0910-1810/11/\100/頁/JCOPY現在,わが国でおもに治療として用いられている光凝固療法,光線力学的療法(photodynamictherapy:PDT)と抗VEGF療法について述べる.I光凝固療法レーザー光凝固療法は従来から行われている方法で米国のMacularPhotocoagulationStudyによりその有効性が確かめられ4,5),近年まで長い間治療の中心的存在であった.しかし,後述する光線力学的療法や抗VEGF療法などの新しい治療法の開発により適応症例は減少している.この光凝固療法はCNVを直接レーザーにて凝固するため,中心窩外や傍中心窩のCNVに対しては非常に有効であり,視力を向上させる効果もある.しかし,ほとんどの症例でCNVは中心窩下に認められることが多く,中心窩を含んで凝固すると著しい視力障害や中心暗点ができることは避けられないためレーザー光凝固が適応となる場合はきわめて少ない.実際には,中心窩外にあるCNVに対してCNVの辺縁を200μmのスポットサイズで,0.3~0.4秒,波長は黄色もしくは橙色で白色凝固斑が強くでるパワーで(250~350mW)凝固する.凝固斑は隣同士が少し重なりあうようにし,辺縁を凝固した後にその中を凝固する.CNVの凝固不足を確認するために光凝固後,2~4週間後に蛍光眼底造影を行い,凝固状態を確認し,不足しているようであれば追加凝固を行う(図1).はじめに加齢黄斑変性(age-relatedmaculardegeneration:AMD)は,欧米をはじめとする先進諸国において中高齢の中途失明の主原因であり,近年ますます増加傾向にある.わが国においても近年増加傾向を示しており,福岡県久山町の地域住民を対象に行われている久山町スタディでは,その有病率は1998年からの9年間で0.9%から1.3%に増加していた.9年間でのAMD発症率は1.4%(男性2.6%,女性0.8%)で,特に男性においては欧米並みの発症率で,今後もさらに患者数の増加が危惧されるところである1,2).AMDは滲出型と萎縮型に大別されるが,滲出型は脈絡膜より発生する脈絡膜新生血管(choroidalneovascularization:CNV)が網膜下および神経網膜に伸展し,CNVからの出血や滲出によって視力低下を招く予後不良のタイプである.萎縮型は脈絡膜血管が透見できる円形および楕円形の網膜色素上皮の低色素,無色素および欠損部位が認められるもので,緩徐に進行し網膜萎縮に至る.現在,萎縮病巣に対する治療法はない.滲出型に対する治療は,種々の治療が試みられてきたが,特効的に完治するものはいまだになく,行われなくなった治療も少なくはない.AMDのみならず,眼内血管新生には血管内皮細胞の分裂・増殖に大きな役割を果たす血管内皮増殖因子(vascularendothelialgrowthfactor:VEGF)が重要な働きをしていることが知られている3).AMDの治療はその原因となっているCNVを閉塞,消退させることが目標となる.そこで,(11)165*YujiOshima:九州大学大学院医学研究院眼科学分野〔別刷請求先〕大島裕司:〒812-8582福岡市東区馬出3-1-1九州大学大学院医学研究院眼科学分野特集●黄斑疾患アップデートあたらしい眼科28(2):165.171,2011加齢黄斑変性の治療TreatmentofAge-RelatedMacularDegeneration大島裕司*166あたらしい眼科Vol.28,No.2,2011(12)わが国でのPDTの適応は中心窩下にCNVが存在するAMDである.眼底検査,蛍光眼底造影〔フルオレセイン蛍光造影(FA)およびインドシアニングリーン蛍光造影(IA)〕を行い病型診断,病巣最大径(greatestlineardimension:GLD)を測定,レーザー照射範囲を決定する.GLDには,CNV(classicおよびoccult),出血,網膜色素上皮.離(PED),蛍光ブロックとなる病変,および瘢痕病巣を含めたすべての病巣が含まれる.実際のレーザー照射範囲はすべての病巣をカバーするためにGLDに1,000μmを加えた範囲で行う.また視神経乳頭から200μm以上離れた範囲までしか照射してはいけない.PDTは治療後,3カ月ごとに治療効果判定を行い,CNVからの蛍光漏出が認められた場合は再治療を行う.ベルテポルフィンを用いたPDTは比較的安全な治療法であるが,重篤な副作用として治療後7日以内に起こる重度視力障害(3.2%)6)や背部痛,頭痛,アレルギー反応などがある.ベルテポルフィンが血管外漏出したときは,その部位の光化学反応のため光線遮断をしなければ重度の熱傷となる.また,妊娠,ポルフィリン症,ベルテポルフィン過敏症はPDTの禁忌である.日本人を含めアジア人のAMDにはポリープ状脈絡膜II光線力学的療法光線力学的療法(PDT)とは,滲出型AMDのCNV閉塞を目的とした光感受性物質ベルテポルフィン(ビスダインR)を用いた治療法でわが国でも2004年に臨床使用が開始された.ベルテポルフィンを患者の静脈内に投与し,その15分後,ベルテポルフィンがCNVに集積したところで正常組織には影響を与えない弱い出力のレーザーを照射し,CNVを閉塞させるという治療法である.CNVには低比重リポ蛋白(LDL)に対する受容体が存在する.ベルテポルフィンは,LDLと特異的に結合するため,静注後にCNVに集積し,そこに低出力のレーザーを照射することで,ベルテポルフィンが活性化され,活性酸素が発生し血栓形成が起こる.このCNV内の血栓により新生血管のみを閉塞させるのがこの治療の原理である.この治療はPDT講習会受講終了認定医によって行われ,臨床使用開始当初は入院設備のある施設で行われていたが(光感受性物質のため初回治療は48時間の入院が課せられていた),現在は日光や強い光からの保護を行えば,入院の義務はなく外来での加療が可能である.ポリープ状病巣漿液性網膜.離網膜下液減少凝固部瘢痕FAIAFAIA(0.9)(0.9)治療前治療2週間後図1中心窩外PCVに対して光凝固を施行した症例55歳,男性,視力(0.9).左眼中心窩外方にPCV,漿液性網膜.離を認めた.ポリープ状病巣に対して光凝固施行.治療2週間後には異常血管網は残存するものの,ポリープ状病巣は消失,網膜下液も減少した.(13)あたらしい眼科Vol.28,No.2,2011167PDTは3カ月ごとに再治療の必要性を検討し,必要であれば追加投与を施行する.わが国で行われたJATstudy(JapaneseAge-RelatedMacularDegenerationTrial)によると1年間で平均2.8回,最高4回の治療が必要であったと報告している.PDTはAMDの治療に有効であることは言うまでもないが,欧米の報告によるとPDTは自然経過と比較して良好な視力は保たれるものの,PDTを施行しても徐々に視力低下がみられ,視力低下が緩徐になるにすぎないと報告している.つまりPDTを施行しても病状の進行は食い止めることができるが,視力の改善までは困難である(図2).III抗VEGF療法血管内皮増殖因子(VEGF)は,分子量約20kDaのサブユニットが結合した二量体構造の蛋白質で,その働きは正常血管の発育や病的血管新生,血管透過性亢進に大きく関与している.VEGFにはその分子量の違いから5つのアイソフォームが存在し,眼内ではVEGF121とVEGF165がおもに産生されている.血管内皮細胞にはVEGFの受容体であるVEGFR-1とVEGFR-2が発現しているが,血管内皮細胞増殖や血管透過性亢進作用は血管症(polypoidalchoroidalvasculopathy:PCV)が多く,欧米人に適応したPDTの治療指針は当てはまらない.そのため眼科PCV研究会は日本人に適したPDTガイドラインを作成している.それによるとわが国ではpredominantlyclassicCNV,occultwithnoclassicCNV,minimallyclassicCNVのいずれのFA分類でも適応があり,IAにてPCVが認められればPDTの良い適応となる.視力に関しては0.1以上0.5以下が推奨されているが,その範囲外であっても適応外となるわけではない7).PDTは臨床使用開始以来累計5万例以上の症例に行われ,現在でも多く行われている治療である.わが国におけるPDTの成績は欧米に比べて良好で,平均視力は治療後12カ月間あるいは24カ月間にわったて治療前と同様に維持され,12カ月目の視力変化をみると,改善と不変を合わせた視力維持率が80%であることが知られている.わが国ではすべての病変のタイプに対してPDTは有効であり,特にアジア人に多くみられるポリープ状脈絡膜血管症(polypoidalchoroidalvasculopathy:PCV)では治療後平均視力が他の病型より有意に高いことが知られている8).FAIAFAIAポリープ状病巣漿液性網膜.離網膜下液消失ポリープ状病巣消失(0.5)(1.0)ポリープ状病巣治療前治療後1年図2PCVに対して光線力学療法を施行した症例73歳,女性,視力(0.5).右眼黄斑部に網膜下出血,漿液性網膜.離を認め,蛍光眼底造影でポリープ状病巣を認めた.PDTを施行し,1年後には視力(1.0)と改善,ポリープ状病巣,網膜下液も消失していた.168あたらしい眼科Vol.28,No.2,2011(14)可され,臨床使用が可能となった薬剤である.視力改善が認められることより,現在最も多く利用されている抗VEGF薬である.使用方法は1回0.5mgを1カ月に1回,硝子体内に毎月投与する.数々の臨床試験にて最も効果が得られた初回から連続3回投与までの3カ月間を導入期とよび,その後を維持期とよぶ.海外で行われた大規模臨床試験である,MARINA試験やANCHOR試験では,毎月投与を24カ月間行い,無治療群(sham群)やPDT単独治療群に比べて有意に視力が維持され,しかも治療前のベースラインより視力改善が得られたと報告している10,11).わが国で行われたEXTEND-Iとよばれる臨床試験でも連続12カ月の投与を行い,治療前に比べて有意な視力改善が認められている12)(図3).これらの臨床試験では毎月投与を行っているが,実際に毎月投与し続けることは,経済的にも,また局所および全身合併症を発症するリスクを高めることになり不可能である.そこで維持期において投与間隔を延ばす種々の臨床試験が試みられている.PIER試験やEXCITE試験では導入期3回連続の後,3カ月ごとの投与を行い,無治療群や毎月治療を行った群と比較しているが,3カ月ごとの投与では無治療に比しては良好であるが導入期の視力改善効果は維持できていない.これにより3カ月ごとの治療では不十分である症例が存在することが示された13).PrONTO試験やSUSTAIN試験では,維持期に毎月経過観察を行い,視力やOCT,眼底所見の変化におもにVEGFR-2を介している.VEGF165がVEGFR-2とその補助受容体であるneuropilin-1と結合し,共発現させるとVEGF165によるVEGFR-2のシグナルがさらに増強し,血管内皮細胞分裂が亢進する.このため,VEGF165はVEGF121よりも強力な病的新生血管に関与していると考えられている.AMDにおいては網膜色素上皮(RPE)および周辺組織,そしてCNVから高濃度のVEGFが分泌されていることが知られており,AMD患者の硝子体液,血清中,そして手術で摘出した網膜下新生血管膜にもVEGFが有意に多く認められている9).そこで,その血管新生の主役をなすVEGFを標的とした薬物療法が抗VEGF療法である.AMDの本態であるCNVの進行,活動性を低下させるために,そのVEGFを抑える抗VEGF薬を眼内に注射(硝子体注射)して治療する.現在わが国で用いることができる薬剤はペガプタニブ(マクジェンR)とラニビズマブ(ルセンティスR)である.これら2剤がわが国で使用可能となるまで,Off-label使用ではあるが,大腸癌に対する抗がん剤として用いられているベバシズマブ(アバスチンR)も施設によって使用されていた.ベバシズマブとラニビズマブはVEGFに対するマウスモノクローナル抗体をヒト化したものである.ベバシズマブはほぼ抗体全長(分子量は約150kDa)であるのに対し,ラニビズマブはその抗体のFab断片を基本構造として作製された製剤(分子量50kDa)である.両者とも中和抗体であるのでVEGFのすべてのアイソフォームを非選択的に抑制するが,ラニビズマブのほうがベバシズマブより分子量が小さいために組織親和性が良いと考えられていた.ペガプタニブは病的アイソフォームと考えられているVEGF165のみを選択的に阻害するアプタマー製剤である.アプタマーとは特定分子と特異的に結合する核酸分子やペプチドであり,この場合,VEGF165と特異的に結合するRNA分子製剤である.現在,わが国で使用できるラニビズマブとペガプタニブについて述べる.1.ラニビズマブ(ルセンティスR)ラニビズマブは分子量約50kDaの抗ヒトVEGFモノクローナル抗体のFab断片でVEGFへの親和性を高める塩基配列が付加されている.わが国では2009年に認+8.1p=0.0006+9.0p<0.0001+9.5p=0.0001+10.5p<0.0001:Ranibizumab0.3mg(n=35):Ranibizumab0.5mg(n=41)0123456789101112151050視力の平均変化(文字数)(月)図3ラニビズマブのわが国での臨床試験における視力の平均変化量の推移ラニビズマブ0.3mg群,0.5mg群ともに6カ月,12カ月間を通して有意に視力が改善している.(文献12より)(15)あたらしい眼科Vol.28,No.2,2011169的に判断して追加投与を決定する16).わが国では海外のAMDと違い,滲出型AMDのなかでPCVの占める割合が多いことはよく知られている.PCVに対するラニビズマブ単独療法の治療結果の報告は徐々に増えてきている.それらの報告によると,網膜下液や出血などの滲出性病変は高率に減少するが,ポリープ状病巣や異常血管網などの血管病変が完全に消失する症例は3分の1程度で,病巣の完全消失には不向きである17).しかし,滲出性病変の消失により視力改善が得られる症例も多く,急性期病変や視力良好なPDT困難な症例の治療には適していると考える.0.5以下の視力不良PCVに対してはラニビズマブ併用PDTを行う施設もでてきており,視力改善と治療回数減少を目標にしある一定の基準を設け悪化が認められれば投与を行うという,必要時加療という手法が用いられた.これらの結果によると,導入期に得られた視力を比較的維持することが可能であったと報告している14,15).現在はこの手法を用いて必要時に加療する施設が多いようである.わが国では,ラニビズマブ治療指針策定委員会により維持期における追加投与基準が作成されている.これも必要時加療の手法が用いられている.その基準によると,前回来院時の視力を基準としてETDRS(EarlyTreatmentDiabeticRetinopathyStudy)視力検査表の文字数に換算してほぼ5文字超の悪化に相当する少数視力の視標が判別できない場合,出血あるいは滲出性変化がある場合,追加投与が推奨されるが,最終的には眼科医が総合治療前3カ月後12カ月後(0.15)(0.9)(1.0)FAIAFAIAFAIACNV漿液性網膜.離CNV網膜下液消失瘢痕化図4滲出型加齢黄斑変性(minimallyclassicCNV)に対してラニビズマブ治療を行った症例61歳,女性,視力(0.15).右眼黄斑部に網膜下出血,漿液性網膜.離,脈絡膜新生血管を認めた.ラニビズマブ硝子体投与を導入期に3回行い,導入期終了時には視力(0.9)に改善し,網膜下液は消失していた.その後1年間で追加治療なく,視力維持,病巣も瘢痕化している.170あたらしい眼科Vol.28,No.2,2011(16)ズマブ,ベバシズマブ,PDTなどにより得られた視力改善効果の維持期に6週間ごとにペガプタニブを投与し視力を維持するというものである.6週ごとの投与により,合併症のリスクを減らし,安全に視力を維持することが目標である.このスタディによると導入期で得られた視力が1年後に維持することが可能だったことを示している(ETDRSで65.5文字が1年後に61.8文字).このスタディでは悪化時にはラニビズマブやPDTなどの導入期に施行した治療を再度行うことにしている(Booster治療とよばれる)が,約半数はBooster治療を行わずに済んだと報告している20).現在わが国においても同様のプロトコールでスタディが行われており(LEVEL-Jスタディ),結果が待たれるところである.3.抗VEGF治療の副作用抗VEGF治療は眼球に直接注射する硝子体注射を行うため,その手技に伴う水晶体損傷,網膜.離,硝子体出血,感染性眼内炎などの重篤な合併症をひき起こす危険性は十分に考えなければならない.眼合併症としてぶどう膜炎,急激な視力低下,網膜色素上皮裂孔などの報告がある.またVEGFを阻害することによる,その長期的眼合併症はいまだ不明な点が多い.色素上皮より分泌されるVEGF121およびVEGF164は,脈絡膜の恒常性維持に重要な働きをすることが知られており,マウスを用いた基礎実験ではあるがVEGFを長期間阻害すると脈絡膜毛細血管および網膜外顆粒層の萎縮をもたらすとの報告がある21,22).このことからも,長期的投与に関しては今後,慎重に検討していかねばならないと考える.全身合併症としては高血圧,深部静脈閉塞,脳梗塞,心筋梗塞などの血管イベントが危惧されている.海外で行われた大規模臨床試験(MARINA,ANCHOR,FOCUS)を用いたメタアナリシスの報告23)ではラニビズマブ投与と脳卒中の関連があるとしているが,わが国で行われた臨床試験(EXTEND-1)では脳出血(2.4%)との有意な関連は認められなかった.最近の海外からの報告によるとPDT,ラニビズマブ,ペガプタニブ,ベバシズマブの間で心血管および脳血管イベントなどの全身合併症の発症に有意な差はないとしている24).しかし,加齢黄斑変性の患者は高齢者が多く,もともと心血管障害のリている(図4).2.ペガプタニブペガプタニブはVEGF165のみを選択的に阻害するアプタマー製剤で,わが国では2008年に臨床使用が可能となった,初めての加齢黄斑変性に対する抗VEGF治療薬である.使用方法は1回0.3mgを6週間に1回,硝子体内投与を行う.ラニビズマブに比べて投与間隔が長く,導入期3カ月では2回の注射を行う.ペガプタニブはVEGF121には結合せず,病的血管新生を司るといわれているVEGF165のみを選択的に阻害するため,生体に対する安全性が高いと推察されていた.欧米で行われた大規模臨床試験であるVISION試験では,ペガプタニブ投与量を0.3mg,1.0mg,3.0mgと無治療(sham群)に分け1年間投与を行った.1年後に視力が維持されたのは0.3mg群で無治療に比べて有意に高かったとしている18).わが国での臨床試験の結果でも0.3mg投与で視力変化は治療前と比べて維持が認められ,その維持効果はほぼPDTと同等であったと推測されている.しかし,視力改善効果は認められず,治療の目標としては視力が低下するリスクを下げ,視力を維持することにとどまる19)(図5).そこで,その視力維持効果に目を付けて行われている臨床試験がLEVEL試験である.これは導入期にラニビ2520151050-5-10-15-20-25-300612182430ベースラインからの視力の平均変化量図測値にはLastObservationCarriedForward(LOCF)法を用いた.図中のバーは標準偏差を表す.:0.3mg群:1mg群視力の平均変化(文字数)36424554(週)図5ペガプタニブのわが国での臨床試験における視力の平均変化量の推移ペガプタニブ0.3mg群,1mg群ともに1年間にわたって平均視力を維持している.(文献19より)あたらしい眼科Vol.28,No.2,2011171スクが高いことが予想される.そのため脳出血などの既往がある患者に対しては,慎重な投与が必要である.おわりにAMDはわが国でも今後ますます増加することが予測される疾患である.抗VEGF療法をはじめとする種々の新しい治療法の登場により,以前に比べて視力維持が可能な症例も増加してきている.しかし,いまだに根治的な治療法はなく,良好な視力を維持するためには,早期に診断,治療することが大切である.今後さらなる新しい治療法の開発に期待したい.文献1)OshimaY,IshibashiT,MurataTetal:PrevalenceofagerelatedmaculopathyinarepresentativeJapanesepopulation:theHisayamastudy.BrJOphthalmol85:1153-1157,20012)MiyazakiM,KiyoharaY,YoshidaAetal:The5-yearincidenceandriskfactorsforage-relatedmaculopathyinageneralJapanesepopulation:theHisayamastudy.InvestOphthalmolVisSci46:1907-1910,20053)CampochiaroPA:Retinalandchoroidalneovascularization.JCellPhysiol184:301-310,20004)Maculaphotocoagulationstudygroup:Argonlaserphotocoagulationforsenilemaculardegeneration.Resultsofarandomizedclinicaltrial.ArchOphthalmol100:912-918,19825)Maculaphotocoagulationstudygroup:Argonlaserphotocoagulationforneovascularmaculopathy.Five-yearresultsfromrandomizedclinicaltrials.MacularPhotocoagulationStudyGroup.ArchOphthalmol109:1109-1114,19916)JapaneseAge-RelatedMacularDegenerationTrial(JAT)StudyGroup:Japaneseage-relatedmaculardegenerationtrial:1-yearresultsofphotodynamictherapywithverteporfininJapanesepatientswithsubfovealchoroidalneovascularizationsecondarytoage-relatedmaculardegeneration.AmJOphthalmol136:1049-1061,20037)Tano,Y,OphthalmicPDTStudyGroup:GuidelinesforPDTinJapan.Ophthalmology115:585-585.e6,20088)GomiF,OhjiM,SayanagiKetal:One-yearout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