●連載225監修=山本哲也225.自動静的視野検査の測定点配置野本裕貴近畿大学医学部眼科学教室緑内障診断および経過診察に際し,多くの施設では自動静的視野検査にて視野評価を行っていると思われる.本稿では自動静的視野検査における従来の測定点配置と,新たな測定点配置による検査の試みについて紹介する.●従来の検査測定点配置現在,自動静的視野検査にて緑内障性視野障害の評価を行う際は,測定点間隔が視角C6°のC24-2もしくは30-2測定点配置での検査,そして進行症例では中心視野(中心C10°内)を評価するために視角C2°間隔のC10-2測定点配置での検査が行われている(図1).その測定点数は片眼でC24-2:54点,30-2:76点,10-2:68点となっている.このようにC10-2では検査範囲内を密に測定している一方,24-2およびC30-2は比較的粗な測定点で検査していることになる.24-2,30-2検査では病初期での視野異常を測定点密度の粗さのために検出できていない可能性があり,このことがCOCT,眼底検査にて緑内障性構造変化を認めるにもかかわらず,視野検査では異常を認めない前視野緑内障(preperimetricglau-coma:PPG)が存在する一因と考えられる.24-2:54点●PPGおよび早期緑内障の視野異常検出PPGは自動静的視野検査ではCPPGによる異常を検出することが不可能なのか?そうではなく,あくまでも6°間隔測定点のC24-2,30-2での検査では異常を検出しないのであって,10-2で検査を行う1),あるいは測定点配置を変更(24-2測定点C10°内に測定点追加)する2)ことで異常が検出でき,また早期視野異常の検出力も向上すると報告されている.つまり,測定点を追加することで異常検出能力が上がることになる.一方で問題としては,どこに,いくつの測定点を追加するかということと,測定点追加することで検査時間が長くなることがあげられ,視野測定アルゴリズムの改良を含め,さらなる検討が必要だと思われる.30°10-2:68点30°30°30-2:76点30°30°30°図224plusの測定点配置(右眼)図124.2,30.2,10.2の測定点配置および測定点数測定点数はC78点となっている.(71)あたらしい眼科Vol.36,No.3,2019C3730910-1810/19/\100/頁/JCOPY図364歳,NTG(右眼)のOCTと24.2,24plus視野検査結果24-2では中心C4点の測定点に異常を認めないが,24plusではC○内の測定点で異常を検出しており,固視点近傍まで障害が生じていることを示している.●中心視野の重要性と24plus測定点配置中心視野の重要性は改めて述べるまでもないが,近年多くの論文にて中心視野と日常生活の見え方の質(visionCrelatedQOL:VRQOL)との関連性が報告されており,とくに中心下方視野がCVRQOLの低下に大きく影響するとされている3).このことは進行症例ではもちろんのこと,初期から中期症例においても中心視野の重要性を示している.これらのことを踏まえ,ヘッドマウント視野計アイモ4)では,24plus(図2)とよばれる測定点での検査が行えるようになっている.24plusの測定点数はC78点で,通常のC30-2とほぼ同じ点数である.これは,従来の24-2の測定点のC10°内に測定点を追加し,早期の異常検出と進行期での残存中心視野の評価を行うことを目的とした配置となっている.24plusでは,図3のように24-2検査では検出できていない中心領域の異常を検出できている.緑内障の経過診察を行っていくうえで,初期から中期症例でもこのような測定点配置の検査にて中心視野評価を行うことは,VRQOLの観点からも大切だと考える.文献1)DeMoraesCG,HoodDC,ThenappanAetal:24-2Visual.eldsmisscentraldefectsshownon10-2testsinglauco-maCsuspects,CocularChypertensives,CandCearlyCglaucoma.COphthalmologyC124:1449-1456,C20162)EhrlichCAC,CRazaCAS,CRitchCRCetal:ModifyingCtheCcon-ventionalvisual.eldtestpatterntoimprovethedetectionofCearlyCglaucomatousCdefectsCinCtheCcentralC10°C.CTranslCVisSciTechnolC3:6-8,C20143)AbeCRY,CDiniz-FilhoCA,CCostaCVPCetal:TheCimpactCofClocationCofCprogressiveCvisualC.eldClossConClongitudinalCchangesCinCqualityCofClifeCofCpatientsCwithCglaucoma.COph-thalmology123:552-557,C20164)MatsumotoC,YamaoS,NomotoHetal:Visual.eldtest-ingwithhead-mountedperimeter‘imo’.PLoSCONEC11:Ce0161974,C2016C374あたらしい眼科Vol.36,No.3,2019(72)