東京が2020年オリンピック開催都市に決まりました.オリンピックがもたらす効果は絶大だと思います.インフラが整備され,投資が活性化されデフレ脱却効果があるでしょう.開催が決まったことでスポーツ関連予算が増え,2020年にピークを迎える世代の強化が始まったそうです.おそらく2020年にはたくさんのメダル獲得(とくに金色)の瞬間を見ることができるでしょう.日本もこれで元気になって欲しいです.今,香港でこの原稿を書いています.2009年にWOC準備委員になってから,WOC2014をアピールするためにアジアに行く機会が多くなりました.香港に限らず,アジアの国々は訪れるたびに様変わりしています.次々と高層ビルが建設され,人々の活気や自信が以前とまったく違います.10年前には少なくとも日本人である優越感がありましたが,今はまったくそんなものは無く,ときに劣等感すら感じます.悲しい現実です.悲しいことは眼科の世界でも起こりつつあります.日本人は英語が苦手ですが,それは「普段使わないですむから」に他なりません.アジア諸国にはまともな母国語の教科書がありません.だから勉強するためには英語の本を読むしかありません.しかし,日本には立派な「日本語の教科書」があります.「日本の眼科のレベルが高いから」こそ,私たちには当たり前のように日本語で勉強でき,この状況に安穏としてこられたと思います.そんな間に,アジア近隣の国々は,経済発展とともに眼科レベルも向上してきました.中国の学会発表は数年前はみるも無惨な内容でしたが,最近はびっくりするほど高レベルです.IOVSやOphthalmology誌に掲載されるのも,一昔前は日本人の論文が多かったのですが,今は中国に猛追・逆転されています.日本の眼科レベルがアジアにおける孤高性を失ったとき,英語の苦手な私たちの地盤低下は想像以上に早く進むかも知れません.日本人眼科医というだけでアジアの眼科医から向けられていた尊敬のまなざしは,消えつつあるのです.WOC2014はそんな危機感から,日本眼科学会・日本眼科医会が団結して勝ち取った大会です.オリンピックと同じようにアジア数都市の中からコンペになり,綿密なロビー活動の甲斐あって東京に決まったときには,(今回のオリンピック招致決定に匹敵するほど)関係者は大喜びしたものです.WOC2014を成功させることは,私たち自身が日本眼科のプレゼンスを確認し,改めて日本の凄さをアピールすることになります.日本の眼科レベルは高く,私たちには潜在能力があります.私たちが自信を回復することこそが,明日の日本眼科の発展に不可欠です.準備委員会の活動を通してアジア各国に知り合いができ(写真),私自身の視野も拡がったように思います.是非皆様もWOC2014に参加して,今の「世界の眼科」を感じてみてください.そしてきめ細かに準備された運営や日本の高レベルの発表を見て,「世界に冠たる日本眼科」を皆様の目で再確認していただきたいと思います.WOC2014への道あとカ月園田康平山口大学大学院医学系研究科眼科学分野写真APAOのLDP(leadershipdevelopment)コース終了式にてアジア各国代表の先生と1年間のコースを体験しました.何度も顔を合わすなかで参加者に連帯感が生まれ,多くの友人ができました.WOC2014,みんな来ると言ってました!5東京が2020年オリンピック開催都市に決まりました.オリンピックがもたらす効果は絶大だと思います.インフラが整備され,投資が活性化されデフレ脱却効果があるでしょう.開催が決まったことでスポーツ関連予算が増え,2020年にピークを迎える世代の強化が始まったそうです.おそらく2020年にはたくさんのメダル獲得(とくに金色)の瞬間を見ることができるでしょう.日本もこれで元気になって欲しいです.今,香港でこの原稿を書いています.2009年にWOC準備委員になってから,WOC2014をアピールするためにアジアに行く機会が多くなりました.香港に限らず,アジアの国々は訪れるたびに様変わりしています.次々と高層ビルが建設され,人々の活気や自信が以前とまったく違います.10年前には少なくとも日本人である優越感がありましたが,今はまったくそんなものは無く,ときに劣等感すら感じます.悲しい現実です.悲しいことは眼科の世界でも起こりつつあります.日本人は英語が苦手ですが,それは「普段使わないですむから」に他なりません.アジア諸国にはまともな母国語の教科書がありません.だから勉強するためには英語の本を読むしかありません.しかし,日本には立派な「日本語の教科書」があります.「日本の眼科のレベルが高いから」こそ,私たちには当たり前のように日本語で勉強でき,この状況に安穏としてこられたと思います.そんな間に,アジア近隣の国々は,経済発展とともに眼科レベルも向上してきました.中国の学会発表は数年前はみるも無惨な内容でしたが,最近はびっくりするほど高レベルです.IOVSやOphthalmology誌に掲載されるのも,一昔前は日本人の論文が多かったのですが,今は中国に猛追・逆転されています.日本の眼科レベルがアジアにおける孤高性を失ったとき,英語の苦手な私たちの地盤低下は想像以上に早く進むかも知れません.日本人眼科医というだけでアジアの眼科医から向けられていた尊敬のまなざしは,消えつつあるのです.WOC2014はそんな危機感から,日本眼科学会・日本眼科医会が団結して勝ち取った大会です.オリンピックと同じようにアジア数都市の中からコンペになり,綿密なロビー活動の甲斐あって東京に決まったときには,(今回のオリンピック招致決定に匹敵するほど)関係者は大喜びしたものです.WOC2014を成功させることは,私たち自身が日本眼科のプレゼンスを確認し,改めて日本の凄さをアピールすることになります.日本の眼科レベルは高く,私たちには潜在能力があります.私たちが自信を回復することこそが,明日の日本眼科の発展に不可欠です.準備委員会の活動を通してアジア各国に知り合いができ(写真),私自身の視野も拡がったように思います.是非皆様もWOC2014に参加して,今の「世界の眼科」を感じてみてください.そしてきめ細かに準備された運営や日本の高レベルの発表を見て,「世界に冠たる日本眼科」を皆様の目で再確認していただきたいと思います.WOC2014への道あとカ月園田康平山口大学大学院医学系研究科眼科学分野写真APAOのLDP(leadershipdevelopment)コース終了式にてアジア各国代表の先生と1年間のコースを体験しました.何度も顔を合わすなかで参加者に連帯感が生まれ,多くの友人ができました.WOC2014,みんな来ると言ってました!5(93)あたらしい眼科Vol.30,No.11,201315850910-1810/13/\100/頁/JCOPY