監修=大橋裕一連載MyboomMyboom第27回「近間泰一郎」本連載「Myboom」は,リレー形式で,全国の眼科医の臨床やプライベートにおけるこだわりを紹介するコーナーです.その先生の意外な側面を垣間見ることができるかも知れません.目標は,全都道府県の眼科医を紹介形式でつなげる!?です.●は掲載済を示す(●は複数回)連載MyboomMyboom第27回「近間泰一郎」本連載「Myboom」は,リレー形式で,全国の眼科医の臨床やプライベートにおけるこだわりを紹介するコーナーです.その先生の意外な側面を垣間見ることができるかも知れません.目標は,全都道府県の眼科医を紹介形式でつなげる!?です.●は掲載済を示す(●は複数回)自己紹介近間泰一郎(ちかま・たいいちろう)広島大学大学院医歯薬保健学研究院視覚病態学私は,1991年に富山医科薬科大学(現・富山大学)を卒業し,故郷の山口県にある山口大学医学部眼科学教室に入局させていただきました.医学生時代はバレーボール部に所属し,クラブ活動のないときはゴルフやスキーなどスポーツに明け暮れていました.爽やかなスポーツ青年だった(はず?!)のですが,今となっては見る影もなく,無理がたたって一昨年,椎間板ヘルニアを発症してしまいました.それでもスポーツ観戦は大好きで,野球やサッカーはときどき観戦に行きます(写真1).青春時代の話はこのくらいにして,仕事に関する紹介に移ります.山口大学眼科に入局して3年目に西田輝夫先生が教授として赴任されて以降,角膜の臨床や研究に明け暮れることになりました.2001年9月から米国のオハイオ州にあるシンシナティ大学に留学し,Kao教授のもと,ほぼ毎日トランスジェニックマウスと格闘する3年間を過ごしました.帰国後は,再び角膜移植や前眼部再建術といったオキュラーサーフェスを専門として臨床を続けています.2011年1月に広島大学に移り,オキュラーサーフェス疾患を対象とする角膜外来の充実に集中しています.ここ最近のmyboomは妄想です.臨床においても研究においても疑問に感じたことがあれば,その解決のための方法や希望的観測も含めた結果を,日中ならコーヒー,夜ならシングルモルトでも飲みながら考えること(77)0910-1810/14/\100/頁/JCOPYです.妄想は自由でお金もかかりませんが,最近は,頭が冴えている午前中に妄想する時間が取れないことが最大のストレスです.臨床におけるmyboomおもに生体共焦点顕微鏡を用いて,角膜内の変化を細胞レベルで可視化することです.高倍率の対物レンズを入手し,特注のアダプターを介して,完全非接触での角膜の観察に挑戦しています.従来の接触型の観察に比べ,約1.6倍の拡大率を得ることができ,形態学的特徴のある細菌の同定が可能となりました.たとえば,肺炎球菌は双球菌の形態で莢膜が観察可能です.この画像を見たときは鳥肌が立ちました.まだまだ困難なことも多いなかで,楽しい妄想をしながら,より良い観察法を探求しています.研究におけるmyboom2011年1月に広島大学に異動してから,角膜感染症に対する光線力学療法についての研究を始めました.新規の光感受性物質であるTONS504というポルフィリン誘導体と新規LED照射装置を用いて,各種細菌,酵母型真菌,さらにヘルペスウイルスへの効果を確認しています.invitroではその有効性がほぼ確認できましたので,今後はinvivoでの検証に移る予定です.インドネシアからの留学生が熱心に研究を進めてくれています.薬剤耐性を考えなくてよい感染症治療になります.これで抗生物質がいらなくなってしまうと製薬会社が困ってしまいます(実際にそんなことはないですが…).この研究もまだ道半ばですが,もし臨床応用できれば難治性の角膜感染症の新しい治療法となりうる可能性を秘めています.今は,動物実験での良好な結果を妄想しながら研究計画を立てているところです.国内外の学会に演題あたらしい眼科Vol.31,No.4,2014555写真12011年8月10日に札幌ドームでの日韓戦を観戦写真22012年のARVO.最後のフォートローダーデールを出し続けて,臨床応用を実現できるようにモチベーションを維持しなければいけません.プライベートのmyboom現在,単身赴任4年目に突入し,掃除や洗濯は日常業務ですが,最近は自炊のレパートリーを増やすために,クックパッドや楽天レシピなどのコンテンツをのぞく機会が増えました.とはいっても時間に制限があり,そこまで凝り性ではなく,スープやだしから自分でとろうとは思っていない私にとっては,でき合いの鍋つゆや煮物のたれは重宝しています.揚げ物よりはゆで物や煮物が多くなってきています.また,外食に関して広島にはさまざまなジャンルのおいしい食事どころがたくさんあります.医局の仲間やスタッフ,あるいは学生さんを交えて,新規開拓にでかけています.今のところ80%以上の勝率(満足できた率)です.これからも,おいしいお酒とおいしい食事が楽しく食べられるお店の開拓を続けていきたいと思います.私自身いろいろなことに興味をもつ,いわば浮気性のところもあります.でも,継続することは大きな発見をもたらすことは先人が教えてくれています.ありふれた日常の一コマで,小さな発見をして興味をもったら調べる.はまったらそれがmyboomになるのでしょうね.次回のプレゼンターは山形大学の難波広幸先生です.角膜分野で頑張っている若手のホープです.これで,日本地図の山形県を灰色に塗りつぶすことができます.このリレー企画を少し若い先生方に回してもらうことにしたいと思います.よろしくお願いします.注)「Myboom」は和製英語であり,正しくは「Myobsession」と表現します.ただ,国内で広く使われているため,本誌ではこの言葉を採用しています.☆☆☆556あたらしい眼科Vol.31,No.4,2014(78)