドへ毎月,毎年行くかというとそうでもないことと同じ心境だと思います.ただ離れて暮らしてみると「沖縄の海はきれいなんだなぁ」と強く感じるようになりました.昨年沖縄に帰ることとなってから,海に行く機会が増え,特に友人・家族と海を眺めながらバーベキューをする行事は格別の楽しみになっています.今年もどこの海岸やビーチに行こうかと夏が待ち遠しく感じています.今まで挑戦したことがなかったマリンレジャーや,離島めぐりもしていきたいと思っていて,新しいマイブームとなりつつあります.次のプレゼンターは神奈川県の林孝彦先生(横浜南共済病院)です.林先生は東京歯科大学市川総合病院において移植医療の研鑽を積むために切磋琢磨した先輩医師であり,何事に対してもエネルギッシュな先生です.よろしくお願いします.注)「Myboom」は和製英語であり,正しくは「Myobsession」と表現します.ただ,国内で広く使われているため,本誌ではこの言葉を採用しています.1496あたらしい眼科Vol.31,No.10,2014(74)