監修=大橋裕一連載.MyboomMyboom第36回「木村修平」本連載「Myboom」は,リレー形式で,全国の眼科医の臨床やプライベートにおけるこだわりを紹介するコーナーです.その先生の意外な側面を垣間見ることができるかも知れません.目標は,全都道府県の眼科医を紹介形式でつなげる!?です.●は掲載済を示す(●は複数回)連載.MyboomMyboom第36回「木村修平」本連載「Myboom」は,リレー形式で,全国の眼科医の臨床やプライベートにおけるこだわりを紹介するコーナーです.その先生の意外な側面を垣間見ることができるかも知れません.目標は,全都道府県の眼科医を紹介形式でつなげる!?です.●は掲載済を示す(●は複数回)自己紹介木村修平(きむら・しゅうへい)岡山大学医学部眼科学教室私は岡山大学医学部を卒業後,2001年に岡山大学医学部眼科学教室に入局し,倉敷中央病院内科系レジデント,岡山大学大学院,倉敷成人病センター,姫路赤十字病院を経て,2012年より岡山大学に戻り,網膜硝子体グループの一員として現在に至っております.研究現在,岡山大学眼科の大学院生が基礎研究と格闘している一方,私は大学院時代(現在,川崎医科大学眼科学2教室の教授になられた長谷部聡先生の下,近視学童の臨床比較研究をしました)から現在に至るまで,もっぱら研究は臨床研究をしています.幸い2013年に白神史雄教授が戻ってこられて,どんどん新しい硝子体手術にふれることができ,さらには手術件数も増えており,質,量ともに臨床研究するには恵まれた環境にいます.以前,白神先生から,「新しい術式は深夜にベランダで思いつく」と教えていただきましたが,私の場合はいくらベランダに出ても良いアイディアはまったく浮かんできませんので,今は地道に論文検索の日々です.そんな中,一つ興味があるのは「眼内レンズ縫着」です.現在,日本の眼科全体が強膜内固定への大きな流れがある中で,何を今さらと思われる先生が多いと思いますが,コンサバに眼内レンズ縫着をいかに効率よく行うかを考えています.調べてみると先人がすでにいろいろと開発した方法があり,トラブルシューティング的にも勉強に(119)0910-1810/15/\100/頁/JCOPYなっています.臨眼2014この度,神戸で行われた臨眼ですが,岡山大学が主催しました.昨年から準備を進め,無事終了することができ,ほっとしております.ご尽力,ご協力いただいたすべての方々に感謝いたします.これまで学会は参加するものでしたが,初めて学会を主催する機会に恵まれ,プログラム委員会との打ち合わせ,企業への説明会,会長招宴などなど,事務局をしなければ知らなかったことを次々体験しました(知っていてもこれまで出ていなかった開会式と閉会式,市民公開講座も,今回初めて参加しました!).詳しく書くとこのコラムがそれだけで終わってしまいますので詳細は書けませんが,多くの方々の努力のお陰で学会が成り立っていることを知り,今度の学会はこれまでとは違う視点で楽しめそうです.外勤私は備前市にある日生(ひなせ)病院,という病院に毎週出張しています.岡山から約40km,途中からブルーラインという,ほとんど信号のない道で通っています.最近のマイブームはラジオを聞きながらのドライブ(通勤)です.近頃はインターネットを使って録音できるソフトがあり,1週間とりためた番組を聞きながらの通勤は何よりの気分転換となっています.日生は牡蠣が有名なのですが,もちろん他の魚介類もおいしく,年に数回,手術がないお昼休みに,他科の先生と外食するのも楽しみの一つです.最近の日生の話題といえば,病院すぐ横に“日生大橋”という大きな橋ができつつあることです.2015年春に完成予定で,すでにほとんどできあがっています.これが開通すると,これまで船で渡って検診に行っていた小学校に,ものの10分の運転で行あたらしい眼科Vol.32,No.1,2015119写真1「2014臨眼」開会式スライド開会式リハーサル時に撮影しました.“Academism”という今回のテーマにぴったりのデザインだったと思います.くことができるそうです.便利になるような,もう船に乗れなくなるのが残念なような複雑な感じですが,橋ができたらぜひ一度渡ってみたいと思っています.趣味クロスバイク(自転車)やおいしいものを食べに行くのも好きなのですが,取り立ててブームでないので割愛いたします.現在,学生時代に始めた空手に対するマイブームが再燃してきております.道場も病院の敷地内ですので,気分転換に練習に顔を出しています.そもそも空手といってもピンと来る方は少ないと思いますので解説いたしますと,現在の空手は昔からある「伝統派」と「極真」に大きく分かれます.私がしているのは伝統派で,さらに細かくいうと「松濤館流」という流派になります.競技内容は「型」と「組手」があるのですが,私はもっぱら組手が好きです.組手は一応,寸止めで,相手には打撃を直接当てないという名目なのですが,実際にはバシバシ当たってしまいます(ですので残念ながら怪我が怖くて今は組手の試合はしておりません).先日,一大イベントである「西医体」に浜松まで観戦に行ってきました.結果は惜しくも準優勝でしたが,母校の応援写真2日生病院の食堂から見える景色おだやかな瀬戸内海が目の前に広がっています.ちなみに右下から左中央につながる道が,現在建設中の日生大橋です.には熱が入りすぎて,翌日は声が枯れてしまっていました.来年はお隣の兵庫県(姫路市)で西医体が予定されています.来年は学生時代に一緒に練習したOB・OGに声をかけて,大応援団で西医体に臨みたいと思っております(本当は,前日の飲み会が一番楽しみなのですが).現在私が知っている空手経験者の眼科医は,同門で4名,お隣の県で1名おられます.なかなか空手の話ができる眼科医を存じあげませんので,もし学生時代に空手をしていた先生がおられましたら,ぜひお声をかけていただきたいです.次回は,広島市民病院の寺田佳子先生です.私が眼科初期研修時代からご指導いただいておりますが,ご専門の網膜疾患に限らず,広い分野に深い知識をもっておられ,寺田先生の診療スタイルは私のお手本です.どうぞよろしくお願いいたします!注)「Myboom」は和製英語であり,正しくは「Myobsession」と表現します.ただ,国内で広く使われているため,本誌ではこの言葉を採用しています.☆☆☆120あたらしい眼科Vol.32,No.1,2015(120)