特集●眼科生体染色のアップデートあたらしい眼科29(12):1613.1618,2012特集●眼科生体染色のアップデートあたらしい眼科29(12):1613.1618,2012前眼部編白内障手術の生体染色VitalStaininginCataractSurgery永本敏之*はじめに白内障手術において生体染色が利用されるのはおもに前.染色と硝子体可視化(Zinn小帯断裂時・破.時)である.本稿では,その2点について解説するとともに最もよく利用されるトリパンブルーについて述べる.I前.染色前.染色は,おもに白色白内障で用いられ,透明である前.を染色して色を付けることによって見やすくする手技である.前.染色によりCCC(continuouscurvilinearcapsulorrhexis)の切開線が見やすくなり,格段にやりやすくなる(図1).また,CCC後も前.切開縁図1成熟白内障の症例でのTB前.染色をした場合のCCCが認識しやすく,フェイコ操作もやりやすくなる.1.染色液の種類染色に用いる液は,これまで種々なものが試されている.たとえば,インドシアニングリーン(ICG),トリパンブルー(TB),フルオレセイン(FS),ブリリアントブルーG(BBG),メチレンブルー(MB),アニリンブルー,パテントブルー,ジェンチアンバイオレット(GV)などであるが,このなかで現在TBが最もよく利用されており,つぎにICGが利用されている.その理由は,以下に示す各種染色液の比較結果に基づいている.2.各種染色液の比較a.染色性ブタの前.を用いたThalerらの実験では,4種の染色液を比較し,染色性はTB>Patentblue>MB>Anilineblueの順であったと報告している1).また,Changらの実験では,ウサギの前.染色を行い,十分な視認性が得られる各種染色液の濃度を比較するとともに,ウサギ角膜内皮細胞に対する毒性も比較している2,3).その結果,十分な染色に必要な濃度と毒性を示す濃度は,それぞれICG0.25%以上で染色,0.5%以上で毒性,MB0.1%,0.5%,GV0.01%,0.1%,TB0.1%,0.4%(原液)でも毒性なし,FS1.25%,10%でも毒性なし.以上の結果からICG,MB,GVは毒性が危惧される.ま*ToshiyukiNagamoto:杏林大学医学部眼科学教室〔別刷請求先〕永本敏之:〒181-8611三鷹市新川6-20-2杏林大学医学部眼科学教室0910-1810/12/\100/頁/JCOPY(23)1613表1TBとICGの比較色素ICGTB分類診断用医薬品研究用試薬(欧米では市販医薬品)形状粉末0.4%溶液値段25mg/A,727円/A100ml,1,900円(200.400眼分)溶解注射用蒸留水(BSS溶解難)不要(生理食塩水溶液)希釈溶解後にBSSなどで希釈BSS,オペガードRで希釈フィルター凝固塊除去(0.8mm)濾過滅菌(0.22mm)安定性BSS中で凝固しやすい室温で長期間安定染色性良好,即時染色非常に良好,即時染色染色好性血清蛋白(a-,b-リポ蛋白,HDL,LDL),Bruch膜,血管内皮,ドルーゼンなど細胞外基質,血清蛋白,死細胞核蛋白など(創口と前.をおもに染色)細胞毒性高濃度,長時間作用で(+)高濃度,長時間作用で(+)BSS:平衡食塩液,HDL:高密度リポ蛋白,LDL:低密度リポ蛋白.た,ヒト眼で臨床上早くから応用されているのは,ICGとTBであるが,Xiaoらの報告では白色白内障の前.を濃く染めてくれるのは0.5%ICGよりも0.1%TBであったと述べている4).b.染色性以外の比較TBとICGについて比較したのが表1である.染色性の良さ,扱いやすさ,安全性などの面からTBが最も使用されている.このため以降は,TBについて詳しく述べる.IIトリパンブルー(TB)前.染色TBによる前.染色は,Mellesが1999年に最初に報告し5),その後急速に世界的に普及した.TBが前.のどの部分を染色するのかというと,上皮細胞側の前.を染色することがわかっている6).また,前.だけでなく角膜切開創とZinn小帯も染色される7)が,水晶体皮質は染まらないことが報告されている8).したがって,前.切開の途中で染色しても前.は染色され,皮質は染色されないので切開線の確認に十分役立つ.TB前.染色の有用性については,種々の報告があり,白色白内障5)を筆頭に角膜混濁7,9,10)(図2),硝子体出血・混濁(徹照不良時)7),網膜.離(徹照不良時)7),小児白内障(後.CCC)7),線維性後.混濁7),外傷性白内障(前.穿孔創の認識)11),混濁眼内レンズ(IOL)交換図2角膜混濁例でのTB染色を用いたCCC手術時の再CCC12),真性落屑13),CCCを見失ったとき8),初心者のCCC(非白色白内障)14),研修医教育(非白色白内障,WetLabo)15.17)などで役立つとされている.TB染色の必要最低限の濃度について,Yetikらは0.0125%であると報告している18).臨床で通常使用する濃度は,0.02.0.1%であり,市販されている研究用試薬の濃度は0.4%,医薬品として欧米で市販されているVisionBlueRの濃度は0.06%である.また,染色のための必要最低限の時間に関する実験的報告はなく不明であ1614あたらしい眼科Vol.29,No.12,2012(24)るが,臨床上10秒で染まることは確実である.IIITBによる非意図的染色TB前.染色の合併症として,染めようとした前.以外のものが染まってしまう非意図的染色がある.まずIOLの染色がある.ただし,材質によって染色されるかどうかが決まる.Hydrogel,hydrophilicacrylicIOLは染まる(半永久的)が,通常よく用いられているhydrophobicacrylic,silicone,PMMA(ポリメチルメタクリレート)は染まらない19,20).つぎに硝子体・網膜(internallimitingmembrane:ILM)の染色がある(図3).おもにZinn小帯脆弱や断裂がある症例では硝子体中に染色液が回って硝子体・網膜の染色が起きてしまう21.25).つまり術中にinfusionmisdirectionsyndrome(IMS)が起きてしまう症例や,PE(肺血栓塞栓症)症例で起きやすい.染色されると数日.数カ月で自然吸収され消失するが,それまでは視機能に影響を及ぼすことになる.これの予防策として,TBを粘弾性物質と混合してから使用することが推奨されている21,23).そうすることでZinn小帯・前部硝子体膜隔壁を通過しにくくなるので,硝子体染色が起きにくくなる.その他に角膜実質染色(切開創の染色ではない)も報告されているが,実質内に誤注入しなければ起きないの図3TBによる非意図的硝子体染色白内障除去後であるが,硝子体が青く染色されている.で,臨床上問題となることはほとんどない.また,起きたとしても約2週間で自然に消失すると報告されている26).IVTBによる硝子体の可視化これは,後.破損時やZinn小帯断裂例の前部硝子体処理時に硝子体を染色し,可視化するというものでCacciatoriらによって報告されている27).TB以外にもトリアムシノロン(マキュエイドR,ケナコルトR)がすでに臨床応用されており,むしろ一般的である.その他に最近estriol(エストロゲンの一種)が報告されている28).この物質による可視化はトリアムシノロンと同等で,コルチコイド活性がないためテロイドリスポンダーに使用しても眼圧上昇の危険性はなく,ウサギ眼実験では,眼圧上昇作用も角膜内皮への影響もなかったと報告されている.VTBの水晶体上皮細胞への影響培養ヒト水晶体上皮(LEC)細胞を用いた実験でTBは0.4%でも細胞障害性がないが,ICGは0.25%以上で細胞障害性があると報告されている29).しかし臨床例では,白色白内障症例に対して0.0125%TBを30秒作用させ,前.切開で得られた前.を調べた結果では,LEC細胞密度はTBvscontrol=3,533vs4,235cells/mm2であり,LEC生存率はTBvscontrol=51.7vs68.7%であったため,TBはLECに細胞毒性があると結論づけられている30).また,後.白内障症例に対して0.1%TBを使用し,前.を透過型電子顕微鏡で調べた結果でも,TB使用群では核膜の乱れ,ミトコンドリアの破壊,小胞体の破壊が認められ,LECに細胞毒性があると報告されている31).もしTBにヒトのLECへの細胞毒性がある場合は,後発白内障が少なくなってかえって臨床的には良い結果をもたらすことも考えられる.VITBの水晶体.への影響LECではなく前.そのものへのTBの影響については,.の弾性を低下させることが報告されている32,33).臨床的には,TBにより.が硬くなることでCCCがさらに容易になると考えられ,これも良い効果と考えら(25)あたらしい眼科Vol.29,No.12,20121615れる.VIITBの角膜内皮への影響角膜内皮への影響については,臨床的に最も危惧される点である.Thalerらの報告では,培養したヒト眼角膜内皮細胞への影響について0.0025.0.5%TBを24時間作用させ,MTT試験で細胞毒性(生存率)を検討している.その結果,0.25%以上の濃度で細胞毒性があると報告している1).臨床で使う通常濃度は0.1%以下なので,この濃度では影響がないと考えられる.また,培養したウサギ角膜内皮細胞を用いたChangらの実験では,0.01.0.4%TBを1分間作用させ,TB核染色で死細胞を検出し,0.4%でも細胞毒性はなかったとしている2).作用時間が1分間と非常に短時間であるが,臨床で用いる際も非常に短時間しか用いないので,0.1%以下の濃度で短時間使用するのであれば,角膜内皮への細胞毒性はないと考えられる.VIIITBの眼圧への影響眼圧には影響しないと報告されている34,35).IXTBとCME(.胞様黄斑浮腫)TB前.染色例で術後CMEが多い〔4/75(5.3%)vs0/94(0%),p=0.037〕ことがGouwsらにより報告されている36).しかしレトロスペクティブな報告で,その後の追試報告はなく,これまでの臨床経験を考えてみても1例も経験していないことから信頼性に乏しいと考える.XTBによるTASS(toxicanteriorsegmentsyndrome)TBによるTASSの報告が2つあるが,いずれもジェネリック製品を使用して起きたものである37,38).一つの報告では製品を分析し,不純物が含まれていたことと,培養大動脈内皮細胞を用いてMTT試験を行い,細胞毒性(生存率)を検討し,毒性があることを示している37).XITBの実際の使用方法医療用のTBは日本では市販されていないため,研究用試薬から自分で作製するか,またはVisionBlueRを個人輸入する必要がある.研究用試薬から前.染色用の染色液を作製するには,原液(0.4%)をBSS(平衡食塩液)(+)で4倍希釈して0.1%(1mg/ml)としてから,ミリポアフィルター(0.22μm)にて濾過滅菌して使用する.杏林アイセンターではBSS(.)4倍希釈液を滅菌しアンプルに保存している.実際の前房内注入は,Mellesが最初に報告した空気下での注入と,空気を入れることなくそのまま注入する方法,粘弾性物質を注入してからその下に注入する3種類がある.その比較を表2に示した.この比較からわかるように粘弾性物質下が望ましい.注入のコツとして前.上に直接,塗り広げるように注入することと,非意図的硝子体染色に注意することで,表2TB注入方法の比較注入方法前房保持内皮障害の危険性硝子体染色の危険性そのまま不良(+)(+)空気下(Mellesの原法)不良(+)(+)粘弾性物質下良好(+/.)(+)図4TB.粘弾性物質混合液の作り方等量の高分子量粘弾性物質と0.1%TBを三方活栓でつなぎ,何回か行き来させて混合する.1616あたらしい眼科Vol.29,No.12,2012(26)Zinn小帯脆弱・断裂が疑われる症例ではあらかじめTBを高分子量粘弾性物質と等量混合(0.1%溶液を使用すると混合液は0.05%となる)してから使用することである(図4).TB-粘弾性物質混合液のメリットとしては,非意図的硝子体染色の可能性を減らすだけでなく,染めたい部分のみを限局的に染色することが可能であるという点もあげられる.また,混合に使用する粘弾性物質として低分子量やビスコートRを使用した場合は,拡散性が大きくなり非意図的硝子体染色の可能性も増大してしまうので望ましくない.また,ヒーロンRVを用いると逆に拡散性が低くなり過ぎて前.全体に塗り広げるのがむずかしくなってしまう.このため筆者らは0.1%TBと等量の高分子量粘弾性物質を三方活栓でつないで混合している.染色液の除去法としては2種類あるが,一つはI/A(irrigation/aspiration)で吸引除去する方法で,もう一つはviscoextractionの要領で粘弾性物質を用いて圧出除去する方法である.I/Aでの吸引除去は簡単であるが粘弾性物質も一緒に除去されてしまうため,CCCの前に粘弾性物質を再注入しなければならないのが欠点である.粘弾性物質での除去は高分子量のものを用いてviscoextractionの要領で行うため粘弾性物質の再注入は不要であるが,viscoextractionのテクニックをマスターしていないと大量の粘弾性物質が必要な結果になりかねない.ただし,ソフトシェル下やヒーロンRV下でも可能であり,ぜひマスターしておきたいテクニックである.文献1)ThalerS,HofmannJ,Bartz-SchmidtKUetal:Methylblueandanilineblueversuspatentblueandtrypanblueasvitaldyesincataractsurgery:Capsulestainingpropertiesandcytotoxicitytohumanculturedcornealendothelialcells.JCataractRefractSurg37:1147-1153,20112)ChangYS,TsengSY,TsengSHetal:Comparisonofdyesforcataractsurgery.Part1:cytotoxicitytocornealendothelialcellsinarabbitmodel.JCataractRefractSurg31:792-798,20053)ChangYS,TsengSY,TsengSH:Comparisonofdyesforcataractsurgery.Part2:efficacyofcapsulestaininginarabbitmodel.JCataractRefractSurg31:799-804,20054)XiaoY,WangYH,FuZYetal:Stainingtheanteriorcapsulewithindocyaninegreenortrypanblueforcapsulorhexisineyeswithwhitecataract.IntOphthalmol25:273-276,20045)MellesGR,deWaardPW,PameyerJHetal:Trypanbluecapsulestainingtovisualizethecapsulorhexisincataractsurgery.JCataractRefractSurg25:7-9,19996)SinghAJ,SarodiaUA,BrownLetal:Ahistologicalanalysisoflenscapsulesstainedwithtrypanblueforcapsulorrhexisinphacoemulsificationcataractsurgery.Eye(Lond)17:567-570,20037)DadaT,SethiHS,SharmaNetal:Additionalusesoftrypanbluestainingduringcataractsurgery.JCataractRefractSurg31:1842,20058)deWaardPW,BudoCJ,MellesGR:Trypanbluecapsularstainingto“find”theleadingedgeofa“lost”capsulorhexis.AmJOphthalmol134:271-272,20029)KuchenbeckerJ,VorwerkC,MawrinCetal:Trypanblue-assistedanteriorcontinuouscurvilinearcapsulorhexisinacaseofocularpemphigoid.OculImmunolInflamm14:313-315,200610)GregoryME,BibbyK:Dye-assistedsmallincisioncataractsurgeryinaneyewithcataractandcoexistingcornealscarringandepithelialdisease.Eye(Lond)21:299300,2007;authorreply300-30111)KazemMA,BehbehaniJH,UbowejaAKetal:Traumaticcataractsurgeryassistedbytrypanblue.OphthalmicSurgLasersImaging38:160-163,200712)AroraR,ShroffD,ChauhanDetal:Trypan-blue-assisted“re-rhexis”forsmoothin-the-bagexchangeofacalcifiedintraocularlens.JCataractRefractSurg32:2154-2155,200613)RossiterJ,MorrisA:Trypanbluevitalstainingoftheanteriorlenscapsuleinthemanagementofcataractintrueexfoliationofthelenscapsule.Eye(Lond)19:809810,200514)AkmanA,AkovaYA:Trypan-blue-assistedcapsulorhexisfortraineephacoemulsificationsurgeons.JCataractRefractSurg29:861-862,200315)WernerL,PandeySK,Escobar-GomezMetal:Dyeenhancedcataractsurgery.Part2:learningcriticalstepsofphacoemulsification.JCataractRefractSurg26:10601065,200016)PandeySK,WernerL,Escobar-GomezMetal:Dyeenhancedcataractsurgery.Part3:posteriorcapsulestainingtolearnposteriorcontinuouscurvilinearcapsulorhexis.JCataractRefractSurg26:1066-1071,200017)SmithEF,DesaiRU,SchrierAetal:Trypanbluecapsulorhexis.Ophthalmology117:1462,201018)YetikH,DevranogluK,OzkanS:Determiningthelowesttrypanblueconcentrationthatsatisfactorilystainstheanteriorcapsule.JCataractRefractSurg28:988-991,2002(27)あたらしい眼科Vol.29,No.12,2012161719)WernerL,AppleDJ,CremaASetal:Permanentbluediscolorationofahydrogelintraocularlensbyintraoperativetrypanblue.JCataractRefractSurg28:1279-1286,20)FritzWL:Digitalimageanalysisoftrypanblueandfluoresceinstainingofanteriorlenscapsulesandintraocularlenses.JCataractRefractSurg28:1034-1038,200221)ChowdhuryPK,RajSM,VasavadaAR:Inadvertentstainingofthevitreouswithtrypanblue.JCataractRefractSurg30:274-276,200422)GaurA,KayarkarVV:Inadvertentvitreousstaining.JCataractRefractSurg31:649,200523)工藤かんな,永本敏之,渡辺交世ほか:トリパンブルー前.染色の合併症─硝子体染色─.眼紀56:168-171,200524)TsuiI,TsuiIK,AuranJDetal:Ceruleanfundus:anunexpectedcomplicationofcataractsurgeryinaneyewithaqueousmisdirection.BrJOphthalmol94:11051106,201025)KheirkhahA,NazariR,RoohipourR:Inadvertentvitreousstainingwithtrypanblueinpseudoexfoliationsyndrome.ArchOphthalmol128:1372-1373,201026)JhanjiV,AgarwalT,TitiyalJS:Inadvertentcornealstromalstainingbytrypanblueduringcataractsurgery.JCataractRefractSurg34:161-162,200827)CacciatoriM,ChadhaV,BennettHGetal:Trypanbluetoaidvisualizationofthevitreousduringanteriorsegmentsurgery.JCataractRefractSurg32:389-391,200628)HuangR,KajiY,FukudaSetal:Experimentaluseofestriolforvisualizingthevitreousbodyintheanteriorchamberafterposteriorcapsuleruptureinanimalmodels.JCataractRefractSurg35:1260-1265,200929)MelendezRF,KumarN,MaswadiSMetal:Photodynamicactionsofindocyaninegreenandtrypanblueonhumanlensepithelialcellsinvitro.AmJOphthalmol140:132134,200530)NanavatyMA,JoharK,SivasankaranMAetal:Effectoftrypanbluestai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