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視神経炎の治療経過におけるGoldmann 視野の イソプター面積の変化

2025年12月31日 水曜日

《原著》あたらしい眼科42(12):1584.1589,2025c視神経炎の治療経過におけるGoldmann視野のイソプター面積の変化大原朱桜橘緑菅野順二井川佑郎西山友理石川弘篠田啓埼玉医科大学医学部眼科学教室CChangeintheIsopterAreaofGoldmannPerimetryintheCourseofTreatmentofOpticNeuritisAyaoOhara,MidoriTachibana,JunjiKanno,YuroIgawa,YuriNishiyama,HiroshiIshikawaandKeiShinodaCDepartmentofOphthalmology,SaitamaMedicalUniversityFacultyofMedicineC目的:視神経炎の治療経過におけるCGoldmann視野(GP)検査の結果の定量的評価を試みた.方法:2023年C4.12月の間に埼玉医科大学病院で視神経炎に対しステロイドパルス療法(SP)が行われ,初診時(T1),初回CSP直後(T2),最終経過観察時(T3)に視力とCGP検査が実施できたC10例C12眼(男性C2例,女性C8例,7.81歳)を対象とした.ImageJを使用しCGPのCI/2eおよびCI/3eの関心領域の平方度(deg2)を測定した.結果:T1,T2,T3のClogMAR視力はC1.33,0.34,0.15,視野面積(deg2)は,I/3eはC934.4,3,306.4,4,747.7,I/2eはC135.6,862.6,1,978.8で,いずれもCT1からCT2,T1からCT3で有意に改善していた.結論:視神経炎の治療経過において,GP検査で測定した面積の定量化により視力とは異なった視機能評価が可能であった.CPurpose:ToperformaquantitativeassessmentonGoldmannperimetry(GP)duringthetreatmentforopticneuritis(ON).SubjectsandMethods:Thisstudyinvolved12eyesof10patients(2males,8females;agerange:7.81years)whounderwentsteroidpulse(SP)therapyforONandGPexaminationsatthe.rstvisit(T1),imme-diatelyCafterCtheC.rstSP(T2),CandCatCtheC.nalfollow-up(T3)atCSaitamaCMedicalCUniversityCHospitalCbetweenCAprilandDecember2023.ImageJsoftwarewasusedtomeasurethearea(deg2)ofI/2eandI/3eisopterareainGP.Results:LogMARvisualacuity(VA),I/3earea(deg2),andI/2eareaatT1,T2,andT3was1.33,0.34,and0.15,and934.4,3306.4,and4747.7,and135.6,862.6,and1978.8,respectively.Allsigni.cantlyimprovedfromT1toT2andfromT1toT3.Conclusion:Quanti.cationofGPareaenabledevaluationonthedi.erentaspectofvisu-alfunctionfromVAduringONtreatment.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)42(12):1584.1589,C2025〕Keywords:Goldmann視野検査,Humphrey視野計,視神経炎,視野,ImageJ.Goldmannperimeter,Hum-phreyperimeter,opticneuritis,visual.eld,ImageJ.CI緒言視神経炎は中心暗点を呈することが多く,埼玉医科大学病院(以下,当院)では治療初期から経過観察時にわたり,Goldmann視野計(Goldmannperimeter:GP)を用いて視野の評価を行っている.静的視野測定は,視標の位置を固定し輝度を変化させ,各測定部位における感度を定量的に評価しているが,GP検査は視標の輝度を固定し,等感度曲線(以下,イソプター)を描く手法であり,一般的に定量的評価は行われていない.したがって,治療効果の判定においては視力値が有用であるが,GP検査の結果はおもに定性的な評価に用いられる.そこで,本研究においてはCGP検査のイソプターを視標輝度ごとに面積値とし定量的に評価することを試み,その結果を視力値と比較することで視機能評価としての有用性を検討した.〔別刷請求先〕大原朱桜:〒350-0495埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷C38埼玉医科大学医学部眼科学教室Reprintrequests:AyaoOhara,DepartmentofOphthalmology,SaitamaMedicalUniversity,FacultyofMedicine,38Moro-Hongo,Moroyama-machi,Iruma-gun,Saitama350-0495,JAPANC1584(106)II対象および方法対象はC2023年C4月.同年C12月の間に当院で視神経炎に対しステロイドパルス(steroidpulse:SP)療法が行われ,初診時(以下,T1),1回目CSP直後(以下,T2),最終経過観察時(以下,T3)のC3時点で視力検査とCGP検査が施行されていたC11例C13眼とした.視野障害のパターンは中心暗点型がC10例C12眼,1例C1眼はCMariotte盲点の拡大であった.このうち中心暗点型のC10例C12眼(男性C2例,女性C8例,年齢はC7.81歳)に対して解析を行った.視力とCGPの検査結果は診療録より抽出した.抗ミエリンオリゴデンドロサイト(myelinColigodendro-cyteCglycoprotein:MOG)抗体陽性C2例C3眼,抗アポクリンC4(aquaporin-4:AQP4)陽性1例1眼,特発性6例7眼,多発性硬化症C1例C1眼であった.全症例で,中心暗点を呈していた.視野の定量は,米国国立衛生研究所(NationalCInstitutesCofHealth:NIH)から無料配信されている画像処理ソフトウェアCImageJを使用した.まず,ImageJを起動し,測定したCGPの検査結果の二次元画像を読み込んだ.その後,ポリゴンセレクションツールを使用して,I/3eとCI/2eおよび関連する暗点をトレースし,イソプターの関心領域(regionofinterest:ROI)を作成した.最後にCSetScale機能を使い,スケールをピクセルから角度に補正して暗点を除いた各イソプターの平方度を定量した.検討項目はCT1からCT2,T2からCT3の各時点における視力の推移と,ImageJを用いて定量したCI/3eとCI/2eのCT1からCT2,T2からCT3の各時点における面積の推移,視力と視野面積の関連性について検討した.統計学的分析は統計解析ソフトウェアCJMPにてC2群間の解析にはCWilcoxonCsigned-ranktest,3群間の解析にはCKruskal-WallistestおよびpostChoctestとしてDunn検定,相関の解析にはSpearman’srankcorrelationcoe.cientを行った.本研究は後方視的な研究であり,当院倫理委員会の承認を受けて実施した(承認番号:病C2024-011).ヘルシンキ宣言を遵守し,個人が特定されることがないよう注意した.CIII結果視力はClogMARで統計処理後に小数視力に換算した.指数弁はC2.10logMAR,手動弁はC2.40logMAR,光覚弁は3.00ClogMARとした1).各時点での視力は,T1:1.43ClogMAR,T2:0.37ClogMAR,T3:0.17logMARで(p<0.0001,Kruskal-Wallistest),T1からCT2(p=0.0076,Dunn検定以下同様),は有意に改善しており,T2からCT3(p=0.2063)では有意差はみられず,T1からCT3(p<0.0001)において有意に改善していた(図1).視力の変化量については,T1からCT2の視力の変化量は.1.06logMAR,T2からCT3の視力の変化量はC.0.21ClogMARであり,T1からCT2の改善度よりCT2からCT3までの改善度が有意に小さかった(p=0.006,Wilcoxonsigned-ranktest).ImageJを用いて定量した各イソプターの面積はCI/3eはT1:725.8CdegC2,T2:3247.6Cdeg2,T3:4,701.5CdegC2で(p=0.0003,Kruskal-Wallistest),T1からCT2(p=0.0096,Dunn検定以下同様)は有意に改善しており,T2からCT3では有意差はみられず(p=0.3579),T1からCT3は有意に改善していた(p=0.0001,図2).I/2eはCT1:125.1CdegC2,T2:815.1CdegC2,T3:1,964.2CdegC2で(p=0.0003,Kruskal-Wallistest),T1からCT2(p=0.0305,Dunn検定以下同様)では有意差はみられず,T2からCT3でも有意差はみられなかった(p=0.1262).T1からCT3(p=0.0001)は有意に改善していた(図2).視野面積の変化量は,I/3eはCT1からCT2はC2,522CdegC2,T2からCT3はC1,454CdegC2であり,T1からT2までの改善度よりもCT2からCT3までの改善度のほうが有意に悪い結果となった(p=0.0304,WilcoxonCsigned-ranktest).I/2eは,T1からCT2はC690CdegC2,T2からCT3はC1,149CdegC2であり,有意差はみられなかった(p=0.2252,Wilcoxonsigned-ranktest).T1およびCT2それぞれの視野面積とCT3時点での視力の関係を図3に示す.横軸を小数視力,縦軸を視野面積とし,視力およびCI/3e,I/2e面積を降順にプロットした.T2時点での視野面積とCT3の視力の関係では,視力C1.2の群である左からC9眼をみると,全例でCI/3eがC3,000CdegC2を超える結果となった.3,000CdegC2より下の右側のC4眼はC0.8,0.6,0.2,0.02であり,最終視力が不良群となった.本研究では,I/3eの面積において,3,000CdegC2のラインで視力予後が分かれる結果となったが,I/2eの視野面積については視力予後を予測できる境界線は定まらなかった(図3).また,T1時点での視野面積とCT3時点での視力の関係では,視力予後を予測できる境界線は定まらなかった.代表症例として,図4にCI/3eが約C3,000CdegC2の症例を示す.この視野における実際の定量結果はC3,155CdegC2であった.図5にCI/3e,I/2eのそれぞれで,T1の視野面積とCT3の視力の関係,T2の視野面積とCT3の視力の関係についてSpearman’srankcorrelationcoe.cientを求めたグラフを示す.T1の視野面積とT3の視力の関係では,I/3eとCI/2eの双方とも最終視力と視野面積に有意な相関は認められなかった.T2の視野面積とCT3の視力の関係では,I/3eとCI/2eの双方とも最終視力と視野面積に有意な相関を認め,1回目SP終了時の視野面積が大きいほどCT3時点での視力が良好であった(I/3ep=0.0001,rho=.0.824,I/2eCp=0.0026,Crho=.0.784,Spearman’srankcorrelationcoe.cient).(小数視力)(logMAR)-0.51.000.30.50.110.031.50.0122.5視力の推移**p<0.0001T1(初診時)T2(1回目SP後)T3(最終)図1T1,T2,T3の視力の推移T1からCT2,T1からCT3は有意な改善を認めた..は平均値,バーは標準偏差.*Dunn検定Cab(deg2)Ⅰ/3e視野面積の推移Ⅰ/2e視野面積の推移7,500(deg2)p=0.12625,5003,5001,500-5003,5002,5001,500500-500T1(初診時)T2(1回目SP後)T3(最終)T1(初診時)T2(1回目SP後)T3(最終)図2T1,T2,T3におけるI/3e,I/2eの視野面積の推移a:I/3e視野面積の推移.T1からCT2,T1からCT3は有意な改善を認めた.Cb:I/2e視野面積の推移.T1からCT3は有意な改善を認めた..は平均値,バーは標準偏差.*Dunn検定CIV考按SakaiらはCHumphrey視野計を用いた視神経炎の視野改善の定量的検討を行い,視力と同様に視野においても治療初期に著明な改善が得られると報告している2).今回,視力は既報と同様の結果であった.面積にて定量評価を行ったCGP検査の結果においても,I/3eは初回CSP直後であるCT2時点で著しく面積が増加しており,視力と似た経過であった.一方CI/2eではCT2時点の面積の改善度よりもCT2からCT3までの改善度のほうがよい結果となった.今回は定量的検討をHumphrey視野計ではなくCGPで行ったため,視野の部位別感度が固定点か,そうではなくある範囲をもつ面積かという違いや,GPではC30°より周辺の視野変化も含んでいることなどから単純な比較はできないが,より中心を含むCI/2eと,加えて周辺も含むCI/3eでは回復期の経過が異なったことは興味深い.1992年に急性視神経炎の治療におけるコルチコステロイドの効果を評価したCOpticCNeuritisCTreatmentCTrial(ONTT)3)の解析から,Keltnerらは中心視野が周辺視野よりも障害が強く,また回復が早いと報告している4).これは,中心視野評価に用いたCHumphrey視野計が周辺視野検査に用いた動的視野検査よりも鋭敏であることと関係している可能性がある5).Fangらは,中心C30°の視野感度の回復を分析することによって,特定の神経線維群の関与を調査したが,損傷や回復の違いはみつからなかった6).また,Tsumuraらは視神経炎C59眼のステロイドパルス療aT1(初診時)視野面積とT3(最終視力)の関係bT2(1回目SP後)視野面積とT3(最終視力)の関係5,0007,0004,0006,000T1視野面積(deg2)5,0003,0004,0002,0002,0001,0001,000000.20.021.21.21.21.21.21.21.21.20.80.60.20.02T3(小数視力)図3T1およびT2時点でのGPの視野面積とT3の最終視力a:左側から最終視力のよい順で並べ,視力予後を予測できる境界線は定まらなかった.Cb:左側から最終視力のよい順で並べ,視力良好群である左側からC9眼の全症例でCI/3eがC3,000CdegC2を超える結果となった.1.21.21.21.21.21.21.21.20.80.6T3(小数視力)法前後の視力と中心フリッカ値(criticalCfusionfrequency:CFF)の関係を検討し,発症C1カ月後の視力とCCFFが予後予測に有用と報告している7).本研究では,T2時点での視力がよいほど,またCI/2eないしCI/3eの面積が大きいほど,最終視力が良好であるという結果であった.1回目CSP後の視力だけでなく,面積値も最終予後の予測因子となる可能性が示唆された.さらに,I/3eにおいてC1回目CSP後の視野面積がC3,000CdegC2を超えるものは最終視力がC1.2であった.今回のC3,000CdegC2がカットオフ値として適切か否かについては多数例での検討が必要であるが,1回目CSP後のCI/3eの視野面積が最終視力の予測に役立つ可能性がある.視野の定量評価は日常的にCHumphrey視野計が用いられているが,ほかにも平面視野計(digitalCplanimeter8),Ameri-canCMedicalCAssociation(AMA)Cscore9),微小視野計10)やCGP4,11,12)を用いた方法が報告されている.GPは広く普及した動的視野検査法で,輝度と大きさの異なる視標で定義される異なった感度閾値をもつ視野範囲の情報が表現されている.定量分析が可能であるものの,手間が煩雑であることや検者の技量の影響を受ける,使用する指標について統一された基準がないことなどから定量評価が困難と考えられる.Humphrey視野計に代表される自動視野計のほうが感度測定の精度が高いことも一因かもしれない.GPは周辺視野の情報を含み,その眼の視野全体について感度と面積といった両方の情報を有している.感度は高さ,面積は範囲で,本研究はこれらの量を全体として数量的に表現する試みである.したがって,定量的な指標を抽出することで,たとえば,周辺視野情報が重要なロービジョンケアや,視覚障碍者手帳の基準を考える場合や,運転能力の評価,種々の眼または中枢疾患による周辺視野障害の評価に役立つ可能性がある4,11,12).ONTTのサブ解析では,中心視野の評価にCHumphrey視野計が,周辺視野の評価にCGP検査のイソプター面積を定量指図4I/3eの視野面積が約3,000deg2の例28歳,男性.右眼視神経炎に対するステロイドパルス療法後.視力はC0.5,I/3e(オレンジ色の線で囲まれた範囲)の面積はC3,155Cdeg2であった.標として用いている4).筆者らは外傷性視神経症に対するステロイドパルス療法と視束管開放術の前後でCGP検査のイソプター面積を用いて治療経過を評価したC1例を報告した14).本研究にはいくつかの課題と限界がある.第一に,網膜は球面であるがCGPの検査用紙は平面であるため,周辺視野は引き延ばされている.視野面積を正しく計算するためには,周辺視野面積の補正が必要であろう13).第二に,神経節細胞の分布は周辺よりも中心の密度が高いので,細胞密度に対応した視野の定量を考慮する必要がある14,15).第三に,本研究ではCI/3eおよびCI/2eのみの検討であった.Keltnerら4)は中心視野の評価指標としてCHumphrey視野計の平均偏差(meandeviation:MD)値を,周辺視野の評価指標としてI/3eとCII/4eイソプター面積を用いているが,当院では視神ab1.51.5T3時点でのlogMARBCVA1.00.5T3時点でのlogMARBCVA1.00.50.00.001,0002,0003,0004,0000200400600800T1Ⅰ/3e視野面積(deg2)T1Ⅰ/2e視野面積(deg2)cd1.51.00.51.5T3時点でのlogMARBCVAT3時点でのlogMARBCVA1.00.50.00.001,0002,0003,0004,0005,0006,000T2Ⅰ/3e視野面積(deg2)05001,0001,5002,0002,500T2Ⅰ/2e視野面積(deg2)図5T1およびT2時点でのI/3e,I/2eの視野面積とT3での最良矯正視力(BCVA)の関係a,b:T1時点のCI/3eおよびCI/2e視野面積とCT3時点での最良矯正視力(bestcorrectedvisualacuity:BCVA)には有意な相関が認められなかった.T1でのCI/3e:p=0.572,rho=0.181,Spearman’srankcorrelationcoe.cient.T1でのCI/2e:p=0.193,rho=0.404,Spearman’srankcorrelationcoe.cient.Cc,d:T2時点のCI/3eおよびCI/2e視野面積とCT3時点のCBCVAには有意な相関が認められた.T2でのCI/3e:p<0.001,rho=.0.824,Spearman’srankcorrelationcoe.cient.T2でのCI/2e:p<0.01,rho=.0.784,Spearman’srankcorrelationcoe.cient.経炎の視野評価にCHumphrey視野計ではなくCGPのみを用特徴的な暗点の面積の変化からも治療効果予測が可能かについることが多く,また一般的にCII/4eイソプターは記録していても検討の余地があると考える.第四に,本検討は症例数いないため,同一条件での比較はできなかった.より周辺視が少なく視神経炎の種類も多様であるため,今後はより多数野の機能評価のためにはCI/4eやCV/4eなど他のイソプター例で,年齢や視神経炎の種類を統一した症例群での検討が必についても検討が必要であろう.そして,両イソプターとも要であると考えられる.に中心視野も含んでいるため,中心と周囲の視野を重複なく分けて機能を評価する工夫も必要と思われる.さらに,今回CV結論はイソプターについての検討であったが,視神経炎の所見に視神経炎の治療経過において,GP検査のイソプターの視野面積の定量化により視力とは異なった視機能評価が可能であった.GPの視野面積から治療効果予測が可能であると考えられた.本論文の要旨は第C13回日本視野画像学会(2024年C6月C1日,2日;朱鷺メッセ新潟コンベンションセンター)にて発表した.利益相反:利益相反公表基準に該当なし研究費助成:本研究の一部はCJSPS基盤研究,多局所瞳孔視野計の開発(22K09838)の助成を受けた.文献1)MoussaG,BassiliousK,MathewsN:AnovelexcelsheetconversiontoolfromSnellenfractiontologMARincluding‘countingC.ngers’,‘handCmovement’,‘lightCperception’Cand‘nolightperception’andfocusedreviewofliteratureofClowCvisualCacuityCreferenceCvalues.CActaCOphthalmolC99:e963-e965,C20212)SakaiCT,CMatsushimaCM,CShikishimaCKCetal:ComparisonCofstandardautomatedperimetrywithmatrixfrequency-doublingtechnologyinpatientswithresolvedopticneuri-tis.OphthalmologyC114:949-956,C20073)BeckCRW,CClearyCPA,CAndersonCMMCetal:ACrandom-ized,controlledtrialofcorticosteroidsinthetreatmentofacuteopticneuritis.NEnglJMedC326:581-588,C19924)KeltnerCJL,CJohnsonCCA,CSpurrCJOCetal:ComparisonCofCcentralCandCperipheralCvisualC.eldCpropertiesCinCtheCopticCneuritisCtreatmentCtrial.CAmCJCOphthalmolC128:543-553,C1999C5)ArnoldAC:VisualC.eldCdefectsCinCtheCopticCneuritisCtreatmenttrial:centralvsperipheral,focalvsglobal.AmJOphthalmolC128:632-634,C19996)FangJP,DonahueSP,LinRH:Globalvisual.eldinvolve-mentCinCacuteCunilateralCopticCneuritis.CAmCJCOphthalmolC128:554-565,C19997)TsumuraCR,CHaradaCY,CChumanCHCetal:AssessingCtheCcorrelationCbetweenCvisualCacuityCandCcriticalCfusionCfre-quencyCinCacuteCopticCneuritisCbeforeCandCafterCsteroidCtherapy.CureusC15:e49965,C20238)LinstoneFA,HeckenlivelyJR,SolishAM:Theuseofpla-nimetryinthequantitativeanalysisofvisual.elds.Glau-comaC4:17-19,C19829)YanagisawaCM,CKatoCS,CKunimatsuCSCetal:RelationshipCbetweenvision-relatedqualityoflifeinJapanesepatientsandmethodsforevaluatingvisual.eld.JpnJOphthalmolC55:132-137,C201110)PfauM,JollyJK,WuZetal:Fundus-controlledperime-try(microperimetry):ApplicationCasCoutcomeCmeasureCinclinicaltrials.ProgRetinEyeResC82:100907,C202111)BersonEL,SandbergMA,RosnerBetal:NaturalcourseofCretinitisCpigmentosaCoverCaCthree-yearCinterval.CAmJOphthalmolC99:240-251,C198512)TachibanaM,KannoJ,HashimotoMetal:Quanti.cationofCGoldmannCvisualC.eldsCduringCresolutionCofCtraumaticCopticCneuropathy.CCaseCRepCOphthalmolCMedC2024:C5560696,C202413)TENCDOESSCHATEJ:PerimetricCchartsCinCaequivalentCprojectionCallowingCaCplanimetricCdeterminationCofCtheCextensionCofCtheCvisualC.eld.COphthalmologicaC113:257-270,C194714)可児一孝,黒住格:視野総和の数量表記についてC.視覚の積分表現.眼紀21:25,C197015)可児一孝:量的視野の概念.眼臨医77:1561-1565,C1983***

多施設による緑内障患者の実態調査2024 年度版 ─高齢患者と若年・中年患者

2025年12月31日 水曜日

多施設による緑内障患者の実態調査2024年度版─高齢患者と若年・中年患者井上賢治*1國松志保*2富田剛司*1,3石田恭子*31)井上眼科病院2)西葛西・井上眼科病院3)東邦大学医療センター大橋病院眼科Multi-InstitutionalSurveyofGlaucomaPatients2024:SeniorvsYoung,Middle-AgedPatientsKenjiInoue1),ShihoKunimatsu-Sanuki2),GojiTomita1,3)CandKyokoIshida3)1)InouyeEyeHospital,2)NishikasaiInouyeEyeHospital,3)DepartmentofOphthalmology,TohoUniversityOhashiMedicalCenterC目的:緑内障患者の実態調査から高齢患者と若年・中年患者の相違を検討する.対象および方法:本調査の趣旨に賛同したC82施設に,2024年C3月C10日.16日に外来受診した緑内障,高眼圧症患者C6,323例C6,323眼を対象とし,使用薬剤を調査した.65歳以上の高齢患者(4,223例)とC65歳未満の若年・中年患者(2,100例)に分けて病型,使用薬剤を比較した.さらに前回調査の結果と比較した.結果:両群ともに正常眼圧緑内障(NTG),原発開放隅角緑内障(POAG)が多かった.POAG,続発緑内障が高齢患者,NTG,PPGが若年・中年患者で多かった.使用薬剤数は高齢患者C1.9C±1.4剤が若年・中年患者C1.7C±1.3剤に比べて多かった.単剤例は両群ともにCFP作動薬が最多だった.EP2作動薬が若年・中年患者で多かった.2剤例は両群ともにCFP/Cb配合点眼薬が最多だった.前回調査より両群ともに単剤例はCFP作動薬が減少し,EP2作動薬が増加した.2剤例では両群ともにCFP/Cb配合点眼薬が増加し,CAI/Cb配合点眼薬が減少した.結論:高齢患者,若年・中年患者ともにCFP作動薬,FP/Cb配合点眼薬が多く使用されていたが,病型,使用薬剤の種類に違いがあった.前回調査より単剤例ではCEP2作動薬が,2剤例では配合点眼薬が増加した.CPurpose:ToCinvestigateCglaucomaCmedicationsCinCpatientsCfromCmultipleCinstitutionsCandCtheCdi.erenceCbetweenagegroups.SubjectsandMethods:Atotalof6,323patientsfrom82institutionswithglaucomaorocularhypertensionwereanalyzedforpatientcharacteristicsandmedicationuse,including4,223elderlypatientsaged65yearsCorColderCandC2,100Cyounger/middle-agedCpatientsClessCthanC65CyearsCold.CMedicationCuseCwasCcomparedCbetweenCtheCgroupsCandCwithCpreviousCstudies.CResults:ElderlyCpatientsCusedCmoremedications(1.9C±1.4)thanyounger/middle-agedpatients(1.7C±1.3)C.ProstaglandinF(FP)analogswerethemostfrequentlyusedmonothera-pyCinCbothCgroups,CwhileCE-prostanoidCsubtype2(EP2)agonistsCwereCmoreCcommonCinCyoungerCpatients.CFP/b.xedCcombinationsCwereCtheCtwoCmostCusedCmedications.CComparedCtoCpreviousCstudies,CFPCagonistsCdecreasedCwhileCEP2CagonistsCincreasedCinCmonotherapy.CFP/b.xedCcombinationsCincreased,CcarbonicCanhydraseCinhibitor(CAI)/Cb.xedCcombinationsCdecreasedCinCtwoCmedications.CConclusion:MedicationCpatternsCwereCalmostCsimilarCbetweenthegroups.FPanalogsandFP/b.xedcombinationswerethemedicationsmostcommonlyused.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)C42(12):1577.1583,C2025〕Keywords:緑内障,薬物治療,高齢患者,若年・中年患者,配合点眼薬.glaucoma,medication,elderpatients,youngerormiddleagedpatients,.xedcombinationeyedrops.CI緒言ある1).総人口は年々減少しているが,65歳以上の人口は現在のところ増加している.現在のC65歳以上の人口はC3,625日本の総人口はC2024年C9月C15日現在C1億C2,376万人で万人で,総人口に占める割合(高齢化率)はC29.3%である.〔別刷請求先〕井上賢治:〒101-0062東京都千代田区神田駿河台C4-3井上眼科病院Reprintrequests:KenjiInoue,M.D.,Ph.D.,InouyeEyeHospital,4-3Kanda-Surugadai,Chiyoda-kuTokyo,101-0062,JAPANC0910-1810/25/\100/頁/JCOPY(99)C1577ふじた眼科クリニックそが眼科クリニックサンアイ眼科苫小牧しみず眼科明大前西アイクリニックさいき眼科有楽町駅前眼科ほりかわ眼科久我山井の頭通り林眼科医院アイ・ローズクリニック広沢眼科のいり眼科クリニック飯田橋藤原眼科小滝橋西野眼科クリニック石井眼科クリニック中山眼科医院いなげ眼科やながわ眼科白金眼科クリニック眼科松原クリニックふかさく眼科高輪台眼科クリニックしらやま眼科クリニックたじま眼科・形成外科小川眼科診療所赤塚眼科はやし医院やなせ眼科もりちか眼科クリニック氷川台かたくら眼科母心堂平形眼科鈴木眼科えぎ眼科仙川クリニックヒルサイド眼科クリニック良田眼科西府ひかり眼科さいはく眼科クリニック駒込みつい眼科東小金井駅前眼科藤原眼科赤羽すずらん眼科後藤眼科ふじもと眼科クリニック菅原眼科クリニックおがわ眼科大原ちか眼科うえだ眼科クリニック綱島駅前眼科かわぞえ眼科クリニック江本眼科眼科中井医院いまこが眼科医院えづれ眼科市ヶ尾眼科槇眼科医院的場眼科クリニックさいとう眼科むらかみ眼科クリニック錦糸町おおかわ眼科クリニックあおやぎ眼科川島眼科江戸川のざき内科眼科本郷眼科鬼怒川眼科医院あいりす眼科クリニック吉田眼科お茶の水・井上眼科クリニックかさい眼科のだ眼科麻酔科医院井上眼科病院みやざき眼科みやけ眼科西葛西・井上眼科病院はしだ眼科クリニック高根台眼科大宮・井上眼科クリニックにしかまた眼科大島眼科医院札幌・井上眼科クリニック久が原眼科おおあみ眼科田宮眼科いずみ眼科クリニック一方,2019年C10月のC65歳以上の人口はC3,589万人で,高齢化率はC28.4%であった2).社会の高齢化に伴って眼科診療においても高齢患者は今後も増加すると予想される.緑内障治療の第一選択は点眼薬治療で3),点眼薬には効果と副作用がある.副作用には全身性と眼局所性があり,全身性の副作用では他の疾患を引き起こしたり悪化させたりする危険がある.そこで身体機能が若年・中年患者に比べて低下している高齢患者では,全身性の副作用を誘発する可能性のある点眼薬は使用しづらい.高齢患者では安全性を重視した薬剤の選択が求められる.緑内障薬物治療においてはアドヒアランスが大切であるが,眼局所副作用が出現するとアドヒアランスの低下を引き起こす可能性がある.眼局所の美容的な副作用(結膜充血,眼瞼色素沈着,上眼瞼溝深化,眼瞼下垂など)が出現する点眼薬の使用は,とくに容姿を気にする若年・中年患者ではアドヒアランスの面からの配慮が必要である.アドヒアランスに関しては,緑内障点眼薬使用状況のアンケート調査では年齢が若いほど指示どおりの点眼ができておらず,点眼忘れは若年者に多くみられた4,5).また,認知症もアドヒアランスに関与すると考えられる.わが国における年齢階層別の認知症推計有病率の報告によると,65歳以上の認知症者はC2012年時点でC462万人,有病率はC15%である6).年齢とともに認知症の有病率は増加している.認順不同・敬称略知症患者は決まった時間に決まったことをすることが困難で,また正確な病状把握もむずかしい.このような状況を考えると,高齢患者,若年・中年患者ともにアドヒアランスを考慮して点眼薬の選択が行われるべきである.そして高齢患者と若年・中年患者での緑内障の治療方針は異なると推測される.緑内障患者の薬物治療の実態を知ることは,今後の緑内障治療の参考になると考えて,筆者らはC2007年より定期的に緑内障患者の実態調査を行っている7.10).その中で年齢による緑内障治療の相違を調査する目的で高齢患者と若年・中年患者の実態の比較を行ってきた7.10).今回,緑内障患者の実態調査を再度行い,高齢患者と若年・中年患者での使用薬剤の違いなどを再検討した.さらにC2020年に行った前回調査7)の結果と比較することで,経年的変化を検討した.CII対象および方法この調査は,調査の趣旨に賛同した眼科病院あるいは眼科診療所C82施設において,2024年C3月C10日.16日に行った(表1).この調査期間内に調査施設の外来を受診した緑内障および高眼圧症患者全員のC1例C1眼を対象とした.総症例数はC6,323例(男性C2,765例,女性C3,558例),年齢はC69.2C±13.3歳(平均C±標準偏差,年齢分布5.100歳)であった.第6回緑内障実態調査第6回緑内障実態調査施設整理番号性別M:男性・F:女性年齢歳診断名右・左1:POAG2:NTG3:PPG(前視野緑内障)4:PACG5:続発緑内障(落屑緑内障含む)6:高眼圧症7:小児緑内障1:無手術既往歴2:有(術式)1:レクトミー2:ロトミー(眼内法,眼外法含む)3:GSL4:チューブシャント5:エクスプレス6:IStent7:プリザーフロマイクロシャント8:その他()レーザー既往歴1:無2:有(術式)1:LI2:SLT(ALT)3:その他()1:無〈b遮断薬〉1:チモロールマレイン酸塩(チモプトール)2:チモロールマレイン酸塩持続性(チモプトールXE)3:チモロールマレイン酸塩無応答(リズモンTG)4:カルテオロール塩酸塩(ミケラン)5:カルテオロール塩酸塩持続性(ミケランLA)6:ベタキソロール塩酸塩(ベトプティック)7:レボプノロール塩酸塩(ミロル)〈a1b遮断薬〉8:ニプラジロール(ハイパジール)緑内障処方薬剤2:有〈イオンチャネル開口薬〉9:イソプロピルウノプロストン(レスキュラ)〈FP受容体作用薬〉10:ラタノプロスト(キサラタン)11:トラポプロスト(トラバタンズ)12:タフルプロスト(タプロス)13:ピマトプロスト(ルミガン)〈EP2受容体作用薬〉14:オミデネパグイソプロピル(エイベリス)〈点眼CAI〉15:ドルゾラミド塩酸塩(トルソプト)16:プリンゾラミド塩酸塩(エイゾプト)〈経口CAI〉17:アセタゾラミド(ダイアモックス)⇒裏面に続く緑内障⇒表門より続き〈a1遮断薬〉18:プナゾシン塩酸塩(デタントール)〈a2刺激薬〉19:プリモニジン酒石酸塩(アイファガン)〈ROCK阻害薬〉20:リパスジル塩酸塩(グラナテック)〈FP受容体作用薬+b遮断薬配合剤〉21:ラタノプロスト/チモロールマレイン酸塩配合(ザラカム)22:トラポプロスト/チモロールマレイン酸塩配合(デュオトラバ)23:タフルプロスト/チモロールマレイン酸塩配合(タプコム)24:ラタノプロスト/カルテオロール塩酸塩配合(ミケルナ)処方薬剤2:有〈CAI+b遮断薬配合剤〉25:ドルゾラミド/チモロールマレイン酸塩配合(コソプト)26:ブリンゾラミド/チモロールマレイン酸塩配合(アゾルガ)〈a2刺激薬+b遮断薬配合剤〉27:ブリモニダン酒石酸塩/チモロールマレイン酸塩配合(アイベータ)〈CAI+a2刺激薬配合剤〉28:ブリモニダン酒石酸塩/プリンゾラミド塩配合(アイラミド)〈ROCK+a2刺激薬配合剤〉29:ブリモニダン酒石酸塩/リパスジル塩酸塩配合(グラアルファ)〈その他〉30:ピロカルピン塩酸塩(サンピロ)31:その他()緑内障の診断と管理は緑内障診療ガイドライン3)に則り,各施設の医師の判断で行った.片眼のみの緑内障または高眼圧症患者では罹患眼を,両眼罹患している場合は右眼を調査対象眼とした.調査施設にあらかじめ調査票(表2)を送付し,診療録から診察時の年齢,性別,病型,使用薬剤(薬剤濃度は問わない),レーザー治療の既往,緑内障の手術既往を調査した.調査施設からのすべての調査票を井上眼科病院内の集計センターに回収し,集計を行った.なお,今回調査から病型に前視野緑内障を追加した.前視野緑内障とは,眼底検査や光干渉断層計(opticalCcoherencetomography:OCT)において緑内障性視神経乳頭所見や網膜神経線維層欠損所見などの緑内障を示唆する異常がありながらも,通常の自動静的視野検査で視野欠損を認めない状態である3).全症例での病型は,正常眼圧緑内障(normalCtentionglaucoma:NTG)2,882例(45.6%),(狭義)原発開放隅角緑内障(primaryCopenangleCglaucoma:POAG)2,088例(33.0%),続発緑内障C492例(7.8%),前視野緑内障C345例(5.5%),高眼圧症C280例(4.4%),原発閉塞隅角緑内障C223例(3.5%),小児緑内障C12例(0.2%)であった.レーザー治療はC312例(4.9%)に行われていた.内訳は選択的レーザー線維柱帯形成術C174例(55.8%),レーザー虹彩切開術C120例(38.5%)などであった.緑内障手術はC571例(9.0%)に行われていた.術式は線維柱帯切除術C300例(52.5%),線維柱帯切開術C111例(19.4%),iStent手術C87例(15.2%)などであった.今回,65歳以上の高齢患者C4,223例とC65歳未満の若年・中年患者C2,100例に分けて以下の解析を行った.患者背景(平均年齢,男女比,緑内障病型,レーザー治療既往,緑内障手術既往)および薬物治療におけるC2群間の相違を検討した(|2検定,Mann-WhitneyU検定).薬物治療では使用薬剤数,単剤例の薬剤,2剤例の薬剤のそれぞれを調査した.さらにそれぞれの結果をC2020年に行った前回調査の結果7)と比較した(C|2検定,Mann-WhitneyU検定).配合点眼薬はC2剤として解析した.本研究は井上眼科病院の倫理審査委員会で承認を得た.CIII結果患者背景では,平均年齢は高齢患者C76.8C±6.9歳,若年・中年患者C53.9C±8.7歳であった(表3).性別は高齢患者(男性C1,763例,女性C2,460例)と若年・中年患者(男性C1,002例,女性C1,098例)で同等だった(p>0.9999).緑内障の病型はCPOAG,原発閉塞隅角緑内障,続発緑内障が高齢患者(|2検定,Mann-WhitneyのCU検定)高齢患者(4,223例)若・中年患者(2,100例)年齢男女比レーザー既往有緑内障手術既往有病型正常眼圧緑内障原発開放隅角緑内障続発緑内障原発閉塞隅角緑内障高眼圧症前視野緑内障小児緑内障高齢患者4,223例若年・中年患者2,100例p値76.8±6.9歳C53.9±8.7歳<C0.00011,763:C2,4601,002:C1,098>C0.9999242(C5.7%)70(3C.3%)<C0.0001442(C10.5%)129(C6.1%)<C0.00011,885(C44.6%)997(C47.5%)<C0.051,474(C34.9%)616(C29.3%)<C0.0001377(C8.9%)115(C5.5%)<C0.0001192(C4.5%)31(1C.5%)<C0.0001164(C3.9%)116(C5.5%)<C0.01131(C3.1%)213(C10.1%)<C0.0010(0C.0%)12(0C.6%)<C0.00016剤,36例,0.9%5剤,189例,4.5%4剤,**p<0.001,*p<0.01(Mann-WhiteneyU検定)図1使用薬剤数に,NTG,前視野緑内障,高眼圧症,小児緑内障が若年・中年患者に有意に多かった(p<0.01,C|2検定).レーザー治療既往症例は高齢患者C242例(5.7%)が若年・中年患者C70例(3.3%)に比べて有意に多かった(p<0.0001,C|2検定).レーザー治療の内訳は高齢患者では選択的レーザー線維柱帯形成術C129例,レーザー周辺虹彩切開術C102例などであった.若年・中年患者では選択的レーザー線維柱帯形成術C45例,レーザー周辺虹彩切開術C18例などだった.レーザー周辺虹彩切開術は,高齢患者(42.1%)が若年・中年患者(25.7%)に比べて有意に多かった(p<0.05,C|2検定).緑内障手術既往症例は高齢患者C442例(10.5%)が若年・中年患者C1580あたらしい眼科Vol.42,No.12,20256剤,17例,0.8%5剤,7剤,77例,3.7%4例,0.1%4剤,133例,6.3%129例(6.1%)に比べて有意に多かった(p<0.0001,C|2検定).手術の内訳は高齢患者では線維柱帯切除術C214例,線維柱帯切開術C89例,iStent手術C76例など,若年・中年患者では線維柱帯切除術C86例,線維柱帯切開術C22例,iStent手術C11例などであった.線維柱帯切除術は若年・中年患者(66.7%)が高齢患者(48.4%)に比べて有意に多かった(p<0.001,C|2検定).一方,iStent手術は高齢患者(17.2%)が若年・中年患者(8.5%)に比べて有意に多かった(p<0.05,C|2検定).平均使用薬剤数は高齢患者(1.9C±1.4剤)が若年・中年患者(1.7C±1.3剤)に比べて有意に多かった(p<0.001,(102)7剤,2例,0.1%高齢患者若年・中年患者FP作動薬b遮断薬a2作動薬EP2作動薬炭酸脱水酵素阻害薬(点眼)ROCK阻害薬a1遮断薬その他1,093例306例12例92例38例47例4例59例**66.2%18.5%0.7%**5.6%*2.3%2.8%0.2%3.7%439例53.4%C170例20.7%C3例0.4%163例19.8%9例1.1%15例1.8%C2例0.2%21例2.6%合計1,651例822例**p<0.0001,*p<0.01(C|2検定)高齢患者(960例)若・中年患者(475例)FP+a2,21例,4.4%**85例,8.9%27例,5.7%**FP+点眼CAI,85例,8.9%**p<0.00(Mann-WhiteneyU検定)図2使用薬剤内訳(2剤例)Mann-WhitneyU検定).使用薬剤数別は,0剤では若年・中年患者C324例(15.4%)が高齢患者C415例(9.8%)に比べて有意に多かった(p<0.0001,C|2検定)(図1).3剤では高齢患者C588例(13.9%)が若年・中年患者C250例(11.9%)に比べて有意に多かった(p<0.001,C|2検定).単剤例の使用薬剤を表4に示す.FP作動薬と炭酸脱水酵素阻害薬(car-bonicCanhydraseinhibitor:CAI)点眼は高齢患者が若年・中年患者に比べて有意に多かった(p<0.0001,p<0.01,C|2検定).EP2作動薬は若年・中年患者が高齢患者に比べて有意に多かった(p<0.0001,C|2検定).2剤例の使用薬剤の組み合わせを図2に示す.両群ともにCFP/Cb配合点眼薬がもっとも多く使用されているが,若年・中年患者では高齢患者に比べてその割合は有意に高かった(p<0.0001,C|2検定).また,FP作動薬+CAIが高齢患者で若年・中年患者に比べて有意に多かった(p<0.05,C|2検定).もっとも多く使用されているCFP/Cb配合点眼薬の内訳は,高齢患者(506例)ではラタノプロスト/カルテオロール配合点眼薬C275例(54.3%),ラタノプロスト/チモロール配合点眼薬C124例(24.7%),タフルプロスト/チモロール配合点眼薬C65例(12.8%),トラボプロスト/チモロール配合点眼薬C42例(8.3%)であった.若年・中年患者(304例)ではラタノプロスト/カルテオロール配合点眼薬C176例(57.9%),ラタノプロスト/チモロール配合点眼薬C75例(24.7%),タフルプロスト/チモロール配合点眼薬C34例(11.2%),トラボプロスト/チモロール配合点眼薬C19例(6.3%)であった.使用割合は高齢患者と若年・中年患者で同等であった(p=0.094).今回調査とC2020年の前回調査7)の患者背景(表5)を比較すると,年齢は高齢患者では有意に上昇し(p<0.0001),若年・中年患者では同等であった(p=0.202).病型は高齢患者ではCPOAGが有意に増加し(p<0.0001,C|2検定),正常高齢患者3,534例若年・中年患者1,769例p値年齢C76.4±6.8歳C53.4±8.5歳<C0.0001男女比1,477:C2,057870:C899<C0.0001病型正常眼圧緑内障1,678(C47.5%)1,032(C58.3%)<C0.0001原発開放隅角緑内障1,148(C32.5%)490(C27.7%)C0.0004続発緑内障331(C9.4%)104(C5.9%)<C0.0001原発閉塞隅角緑内障199(C5.6%)26(1C.5%)<C0.0001高眼圧症177(C5.0%)109(C6.2%)C0.0819小児緑内障0(0C.0%)4(0C.2%)C0.0124レーザー既往症例189(C5.3%)31(1C.8%)<C0.0001緑内障手術既往症例278(C7.9%)88(5C.0%)<C0.0001眼圧緑内障,原発閉塞隅角緑内障,高眼圧症が有意に減少した(p<0.05,C|2検定).若年・中年患者ではCNTGが有意に減少した(p<0.01,C|2検定).レーザー治療既往症例は高齢患者では今回調査(5.7%)と前回調査(7.3%)で同等で(p=0.486),若年・中年患者では今回調査(3.3%)が前回調査(1.8%)に比べて有意に増加した(p<0.01,C|2検定).緑内障手術既往症例は高齢患者では今回調査(10.5%)が前回調査(7.9%)に比べて有意に増加し(p<0.0001,C|2検定),若年・中年患者では今回調査(6.1%)と前回調査(5.0%)で同等であった(p=0.123).使用薬剤数は高齢患者では今回調査(1.9C±1.4剤)が前回調査(1.8C±1.3剤)に比べて有意に増加し(p<0.01,Mann-WhitneyU検定),若年・中年患者では今回調査(1.7C±1.3剤)と前回調査(1.7C±1.2剤)で同等であった(p=0.251).高齢患者では単剤例,4剤例,5剤例は前回調査に比べて有意に増加し(p<0.001,p<0.01,p<0.01,C|2検定),若年・中年患者では単剤例は有意に減少した(p<0.0001,C|2検定).単剤例は高齢患者では前回調査に比べてCFP作動薬が有意に減少し(p<0.001,C|2検定),EP2作動薬,ROCK阻害薬が有意に増加した(p<0.05,C|2検定).若年・中年患者では前回調査に比べてCFP作動薬,Ca2作動薬が有意に減少し(p<0.001,C|2検定),EP2作動薬とCROCK阻害薬が有意に増加した(p<0.001,p<0.05,C|2検定).一方,2剤例では高齢患者,若年・中年患者ともに前回調査と比べてCFP/Cb配合点眼薬が有意に増加し,CAI/Cb配合点眼薬が有意に減少した(p<0.01,C|2検定).高齢患者ではCFP作動薬+b遮断薬とCCAI+b遮断薬が前回調査に比べて有意に減少した(p<0.0001,p<0.05,C|2検定).CIV考按今回調査の患者背景では緑内障病型で高齢患者と若年・中年患者の間に差がみられた.NTG,前視野緑内障が若年・中年患者で有意に多かったが,緑内障の早期発見,早期治療の啓発のためと考えられる.高眼圧症も若年・中年患者で有意に多かったが,高眼圧が長期間継続することで緑内障に移行する症例が多いことが原因と考えられる.小児緑内障も若年・中年患者で有意に多かったが,小児期からの緑内障のためと考えられる.レーザー治療既往症例,緑内障手術既往症例ともに高齢患者が若年・中年患者に比べて有意に多かったが,緑内障罹病期間が長くなるほどこれらの処置や手術を受ける患者が増加するためと考えられる.前回調査と比較すると高齢患者では平均年齢が有意に高くなったが,平均寿命の伸長が関与していると考えられる.緑内障病型は高齢患者,若年・中年患者ともにCNTGが減少したが,これは今回調査から緑内障病型に前視野緑内障を追加した影響と考えられる.前回調査のCNTGは高齢患者C1678例(47.5%),若年・中年患者C1,032例(58.3%)であった.今回調査のCNTG患者はC1,885例(44.6%),若年・中年患者C997例(47.5%)であった.これに今回調査の前視野緑内障の高齢患者C131例(3.1%),若年・中年患者C213例(10.1%)を加えると高齢患者2,016例(47.7%),若年・中年患者C1,210例(57.6%)となる.この合計値は前回調査のCNTGとほぼ同じ値である.若年・中年患者でレーザー治療既往症例が有意に増加したが,早い段階からの選択的レーザー線維柱帯形成術が行われている可能性がある.緑内障手術既往症例が高齢患者で有意に増加したが,白内障手術と同時に行うCiStent手術が増加したためと考えられる.今回調査では平均使用薬剤数は,高齢患者が若年・中年患者に比べて有意に多かった.高齢患者のほうが緑内障罹病期間が長いためと考えられる.単剤例ではCFP作動薬が高齢患者で有意に多く,EP2作動薬が若年・中年患者で有意に多かった.高齢患者は眼圧下降が,若年・中年患者では安全性,とくに美容的副作用12)が重視されていると考えられる.一方,CAIは高齢患者で有意に多かったが,点眼回数によるアドヒアランスが若年・中年患者では重視されていると考えられる.2剤例では,両群ともにCFP/Cb配合点眼薬がもっとも多く使用されており,若年・中年患者のほうがその割合は有意に多かった.一方,FP作動薬+b遮断薬は高齢患者のほうが有意に多かった.高齢患者では配合点眼薬が使用可能になる以前から単剤併用していた症例が多かったためと考えられる.次に今回調査と前回調査の薬物治療の結果を比較した.高齢患者では使用薬剤数は今回調査では前回調査に比べて有意に増加したが,その理由として前回調査からのC4年間に新規の配合点眼薬(ブリモニジン/ブリンゾラミド配合点眼薬,ブリモニジン/リパスジル配合点眼薬)が使用可能となり,これらの配合点眼薬が追加投与されて多剤併用症例となったためと考えられる.実際に高齢患者ではC4剤例,5剤例が前回調査に比べて割合が有意に多くなった.若年・中年患者では単剤例が前回調査に比べて割合が有意に少なくなった.単剤例では高齢患者,若年・中年患者ともにCFP作動薬が前回調査に比べて有意に減少し,EP2作動薬,ROCK阻害薬が前回調査に比べて有意に増加した.FP作動薬の美容的副作用11)を好まず,美容的副作用の出現の少ないCEP2作動薬12)が多く使用されたと考えられる.しかし,EP2作動薬は偽水晶体では使用禁忌で,また僚眼が偽水晶体の場合も使用禁忌なので,とくに高齢者では投与する際に注意が必要である.2剤例では高齢患者,若年・中年患者ともにCFP/Cb配合点眼薬,CAI/Cb配合点眼薬が前回調査に比べて有意に増加した.一方,高齢患者ではCFP作動薬+b遮断薬,CIA+b遮断薬が前回調査に比べて有意に減少した.点眼薬を処方する際に,とくに高齢患者ではアドヒアランスを考慮していると考えられる.今回の研究の問題点として,使用薬剤を主に解析を行ったが,アドヒアランスについては調査を行わなかった.アドヒアランスでは誰が点眼を管理しているか(たとえば本人,家族,あるいは入所施設の職員など)が判明すれば,より正確にアドヒアランスを推定できる.しかし,今回はアンケート調査が煩雑になると回収率が減ることが心配されたので,最小限の項目しか調査しなかった.今回の参加施設には,地域的な偏りがみられた.関東地方68施設C5,695例,九州地方C6施設C233例,中国地方C3施設144例,北海道C3施設C128例,東北地方C1施設C75例,東海地方C1施設C48例だった.地域を統一して調査を行うのが理想であるが,現実的には症例数を増やすためにそのような調整はできなかった.今回調査をまとめると,高齢と若年・中年の緑内障患者の実態としてCPOAG,原発閉塞緑内障,続発緑内障が高齢患者に多く,そのほかの病型は若年・中年患者に多かった.レーザー治療既往歴,緑内障手術既往歴は高齢患者のほうが多かった.また,薬物治療を比較すると,使用薬剤数は高齢患者のほうが多かった.高齢患者,若年・中年患者ともに単剤例では依然としてCFP作動薬が最多だった.2剤例では,高齢患者,若年・中年患者ともにCFP/Cb配合点眼薬がもっとも多かった.前回調査7)との比較では,使用薬剤数が高齢患者では増加した.単剤例は高齢患者,若年・中年患者ともにFP作動薬が減少し,EP2作動薬とCROCK阻害薬が増加した.2剤例は高齢患者,若年・中年患者ともにCFP/Cb配合点眼薬が増加した.今後ますます配合点眼薬の使用が増加すると予想される.新しい緑内障の点眼薬が開発され,上市されると思われるので,薬物治療は日々変化すると考えられる.今後も継続的に緑内障薬物治療の実態に迫りたい.利益相反:利益相反公表基準に該当なし文献1)総務省:令和C6年統計トピックスCNo.142統計からみた我が国の高齢者2)内閣府:令和C2年版高齢社会白書(全体版),第C1章高齢化の状況3)日本緑内障学会緑内障診療ガイドライン改訂委員会:緑内障診療ガイドライン(第C5版).日眼会誌C126:85-177,C20224)高橋真紀子,内藤知子,溝上志朗ほか:緑内障点眼薬使用状況のアンケート調査(第一報).あたらしい眼科C28:C1166-1171,C20115)高橋真紀子,内藤知子,溝上志朗ほか:緑内障点眼薬使用状況のアンケート調査(第二報).あたらしい眼科29:555-561,C20126)内閣府:平成C28年版高齢社会白書(全体版),第C1章高齢化の状況7)藤嶋さくら,井上賢治,國松志保ほか:多施設による緑内障患者の実態調査2020年度版-高齢患者と若年・中年患者-.あたらしい眼科39:219-225,C20228)増本美枝子,井上賢治,塩川美菜子ほか:多施設による緑内障患者の実態調査高齢患者と若年・中年患者.臨眼C63:1897-1903,C20099)野崎令恵,井上賢治,塩川美菜子ほか:多施設による緑内障患者の実態調査C2009年度版─高齢患者と若年・中年患者.臨眼66:495-501,C201210)井上賢治,塩川美菜子,岡山良子ほか:多施設による緑内障患者の実態調査C2012年度版─高齢患者と若年・中年患者─.眼臨紀10:627-633,C201711)InoueCK.CShiokawaCM,CHigaCRCetal:AdverseCperiocularCreactionsCtoC.veCtypesCofCprostaglandinCanalogs.CEye(Lond)5:1465-1472,C201212)InoueCK.CShiokawaCM,CKatakuraCSCetal:PeriocularCadverseCreactionsCtoCOmidenepagCIsopropyl.CAmCJCOph-thalmolC237:114-121,C2022

アジマイシン点眼液1%の抗菌活性の経年的推移に関する 特定使用成績調査

2025年12月31日 水曜日

《原著》あたらしい眼科42(12):1566.1576,2025cアジマイシン点眼液1%の抗菌活性の経年的推移に関する特定使用成績調査鳥山浩二*1水田藍*2坂本祐一郎*2末信敏秀*2井上幸次*3*1愛媛大学医学部眼科学教室*2千寿製薬株式会社*3日野病院Post-MarketingSurveillanceofAZIMYCINOphthalmicSolution1%:TrendsinAntimicrobialActivityOverTimeKojiToriyama1),AiMizuta2),YuichiroSakamoto2),ToshihideSuenobu2)andYoshitsuguInoue3)1)DepartmentofOphthalmology,EhimeUniversitySchoolofMedicine,2)SenjuPharmaceuticalCo.,Ltd.,3)HinoHospitalC目的:アジマイシン点眼液C1%(千寿製薬)の安全性,有効性,細菌学的効果および抗菌活性推移の検討を行うことを目的に,特定使用成績調査を実施した.対象と方法:細菌性外眼部感染症に対し,第C1期と第C2期の計C2回実施した.結果:各期における副作用発現率は,それぞれ第C1期:3.80%(19/500),第C2期:1.51%(8/529)であった.全般改善度により算出した有効率は第C1期:86.9%(391/450),第C2期:91.9%(397/432)であり,初診時検出菌の消失率は第C1期:75.1%,第C2期:72.0%であった.抗菌活性推移については,本剤の適応菌種における最小発育阻止濃度(MIC)に大きな変化はなく,耐性化は認められなかった.結論:本剤は細菌性外眼部感染症に対して有用な点眼薬であると評価された.CPurpose:ACPost-MarketingCSurveillanceCofCAZIMYCINCOphthalmicCSolution1%(SenjuCPharmaceuticalCCo.,Ltd.)wasconductedtoevaluateitssafety,e.cacy,bacteriologicale.ects,andtrendsinantimicrobialactivityovertime.SubjectsandMethods:ThisstudyfocusedonbacterialinfectionsoftheexternaleyeandwascarriedoutontwoCoccasions,CinCtheC.rstCperiodCandCtheCsecondCperiod.CResults:TheCincidenceCratesCofCadverseCdrugCreactionsCwere3.80%(19/500)inCtheC.rstCperiodCand1.51%(8/529)inCtheCsecondCperiod.CTheCe.cacyCrates,CbasedConCoverallCimprovement,Cwere86.9%(391/450)inCtheC.rstCperiodCand91.9%(397/432)inCtheCsecondCperiod.CTheCeradicationratesofthebacterialspeciesidenti.edattheinitialdiagnosiswere75.1%inthe.rstperiodand72.0%inthesecondperiod.Inregardtotrendsinantimicrobialactivity,nonotablechangesinminimuminhibitorycon-centrationwereobservedfortheindicatedbacterialspecies,andnoshifttoresistancewasobserved.Conclusion:AZIMYCINOphthalmicSolution1%contributestothetreatmentofbacterialinfectionsoftheexternaleye.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)42(12):1566.1576,C2025〕Keywords:アジスロマイシン,副作用,有効性,MIC,外眼部感染症.azithromycin,adversedrugreactions,e.cacy,minimuminhibitoryconcentration,infectionsoftheexternaleye.CI緒言2015年の世界保健総会で「薬剤耐性(antimicrobialCresis-tance:AMR)に関するグローバル・アクション・プラン」が採択されてからC10年が経過し,現在もその対策に各国が取り組んでいる.一方,わが国における外眼部感染症に対する治療の現状は,エンピリックに広域抗菌スペクトルを有するフルオロキノロン系抗菌薬が選択されることが多い.AMRの観点から抗菌点眼薬の選択肢を充実させるため,15員環マクロライド系抗菌薬であるアジスロマイシン(azithro-mycin:AZM)の点眼製剤である「アジマイシン点眼液1%」(以下,本剤)がC2019年に千寿製薬から上市された.本剤は製剤化技術「DuraSite,(SunCPharmaceuticalCIndustriesLtd.)」により薬剤滞留性が高められた製剤であり,投与期間は結膜炎症例ではC7日間,眼瞼炎,涙.炎および麦粒腫ではC14日間と上限が設けられており,点眼回数も少なく設定〔別刷請求先〕水田藍:〒541-0048大阪市中央区瓦町C3-1-9千寿製薬株式会社信頼性保証本部医薬情報企画部Reprintrequests:AiMizuta:MedicalInformationPlanningDepartment,Safety&QualityManagementDivision,SenjuPharmaceuticalCo.,Ltd.,3-1-9,Kawara-machi,Chuo-ku,Osaka541-0048,JAPANC1566(88)されている1).本剤の製造販売後の使用実態下におけるデータを医療現場に提供することで,医薬品の適正使用につなげることを目的に,抗菌活性の経年的推移に関する特定使用成績調査(以下,本調査)を第C1期と第C2期の計C2回実施した.第C1期の特定使用成績調査における安全性および有効性については,山際らが報告2)しているが,AZMに対する耐性化を確認するため,今回は計C2回の成績から本調査の主目的である抗菌活性推移について報告する.また,既報(第C1期)の結果2)に加え,第C2期における安全性および有効性についてもあわせて報告する.なお,本調査の初診時に検出された菌株に対するAZMを含むC7種類の抗菌薬の最小発育阻止濃度(minimuminhibitoryconcentration:MIC)値の検討結果については,すでに秦野らにより報告3)されているが,今回の報告は,再診が得られ,本剤の安全性および有効性評価が可能であった患者(調査完了症例)を対象としている.初診時検出菌の抗菌活性推移にとどまらず,本剤投与による初診時検出菌の消失率や,臨床的有効性をあわせて報告するものである.CII対象と方法1.調査対象および目標症例数本調査に参加した医療機関(病院の眼科または眼科を標榜している診療所.第C1期:46施設,第C2期:61施設)において,本剤の使用経験がなく,適応症である細菌性外眼部感染症(結膜炎・眼瞼炎・涙.炎・麦粒腫)に対して本剤が投与された患者を対象とし,目標症例数を各期C500例として実施した.なお,第C1期は2019年C9月C11日.2021年9月3日,第2期は2022年12月9日.2024年5月29日に実施し,初診時または再診時細菌検査未実施(再診なしを含む),規定日数外での再診時検査実施,契約例数超過,重複症例,契約期間外細菌検査実施および調査中止例は調査症例から除外した.C2.調査方法および調査項目本調査はプロスペクティブな調査であり,観察期間は本剤投与開始日から投与終了時までとした.細菌検査を除き,通常診療の範囲内で行われた検査の結果を収集し,再診時期については診察医に一任しており,本剤の投与期間内に再診のあった患者のみを対象としている.調査項目は,患者背景(性別,年齢,対象疾患,発症日,合併症,既往歴,アレルギー歴),本剤の使用状況,前治療薬・併用薬,併用療法(切開排膿や涙.洗浄などの薬物療法以外の治療),臨床症状(他覚的所見・自覚症状),全般改善度,細菌学的効果,有害事象とし,担当医師がCelectronicCdatacapture(EDC)に入力することで,データを収集した.なお,複数の疾患を併発している場合の対象疾患は,担当医師の判断により症状の重い疾患とした.本剤の投与開始前および再診時(本剤投与終了時の受診まで毎回)に患者の眼部(病変部)からスワブ〔第C1期:カルチャースワブプラス(日本ベクトン・ディッキンソン製),第C2期:トランスワブ(イワキ製)〕を使用して細菌検査用検体を採取し,輸送用培地を用いて阪大微生物病研究会に輸送し,菌の分離・同定を行った.さらに,分離菌に対するAZMのCMICをCClinicalCandCLaboratoryCStandardsCInsti-tute(CLSI)M100に準じた微量液体希釈法にて測定した.本調査は,GPSP省令(「医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関する省令」平成C16年C12月C20日付厚生労働省令第C171号)を遵守して実施した.C3.安全性評価調査完了症例のうち,本剤未投与症例を除いた症例を安全性評価対象症例とした.本剤との因果関係にかかわらず,観察期間中に発現した医学的に好ましくないすべての事象(徴候,症状または疾病)を有害事象とし,そのうち本剤との因果関係が否定できないものを副作用として安全性評価対象症例における副作用発現状況を評価した.MedDRA/J(Ver.27.0)に基づき,それぞれの事象を器官別大分類(SOC)および基本語(PT)に分類し,SOCおよびCPTごとに副作用の発現症例数とその割合を集計した.C4.有効性評価安全性評価対象症例のうち,本剤の過量投与および有効性判定不能症例を除いた症例を有効性評価対象症例とし,有効性評価対象症例における全般改善度の有効率および臨床症状のスコア推移を評価した.全般改善度は,本剤投与終了・中止時に担当医師が「有効」「無効」「悪化」および「判定不能」のC3段階C4区分で本剤投与開始後の臨床症状および初診時検出菌の消失状況などにより総合的に判定した.このうち「有効」と判定された症例を有効症例として有効率を算出した.臨床症状は,眼局所抗菌薬の臨床評価方法に関するガイドライン4)に準じて他覚所見および自覚症状を各項目C0.3点でスコア化し(表1),本剤投与開始時および最終観察時の観察項目をすべて確認できた症例について本剤投与前後の合計スコアを比較した.C5.細菌学的効果安全性評価対象症例のうち,本剤の過量投与,本剤投与終了翌々日以降の検体採取および初診時検出菌陰性症例を除いた症例を細菌学的効果評価対象症例とし,細菌学的効果評価対象症例における初診時検出菌別の消失率を評価した.初診時に検出された菌種ごとに判定し,再診の際に同一の菌株が表1臨床症状の有効性評価基準項目対象疾患判定基準(各判定のスコア.:0点,C±:0C.5点,+:1点,++:2点,+++:3点)結膜炎眼瞼炎涙.炎麦粒腫共通C●C●C●C●C.±なしほとんどなし+眼瞼を翻転すれば,円蓋部結膜に眼脂を認める眼脂C●++眼瞼を翻転すれば,眼瞼結膜に眼脂を認める+++眼瞼を翻転しなくても,眼瞼縁または眼瞼皮膚に眼脂を認める+(結膜炎)軽度の充血を認めるC/(眼瞼炎)軽度または部分的な充血を認める結膜充血C●C●++中等度の充血を認める他覚所見+++高度の充血を認める眼瞼縁充血・眼瞼発赤C●++++++眼瞼縁の軽度の充血を認めるが眼瞼皮膚の発赤がない眼瞼縁の高度の充血を認めるが眼瞼皮膚の発赤がない眼瞼縁の潰瘍または眼瞼皮膚の発赤を認める睫毛根部の分泌物C●++++++数本の睫毛根部に分泌物を認める多数の睫毛根部に分泌物を認める分泌物により複数の睫毛が束になっている涙点からの逆流分泌物C●++++++圧迫で少量認める圧迫で多量認める自然に認める+腫脹を認める涙.部の腫脹C●++発赤を伴った腫脹を認める+++涙.皮膚瘻を形成している+部分的な腫脹を認める眼瞼腫脹C●++全体的に腫脹を認めるが開瞼可能+++全体的に腫脹を認め,開瞼不可能結膜充血・眼瞼発赤C●++++++眼瞼結膜の充血を認めるが眼瞼皮膚の発赤がない眼瞼結膜の充血と眼瞼皮膚の部分的な発赤を認める眼瞼結膜の充血と眼瞼皮膚全体の発赤を認める+時々ゴロゴロする異物感C●C●C●++ゴロゴロするが開瞼可能自覚症状+++たえずゴロゴロして開瞼不可能流涙C●C●C●C●++++++涙で眼が潤む涙が時々こぼれる涙が頻繁にこぼれる疼痛C●++++++押すと痛む痛むががまんできる痛くてがまんできない+少し痛い眼痛C●++痛いが開瞼可能+++痛くて開瞼不可能他覚所見および自覚症状を各項目C0.3点でスコア化.未検出の場合に「消失」として消失率を算出した.なお,異株の判定基準は金子らによる既報5)に準じ,初診時および終了時に同一菌種が分離された場合であっても,二つ以上の抗菌薬に対してCMICがC4倍以上異なる場合,または一つの抗菌薬に対してCMICがC8倍以上異なる場合には異株と判定し「消失」として取り扱った.ただし,初診時のCMICがC1Cμg/ml以下ではC8倍以上の誤差が生じる場合があるため,初診時のMICが2Cμg/ml以上の結果だけを用いて判定した.異株判定におけるCMIC測定は,AZMに加え,エリスロマイシン,ガチフロキサシン,レボフロキサシン,セフメノキシム,フラジオマイシン,クロラムフェニコールを用いた.C6.抗菌活性推移調査完了症例のうち,初診時検出菌陰性症例を除いた症例を抗菌活性推移評価対象症例とした.各期における抗菌活性推移評価対象症例の初診時検出菌に対するCAZMのCMICを比較し,累積発育阻止率曲線にて耐性化を確認することで,抗菌活性推移を評価した.なお,CLSIにおいて,MICC50およびCMICC90の算出にあたってはC30株以上を対象とすることが推奨されているが,本調査ではC10株以上検出された菌種に関して暫定的に算出した.また,黄色ブドウ球菌はオキサシリンの感受性にて,MICがC2Cμg/ml以下の黄色ブドウ球菌をメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(methicillin-suscepti-bleCStaphylococcusaureus:MSSA),4Cμg/ml以上のものをメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistantStaph-ylococcusaureus:MRSA)と分類した.C7.統計解析有効率および初診時検出菌別消失率の経年的な変化を確認するため,第C1期および第C2期の結果についてC|2検定もしくはCFisher正確確率検定(有意水準:両側C5%)を用いて解析を実施した.本剤投与前後の臨床症状スコアは,Wilcoxon符号付順位検定(有意水準:両側C5%)を用いて対象疾患ごとに比較した.CIII結果1.症例構成各期における症例構成図を図1に示した.第C1期,第C2期ともに調査完了症例の全例が安全性評価対象症例であった(第C1期:500例,第C2期:529例).有効性評価対象症例は,第C1期:450例,第C2期:432例であり,細菌学的効果評価対象症例は,第C1期:451例,第C2期:427例,抗菌活性推移評価対象症例は,第C1期:484例,第C2期:511例であった.C2.患者背景安全性評価対象症例における各期の患者背景の内訳を表2に示した.高齢者(65歳以上)の割合は,既報2)にある第C1期:59.8%(299/500)と同様に,第C2期:65.0%(344/529)と半数以上を占め,対象疾患は,第C1期では結膜炎がC56.2%(281/500)ともっとも多かったのに対し,第C2期においては眼瞼炎がC39.9%(211/529)と最多であった.C3.安全性安全性評価対象症例における各期の副作用発現状況を表3に示した.第1期における副作用の発現は19例(26件),発現率はC3.80%であり,2例以上に認められた副作用は「眼刺激」8例(結膜炎C6例,眼瞼炎C1例,麦粒腫C1例),「眼瞼炎」3例(結膜炎C2例,眼瞼炎C1例),「眼痛」2例(結膜炎C2例)および「眼の異物感」2例(結膜炎C1例,涙.炎C1例)であった.第C2期における副作用の発現はC8例(8件),発現率はC1.51%であり,2例以上に認められた副作用は「眼痛」3例(結膜炎C1例,眼瞼炎C1例,涙.炎C1例),「角膜上皮欠損」2例(眼瞼炎C1例,涙.炎C1例)であった.計C2回の調査を通して,第C2期でC1例認められた「頭痛」以外の副作用は添付文書にて注意喚起している事象であり,すべての副作用が非重篤であった.C4.有効性a.有効率(全般改善度)有効性評価対象症例における各期の有効率は,第C1期:86.9%,第C2期:91.9%であった(表4).対象疾患別の有効率について第C1期,第C2期で比較したところ,眼瞼炎に対する有効率は,第C2期(92.7%)が第C1期(75.9%)と比べ有意に高かった(p=0.0006).他のC3疾患の有効率に有意差は認めなかった.初診時検出菌別の有効率はブドウ球菌属では第C1期:87.5%,第C2期:92.1%,レンサ球菌属では第C1期:92.9%,第2期:95.0%,コリネバクテリウム属では第C1期:95.1%,第C2期:92.9%,アクネ菌では第C1期:88.0%,第C2期:94.5%,インフルエンザ菌では第C1期:84.6%,第C2期:100.0%であった(表5).第C1期,第C2期で比較したところ,グラム陽性菌全体および,ブドウ球菌属およびアクネ菌において第C2期で有意に有効率が高かった.Cb.臨床症状スコア有効性評価対象症例における対象疾患別の臨床症状(他覚的所見・自覚症状)スコア合計の推移を図2に示した.その結果,いずれの疾患においても計C2回の調査を通して,最終観察時のスコア合計は本剤投与開始時と比較して有意な低下を認めた.C5.細菌学的効果細菌学的効果評価対象症例における各期の初診時検出菌の消失率は,ブドウ球菌属では第C1期:75.9%,第C2期:73.0%,レンサ球菌属では第C1期:92.9%,第C2期:88.1%,コリネバクテリウム属では第C1期:79.6%,第C2期:78.6%,アクネ菌では第C1期:53.1%,第C2期:48.9%,インフルエンザ菌では第C1期,第C2期ともにC100.0%であった(表6).C6.抗菌活性推移抗菌活性推移評価対象症例における初診時検出菌に対するAZMのCMIC(最小値,最大値,MICC50,MICC90)を表7に示した.本剤の適応菌種に対するCMICは,第C1期,第C2期でおおむね同様の結果であった.外眼部感染症にて検出される調査完了症例:本調査に参加した医療機関にて細菌検査を実施した症例から本剤の投与経験あり,初診時または再診時細菌検査未実施(再診なしを含む),規定日数外での再診時検査実施,契約例数超過,重複症例,契約期間外細菌検査実施および調査中止例を除いた症例.安全性評価対象症例:調査完了症例から本剤未投与症例を除いた症例.有効性評価対象症例:安全性評価対象症例から本剤の過量投与および有効性判定不能症例を除いた症例.細菌学的効果評価対象症例:安全性評価対象症例から本剤の過量投与,本剤投与終了翌々日以降の検体採取および初診時検出菌陰性症例を除いた症例.抗菌活性推移評価対象症例:調査完了症例から初診時検出菌陰性症例を除いた症例.図1症例構成おもな菌種について作成した累積発育阻止率曲線を図3に示す.第C2期における阻止率曲線が,第C1期と比較し,耐性化を意味する右方シフトを示した菌種は認めなかった.CIV考察今回比較したC2回の調査における患者背景はおおむね同様の傾向であったが,対象疾患のみ大きく異なっており,第C2期における眼瞼炎の割合は,第C1期と比べ大幅に増加していた.これは,本剤が眼瞼炎の治療に有効であるとする報告6.8)により,眼瞼炎に使用する症例の割合が増加したものと考えられる.第C1期と比べ,第C2期における副作用発現率は低い傾向であり,とくに第C1期においてもっとも多く発現した副作用「眼刺激」が第C2期においては大きく減少していた.これは,第C2期の調査開始までの本剤上市後C3年の間に本剤の特性である刺激性が認識され,処方の際に医師から患者へ事前に伝えることで,結果として副作用件数の減少につながった可能性が考えられる.第C2期において発現した副作用は「頭痛」を除き,すべて前眼部の事象であり,山際らの報告2)にもあるように対象疾患による炎症に加え,ドライアイやアレルギー性結膜炎など,眼表面の状態が健全でない場合には,副作用として感知されやすくなることが推察された.全般改善度における有効率は,いずれの疾患においても第1期から第C2期にかけて経年的な低下は認められなかった.涙.炎症例における有効率は,第C1期,第C2期ともにほかの疾患と比べ低い傾向にあったが,これは慢性涙.炎は薬物治療では根治がむずかしく,抗菌薬投与ではなく外科的手術が推奨される疾患である9.12)ためと考えられる.眼瞼炎に関しても同様の傾向をもつ疾患であるが,眼瞼炎の疾患別での本剤の有用性に関する報告7,8)をもとに,第C2期ではより効果が期待できる症例に投与されたことにより,第C1期の有効率よりも有意に高い結果となった可能性が考えられる.検出菌種別の有効率は,第C1期におけるCMRSAのC62.1%を除いて良好な結果であった.MRSAは一般的にCAZMに対する感受性は不良だが,第C2期における有効率はC92.9%と良好であった.これは第C2期において検出されたCMRSAは比較的CMICが低い株も含まれていた(図3)ことが一因となっていると推察される.また,ブドウ球菌属およびアクネ菌における有効率は第C2期のほうが有意に高い結果であった.いずれも眼瞼炎で検出頻度の高い菌であり,第C2期における眼瞼炎の有効率が高かったことを反映していると考えられる.検出菌の消失率については,ブドウ球菌属,コリネバクテリウム属,アクネ菌がやや低い傾向にあり,有効率と乖離がみられた.これらの菌種は眼表面の代表的な常在菌であり,(93)表2患者背景本調査における検出菌については起炎菌か否かの検討はされていないため,一部常在菌が含まれていた可能性が考えられる.また,眼瞼炎など一部の外眼部感染症では症状の改善にあたらしい眼科Vol.42,No.12,2025C1571表3副作用発現率副作用発現状況第1期第2期全体結膜炎眼瞼炎涙.炎麦粒腫全体結膜炎眼瞼炎涙.炎麦粒腫安全性評価対象症例数C副作用の発現症例数C副作用の発現率500C281C63C48C108C529C167C211C54C9719C13C3C1C2C8C1C4C2C13.80%4.63%4.76%2.08%1.85%1.51%0.60%1.90%3.70%1.03%副作用の種類別発現症例数(発現率)眼障害眼刺激C眼瞼炎C眼痛C眼の異物感C角膜上皮欠損Cアレルギー性結膜炎C角膜浮腫C点状角膜炎C霧視C眼瞼紅斑C眼瞼浮腫C結膜充血C眼そう痒症C171231171321(3.40%)(4.27%)(4.76%)(2.08%)(0.93%)(1.32%)(0.60%)(1.42%)(3.70%)(1.03%)8611110C0C0C0(1C.60%)C(2C.14%)C(1C.59%)C(0C.93%)C(0C.19%)C(0C.47%)C3210C0C0C─C─C─C─(0C.60%)C(0C.71%)C(1C.59%)C2231110C0C0C0(0C.40%)C(0C.71%)C(0C.57%)C(0C.60%)C(0C.47%)C(1C.85%)C211110C0C0C0C0(0C.40%)C(0C.36%)C(2C.08%)C(0C.19%)C(1C.03%)2110C─C─C─C─C0C0(0C.38%)C(0C.47%)C(1C.85%)C110C0C0C0C─C─C─C─(0C.20%)C(0C.36%)C110C0C0C0C─C─C─C─(0C.20%)C(0C.36%)C110C0C0C0C─C─C─C─(0C.20%)C(0C.36%)C110C0C0C0C─C─C─C─(0C.20%)C(0C.36%)C110C0C0C0C─C─C─C─(0C.20%)C(1C.59%)C110C0C0C0C─C─C─C─(0C.20%)C(1C.59%)C110C0C0C0C─C─C─C─(0C.20%)C(1C.59%)C110C0C0C0C─C─C─C─(0C.20%)C(1C.59%)C感染症および寄生虫症211000────(0.40%)(0.36%)(0.93%)結膜炎C麦粒腫C110C0C0C0C─C─C─C─(0C.20%)C(0C.36%)C110C0C0C0C─C─C─C─(0C.20%)C(0C.93%)C一般・全身障害および投与部位の状態110000────(0.20%)(0.36%)投与部位不快感C110C0C0C0C─C─C─C─(0C.20%)C(0C.36%)C神経系障害110────000(0.19%)(0.47%)頭痛C110C─C─C─C─C0C0C0(0C.19%)C(0C.47%)CMedDRA/J(Ver.27.0)に基づき,それぞれの事象を器官別大分類(SOC)および基本語(PT)に分類,集計した.表4有効率(全般改善度)有効率(全般改善度)第1期第2期検定結果症例数有効全般改善度無効悪化有効率(%)症例数有効全般改善度無効悪化有効率(%)有効性評価対象症例C450C391C56C3C86.9C432C397C34C1C91.9C─対象疾患結膜炎C眼瞼炎C涙.炎C麦粒腫C249C54C43C104C219C41C34C97C28C12C9C7C2C1C0C0C88.0C75.9C79.1C93.3C123C179C48C82C114C166C39C78C9C12C9C4C0C1C0C0C92.7C92.7C81.3C95.1*p=0.1611*p=0.0006*p=0.7944**p=0.7576有効と判定された症例を「有効症例」として有効率を算出し,有効とそれ以外(無効・悪化)のC2群に分けて検定を実施した.*:|2検定.**:Fisher正確確率検定.表5初診時検出菌別有効率(全般改善度)初診時検出菌第1期第2期検定結果症例数全般改善度有効無効悪化有効率(%)症例数全般改善度有効無効悪化有効率(%)グラム陽性菌429C374C53C2C87.2C419C386C32C1C92.1C*p=0.0182ブドウ球菌属C335C293C40C2C87.5C330C304C26C0C92.1C*p=0.0474CStaphylococcusepidermidisC186C172C14C0C92.5C210C197C13C0C93.8C*p=0.5985CStaphylococcusaureus(MRSA)C29C18C10C1C62.1C14C13C1C0C92.9C**p=0.0667CStaphylococcusaureus(MSSA)C110C95C14C1C86.4C86C77C9C0C89.5C*p=0.5015その他のブドウ球菌属C59C53C6C0C89.8C75C70C5C0C93.3C**p=0.5350レンサ球菌属C28C26C1C1C92.9C40C38C2C0C95.0C**p=1.0000CStreptococcuspneumoniaeCその他のレンサ球菌属C2C26C2C0C0C24C1C1C100.0C92.3C5C35C5C0C0C33C2C0C100.094.3C検定不可**p=1.0000CCorynebacteriumCsp.CCCutibacteriumacnesCその他のグラム陽性菌C162C142C50C154C8C0C125C17C0C47C3C0C95.1C88.0C94.0C182C183C32C169C13C0C173C9C1C29C3C0C92.9C94.5C90.6C*p=0.3939*p=0.0350**p=0.6738グラム陰性菌85C76C8C1C89.4C70C61C9C0C87.1C*p=0.6608CHaemophilusin.uenzaeCその他のグラム陰性C13C72C11C2C0C65C6C1C84.6C90.3C6C64C6C0C0C55C9C0C100.0C85.9C**p=1.0000*p=0.4330初診時に該当菌種が検出された症例における全般改善度の有効率を算出した.有効と判定された症例を「有効症例」として有効率を算出し,有効とそれ以外(無効・悪化)のC2群に分けて検定を実施した*:|2検定.**:Fisher正確確率検定.必ずしも起炎菌を消失させる必要はなく,本剤は抗菌作用以外に抗炎症作用や,毒素産生抑制作用などをもつことも報告されている13,14)ため,それらの副次的効果も結果に影響を与えた可能性も考えられる.表皮ブドウ球菌における消失率は,第C1期と比べ,第C2期の結果が有意に低かった(p=0.0073)が,AZMに対するMICに変化はみられなかった.第C1期の調査2)において,結膜炎,涙.炎および麦粒腫よりも眼瞼炎における消失率は低くなる傾向にあり,第C2期でも同様の傾向であった.表皮ブドウ球菌は本調査においてもっとも多く検出された菌種であり,第C2期は第C1期よりも眼瞼炎の割合が高いことから,結果として第C2期における消失率が低くなったと推察される.子島らによる眼瞼炎に対する本剤の効果の研究結果15)では,原因菌と考えられた表皮ブドウ球菌の消失率はC80%との報告があり,後部眼瞼炎とマイボーム腺機能不全を併発した患者を対象とした島﨑らの報告16)では,結膜.から採取した検体におけるCMSSEの消失率はC66.7%(2/3株),MRSEではC100.0%(4/4株)であり,本調査の眼瞼炎症例における表皮ブドウ球菌の消失率と大きく乖離する結果ではなかった.本調査におけるアクネ菌に対するCAZMのCMICC90は計C2回の調査を通してC0.25Cμg/mlと良好な結果であった.本剤は後部眼瞼炎に対する治療効果が高いことが報告されている結膜炎症状スコア合計5第1期3.934第2期3.68321.02*0.810.9610.80.67*0.670投与開始時3±1日7±1日最終観察時第1期243例32例170例243例第2期121例10例100例121例76543210第1期第2期症状スコア合計眼瞼炎第1期5.09第2期44.422.27*2.751.931.821.41*0.751.16投与開始時3±1日7±1日14±2日最終観察時54例2例20例31例54例178例4例57例101例178例症状スコア合計涙.炎6第1期54.44第2期3.544.1533.252.051.81*21.671.921.55*11.260投与開始時3±1日7±1日14±2日最終観察時第1期43例2例22例21例43例第2期48例2例18例26例48例765症状スコア合計43210第1期第2期麦粒腫第1期第2期4.994.252.561.2*1.330.630.930.880.78*0.63投与開始時3±1日7±1日14±2日最終観察時101例29例32例23例101例80例8例44例20例80例図2臨床症状スコアの推移他覚所見および自覚症状の合計スコアは,本剤投与開始時および最終観察時の観察項目をすべて確認できた症例について本剤投与開始前後を比較した(最終観察時:各症例の再診の観察日を時系列で並べ,最後に観察された日).*:p<0.0001.投与開始時vs.最終観察時,Wilcoxon符号付順位検定.表6初診時検出菌の消失率第1期第2期初診時検出菌株数消失消失率(%)株数消失消失率(%)検定結果全菌株922C692C75.1C943C679C72.0C*p=0.1356グラム陽性菌824C607C73.7C862C607C70.4C*p=0.1377ブドウ球菌属C411C312C75.9C407C297C73.0C*p=0.3352CStaphylococcusepidermidisC205C166C81.0C225C157C69.8C*p=0.0073CStaphylococcusaureus(MRSA)C28C11C39.3C14C8C57.1C*p=0.2730CStaphylococcusaureus(MSSA)C107C69C64.5C87C55C63.2C*p=0.8549その他のブドウ球菌属C71C66C93.0C81C77C95.1C**p=0.7345レンサ球菌属C28C26C92.9C42C37C88.1C**p=0.6941CStreptococcuspneumoniaeC2C2C100.0C5C3C60.0C**p=1.0000その他のレンサ球菌属C26C24C92.3C37C34C91.9C**p=1.0000CCorynebacteriumCsp.C186C148C79.6C196C154C78.6C*p=0.8105CCutibacteriumacnesC147C78C53.1C184C90C48.9C*p=0.4532その他のグラム陽性菌C52C43C82.7C33C29C87.9C*p=0.5173グラム陰性菌98C85C86.7C81C72C88.9C*p=0.6622CHaemophilusin.uenzaeC13C13C100.0C6C6C100.0検定不可その他のグラム陰性C85C72C84.7C75C66C88.0C*p=0.5460初診時の検出菌について再診時に同一の菌株が未検出であった場合に「消失」として消失率を算出した.*:|2検定.**:Fisher正確確率検定.表7初診時検出菌に対するアジスロマイシンのMIC(μg/ml)初診時検出菌第1期第2期株数CMICrangeCMIC50CMIC90株数CMICrangeCMIC50CMIC90全菌株999C≦0.06C->C128C1>C128C1,132C≦0.06C->C128C0.5>C128グラム陽性菌893C≦0.06C->C128C1>C128C1,029C≦0.06C->C128C0.5>C128ブドウ球菌属C437C0.25C->C128C1>C128C486C0.13C->C128C1>C128CStaphylococcusepidermidisC217C0.25C->C128C1>C128C261C0.25C->C128C1>C128CStaphylococcusaureus(MRSA)C31C0.5C->C128>C128>C128C17C1->1C28>C128>C128CStaphylococcusaureus(MSSA)C112C0.5C->C128C1>C128C106C0.25C->C128C1>C128その他のブドウ球菌属C77C0.25C->C128C0.5>C128C102C0.13C->C128C0.5>C128レンサ球菌属C32C≦0.06C->C128C0.5C4C51C≦0.06C->C128C0.25>C128CStreptococcuspneumoniaeC2C2->1C28C..6C2->1C28C..その他のレンサ球菌属C30C≦0.06C->C128C0.5C4C45C≦0.06C->C128C0.25C4CCorynebacteriumCsp.C204C≦0.06C->C128C2>C128C240C≦0.06C->C128C0.5>C128CCutibacteriumacnesC160C≦0.06C->C128C0.13C0.25C211C≦0.06C->C128C0.13C0.25その他のグラム陽性菌C60C≦0.06C->C128C4>C128C41C≦0.06C->C128C1>C128グラム陰性菌106C0.13C->C128C16C128C103C≦0.06C->C128C8C128CHaemophilusin.uenzaeC13C0.13C-1C0.5C1C6C0.13C-0.5C..その他のグラム陰性C93C0.25C->C128C32C128C97C≦0.06C->C128C8C128最小発育阻止濃度(MIC)はCCLSIM100に準じた微量液体希釈法にて測定した.MSSAMRSA100100808060604040202000.5124816326400.51248163264.06(%)0.130.25128>128.06(%)0.130.25128>128≦0MIC(μg/ml)≦0MIC(μg/ml)100S.epidermidis100レンサ球菌属808060604040202000.5124816326400.51248163264.06(%)0.130.25128>128.06(%)0.130.25128>128≦0MIC(μg/ml)≦0MIC(μg/ml)100Corynebacteriumsp.100C.acnes8080606040402020000.51248163264.06(%)0.130.250.51248163264128>128≦0.06(%)0.130.25128>128≦0MIC(μg/ml)MIC(μg/ml)100806040H.in.uenzae第1期第2期2000.51248163264.06(%)0.130.25128>128≦0MIC(μg/ml)図3累積発育阻止率曲線外眼部感染症にて検出されるおもな菌種について累積発育阻止率曲線を作成した.が8),後部眼瞼炎の重要な起炎菌の一つであるアクネ菌に対する抗菌活性の高さが,治療効果に寄与する一因となっていると推察される.2回の調査で検出されたおもな菌種に対するCAZMの抗菌活性の推移は,MICrange,MICC50,MICC90いずれも第C1期と第C2期は類似した結果であり,累積発育阻止率曲線を比較しても上市後C4年間で耐性化は起こっていないものと考えられた.以上の結果より,本剤の安全性・有効性ともに問題はなく,投与回数も少なく設定されていることから耐性化の拡大を防止できるという点も含め,アジマイシン点眼液C1%は細菌性外眼部疾患の治療に有用であると考えられた.謝辞:本調査の実施に際し,貴重なデータをご提供いただきました医療機関ならびに調査担当医師の先生方に心より感謝申し上げます.利益相反:水田藍,坂本祐一郎,末信敏秀(雇用関係カテゴリーE:千寿製薬株式会社)文献1)金子恵美,川崎晶子,池本佳奈ほか:15員環マクロライド系抗生物質点眼剤「アジマイシンCR点眼液C1%」.眼薬理C34:41-46,C20202)山際智充,坂本祐一郎,末信敏秀:アジスロマイシン(アジマイシン点眼液C1%)の細菌学的効果に関する特定使用成績調査.あたらしい眼科39:1661-1675,C20223)秦野寛,水田藍,坂本祐一郎ほか:細菌性外眼部感染症分離株の抗菌薬に対する感受性動向(2019,2023年の比較).臨眼79:346-354,C20254)眼局所用抗菌薬の臨床評価方法に関するガイドライン.日眼会誌123:933-942,C20195)金子行子,内田幸男,北野周作:汎用性抗生物質等点眼薬の市販後調査における評価基準.あたらしい眼科C15:C1735-1737,C19986)KagkelarisCKA,CMakriCOE,CGeorgakopoulosCCDCetal:AnCeyeCforazithromycin:reviewCofCtheCliterature.CTherCAdvCOphthalmolC10:1-14,C20187)有田玲子:機器・薬剤紹介(44)アジスロマイシン点眼液(アジマイシンCR点眼液C1%,千寿製薬).眼科C62:259-263,C2020,8)子島良平,井上智之,加治優一ほか:細菌性眼瞼炎に対するアジスロマイシン点眼液を用いた治療プロトコールの検討.第一報:臨床経過の検討.あたらしい眼科C39:999-1004,C20229)後藤聡:感染性涙道疾患の臨床.日本の眼科C89:311-315,C201810)今村日利:涙.炎.眼科C61:827-832,C201911)岩田明子,江口洋:涙道の炎症.OCULISTAC35:26-29,C201612)岩崎明美:涙道感染症.眼科C58:151-156,C201613)井上幸次:アジスロマイシン点眼.薬剤耐性対策時代の新しい抗菌点眼薬..IOL&RSC34:151-156,C202014)井上英紀,鈴木崇:抗菌薬.あたらしい眼科C38:1241-1247,C202115)NejimaR,EguchiH,TodokoroDetal:Analysisoftreat-mentprotocolsusingazithromycineyedropsforbacterialblepharitis:secondCreportC─CbacteriologicalCinvestigation.CJpnJOphthalmolC66:579-589,C202216)ShimazakiCJ,CKitoCG,CKamoiCMCetal:E.cacyCandCsafetyCofCtopicalCazithromycinCtherapyCinCpatientsCwithCblephari-tisCandCmeibomianCglandCdysfunction.CJpnCJCOphthalmolC68:472-481,C2024***

imo vifa を用いたコントラスト感度検査の再現性と 有用性の検討

2025年12月31日 水曜日

《原著》あたらしい眼科42(12):1555.1565,2025cimovifaを用いたコントラスト感度検査の再現性と有用性の検討水上菜美*1後藤克聡*1荒木俊介*1,2山下力*1,2三木淳司*1,2*1川崎医科大学眼科学1教室*2川崎医療福祉大学リハビリテーション学部視能療法学科CRepeatabilityandClinicalUtilityofContrastSensitivityTestingUsingImovifaNamiMizukami1),KatsutoshiGoto1),SyunsukeAraki1,2)C,TsutomuYamashita1,2)CandAtsushiMiki1,2)1)DepartmentofOphthalmology1,KawasakiMedicalSchool,2)DepartmentofOrthoptics,FacultyofRehabilitation,KawasakiUniversityofMedicalWelfareC目的:視機能評価機Cimovifa(クリュートメディカルシステムズ)を用いたコントラスト感度(CS)検査の再現性と有用性を検討した.対象および方法:正常眼を対象にC3回連続測定を行い,級内相関係数(ICC)により再現性を評価した.また,白内障CI(視力良好群),白内障CII(視力不良群),視神経疾患,正常群のC4群間でCCSを比較検討した.検査条件は明所と暗所,片眼遮閉下と両眼開放下,視標はリングと縞とし,コントラスト曲線下面積(AULCSF)値を定量した.結果:正常眼のCAULCSF値のCICCはC0.88.0.97と全条件下で高かった.白内障CIIと視神経疾患群の明所CSは白内障CIよりも有意に低下した(p<0.05).視神経疾患のCCSは正常群よりも低空間周波数での低下が顕著であった.結論:imovifaのCAULCSF値はいずれの条件下でも高い再現性を示し,各疾患において通常の視力検査では検出できない視覚の質の評価に有用であることが示唆された.CPurpose:ToCevaluateCtheCrepeatabilityCandCclinicalCutilityCofCcontrastsensitivity(CS)testingCusingCtheCimovifa(CREWTCMedicalSystems)visualC.eldCanalyzer.CSubjectsandMethods:RepeatabilityCwasCassessedCbyCper-formingthreeconsecutivemeasurementsonnormaleyesandcalculatingtheintraclasscorrelationcoe.cient(ICC)C.CSwascomparedamongfourgroups:(1)cataract(CAT)groupI(goodvisiongroup),(2)CATgroupII(poorvisiongroup),(3)opticneuropathy(ON)C,and(4)anormalgroup.Testconditionsincludedphotopicandscotopic,monocularocclusionandbinocularopen,withvisualstimuliconsistingofringsandstripes.Theareaunderthelogcontrastsensitivityfunction(AULCSF)wasquanti.ed.Results:TheICCforAULCSFvaluesinnormaleyeswashigh(0.88to0.97)underallconditions.PhotopicCSwassigni.cantlyreducedinCATgroupIIandONcomparedtoCATgroupI(p<0.05)C.CSintheONgroupshowedamorepronounceddeclineatlowspatialfrequenciescom-paredCtoCtheCnormalCgroup.CConclusion:AULCSFCvaluesCmeasuredCbyCimoCvifaCdemonstratedChighCrepeatabilityCunderCallCconditions,CandCsuggestCthatCimoCvifaCbasedCquanti.cationCofCCSCmayCbeCusefulCforCassessingCqualityCofCvisioninvariousdiseases.〔AtarashiiGanka(JournaloftheEye)C42(12):1555.1565,C2025〕Keywords:コントラスト感度,再現性,白内障,視神経,弱視.contrastsensitivity,repeatability,cataract,opticnerve,amblyopia.Cはじめにわれわれは,日常生活において色や形,明るさなどさまざまな条件下で物を見ている.しかし,通常の視力検査は白背景に黒字の高コントラスト下での視機能評価であり,形態覚の一部を評価しているに過ぎない.そのため,通常の視力検査では各疾患による視機能への影響を検出できない可能性がある.コントラスト感度は,視力検査ではとらえきれない視機能への微細な影響を評価できる指標の一つである.コントラスト感度検査機器は,視標の呈示方法により外部視標型と内部視標型に分類される.外部視標型は印刷面の劣化や環境照度の影響を受けやすいという欠点があり1),内部視標型と比較〔別刷請求先〕水上菜美:〒701-0192岡山県倉敷市松島C577川崎医科大学眼科学C1教室Reprintrequests:NamiMizukami,DepartmentofOphthalmology,KawasakiMedicalSchool,577,Matsushima,Kurashiki,Okayama701-0192,JAPANCして再現性が低いことが報告されている2).一方,内部視標型は環境照度を一定に保つことができる1)が,検査は自動的に進行していくため,患者の理解力によっては正確性や再現性が得られにくい場合がある3).近年,内部視標型のコントラスト感度検査が搭載されたCimovifa(以下,imo,クリュートメディカルシステムズ)が登場した.imoは暗室を必要とせず,片眼遮閉下だけでなく両眼開放下でも視野検査とコントラスト感度検査を行うことができる機器である.しかし,筆者らが調べた限り,これまでCimoを用いたコントラスト感度検査の再現性や疾患での有用性に関する報告はない.本研究では,imoを用いたコントラスト感度検査の再現性,各疾患での有用性について検討を行ったので報告する.CI対象および方法対象はC2024年C2.3月に川崎医科大学附属病院(以下,当院)眼科外来を受診し,imoによるコントラスト感度検査,屈折検査,眼圧検査,細隙灯顕微鏡による前眼部検査,眼底検査,光干渉断層計検査が施行された患者(白内障C28例,視神経疾患C7例,弱視C1例)とした.本研究は当院倫理委員会承認のもと(倫理承認番号:6371-00),ヘルシンキ宣言に準拠して観察研究を実施した.白内障は既報4)を基に最高矯正視力C1.0以上の視力良好群(白内障CI),1.0未満の視力不良群(白内障CII)に分類し,網膜疾患や角膜疾患などの白内障以外の器質的異常を伴う患者は対象から除外した.対照群は,最高矯正視力C1.0以上で,屈折異常以外の眼科的異常がない正常眼とし,角膜乱視C2.00Dを超える患者は除外した.C1.imoによるコントラスト感度検査の仕様imoは内部視標型のコントラスト感度検査機器である(図1).検査距離はC1Cm,検査条件は明所C100Ccd/mC2,薄暮C10Ccd/m2,暗所C1Ccd/mC2の三つからなる(図2).視標の形状は,二重円構造(以下,リング視標)と空間周波数特性を用いた正弦波(以下,縞視標)のC2種類が搭載されている.視標の呈示方法は上下法で,呈示時間はC800Cmsとした.視標サイズ(degree)は,リング視標ではC6.3,4.0,2.5,1.6,1.0,0.64のC6種類,縞視標ではC3.0と一定である.空間周波数(cycle/degree:cpd)は,リング視標ではC1.1,1.8,2.8,4.5,7.1,10.2のC6段階,縞視標では,0.6,1.1,2.3,4.6,9.2のC5段階に設定されている.内部モニターにおいて,リング視標では大きさ,縞視標では正弦波の幅と視標の輝度が変化しながら視標が呈示され,被検者の応答をもとにコントラスト感度が決定される.また,imoは両眼開放下での片眼のコントラスト感度測定が可能である(図3).imoは検査開始から検査後の結果表示まですべて自動で行われ,コントラスト曲線下面積(areaCunderCtheClogCcon-trastCsensitivityfunction:AULCSF)として定量評価が可能である.AULCSF値は,コントラスト感度曲線全体に対する評価方法として各周波数のコントラスト感度を対数値に換算し,その対数グラフの面積を算出した指標である.解析結果には,測定時間,瞳孔径も表示される.C2.検討項目a.正常群における再現性および明所・暗所での比較環境照度を明所と暗所,遮閉条件を片眼遮閉と両眼開放,視標をリング視標と縞視標とした条件下での測定データを用い,その再現性を解析した.屈折矯正は,自覚的屈折検査の結果を基に,画面に表示される矯正方法に従い,器機のダイヤルと付属のアタッチメントレンズを使用して実施した.測定は明所から暗所の順に,同一検者がC3回連続して行い,明所の測定後にC10分間の暗順応を実施した.再現性の評価には,検者内級内相関係数(intraclasscorrelationcoe.cient:ICC)を用いた.また,明所と暗所のコントラスト感度を比較した.さらに,明所における各条件下のC1回目の測定時間,および明所・暗所における各条件下の瞳孔径を解析対象とした.Cb.疾患における有用性白内障CI,白内障CII,視神経疾患を対象に,リング視標を用いた片眼遮閉下の明所および暗所での測定データを抽出し,各疾患群と正常群でコントラスト感度を比較した.また,不同視弱視における片眼遮閉下と両眼開放下での測定データを解析した.C3.統計学的検討小数視力はClogMARに,コントラスト感度はClogコントラスト感度に変換し,解析を行った.正常群における再現性の検討にはCICCを用いた.白内障I,白内障CII,視神経疾患,正常群のC4群間における年齢,眼圧,logMAR,等価球面度数の比較にはCKruskal-Wallis検定を用い,事後検定はSteel-Dwassで行った.各条件下における測定時間および瞳孔径の比較には一元配置分散分析を用い,事後検定にCBon-ferroniの多重比較検定を行った.明所と暗所でのコントラスト感度の比較,各条件下における明所と暗所の瞳孔径の比較には対応のあるCt検定を用いた.また,4群間におけるlogコントラスト感度の比較には共分散分析を用い,年齢を共変量として解析し,事後検定はCTukeyの多重比較で行った.統計解析の有意水準はC5%未満とし,統計ソフトはCSPSSver.22(IBM社)を使用した.明所:100(cd/m2)暗所:1(cd/m2)図1imoによる測定風景被検者は覗き込むような姿勢で測定を行う.暗室を必要とせず,片眼遮閉下および両眼開放下での測定が可能である.視標背景:10(cd/m2)図2imoの視標背景imoは明所と暗所で視標背景が異なり,明所ではC100Ccd/mC2,暗所ではC1Ccd/mC2と設定されている.視標背景はC10Ccd/mC2に固定されている.図3片眼遮閉下および両眼開放下の測定画面a:片眼遮閉下.Cb:両眼開放下.imoでは非検眼背景の選択が可能である.片眼遮閉下の測定では,消灯を選択すると非測定眼が遮閉され,測定眼に固視標と検査視標が呈示される.両眼開放下の測定では,点灯を選択すると測定眼と非測定眼の両眼に固視標が呈示され,検査視標は測定眼にのみ呈示される.のC14例C14眼の正常眼が登録され,右眼のデータを抽出しCII結果た.各条件下でのCICCの結果を表1に示す.C1.正常群における再現性および明所・暗所での比較片眼遮閉下のリング視標では,明所はC10.2CcpdのCICC0.66再現性の検討では,年齢C36.9C±6.7歳(平均C±標準偏差)を除いて高い値(0.73.0.89)を示し,暗所はすべての空間表1正常群におけるimovifaによる級内相関係数ICC級内相関係数CICC測定条件片眼遮閉両眼開放明所p値暗所p値明所p値暗所p値リング視標空間周波数(cpd)C1.1C1.8C2.8C4.5C7.1C10.2CAULCSF値C縞視標空間周波数(cpd)C0.6C1.1C2.3C4.6C9.2CAULCSF値C0.76C0.860.780.890.73C0.66C0.920.36C0.73C0.77C0.780.820.900.001C0.89p<C0.001C0.93p<C0.001C0.85p<C0.001C0.930.002C0.850.009C0.85p<C0.001C0.960.160C0.780.002C0.68C0.001C0.89p<C0.001C0.83p<C0.001C0.83p<C0.001C0.88p<C0.001Cp<C0.001Cp<C0.001Cp<C0.001Cp<C0.001Cp<C0.001Cp<C0.001Cp<C0.001C0.006Cp<C0.001Cp<C0.001Cp<C0.001Cp<C0.001C0.55C0.59C0.740.970.840.880.950.43C0.75C0.75C0.900.900.950.038C0.820.023C0.92p<C0.001C0.92p<C0.001C0.98p<C0.001C0.90p<C0.001C0.93p<C0.001C0.970.106C0.790.001C0.870.001C0.90p<C0.001C0.97p<C0.001C0.89p<C0.001C0.96p<C0.001Cp<C0.001Cp<C0.001Cp<C0.001Cp<C0.001Cp<C0.001p<C0.001p<C0.001Cp<C0.001Cp<C0.001Cp<C0.001Cp<C0.001p<C0.001表2正常群の各条件下における明所・暗所でのコントラスト感度の比較測定条件片眼遮閉両眼開放明所暗所p値明所暗所p値リング視標空間周波数(cpd)C1.1C1.8C2.8C4.5C7.1C10.2CAULCSF値C2.09±0.06C2.05±0.11C1.90±0.14C1.67±0.24C1.26±0.22C0.98±0.24C1.68±0.15C2.12±0.06C2.08±0.11C1.88±0.16C1.65±0.28C1.24±0.22C1.00±0.23C1.68±0.17C0.029C0.080C0.482C0.520C0.524C0.494C0.467C2.11±0.05C2.07±0.08C1.95±0.11C1.72±0.23C1.25±0.23C0.96±0.23C1.71±0.14C2.11±0.06C2.08±0.12C1.92±0.20C1.70±0.30C1.33±0.27C1.03±0.32C1.72±0.20C0.803C0.622C0.433C0.445C0.060C0.0720.403縞視標空間周波数(cpd)C0.6C1.1C2.3C4.6C9.2CAULCSF値C1.87±0.09C2.05±0.10C1.93±0.17C1.67±0.21C1.33±0.24C2.18±0.17C1.97±0.112.07±0.09C1.89±0.20C1.68±0.22C1.39±0.26C2.21±0.17Cp<C0.001C0.190C0.010C0.644C0.132C0.057C1.76±0.11C2.01±0.11C1.90±0.08C1.63±0.23C1.34±0.26C2.13±0.14C1.96±0.102.04±0.11C1.86±0.19C1.63±0.28C1.35±0.28C2.17±0.20Cp<C0.001C0.193C0.329C0.894C0.8580.173C周波数で高い値(0.85.0.93)であった.両眼開放下のリング視標では,明所はC1.1およびC1.8cpdの低空間周波数を除いて高い値(0.74.0.97)を示し,暗所はすべての空間周波数で高い値(0.82.0.98)であった.片眼遮閉下の縞視標では,明所はC0.6cpdでCICC0.36と低く,空間周波数が上がるにつれて高い値(0.73.0.82)を示し,暗所はC1.1cpdを除いて高い値(0.78.0.89)であった.両眼開放下の縞視標では,明所はC0.6cpdでCICC0.43と低く,空間周波数が上がるにつれて高い値(0.75.0.90)を示し,暗所はすべての空間周波数で高い値(0.79.0.97)を示した.AULCSF値のICCは,すべての条件下で高い値(0.88.0.97)であった.正常群の各条件下における明所・暗所のコントラスト感度を比較した結果を表2に示す.片眼遮閉下のリング視標では1.1Ccpd(p=0.029),縞視標ではC0.6およびC2.3cpdで明所よ表3正常群におけるimovifaによる測定時間表4正常群におけるimovifa測定時の瞳孔径測定条件リング視標C縞視標C片眼遮閉43.4C43.4C測定時間(秒)明所両眼開放44.3C40.9Cp値1.001.00瞳孔径(mm)リング視標C縞視標C瞳孔径(mm)リング視標C縞視標C片眼3.5±0.6C3.4±0.6C片眼4.8±0.9C4.7±1.1C明所暗所両眼開放2.6±0.52.6±0.5両眼開放4.3±1.04.3±0.8Cp値p<C0.001p<C0.001p値p<C0.0010.03C表5各疾患群および正常群における臨床的特徴年齢眼圧ClogMAR等価球面度数白内障I白内障II(n=23眼)(n=18眼)67.2±9.5C73.9±7.6C65.7±23.4C32.4±9.5C0.163C0.747p<C0.001C0.996p<C0.001C0.01813.5±3.6C15.5±3.3C11.5±2.2C14.2±2.7C0.341C0.207C0.957C0.021C0.549C0.042C.0.10±0.06C0.24±0.23C0.35±0.81C.0.17±0.02p<C0.001C0.025p<C0.001C0.252p<C0.001p<C0.001.2.67±3.34C.1.95±4.25C0.54±0.54C.3.75±2.85C0.764C0.009C0.38C0.408C0.162p<C0.001視神経疾患(n=9眼)正常群(n=25眼)p値白内障CI白内障CI白内障CI白内障CII白内障CII視神経疾患CvsvsCvsCvsCvsCvs白内障CII視神経疾患正常群視神経疾患正常群正常群り暗所のコントラスト感度が有意に高かった(p<0.001,p<0.01).両眼開放下では縞視標のC0.6Ccpdのみ明所より暗所で有意に高かった(p<0.001).各条件下での測定時間および瞳孔径の結果を表3,4に示す.1回の測定時間は,いずれの条件下でもC40秒程度で,各測定時間に有意差はなかった.瞳孔径はリングおよび縞視標ともに片眼遮閉下よりも両眼開放下で有意に小さく,視標による違いはなかった.明所と暗所における瞳孔径の比較では,すべての条件下で明所よりも暗所で有意に大きかった(各p<0.001).C2.疾患における有用性白内障CIはC67.2C±9.5歳の16例23眼,白内障IIは73.9C±7.6歳のC12例C18眼,視神経疾患はC65.7C±23.4歳の7例9眼,正常群はC32.4C±9.5歳のC25例C25眼が登録された(表5).視神経疾患の内訳は,アクアポリンC4抗体陽性視神経炎C3例,ミエリンオリゴデンドロサイトグリコプロテイン抗体陽性視神経炎C1例,非動脈炎性前部虚血性視神経症C1例,ぶどう膜炎関連視神経症C1例,原因不明の視神経萎縮C1例で,いずれも治療後の慢性期症例であった.弱視はC9歳の不同視弱視C1例が登録された.正常群の年齢は白内障CI,白内障CIIおよび視神経疾患と比べて有意に低かった.正常群のClogMARは,白内障I,白内障CIIおよび視神経疾患と比べて有意に良好であった.また,白内障CIのClogMARは白内障CIIおよび視神経疾患よりも有意に良好であった.白内障CI,白内障CII,視神経疾患,正常群における明所および暗所のClogコントラスト感度を表6に示す.明所のClogコントラスト感度において,白内障CIIはすべての空間周波数およびCAULCSF値で白内障CIよりも有意に低下した.視神経疾患は白内障CIよりもすべての空間周波数およびCAULCSF値で有意に低下し,正常群との比較では低空間周波数およびCAULCSF値で有意に低下していた.白内障CIおよびCIIは正常群と有意差がみられなかった.暗所のlogコントラスト感度は明所と同様の傾向であったが,白内障CIIと視神経疾患において低空間周波数およびCAULCSF値で有意差がみられた.白内障の手術前後で測定したC2症例,視神経疾患の代表症例,片眼遮閉下と両眼開放下で測定した不同視弱視C1例の結果を図4~6に示す.CIII考按本研究は,imoによるコントラスト感度測定の有用性を検討した初めての報告である.正常眼における再現性および疾患群における有用性を解析した結果,imoは短時間の測定が可能であり,一部の条件下を除き高い再現性を示した.また,AULCSF値による定量評価により,通常の視力検査では検出できない視機能障害をとらえることが可能であった.表6各疾患群および正常群におけるlogコントラスト感度の比較明所p値空間周波数(cpd)白内障CI白内障CII視神経疾患正常群白内障CICvs白内障CII白内障CICvs視神経疾患白内障CICvs正常群白内障CIIvs視神経疾患白内障CIIvs正常群視神経疾患vs正常群C1.1C1.81±0.17C1.39±0.42C1.21±0.63C2.07±0.08p<C0.01p<C0.001C0.979C0.291C0.319C0.018C1.8C1.82±0.57C1.34±0.58C1.15±0.71C2.03±0.11p<C0.01p<C0.001C0.949C0.437C0.312C0.030C2.8C1.72±0.21C1.15±0.48C1.05±0.67C1.90±0.17p<C0.001p<C0.001C0.850C0.720C0.172C0.031C4.5C1.48±0.31C0.87±0.46C0.91±0.59C1.70±0.28p<C0.001p<C0.01C0.880C1.000C0.154C0.142C7.1C0.98±0.35C0.50±0.40C0.53±0.40C1.29±0.32p<C0.01p<C0.01C0.987C0.999C0.199C0.169C10.2C0.82±0.23C0.35±0.24C0.40±0.31C0.63±0.47p<C0.001C0.013C0.417C0.993C0.655C0.781AULCSF値C1.47±0.22C0.95±0.42C0.89±0.53C1.68±0.17p<C0.001p<C0.001C0.784C0.810C0.193C0.049暗所p値空間周波数(cpd)白内障CI白内障CII視神経疾患正常群白内障CICvs白内障CII白内障CICvs視神経疾患白内障CICvs正常群白内障CIIvs視神経疾患白内障CIIvs正常群視神経疾患vs正常群C1.1C2.02±0.11C1.78±0.38C1.48±0.68C2.13±0.06C0.245p<C0.001C0.821p<C0.01C0.980C0.015C1.8C1.99±0.12C1.62±0.50C1.32±0.80C2.07±0.11C0.053p<C0.001C0.665C0.044C0.933C0.050C2.8C1.99±0.12C1.43±0.39C1.11±0.76C1.93±0.17p<C0.001p<C0.001C0.171C0.044C0.720C0.016C4.5C1.64±0.23C1.14±0.45C0.93±0.62C1.70±0.28p<C0.01p<C0.001C0.367C0.269C0.819C0.120C7.1C1.11±0.25C0.73±0.37C0.50±0.36C1.28±0.24p<C0.01p<C0.001C0.761C0.088C0.539C0.013C10.2C0.92±0.24C0.51±0.21C0.46±0.32C1.05±0.27p<C0.001p<C0.001C0.694C0.785C0.301C0.076AULCSF値C1.62±0.16C1.22±0.36C0.95±0.58C1.72±0.16p<C0.01p<C0.001C0.521C0.049C0.730C0.018C1.正常群における再現性と明所・暗所でのコントラスト感度の比較本研究におけるリング視標を用いた明所のコントラスト感度は,片眼遮閉下ではC10.2Ccpdの高空間周波数を除いて高い再現性を示した.金澤ら5)はCCGT-2000を用いてリング視標によるコントラスト感度を検討し,明所では高空間周波数になるにつれてばらつきが大きかったことを報告している.本研究も既報と同様に高空間周波数ほど再現性が低下する傾向がみられた.したがって,imoのリング視標を用いた片眼遮閉下での明所測定では,高空間周波数における測定結果のばらつきに留意し,結果を解釈する必要がある.リング視標を用いた明所の両眼開放下では,1.1およびC1.8cpdの低空間周波数を除いて再現性が高かった.筆者らが調べた限りでは,両眼開放下における片眼のコントラスト感度の再現性を検討した報告はなく,本研究により,imoによる明所の両眼開放下測定では低空間周波数で再現性が低いことが明らかとなった.低空間周波数での再現性が低い理由として,imoはコントラスト感度の測定時にC1.1Ccpdの低空間周波数では再検査を行わず,高空間周波数領域では一つ前の空間周波数よりも高い空間周波数を示した場合に再検査を行う仕様であることがあげられる.すなわち,予測される正常なコントラスト感度曲線(バンドパス型)から逸脱した場合に再検査が行われるしくみである.したがって,imoによる明所での両眼開放下の低空間周波数測定は再現性が低いことを念頭に評価を行う必要がある.片眼遮閉下と両眼開放下で再現性の低い周波数に差異があった原因は不明であるが,両眼開放下における高空間周波数の再現性は片眼遮閉下よりも高かった.このことから高空間周波数に異常をきたす疾患の評価には,両眼開放下での測定が有用であると考えられる.本研究におけるリング視標を用いた暗所でのコントラスト感度は,片眼遮閉下および両眼開放下ともに全空間周波数で高い再現性を示した.また,暗所の再現性は片眼遮閉下および両眼開放下ともに,すべての空間周波数で明所よりも高いことが明らかとなった.HohbergeCr6)は,OPTEC6500CPを用いた検討において,明所での信頼性は高いものの,薄暮での信頼性は低下することを報告している.また,金澤ら5)も薄暮での再現性は明所に比べてやや低下することを示し,その要因として暗順応の影響を指摘している7).これらの既報は薄暮(10Ccd/Cm2)での検討であるのに対し,本研究は暗所(1Ccd/Cm2)での検討であり,測定条件は完全には一致しない.しかし,本研究における暗所の再現性は明所よりも高く,既報5,6)と異なる結果が得られた.暗所で再現性が高くなった要因として,以下のC3点が考えられる.一つ目は,暗所条件の定義である.本研究における暗所(1Ccd/Cm2)は国際照明委員によるCmesopic域(0.005.C5Ccd/m2)に該当し,純粋なCscotopic域ではない.mesopic域では杆体と錐体が同時に働きやすく,低コントラスト刺激に対する感度が向上することが報告されている8).そのため,mesopic域によるコントラスト感度向上が,本研究における暗所での高い再現性に寄与した可能性がある.二つ目は,暗a治療前治療後1.11.82.84.57.110.21.11.82.84.57.110.2明所.007.007.010暗所100.010100.014.014.02.02ContrastThresholdContrastThresholdContrastThresholdContrastThreshold.03.04.03.043030.06.08.11.06.08.111010.16.16.23.23.32.3233.45.45.64.64.90.906.34.02.51.61.00.646.34.02.51.61.00.64視標サイズ[deg.]視標サイズ[deg.]b治療前治療後1.11.82.84.57.110.21.11.82.84.57.110.2明所.007暗所.007.010100.010100.014.014.02.02.03.04.03.043030.06.08.11.06.08.11.161010.16.23.23.323.323.45.45.64.64.90.906.34.02.51.61.00.646.34.02.51.61.00.64視標サイズ[deg.]視標サイズ[deg.]図4白内障の治療前後で測定できた2症例a:左眼核白内障.66歳,女性.左眼の見えにくさを訴え,白内障手術目的で当科を紹介受診した.矯正視力はC1.0で眼底に異常所見はなかったが,imoによる明所CAULCSF値はC0.45と低下していたため白内障手術を施行した.白内障術後に視力はC1.0と変化がなかったが,自覚的所見は改善した.さらに,明所CAULCSF値はC1.41と著明に改善し,自覚的所見を反映した結果となった.Cb:左眼後発白内障.64歳,男性.白内障手術からC4年後,左眼のかすみを自覚し当院を受診した.矯正視力はC1.0で眼底に異常所見はなかったが,imoによる明所CAULCSF値はC0.75と低下していたため,YAGレーザーを施行した.その結果,矯正視力はC1.5,明所CAULCSF値はC1.20と著明に改善した.所における瞳孔散大である.瞳孔が散大することにより網膜ずかに低下させるのに対し,暗所では背景輝度による散乱光照度が増加し,mesopic域特有の杆体・錐体の協調効果と相の影響が小さく,測定ノイズが抑制された可能性がある9).まって,微小コントラストの検出が促進された可能性が考え一方で,本研究では測定順を明所から暗所へと統一して行っられる8,9).三つ目は,背景輝度による散乱光の影響である.ており,学習効果や順序効果が暗所の再現性向上に寄与した明所では高輝度背景による散乱光が視標のコントラストをわ可能性も否定できない.a左眼右眼1.11.82.84.57.110.21.11.82.84.57.110.2明所.007.007.010暗所100.010100.014.014.02.02ContrastThresholdContrastThresholdContrastThresholdContrastThreshold.03.04.03.043030.06.08.11.06.08.111010.16.16.23.23.32.3233.45.45.64.64.90.906.34.02.51.61.00.646.34.02.51.61.00.64視標サイズ[deg.]視標サイズ[deg.]b左眼右眼1.11.82.84.57.110.21.11.82.84.57.110.2明所.007暗所.007.010100.010100.014.014.02.03.04.02.03.04.06.083030.06.08.111010.11.16.16.23.23.323.323.45.45.64.64.90.906.34.02.51.61.00.646.34.02.51.61.00.64視標サイズ[deg.]視標サイズ[deg.]図5白内障および視神経疾患の代表症例a:両眼白内障.74歳,女性.白内障の手術目的で当科を紹介受診した.矯正視力は右眼0.7,左眼C0.6と低下していたが,imoによるCAULCSF値は,両眼ともに明所C1.19,暗所1.41ともに正常範囲内であった.Cb:右眼アクアポリンC4抗体陽性視神経炎の慢性期.68歳,女性.ステロイドパルス療法および血漿交換療法後,視力は回復したが右眼の見えにくさを自覚していた.矯正視力は右眼C1.0,左眼C1.2,限界フリッカ値は右眼C17CHz,左眼34CHzであった.imoによるCAULCSF値は,明所は右眼C1.04,左眼C1.47,暗所は右眼1.31,左眼C1.62と,右眼で低下していた.また,右眼の明所CAULCSF値の低下は低空間周波数で顕著であった.縞視標を用いた片眼遮閉下および両眼開放下の明所では,また,imoはリング視標と縞視標で測定できる空間周波数が0.6Ccpdの低空間周波数で再現性が低かったが,その他の周異なり,リング視標はC1.1,1.8,2.8,4.5,7.1,10.2のC6段波数ではリング視標と同様に高い再現性を示した.縞視標に階,縞視標はC0.6,1.1,2.3,4.6,9.2のC5段階に設定されておける低空間周波数での再現性が低い理由は,リング視標といる.そのため,低空間周波数に変化が生じる疾患では縞視同様にC0.6Ccpdでは再検査が行われないためと考えられる.標を選択し,高空間周波数に変化が生じる疾患ではリング視1562あたらしい眼科Vol.42,No.12,2025(84)a1.1左眼(弱視眼)1.82.84.57.110.21.1右眼(僚眼)1.82.84.57.110.2.007.010.014.02100.007.010.014.02100ContrastThresholdContrastThresholdContrastThresholdContrastThreshold.03.04.033030.06.08.11.111010.16.16.23明所.23.32.3233.45暗所.45.64.64.90.906.34.02.51.61.00.646.34.02.51.61.00.64視標サイズ[deg.]視標サイズ[deg.]b左眼(弱視眼)右眼(僚眼)1.11.82.84.57.110.21.11.82.84.57.110.2.007.007.010100.010100.014.014.02.02.03.0430.06.0810.11.16.0330.04.06.0810.11.16.23.32.3233.45.45.64.64.90.906.34.02.51.61.00.646.34.02.51.61.00.64視標サイズ[deg.]視標サイズ[deg.]図6左眼不同視弱視a:片眼遮閉下.Cb:両眼開放下.9歳,女児.視力は右眼:(1.5×+1.00D),左眼:(1.5×+4.00D)であった.右眼の健眼遮閉を行い,弱視眼である左眼は片眼遮閉下および両眼開放下ともに矯正視力C1.5を獲得していた.Titmusstereotestによる近見立体視では40秒の立体視が可能であったが,4CΔ基底外方試験では中心抑制がみられた.imoによるAULCSF値は,片眼遮閉下の明所では右眼C1.71,左眼C1.58,暗所では右眼C1.88,左眼1.82であり,左眼は右眼と比較して明所CAULCSF値が低下していた.両眼開放下では,明所は右眼C1.77,左眼C1.40,暗所は右眼C1.79,左眼C1.34で,左眼のCAULCSF値は,明所と暗所の両条件下で片眼遮閉下よりも両眼開放下のほうが低値を示した.標を選択すると,各疾患の特徴的なコントラスト感度の低下した杆体と錐体の協調効果,瞳孔拡大による網膜照度の増をとらえられる可能性がある.加,背景輝度による散乱光の減少といった要因が推測され正常眼における明所と暗所のコントラスト感度の比較でる8,9).また,Karatepeら9)の報告でも,mesopic条件下では,低空間周波数の一部を除き有意差はみられなかった.一はCphotopic条件よりも全空間周波数でコントラスト感度が方,特定の空間周波数で暗所優位となった理由として,前述高かったことを示しており,本研究の結果と矛盾しない結果.23であった.したがって,本研究の結果から,imoによる暗所のコントラスト感度測定は明所と同等もしくはそれ以上の感度を示す可能性があり,純粋な暗所条件ではなくCmesopic条件に該当する点を考慮したうえで評価・解釈する必要があると考える.コントラスト感度測定時の瞳孔径は,片眼遮閉下では両眼開放下よりも有意に小さい値を示した.その機序として,片眼遮閉による照度変化が瞳孔径に影響する可能性10)が示唆されているが,明らかな理由は現時点では不明である.C2.各疾患における有用性の検討本研究では,白内障眼を視力C1.0以上の視力良好群(白内障CI)と視力C1.0未満の視力不良群(白内障CII)に分けてコントラスト感度の比較を行った.その結果,視力不良群ではすべての空間周波数で視力良好群よりもコントラスト感度が有意に低下していた.白内障による視機能への影響は年齢や混濁病型,瞳孔領の混濁の程度などにより変化するため11,12),視機能低下の自覚があっても視力が比較的良好な症例が存在する.しかし,白内障眼では混濁の程度が強いほどコントラスト感度が低下する13).白内障に起因した水晶体密度増加に伴う光の散乱や全眼球高次収差の増加がその原因と考えられている14).そのため,本研究における視力不良群は視力良好群よりも白内障の程度が強く,白内障に伴う光の散乱や高次収差の増加によってコントラスト感度が低下したと考えられる.本研究の核白内障(図4a)および後発白内障(図4b)も視力は良好であったが,コントラスト感度が低下していた.したがって,imoによるコントラスト感度検査は従来の機器と同様に白内障に伴うコントラスト感度低下や視力では検出できない白内障による視機能への微細な影響をとらえられる可能性があり,視力良好な白内障眼の手術適応の判断材料になることが示唆された.一方,白内障による視力低下があってもコントラスト感度が正常範囲内である症例がみられた(図5a).その理由として,白内障初期は高空間周波数が低下する15)が,imoによる空間周波数の測定範囲はC10.2Ccpdまでのため,白内障初期の高空間周波数低下を検出できなかった可能性がある.コントラスト感度検査が正常範囲内であった場合は,測定機器によってはグレアを負荷することで白内障のより詳細な評価が可能であるが,imoは現時点でグレア負荷での測定モードが搭載されていない.そのため,imoでは白内障初期の高空間周波数低下が見逃される可能性を考慮してコントラスト感度を評価する必要がある.本研究における視神経疾患は視力良好な白内障CIよりもすべての空間周波数で有意に低下,正常群よりも低空間周波数で有意に低下していた.視神経疾患によるコントラスト感度への影響について,Owidzkaら16)は視力が良好な視神経炎の既往を有する多発性硬化症患者では,すべての空間周波数でコントラスト感度が低下し,コントラスト感度の測定が視覚の質(qualityCofvision:QOV)に関する有用な情報を提供しうると報告している.また,甲状腺視神経症および甲状腺眼症のみを健常群と比較した検討では,両群ともにコントラスト感度は低下するが,甲状腺視神経症で低空間周波数の低下が顕著であり,コントラスト感度は両群の鑑別に有用であることが報告されている17).本研究は既報と一致する結果であり,治療後の視力良好例(図5b)においても視神経障害による低空間周波数の低下がみられた.そのため,imoは従来の機器と同様に視神経障害によるコントラスト感度低下,とくに低空間周波数低下を検出することが可能である.さらに,imoは視力良好例のCQOVの評価,視神経障害の有無の判断材料として,有益な情報を提供する可能性がある.本症例の不同視弱視(図6)では,弱視治療後の視力良好例であったにもかかわらずコントラスト感度は片眼遮閉下で健眼よりも低下していた.Wangら18)は,視力C1.0を獲得した不同視弱視治療後のコントラスト感度が健眼よりも低下していたことから,視力がC1.0に回復してもCP-cell系の機能回復が不完全である可能性について述べている.本症例は既報と一致する結果であり,imoは従来の機器と同様に弱視治療後の視力良好例においてもCP-cell系障害を反映したコントラスト感度低下を検出したと考えられる.また,本症例の両眼開放下における弱視眼のコントラスト感度は片眼遮閉下よりも低下していた.これまで,両眼開放下における弱視眼コントラスト感度を検討した報告は少ない.安藤ら19)は,眼優位性の強度群では,両眼開放下における弱視眼のコントラスト感度は単眼視下の弱視眼コントラスト感度よりも高かったことを報告しており,本症例と異なる結果を示している.両眼開放下における弱視眼のコントラスト感度が片眼遮閉下よりも低下していた理由として,片眼弱視では眼間抑制の影響20)により,両眼開放下の弱視眼視力は片眼遮閉下よりも低値を示すことが知られている.そのため,両眼開放下における弱視眼コントラスト感度低下は眼間抑制の不均衡を反映した所見と考えられる.したがって,imoは両眼開放視力検査ではとらえきれない眼間抑制の影響を鋭敏に検出できる可能性がある.しかし,本研究ではC1例のみを対象としているため,今後は症例数を増やし,詳細な検討を行う必要がある.C3.本研究における問題点本研究による問題点として,症例数が少ないこと,明所から暗所の固定順序で測定したことによる学習効果や順序効果を完全に排除できないこと,暗順応の時間が不十分であった可能性があること,白内障の混濁部位や混濁の程度分類による検討ができていないことがあげられる.また,白内障CIおよび白内障CIIは正常群と比較してコントラスト感度に有意差がみられなかったが,正常群の年齢が若く,年齢を共変量として解析を行ったことが影響したと考えられる.今後は各年代での正常眼および各疾患の症例数を増やし,測定順を無作為化した検討が課題である.また,白内障の種類や混濁の程度を評価したうえで詳細な検討を行う予定である.CIV結論今回の検討により,imoのコントラスト感度検査は,短時間で簡便に定量評価が可能で,明所・暗所,片眼遮閉・両眼開放の条件下でも高い再現性を有する機器であることが明らかとなった.また,各疾患において通常の視力検査では検出できない日常生活のCQOV,白内障の手術適応,不同視弱視における眼間抑制の不均衡の検出に有用となる可能性があると考えられる.文献1)魚里博,中山奈々美:視力検査とコントラスト感度.あたらしい眼科26:1483-1487,C20092)YoungTH,SangWK,EungKKetal:ContrastsensitivitymeasurementCwithC2CcontrastCsensitivityCtestsCinCnormalCeyesandeyeswithcataract.JCataractRefractSurgC36:C547-552,C20103)藤村芙佐子:コントラスト感度検査.IOL&RSC32:670-674,C20184)弓削経夫,小笹晃太郎,小出新一:白内障の混濁と視力およびコントラスト感度との相関.日眼会誌C97:619-626,C19935)金澤正継,魚里博,川守田拓志ほか:CGT-2000を用いたコントラスト感度測定の再現性.あたらしい眼科C32:C159-162,C20156)HohbergerB,LaemmerR,AdlerWetal:Measuringcon-trastsensitivityinnormalsubjectswithOPTECR6500:Cin.uenceCofCageCandCglare.CGraefesCArchCClinCExpCOph-thalmolC245:1805-1814,C20077)PatryasL,ParryNR,CardenDetal:AssessmentofagechangesCandCrepeatabilityCforCcomputer-basedCrodCdarkCadaptation.GraefesArchClinExpOphthalmolC251:1821-1827,C20138)ZeleAJ,MaynardML,JoyceDSetal:E.ectofrod-coneinteractionsConCmesopicCvisualCperformanceCmediatedCbyCchromaticandluminancepathways.JOptSocAmAOptImageSciVisC31:A7-A14,C20149)KaratepeCAS,CKoseCS,CE.rilmezS:FactorsCa.ectingCcon-trastCsensitivityCinChealthyindividuals:aCpilotCstudy.CTurkJOphthalmolC47:80-84,C201710)RomanoP,MichelsM:Binocularluminancesummationininfants.ArchOphthalmolC103:1840-1841,C198511)北舞:年齢を考慮した白内障手術適応.日白内障会誌C29:56-61,C201712)佐々木洋:白内障病型と白内障手術適応.日白内障会誌C26:41-44,C201413)MarainiCG,CRosminiCF,CGraziosiCPCetal:In.uenceCofCtypeCandCsensitivityCofCpureCformsCofCage-relatedCcataractConCvisualCacuityCandCcontrastCsensitivity.CItalianCAmericanCCataractCStudyCGroup.CInvestCOphthalmolCVisCSciC35:C262-267,C199414)KurodaCT,CFujikadoCT,CMaedaCNCetal:WavefrontCanaly-sisCinCeyesCwithCnuclearCorCcorticalCcataract.CAmCJCOph-thalmolC134:1-9,C200215)PackerM,FineIH,Ho.manRS:Contrastsensitivityandmeasuringcataractoutcomes.OphthalmolClinNorthAmC19:521-533,C200616)OwidzkaCM,CWilczynskiCM,COmuleckiW:EvaluationCofCcontrastCsensitivityCmeasurementsCafterCretrobulbarCopticCneuritisinMultipleSclerosis.GraefesArchClinExpOph-thalmolC252:673-677,C201417)Suttorp-SchultenCMS,CTijssenCR,CMouritsCMPCetal:Con-trastCsensitivityCfunctionCinCGraves’CophthalmopathyCandCdysthyroidCopticCneuropathy.CBrCJCOphthalmolC77:709-712,C199318)WangCG,CZhaoCC,CDingCQCetal:AnCassessmentCofCtheCcontrastCsensitivityCinCpatientsCwithCametropicCandCaniso-metropicamblyopiainachievingthecorrectedvisualacu-ityof1.0.SciRepC7:42043,C201719)安藤和歌子,伊藤美沙絵,新井田孝裕ほか:コントラスト感度と眼優位性の関連性について─不同視弱視─.眼臨紀C3:65-69,C201020)LiJ,ThompsonB,LamCSetal:TheroleofsuppressioninCamblyopia.CInvestCOphthalmolCVisCSciC52:4169-4176,C2011C***

基礎研究コラム:SDT fattyラットを用いた糖尿病網膜症の研究

2025年12月31日 水曜日

SDTfattyラットを用いた糖尿病網膜症の研究田中克明糖尿病網膜症モデル動物の開発糖尿病網膜症(diabeticretinopathy:DR)の病態解明とその治療法を開発するためには,ヒトに類似したDRを発症するモデル動物の開発が必要です.1997年に自然発症2型糖尿病モデル,SpontaneouslyDiabeticTorii(SDT)ラットが確立され,2000年に筆者らのグループからSDTラットが重症DRを発症することを報告しました.さらに2004年には,このSDTラットの遺伝子背景にZuckerfattyラットの肥満遺伝子であるレプチン受容体変異を導入した肥満2型糖尿病モデル,SDTfattyラットが作製されました(図1).筆者らは,免疫組織化学を含めた病理変化を解析した結果,SDTfattyラットはSDTラットよりも早期にDRを発症することを報告しました1).本モデルは糖尿病と脂質異常を合併した病態において有用なDRモデル動物です.SDTfattyラット糖尿病網膜症に対するペマフィブラートの効果DR発症・進行予防には,血糖コントロールがもっとも重要です.一方,それ以外の内科的治療の一つとして,フェノフィブラートがDRの進展を阻止する可能性が示唆されています.近年,新たなフィブラート系薬剤として登場したペマフィ自治医科大学附属さいたま医療センターブラートは,peroxisomeproliferator-activatedreceptor-a(PPARa)に選択的に作用し,低用量で優れた血清脂質改善作用を有するため,フェノフィブラート以上のDR発症・進行予防効果をもつのではないかと考えました.そこで筆者らは,SDTfattyラットにペマフィブラートを投与して,網膜電図を用いてDRの状態を評価したところ,律動様小波の潜時延長が抑制され,ペマフィブラートがDR発症・進展抑制効果を有することを報告しました(図2)2).今後の展望このような糖尿病モデル動物の開発をとおして研究を続けることで,DR発症・進行予防効果のメカニズムが解明されれば,新たな治療法の開発につながる可能性が考えられます.文献1)TanakaY,TakagiR,OhtaTetal:PathologicalfeaturesofdiabeticretinopathyinSpontaneouslyDiabeticToriifattyrats..JDiabetesRes2019:8724818,20192)TanakaY,TakagiR,MitouSetal:Protectivee.ectofpema.bratetreatmentagainstdiabeticretinopathyinSpontaneouslyDiabeticToriifattyrats.BiolPharmBull47:713-722,2024図1SpontaneouslyDiabeticTorii(SDT)fattyラットSDTラットに肥満遺伝子を導入して作製されたSDTfattyラットは新しい肥満2型糖尿病モデル動物である.PfSOTratsshowednosigni.cantchangesIn:FoodintakeBodyweightBloodglucoselevelsHigh.densitylipoproteinTriglyceridelevelscholesterollevelsSuppressedextensionofoscillatorySigni.cantlylargeraquaporin-4(AQP4)・positivepotentialwaves1and3regionsandimprovedretinalthickness図2SDTfattyラットに対するペマフィブラートの効果SDTfattyラットにペマフィブラートを投与し,網膜電図を用いて糖尿病網膜症の状態を評価した.SDTfattyラット(対照群)では律動様小波(oscillatorypotential:OP波)の潜時延長・振幅低下が目立つ.これに対し,ペマフィブラート投与SDTfattyラットでは,OP波の潜時延長が抑制された.(71)あたらしい眼科Vol.42,No.12,202515490910-1810/25/\100/頁/JCOPY

硝子体手術のワンポイントアドバイス:271.糖尿病黄斑浮腫とTh1/Th2バランス(研究編)

2025年12月31日 水曜日

271糖尿病黄斑浮腫とTh1/Th2バランス(研究編)池田恒彦大阪回生病院眼科●はじめにTh1/Th2バランスとは,免疫系の調整に関与するヘルパーT細胞(Th細胞)のサブタイプであるTh1細胞とTh2細胞の活動性のバランスをさす.Th1細胞はおもに細胞性免疫を担い,ウイルスや細菌などの細胞内病原体に対する防御に関与する一方,Th2細胞はおもに液性免疫を担い,寄生虫感染やアレルギー反応の調節に関与する.このバランスが崩れると特定の疾患やアレルギー,炎症などが引き起こされることがある.一般にTh1優位は自己免疫疾患や慢性炎症に関連し,Th2優位はアレルギー疾患や寄生虫感染への脆弱性に関連する.●糖尿病黄斑浮腫とTh1/Th2バランス糖尿病黄斑浮腫患者ではアレルギー性鼻炎を有するケースが多いとの印象があったため,筆者らは過去に糖尿病網膜症39例を対象に,細胞内サイトカインに対する蛍光抗体染色後にフローサイトメトリー法で末梢血中CD4陽性Th1細胞とTh2細胞の比率(Th1/Th2)を測定した.ロジスティック回帰分析を用いて黄斑浮腫と年齢,性別,HgA1c値,網膜光凝固後の期間,Th1/Th2比との関連性を調べた.その結果,Th1/Th2のバランスがTh2にシフトすることは糖尿病黄斑浮腫の悪化因子である可能性が示唆された(図1)1).●Th1/Th2バランスと肥満細胞Th2細胞は,IL-3やIL-4を分泌して肥満細胞の成熟分化に関与し,さらにTh2細胞の分泌するIL-4やIL-5はB細胞によるIgEの産生を促して肥満細胞からのケミカルメディエーターの放出を促進する(図2).したがって,Th1/Th2バランスがTh2にシフトすると肥満細胞が活性化され,VEGF,TNF-a,IL-1,IL-6などのサイトカインや,ヒスタミンなどのケミカルメディエーターが遊離され,網膜血管の透過性が亢進し,糖尿病黄斑浮腫の誘因となっている可能性がある.文献1)ItoiK,NakamuraK,OkuHetal:RelationshipbetweendiabeticmacularedemaandperipheralTh1/Th2balance.Ophthalmologica222:249-253,2008Th1/Th2(p=0.0104有意差あり)302010浮腫あり浮腫あり矯正視力0.2以上矯正視力0.1以下図1糖尿病黄斑浮腫の重症度でのTh1/Th2バランスの比較糖尿病黄斑浮腫の重症度が高いほどTh1/Th2比が低値,すなわちTh2優位という結果であった.(文献1より引用改変)(69)0910-1810/25/\100/頁/JCOPYTh2優位毛細血管拡張血管透過性亢進図2Th1/Th2バランスと肥満細胞Th1/Th2バランスがTh2側に傾くと肥満細胞が活性化され,種々のケミカルメディエーターを遊離し,網膜血管の透過性亢進をきたす.あたらしい眼科Vol.42,No.12,20251547

考える手術:白内障硝子体同時手術における屈折誤差最小化をめざした術前戦略

2025年12月31日 水曜日

考える手術.監修松井良諭・奥村直毅白内障硝子体同時手術における屈折誤差最小化をめざした術前戦略後藤聡大阪大学大学院医学系研究科眼科学教室術前角膜評価に基づく“4ステップアプローチ”で最適なIOL選択を実現する(表1,動画①)ステップ1:角膜高次収差(higher-orderaberrations:HOAs)または不正乱視(irregularastigmatism)角膜トポグラフィーや波面収差計測を必要とする測定値であるが,角膜不正乱視を示すCHOAsがC0.3~0.5以上と検出される場合には,最良矯正視力の限界や非球面IOLの適応を十分に検討する必要があり,多焦点CIOLの使用は控えることが推奨される.ステップ2:角膜形状ケラト値の正常値はC40~48Dで,その範囲にC95%以上の患者が属することから,この値を逸脱する患者には注意が必要である.とくにC40Dより低い場合は,LASIKをはじめとしてなんらかの角膜屈折矯正手術の既往を確認する必要がある.48Dを超えるスティープな角膜では円錐角膜を疑う必要があり,角膜形状解析によって詳細に検証することが推奨される.LASIKやPRK,円錐角膜眼では特殊CIOL度数計算式を選択しなければ,術後予測屈折誤差が大きくなるため注意が必要である.ステップ3:角膜乱視ステップC1,2で不正乱視と特殊な度数計算を必要と表1眼内レンズ選択の4ステップステップ評価項目判定基準C1角膜高次収差(HOAs)HOAsが高値なら多焦点・トーリックCIOLを避け,術後視力の限界についてインフォームドコンセントが必要(HOAsはC0.3以下が望ましく,C0.3~C0.5では注意を要する)C2角膜形状屈折矯正手術後や円錐角膜のパターンなら,特別なCIOL計算式を使用C3角膜乱視規則的かつ非対称でない乱視ならトーリックCIOLが適応可能C4角膜球面収差角膜球面収差が負なら球面CIOLの適応を検討(67)あたらしい眼科Vol.42,No.12,2025C15450910-1810/25/\100/頁/JCOPY考える手術する症例を除外してきた.正乱視に対してはトーリックIOLの適応を考慮することで術後満足度向上が期待できる.適応基準値はさまざまであるが,直乱視であれば1.25~1.5D以上で,倒乱視ではC1.0D以上でトーリックレンズを使用することが多い.ステップ4:角膜球面収差(sphericalaberration:SA)角膜球面収差に応じた非球面CIOLの選択により,コントラスト感度や夜間視力の改善が期待される.平均的な日本人の球面収差はC0.27Cμmであり,非球面CIOLの球面収差は-0.27~0Cμmであることを考慮すると,眼全体の球面収差を低減させることでコントラスト感度を上昇させることが期待でき,プレミアムCIOLの選択時には考慮したい項目である.このような多角的アプローチにより,IOL選択の個別化が進み,術後の視機能満足度が向上することが期待される.聞き手:4ステップアプローチの方法を教えてください.後藤:図1と動画①で具体例を示して概説します.日本では白内障手術と硝子体手術が同時に行われることが多く,近年では日常診療において白内障硝子体同時手術後の屈折値に関しても高い予測精度を求められるケースに遭遇します.角膜形状異常眼をみつけるために有用な知識として,角膜屈折力の正常値がC40~48Dであることを覚えておくと臨床的にとても役立ちます(ゴロ合わせ図1術前角膜形状評価の例①高次収差(HOAs)の確認.本症例はやや高値で黄色にハイライトされているので,プレミアムレンズは積極的には薦められない.②角膜形状の確認.必要に応じて特殊計算式でCIOL度数計算を行う必要がある.③正乱視成分の確認でトーリックIOLの適応を検討する.本症例では乱視は大きくないのでCnon-toricIOLを選択.④角膜球面収差(SA)は負の値ではないので非球面レンズ使用可.動画①も参照のこと.C1546あたらしい眼科Vol.42,No.12,2025で「塩,しょっぱい」).さらには,眼軸長と角膜屈折力のバランスを意識することも,IOL計算をするうえで非常に重要な点です(動画②).聞き手:一般的に白内障硝子体同時手術の予測屈折誤差はどれくらいですか?後藤:これまでにさまざまな報告があり,以前はC0.5Dほど近視化するとの報告が散見されました.しかし,近年の報告をまとめると,BarrettCUniversalCII式を用いた黄斑上膜などのガスタンポナーデを使用しない場合では,予測屈折誤差はおおよそゼロであり,近視化を考慮する必要はないだろうとの見解が多いです.もちろん術者によるバイアスもあるため,個々の術者が自分の手術結果を一度はまとめることをお勧めします.聞き手:ガスタンポナーゼ症例における予測屈折値はどうですか?後藤:この場合はCIOLが前方固定される傾向にあり,C.0.4D前後の近視が報告されていることから2),近視化を考慮する必要があります.動画②のCLASIK術後眼の網膜.離症例にて多くのチップスを提示しています.聞き手:重症例での屈折値の考え方を教えてください.後藤:残存黄斑機能にもよりますが,ロービジョンの観点からは拡大効果を考慮し,C.5Dなどをターゲットレフとして選択する場合もあります.その点は,患者とよく話をする必要があります.なお,本稿で取り上げている屈折矯正白内障硝子体同時手術に関しては,十分な技術を有する硝子体術者であることが前提条件です.硝子体手術の経験が浅い術者は,まずは大原則として単焦点レンズを使用し,術後予測屈折誤差がどれほどなのかを把握するところから始めてほしいと考えています.文献1)GotoS,MaedaN:CornealtopographyforintraocularlensselectionCinCrefractiveCcataractCsurgery.COphthalmologyC128:e142-e152,C20212)ShirakiCN,CWakabayashiCT,CSakaguchiCHCetal:E.ectCofCgastamponadeontheintraocularlenspositionandrefrac-tiveerrorafterphacovitrectomy:Aswept-sourceanteri-orCsegmentCOCTCanalysis.COphthalmologyC127:511-515,C2020(68)

抗VEGF治療セミナー:パキコロイド所見に基づく抗VEGF治療レジメの選択

2025年12月31日 水曜日

●連載◯162監修=安川力五味文142パキコロイド所見に基づく抗VEGF治療鎌尾浩行木村修平川崎医科大学眼科学C1教室レジメの選択現在,新生血管型加齢黄斑変性に対する抗CVEGF治療は,長期的な視力維持の観点から薬剤や治療レジメが選択されている.そこで本稿では,筆者が考えるパキコロイド所見に基づく治療レジメ選択を紹介する.はじめに新生血管型加齢黄斑変性(neovascularCage-relatedCmaculardegeneration:nAMD)は画像解析の進歩により病態理解が大きく進んだ.とくに黄斑新生血管(mac-ularneovascularization:MNV)の発症は,網膜色素上皮細胞(retinalpigmentCepithelium:RPE)-Bruch膜の機能低下に伴うドルーゼンの蓄積が基盤となるとされていたが,2013年にパキコロイドの概念が提唱されたことで,脈絡膜循環障害もCMNV発症の一因と考えられるようになった.このためCnAMDの病型はドルーゼンタイプとパキコロイドタイプに分類され,両者の間で遺伝的背景や抗CVEGF治療への反応性に違いがあることが報告されている.パキドルーゼンドルーゼンはCRPEとCBruch膜の間に沈着する細胞外沈着物で,とくに直径C125Cμm以上の軟性ドルーゼンはnAMDや地図状萎縮の前駆病変として臨床的に重要である.この軟性ドルーゼンには補体関連蛋白,アミロイドCbなど多様な成分が含まれ,これらが慢性炎症を惹起しCMNVの形成に関与すると考えられている.一方,パキコロイドは脈絡膜血流のうっ滞によるCHaller層の脈絡膜血管拡張,Sattler層と脈絡毛細血管板の菲薄化を伴う脈絡膜肥厚,脈絡膜血管透過性亢進を特徴とする.パキコロイドタイプのCMNVは脈絡毛細血管板の菲薄によるCRPEの虚血性障害を介して発症すると考えられているが,軟性ドルーゼンのような前駆病変の存在は不明であった.この点に関して,Kangらは典型CAMD患者と比較し,ポリープ状脈絡膜血管症(polypoidalCchoroidalvasculopathy:PCV)患者においては軟性ドルーゼンとは外観が異なる,境界明瞭で直径C125Cμm以上のドルーゼン様沈着物の頻度が高いことを報告した.その後,Spaideがこのドルーゼン様沈着物を「パキドルーゼン」と命名し,脈絡膜肥厚と関連する新たなドルーゼンとして位置づけ,直径C125Cμm以上の大きさ,境界明瞭の黄白色病変,孤立性または散在性に後極に分布(網膜血管アーケード周辺に分布)をパキドルーゼンの特徴として報告した.しかし,パキドルーゼンが軟性ドルーゼンと同様にCMNV発症の危険因子であるか否かは明確でない.Teoらは片眼性CnAMD患者を対象に僚眼のCMNV発症について検討し,軟性ドルーゼンでは100%がCMNVと共局在したのに対し,パキドルーゼンではC29%にとどまったと報告しており,パキドルーゼンはCMNV発症に直接的に関与しない可能性がある.パキドルーゼンと抗VEGF治療パキドルーゼンを有するCnAMD症例は,他のドルーゼン群と比較して抗CVEGF治療に対する反応が良好との報告がある.Fukudaらは片眼性CPCV患者の僚眼をパキドルーゼン,軟性ドルーゼン,subretinaldrusenoiddeposit(SDD.以前のCpseudodrusen),ドルーゼンなしに分類し,アフリベルセプト硝子体内注射(intravit-reala.ibercept:IVA)の治療成績を比較した.その結果,導入期後の再発率はパキドルーゼン群で有意に低かった.また,筆者らの片眼性CnAMD患者を対象にした研究でも,パキドルーゼン群はCIVA3回投与後の再発率が有意に低かった1).以前より,PCVとCtypicalAMD,またはパキコロイド関連CMNVと非パキコロイド関連MNVを比較した研究で,パキコロイドタイプであるPCVやパキコロイド関連CMNVで抗CVEGF治療の有効性が高いことが示されている.このことからパキドルーゼンを有する症例において治療反応性が高いことは妥当である.一方でパキコロイドの概念が登場した当初,ドルーゼンなしはパキコロイドの特徴的な臨床所見の一つとされ,軟性ドルーゼンとCSDDはドルーゼンタイプ,パキドルーゼンとドルーゼンなしはパキコロイドタイプと考えられていた.しかし,前述のC2研究においては,パキドルーゼン群とドルーゼンなし群の間でCIVAの有効性に有意差があり,ドルーゼンなし群がパキコロイドタイプと一致しない可能性がある.(65)あたらしい眼科Vol.42,No.12,202515430910-1810/25/\100/頁/JCOPY軟性トルーゼンFAIA図1軟性ドルーゼンとパキドルーゼンの眼底写真と蛍光眼底造影インドシアニングリーン蛍光造影(IA)で軟パギドルーゼンFAIA性ドルーゼンは低蛍光(),パキドルーゼンは過蛍光()を示す.FA:フルオレセイン蛍光造影.表1ドルーゼンとIA所見による新たなnAMD分類の脈絡膜厚と抗VEGF治療の再発率,および推奨する抗VEGF治療軟性ドルーゼンCSDDドルーゼンなしパキドルーゼン従来のCnAMD分類非パキコロイドタイプパキコロイドタイプ筆者らの考えるCnAMD分類非パキコロイドタイプパキコロイドタイプCIA点状過蛍光なし点状過蛍光あり脈絡膜厚C224.5CμmC151.6CμmC213.8CμmC267.2CμmC273.7Cμm再発率/年78.1%年87.5%年86.2%年65.5%年46.4%年推奨する抗CVEGF治療CTAECmodi.edTAEorPRNSDD:subretinaldrusenoiddeposit,IA:インドシアニングリーン蛍光造影,nAMD:新生血管型加齢黄斑変性,TAE:treatandextend,PRN:prorenata「再発率/年」は,IVAをC3回投与後に休薬し,導入期終了からC1年以内にC.uidの再発を認めた割合を示す.IAの点状過蛍光あり群は,再発率が低く,脈絡膜肥厚などパキコロイドタイプに特徴的な臨床所見を示した.(文献C1と文献C2の結果を再構成)パキドルーゼンとIAの点状過蛍光軟性ドルーゼンとパキドルーゼンの鑑別方法の一つにインドシアニングリーン蛍光造影(indocyanineCgreenangiography:IA)所見があり,軟性ドルーゼンは低蛍光を示すのに対し,パキドルーゼンは(点状)過蛍光を呈する(図1).このCIAの点状過蛍光は最初の報告で,中心性漿液性脈絡網膜症において高頻度に認め,脈絡膜血管透過性亢進領域に存在することが示された.パキドルーゼンはC125Cμm以上の大きさを基準に定義されることが多く,これより小さい点状過蛍光はドルーゼンなし群に分類されていた.そこで筆者らはドルーゼンなし群をこの点状過蛍光の有無で分類し,IVAの有効性を検討したところ,点状過蛍光あり群は有意に脈絡膜が厚く,IVAの有効性が高いことが示され,同じCIAで過蛍光を示すパキドルーゼン群と類似した特徴を示すことを報告した2).IAの点状過蛍光を有する症例で抗CVEGF治療の反応が良好である理由は明らかでないが,筆者らC1544あたらしい眼科Vol.42,No.12,2025はC.uidの由来の違いが起因すると考えている.点状過蛍光がある症例におけるC.uidは,MNV由来の滲出液に加えて,脈絡膜血管透過性亢進(点状過蛍光)由来の漏出液に起因する可能性がある.このためC.uidはRPE-Bruch膜の障害が進行する前に出現し,結果として再発が少なくなると推察される.以上より筆者らはIAの点状過蛍光を有するCnAMD症例をパキコロイドタイプと分類し,抗CVEGF治療の方法はCprorenata(PRN)法もしくはCmodi.edtreatandextend(modi.edTAE)法を用いている(表1).文献1)KamaoCH,CMitsuiCE,CDateCYCetal:ClinicalCcharacteristicsCofCunilateralCmacularCneovascularizationCpatientsCwithCpachydruseninthefelloweye.JClinMedC13:3757,C20242)KamaoH,GotoK,DateYetal:ClinicalcharacteristicsofpunctateChyper.uorescenceCspotsCinCtheCfellowCeyeCofCpatientsCwithCunilateralCmacularCneovascularizationCwithCnodrusen.JClinMedC13:5394,C2024(66)

屈折矯正手術セミナー:SMILE術後の白内障手術

2025年12月31日 水曜日

●連載◯307監修=稗田牧神谷和孝307.SMILE術後の白内障手術磯谷尚輝名古屋アイクリニックレーザー屈折矯正手術後に白内障手術を行う際,眼内レンズ(IOL)度数の正確な算出は容易ではない.これは,レーザー屈折矯正手術後の角膜が正常の形状から変化しているためであり,従来のCIOL計算式では誤差が生じやすく,専用の計算式が必要となる.SMILE術後眼は,LASIK術後眼とは少し異なる特性をもつため,より慎重な対応が求められる.●はじめにSmallCincisionClenticuleextraction(SMILE)は,2011年にフェムトセカンドレーザーCVisuMax(CarlCZeissMeditec社)とCReLExSMILE技術が欧州でCCEマークを取得している.2024年末時点で世界における施術件数は累計C1,000万件を超えており,レーザー屈折矯正手術の一手法として広く普及してきた.一方,わが国ではC2023年に認可されたばかりで,SMILE術後に白内障手術を受ける患者数は現時点では少ない.しかし,術後C10年以上が経過する患者の増加に伴い,その数は確実に増加すると予想される.したがって,SMILE術後における眼内レンズ(intraocularlens:IOL)度数の正確な算出方法について,あらかじめ理解を深めておくことが今後重要となる.C●LASIK術後のIOL度数計算LaserCinCsitukeratomileusis(LASIK)では,角膜前面の中心部をエキシマレーザーで蒸散・平坦化することにより,角膜前面の曲率(K値)が大きく変化し,非球面性(Q値)も顕著に正方向(oblate)へと移行する.このような角膜形状の変化により,IOL度数の算出には複数の課題が生じる.第一に,角膜中心屈折力の推計誤差である.多くのケラトメータでは角膜中心部のCK値を測定できず,傍中心部から算出する.角膜中心部と傍中心部の屈折力分布が異なると,角膜中心の屈折力を正確に評価することが困難になる.第二に,角膜前面と後面の曲率比が術前とは異なるバランスになることで,角膜前面から推計される角膜全体の屈折力の算出に誤差が生じやすくなる.これらの問題に対応するため,角膜トモグラフィなどを用いて角膜前後面の情報を含めた屈折力(63)評価を行うことが有効であり,さらに,Haigis-L式やCBarrettTrue-K式,AI技術を応用した補正式など,術後の角膜形状変化に対応したCIOL計算式も開発され,一定の予測精度が得られている1,2).C●SMILE術後とLASIK術後の角膜形状の違いエキシマレーザーによる角膜切除は,角膜中心部ほど切除効率が高く,周辺部はレーザーが斜めに当たるため,切除効率が低下する.一方フェムトセカンドレーザーを用いるCSMILE手術では,角膜周辺部まで狙った厚みで角膜切除が可能である.実際にCSMILE眼とLASIK眼の角膜中心部から周辺部に欠けた屈折矯正の効果を詳細に検討した研究では,フェムトセカンドレーザーを用いるCSMILEはエキシマレーザーを用いるLASIKよりも角膜周辺部の矯正効率が高いことが示されている3).また,LASIKでは角膜フラップを作製することで角膜の中でもっとも強度が高い角膜表層のコラーゲン線維が切断され,角膜生体力学特性の減弱化によって角膜中央部が平坦化し,周辺部が相対的に急峻となる.この変化によってCQ値は術前よりも大きく変化し,角膜はoblate形状(正のCQ値)に近づく傾向がある.一方,SMILEでは,角膜表層のコラーゲン線維をある程度温存するため,角膜剛性の低下が小さく,非球面性の変化は比較的小さく,とくに矯正量が少ない場合には術後もprolate形状(負のCQ値)を比較的維持しやすい傾向にある(図1).Liらの報告4)においても,SMILE術後ではCQ値の変化が小さく,結果としてCLASIK術後よりも術後の光学特性が良好である可能性が示唆されている.このような特性を踏まえると,LASIK後に最適化されたCIOL計算あたらしい眼科Vol.42,No.12,202515410910-1810/25/\100/頁/JCOPYSMILEにおける角膜Q値の変化LASIKにおける角膜Q値の変化-0.170.01-0.150.57術前術後術前術後図1SMILEとLASIKの術前後におけるQ値の変化同じ矯正量.3.0DにおけるCSMILEとCLASIKの角膜非球面性(Q値)の変化を示す.LASIKに比べてCSMILEのほうがCQ値の変化量は少ない.式をそのままCSMILE術後に適用することには,慎重な検討が必要である.C●SMILE術後のIOL度数計算式現在,SMILE術後のCIOL度数計算に特化したアルゴリズムは確立されておらず,どの計算式がもっとも有効であるかについては,世界で研究が進められている.Liらの報告によれば,理論モデルを用いたシミュレーションではあるが,BarrettTrue-K式はCSMILE術後においても一定の予測精度を示すものの,LASIK術後と比較すると誤差のばらつきがやや大きく,SMILE特有の角膜形状変化を十分に反映できていない可能性が指摘されている5).また,症例数は少ないものの,SMILE術後に白内障手術を施行した眼の検討では,光線追跡法がもっとも良好な成績を示し,ついでCPotvin-Hill式およびCBarrettTrue-K式も良好な結果を示したとCLischkeらが報告している6).このような背景から,SMILE術後のCIOL計算においては,以下のような対応が推奨される.①術前の情報がない場合には光線追跡法,術前の屈折値やCK値などのデータが取得可能な場合にはCHistory法を活用し,BarrettTrue-K式(Historyモード)やMasket法などの補正式を検討する.②CCASIA2などの角膜トモグラフィ装置や,IOL-Master700で取得可能なCTK値(TotalKeratometry)を用いて角膜全体の屈折力を評価し,IOL計算式と併せて活用する.③既存のCLASIK術後向けCIOL計算式では,一定の誤差が生じる可能性があることを術前に患者に十分説明し,必要に応じてCIOLの交換やタッチアップなど,段C1542あたらしい眼科Vol.42,No.12,2025階的な追加矯正の選択肢を考慮する.C●おわりにSMILE術後のCIOL計算は,LASIKと比較して角膜構造の温存性に優れる一方で,従来の計算式をそのまま適用するには一定の限界があるとされている.ただし,光線追跡法などの実理論に基づいた計算方法や,Bar-rettTrue-K式など既存の補正式を用いた場合でも,一定の予測精度が得られる可能性が報告されており,実臨床において有用性が認められる場面も少なくない.今後は,SMILE特有の角膜特性をより的確に反映したCIOL度数計算アルゴリズムのさらなる開発と,それに基づく予測精度の検証が期待される.文献1)HaigisW:Intraocularlenscalculationafterrefractivesur-geryCformyopia:Haigis-LCformula.CJCCataractCRefractCSurgC34:1658-1663,C20082)PanX,WangY,LiZetal:mntraocularlenspowercalcu-lationCinCeyesCafterCMyopicClaserCrefractiveCsurgeryCandCradialkeratotomy:BayesianCnetworkCmeta-analysis.CAmJOphthalmol262:48-61,C20243)KataokaCT,CNishidaCT,CMurataCACetal:Control-matchedCcomparisonCofCrefractiveCandCvisualCoutcomesCbetweenCSMILECandCfemtosecondCLASIK.CClinCOphthalmolC12:C819-825,C20184)LiM,ChenY,WangJetal:Comparativechangeinante-riorCcornealCasphericityCafterCFS-LASIKCandCSMILECforCmyopia.JRefractSurgC37:158-165,C20215)LiL,YuanL,YangKetal:ComparativeanalysisofIOLpowerCcalculationsCinCpostoperativeCrefractiveCsurgerypatients:aCtheoreticalCsurgicalCmodelCforCFS-LASIKCandCSMILEprocedures.BMCOphthalmol23:416,C20236)LischkeR,EppigT,BruennerHetal:IOLpowercalcula-tionsCandCcataractCsurgeryCinCeyesCwithCpreviousCsmallCincisionlenticuleextraction.JClinMedC11:4418,C2022(64)

眼内レンズセミナー:Dead bag syndrome

2025年12月31日 水曜日

眼内レンズセミナー監修/大鹿哲郎・佐々木洋住岡孝吉463.Deadbagsyndrome和歌山県立医科大学医学部眼科学講座Deadbagsyndromeは,白内障手術後長期経過例において水晶体.が異常に透明化し柔軟化することで,.内眼内レンズ支持機構が破綻するまれな病態である.本症は水晶体上皮細胞の消失および線維性成分の欠如,.の分裂・層間.離を特徴とし,眼内レンズ偏位・脱臼ならびに視機能障害を惹起する.●はじめに白内障手術で眼内レンズ(intraocularlens:IOL)を水晶体.内に固定したのち,長期経過により.構造が変化し,IOLの安定性が損なわれることがある.代表的な合併症である後発白内障(posteriorCcapsuleCopaci.ca-tion:PCO)は,水晶体上皮細胞(lensCepithelialcells:LEC)の増殖や上皮-間葉転換(epithelial-mesenchymaltransformation:EMT)によって線維性組織が形成され,Soemmerring輪やCElschnig真珠が生じ,視力低下やIOL偏位をきたす.一方,近年報告されているCdeadbagCsyndrome(DBS)はCPCOと異なり,術後平均C10年以上経過した患者で水晶体.が異常に透明かつ柔軟(フロッピー)となり,IOL支持が破綻するまれな病態である1)(図1).術中にCZinn小帯脆弱を認めないことが多く,病理組織学的にはCLECの著明な消失,線維成分の欠如,.の分裂や層間.離が特徴とされる2)(図2).C●病態生理と原因の考察DBSにおけるCLECの消失は免疫染色で明らかとなり,術後になんらかの要因で細胞死が生じていると考えられる.通常,残存CLECは創傷治癒反応として増殖し,Ⅰ型コラーゲンやフィブロネクチンなどの細胞外マトリックスを分泌するが,DBSではこれらがごく限られた領域にしか認められない2).房水成分の影響も重要であり,残存CLECが房水に持続的に曝露されることで細胞死が促進される.とくに,.の分裂や層間.離がCZinn小帯付着部で生じた場合,房水が層間へ流入し続け,LEC障害を助長する可能性がある.水晶体.研磨の影響については,PCO予防目的の研磨によりCLECが減少すれば,長期的に.構造の維持が損なわれる可能性はある.しかし,広範囲研磨を行っていない患者でもCDBSは発生しており,決定的な原因とはいいがたい.アトピー性皮膚炎との関連も報告されており,前房内の好酸球から放出される主要塩基性蛋白質がCLECに損傷を与え,分化過(61)C0910-1810/25/\100/頁/JCOPY図1Deadbagsyndromeの水晶体.とIOL(住岡孝吉,WernerL,安田慎吾ほか:白内障手術後の水晶体.の線維性混濁とCdeadbagCsyndrome.眼科65:63-67,2023より許可を得て改変転載)図2IV型コラーゲンによる免疫染色前.の分裂・層間.離がみられる.程を抑制し,.の既存の脆弱性を悪化させる可能性がある3).実際にアトピー性皮膚炎を伴うCIOL脱臼の患者ではCLECの変性・水晶体.の脆弱化がより高度に進行しており,.の脆弱性がCIOL脱臼の一因となっており,その一形態としてCDBSもみられると報告されている4).疫学的特徴としては,男性に多いこと,軸性近視との関連が示されている5).また,遺伝的背景として,FBN2,LAMB1,LAMB2遺伝子変異が半数以上の症例で同定されており,結合組織や基底膜構造の異常が関与している可能性がある6).さらに直近の学会では,DBS症例では前.への終末糖化産物(advancedCglycationCendproducts:AGE)の蓄積が顕著で,水晶体.構造が糖化により脆弱化することで,.の分裂が誘発される可能性も報告されている7).C●臨床像,治療,管理DBSは.の透明化と柔軟化が術後早期には見逃されあたらしい眼科Vol.42,No.12,2025C1539abc図3IOL脱臼を繰り返したアトピー性皮膚炎を伴うdeadbagsyndromeの1例透明でフロッピーな.と下方に脱臼したCIOLがみられる.やすく,軽度のCIOL偏位や視機能低下が緩徐に進行するため,長期経過観察で初めて発見されることが多い.発症初期の診断は困難であり,IOL亜脱臼が急速に進行する例もある.臨床像はCPCOや.収縮症候群など他の晩期合併症と類似するため,鑑別には前眼部光干渉断層計や超音波生体顕微鏡(ultrasoundbiomicroscopy:UBM)による形態評価が有用で,術中所見と併せて病態を把握することが重要である.症状は初期には乏しいが,.の変化に伴いCIOL偏位と視力低下が顕在化する.手術時にCZinn小帯脆弱を認めないことが多く,IOL整復後も再脱臼を繰り返す例がある8)(図3).予防は困難で,治療はCIOL抜去後の強膜内固定または毛様溝縫着が行われる.アトピー性皮膚炎合併例では,術後も長期にわたりCIOLの位置と視機能の定期評価が推奨される.C●おわりにDeadbagsyndromeは,白内障手術後の長期経過において,LECの消失と線維成分の欠如を背景に,水晶体.が構造的に脆弱化し,IOLの支持が破綻するまれな病態である.本症は臨床的に発症初期の診断が困難で,しばしば他の晩期術後合併症との鑑別を要する.早期発見には定期的な画像評価と術中所見の記録が重要であり,とくにアトピー性皮膚炎など既知の危険因子をもつ患者では,長期的な経過観察が不可欠である.その明確な発症機序は未解明であり,予防法の確立には今後のさらなる研究が不可欠である.将来的には,危険因子の有無に応じた患者ごとの発症リスク評価や,.構造の保持を目的とした新たな術中・術後管理法の開発が望まれる.文献1)CulpC,QuP,JonesJetal:Clinicalandhistopathological.ndingsCinCtheCdeadCbagCsyndrome.CJCCataractCRefractCSurgC48:177-184,C20222)SumiokaT,WernerL,YasudaSetal:Immunohistochem-icalC.ndingsCofClensCcapsulesCobtainedCfromCpatientsCwithCdeadbagsyndrome.JCataractRefractSurgC50:862-867,C20243)YamamotoN,HiramatsuN,IsogaiSetal:MechanismofatopicCcataractCcausedCbyCeosinophilCgranuleCmajorCbasicCprotein.MedMolMorpholC53:94-103,C20204)KomatsuCK,CMasudaCY,CIwauchiCACetal:LensCcapsuleCpathologicalcharacteristicsincasesofintraocularlensdis-locationCwithCatopicCdermatitis.CJCCataractCRefractCSurgC50:611-617,C20245)NathCV,CVasavadaCAR,CDholuCSCetal:ClinicalCfeatures,Criskfactorsandoutcomesfollowingsurgeryforlateintra-ocularlensdecentrationinthedeadbagsyndrome.AmJOphthalmol272:38-47,C20256)VasavadaCAR,CRajkumarCS,CVasavadaCSACetal:GeneticCvariantsCinCgenesCregulatingClensCcapsuleCstructureCandCstabilityCinCdeadCbagCsyndrome-PartC1.CJCCataractCRefractCSurg,2025Jun30.Onlineaheadofprint7)小松功生士,増田洋一郎,飯田将展ほか:眼内レンズ脱臼症例における前.CAGE免疫染色の病理学的特性.第C64回日本白内障学会総会.20258)安田慎吾,宮本武,石川伸之ほか:水晶体.混濁のない水晶体.内に挿入された眼内レンズが脱臼を繰り返した一例.臨眼70:1443-1447,C2016