———————————————————————-Page10910-1810/07/\100/頁/JCLS水との共生」である.本稿では各種CL素材の性質と,それに施された乾きへの対策や水濡れ性向上技術について解説する.それぞれのCL素材の特徴をつかんで,症例ごとにCL素材を使い分けていただければ幸いである.I非含水性HCL素材1.酸素透過性HCL素材の変遷CLの素材は,ほぼ100%有機化合物である.まったく含水せず,まったく弾性をもたないCL用有機化合物というのも実はないのであるが,ここでは一般にイメージされる硬質素材の酸素透過性HCLを想定して,非含水性HCL素材とよぶ.非含水性HCL素材は,1970年前半くらいまで,ポリメチルメタクリレート(図1)が主として用いられてきた.ポリメチルメタクリレートは,安価なうえ,安定しており,さらに優れた光学特性を有するため,現在でも眼内レンズ素材として一定の需要があるのはご承知のとおりである.水に対する接触角が60~70?程度の水濡れ性を示し,親水性のための表面はじめにコンタクトレンズ(CL)が角膜の生理に及ぼす影響を最小限にとどめるためには,その良好な水濡れ性が欠かせない.この30年間,機能性高分子としてのCL素材の酸素透過性能は至上命題とされ,ハードCL(HCL)素材を中心に飛躍的に進歩したが,その一方でCLの水濡れ性の悪化が指摘されてきた.すなわち,1975年ごろ登場したセルロースアセテートブチレートから,酸素拡散係数の非常に高いシリコーン系素材や,酸素溶解係数の高いフッ素系素材への変遷がみられ,酸素透過性素材開発の一定の方向性が示されるなか,これらシリコーンもフッ素系素材特有の強い撥水性がHCLの不良な水濡れ性をひき起こしてしまったのである.一方,酸素が水を担体として運ばれる含水性ソフトCL(SCL)素材の酸素透過性は,その含水率に依存し,1960年に登場したポリヒドロキシエチルメタクリレートから,これにメタクリル酸を組み合わせたり,?-ビニルピロリドン,ジメチルアクリルアミドを用いたりして,ヒドロゲル(以下,ハイドロゲル)素材の高含水化を図る方向で改善されてきた.こうした高含水SCLでは乾きやすさが問題となり,さらに最近では,ハイドロゲルの高分子網目構造自体に,超酸素透過性ではあるが撥水性かつ親油性のシリコーン誘導体を導入したシリコーンハイドロゲルレンズが登場し,やはり,その水との相互作用にフォーカスが当てられるようになった.CL素材開発における現在のトレンドは「CL素材と(29)???*KenjiSano:あすみが丘佐野眼科/東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科眼科学〔別刷請求先〕佐野研二:〒267-0066千葉市緑区あすみが丘1-1-8ビアブルック3Fあすみが丘佐野眼科特集●コンタクトレンズの流れを読むあたらしい眼科24(6):723~735,2007進化するコンタクトレンズ素材─水との共生─?????????????????????????????????????佐野研二*CCOOCH2CH3CH3図1メチルメタクリレート重合させてポリメチルメタクリレートとなる.PMMAと略される.優れた光学性能をもつ.———————————————————————-Page2???あたらしい眼科Vol.24,No.6,2007処理も必要としなかったため,研磨による屈折度数の調整やベベルの切削なども容易であったが,酸素透過性をほとんどもたないというCL素材としては決定的な弱点があった.この時代,メニコン8(エイト)などのレンズ直径を小さくして角膜への酸素供給を考慮した,ポリメチルメタクリレート製のいわゆるマイクロレンズが一世を風靡したことを知る方も多いと思う.1975年ごろ,本格的な酸素透過性HCL素材が登場してくる.セルロース(図2)を酢酸や酪酸とエステル化させたセルロースアセテートブチレート(CAB)である.酢酸などと完全にエステル化されるわけではなく,残存する-OH基によって親水性を保たせることができる.しかしながら,耐久性に劣り使われなくなった.今後,使い捨てCLには応用する余地があるかもしれない.1980年代になると,シロキサニルメタクリレートなどのシリコーン系素材が登場する(図3~5).シリコーン系素材は,Siのまわりの側鎖の回転エネルギーがきわめて低く,容易に回転する側鎖の間隙を酸素分子が大玉送りのように移動する.酸素透過係数,いわゆるDk値は酸素拡散係数と酸素溶解係数の積であるが,シリコーンでは,酸素の拡散係数が非常に高い.撥水性かつ親油性である.この頃,フルオロアルキルメタクリレート(図6)に代表されるような含フッ素化合物(図7~9)もCL素材として登場する.フッ素原子はあらゆる元素のなかで最も電気陰性度が高く,分極率が小さいため,これを用いた素材の表面エネルギーはきわめて低くなり,酸素溶解係数が高くなる1).また,含フッ素化合物は脂質を寄せつけず,耐汚染性に優れるという長所もある2).現在では,酸素透過性HCL素材としてシリコーン系と(30)CCCCCCCCCCOOOOCH2OHCH2OHOHOHOHOHHHHHHHHHHH図2セルロースアセテートブチレート酢酸や酪酸とエステル化してセルロースアセテートブチレートを作る.CABと略される.耐久性,耐汚染性に欠ける.図3ペンタメチルジシロキサニルプロピルメタクリレートシリコーン系.Siの側鎖の回転エネルギーはきわめて低く,ぐるぐる回転するため,その間を酸素が透過していく.すなわち,酸素拡散係数が非常に高い.CCOOSiSiOCH3CH3CH3CH3CH3CH2(CH2)3CH3図4トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート回転エネルギーが低いSiの多さに注目.最近,シリコーンハイドロゲルレンズによく使われることで注目されている.CCOOCH2CH3SiSiOCH3CH3CH3SiCH3CH3CH3O(CH2)3CH3SiCH3CH3CH3図5メチルジ(トリメチルシロキシ)プロピルグリセロールメタクリレート側鎖が長く,酸素が透過できる間隙が大きい.その分,耐衝撃強度は低下する.CCOOOCH2CH3CH2CH2CH2CH2CH2CHOHSiOSiOCH3CH3CH3CH3SiCH3CH3CH3———————————————————————-Page3あたらしい眼科Vol.24,No.6,2007???フッ素系素材の共重合体がよく用いられている.2.酸素透過性HCL素材と親水処理シリコーン系もフッ素系も強い撥水性のため,表面にプラズマ処理を施したり,架橋剤に極性をもった親水性のモノマーを用いたり(図10,11)して,少しでも,水濡れ性を高める工夫が施されることが多い.プラズマとは,物質の気体状態にさらに温度を上げた場合に原子の状態を保つことができなくなって裸の原子核と電子となる状態を言い,CLの表面プラズマ処理には通常,有機化合物の気体を用いて,これをCL表面という基板に析出させている.ピンホールのない均質な親水性の超薄膜を作ることができるが,空気中では親水基が素材の中に潜り込んでしまい,レンズ表面が涙液で覆われていないと撥水性のCL表面が露呈されてしまう(図12).数カ月たった酸素透過性HCLの表面が,開瞼した直後から涙液層が破綻していく様子を,スリット上でよく観察す(31)図6フルオロアルキルメタクリレート含フッ素重合体では,フッ素のもつ表面エネルギーが非常に低く,安定しているうえに,分子間隙が広くなるため酸素がよく透過する.すなわち,酸素溶解係数が高い.CCOHOCH2CH3(CH2)n(CF2)m図7トリフルオロエチルメタクリレートフルオロメタクリレート系素材の最もシンプルな構造をもつ.重合しやすい.CCOOCH2CF3CH2CH3図8ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレートトリフルオロエチルメタクリレートよりもフッ素の密度が大きくなっている.CCOOCHCF3CF3CH2CH3図9パーフルオロオクチルエチルメタクリレートヘキサフルオロイソプロピルメタクリレートよりさらにフッ素の密度が高くなり,側鎖も長くなって分子間隙が広くなる.CCOO(CH2)2(CF2)7CF3CH2CH3図10?,?¢-メチレンビスアクリルアミドエチレン系モノマー.高分子の合成において最もよく使われるラジカル重合の際の架橋剤としてよく使われる.極性をもち,親水性である.CHCNOHNHCCHOCH2CH2CH2CCOOOCOOCH2CH2CH3CH2CH3CH3図11エチレングリコールジメタクリレートジビニル化合物の架橋剤.架橋剤の濃度は高分子の理工学的性質に大きな影響を与える.図12プラズマ処理後のもぐりこみ効果高分子構造のなかでSiの側鎖や線状ポリマーの主鎖のまわりの親水基は,乾くと素材内に埋没してしまう.水中空気中疎水性CL親水基———————————————————————-Page4???あたらしい眼科Vol.24,No.6,2007ることと思う.こうした親水基の潜り込み効果を避けるために,親水性モノマーをHCL表面にグラフト重合する試みも行われている(図13)3).グラフト重合によって,水に対する接触角は改善し(図14),レンズ上の涙液層破壊時間(BUT)も延長している(図15).また,素材によらず,HCLのベベル修正で,ある程度レンズ表面に涙液を誘導して乾きを抑制することもできる(図16).具体的にはベベル研磨によってベベル幅を狭くし,エッジの浮き上がりを少なくするが,職人芸を必要とするため,筆者は何度もレンズをダメにしている.自分で加工するのが億劫な場合や自信のない場合,(32)図13親水性モノマーのグラフト重合レンズ表面に親水性モノマーをグラフト重合して,親水性のコーティングを施されている.SEEDS1に搭載.ラジカル重合種レンズ断面水膜層中を揺れ動く,親水性グラフト高分子鎖親水性グラフトにより形成された水膜層図14親水性モノマーをグラフト重合させたRGPL表面の水に対する接触角100806040200グラフト処理処理なしグラフト処理処理なし*,**:p<0.01気泡法**液滴法*水に対する接触角(度)グラフト重合ありBUT=7secグラフト重合なしBUT=3sec図15親水性モノマーグラフト重合親水性HCLのBUT図16HCLのベベル調整(写真提供:小玉裕司氏)HCLでは,素材選択の他に周辺デザインなどを調整することによって,ある程度,レンズ上の乾きを潤すことができる.しかし,ここまでやってCL検査料112点(一般眼科)とはいかがなものか.———————————————————————-Page5あたらしい眼科Vol.24,No.6,2007???オーダーメイド的にデザインを変えられるシステムを,サンコンタクトレンズ社,エイコー社,ニチコン社などが用意しているので相談するのも良い.また,酸素透過性素材は,水蒸気も多く透過する場合が多いのであるが,乾きの自覚が強い場合,レンズサイズを大きくすると涙液蒸発も抑えられ,症状が改善する場合もある.なお,サンコンタクトレンズ社から最近,代用血漿,血流改善剤として用いられる超親水性多糖類のデキストランを配合したサンコンマイルドEpiが発表されているので,レンズデザインも含めて同社にコンサルトするのも良いかと思う.私見であるが,表1に酸素透過性HCLの選び方をまとめた.II非含水性SCL素材非含水性SCL素材とは,軟性で,ほとんど含水しないCL用高分子をいう.1978年にシリコーンラバーレンズ(図17)が登場したが,その超撥水性と易汚染性からスタンダードになりえなかった.これまで唯一実用に成功した非含水性SCLは,わが国から発信された,ブチルアクリレートとブチルメタクリレートの共重合体4,5)からなるソフィーナ?だけである.筆者は,現在でも顔面神経麻痺による兎眼患者に,このソフィーナ?を装用してもらっている.しかし,残念ながら生産が打ち切られてしまった.これに代わるレンズがなく,スペアレンズがなくなったらどうしようかと大変困っている.筆者らも,ヘキサフルオロプロピレンとビニリデンフルオライドの共重合体とエチルメタクリレートおよび2-エチルヘキシルアクリレートを組み合わせて,新しい非含水性SCL素材(図18)を合成し2),ソフィーナ?の素材を上回る酸素透過性と水濡れ性(表2)を達成して,その実用化への可能性を模索したが叶わなかった.多数のベースカーブを揃えても,なお,フィッティングがむずかしかったり,良好な涙液交換がむずかしかったりと,さまざまな難点があるが,顔面神経麻痺やドライアイ患者など,一定の需要があるはずなので,今後ぜひ復活してもらいたい分野である.図19は,CIBAVision社の松沢康夫氏に,シリコーンハイドロゲルレンズのO2OPTIXTMの素材からハイドロゲル成分を除いて作っていただいた非含水性SCLである.含フッ素素材でもあり,シリコーンの親油性と易汚染性を打ち消すバランスのとれた超酸素透過性フルオロシリコーン系素材である.ベースカーブは8.60mmで,平均的角膜形状の筆者には快適なレンズであるが,(33)表1酸素透過性HCLの選択涙液蒸発亢進型ドライアイ?サイズ指定のできるレンズサンコンマイルドⅡメニコンEXおよびZエスタージュEXツインベルⅡBUT短縮型ドライアイアレルギー結膜炎?水濡れの良いレンズSEEDS1サンコンマイルドEpi(デキストラン含有)ニチコンうるるUV離心率,ベベルデザインを指定できるオーダーレンズサンコンカスタムメイドレンズドクターズEX-GタイプLDニチコンEX-UV図17シリコーンラバーレンズ素材ポリジメチルシロキサン.Dk値(酸素透過係数)は500もあるが,超撥水性,親油性である.SiOCH3CH3SiOCH3CH3SiOCH3CH3SiOCH3CH3SiOCH3CH3SiOCH3CH3SiCH3CH3図18フッ素系ラバーレンズ素材ヘキサフルオロプロピレン/ビニリデンフルオライドの共重合体をエチルメタクリレートおよび2-エチルヘキシルアクリレートとともに重合した.———————————————————————-Page6???あたらしい眼科Vol.24,No.6,2007市販化となるとベースカーブをHCL並みに揃えなければならず,市場経済主義の過酷さに耐え切れずにソフィーナ?の生産をやめてしまった同社の決断を促す道のりは遠い.III含水性SCL素材1.ゲル素材のCLへの応用とその進化ここでいう含水性SCL素材とは,ハイドロゲルのことをいう.ゲルとは,高分子が架橋されて三次元の網目構造を作り,それが水などの溶媒を吸収,膨潤したものと定義される.ゲルがCLに応用されたのは,1960年,チェコスロバキアのオットー・ビヒテルレ博士らの開発したハイドロゲル素材,ポリヒドロキシエチルメタクリレートに始まる.このハイドロゲルレンズは,その後,10年足らずの間に市販化されることとなるが,それ以前のCL素材の代表格であるポリメチルメタクリレートに比べ,酸素をよく通した(ポリメチルメタクリレートとはいえ,酸素透過性はゼロではない).ハイドロゲル内で,水は分子空間を形成している高分子鎖の親水基と水素結合している結合水部分と,分子空間の中を自由に移動できる自由水とに分けられ,ゲルの含水率が二十数%を超えると自由水が生じ始めるとされる(図20,21).この自由水に酸素分子が溶解し,高分子鎖の三次元網目構造の中を移動することにより,ハイドロゲルの酸素透過性が獲得される.当時,ポリヒドロキシエチルメタクリレートを用いたSCLは,臨床的な意味での初の酸素透過性CLとしても注目されたのである.その後,ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)以外に,ジメチルアクリルアミド(DMA),?-ビニルピロリドン(NVP),メタクリル酸(MAA),ポリビニルアルコール(PVA)を組み合わせて素材の含水率を上げ,高酸素透過性を獲得していった.ちなみに,PVAはポリ酢酸ビニルを加水分解して合成するため,ビニルアルコールというモノマーは実存しない.これらのモノマーやポリマーを組み合わせて,多様な含水率,フレキシビリティ,強度をコントロールすることができ,高酸素透過性SCLである高含水ハイドロゲルレンズが成型される(図22).ただし,MAAなどの帯電しているモノマーを一定量以上用いたイオン性ポリマーは,膜強度に優れ,水濡れ性もよくなる一方で,蛋白質が付きやすく,ソリューションの浸透圧やpHに対して含水率が変(34)表2非含水性SCL素材の理工学的性質と架橋剤Sample123ゴム硬度35.8±0.838.8±0.844.6±2.0Dk値*60.8±1.656.0±2.041.7±1.5屈折率(n20D)1.380±0.0011.377±0.0011.378±0.001水に対する接触角(?)79.8±3.880.2±1.881.0±4.5破断強度(g/mm2)2,5001,4001,300モノマー溶出率(wt%)0.0180.001未満0.001未満*Dk値単位:×10-11(cm2/sec)・(m?O2/m?×mmHg).架橋剤のペンタエリスリトールテトラアクリレートの量を,モノマー全体量に対して1,3,5wt%となるように3種類のsample1,2,3を合成し,各種理工学的性質を測定した.架橋剤の量によって,フレキシビリティを表すゴム硬度,破断強度は著しく変化する.図19非含水性フルオロシリコーンSCL(プロトタイプ)含水率を低くしていくほど,酸素透過性は高くなるシリコーンハイドロゲル素材であるが,CIBAVision社にお願いして含水率をゼロにしてみた.同社のメタンプラズマコーティングを施した超酸素透過性非含水性SCLである.空気中に1時間放置しても規格は変わらず,このまま装用できる.———————————————————————-Page7あたらしい眼科Vol.24,No.6,2007???(35)わりやすい6).また,涙液の安定維持に不可欠なリン脂質の分解酵素であるsecretaryphosphorlipaseA2が付着しやすいという報告もある7).2.水と高含水性SCL使い捨てCLのパイオニアでありながら,Eta?lconA1種類しか素材をもっていなかったJohnson&Johon-son社は,最近,さまざまな新しいCL素材を発表している.その一つが1DayAcuvue?MoistTMに使われているEta?lconAの改良型で,HEMAとMAAの共重合体に親水性のポリビニルピロリドンを物理的に埋包させている.Eta?lconAは,初めての使い捨てCL素材図20高分子と水の束縛状態ゲルの中の溶媒である水には,自由水,中間水,結合水の3つがある.自由水は高分子内で自由に移動し,酸素を運ぶことができる.結合水は親水性高分子に水素結合して束縛されている.中間水は温度が高いと自由水になり,低いと結合水としての挙動を示す.HHHHHHHHHHHHHHHHHHHHOOOHHHOOHHHHOOOOOOOOOO結合水中間水自由水自由水〈親水性高分子と水〉HHHHHHHHHHHHHHHHCH3CH3CH3OOOOOOOO〈疎水性高分子と水〉図22進化する含水性SCL材料左から,ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA),ジメチルアクリルアミド(DMA),?-ビニルピロリドン(NVP),メタクリル酸(MAA),ポリビニルアルコール(PVA).PVAはポリ酢酸ビニルを加水分解して合成するため,ビニルアルコールというモノマーはない.それぞれを組み合わせて,多様な含水率,フレキシビリティ,強度をコントロールすることができ,高酸素透過性SCLである高含水ハイドロゲルレンズが成型される.CCOOCH2CH3CCOO-H+CH2CHOHCH2CH3CH2CH2OHCCNOCH2HCH3CH3HEMACHNCOCH2CH2CH2CH2DMANVPMAAPVAn図21SCLの含水率とDk値一般に結合水をもつ親水性高分子の場合,含水率27%前後から,自由水が生じ,同時に酸素透過性能が現れてくる.シリコーンハイドロゲルの場合は疎水性高分子を用いているので,結合水はほとんど生じず,このグラフのようにはならないと思われる.7060403010502000含水率(%)Dk値×10-11(cm2/sec)(m?O2/m?×mmHg)102030405060708090100———————————————————————-Page8???あたらしい眼科Vol.24,No.6,2007として,ベースカーブを少なくするために非常に高いフレキシビリティが要求され,実際に,筆者らが円錐角膜へのピギーバックレンズシステムによく用いているように,あらゆる角膜形状に対応する能力を示す.しかし,一方でこの軟らかいレンズは,装用後,大気に触れ,瞬目などのストレスによって含水率は低くなる傾向もあり,そこにしっかりとした構造をもつ超親水性ポリマーのポリビニルピロリドンが物理的に組み込まれた意味は大きい.しっかりとした保水性をもったハイドロゲルレンズとなっている.一方,ポリビニルアルコールを素材とするDailies?Aquaもユニークなレンズである.ポリビニルアルコールは優れた生体適合性をもち,人工硝子体や人工血管にも用いられるハイドロゲルで,表面が非常に滑らかな素材である.前述したように,ポリ酢酸ビニルを加水分解して合成するため,素材を,高分子レベルで,結晶の並びを変えたり,結晶化度などを高めたりすることができ,レンズの厚みに頼らずに,硬さ,軟らかさのコントロールがしやすい.Dailies?Aquaでは,Dailies?のポリビニルアルコールの分子量を変え,装用すると,潤滑剤としてのポリビニルアルコール分子をリリースし,角膜を保護する役目を担わせている.また,わが国では未発表であるが,2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)(図23)を混合した含水性SCLもCooperVision社から米国などでは発売されている.MPCは1978年,東京医科歯科大学医用器材研究所の中林教授らによって合成された生体細胞膜模倣材料であり,このときは1gしか合成できず,大量生産には程遠い状況であったが,現在ではあらゆる人工臓器に使われている.細胞膜を構成するリン脂質極性基をもつレシチンと構造が非常に似通っている.水濡れ性がよく,内径2mmの人工血管を可能にするほど生体成分(蛋白質など)との相互作用が非常に少ない素材である.ドライアイの屈折矯正に有効なことは間違いなく,わが国での発表が待たれる.また,SEED2weekPureの素材は,メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドのN+と,2-メタクリルオキシエチルサクシニックアシドのカルボキシル基(COOH)がCOO-のように電離することにより,極性を維持しながら電気的に中性を保つ.MPC同様,生体膜蛋白質構造によく似るユニークな素材である(図24).IVシリコーンハイドロゲルCL素材1.酸素透過性高分子とハイドロゲルの融合想像上のCL,AllWaterLensが存在したとしてもDk値は80を超えないのであるから,含水性SCLにさらなる高酸素透過性能を求めるならば,ゲルの骨格となる高分子網目構造の部分に,前述した酸素透過性HCL素材の酸素透過機序を持ち込まざるをえない.すなわち,シリコーン系材料か含フッ素材料のハイドロゲルへの導入である.こうした酸素透過性素材はもともと強い撥水性をもち,これがうまくハイドロゲルと融合することができれば,CLに必須である良好な水濡れ性の獲得にも繋がるのであるが,撥水性のものと親水性のものは(36)図232-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)1978年,東京医科歯科大学医用器材研究所の中林らによって合成された生体細胞膜模倣材料.リン脂質極性基をもつレシチンと構造が非常に似通っている.内径2mmの人工血管を可能にする,生体成分(蛋白質など)との相互作用が非常に少ない生体適合性に優れた有機化合物である.OCCOCH2CH2CH3CH3CH3CH3CH2OOPOCH2CH2N+O-メタクリロイル基ホスホリルコリン基図24両性イオン性含水性素材SEED2weekPureのformulation.N+と,カルボキシル基(COOH)がCOO-と電離することにより,極性を維持しながら電気的に中性を保つ.MPC同様,生体膜蛋白質構造によく似るユニークな素材である.CCONHCH2CH2CH2CH2CH3CH3CH3N+Cl-H3CCCCOOOOHOCH2CH2CH2COCH2CH2H3Cメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド2-メタクリルオキシエチルサクシニックアシド———————————————————————-Page9あたらしい眼科Vol.24,No.6,2007???混ざりにくく,同時に共重合しても,なかなか透明にならない.物質が透明性を保つためには規則正しい均一な構造が必要であるからである.性質の異なる種類の高分子は通常,水と油のように非相溶であり,ブレンドすると相分離することが知られている.しかしながら,ブロックコポリマーは,高分子が化学的に結合されているために水と油のようにマクロなスケールで分離することができない.その結果,ミクロ相分離構造とよばれる10nm~1?mスケールの自己組織化された相分離構造が作られ,それぞれの高分子の利点をもった透明な高分子が完成する(図25).将来的に無重力の宇宙ステーションの中でCL素材を合成できれば,素材開発の自由度も相当広がると思うのであるが,頻回交換レンズとして,地上での大量生産が必要な現状では,各レンズともに酸素透過性シリコーン誘導体とハイドロゲルの良好な融合のためにミクロ相分離構造の概念を用いている.また,各レンズの親水性獲得のための手法もアプローチが異なり興味深い.2.O2OPTIXTM海外では30日連続装用CLとして,Night&Day?の名称で1999年に発売されたわけであるから,わが国では最新のトピックスのように扱われているシリコーンハイドロゲルCLも,もうすぐ10年の歴史をもつことになる.内外の学会レベルでは,メニコン社もシリコーンハイドロゲル素材を登場させていたが,シリコーンハイドロゲルCLに関する特許はO2OPTIXTMの製造元のCIBAVision社が広く握っており,他社はその開発販売に苦労していることはよく知られている.O2OPTIXTM素材の特筆すべき点はシリコーン誘導体の欠点である親油性を,撥油性のフッ素を用いて耐汚染性,耐劣化性を改善している点である(図26).筆者が仕事をしていた東京医科歯科大学医用器材研究所(現医用材料工学研究所)では,フッ素系素材の安定性,撥油性,酸素透過性に着目した研究を得意としていたが,(37)図25ミクロ相分離構造性質の異なる種類の高分子は通常,水と油のように非相溶であり,ブレンドすると相分離することが知られている.しかしながら,ブロックコポリマーは高分子が化学的に結合されているために水と油のようにマクロなスケールで分離することができない.その結果,ミクロ相分離構造とよばれる10nm~1?mスケールの自己組織化された相分離構造が作られ,それぞれの高分子の利点をもった透明な高分子が完成する.ハイドロゲル相自由水の移動シリコーン相高酸素透過性ionO2図26O2OPTIXTMの素材シリコーン誘導体の欠点である親油性を,撥油性のフッ素を用いて耐汚染性,耐劣化性を改善している.ハイドロゲルにDMAを用いたのは両者ともメチル基が多く相性が良いのであろう.CCNOCH2CH2RCH3CH3CH3CH3DMAOOOOOOHOSi(CH3)3Si(CH3)3Si(CH3)3SiOSiCH3CH3Siシリコーン・モノマーフルオロシリコーン・マクロマーTRISNCOOlml3HNCOOCH23CH2CH2CH2CF2CF2CF2CH3CH3HOSiCH3CH3SiNCOOHNNHCCOOOOOnCF2CF2O3HNCOOOOCH23———————————————————————-Page10???あたらしい眼科Vol.24,No.6,2007その視点からみると,O2OPTIXTMは非常にユニークで,フッ素系シリコーンハイドロゲル素材,すなわちフルオロシリコーンハイドロゲルCLとよぶべき,いまだに新鮮さを放つ素材である.24%という含水率の低さも乾きを感じさせず,平均的なオキュラーサーフェス形状をもつものにとっては,最高のレンズだと思う.ただ,ハイドロゲルにDMAを用いたのは両者ともメチル基が多く相性が良いからなのであろうが,架橋を緩くするとか,シリコーン誘導体のformulationを改良するとかして,もう少しレンズにフレキシビリティが欲しい.それでなければ,デザインを改良するか,ベースカーブをもう一段大きなものを用意しないと,曲率の大きな角膜形状には対応しきれない.親水処理は,松沢8)によって開発されたメタンプラズマコーティング(図27)とよばれるユニークな手法がとられている.メタンガスに空気を入れてプラズマコーティングしたところがポイントで,20nmという,超薄膜でありながら,C,N,Oを基盤上に析出させ,重合化,超親水化に成功している.正しくはメタンガス・エア・プラズマコーティングとよぶべきであろう.この超薄膜超親水化技術は,あらゆる撥水性素材のCLへの応用を可能とさせうるばかりか,CL以外のさまざまな分野へ応用可能と思われる.3.PureVision?わが国では連続装用専用シリコーンハイドロゲルCLとして登場した.現在発売されているシリコーンハイドロゲルCLのなかで,唯一のイオン性素材であるが,基本的にケアソリューションを使わない「狭義の使い捨てCL」として使用される分には大きな問題はないと思う.基本的に非イオン性素材にフォーカスを当ててきたBausch&Lomb社が,あえて,このレンズをイオン化させたのは,おそらく,フレキシビリティと親水性を付与させたかったのではないかと推察する.イオン性モノマーの導入という極性をもたせることによって,蛋白質が付着しやすくなったり,ソリューションに敏感になったりするデメリットもあるが,もともと,このレンズはケアしないことが前提なので,ケアによる付着蛋白質の変性といった心配はなく,むしろ,シリコーン誘導体特有の強い撥水性を抑えるというメリットが上回るかもしれない.イオン性で含水率36%ともなると,適度な軟らかさをもち,シリコーンハイドロゲルの本来の硬さを上手く緩和している.また,親水性処理は反応ガスとして酸素を用いたプラズマ処理を施している.前述した親水基のもぐり込み効果の出現が想定されるが,使い捨てCLとして1週間装(38)重合反応(モノマー)20nm程度の親水性超薄膜(C,N,O)の形成Mi(MiMkMk)M*kM*iグロー放電(メタンガス+空気)図27メタン・プラズマコーティングメタンガスに空気を入れてプラズマコーティングしたところがポイントである.20nmという,超薄膜でありながら,C,N,Oを基盤上に析出させ,超親水化に成功している.この超薄膜超親水化技術は,さまざまな分野へ応用可能と思われる.図28PureVision?の素材疎水性シリコーン誘導体のTRISに親水性のNH基を取り付けることに成功してNVP,HEMAとの相性を改善させている.TRISVC(TRIS誘導体)CCOOCH2CH3CH2CH2OHHEMACHNCOCH2CH2CH2CH2NVPOOOOOSi(CH3)3Si(CH3)3Si(CH3)3SiOOOOHNOSi(CH3)3Si(CH3)3Si(CH3)3SiTRIS———————————————————————-Page11あたらしい眼科Vol.24,No.6,2007???用する分には問題ないだろう.さらに,疎水性シリコーン誘導体のTRISに親水性のNH基を取り付けることに成功して,ハイドロゲルのNVP,HEMAとの相性を改善させていることも特筆すべき点である(図28).4.Acuvue?AdvanceTMとAcuvue?OasysTMEta?lconA1種類の素材を,厚さを変え,デザインを変え,さまざまな付加価値を与えて多数のレンズラインアップを作ってきたJohnson&Johonson社であったが,先日,Acuvue?AdvanceTMとAcuvue?OasysTMという2種類の異なる素材のシリコーンハイドロゲルCLを同時発売して話題をさらった.ソリューションを用いてケア消毒をする頻回交換CLでは非イオン性が望ましく,今回登場したこれら2種類のレンズは,ともに非イオン性素材である.米国ではAcuvue?AdvanceTMが先発で,Acuvue?OasysTMが後発であるが,OasysTMを単により乾きにくく酸素透過性の高いプレミアムレンズバージョンと位置づけるのには,少々AdvanceTMをunderestimateしており,このAdvanceTMにはこのレンズ特有の長所がある.47%の含水率はシリコーンハイドロゲルCLとしては,注目すべき含水率の高いCLであり,ミクロ相分離構造のうち,ハイドロゲル相のイオン透過性能も十分機能していると思われる.すなわち,酸素が溶解した水の移動とともに,さまざまな物質の十分な交換も期待できるわけである.また,最も軟らかなシリコーンハイドロゲルCLとして,2種類のベースカーブを利用すれば,どんな角膜形状にも対応できる.高分子学的には,Acuvue?AdvanceTMは疎水性シリコーン誘導体のTRISに親水性のOH基を取り付けることに成功して,NVP,DMA,HEMAとの相性を改善させている(図29).Acuvue?OasysTMはさらにシリコーンの量を増やして酸素透過性能を高め,同時に良好なフレキシビリティの獲得に成功している.UsanCouncilのホームページからAcuvue?OasysTMの化学構造を読み取ると,シリコーン誘導体の側鎖を伸ばしていることがわかる.このレンズが,含水率38%という見かけの数値以上に軟らかく,酸素透過性能に優れているのは,シリコーン誘導体の側鎖が長くなることによって,酸素が透過する間隙が大きくなり,良好なフレキシビリティを獲得しているからである.親水処理には,もともと含水率を高く設定し,前述し(39)図29Acuvue?AdvanceTMとAcuvue?OasysTMの素材疎水性シリコーン誘導体のTRISに親水性のOH基を取り付けることに成功して,NVP,DMA,HEMAとの相性を改善させている.Acuvue?OasysTMはさらにシリコーンの量を増やして酸素透過性能を高め,同時に良好なフレキシビリティの獲得に成功している.SiGMA(TRIS誘導体)OOOOOSi(CH3)3Si(CH3)3Si(CH3)3SiOOOOOHOSi(CH3)3Si(CH3)3CH3SiTRISCCOOCH2CH3CH2CH2OHCCNOCH2RCH3CH3HEMACHNCOCH2CH2CH2CH2DMANVP———————————————————————-Page12???あたらしい眼科Vol.24,No.6,2007たようにシリコーン誘導体にOH基を導入したうえに,超親水性ポリマーであるHydraclearTM(ポリビニルピロリドン)を二相性ミクロ相分離構造のハイドロゲル部分に埋包させている(図30).NVPをポリマー状態で,レンズの主成分となるモノマーと重合させる手法は,筆者らがフッ素系非含水性SCL素材を合成したときと同じ方法である2)が,素材の十分な光線透過率を獲得するためにも有効な手段であると思う.涙液などで濡れた雰囲気のなかで,HydraclearTMはレンズ表面に顔を出し,非常に良好な親水性を示す.筆者が2週間装用した後,乾燥させて生理的食塩水を滴下すると接触角は約30?,再び生理的食塩水に浸漬して測ると接触角は0?となった(図31).また,HydraclearTMの成分であるポリビニルピロリドンの保水能力は非常に高いので,レンズ自体の含水率保持能にも貢献しているはずである.Acuvue?OasysTMは,含水率38%という見かけの数値以上に軟らかく,酸素透過性能に優れているため,筆者らは,よくピギーバックレンズシステムに利用している.Acuvue?OasysTM(-0.50D)のフレキシビリティと親水性は素晴らしく,円錐角膜に容易にフィットするうえ,メニコンZ(-3.0D)との組み合わせで,Dk/t値は計算上67.6となり,数値上は連続装用も可能である(図32).装用感は1DayAcuvue?MoistTMに匹敵し,ランニングコストもこちらのほうが安い.(40)図30HydraclearTMによる親水化へのアプローチ超親水性ポリマーであるHydra-clearTM(ポリビニルピロリドン)を,二相性ミクロ相分離構造のハイドロゲル部分に物理的に埋包させた.涙液などで濡れた雰囲気のなかではHydraclearTMは表面に顔を出し,親水性を高める.(文献8より)図31HydraclearTM(PVP)による親水化Acuvue?OasysTM&AdvanceTMに搭載.2週間装用後,乾燥生理的食塩水に対する接触角:約30?2週間装用後,乾燥後,再び含水生理的食塩水に対する接触角:0?gnizilituSLBPgnizilituSLBP8891ecnisLCSD8891ecnisLCSD図32Acuvue?OasysTMとメニコンZによるピギーバックレンズAcuvue?OasysTM(-0.50D)のフレキシビリティと親水性は素晴らしく,円錐角膜に容易にフィットするうえ,メニコンZ(-3.0D)との組み合わせで,Dk/t値は計算上67.6となる.装用感は1DayAcuvue?MoistTMに匹敵する.———————————————————————-Page13あたらしい眼科Vol.24,No.6,2007???(41)おわりに私見を交えて,HCL同様,素材からみたSCLの選択の仕方を図33に示した.シリコーンハイドロゲルCLとひとまとめのカテゴリーで表しているが,そのなかでも三者三様,性質は微妙に異なっているのは解説したとおりである.症例ごとに,レンズの含水率やフレキシビリティを考慮して処方していただけたらと思う.使い捨てレンズの登場と普及によって,外資系資本の勢いが止まらないが,ベースには日本の高分子化学技術が息づいている.MPCは日本油脂であるし,フッ素系素材はダイキン,シリコーン系素材は信越化学である.MPCをはじめ,生体機能にベースをおいた高分子学でもわが国は世界をリードしている9).CL保険診療の締め付けは相変わらず厳しく,一部にCL診療離れがあると聞くが,患者の良好なqualityofvisionのため,そして日本経済のためにもCL処方に前向きになっていただきたいと思う.文献1)黒川考臣:機能性ふっ素高分子.p132,日刊工業新聞社,19822)佐野研二,所敬,鈴木禎,今井庸二:フッ素系非含水性ソフトコンタクトレンズ用素材の研究.日コレ誌36:196-200,19943)佐野研二,勝山晴美,小林里津子ほか:親水性モノマーを表面にグラフト重合させた新しい酸素透過性ハードコンタクトレンズ.あたらしい眼科16:851-853,19994)住江太郎,高橋和彦,伊藤徹男ほか:新しい非含水性ソフトコンタクトレンズの研究.第1報素材の基本物性(その1).日コレ誌25:100-104,19835)住江太郎,高橋和彦,伊藤徹男ほか:新しい非含水性ソフトコンタクトレンズの研究.第2報素材の基本物性(その2).日コレ誌25:142-145,19836)佐野研二:イオン性素材─何が問題なのか.あたらしい眼科17:917-921,20007)望月弘嗣,山田昌和,大野建治ほか:ソフトコンタクトレンズに沈着したsPLA2によるドライアイ.第47回日本コンタクトレンズ学会総会抄録集,p46,20048)松沢康夫:シリコーンハイドロゲルレンズの基礎知識─表面の性質について─.あたらしい眼科22:1315-1324,20059)秋吉一成:生物の匠から学ぶナノテクノロジー.ライフサイエンスレポート1(3):183-187,2004図33SCLの選択涙液蒸発亢進型ドライアイBUT短縮型ドライアイアレルギー結膜炎シリコーンハイドロゲルCL1DayAcuvue?MoistTMDailies?Aqua1DayMedalist?PlusMPC含有レンズ(CooperVisionから発売予定)2weekPure1DayDSCL非イオン性,両性イオン性FRSCL+過酸化水素消毒+人工涙液非イオン性,両性イオン性