連載Myboom監修=大橋裕一第55回「眞鍋洋一」本連載「Myboom」は,リレー形式で,全国の眼科医の臨床やプライベートにおけるこだわりを紹介するコーナーです.その先生の意外な側面を垣間見ることができるかも知れません.目標は,全都道府県の眼科医を紹介形式でつなげる!?です.自己紹介眞鍋洋一(まなべ・よういち)医療法人社団明圭会理事長私は昭和61年に埼玉医科大学を卒業し,そのまま大学院に進みました.そこで当時日本に初めて導入された工業用エキシマレーザーを用いて家兎角膜で基礎実験を行い,平成2年に大学院を修了,その後SAM(TRFのバックダンサー)の実家の丸山記念総合病院(埼玉県岩槻市),畠山眼科医院(長野県松本市),栗原眼科病院(埼玉県羽生市),聖路加国際病院(東京都)を経て平成8年に地元うどん県(香川県)にて開業しました.聖路加国際病院勤務時には,地下鉄サリン事件の患者さんを大変多く診察しました.開業後クリニックを2度移転し,現在は3件目の建物です.開業前のMyboom:病院見学丸山記念総合病院勤務後に大学を辞め,まったく縁もゆかりもない長野県松本市で働かせてもらうようになり,知り合いもいないところで毎日を過ごしていました.その当時はまだMRさんに食事に誘っていただけた時代で,色々と食事に行っていました.あるMRさんが「白内障手術ですばらしい先生がいますから見学に行きませんか?」と誘ってくださり,二つ返事で承諾して見学に行きました.新潟の明生堂アイクリニックの松田章男先生のところです.まだ若かったので,前日に飲みまくって二日酔いで見学させていただいたのを覚えています.にもかかわらず,優しく丁寧に手術見学をさせていただいたことで,それから病院見学にはまり,色々なところに行くようになりました.北は北海道,南は沖縄までほとんどの県に行っています.そのおかげで,各県に1人以上の眼科医の知り合いがいます.当院は入院施設をもたないで手術開業していますが,入院設備のある病院や手術をされてない眼科にも見学に行きます.もちろん大学病院へも行きました.なかには「見学なんかに来ても参考にならないよ」といわれる先生がいますが,そんなことはまったくありません.どの病院にも必ず良いところがあり,それを見つけて参考にさせていただいています.眼科以外でも産婦人科,美容皮膚科にも見学に行きました.美容外科はとくに見学を嫌がる先生も多いのですが,見学可能だったクリニックでは非常に落ち着いた雰囲気のところが多く,トイレに気を遣われていることに気づきました.女性を意識した考え方だとわかり,当院でもトイレを広く綺麗に作ることにしました.その甲斐もあり,現在のクリニックは色々なクリニックの良いところ取りをさせてもらい,満足のいく建物になりました.病院見学は開業した現在でも続けています.若い先生の新しいクリニックは魅力的なところが多く,とても勉強になります.また今では海外の学会出席時に,暇を見つけてクリニックも見学しています.開業後のMyboom1:MBA平成24年4月から香川大学大学院地域マネジメント科に通いました.MBA(経営学修士)を取得するためです.診療が終わって午後6時20分から9時30分まで,月曜から金曜までほぼ毎日通いました.土曜日は朝から講義があるのですが,学会で出席できないことが多いので1科目だけ選択しました.社会人大学院なので22~62歳と年齢層の広い同級生と一緒になります.医学部時代の講義と異なり?すべてが新鮮で,かつ元々経営などに興味がありましたから,なんとこの私が一睡もすることなくまじめに聴いていました.2年間で色々な異業種の方々(会社社長,国会議員,大使など)と知り合いになり,交流の幅がずいぶんと広がりました.これによって得することがあるわけでもないのですが,考え方の幅が広がりました.海外でのMBA取得は修了した大学院により就職が有利になったりしますが,日本ではあまり関係ないようで,自分自身のスキルアップという位置づけになると思います.また,日本のMBAは修士論文を書かなくてはいけないところがほとんどです.医学論文と異なり最低50ページも書かなければいけません.ちなみに私の修士論文は「クリニック向け代診ビジネスプラン」です.これはクリニックに1週間代診を送り,院長に休暇を取ってリフレッシュしてもらうプランです.プラン的には数年で黒字化できる事業となりましたが,まだ実現していません.これからの事業展開を色々考えていますので期待してください.開業後のMyboom2:オカリナ中学の頃ブラスバンド部でクラリネットを演奏していた関係で,音楽には昔から興味がありました.オカリナという楽器も以前から知っていたのですが,音域が1オクターブと少ししか出ないので,あまりたくさんの曲ができないと思っていたところ,たまたま入った楽器屋さんに2オクターブ3オクターブが出せるオカリナが置いてありました.その日には購入しませんでしたが,気になって気になって,ネットなど色々調べてとうとう購入してしまいました.それが大沢オカリナです(写真1).オカリナは1853年にイタリアのブドリオで生まれ,名前は「小さなガチョウ(oca=ガチョウ,rina=小さい)」に由来するものです.発明者は17歳の少年ジュゼッペ・ドナーティでした.イタリアや日本においては,涙滴状の形をしたものが多いのですが,実は他にも丸形や角形などの異なった形のオカリナもあります.また,驚いたことに指穴の数や配置も決まってません.演奏はリコーダーの形が変わった物と考えればむずかしくなく,誰でも音を出すことができます.ただ穴を押さえるのに少しコツがいるみたいで,音は出ますが,演奏できるようになるには時間がかかる人がいるみたいでした.最初は2オクターブのダブル管を購入しましたが,微妙に音がずれていると感じたため,大沢さんに直接お会いして楽器を見てもらいました(写真2).微調整していただき,吹き方も教えていただきました.その後3オクターブを出せるプロ使用のトリプル管を購入し,現在は地元のライブハウスなどで演奏活動をしています.また,日本医大のしわちゃんバンド(志和先生のウクレレバンド)にも参加させていただいています.音楽はこれからも長く続けていく予定です.どこかのライブ会場でお会いしましょう!次のプレゼンターは済生会新潟第二病院の安藤伸朗先生です.大先輩の先生ですが,facebook,メーリングリストなどITを使いこなしていらっしゃいます.どんなMyboomか,とても楽しみです.注)「Myboom」は和製英語であり,正しくは「Myobsession」と表現します.ただ,国内で広く使われているため,本誌ではこの言葉を採用しています.●は掲載済を示す(●は複数回)(89)あたらしい眼科Vol.33,No.8,201611710910-1810/16/\100/頁/JCOPY写真1色々なオカリナ大沢氏所有のオカリナです.写真2ツーショット写真安心してください,掲載許可を得ています.(90)