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一過性の網膜の増悪を認めた糖尿病網膜症の1例

2018年4月30日 月曜日

《原著》あたらしい眼科35(4):546.551,2018c一過性の網膜の増悪を認めた糖尿病網膜症の1例岡本紀夫松本長太下村嘉一近畿大学医学部眼科学教室CDiabeticRetinopathyThatShowedAggravationofTransientRetinopathy─ACaseReportNorioOkamoto,ChotaMatsumotoandYoshikazuShimomuraCDepartmentofOphthalmology,KindaiUniversityFacultyofMedicine目的:貧血により眼底所見が変化した糖尿病患者の症例報告.症例:55歳,男性.糖尿病精査目的でC2010年C8月に受診.視力は右眼C0.4(0.9),左眼C0.3(0.9).眼圧正常.両眼とも軽度の白内障を認める.眼底は正常であった.そのときのCHbA1cC7.8%であった.その後はC7.9%台で推移していた.初診から約C4年半年後まで眼底検査では正常眼底であったが,2015年C3月の再診時に乳頭を中心に軟性白斑と網膜出血を認めた.4月の再診時には光干渉断層計で右眼に漿液性網膜.離,左眼に網膜浮腫を認めた.5月の再診時には網膜出血,軟性白斑は減少し,光干渉断層計で網膜浮腫は軽減していた.内科に治療経過を問い合わせたところ,2月のヘモグロビンはC6.6Cg/dlと低下しており,その後もC7Cg/dl以下であったため,3月下旬より腎性貧血疑いにてエリスロポイエチン点滴が開始されていた.血圧は,網膜出血発症前から発症後も腎不全による治療抵抗性高血圧のため高値であった.結論:糖尿病患者の経過観察を行うときは血糖値,HbA1c以外の検査にも目を向け,糖尿病以外の疾患の情報を得るべきである.CPurpose:WeCreportCtheCcaseCofCaCdiabeticCpatientCthatCshowedCalteredCocularC.ndingsCbecauseCofCanemia.CCase:AC55-year-oldCmaleCvisitedCourCclinicCforCthoroughCexaminationCofCdiabetesCinCAugustC2010.CInitialCvisualacuitywas0.4(0.9)ODand0.3(0.9)OS.Intraocularpressureandfundus.ndingswerenormal.Botheyesshowedmildcataract.HbA1catthattimewas7.8%,laterhoveringbetween7%and9%.During4.5yearsafterinitialvis-it,thefunduswasnormal.However,inMarch2015,atthetimeofafollow-upvisit,softexudateandretinalhem-orrhagewereseencenteringaroundtheopticdisc.InApril,opticalcoherencetomography(OCT)revealedserousretinalCdetachmentCinCtheCrightCeyeCandCretinalCedemaCinCtheCleftCeye.CAtCtheCrevisitCinCMay,CretinalChemorrhageCandCsoftCexudateChadCdecreased,CandCOCTCrevealedCamelioratedCretinalCedema.CWeCinquiredCofCtheCdoctorCatCtheCnearbyCclinicCofCinternalCmedicineCasCtoChowCtheCpatientChadCbeenCtreated,CandClearnedCthatChemoglobinCmeasure-mentCinCFebruaryChadCdeclinedCtoC6.6Cg/dlCandCbeenCkeptCbelowC7Cg/dl,CandCthatCintravenousCerythropoietinChadCbeenstartedinlateMarchwithsuspicionofrenalanemia.Bloodpressurewashighbothbeforeandaftertheonsetofretinalhemorrhage,duetothetreatment-resistanthypertensioncausedbyrenalfailure.Conclusion:Whenfol-lowingCupCaCpatientCwithCdiabetes,CweCshouldCbeCvigilantCnotConlyCregardingCtheCresultsCofCbloodCglucoseCandCHbA1c,butalsothoseofothertests,andtrytolookforinformationondiseasesotherthandiabetes.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)35(4):546.551,C2018〕Keywords:腎性貧血,糖尿病網膜症,高血圧,長期経過,一過性.renalanemia,diabeticretinopathy,hyperten-sion,long-termfollowup,transient.Cはじめに筆者らは,腎性貧血を合併した糖尿病患者にエリスロポイエチン投与が有用であることを報告している1,2).しかし,今までの報告は,網膜症を発症してからのエリスロポイエチン投与の効果に対する報告で,網膜症発症前から長期にわたり追跡した報告ではなかった.また,エリスロポイエチン投与前後の血圧についても検討していなかった.今回筆者らは,治療抵抗性高血圧を合併した糖尿病患者の経過観察中に網膜症を発症し,エリスロポイエチン投与で網膜症が改善したC1例を経験したので報告する.〔別刷請求先〕岡本紀夫:〒564-0041大阪府吹田市泉町C5-11-12-312おかもと眼科Reprintrequests:NorioOkamoto,M.D.,Ph.D.,OkamotoEyeClinic,5-11-12-312Izumi-cho,Suita-shi,Osaka564-0041,CJAPAN546(128)I症例患者:55歳,男性.既往歴:急性膵炎後に糖尿病と診断されている(10年前).インシュリン療法中.初診日:2010年C8月3日.視力は右眼C0.4(0.9),左眼C0.3(0.9).眼圧正常.両眼とも軽度の白内障を認める.眼底は正常であった(図1).そのときのCHbA1cC7.8%であった.その後はC7.9%台で推移していた.2014年C7月のCHbA1c6.5%であった.2014年C8月に膵炎で入院後,足のむくみを自覚しC9月より利尿薬が開始された.2015年C2月までの眼底検査では正常眼底であったが,3月の再診時には乳頭を中心に軟性白斑と網膜出血を認めた(図2).内科のデータを本人に見せてもらったところC1月の赤血球C259万/μl,ヘモグロビンC8.1Cg/dl,ヘマトクリットC24.9%と低下していた.4月の再診時には視力右眼C0.5(1.0p),左眼C0.3(1.2)と良好であるが光干渉断層計(OCT)で右眼に漿液性網膜.離(SRD),左眼に網膜浮腫を認めた(図3).4月中旬に某病院内科を入院となった.5月C11日来院.網膜出血,軟性白斑は減少し,OCTで網膜浮腫は軽減していた(図4,5).内科に治療経過を問い合わせたところ,2月のヘモグロビンC6.6Cg/dlと低下しており,その後もC7%g/dlであったため,3月C23日より腎性貧血疑いにてエリスロポイエチン点滴(ミラセルCR)が開始されていた.血圧は,網膜出血発症前から発症後も腎不全による治療抵抗性高血圧のため高値(アムロジンCR内服で血圧C170.150/100.90mmHg)であった.表1に血液データ(2015年1.8月まで)を示す.平成C29年C3月現在も糖尿病網膜症の悪化を認めていないが,慢性的な高血圧のため初診時と比べて動脈硬化が進行していた.血圧はいまだに高くC150/90CmmHgである.CII考察筆者は以前に腎性貧血を合併した症例を経験しエリスロポイエチンが網膜血管に直接の効果があることを示唆した1,2).しかし,その後,硝子体のエリスロポイエチン濃度を測定した論文では,エリスロポイエチンが血管内皮増殖因子(VEGF)と同じく網膜症の悪化因子であると報告されている3,4).Watanabeら4),Takagiら5)は糖尿病網膜症の増殖因子としてとらえているが,Zhangら6),Mitsuhashiら7)は網膜症に有効だと考えている.網膜症ではないが,中澤8)は腎性貧血に使用されているエリスロポイエチンは,研究レベルで強力な神経保護があると報告している.渡部ら9)は,腎性貧血がエリスロポイエチン投与により改善することは内科的,眼科的にも重要であり,エリスロポイエチン阻害が増殖糖尿病網膜症の治療に本当に有効であるかどうかは検討が必要であると報告している.王ら10)はエリスロポイエチンの網膜に作用点は多彩である報告している.エリスロポイエチンが眼に対する作用は一定の見解を得ていない.渡部11)は,過去に報告されたエリスロポイエチンで網膜症が改善した報告では,高血圧を検討していないことを指摘している.そこで,今回筆者らはエリスロポイエチン投与前後数カ月の血圧の変化についても追跡したが,治療抵抗性高図1眼底写真(2010年C8月)網膜症を認めない.図2眼底写真(2015年C3月)視神経乳頭を中心に網膜出血,軟性白斑を認める.一部にロート斑様の出血を認める.図3OCT(2015年C4月)右眼にSRD,左眼に網膜浮腫がある.図4眼底写真(2015年C5月)網膜出血,軟性白斑は減少している.図5OCT(2015年C5月)SRDは消失している.表1経時的変化(2015年1.8月まで)2015年1月2月3月4月5月6月8月RBC(万/Cμl)C259C210C220C298C288C297C345Ht(%)C24.9C19.9C24.5C24.5C26.3C27.2C31.7Hb(g/dCl)C8.1C6.6C7.9C8.7C8.3C8.5C10.3Plt(C×104/μl)C14.9C13.9C17.8C24.4C23.1C9HbA1c(%)C6.0C6.0C6.0C6.4C6.4C7.0ヘモグロビン正常値の下限値のC8.4Cg/dl以下に相当する値に下線を引いた.RBC:赤血球数,Ht:ヘマトクリット,Hb:ヘモグロビン,Plt:血小板数,HbA1c:ヘモグロビンCA1c.(131)あたらしい眼科Vol.35,No.4,2018C549血圧のため血圧の変化はなかった.渡部11)が指摘する血圧による出血も考えたが,出血時の眼底所見をみるとロート斑様の出血があることから腎性貧血によるものと判断した.貧血性網膜症は,血小板数C5万/mmC3以下かヘモグロビンC6Cg/dl以下になると発症しやすく,ヘモグロビンや血小板のそれぞれ単独の低下と,両者がともに低下している場合を比較すると,両者とも低下の場合,高率に貧血性網膜症がみられる12).三ヶ尻ら13)は男性の糖尿病患者C2名が貧血網膜症を発症した症例で,正常男性のヘモグロビン正常値の下限値のC6割の値(ヘモグロビンC8.6Cg/dl)以下になると貧血網膜症を発症すると報告している.本症例を三ヶ尻ら13)の報告に照らし合わせると,網膜症を認めた時期はヘモグロビンC8.6Cg/dl以下の時期にほぼ一致していた.本症例は,一過性に網膜症が悪化したが,内科が腎性貧血に対して速やかに治療が行ったためと考えられる.しかしながら,ヘモグロビンの数値を経時的にみると,眼底所見は改善しているものの,ヘモグロビンの数値は正常値までにはなっていなかった.一方,徳川ら14)は,ヘモグロビンがC10Cg/dl以下であれば網膜症が進行し,自験例でヘモグロビンC10.7Cg/dlに改善し,貧血の改善とともに眼底も改善した症例を報告している.三ヶ尻ら13),徳川ら14),本症例のいずれもが男性であり,今後女性例も含めた多数例の検討が必要である.本症例のCHbA1cは貧血を発症した期間はC6.0.7.0%であったが,腎機能の低下のある糖尿病患者では,貧血やCHbの低下がCHbA1cに影響することを念頭に置く必要があり,実際の値はもう少し高い値である可能があるので注意が必要である.糖尿病黄斑浮腫はさまざまなタイプがあり,SRDを伴う糖尿病黄斑浮腫は抗CVEGFの治療に抵抗するタイプと報告されている15).SRD型における網膜下液は比較的網膜色素上皮から吸収されにくい成分のため,SRD消失まで抗VEGFを複数回投与する必要があると報告されている16).本症例は一時期にCSRDを認めたが抗CVEGFを投与することなく消失し,その後再発はなかった.石羽澤ら17)は,透析や腎移植で黄斑浮腫が改善したC5例を報告している.一方,善本ら18)は抗CVEGFの硝子体内投与により腎症の悪化した症例を報告していることから,腎症を有する糖尿病黄斑浮腫に対する抗CVEGF治療は注意が必要である.本症例は薬剤抵抗性の高血圧のためか,初診時とC2017年3月の眼底所見を比較すると動脈硬化が進行したことは明らかである.糖尿病患者の眼所見をみる場合は,糖尿病そのものによる病変か,他の因子に影響された病変が加わっていないかを検討する必要がある19)桂ら20)は硝子体内のエリスロポイエチンと血液中のエリスロポイエチンの構造の違いを報告していることから,筆者らはエリスロポイエチン製剤と硝子体内のエリスロポイエチンに構造上の違いがあるのではないかと推察している.本症例も,過去の報告と同様にエリスロポイエチンが糖尿病網膜症(とくに糖尿病黄斑浮腫)に有効であった可能性がある1,2,21.23).今後,糖尿病患者の経過観察中は腎性貧血にも注意を払い,腎性貧血に対してエリスロポイエチンが投与されていないかチェックすることが重要である.本稿の要旨は第C23回日本糖尿病眼学会にて発表した.文献1)岡本紀夫,松下賢治,西村幸英ほか:エリスロポイエチンにて改善をみた腎性貧血合併糖尿病網膜症のC1例.あたらしい眼科14:1849-1852,C19972)岡本紀夫,斎藤禎子,瀬口道秀ほか:腎性貧血を合併した糖尿病網膜症.眼紀58:437-442,C20073)KatsuraCY,COkunoCT,CMatsunoCKCetCal:ErythropoietinCisChighlyelevatedinvitreous.uidofpatientswithprolifera-tiveCdiabeticCretinopathy.CDiabetesCCareC28:2252-2254,C20054)WatanabeCD,CSuzumaCK,CMatsuiCSCetCal:ErythropoietinCasaretinalangiogenicfactorinproliferativediabeticreti-nopathy.NEnglJMedC353:782-792,C20055)TakagiCH,CWatanabeCD,CSuzumaCKCetCal:NovelCroleCofCerythropoietininproliferativediabeticretinopathy.Diabe-tesResClinPractC77(Suppl1):S62-S64,20076)ZhangJ,WuY,JinYetal:Intravitrealinjectionoferyth-ropoietinCprotectsbothretinalvascularandneuronalcellsinearlydibeates.InvestOphthalmolVisSciC49:732-742,C20087)MitsuhashiCJ,CMorikawaCS,CShimizuCKCetCal:IntravitrealCinjectionCofCerythropoietinCprotectsCagainstCretinalCvascu-larregressionattheearlystageofdiabeticretinopathyinstreptozotocin-inducedCdiabeticCrats.CExCEyeCResC106:C64-73,C20138)中澤徹:眼科疾患に対する神経保護治療:あたらしい眼科25:511-513,C20089)渡部大介,高木均:増殖糖尿病網膜症とエリスロポイエチン.血管医学11:127-133,C200710)王英泰,高木均:糖尿病網膜症の分子病態と治療.プラクティス28:585-590,C201111)渡部大介:増殖糖尿病網膜症の網膜血管新生因子としてのエリスロポイエチン.日眼会誌111:892-898,C200712)ShorbCSR:AnemiaCandCdiabeticCretinopathy.CAmCJCOph-talmolC100:434-436,C198513)三ヶ尻健一,西川憲清:眼底所見から貧血を疑われた糖尿病患者のC2症例.眼紀58:698-702,C200714)徳川英樹,西川憲清,坂東勝美ほか:一過性に糖尿病網膜症の悪化を認めたC1例.臨眼63:743-747,C200915)ShimuraCM,CYasudaCK,CYasudaCMCetCal:VisualCoutcomeCafterCintravitrealCbevacizumabCdependsConCtheCopticalCcoherenceCtomographicCpatternsCofCpatientsCwithCdi.useCdiabeticmacularedema.RetinaC33:740-747,C201316)村上智昭,鈴間潔,宇治彰人ほか:漿液性網膜.離を伴う糖尿病黄斑浮腫に対するラニビズマブの投与回数.日眼会誌121:585-592,C201717)石羽澤明弘,長岡泰司,横田陽匡ほか:腎移植または血液透析導入を契機に糖尿病黄斑浮腫が改善したC5症例.あたらしい眼科32:279-285,C201518)善本三和子,高橋秀樹,東原崇明ほか:糖尿病黄斑浮腫に対するラニビズマブ硝子体内注射後,腎症が悪化したC1例.あたらしい眼科34:419-424,C201719)西川憲清:糖尿病患者の眼所見.眼臨紀9:407-416,C201620)桂善也,小高以直,永瀬晃正ほか:増殖糖尿病網膜症における硝子体中および血中エリスロポイエチンの糖鎖構造について.日本糖尿病眼学会誌21:136,C201521)BermanCDH,CFriedmanCEA:PartialCabsorptionChardCexu-datesCinCpatientsCwithCdiabeticCend-stageCrenalCdiseaseCandCsevereCanemiaCafterCtreatmentCwithCerythropoietin.CRetina14:1-5,C199422)FreidmanEA,BrownCD,BermanDH:Erythropoietinindiabeticmacularedemaandrenalinsu.ciency.AmJKid-neyDisC26:202-208,C199523)SinclairSH,DelVecchioC,LevinA:TreatmentofanemiainCtheCdiabeticCpatientCwithCretinopathyCandCkidneyCdis-ease.AmJOphthalmolC135:740-743,C2003***

3種(軟性アクリル製,シリコーン製,PMMA製)眼内レンズの術後10年における臨床成績

2013年10月31日 木曜日

《原著》あたらしい眼科30(10):1479.1483,2013c3種(軟性アクリル製,シリコーン製,PMMA製)眼内レンズの術後10年における臨床成績宮田章*1江口秀一郎*2林研*3*1みやた眼科*2江口眼科病院*3林眼科病院ClinicalResultsTenYearsafterIntraocularLensImplantation:Acrylic,Silicone,PMMAAkiraMiyata1),ShuuichirouEguchi2)andKenHayashi3)1)MiyataEyeClinic,2)EguchiEyeHospital,3)HayashiEyeHospital目的:白内障術後長期経過後の視力および眼内レンズ(IOL)所見をIOL材質別に検討した.対象および方法:IOL挿入後10年以上経過観察が可能であった153眼〔アクリル群64眼,シリコーン群42眼,PMMA(ポリメチルメタクリレート)群47眼〕を対象に,矯正視力,表面散乱およびグリスニング発生程度,後.切開の有無を後ろ向きに検討した.結果:矯正視力(logarithmicminimumangleofresolution:logMAR)は術後10年以降でアクリル群.0.03±0.07,シリコーン群0.01±0.08,PMMA群.0.01±0.06であった.表面散乱はアクリル群でグレード1.3が,シリコーン群ではグレード1が確認されたが,PMMA群ではみられなかった.グリスニングは,発生率は異なるが3群でみられた.表面散乱およびグリスニングの視力への影響は認めなかった.後発白内障に対する後.切開はPMMA群で最も多く施行されていた.結論:3群とも術後矯正視力は良好で,表面散乱およびグリスニングによる視力への影響は認めなかった.後.切開率はPMMA群が高く,アクリル群とシリコーン群では差がなかった.Atotalof153eyesimplantedwithintraocularlenses(IOL)wereevaluatedretrospectively.PatientswereimplantedwithIOLofacrylic(acrylicgroup),silicone(siliconegroup)orpolymethylmethacrylate(PMMA)(PMMAgroup).Best-correctedvisualacuity(BCVA),glistenings,sub-surfacenanoglistenings(SSNG)intensityandposteriorcapsulotomyratewereevaluatedandcomparedamongthegroups.The.nalvisualacuitywas.0.03±0.07intheacrylicgroup,0.01±0.08inthesiliconegroupand.0.01±0.06inthePMMAgroup.SSNGofgrade1to3wasobservedintheacrylicgroupandofgrade1inthesiliconegroup;SSNGwasnotobservedinthePMMAgroup.Althoughtheincidenceratesdi.ered,glisteningswereobservedinallgroups.SSNGorglisten-ingshadnoin.uenceonBCVA.PosteriorcapsulotomyratewashighestinthePMMAgroup;nosigni.cantdi.erencewasobservedbetweenacrylicgroupandsiliconegroup.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)30(10):1479.1483,2013〕Keywords:アクリル製眼内レンズ,長期経過,表面散乱光,グリスニング,後.混濁.hydrophobicacrylicin-traocularlenses,long-termobservation,surfacelightscattering,glistenings,posteriorcapsuleopaci.cation.はじめに現代の白内障手術は,手術手技や超音波白内障手術装置,医療材料などの進歩により,効率的で侵襲の少ない手術になっている.そのなかで,foldable眼内レンズ(IOL)は,従来のポリメチルメタクリレート(PMMA)製IOLに比べ格段の小切開化に貢献し,現在の白内障手術にはなくてはならないものである.FoldableIOLはシリコーン製IOLが1990年より,アクリル製IOLが1994年より日本で使用が開始されたが,アクリル製IOLはPMMAと同じアクリル系樹脂であるため,PMMAの信頼性と小切開の両立性が期待された.実際に使用してみると,術後炎症が少なく,PMMAに比べ後発白内障が起こりにくいなどの臨床的評価が高く1),現在のIOLの主流材質になっている.しかし術後長年経過して,グリスニングといわれる小水泡がレンズ光学部内部に〔別刷請求先〕宮田章:〒733-0842広島市西区井口4丁目2-34みやた眼科Reprintrequests:AkiraMiyata,M.D.,MiyataEyeClinic,4-2-34Inokuchi,Nishi-ku,Hiroshima-shi,Hiroshima733-0842,JAPAN0910-1810/13/\100/頁/JCOPY(135)1479発生する2,3)ことや,レンズ表面が白く反射して見える表面散乱光の増強4,5)なども指摘されるようになり,それらの視機能への影響が心配されるようになった.グリスニングはIOL光学部の内部にみられる数10μmの水泡で,術後数カ月からみられるようになる.これはIOL内部に侵入した水分がポリマー内の小間隙(void)に貯まることが原因と考えられている6,7).一方,表面散乱(以下,SSNG)は,IOL光学部表面が白く反射して見える現象で,術後数年してから観察される.SSNGは細隙灯顕微鏡検査において斜め(30°以上)からのスリット光を当てた際に観察され5),IOL表面に近い部分のみに発生したグリスニングよりも小さな水分の貯留と報告8)されており,グリスニングとは区別されて,最近ではsub-surfacenanoglistenings(SSNG)とよばれるようになっている.今回,IOL挿入術後長期経過(10年以上)した眼合併症をもたない症例において,術後視力,SSNG強度,グリスニングの発生程度,後発白内障に対するYAGレーザー後.切開術の有無を3種類の材質(アクリル,シリコーン,PMMA)のIOLについて検討したので報告する.I対象および方法江口眼科病院(函館市),林眼科病院(福岡市),みやた眼科(広島市)の3施設において,白内障手術後10年以上の長期経過観察が行われていた眼合併症がない153眼について後ろ向きに検討した.対象は,上記3施設を2011年12月までに外来受診した患者のうち,2001年12月以前に水晶体再建術を同施設で受け,術後早期の矯正視力が小数視力0.8以上で,視機能に影響を及ぼす眼合併症を有していない症例とした.挿入されているIOLの種類を手術記録より確認し,アクリル製IOL(以下,アクリル群),シリコーン製IOL(以下,シリコーン群),PMMA製IOL(以下,PMMA群)の3群に分けた.視力は,術後早期(術後3カ月から1年以内)の矯正視力(以下,早期視力)と術後10年以上経過した最終診察時矯正視力(以下,最終視力)を調査し,logMAR(logarithmicminimumangleofresolution)視力で表記した.SSNG強度は,最終診察時の細隙灯顕微鏡観察におけるIOL光学部前面の所見により,早田らによる分類9)(図1)を用いて,グレード0から3の4段階で評価した.グリスニング発生程度は宮田らのグレード分類3)(図2)を用いてグレード0から3の4段階で評価した.後発白内障に対する後.切開の有無は,YAGレーザー後.切開術の履歴により調査した.1480あたらしい眼科Vol.30,No.10,2013図1SSNGのグレード分類(早田ら9)による)細隙灯顕微鏡でスリット幅0.2mm,スリット光角度45°でIOL光学部前面を観察し,SSNGがみられない場合をグレード0(A),角膜の散乱強度より弱い場合をグレード1(B),角膜の散乱強度と同程度の場合をグレード2(C),角膜の散乱強度より強い場合をグレード3(D)とした.グレード0グレード1グレード2グレード3輝点の数(個)=50/mm3100/mm3200/mm3図2グリスニングのグレード分類細隙灯顕微鏡にてIOL光学部を観察し,グリスニングがみられない場合をグレード0,軽度にみられる場合をグレード1,中等度にみられる場合をグレード2,高度にみられる場合をグレード3とした.II結果153眼の内訳は,アクリル群が64眼(男性26眼,女性38眼),シリコーン群が42眼(男性8眼,女性34眼)PMMA群が47眼(男性14眼,女性33眼)であった.各群,におけるIOLモデルの内訳は,アクリル群はMA60BM(アルコン)が52眼,MA30BA(アルコン)が12眼,シリコーン群はSI-40NB(エイエムオー)が26眼,SI-30NB(エイ(136)エムオー)が16眼,PMMA群はMZ60BD(アルコン)が0.004,Wilcoxonの符号付順位検定)(表1).16眼,UV25T(メニコン)が15眼,UV-55SB(HOYA)がSSNG強度は,アクリル群ではグレード3が39眼(60.98眼,ENV-13(メニコン)が2眼,812C(ファルマシア),%),グレード2が22眼(34.4%),グレード1が2眼(3.1ENV-23(メニコン),UPB320GS(IOPTEX),UV22(メニ%),グレード0が1眼(1.6%)であったのに対し,シリココン),UV-60SB(HOYA),UVM60SB(HOYA)が各1眼ーン群でグレード1が4眼(9.5%),グレード0が38眼であった.最終診察時の平均年齢は,アクリル群75.7±7.9(90.5%),PMMA群では全例がグレード0であった.歳(47.91歳),シリコーン群78.5±5.9歳(64.88歳),SSNGの視力への影響を検討するために,アクリル群におPMMA群72.8±10.4歳(39.88歳)であった.手術は全例いてSSNGグレード別の最終視力を調査した(表2).SSNGで超音波乳化吸引術による白内障手術が行われており,術後グレード0(1眼)の平均視力は0.00,グレード1(2眼)は平均観察期間はアクリル群12.1±1.3年,シリコーン群13.2.0.08±0.00,グレード2(22眼)は.0.04±0.05,グレード±1.8年,PMMA群13.4±1.7年であった.3(39眼)は.0.02±0.08で,SSNGのグレード別の視力に早期視力は,アクリル群.0.04±0.05,シリコーン群.有意差は認めなかった(Steel-Dwass検定).0.02±0.05,PMMA群.0.01±0.06でアクリル群とPMMAグリスニングは,アクリル群48眼(75.0%),シリコーン群で有意差を認めた(p=0.002,Tukey-KramerのHSD検群28眼(66.7%),PMMA群13眼(27.7%)にみられたが,定).最終視力はアクリル群.0.03±0.07,シリコーン群0.01アクリル群では他の群に比べてグレード2や3の高度なグリ±0.08,PMMA群.0.01±0.06で,アクリル群とシリコースニングの発現頻度が高かった.各IOL群において,グリン群に有意差を認めた(p=0.015,Tukey-KramerのHSDスニング強度と最終視力について検討したところ(表3),ア検定).早期視力から最終視力への変化(最終視力.早期視クリル群のグレード0がグレード1よりも有意に視力が低か力)は,アクリル群では0.01±0.06,シリコーン群で0.03った(p=0.036,Steel-Dwass検定).アクリル群のそのほか±0.07,PMMA群で0.00±0.06であり,シリコーン群とのグレード間およびそのほかのIOL群においてはグリスニPMMA群で有意差を認めた(p=0.036,Tukey-Kramerのンググレード別の視力に有意差を認めなかった.HSD検定).早期視力と最終視力を比較したところ,シリコ後発白内障に対するYAGレーザー後.切開術はアクリルーン群においてのみ最終視力での視力低下を認めた(p=群27眼(42.2%),シリコーン群21眼(50.0%),PMMA群表1矯正視力の変化*4ΔlogMARは症例ごとの(最終視力.早期視力)の平均値±標準偏差(SD).(*1p=0.002,*2p=0.015,*3p=0.036,Tukey-KramerのHSD検定.*4p=0.004,Wilcoxonの符号付順位検定.)表2アクリル群のSSNGグレード別の最終視力グレード0123眼数.122239平均最終視力±SD0.00.0.08±0.00.0.04±0.05.0.02±0.08表3各IOL群のグリスニングと最終視力アクリル群シリコーン群PMMA群グレード0123012012眼数16291721424434121平均最終視力±SD0.01±0.08.0.06±0.06.0.04±0.040.01±0.130.00±0.070.02±0.08.0.03±0.14.0.01±0.06.0.01±0.070.05*(*p=0.036,Steel-Dwass検定)(137)あたらしい眼科Vol.30,No.10,20131481後.生存率(%)1009080706050403020100020406080100120140160術後経過期間(カ月)図3各IOL群の後.生存率37眼(78.7%)で施行されていた.YAGレーザー後.切開術が施行されていない症例を後.生存症例とし,術後経過期間における後.生存率を調べた(図3).PMMA群は他の2群と比較して後.生存率は有意に低かったが(アクリル群:p<0.0001,シリコーン群:p=0.0004,Kaplan-Meier法),アクリル群とシリコーン群の間では有意な差はなかった.III考按今回筆者らは,白内障手術でIOLを挿入し10年以上経過した153眼について術後視力,グリスニングやSSNGの発生状況やそれらの視力への影響を検討した.術後視力は,術後早期のアクリル群(小数視力1.10)とPMMA群(小数視力1.02)で,最終観察時のアクリル群(小数視力1.07)とシリコーン群(小数視力0.98)でそれぞれ統計学的に有意差を認めたが,いずれも小数視力0.98以上であり,臨床的には問題のない良好な視力であった.有意差を認めた原因については,今回の検討からは特定することができなかった.今回の検討においてグリスニングはアクリル製IOL以外にもみられた.1984年にBallinらがPMMA製IOLに発生したグリスニングを報告している10).今日の臨床ではアクリル製IOLが多く使われるため,グリスニングはアクリル製IOLの問題と考えられがちである.しかし,各種材質のIOLにグリスニングが発生する報告11.13)もあり,グリスニングは疎水性のIOL材質全般における問題であると再認識した.グリスニングの視機能への影響は,WilkinsらがPMMA製IOL(SurgidevB20/20,Surgidev社)のグリスニングについて調査し,73眼中65眼(89%)にグリスニングが発生しており,それらの視力への影響はなかったと報告している14).Makiらは,5社のPMMA製IOLについて調査し,163眼中15眼でグリスニングの発生があり,molding製法とlathecutting製法の両方にグリスニング発生があったが,視力への影響はなかったと結論している15).今回の筆者らの1482あたらしい眼科Vol.30,No.10,2013検討でもシリコーン製IOLやPMMA製IOLに発生するグリスニングは視力に影響がない結果であった.シリコーン製IOLやPMMA製IOLに発生するグリスニングは軽度で,注意深く観察しないと気がつかない程度であるため,視機能への影響はないと考えられた.一方,アクリル製IOLのグリスニングは高度な場合が多いため,視機能への影響がシリコーン製IOLやPMMA製IOLよりも懸念される.Oshikaらはアクリル製IOLにグリスニングモデルを作製して光学特性を測定し,臨床で経験するグリスニンググレードではIOLの光学特性に影響しないと結論している16).今回の筆者らの検討でも,アクリル群の75.0%にグリスニングの発生がみられたが,グリスニングが増強しても視力への影響はみられず,グリスニングは視機能に影響しないという既報を支持する結果であった.今回対象となったアクリル製IOLはすべてAcrySofRモデルMA60BMまたはMA30BAで,高度なSSNGがみられたが,MiyataらはSSNG強度と矯正視力の低下には統計学的な相関はなかったと報告しており17),Monestamらも,アクリル製IOLを術後10年以上経過観察した結果,SSNGやグリスニンググレードと矯正視力および低コントラスト視力には統計学的な有意差はなかったと報告している18).今回の筆者らの検討においても,これまでの報告と同様,SSNG強度と視力には統計学的な有意差はなかった.しかし,SSNGは術後期間とともにその強度が増加していると報告されており17),また高度なSSNGの視機能への影響を懸念する報告19)もあることから,今後も注意深く経過観察していく必要があると考えられる.後.混濁の発生にはIOLデザイン20,21),IOL材質22)などが関与していると報告されているが,いまだ不明な要因もある.Liらは,シャープエッジのアクリル製IOLは,シャープエッジのシリコーン製IOLと後.混濁発生率に差はないが,ラウンドエッジのシリコーンIOLやPMMAIOLより後.混濁発生率は低いと報告している23).一方で,Ronbeckらは,シャープエッジのアクリル製IOLとラウンドエッジのシリコーン製IOLで後.混濁発生率には差がなく,ラウンドエッジのPMMA製IOLで後.混濁発生率が最も高かったと報告している24).今回の筆者らの検討で対象となったIOLのエッジ形状は,アクリル製IOLがシャープエッジであったのに対し,シリコーン製IOLとPMMA製IOLは非シャープエッジであった.アクリル製IOLとシリコーン製IOLの後.切開率に有意差がなかったことや,PMMA製IOLでYAGレーザー後.切開率が最も高かったことは,Ronbeckらの報告と同様の結果であった.今回筆者らは,IOL挿入手術後10年以上の長期経過後のIOLについて検討し,IOLにSSNGやグリスニングがみられても患者の視力に影響を与えず,良好な視力であることが(138)わかった.しかし,このようなIOL光学部の変化は起こらないほうが良いことは言うまでもない.より安定した材質のIOLを期待するとともに,今後も各種IOLにおける視機能について注意深く経過観察を続けていきたい.文献1)大鹿哲郎:アクリルソフト眼内レンズ術後2年の臨床成績.臨眼48:1463-1468,19942)DhaliwalDK,MamalisN,OlsonRJetal:Visualsigni.-canceofglisteningsseenintheAcrySofintraocularlens.JCataractRefractSurg22:452-457,19963)宮田章,鈴木克則,朴智華ほか:アクリルレンズに発生する輝点.臨眼51:729-732,19974)谷口重雄,千田実穂,西原仁ほか:アクリルソフト眼内レンズ挿入術後長期観察例にみられたレンズ表面散乱光の増強.日眼会誌106:109-111,20025)NishiharaH,YaguchiS,OnishiTetal:Surfacescatter-inginimplantedhydrophobicintraocularlenses.JCata-ractRefractSurg29:1385-1388,20036)MiyataA,UchidaN,NakajimaKatal:Clinicalandexperimentalobservationofglisteninginacrylicintraocu-larlenses.JpnJOphthalmol45:564-569,20017)MiyataA,YaguchiS:Equilibriumwatercontentandglisteningsinacrylicintraocularlenses.JCataractRefractSurg30:1768-1772,20048)MatsushimaH,MukaiK,NagataMetal:Analysisofsur-facewhiteningofextractedhydrophobicacrylicintraocu-larlenses.JCataractRefractSurg35:1927-1934,20099)早田光孝,廣澤槇子,入戸野晋ほか:疎水性アクリル眼内レンズに生じる表面散乱光の簡易分類.IOL&RS26:442-447,201210)BallinN:Glisteningsininjection-moldedlens.(letter)JAmIntra-OcularImplantSoc10:473,198411)TognettoD,TotoL,SanguinettiGetal:Glisteninginfoldableintraocularlenses.JCataractRefractSurg28:1211-1216,200212)RonbeckM,BehndigA,TaubeMetal:Comparisonofglisteningsinintraocularlenseswiththreedi.erentmate-rials:12-yearfollow-up.ActaOphthalmol89:1-5,201113)宮田章,内田信隆,中島潔ほか:シリコーン眼内レンズのグリスニング発生実験.日眼会誌106:112-114,200214)WilkinsE,OlsonRJ:Glisteningswithlong-termfollow-upoftheSurgidevB20/20polymethylmethacrylateintraocularlens.AmJOphthalmol132:783-785,200115)MakiT,IzumiS,AyakiMetal:GlisteningsinPMMAintraocularlenses.ShowaUnivJMedSci16:75-82,200416)OshikaT,ShiokawaY,AmanoSetal:In.uenceofglis-teningontheopticalqualityofacrylicfoldableintraocularlens.BrJOphthalmol85:1034-1037,200117)MiyataK,HonboM,OtaniSetal:E.ectonvisualacuityofincreasedsurfacelightscatteringinintraocularlenses.JCataractRefractSurg38:221-226,201218)MonestamE,BehndigA:Impactonvisualfunctionfromlightscatteringandglisteninginintraocularlenses,along-termstudy.ActaOphthalmol89:724-728,201119)YoshidaS,MatsushimaH,NagataMetal:Decreasedvisualfunctionduetohigh-levellightscatteringinahydrophobicacrylicintraocularlens.JpnJOphthalmol55:62-66,201120)NagataT,WatanabeI:Opticsharpedgeorconvexity:comparisonofe.ectsonposteriorcapsularopaci.cation.JpnJOphthalmol40:397-403,199621)NagamotoT,EguchiG:E.ectofintraocularlensdesignonmigrationoflensepithelialcellsontotheposteriorcap-sule.JCataractRefractSurg23:866-872,199722)VasavadaAR,RajSM,ShahGetal:Comparisonofpos-teriorcapsuleopaci.cationwithhydrophobicacrylicandhydrophilicacrylicintraocularlenses.JCataractRefractSurg37:1050-1059,201123)LiN,ChenX,ZhangJetal:E.ectofAcrySofversussili-coneorpolymethylmethacrylateintraocularlensonpos-teriorcapsuleopaci.cation.Ophthalmology115:830-838,200824)RonbeckM,ZetterstromC,WejdeGetal:Comparisonofposteriorcapsuleopaci.cationdevelopmentwith3intraocularlenstype.Five-yearprospectivestudy.JCata-ractRefractSurg35:1935-1940,2009***(139)あたらしい眼科Vol.30,No.10,20131483

ラタノプロストからタフルプロストへの切り替えによる長期効果

2010年12月31日 金曜日

0910-1810/10/\100/頁/JCOPY(95)1727《原著》あたらしい眼科27(12):1727.1730,2010cはじめに現在,プロスト系プロスタグランジン点眼薬は緑内障治療の第一選択薬である.初のプロスト系製剤であるラタノプロスト(キサラタンR,ファイザー)は10年以上の臨床使用経験を有し,効果・安全性が確立されている1).タフルプロスト(タプロスR,参天製薬)は,ラタノプロストよりFP受容体親和性が強く2),ベンザルコニウム塩化物(以下,BAC)濃度が低い.ディンプルボトルR3)によるアドヒアランス向上も期待される.両者は薬理学的に類似しているが,プロスト系プロスタグランジン製剤に対する反応には個人差を含む差異が指摘されている4).眼圧には季節変動5)があるとされるが,ラタノプロストとタフルプロストの長期経過を,季節変動を考慮してprospectiveに観察した報告はほとんどない.今回筆者らは,プロスタグランジン点眼薬単剤治療患者と他〔別刷請求先〕中野聡子:〒879-5593大分県由布市挾間町医大ヶ丘1-1大分大学医学部眼科学講座Reprintrequests:SatokoNakano,M.D.,DepartmentofOphthalmology,OitaUniversityFacultyofMedicine,1-1Idaigaoka,Hasama-machi,Yufu-shi,Oita879-5593,JAPANラタノプロストからタフルプロストへの切り替えによる長期効果中野聡子*1,2久保田敏昭*1*1大分大学医学部眼科学講座*2公立おがた総合病院眼科Long-TermEfficacyofTafluprostafterSwitchingfromLatanoprostSatokoNakano1,2)andToshiakiKubota1)1)DepartmentofOphthalmology,OitaUniversityFacultyofMedicine,2)DepartmentofOphthalmology,MunicipalOgataGeneralHospital緑内障・高眼圧症患者71例71眼を対象とした.ラタノプロストを1年間使用後,タフルプロストに切り替え,さらに1年間経過観察し,眼圧下降効果,安全性,使用感をprospectiveに比較した.季節変動を考慮し比較した結果,単剤治療群およびチモロール併用群の両者で,ラタノプロストとタフルプロストの眼圧下降効果は同等で,いずれも1年間にわたり有意に眼圧が下降し,視野も維持されていた.ラタノプロスト単剤治療31眼中,未治療時眼圧からの下降率が20%未満の眼圧下降不良例が11眼あったが,タフルプロスト変更後,眼圧下降不良例の割合が有意に減少した.ラタノプロストとタフルプロストの副作用として軽度の球結膜充血と角膜上皮障害があった.球結膜充血の程度はほぼ同等で,角膜上皮障害はタフルプロストでやや少ない傾向であった.点眼容器の利便性,差し心地に対する患者評価は,ラタノプロストよりタフルプロストが優れていた.Aprospectivestudywasperformedtoevaluatethelong-termefficacyandsafetyoftafluprost(TaprosR)afterswitchingfromlatanoprost(XalatanR).Subjectscomprised71eyesof71patients(21primaryopen-angleglaucoma,46normal-tensionglaucomaand4ocularhypertension)thatwetreatedwithlatanoprostfor1year,thenswichedtotafluprostfor1year.Every3monthsweevaluatedintraocularpressure(IOP),adversereactionsandfacilityofadministeringtheeyedrops.TafluprosthadahypotensiveeffectsimilartothatoflatanoprostandsignficantlydecreasedIOPatalltimepoints,ascomparedtoIOPwithoutmedication.Tafluprostwaseffectiveaswellasinlatanoprostnonresponders(IOPhaddecreasedbylessthan20%).Latanoprostandtafluproststabilizedthevisualfieldfor1year.Adverseeffectsrelatingtolatanoprostandtafluprost,suchasconjunctivalhyperemiaandsuperficialpunctatekeratitis,wereobservedinafewpatients,butthefindingsweremild.Manypatientspreferredtafluprosttolatanoprostbecauseoftheeaseofadministeringtheeyedrops.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)27(12):1727.1730,2010〕Keywords:タフルプロスト,緑内障,眼圧,長期経過,前向き研究.tafluprost,glaucoma,intraocularpressure,long-term,prospectivestudy.1728あたらしい眼科Vol.27,No.12,2010(96)剤併用患者について,まずラタノプロストを1年間使用し,季節変動を含めた効果と安全性を検討した後に,タフルプロストに切り替え,さらに1年間観察し両者を比較したので報告する.I対象および方法1.対象対象は,公立おがた総合病院眼科外来にて3カ月以上ラタノプロストを使用し,アドヒアランスが良好で眼圧が安定している緑内障・高眼圧症患者71例71眼である.このうち,ラタノプロスト単剤治療群は38例38眼,チモロール(チモプトールR点眼液0.5%,参天製薬)併用群は28例28眼,チモロールとドルゾラミド(トルソプトR点眼液1%,萬有製薬)併用群は5例5眼であった.除外基準は,3年以内にレーザー治療を含む内眼手術の既往を有する症例,活動性の眼感染症,炎症性眼疾患や,眼乾燥症,角膜ヘルペスを含む角膜疾患を有する症例,コンタクトレンズ装用,角膜屈折矯正手術の既往がある症例,正確な眼圧測定を妨げる疾患を有する症例,視野に影響する他の疾患を有する症例,炭酸脱水酵素阻害薬全身投与,副腎皮質ステロイド薬投与などの眼圧に影響する薬剤使用している症例,使用薬剤にアレルギーがある症例とした.対象眼は,未治療時の眼圧が高い眼とし,同値の場合は右眼とした.試験は公立おがた総合病院の倫理規定に従い行い,対象患者には試験の内容を口頭で十分に説明し同意を得た.2.方法2008年1月に被験者を選定後,まず1年間ラタノプロストを使用し,1カ月後,3カ月後,6カ月後,9カ月後,12カ月後に問診,眼圧測定,細隙灯顕微鏡検査を行った.タフルプロストへの変更を承諾した被験者について,2008年12月にwashout期間なしでタフルプロストに変更し,変更1カ月後,3カ月後,6カ月後,9カ月後,12カ月後に同様に検査を行った.他剤併用群では,併用薬は継続とした.眼圧は同一検者がGoldmann圧平眼圧計で測定し,測定時刻は午前中,症例ごとに同一時間帯とした.試験開始前とラタノプロスト継続12カ月後,タフルプロスト変更12カ月後に静的視野検査(HumphreyFieldAnalyzer,CarlZeissMeditec)中心30-2プログラムを行った.副作用について,球結膜充血の程度を4段階(なし,軽度,中等度,重度)で評価し,角膜上皮障害の程度をAD(AreaDensity)分類7)で評価した.試験終了時に容器の利便性と差し心地についてアンケート調査を行った.容器の利便性は容易に点眼瓶を把持し滴下できること,差し心地は刺激感がないことを評価基準として,優れている点眼薬を回答させた.3.検討項目単剤治療群とチモロール併用群,チモロール・ドルゾラミド併用群について,それぞれラタノプロスト点眼時の眼圧と,1年後同月のタフルプロスト変更後の眼圧をpaired-ttestで比較した.季節変動について,1カ月後,3カ月後,6カ月後,9カ月後,12カ月後の測定値をSteel-Dwass多重比較で検討した.視野について,試験開始前とラタノプロスト継続12カ月後,タフルプロスト変更12カ月後のmeandeviation(MD)値をSteel-Dwass多重比較法で比較した.続いて,単剤治療群について,平均眼圧下降率が20%未満を眼圧下降不良例8)とし,その割合をFisher’sexacttestで検討した.副作用の頻度をFisher’sexacttestで検討し,球結膜充血と角膜上皮障害の程度をWilcoxonmatched-pairssigned-ranktestで比較した.最後に,容器の利便性と差し心地をFisher’sexacttestで検討した.各統計学的手法は正規検定後に選択し,p<0.05(両側検定)を有意とした.II結果被験者71例のうち,10例が観察期間中に脱落した.脱落理由はタフルプロスト変更の承諾が得られなかったものが4例,受診自己中止が6例であった.すべての試験を完了した61例のうち,単剤治療群31例の内訳は,男性15例,女性16例,年齢74.6±10.9(平均値±標準偏差)歳,原発開放隅角緑内障(POAG)6眼,正常眼圧緑内障(NTG)22眼,高眼圧症(OH)3眼,未治療時3回の平均眼圧は17.4±3.2mmHgであった.チモロール併用群25例の内訳は,男性6例,女性19例,年齢77.0±8.0歳,POAG8眼,NTG16眼,OH1眼,未治療時眼圧は18.3±5.4mmHg,チモロール・ドルゾラミド併用群5例の内訳は,男性4例,女性1例,年齢76.8±6.5歳,POAG3眼,NTG2眼,未治療時眼圧は17.4±4.7mmHgであった.1.眼圧の年間推移a.単剤治療群ラタノプロスト点眼時は13.7±2.6mmHg(2008年1月),13.4±2.7mmHg(3月),13.0±2.5mmHg(6月),13.3±2.9mmHg(9月),13.8±2.6mmHg(12月)で,すべての測定時点で未治療時眼圧から有意に眼圧が下降していた(p<0.001).タフルプロスト変更後は13.0±2.3mmHg(2009年1月),12.7±2.9mmHg(3月),13.1±2.9mmHg(6月),13.4±2.6mmHg(9月),14.0±2.6mmHg(12月)で,同様に未治療時眼圧から有意に下降していた(p<0.001).両者の同じ月の眼圧を比較すると有意差はなく,眼圧下降効果は同等であった(図1).ラタノプロスト点眼時,タフルプロスト変更後とも季節変動は有意でなかった.b.チモロール併用群ラタノプロスト点眼時は14.4±3.4mmHg(2008年1月),14.4±4.0mmHg(3月),14.2±4.1mmHg(6月),15.2±4.1mmHg(9月),15.0±4.9mmHg(12月)で,すべての測定(97)あたらしい眼科Vol.27,No.12,20101729時点で未治療時眼圧から有意に眼圧が下降していた(1,3,6月p<0.001,9,12月p<0.01).タフルプロスト変更後は14.0±3.5mmHg(2009年1月),14.5±3.5mmHg(3月),13.4±3.2mmHg(6月),14.0±3.8mmHg(9月),14.7±3.4mmHg(12月)で,同様に未治療時眼圧から有意に下降していた(p<0.001).両者の同じ月の眼圧を比較すると有意差はなく,眼圧下降効果は同等であった(図2).ラタノプロスト点眼時,タフルプロスト変更後とも季節変動は有意でなかった.c.チモロール・ドルゾラミド併用群ラタノプロスト点眼時は13.4±3.8mmHg(2008年1月),14.0±2.8mmHg(3月),14.0±4.1mmHg(6月),14.6±3.9mmHg(9月),14.6±3.8mmHg(12月)で,6,9,12月で未治療時眼圧から有意に眼圧が下降していた(9月p<0.05,6,12月p<0.01).タフルプロスト変更後は12.4±4.3mmHg(2009年1月),12.6±4.3mmHg(3月),11.4±4.3mmHg(6月),13.4±6.3mmHg(9月),11.6±3.4mmHg(12月)で,3,6,12月で未治療時眼圧から有意に眼圧が下降していた(p<0.05).両者の同じ月の眼圧を比較すると,6月のみタフルプロストで有意に眼圧が低値であった(p<0.01)(図3).ラタノプロスト点眼時,タフルプロスト変更後とも季節変動は有意でなかった.2.視野単剤治療群の試験開始前MD値は.4.79±4.48dB,ラタノプロスト継続12カ月後.5.05±4.69dB,タフルプロスト変更12カ月後.4.39±4.46dBと有意な変化はなかった.同様に,チモロール併用群の試験開始前MD値は.7.93±6.47dB,ラタノプロスト継続12カ月後.7.66±5.94dB,タフルプロスト変更12カ月後.8.35±7.55dB,チモロール・ドルゾラミド併用群の試験開始前MD値は.11.60±10.28dB,ラタノプロスト継続12カ月後.11.42±10.14dB,タフルプロスト変更12カ月後.11.87±10.52dBと有意な変化はなかった.3.ラタノプロスト眼圧下降不良例単剤治療群31眼中,ラタノプロスト眼圧下降不良例は11眼(35.4%)あった.このうち4眼でタフルプロスト変更後20%以上の眼圧下降が得られ,眼圧下降不良例の割合が有意に減少した(p<0.05).逆に,タフルプロスト眼圧下降不良例は8眼(25.8%)あり,このうち1例はラタノプロストのほうが眼圧が低値であった.4.副作用単剤治療群31眼中,球結膜充血の頻度はラタノプロスト8眼(25.8%),タフルプロスト7眼(22.6%),程度はラタノプロスト0.4±0.8点,タフルプロスト0.4±0.7点といずれも有意差はなかった.角膜上皮障害の頻度はラタノプロスト6眼(19.4%),タフルプロスト2眼(6.5%)で,程度は密度・範囲ともラタノプロスト0.2±0.4点,タフルプロスト0.1±0.2点といずれも有意差はなかったが,タフルプロストで軽度の傾向にあった.副作用による投与中止例はなかった.5.使用感全患者61例中,点眼容器の利便性が良いとした点眼はラ2520151050:ラタノプロスト(2008年1月~12月):タフルプロスト(2009年1月~12月)眼圧(mmHg)1月3月6月9月12月NSNSNSNSNS図2眼圧の年間推移(チモロール併用群)(paired-ttestNS:Statisticallynotsignificant,n=25)2520151050:ラタノプロスト(2008年1月~12月):タフルプロスト(2009年1月~12月)眼圧(mmHg)1月3月6月9月12月NSNSNSNSNS図1眼圧の年間推移(単剤治療群)(paired-ttestNS:Statisticallynotsignificant,n=31)2520151050:ラタノプロスト(2008年1月~12月):タフルプロスト(2009年1月~12月)眼圧(mmHg)1月3月6月9月12月NSNS**NSNS図3眼圧の年間推移(チモロール・ドルゾラミド併用群)(paired-ttest**:p<0.01,NS:Statisticallynotsignificant,n=5)1730あたらしい眼科Vol.27,No.12,2010(98)タノプロストが1.6%,タフルプロストが23.0%で,両者を比較するとタフルプロスト選択患者が多かった(p<0.001).差し心地が良いとした点眼はラタノプロストが3.3%,タフルプロストが11.5%で,タフルプロスト選択患者が多かった(p<0.05).他の患者は両者は同等に良いと評価した.III考按点眼薬切り替え試験では,被験者選定でアドヒアランスが向上し,薬効が過大評価されるHawthorne効果6)が生じるとされる.Swichback試験が有用であるが,眼圧の季節変動5)に注意を要する.今回筆者らはこれらを考慮し,被験者を選定後,1年間ラタノプロストを使用し季節変動を含めた経過観察を行った後にタフルプロストに変更し,同様に1年間経過観察を行った.単剤治療群において,ラタノプロストとタフルプロストはいずれも,1年間有意に眼圧が下降し,視野も維持されていたことから,両者は同等の効果をもつ有用な薬剤と考えられる.近年,各種プロスト系プロスタグランジン点眼薬とチモロールとの合剤が発売されている.今回のチモロール2回点眼併用群の検討では,ラタノプロストとタフルプロストいずれとの併用でも効果は同等であった.チモロール・トルソプト併用群では症例数は少ないが,未治療時眼圧から有意に眼圧が下降していない月もあり,3剤併用が必要となる症例では手術を含めた他の治療を考慮する必要があると考えられる.今回の検討では有意な季節変動はなかったが,既報5)と同様,冬季にやや高値となる傾向にあった.ラタノプロスト眼圧下降不良例で,薬理学的に類似するタフルプロスト変更後に眼圧が下降した.これはタフルプロストのFP受容体親和性の強さやディンプルボトルRによるアドヒアランス向上の影響と考えられる.しかし,タフルプロストの球結膜充血は,FP受容体親和性が強いにもかかわらずラタノプロストと同等であった.プロスト系製剤間の切り替え時は充血が目立たないとされるが,眼圧下降不良例への反応と考え合わせると,両者の薬理学的機序に微妙な差がある可能性もある.プロスト系プロスタグランジン(PG)点眼薬はおもにFP受容体を介して作用する9)が,ほかにPGD210)やPGE211)による作用や,matrixmetalloproteinase活性化による房水流出抵抗低下が関与12)する可能性が指摘されており,点眼薬間の反応の差は,各経路に対する反応の複雑なバランスに起因する可能性も考えられる.角膜上皮障害については,有意差はないもののタフルプロストで軽度であった.これはタフルプロストのBACや基剤の濃度が低いことが影響していると考えられる.2010年からタフルプロストのBAC濃度はさらに低減されており,さらなる安全性の向上が期待できる.わが国の緑内障の有病率は高く,ほとんどが慢性に経過することから,使用感の良さはアドヒアランスを向上させる重要な因子である13).対象者に高齢者が多く積極的にいずれかの点眼を選択する症例は少なかったが,選択した患者のなかでは点眼容器の利便性,差し心地のいずれもタフルプロストの評価が高かった.以上から,特にラタノプロスト眼圧下降不良例で,タフルプロスト切り替えを試みる価値があると考えられる.ただし,タフルプロスト眼圧下降不良例の存在には注意を要すると考えられた.文献1)北澤克明,ラタノプロスト共同試験グループ:ラタノプロスト点眼液156週間長期投与による有効性および安全性に関する多施設共同オープン試験.臨眼60:2047-2054,20062)TakagiY,NakajimaT,ShimazakiAetal:PharmacologicalcharacteristicsofAFP-168(tafluprost),anewprostanoidFPreceptoragonist,asanocularhypotensivedrug.ExpEyeRes78:767-776,20043)兵頭涼子,溝上志朗,川崎史朗ほか:高齢者が使いやすい緑内障点眼容器の検討.あたらしい眼科24:371-376,20074)YildirimN,SahinA,GultekinS:Theeffectoflatanoprost,bimatoprost,andtravoprostoncircadianvariationofintraocularpressureinpatientswithopen-angleglaucoma.JGlaucoma17:36-39,20085)KleinBE,KleinR,LintonKL:IntraocularpressureinanAmericancommunity.TheBeaverDamEyeStudy.InvestOphthalmolVisSci33:2224-2228,19926)FrankeRH,KaulJD:TheHawthorneexperiments:Firststatisticalinterpretation.AmSociolRev43:623-643,19787)宮田和典,澤充,西田輝夫ほか:びまん性表層角膜炎の重症度の分類.臨眼48:183-188,19948)DuBinerHB,MrozM,ShapiroAMetal:Acomparisonoftheefficacyandtolerabilityofbrimonidineandlatanoprostinadultswithopen-angleglaucomaorocularhypertension:athree-month,multicenter,randomized,doublemasked,parallel-grouptrial.ClinTher23:1969-1983,20019)OtaT,AiharaM,NarumiyaSetal:TheeffectsofprostaglandinanaloguesonIOPinprostanoidFP-receptordeficientmice.InvestOphthalmolVisSci46:4159-4163,200510)WoodwardDF,HawleySB,WilliamsLSetal:StudiesontheocularpharmacologyofprostaglandinD2.InvestOphthalmolVisSci31:138-146,199011)WangRF,LeePY,MittagTWetal:Effectof8-isoprostaglandinE2onaqueoushumordynamicsinmonkeys.ArchOphthalmol116:1213-1216,199812)OhDJ,MartinJL,WilliamsAJetal:Analysisofexpressionofmatrixmetalloproteinasesandtissueinhibitorsofmetalloproteinasesinhumanciliarybodyafterlatanoprost.InvestOphthalmolVisSci47:953-963,200613)KosokoO,QuigleyHA,VitaleSetal:Riskfactorsfornoncompliancewithglaucomafollow-upvisitsinaresidents’eyeclinic.Ophthalmology105:2105-2111,1998