特集●全身疾患と眼:これがホットなトピックス!あたらしい眼科33(7):933〜940,2016関節リウマチRheumatoidArthritis中尾久美子*I関節リウマチの概要関節リウマチ(rheumatoidarthritis:RA)は関節炎を主徴とする慢性炎症性疾患であり,肺など多臓器にも病変が波及しうる全身性疾患である.日本におけるRA患者数はおよそ70万人で有病率は0.6〜1.0%,男女比は1:3〜5,好発年齢は40〜60歳1)である.免疫機能亢進を基盤とする慢性炎症性自己免疫疾患であるが,明確な病因は不明である.遺伝的要因と環境的要因が発症に関与していると考えられている.典型的には手の指や足の指などの小さい関節に左右対称性に関節炎が生じ,関節痛や関節腫脹を訴える.膝などの大きな関節が侵されることも少なくない.朝のこわばりも特徴的である.関節炎が遷延すると関節破壊と軟骨破壊が生じ,最終的には関節変形に至る.関節症状以外にも,血管炎に由来する多彩な症状がでることもある.既存のRAに血管炎をはじめとする関節外症状を認め,難治性もしくは重篤な臨床病態を伴う場合,悪性関節リウマチと定義される.II関節リウマチの診断1.診断基準これまで診断に用いられていた1987年改訂の米国リウマチ学会(AmericanCollegeofRheumatology:ACR)のRA分類基準は特異性が高いが,骨破壊が出現する以前の早期RAの診断は困難で,感度は50%以下であった.そこで早期RAを的確に診断し,可能な限りRAにおける骨破壊を抑制することを目的として2010年にACRおよび欧州リウマチ学会(EuropeanLeagueAgainstRheumatism:EULAR)が合同で新しい分類基準を発表した(表1)2).この基準では,少なくとも1つ以上の関節で腫れを伴う炎症(滑膜炎)がみられ,その原因としてRA以外の病気が認められない場合に,①症状がある関節の数,②リウマトイド因子または抗シトルリン化ペプチド抗体,③CRPまたは赤沈,④症状が続いている期間の4項目についてのそれぞれの点数を合計し,6点以上であればRAと診断する.ただし,RA以外の病気でも合計6点以上になることがあるため,点数をつける前に除外診断を確実に行うことが重要である.2.血清学的検査a.リウマトイド因子(rheumatoidfactor:RF)RFはIgGのFc部分に対するIgMクラスの自己抗体である.RA患者の70~80%で陽性となり,RAの診断上重要な検査所見である.しかし,RA以外の膠原病,慢性肝疾患,慢性感染症などの疾患でも陽性となるため,診断的特異性は低い.健常人にも数%の陽性者があり,高齢者ほど陽性率は上昇する.また,RAの発症早期にはRF陽性率は50%にすぎず,RFの早期診断的意義は低い.RF陽性RAは,陰性RAに比べて関節炎がより高度で,関節破壊の進行が早いことが報告されており,RFはRAの長期的経過や予後を判断するうえで有用である.b.抗シトルリン化ペプチド(cycliccitrullinatedpeptide:CCP)抗体RAに特異的に検出される自己抗体である.RFと比較すると感度は同等かやや高く(60~80%),特異度は非常に高い(95%).RAの発症初期から検出される.RA発症前から検出されることも報告されている.抗CCP抗体はRAの関節破壊進行と相関するという報告が多く,RFとともに関節破壊進行の危険因子と考えられている.3.画像診断関節超音波検査,磁気共鳴画像(MRI)検査は早期診断および臨床経過の評価のうえで有用である.とくに造影MRIは滑膜炎・腱滑膜炎の検出感度に優れ,骨髄浮腫の所見と併せてRAの早期診断に有用である.関節超音波法は,ベッドサイドで簡単に関節の評価が可能で,炎症を起こしている滑膜の血流をドップラ法で評価することにより,関節滑膜の質的な評価ができる.III関節リウマチの治療治療の中心となるのは薬物療法で,関節の機能を維持するためのリハビリテーション療法や,機能を回復させるための手術療法を,症状や病期の進行度にあわせて行う.薬物療法には非ステロイド系抗炎症薬,抗リウマチ薬,生物学的製剤,ステロイドがあり,この4種類の薬剤をどの時点でどのように投与するかについて,日本リウマチ学会は「関節リウマチ診療ガイドライン2014」で治療アルゴリズム(図1)を示している3).抗リウマチ薬のメトトレキサート(MTX)はアンカードラッグであり,患者がRAと診断された場合,MTXが禁忌でなければまずMTXを使うことが推奨されている.1.関節リウマチ診療ガイドライン2014日本リウマチ学会がGRADE(GradingofRecommendationsAssessment,DevelopmentandEvaluation)法を用いて作成し,2014年10月に発刊したガイドラインである3).本ガイドラインでは,治療目標を“臨床症状の改善のみならず,関節破壊の抑制を介して長期予後の改善,とくに身体機能障害の防止と生命予後の改善をめざす”としている.経済的な側面も含め総合的に患者とリウマチ専門医の協働的意思決定に基づく治療選択を行い,関節炎をできるだけ速やかに鎮静化させて寛解に導入し,寛解を長期間維持すること,合併病態を適切に管理すること,適切な外科的処置も検討すること,最新の医療情報の習得につとめることなどが治療方針として列挙されている.2.活動性の評価治療効果を判定するため,RAの疾患活動性を評価する方法としてDAS28(DiseaseActivityScore28),SDAI(simplifieddiseaseactivityindex),CDAI(ClinicalDiseaseActivityIndex)などが利用されている.それぞれ,四肢28関節の圧痛関節数,腫脹関節数,赤沈値やCRP,患者や医師の全般改善度(10cmスケールでの評価)により計算され,高活動性,中等度活動性,低活動性,寛解の4つに分類評価される.IV関節リウマチの眼病変RAの眼病変は27~39%の患者にみられ4,5),ドライアイ,角膜潰瘍,上強膜炎,強膜炎などが主な眼病変である.両眼性が多い.眼病変は罹病期間の長いRAや重症のRAに併発することが多く,重症になりやすい.また,抗CCP抗体と眼病変に有意な関連があることも報告されている5).頻度は少ないが,強膜炎や角膜潰瘍は難治で重大な視機能障害をきたす場合もあるので,リウマチ専門医と連携して治療する必要がある.白内障手術などの眼科手術を契機に強膜炎や角膜潰瘍が発症・再燃することがあるため,手術前後には免疫抑制治療を強化し,慎重な経過観察が必要である.1.ドライアイもっとも頻度の高いRAの眼病変で,RA患者の15~70%に起こる4~7).疑いまで含めると92%にドライアイがみられたという報告もある8).涙液減少による角結膜上皮障害により,眼精疲労,羞明,異物感,眼球乾燥,充血,眼痛など多彩な症状を訴える.これらの自覚症状に加え,Schirmer試験や涙液層破壊時間(tearfilmbreakuptime:BUT)検査により涙液の異常がみられ,フルオレセイン染色やローズベンガル染色で角結膜上皮障害が確認されれば,ドライアイの診断確定となる.涙液分泌能の異常だけでなく,唾液腺または涙腺の病理検査,唾液分泌能の検査,自己抗体の検査のうち1項目以上で異常がみられ,続発性Sjögren症候群と診断される症例も10~24%ある8,9).治療:涙液を補給するため人工涙液やヒアルロン酸ナトリウム点眼液,ジクアホソルナトリウム点眼液,レバミピド点眼液を点眼する.また,重度例では抗炎症作用や炎症細胞の浸潤抑制を目的としたステロイド点眼も効果がある.点眼薬による効果が不十分な場合には涙点プラグを挿入や外科的涙点閉鎖を行う.2.角膜病変角膜病変として硬化性角膜炎,周辺部角膜潰瘍,傍中心部角膜潰瘍があり,RAの1~3%にみられる4~6).免疫複合体の角膜輪部や結膜への沈着によるIII型アレルギー反応により,組織破壊をきたすと考えられている.a.硬化性角膜炎強膜炎に引き続き,血管侵入を伴って角膜浸潤が角膜周辺部から中央部に向かって進行する炎症性角膜疾患である.強膜炎に隣接して角膜実質混濁・腫脹,角膜浸潤がみられ,浸潤は角膜輪部と平行に弧状を呈する.症状が進行し角膜浸潤が高度になった場合,角膜実質が融解し菲薄化に至ることもある10).治療:ステロイドの点眼および内服で治療する.進行の早い症例では免疫抑制薬の点眼,内服も考慮する.b.角膜潰瘍・周辺部角膜潰瘍:Mooren潰瘍に類似する.潰瘍は角膜輪部に沿って円弧状に,また角膜中央に向かって進展し,潰瘍の先端に角膜浸潤を認める.通常両眼性で,強膜炎,ドライアイを伴うことが多い.しばしば再発して角膜穿孔に至る(図2a~c).・傍中心部角膜潰瘍:角膜中央付近に潰瘍を生ずることがある.初期は自覚症状に乏しく疼痛も少ない.RAの重症例に多く,血管侵入や炎症所見がないにもかかわらず急速に角膜が菲薄化して穿孔に至る(図2d).治療:治療はステロイド点眼が主体であり,二次感染予防のため抗菌点眼薬を併用する.ドライアイを伴っていることが多いので,人工涙液点眼,涙点プラグの挿入も必要に応じて行う.重症例では免疫抑制薬や生物学的製剤(抗TNF-a抗体など)の全身投与が必要になることがある.また,抗原および浸潤細胞の除去を目的として,潰瘍に隣接する結膜を切除する治療法も有効である.角膜穿孔をきたした場合は,保存的治療として治療用ソフトコンタクトレンズの装用や眼圧下降薬の投与を行い,穿孔創が大きく保存的治療でも前房が保たれない場合は外科的治療として結膜被覆,羊膜被覆,層状角膜移植,全層角膜移植などを行う.3.上強膜炎・強膜炎上強膜炎はRAの0.2~3.7%に,強膜炎はRA患者の0.2~6.3%にみられる4~7,11).約半数が両眼性である11).角膜病変と同様,III型アレルギー反応が病態の基本で,免疫複合体が強膜血管に沈着し,補体系活性化により炎症細胞浸潤が誘導され,強膜血管炎が発生すると考えられている.a.上強膜炎結膜血管と浅在性上強膜毛細血管の充血がみられる状態で,強膜浮腫はなく,自覚症状としては軽度の異物感を訴える程度で強い眼痛はない.びまん性と可動性の結節性小隆起を伴う結節性とがある.治療:ステロイド点眼で治療する.b.強膜炎結膜や浅在性上強膜血管叢とともに深在性上強膜毛細血管叢が充血して強膜浮腫を生じ,強膜はサーモンピンクから紫がかった色調を呈する.通常,激しい眼痛を訴え,睡眠や食欲が妨げられることもある.角膜病変や軽度の虹彩炎を伴うことがあり,羞明や流涙を生じることもある.炎症の部位により前部強膜炎と後部強膜炎に分類され,前部強膜炎は炎症の形状により,びまん性,結節性,壊死性に分けられる.・びまん性強膜炎:強膜血管がびまん性に拡張して,やや暗赤色の強い充血を呈する(図3a).・結節性強膜炎:可動性のない,硬い結節がみられる強膜炎で,結節は輪部付近の強膜にみられることが多い(図3b).びまん性や結節性の前部ぶどう膜炎では,再燃を繰り返すとその部位の強膜が菲薄化して眼球内のぶどう膜炎が透見されるようになり,強膜が青黒くなることがあるが,強膜穿孔はほとんど起こさない.・壊死性強膜炎:壊死性強膜炎は,炎症を伴う壊死性強膜炎と伴わない強膜軟化症に分類される.炎症を伴う壊死性強膜炎では充血と疼痛を訴え,充血部位に囲まれた黄白色の強膜および結膜の虚血部位が認められる(図3c).強膜軟化症は充血や疼痛などの症状がないにもかかわらず,突然強膜に壊死病巣がみられるもので,初期には充血の少ない虚血性の黄白色結節形成がみられる.いずれも虚血部は強膜が菲薄化し,進行するとぶどう膜が黒く透見され,強膜穿孔を起こしやすい(図3d).治療が困難で視力予後不良となる場合が多い.・後部強膜炎:前部強膜炎を伴う場合が多い.眼の奥の痛みや眼球運動痛があり,超音波検査やCT,MRIで眼球後壁の肥厚や球後組織の浮腫がみられる.超音波検査ではTenon囊の浮腫を示すecho-lucentareaが視神経周囲でみられるとTサインとよばれる.強膜の炎症の波及により滲出性網膜剝離,乳頭腫脹,脈絡膜皺襞,網膜血管炎を合併することがあり,それらによる視力低下をきたすことがある(図4).治療:びまん性や結節性前部強膜炎ではまずステロイド点眼治療を行う.ステロイド点眼に反応しない場合は,トリアムシノロンアセトニドの結膜下注射を追加する.炎症部位に接して少量(0.05~0.1ml)結膜下注射し,効果不十分なら注射を追加する.眼圧上昇に注意する.ステロイド局所治療が効果不十分の場合,シクロスポリン点眼の併用も考慮する.局所治療に反応しない場合や,壊死性強膜炎や後部強膜炎ではステロイド全身投与を行う.通常,プレドニゾロン内服を0.5~1.0mg/kg/日から開始し,重症例ではステロイドパルス療法を行う.ステロイド減量で再発する場合やステロイド内服しても効果が不十分な場合は免疫抑制薬(シクロスポリンやメトトレキサート)の併用が必要となる.難治性強膜炎に対して抗TNF-a抗体や抗CD20抗体などの生物学的製剤の有効性が報告されており,免疫抑制薬治療に抵抗する難治症例では適応を検討する必要がある.薬物治療が奏効せずに強膜軟化が進行あるいは強膜穿孔した場合は,健常部も含めた軟化病巣切除と保存強膜や保存角膜による被覆術を行う.4.眼底病変眼底病変は稀であるが,網膜血管炎が0.5~4.4%にみられ,血管炎によると考えられる網膜綿花状白斑,網膜動脈閉塞症,網膜静脈閉塞症,虚血性視神経症などが報告されている7,12~16).また,検眼鏡的に所見がなくても,フルオレセイン蛍光眼底造影検査をすると18%に網膜血管炎がみられる17).RA患者の網膜静脈径は拡大しており,網膜血管径が拡大している症例では心疾患を合併する率が高いという報告や,RA患者の脈絡膜は健常人に比べて厚く,脈絡膜厚はRFと相関しているという報告があり,網膜静脈径や脈絡膜厚が全身的な血管炎の指標になる可能性が示唆されている18~20).5.抗TNFa抗体と眼病変抗TNFa抗体はRAの治療に用いられる薬剤であり,また強膜炎やぶどう膜炎の治療にも有用であることが報告されているが,抗TNFa抗体の一つであるエタネルセプトにより強膜炎やぶどう膜炎,眼筋炎を発症することが報告されている21,22).エタネルセプトで治療中のRAに強膜炎がみられた場合はエタネルセプトの副作用の可能性を考えて他の抗TNFa抗体に変更することを検討する必要がある.文献1)YamanakaH,SugiyamaN,InoueEetal:EstimatesoftheprevalenceofandcurrenttreatmentpracticesforrheumatoidarthritisinJapanusingreimbursementdatafromhealthinsurancesocietiesandtheIORRAcohort(I).ModRheumatol24:33-40,20142)AletahaD,NeogiT,SilmanAJetal:2010rheumatoidarthritisclassificationcriteria:anAmericanCollegeofRheumatology/EuropeanLeagueAgainstRheumatismcollaborativeinitiative.AnnRheumDis69:1580-1588,20103)日本リウマチ学会:関節リウマチ診療ガイドライン2014.メディカルレビュー社,東京,20144)ZlatanovićG,VeselinovićD,CekićSetal:Ocularmanifestationofrheumatoidarthritis-differentformsandfrequency.BosnJBasicMedSci10:323-327,20105)VigneshAP,SrinivasanR:Ocularmanifestationsofrheumatoidarthritisandtheircorrelationwithanti-cycliccitrullinatedpeptideantibodies.ClinOphthalmol9:393-397,20156)ArtifoniM,RothschildPR,BrézinAetal:Ocularinflammatorydiseasesassociatedwithrheumatoidarthritis.NatRevRheumatol10:108-116,20147)MatsuoT,KonoR,MatsuoNetal:Incidenceofocularcomplicationsinrheumatoidarthritisandtherelationofkeratoconjunctivitissiccawithitssystemicactivity.ScandJRheumatol26:113-116,19978)FujitaM,IgarashiT,KuraiTetal:Correlationbetweendryeyeandrheumatoidarthritisactivity.AmJOphthalmol140:808-813,20059)AnteroDC,ParraAG,MiyazakiFHetal:SecondarySjögren’ssyndromeanddiseaseactivityofrheumatoidarthriti.RevAssocMedBras57:319-322,201110)松本雄介:硬化性角膜炎.前眼部アトラス(大鹿哲郎編)眼科プラクティス18,p254,光文堂,200711)AkpekEK,ThorneJE,QaziFAetal:Evaluationofpatientswithscleritisforsystemicdisease.Ophtahlmology111:501-506,200412)MatsuoT,KoyamaT,MorimotoNetal:Retinalvasculitisasacomplicationofrheumatoidarthritis.Ophthalmologica201:196-200,199013)MartinMF,ScottDG,GilbertCetal:Retinalvasculitisinrheumatoidarthritis.BrMedJ(ClinResEd)282:1745-1746,198114)MatsuoT:Multipleocclusiveretinalarteritisinbotheyesofapatientwithrheumatoidarthritis.JpnJOphthalmol45:662-664,200115)PericS,CerovskiB,PericP:Anteriorischaemicopticneuropathyinpatientwithrheumatoidarthritis–casereport.CollAntropol25Suppl:67-70,200116)CromptonJL,IyerP,BeggMW:Vasculitisandischaemicopticneuropathyassociatedwithrheumatoidarthritis.AustJOphthalmol8:219-239,198017)GiordanoN,D’EttoreM,BiasiGetal:Retinalvasculitisinrheumatoidarthritis:anangiographicstudy.ClinExpRheumatol8:121-125,199018)VanDoornumS,StricklandG,KawasakiRetal:Retinalvascularcaliberisalteredinpatientswithrheumatoidarthritis:abiomarkerofdiseaseactivityandcardiovascularrisk?Rheumatology50:939-943,201119)MoiJH,HodgsonLA,WicksIPetal:Suppressionofinflammatorydiseaseactivityinrheumatoidarthritisisassociatedwithimprovementsinretinalmicrovascularhealth.Rheumatology(Oxford)55:248-251,201620)TetikogluM,TemizturkF,SagdikHMetal:Evaluationofthechoroid,fovea,andretinalnervefiberlayerinpatientswithrheumatoidarthritis.OculImmunolInflamm30:1-5,201521)TabanM,DuppsWJ,MandellBatal:Etanercept(enbrel)-associatedinflammatoryeyedisease:casereportandreviewoftheliterature.OculImmunolInflamm14:145-50,200622)Gaujoux-VialaC,GiampietroC,GaujouxTetal:Scleritis:aparadoxicaleffectofetanercept?Etanercept-associatedinflammatoryeyedisease.JRheumatol39:233-239,2012表12010ACR⊘EULAR関節リウマチ分類基準以下の2項目を満たす患者を対象とする1)少なくとも1カ所の活動性臨床的滑膜炎(関節腫脹)を有する2)上記の関節腫脹をよりよく説明できるRA以外の疾患が存在しないRA分類基準(A~Dのカテゴリーの合計点が10点中6点以上の場合にRA確実例と分類する)スコアA腫脹関節数1個の中~大関節02~10個の中~大関節11~3個の小関節24~10個の小関節311関節以上(少なくとも1個の小関節を含む)5B血清学的所見(リウマトイド因子または抗CCP抗体)RF,抗CCP抗体いずれも陰性0RF,抗CCP抗体いずれか低値陽性(≦基準値の3倍)2RF,抗CCP抗体いずれか高値陽性(>基準値の3倍)3C急性期反応(CRPまたはESR)CRPもESRも正常0CRP,ESRいずれかの上昇1D臨床症状の持続期間6週間未満06週間以上1ACR/EULAR:米国リウマチ学会/ヨーロッパリウマチ学会(文献2より改変引用)PhaseⅠPhaseⅡPhaseⅢ関節リウマチと診断短期間のみ少量のステロイドを追加してよいPhaseⅡへ進む治療目標を6カ月以内に達成継続±NoNoYesPhaseⅠが効果不十分または副作用で継続できず生物学的製剤を追加投与TNF阻害薬トシリズマブアバタセプト次の従来型抗リウマチ薬を選択する(1剤または複数)(ステロイドの併用可能)治療目標を6カ月以内に達成PhaseⅢへ進む継続予後不良因子ありRF/抗CCP抗体陽性高疾患活動性早期の関節破壊予後不良因子がないPhaseIIが効果不十分または副作用で継続できず生物学的製剤を変更する1st→2nd→3rd…治療目標を6カ月以内に達成治療目標を6カ月以内に達成トファシチニブ(±抗リウマチ薬)継続生物学的製剤+従来型抗リウマチ薬YesNoYesNo他の生物学的製剤+従来型抗リウマチ薬±YesYesNoMTXが禁忌ではないMTXが禁忌MTXを開始する効果不十分の場合は従来型抗リウマチ薬を併用する従来型抗リウマチ薬を開始する効果不十分の場合は他の従来型抗リウマチ薬を併用する他の生物学的製剤+従来型抗リウマチ薬図1関節リウマチ診療ガイドライン2014治療アルゴリズム(文献3より改変引用)図2関節リウマチの角膜潰瘍a:周辺部角膜潰瘍.b:強膜炎を伴う周辺部角膜潰瘍.充血が強い部分に接して角膜潰瘍と角膜浸潤がみられる.c:周辺部角膜潰瘍の穿孔.虹彩が嵌頓している.d:傍中心部角膜潰瘍.穿孔して虹彩が嵌頓している.図3関節リウマチの前部強膜炎a:びまん性前部強膜炎.b:結節性前部強膜炎.可動性のない隆起病変がみられる.c:壊死性強膜炎.10時方向輪部強膜に白色の虚血部がみられ,広い範囲に周辺部角膜潰瘍を伴っている.d:壊死性強膜炎後に強膜が菲薄化し,ぶどう膜が透けてみえる.図4関節リウマチの後部強膜炎a:前部強膜炎を伴っており,充血が球後へ続いている.b:上方に脈絡膜皺襞と滲出性網膜剝離がみられる.c:超音波検査で眼球後壁の肥厚がみられ,球後組織の浮腫がecho-lucentareaとして観察される.*KumikoNakao:鹿児島大学学術研究院医歯学域医学系〔別刷請求先〕中尾久美子:〒890-8544鹿児島市桜ヶ丘8-35-1鹿児島大学学術研究院医歯学域医学系0910-1810/16/¥100/頁/JCOPY(7)933934あたらしい眼科Vol.33,No.7,2016(8)(9)あたらしい眼科Vol.33,No.7,2016935936あたらしい眼科Vol.33,No.7,2016(10)(11)あたらしい眼科Vol.33,No.7,2016937938あたらしい眼科Vol.33,No.7,2016(12)(13)あたらしい眼科Vol.33,No.7,2016939940あたらしい眼科Vol.33,No.7,2016(14)